JP3792046B2 - 環状部材の圧入装置及びそれを用いた保護方法 - Google Patents

環状部材の圧入装置及びそれを用いた保護方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ナットとボルトにより固定された締め付け構造への環状部材の圧入装置及びそれを用いた保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄塔などの骨組み構造体は、締結部のナットの緩みを防止するために、ナットを樹脂で固定したり、また、複数のナットを用いて締結(いわゆるダブルナット)して固定している。しかしながら、ボルトとナットとから構成される締結構造は、ねじ込み構造であるので、スパナやレンチなどを用いれば、この締結構造は、容易に取り外すことができる。ダブルナットにより緩みを防止しても、恣意的にこれらのナットを取り外すと、鉄塔などの巨大構造体でさえ、ときとして倒壊する。これにより、多大な被害が与えられて社会的影響も大きい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
恣意的なナットの取り外しを考慮した防犯対策としては、ナットを樹脂で固定して、固めて回らなくする。ナットに円形のキャップをかぶせて通常のスパナやレンチでは回りにくくするなどが考えられる。
【0004】
しかしながら、前者の樹脂で固定する方法は、施工性が悪く、また高価である。一方、後者の円形キャップを用いる方法は、強力なパイプレンチを用いることにより取り外しが可能であり、恣意的な取り外しを完全に防止することはできない。
【0005】
そこで、本出願人は、これらの恣意的なナットの取り外しを困難にするナットの保護構造及び保護方法を提供することを目的として、平成10年4月7日付けで、「ボルトと複数のナットとによる締め付け構造であって、前記ナットは、内側に配置されて締結される内側ナットと、外側に配置されて締結される外側ナットとから構成され、前記ナットは外形が円形である中空体から構成される保護部材に収納されると共に、前記内側ナットは、前記保護部材の内壁に固定され、前記外側ナットは、該保護部材の内壁とは遊嵌されていることを特徴とする締め付け用ナットの保護構造」を提案した(特願平10−94491号明細書参照)。
【0006】
この発明によれば、保護部材は、外形が円形であるので、スパナやレンチなどを噛ませることが困難である。また、この保護キャップをナットの取り外し方向に強引に回転させても、保護部材は、内側ナットには固定され、外側ナットには固定されていないので、ダブルナットの効果により、ナットが緩むことがない。また、この保護部材は、内側ナットに圧入固定されているので、容易に取り外すことができない。これにより、安易にナットを取り外そうという意欲がなくなり、締結構造の恣意的なナットの取り外しを防止することができ、防犯上有効である。
【0007】
また、本願出願人は、同様の課題を目的として平成10年4月10日付けで、「ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットの外面に突出して固定された係止部材と、前記ナット及び前記係止部材に遊嵌された状態で前記ナットを収納する保護部材と、該保護部材に一体化又は固定され、前記係止部材との係合により前記保護部材の取り外しを困難とする係合部と、から構成されることを特徴とする締め付け用ナットの保護構造」を提案した(特願平10−99609号明細書参照)。
【0008】
この発明においては、ナットは保護部材により収納されているので、レンチなどで直接ナットを取り外すことができない。また、この保護部材は、ナットとは遊嵌されているので、この保護部材をレンチなどにより回転させてもこの回転力はナットには伝わらないので、ナットが緩むことがない。さらに、このナットに固定された係合部は、保護部材に一体化又は固定された係止部材との係合により保護部材の取り外しを困難としている。また、この係合部は保護部材に収納されているので、外部から直接この係合部に接触することができず、結果としてこの保護部材の取り外しは一層困難となる。
【0009】
これらの発明の一実施例において、締め付けナットの対角寸法よりも内径の小さな円筒がそのナットの周囲に圧入されている。例えば、前者の特願平10−94491号明細書に開示される発明では、保護部材としての円筒状のスリーブが圧入固定されている。また、後者の特願平10−99609号明細書に開示される発明では、係止部材としての円筒状のインナースリーブが圧入固定されている。そして、これらの環状部材の圧入は、例えば、消音ハンマーなどの打撃により行われている。
