JP3792332B2 - 真空式下水道システム及びマンホールポンプユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は真空式下水道システム及びマンホールポンプユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
真空式下水道システムは、真空ステーション(真空ポンプと圧送ポンプとを備えており、真空ポンプにより末端に向けて真空圧を及ぼし汚水を集め、集めた汚水を圧送ポンプにより処理場や公共下水管渠に送液する)に真空下水管を連通し、真空下水管に印加した真空圧により末端の汚水タンクで汚水と空気とを順に吸い込み、汚水前方の真空圧と汚水後方の吸引空気圧との圧力差を利用し、汚水を気液混送流として搬送するシステムである。
【0003】
真空式下水道システムでは、従来の自然流下式と汚水搬送形態が異なり、自然勾配に従って重力流下する汚水に後方の吸引空気の上記圧力差に基づく膨張圧送の強力な圧送力を得ることで、汚水を高速搬送するものである。また、真空式下水道システムでは、登り段差配管(リフト)を採用でき、リフト底部に溜った汚水は、通過空気の圧送力により重力に逆らってリフトをかけ上がり、その後も重力流下と与えられた圧送力によって搬送される。
【0004】
従って、真空式下水道システムでは、リフトの採用で真空下水管をほぼ地形に沿った浅埋設鋸歯状配管とし、土木工事を簡敏にできる。他方、真空式下水道システムでは、真空力を搬送力としているため、真空力の限界とリフトの登り段差配管における圧力損失により、汚水搬送距離に限界のあるシステムになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術には以下の如くの問題点がある。
▲1▼真空下水管を大型橋梁に添架したり、巨大埋設物まわりに回避せしめる等により多段リフトや大リフトを採用する場合には、登り段差配管の圧力損失が多大となり、その系統の管路延長が短くなったり、真空式の設計自体が無理となる場合を生ずる。
【0006】
▲2▼設備コストの面から複数の真空ステーションを設置できないときには、橋梁等の手前にだけ単独真空ステーションを設け、橋梁の先〜処理場は自然流下式としなければならない。この場合には、橋梁の先〜処理場で真空下水管の浅埋設を行なうことができず、また処理場から遠隔の地で真空ポンプと圧送ポンプのための大型電源や真空到達用水封水を用意する等の必要を伴う。
【0007】
▲3▼特開平5-156693等では、真空下水管の伏越において、汚物の堆積を排除するためのエアブローが可能な切替弁を設け、伏越による圧力損失を低減したシステムを提案しているが、大型橋梁等では施工コスト等の点で非効率的である。
【0008】
本発明の課題は、真空式下水道システムで多段リフトや大リフトを採用する場合に、登り段差配管の圧力損失を低減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、真空源に真空下水管を連通してなる真空式下水道システムにおいて、真空下水管の中間部に汚水貯留タンクを設け、汚水貯留タンクに貯留した汚水を真空下水管の下流部に圧送する圧送ポンプを備え、前記汚水貯留タンクと真空下水管の下流部との間に、圧送ポンプから真空下水管の下流部に延びる汚水圧送管と、汚水貯留タンクの上部空間から真空下水管の下流部に延びる真空伝達管とを並設してなり、前記汚水貯留タンクの上部空間に連通する補助真空ポンプを設けるとともに、前記真空伝達管に開閉弁を設け、汚水貯留タンクの内圧が一定値より低下したときに開閉弁を閉じて補助真空ポンプをオンし、汚水貯留タンクの内圧が一定値に達したときに補助真空ポンプをオフにし、汚水貯留タンクの内圧が真空伝達管の開閉弁より下流側圧力と同等になったときに開閉弁を開くようにしたものである。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において更に、前記汚水貯留タンクの内部の上下に汚水レベル検出スイッチを設け、上汚水レベル検出スイッチのオンにより圧送ポンプをオンし、下汚水レベル検出スイッチのオフにより圧送ポンプをオフにするようにしたものである。
【0011】