【0010】
しかしながら、消音ハンマーとはいえ、圧入には打撃が必要で騒音は避けられない。また、打撃による圧入は作業性が悪い。
【0011】
そこで、この発明は、消音ハンマーに代えて、騒音の少なく、作業性のよい圧入装置を提供することを目的とする。また、併せて、その圧入装置を用いた作業性の良く、かつ、有効な保護を与える保護方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本願発明の請求項1の発明は、ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットは、該ナットの対角寸法よりも内径の小さな両端に開口を有する環状部材が該開口の一端から前記ナットに圧入されて、該環状部材が前記ナットに圧入固定されるための圧入装置であって、前記ボルト尾部に係合して該ボルトに固定される係合固定部と、前記環状部材の開口をナットに臨んで配置される状態で、前記環状部材の他端開口部に当接する当接部と、前記係合固定部を固定点として前記環状部材を前記ナットに圧入するねじ込み手段とから構成されることを特徴とする圧入装置である。
【0013】
請求項2の発明は、前記係合固定部には雌ネジ部が形成されて該係合固定部は該雌ネジ部と前記ボルト尾部の雄ねじ部とのねじ込みにより着脱自在に係合固定されることを特徴とする請求項1に記載の圧入装置である。
【0014】
請求項3の発明は、前記ねじ込み手段は、前記ボルトのねじと同軸上に配設されたねじ込み装置であることを特徴とする請求項1に記載の圧入装置である。
【0015】
請求項4の発明は、前記ねじ込み装置は、ラチェット装置であることを特徴とする請求項3に記載の圧入装置である。
【0016】
請求項5の発明は、前記ボルト尾部と前記係合固定部とは、ジョイントを介して係合固定されていることを特徴とする請求項1に記載の圧入装置である。
【0017】
請求項6の発明は、ボルトと複数のナットとによる締め付け構造であって、内側に配置されて締結される内側ナットと、外側に配置されて締結される外側ナットとにより締め付けられたボルトの締め付け構造に対して、外形が円形であり両端に開口を有する中空体から構成される保護部材を前記環状部材として、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の圧入装置を用いて、該開口側から前記締め付け構造に対して圧入することにより、前記外側ナットを前記保護部材の内壁とは遊嵌すると共に、前記内側ナットを前記保護部材の内壁に食い込み固定することを特徴とする締め付け用ナットの保護方法である。
【0018】
請求項7の発明は、ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットの対角寸法よりも内径寸法の小さな中空体から構成され、両端に開口を有する係止部材としての環状部材と、前記係止部材の外径寸法よりも内径寸法の大きな中空体から構成され、かつ、前記係止部材の外径よりも小さく、前記ナットの対角寸法よりも大きな突起が半径中心方向に設けられている保護部材とを用い、前記ナットを収納する位置に前記保護部材を配置した後に、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の圧入装置を用いて、前記係止部材を前記保護部材の開口端から前記ナットに圧入することを特徴とする締め付け用ナットの保護方法である。
【0019】
請求項8の発明は、ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットの対角寸法よりも内径寸法の小さな中空体から構成され、両端に開口を有する係止部材としての環状部材と、前記係止部材の外径寸法よりも内径寸法の大きな中空体から構成され、かつ、前記係止部材の外径よりも小さく、前記ナットの対角寸法よりも大きな突起が半径中心方向に設けられている保護部材であって、該突起に前記環状部材の開口端が一時的に固定された保護部材を用い、請求項8に記載の圧入装置を用いて、前記係止部材を前記保護部材の開口端から前記ナットに圧入することを特徴とする締め付け用ナットの保護方法である。
【0020】
【作用】
請求項1の圧入装置では、ボルト尾部が圧入装置の係合固定部とされている。この係合固定部を固定点として利用して、ねじ込み手段により環状部材がナットに圧入される。このような装置によれば、消音ハンマーなどによる外部からの衝撃が不要となり、騒音を発生することなく環状部材を圧入することができる。
【0021】
請求項2の圧入装置では、ボルト尾部の雄ねじ部に係合する雌ネジ部が請求項1に記載の係合固定部に形成されている。係合固定部はこの雌ネジ部と雄ねじ部とのねじ込みにより係合固定させることができ、この係合固定はねじ込みによるので、確実であり、かつ、作業性良く、着脱自在に係合固定できる。
【0022】
請求項3の圧入装置では、ボルトのねじと同軸上に設けられたねじ込み装置のねじ込みにより環状部材を圧入するので、騒音の発生が無く、確実に、環状部材を圧入することができる。
【0023】
請求項4の圧入装置では、ねじ込み装置は、ラチェット装置であるので、請求項3の作用に加え、さらに、作業性良く効率的に作業を進行できる。
【0024】
請求項5の圧入装置では、ボルト尾部と係合固定部とは、ジョイントを介して係合固定されている。ダブルナット構造にする場合など、ボルト尾部に十分なネジ山を保有することができない場合など、適宜のジョイントによりこの係合固定部を取り付け可能とすることができる。
【0025】
請求項6の保護方法によれば、ボルトと複数のナットとによる被締結体への締め付け構造であって、前記ナットは、内側に配置されて締結される内側ナットと、外側に配置されて締結される外側ナットとから構成され、前記ナットは外形が円形であり両端に開口を有する中空体の保護部材に収納されると共に、前記内側ナットは、前記保護部材の内壁に固定され、前記外側ナットは、該保護部材の内壁とは遊嵌されている締め付け用ナットの保護構造が得られる。
【0026】
この保護部材は、外形が円形であるので、スパナやレンチなどを噛ませることが困難である。また、この保護キャップをナットの取り外し方向に強引に回転させても、保護部材は、内側ナットには固定され、外側ナットには固定されていないので、ダブルナットの効果により、ナットが緩むことがない。また、この保護部材は、内側ナットに圧入固定されているので、容易に取り外すことができない。これにより、安易にナットを取り外そうという意欲がなくなり、締結構造の恣意的なナットの取り外しを防止することができ、防犯上有効である。
【0027】
請求項7又は請求項8の保護方法によれば、ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットの外面は両端に開口を有する中空の環状部材が圧入されて固定された係止部材と、前記ナット及び前記係止部材に遊嵌された状態で前記ナットを収納する保護部材と、該保護部材に一体化又は固定され、前記係止部材との係合により前記保護部材の取り外しを困難とする係合部と、から構成される締め付け用ナットの保護構造が得られる。
【0028】
このナットは保護部材により収納されているので、レンチなどで直接ナットを取り外すことができない。また、この保護部材は、ナットとは遊嵌されているので、この保護部材をレンチなどにより回転させてもこの回転力はナットには伝わらないので、ナットが緩むことがない。さらに、このナットに固定された係合部は、保護部材に一体化又は固定された係止部材との係合により保護部材の取り外しを困難としている。また、この係合部は保護部材に収納されているので、外部から直接この係合部に接触することができず、結果としてこの保護部材の取り外しは一層困難となる。
【0029】
また、請求項8の保護方法によれば、保護部材の突起に係止部材としての環状部材が固定された状態で環状部材が付勢部材により付勢されて圧入される。この方法により得られる保護構造では、圧入されるべき環状部材は、保護部材が通常不透明であるので、圧入時には外部から視認することができない。過度に圧入すると、この環状部材は塑性変形可能であるので、保護部材とナットとの間隙を全て埋設してしまい、保護部材はナットに固定されて所望の保護構造を得ることができなくなる。
【0030】
しかしながら、保護部材と係止部材が一時的に固定されているので、この固定状態を保ったまま圧入すれば、保護部材の位置を確認することにより、保護部材内部に隠れた環状部材の位置推定することが可能となる。これにより、外部から視認できない環状部材の位置を推定しながら圧入できる。