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の本発明において更に、前記補助真空ポンプの排気管を、真空伝達管の開閉弁より下流側に接続したものである。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の汚水貯留タンクと圧送ポンプとをユニット化してなるマンホールポンプユニットである。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば下記(1)〜 (3)の作用がある。
(1)多段リフトや大リフトの登り段差配管で大きな圧力損失を生ずる部位に、汚水貯留タンクと圧送ポンプを設け、リフト下方の貯留タンクに溜った汚水をポンプの圧送力でリフト上昇にまで持ち上げ、真空下水管の下流側に搬送する。これにより、登り段差配管での圧力損失を低減し、真空式下水道システムの最大のメリットである浅埋設をシステム全域で実施できる。また、真空式下水道システムの汚水搬送距離も延長できる。また、真空ステーションを真空下水管の中間部でなく処理場に設置でき、真空ステーションの真空力をシステム全域に及ぼすことができ、真空下水管の中間部に単独真空ステーションを設けることによる大型電源や真空到達用水封水の用意等が不要となる。
(2) 上流側から汚水貯留タンクに流入する汚水は該タンクの下部に貯留され、圧送ポンプにより汚水圧送管を通って下流側に搬送される。他方、汚水とともに流入する空気は該タンクの上部空間で気液分離されて真空伝達管により下流側に搬送される。即ち、多段リフトや大リフトの登り段差配管が、汚水圧送管と真空伝達管の二条管となる。これにより、真空下水管の下流側の真空圧は、汚水の通ら
ない真空伝達管によりスムースに上流側に伝わり、汚水による圧力損失を生じない。
(3) 汚水貯留タンクより末端側の真空圧が得られないとき、真空ステーションを増設することなく、補助真空ポンプにより真空圧を供給できる。補助真空ポンプは、小型電源で足りる等の簡易小型化でき、末端真空対策を簡敏に実現できる。また、将来的に末端管路の拡張に対応することもできる。
【0016】
請求項2に記載の本発明によれば下記(4)の作用がある。
(4) 圧送ポンプが上下の汚水レベル検出スイッチのオン/オフに連動してオン/オフし、間欠運転する。これにより、圧送ポンプは汚水貯留タンクに貯留した汚水を、一定量づつ断続して排出するものとなり、下流側に排出した汚水を比較的小塊とする状態でスムースに後続空気により気液混送可能とする。これにより、真空下水管の下流側に汚水の塊が停滞して上流側への真空圧の供給を不可能とするウォーターブロック(水封)の発生を回避可能とする。
【0017】
請求項3に記載の本発明によれば下記(5)の作用がある。
(5) 補助真空ポンプの排気は脱臭後大気解放しても良いが、真空伝達管の下流側に送り込むことにより、汚水圧送管に圧送した汚水を気液混送するための空気源として機能させて汚水をエアブローすることにてウォーターブロックの発生を回避可能とし、また脱臭後大気解放を不必要とする。
【0018】
請求項4に記載の本発明によれば下記(6)の作用がある。
(6) マンホールポンプユニットにて、汚水貯留タンクと圧送ポンプとをユニット化したことにより、真空式下水道システムを簡易に構築できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は第1実施形態を示す模式図、図2は第2実施形態を示す模式図、図3は第3実施形態を示す模式図、図4は真空式下水道システムを示す模式図、図5は真空弁ユニットを示す模式図である。
【0022】
真空式下水道は、図4、図5に示す如く、家庭や工場等から排出される汚水を自然流下式の汚水流入管100から真空弁ユニット101の汚水タンク102に流入せしめ、汚水タンク102に溜った汚水を真空下水管103によって真空ステーション104の集水タンク105に集め、その後圧送ポンプ106によって下水処理場等に送る。
【0023】
真空弁ユニット101には真空弁107が設置され、汚水タンク102の底部から立ち上げられた汚水吸込み管108と、真空ステーション104の真空ポンプ109に連通された真空下水管103との間の連絡部110を、上記真空弁107にて開閉している。この真空弁107の開閉は、真空弁コントローラ110が選択的に、真空圧ホース111を介して真空下水管103内の真空圧を真空弁107へ導き、或いは大気圧ホース112を介して真空弁107内へ大気圧を導入することによりそれぞれ実施される。
【0024】