【0031】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、六角ナットを用いた図面により説明するが、四画ナットなど他の多角形ナットにおいても同様に用いられる。
【0032】
図1〜図7は、この発明の実施の形態1に係る締め付け用ナットの保護構造を説明する図である。
【0033】
図1は、この発明が適用される一例を示し、同じ大きさの二つのナット1、2と一つのボルト3により被締結部材としての鉄骨部材4、5が締め付けられた固定構造6が示されている。二つの鉄骨部材4、5には貫通孔7が形成され、この貫通孔7にはボルト3が一側5a側から貫通してネジ部8が他側4a側に突き出ている。このネジ部8には座金9を介して二つのナット1、2がねじ込まれ、これにより二つのナット1、2によるいわゆるダブルナット固定されている。
【0034】
これらのナット1、2及びボルト3は、例えばJIS規格に合致されたものである。ナットの各部寸法(ナット高さH、二面幅B、対角寸法C)を、図2に示すとおり定義して、以下の説明では、各寸法に対してナットを示す符号1、2をこれらの寸法に添え字として付して説明する。このナット1のナット高さH1は18mm、相対向する面1aと面1aとの幅(二面幅)B1は35mm、相対向する頂点1bと頂点1bとの幅(対角寸法)C1は40.4mmである。この実施の形態ではナット1とナット2とは同一規格のものが用いられている。
【0035】
ここで、ダブルナット固定とは、ナット1をねじ込んだ後に、ナット2をねじ込んで固定した構造であり、ナット1とナット2とは相反する方向(図中x、y方向)に付勢されている。これにより、ナット1のネジ山はボルト3の上方のネジ山8aに圧接され、ナット2のネジ山はボルト3の下方のネジ山8bに圧接されている。これにより、ナット1、2は回転して緩むことが防止されている。
【0036】
しかしながら、このナット1、2は共に露出しており、取り外しの場合は、レンチなどによりナット1、2のそれぞれの面1a、2aを挟み込んで回転させることにより取り外すことができる。
【0037】
図3は、この発明で使用する係止部材としてのインナースリーブ10を説明する図であり、このインナースリーブ10は、円形のパイプ状形である。このインナースリーブ10は、ナット1、2を構成する棒鋼に比較して軟質の、例えばアルミ合金パイプなどを加工した材料により形成されている。鉄、樹脂等、その他の材料から形成されていてもよい。電線(ACSR)、クランプなどに用いられるアルミ合金は、噛み込みが良く、施工性も良好とである。
【0038】
このインナースリーブ10は、ナット1に圧入固定した係止部材とされるため、例えば、その外径D10は約46mm。内径d10は40.3mm、厚さは約2.5mm、高さH10は約10mmである。
【0039】
図4は、この発明で使用する保護部材としての保護スリーブ11を説明する図であり、この保護スリーブ11は、下端11a及び上端11bが開口され、その内部には空間12を有する円筒状の中空体ある。また、この保護スリーブ11は、容易に変形されない材料から構成され、例えばアルミニウムパイプなどである。鉄、樹脂等、その他の材料から形成されていてもよく、インナースリーブ10と同材質であってもよい。
【0040】
この保護スリーブ11は、ナット1、2及びインナースリーブ10に遊嵌されるので、その内径d11はインナースリーブ外径D10よりも大きい48mm程度とされている。また、容易に変形されないように十分に肉厚とされ、例えばその外径D11は56mmである。また、この保護スリーブ11の高さH11は約60mmであり、これによりナット1、2とボルト3とが空間12に収納可能とされている。
【0041】
この保護スリーブ内壁11cには、全周に亘って突起13が設けられている。この突起13は、インナースリーブ10との係合により取り外しが困難とされると共に保護スリーブ11がナットと遊嵌されるため、突起先端の内径d13は約43mmとインナースリーブ外径D11よりも小さく、かつ、ナット1の対角寸法C1よりも大きい。また、この突起13は開口端11aから高さH13が約6.5mmの位置に設けられ、この区間は座金9などを収納するスカート部14とされている。
【0042】
図5に示すように、保護スリーブ11の空間12にインナースリーブ10を挿入し、インナースリーブ開口端10aを突起13に仮固定する。この固定は、インナースリーブ10がナット1、2に圧入される際に固定されていればよいので、構造接着剤などによる強固な固定でなく、回転方向の力が加わった場合に、固定が解除される程度の弱い接着であるので、この発明ではこの接着を仮固定と表現する。
【0043】
このとき、インナースリーブ10の上に、図5の想像線で示すようにインナースリーブ10´を2段に重ねて挿入すれば、ナット1、2にそれぞれインナースリーブ10、10´が圧入されることになる。
【0044】
ついで、このインナースリーブ開口端10aに固定構造6を臨ませて空間12に挿入する。内径d10が対角寸法C2よりも小さいので、インナースリーブ内壁10cは頂点2bに当接して嵌合を拒むが、強引にインナースリーブ10を圧入することにより内壁10cは頂点2bにより変形される。
【0045】
圧入は、例えば図6に示すような、硬い鋼材から形成された環状アタッチメント15が用いられる。このアタッチメント15は、外径D15が保護スリーブ内径d11よりも小さい47mm、内径d15がナット対角寸法C1、c2よりも大きい42mmである。このアタッチメント15を用いて、消音ハンマーなどによりインナースリーブ10を打ち込めば圧入でき、このインナースリーブ10の下端10aが、突起13の近傍にくるまで圧入される。このとき、保護スリーブ下端11aは表面4aに当接して、ドライバーなどによりこの保護スリーブ11の引き抜きが防止されている。
【0046】
これにより図7に示すように、本発明の保護構造16が得られる。この保護構造16では、ダブルナット固定された二つのナット1、2が、保護スリーブ11の中空12内に収納されているので、外部から直接レンチなどをこのナット1、2に作用させることはできない。
【0047】
この保護スリーブ内壁11cは、ナット1、2の最外径にあたる頂点1b、2bやインナースリーブ10、10´とは隙間が形成されている。例えば、図8に示すように、この保護スリーブ内壁11cはインナースリーブ10の外壁と隙間が形成され、また、この保護スリーブ11の突起内壁13aとナット1の頂点1bとは、図9に示すように、隙間が形成されている。これにより、この保護スリーブ11は、ナット1、2及びインナースリーブ10、10´を圧入した状態で自由に回転可能に遊嵌されることになる。
【0048】
一方、インナースリーブ10は、ナット頂点1bが内壁10aに食い込んでナット1に固定されている。このインナースリーブ10の下端10aは、突起13に干渉している。これにより、保護スリーブ11は、離脱されないが、この食い込みが十分であるので、故意にこの保護スリーブ11を離脱させることも困難となる。特に、想像線で示すように、インナースリーブ10´を設けることにより一層引き抜きが困難となる。また、このナット1、2は、ダブルナットの効果により自然に緩むこともない。
【0049】
また、係止部材とインナースリーブとを強引に接触させて摩擦によりインナースリーブを回転させようとしても、ダブルナットの効果によりナット1は回転しようとしてもナット2は回転しないので、緩むことがない。これにより、安易にナット1、2を取り外そうとしても困難であり、取り外そうという意欲がなくなる。強いては、恣意的なナットの取り外しを防止することができ、防犯上有効である。
【0050】
以上の圧入方法は、消音ハンマーの打撃による圧入であるので、場合によっては、騒音が激しくなる。また、打撃による圧入は、作業性に課題がある。一方、ボルトとナットによる締結構造では、ナットからボルトの尾部が露出している。この発明の実施の形態1では、図1に示すネジ部8の尾部8c(ボルト尾部)がナットから露出されている。そこで、この発明では、この露出したボルト尾部8cを支点(固定点)として環状部材を圧入する、打撃を使用しない圧入装置が提案される。
【0051】
このような圧入装置20の詳細は、例えば、図10〜図13に示される。この圧入装置20は、雌ネジ21aが刻まれた係合固定部21を一端に固定し、外周に雄ねじ22aが切られた円柱部材22と、この雄ねじ22aに螺合する六角ナットなどの付勢部材23と、この付勢部材23からの付勢力を受けて、この付勢力をインナースリーブ10などの環状部材に伝える当接部材24とから、大略構成されている。
【0052】
この当接部材24は、図11に示すように、外径D24が保護部材11の内径d11よりも小さい円筒形状である。この上端24aは付勢部材23からの付勢力を環状に分散させるために円錐状となっているが、円柱部材22とは遊嵌されている。下端24bにはナット1、2の対角寸法C1、C2よりも内径d24が大きく開口されて、環状部材10と当接される当接部24cとされている。この外径D24及び内径d24寸法は、アタッチメント15と同機能を有するので、ほぼ同等とされている。