つまり、汚水タンク102内の汚水の上昇によって水位検知管113内の圧力が上昇し、この圧力上昇が検知ホース114を経て真空弁コントローラ110へ伝達されると、この真空弁コントローラ110内の内部スイッチ(図示せず)が作動して真空下水管103内の真空圧が真空圧ホース111を介し、真空弁コントローラ110を経て真空弁107へ導かれる。すると、この真空弁107は、バネ(不図示)のバネ力に抗して弁体(図示せず)を移動させ、開弁する。
【0025】
一方、汚水タンク102内の水位が下降すると、水位検知管113内の圧力が下降するので、真空弁コントローラ110内の内部スイッチが停止して、真空下水管103から真空弁コントローラ110へ真空圧が作用せず、ブリーザ管115から大気圧ホース112を介し真空弁コントローラ110を経て、真空弁107へ大気圧が導入される。すると、この真空弁107は、上記バネ力によって弁体を復動させて閉弁する。
【0026】
尚、図6中の符号116は、真空下水管103から真空弁コントローラ110へ向かってのみ真空圧を付与する逆止弁であり、符号117は通気管である。
【0027】
即ち、真空式下水道にあっては、汚水タンク102の汚水吸込み管108と真空下水管103との間の連絡部110が上述の如くにより真空弁107にて開かれると、真空下水管103に印加されている真空圧が汚水吸込み管108に及び、汚水タンク102内の汚水と空気とを順に真空下水管103に吸い込み、汚水前方の真空圧と汚水後方の吸引空気圧との圧力差に起因する圧送力により、汚水を気液混送流として搬送可能とするものである。以下、真空下水管103の中間部に設けたマンホールポンプユニット10について説明する。
【0028】
(第1実施形態)(図1)
マンホールポンプユニット10は、真空下水管103の上流側管路11と下流側管路12の間の中間部に設けられる。上流側管路11、下流側管路12は登り段差配管(リフト)を採用した浅埋設鋸歯状配管をほぼ地形に沿わせて設けたものであり、特に下流側管路12は河川をまたぐ大型橋梁に添架されたものである。
【0029】
マンホールポンプユニット10は、上流側管路11と下流側管路12の間の中間部に汚水貯留タンク13を設けている。汚水貯留タンク13は完全気密に維持される。汚水貯留タンク13は上流側管路11のレベルが高いため、浅埋設で足りる。
【0030】
汚水貯留タンク13には圧送ポンプ14が設置されている。圧送ポンプ14はタンク13に貯留した汚水を下流側管路12に圧送する。ポンプ14は、水中ポンプ式でも、タンク外設置型でも良い。
【0031】
汚水貯留タンク13と下流側管路12との間には、圧送ポンプ14から下流側管路12に延びる汚水圧送管15と、汚水貯留タンク13の上部空間(気液分離層13A)から下流側管路12に延びる真空伝達管16とが二条管をなす如くに並設されている。
【0032】
上流側管路11から汚水貯留タンク13に気液混送流状態で流入する空気は、タンク13の上部空間13Aで分離され、真空伝達管16を通って下流側管路12に送られる。下流側管路12側の真空圧は、真空伝達管16を通って上流側管路11の側に伝達される。
【0033】
汚水貯留タンク13の内部の上下には、上下の汚水レベル検出スイッチ17A、17Bが設けられている。制御盤18は、(a) 上汚水レベル検出スイッチ17Aのオンにより圧送ポンプ14をオンし、(b) 下汚水レベル検出スイッチ17Bのオフにより圧送ポンプ14をオフする。上下の汚水レベル検出スイッチ17A、17Bのレベル差は小として圧送ポンプ14を間欠運転し、汚水貯留タンク13からの排出汚水を小塊化してウォーターブロックの発生を予防する。汚水貯留タンク13の上部空間13Aは、上汚水レベル検出スイッチ17Aの設置レベルにより区画されるものとなる。
【0034】
マンホールポンプユニット10の維持管理のため、汚水圧送管15、真空伝達管16には仕切り弁15A、16Aが設けられる。マンホールポンプユニット10のいずれかの保守点検に際し、仕切り弁16Aを閉めることにより真空下水管103の下流側管路12を平常に保つ。このとき、仕切り弁15Aも閉め、下流側管路12の真空圧が圧送ポンプ14を介して汚水を吸引する如くの圧力損失の発生を防止する。
【0035】
マンホールポンプユニット10の上部には、タンクの維持管理のための清掃口19を設けておく。圧送ポンプ14の個数は、予備を含め 2個とすることが望ましい。
【0036】
マンホールポンプユニット10は以下の如く動作する。