【0053】
当接部24cは、図12に示すように、環状部材10の上端10bをガイドするように切り込み24dを入れてもよい。この切り込み24dに環状部材10の上端10がガイドされ、この切り込み24dにより形成された外壁24eは、環状部材10と保護部材11との間隙に挿嵌される。
【0054】
一方、付勢部材23には、六角ナット用のラチェット装置25が組み込まれて、付勢部材23の回転作業性が向上されている。また、この付勢部材23は回転しながら当接部材24に付勢力を与えるので、この付勢部材23と当接部材24との間に摩擦力を低下させたり、また力のベクトルを変更する部材26を介在されてもよい。この例では、この部材26としてベアリングが介在されている。一方、円柱部材22の他端には、ハンドル27が固定されている。
【0055】
このハンドル27は、図13に示すように、ねじ切りされているものを用い、ダブルナット28により着脱自在に固定してもよい。このように構成すれば、作業時にはダブルナット固定され、不要時には取り外しができる。例えば、このハンドル27、ナット28を取り外すことにより、ラチェット25、付勢部材23、摺動部材26、当接部材24は順次取り外しができ、収納時のコンパクト化と、破損部品の交換が容易となる。
【0056】
このように構成された圧入装置20による圧入作業について、2段にインナースリーブ10、10´を用いた図により以下に説明する。
【0057】
この圧入装置20を用い、図14(a)に示すように、ボルト尾部8cの雄ねじに係止固定部21の雌ネジ21aを螺合させて、ハンドル27を回転させて、この圧入装置20を締結構造6にしっかりと固定する。ついで、ラチェット25を操作して、矢印の回転方向に付勢部材23を回転させることにより、この付勢部材23はねじ込まれて下方に移動する。部材26の作用により付勢部材23によるねじ込み付勢力は、縦方向の力としてスムーズに当接部材24へ伝達される。インナースリーブ下端10aがナット頂点2bに当接すると挿入が拒まれるが、ねじ込み操作であるので、大きな音を発することなく、インナースリーブ10の圧入が楽に開始される。
【0058】
図14(b)に示すように、保護部材下端11aが表面4aに当接された状態で、インナースリーブ10の圧入作業が完了する。これを越えて圧入すると、インナースリーブ10は塑性変形して、保護部材11との遊嵌が破壊される。保護部材11を回転させると、インナースリーブ10と保護部材10との仮接着は容易に切断されて保護部材10は自由に回転することになり、図7に示す保護構造が得られる。
【0059】
なお、この実施の形態では、頂点1bの位置と頂点2bの位置とが一致されている例を示したが、この位置がずれていても、頂点2bによる変形軌跡が内壁10aに形成されるだけであり、その他の作用効果は全く同一である。
【0060】
また、図8によれば、スリーブ10はきれいな円筒形を保っているが、必ずしもきれいな円筒形である必要はなく、圧入される前、又は圧入された状態で変形されていてもよい。
【0061】
以下、この発明の変形例について、図15〜図16を参照しつつ説明する。なお、実施の形態と同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。
【0062】
【変形例1】
図15(a)に示すように、ボルト尾部8cの長さが短い場合、ナット2の高さを調節するなどで対応すればよい。例えば、図15(b)に示すように、高さの高いナット2を雌ネジ部2aが残った状態で螺合し、雄ねじ部材としてのジョイント29を用いればよい。このジョイント29に圧入装置20の係止部材21を螺合させればよい。
【0063】
以下、実施の形態1と全く同様にしてインナースリーブ10を圧入させることにより保護構造が得られる。他の構成及び作用については、実施の形態1と略同様であるので、記載を省略する。
【0064】
【変形例2】
実施の形態1では、ダブルナットにより締結された固定構造6を直接用いた態様を示したが、図16に示すように、座金9が用いられていないシングルナット1により直接固定された締結構造6´に対してもこの発明は適用可能である。
【0065】