(1) 上流側管路11により搬送されてくる汚水が汚水貯留タンク13に一時貯留される。
【0037】
(2) 汚水貯留タンク13における汚水レベルが上り上汚水レベル検出スイッチ17Aがオンすると、圧送ポンプ14がオンし、タンク13の汚水が汚水圧送管15を通って下流側管路12に圧送される。下流側管路12に圧送された汚水は、下流側管路12の例えば 0.2%の勾配を前方のリフト部まで自然流下し、真空伝達管16から該汚水の後方に到達する空気圧と真空下水管103により該汚水の前方に印加される真空圧との圧力差に基づく圧送力により、上記リフト部の下から上へとかけ上がる如くに搬送せしめられる。
【0038】
(3) 汚水貯留タンク13における汚水レベルが下がり、下汚水レベル検出スイッチ17Bがオフすると、圧送ポンプ14がオフする。これにより、下流側管路12の真空圧が真空伝達管16、汚水貯留タンク13を通って上流側管路11に伝達され、上流側管路11から汚水貯留タンク13への汚水の搬送がなされる。
【0039】
従って、本実施形態によれば、以下の如くの作用がある。
▲1▼多段リフトや大リフトの登り段差配管で大きな圧力損失を生ずる部位に、汚水貯留タンク13と圧送ポンプ14を設け、リフト下方の貯留タンク13に溜った汚水をポンプ14の圧送力でリフト上昇にまで持ち上げ、真空下水管103の下流側に搬送する。これにより、登り段差配管での圧力損失を低減し、真空式下水道システムの最大のメリットである浅埋設をシステム全域で実施できる。また、真空式下水道システムの汚水搬送距離も延長できる。また、真空ステーションを真空下水管103の中間部でなく処理場に設置でき、真空ステーションの真空力をシステム全域に及ぼすことができ、真空下水管103の中間部に単独真空ステーションを設けることによる大型電源や真空到達用水封水の用意等が不要となる。
【0040】
▲2▼上流側から汚水貯留タンク13に流入する汚水は該タンク13の下部に貯留され、圧送ポンプ14により汚水圧送管15を通って下流側に搬送される。他方、汚水とともに流入する空気は該タンク13の上部空間13Aで気液分離されて真空伝達管16により下流側に搬送される。即ち、多段リフトや大リフトの登り段差配管が、汚水圧送管15と真空伝達管16の二条管となる。これにより、真空下水管103の下流側の真空圧は、汚水の通らない真空伝達管16によりスムースに上流側に伝わり、汚水による圧力損失を生じなう。
【0041】
▲3▼圧送ポンプ14が汚水レベル検出スイッチ17A、17Bのオン/オフに連動してオン/オフし、間欠運転する。これにより、圧送ポンプ14は汚水貯留タンク13に貯留した汚水を、一定量づつ断続して排出するものとなり、下流側に排出した汚水を比較的小塊とする状態でスムースに後続空気により気液混送可能とする。これにより、真空下水管103の下流側に汚水の塊が停滞して上流側への真空圧の供給を不可能とするウォーターブロック(水封)の発生を回避可能とする。
【0042】
▲4▼マンホールポンプユニット10にて、汚水貯留タンク13と圧送ポンプ14とをユニット化したことにより、真空式下水道システムを簡易に構築できる。
【0043】
(第2実施形態)(図2)
第2実施形態は、第1実施形態のマンホールポンプユニット10において更に、汚水貯留タンク13の上部空間13Aに連通する補助真空ポンプ21を備え、且つ真空伝達管16の仕切り弁16Aより下流側に電動開閉弁22を備えた。また、汚水貯留タンク13の上部空間13Aの圧力を検出する圧力センサ23と、真空伝達管16の開閉弁22より下流側圧力を検出する圧力センサ24を備えた。
【0044】
マンホールポンプユニット10は第1実施形態の動作に加え、更に以下の如く動作する。
(1) 圧力センサ23が検出する汚水貯留タンク13の内圧(真空下水管103におけるウォーターブロックの発生、予定量以上の汚水の流入等に起因して)一定値(真空式下水道システムの末端が平常に動作できる真空圧レベル)より低下したとき、開閉弁22を閉じて補助真空ポンプ21をオンする。これにより、汚水貯留タンク13の内圧が一定値に復旧したときに、補助真空ポンプ21をオフする。
【0045】
(2) 上記(1) で汚水貯留タンク13に生成した真空圧により上流側管路11から汚水貯留タンク13への汚水の搬送がなされてタンク13の内圧が、圧力センサ24が検出する真空伝達管16の開閉弁20により下流側圧力(下流側管路12の真空圧)と同等になったとき、開閉弁22を開く。こうすれば、補助真空ポンプ21により真空度を高められた汚水貯留タンク13の真空圧が下流側管路12の側に及び、下流側管路12に既に搬送された汚水の逆流を防止できる。
【0046】
従って、本実施形態によれば、以下の如くの作用がある。
汚水貯留タンク13より末端側の真空圧が得られないとき、真空ステーションを増設することなく、補助真空ポンプ21により真空圧を供給できる。補助真空ポンプ21は、小型電源で足りる等の簡易小型化でき、末端真空対策を簡敏に実現できる。また、将来的に末端管路の拡張に対応することもできる。
【0047】
(第3実施形態)(図3)
第3実施形態は、第2実施形態のマンホールポンプユニット10において更に、補助真空ポンプ21の排気管25を、真空伝達管16の開閉弁20により下流側に接続した。
【0048】
補助真空ポンプ21の作動時には、上流側管路11の真空圧が上り上流側管路11での汚水搬送能力が良化するとともに、下流側管路12に加えられる補助真空ポンプ21の排気圧(空気圧)が下流側管路12内の汚水をエアブローするための圧送力として作用するものとなる。ここで、補助真空ポンプ21から下流側管路12に供給される排気は、もともと汚水タンク102から真空下水管103に供給された空気の一部であり、この排気圧送が真空下水管103における全体としての気液比を増加するものにはならない。
【0049】
従って、本実施形態によれば以下の如くの作用がある。
補助真空ポンプ21の排気を真空伝達管16の下流側に送り込むことにより、汚水圧送管15に圧送した汚水を気液混送するための空気源として機能させて汚水をエアブローすることにてウォーターブロックの発生を回避可能とし、またこの排気の脱臭後大気解放を不必要とする。
【0050】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、圧送ポンプ14、補助真空ポンプ21は汚水貯留タンク13の内外いずれに設けられても良い。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、真空式下水道システムで多段リフトや大リフトを採用する場合に、登り段差配管の圧力損失を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態を示す模式図である。
【図2】図2は第2実施形態を示す模式図である。
【図3】図3は第3実施形態を示す模式図である。
【図4】図4は真空式下水道システムを示す模式図である。
【図5】図5は真空弁ユニットを示す模式図である。
【符号の説明】
10 マンホールポンプユニット
13 汚水貯留タンク
14 圧送ポンプ
15 汚水圧送管
16 真空伝達管
17A、17B 汚水レベル検出スイッチ
21 補助真空ポンプ
22 開閉弁
25 排気管
103 真空下水管
Claims (4)
- 真空源に真空下水管を連通してなる真空式下水道システムにおいて、 真空下水管の中間部に汚水貯留タンクを設け、汚水貯留タンクに貯留した汚水を真空下水管の下流部に圧送する圧送ポンプを備え、前記汚水貯留タンクと真空下水管の下流部との間に、圧送ポンプから真空下水管の下流部に延びる汚水圧送管と、汚水貯留タンクの上部空間から真空下水管の下流部に延びる真空伝達管とを並設してなり、前記汚水貯留タンクの上部空間に連通する補助真空ポンプを設けるとともに、前記真空伝達管に開閉弁を設け、汚水貯留タンクの内圧が一定値より低下したときに開閉弁を閉じて補助真空ポンプをオンし、汚水貯留タンクの内圧が一定値に達したときに補助真空ポンプをオフにし、汚水貯留タンクの内圧が真空伝達管の開閉弁より下流側圧力と同等になったときに開閉弁を開くことを特徴とする真空式下水道システム。
- 前記汚水貯留タンクの内部の上下に汚水レベル検出スイッチを設け、上汚水レベル検出スイッチのオンにより圧送ポンプをオンし、下汚水レベル検出スイッチのオフにより圧送ポンプをオフにする請求項1記載の真空式下水道システム。
- 前記補助真空ポンプの排気管を、真空伝達管の開閉弁より下流側に接続してなる請求項1又は2記載の真空式下水道システム。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の汚水貯留タンクと圧送ポンプとをユニット化してなるマンホールポンプユニット。
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