例えば、この変形例2では、ナット高さH1が18mmのシングルナット1により締結されている。保護スリーブ11の装着に先立ち、図16の2点鎖線で示すように、ネジ部8にナット高さH2が18mmの実施の形態で用いたと同じナット2を止めナットとしてねじ込む。これによりダブルナット締結構造とされる。このとき、ナット2の高さH2はH1と等しくてもよいが、特にダブルナット構造ではH2は、H1に比較して低くても充分に効果を発揮する。ロックナット、イダリング、座金ナット、袋ナット、つりナット、丸ナットなど、何でもよいが、好ましくは、保護スリーブ11を装着後に、この止めナット2と保護スリーブ内壁11cとの間隔が狭くて、止めナット2を取り外すのが困難なものがよい。また、ナット2としては、遊びの少ない、いわゆるネジ精度の高いものを選択すると、ダブルナットによる固定効果が顕著となるのでよい。
【0066】
以下、実施の形態と全く同様にしてインナースリーブ10又はインナースリーブ10、10´を圧入させることにより保護構造が得られる。他の構成及び作用については、実施の形態と略同様であるので、記載を省略する。
【0067】
【発明の実施の形態2】
以下、本発明の具体的な実施の形態2について、六角ナットを用いた図面により説明するが、四画ナットなど他の多角形ナットにおいても同様に用いられる。なお、実施の形態1と均等な部位部材については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0068】
図1、図2、図17〜図22は、この発明の実施の形態2に係る締め付け用ナットの保護構造を説明する図である。
【0069】
図1は、この発明が適用される一例を示し、同じ大きさの二つのナット1、2と一つのボルト3により被締結部材としての鉄骨部材4、5が締め付けられた固定構造6が示されている。
【0070】
これらのナット1、2及びボルト3は、例えばJIS規格に合致されたものである。このナット1のナット高さH1は17mm、相対向する面1aと面1aとの幅(二面幅)B1は32mm、相対向する頂点1bと頂点1bとの幅(対角寸法)C1は37mmである。この実施の形態2ではナット1とナット2とは同一規格のものが用いられている。
【0071】
図17は、この発明で使用する保護部材としてのスリーブ30を説明する図であり、このスリーブ30は、外形31が円形であり、その内部には空間32を有する円筒状の中空体である。このスリーブ30は、ナット1、2を構成する棒鋼に比較して軟質の、例えばアルミニウムパイプなどを加工した材料により形成されている。鉄、樹脂等、その他の材料から形成されていてもよい。
【0072】
このスリーブ30の外径D30は、いずれのナット1、2の対角寸法C1、C2よりも充分に大きく(D30>C1、C2)、例えば約44mmであり、その内壁には段差が設けられている。厚さ約4mmの肉厚部分は、圧入固定部33とされ、厚さ3mmの肉薄部分は遊嵌部34とされている。スリーブ30の高さH30は約50mmであり、ナット高さH1の2倍よりもやや長い。下端30aから計測された圧入固定部33の高さH33は約17mmとナット高さH1とほぼ等しいがナット高さH1よりも高くなることはない(H33=又は<H1)。
【0073】
また、この圧入固定部33の内径d33は約36mmと、二面幅B1より大きく設定され、対角寸法C1よりは必ず小さく設定されている(C1>d33>B1)。一方、遊嵌部34の内径d34は約38mmであり、対角寸法C2よりも大きく設定されている(d34>C2)。
【0074】
図18に示すように、スリーブ30の圧入固定部33側の開口端30aを固定構造6に臨ませてこのスリーブ30を圧入する。内径d33が対角寸法C2よりも小さいので、圧入固定部33の内壁33aは頂点2bに当接して嵌合を拒むが、消音ハンマーなどにより強引にスリーブ30を圧入することにより内壁33aは頂点2bにより変形される。これによりスリーブ30は圧入可能となり、このスリーブ30の下端30aが、座金9に当接するまで圧入され、図19に示すように、保護構造35が得られる。
【0075】
この保護構造35では、ダブルナット固定されたナット1、2が、スリーブ30の中空32内に収納されている。この内側ナット1は、図20に示すように、頂点1bが内壁33aに食い込んで固定されている。この食い込み深さは約1mmである。また、面1aと内壁33aとは隙間が形成されている。
【0076】
一方、外側ナット2は、図21に示すように、いずれの頂点2b共にスリーブ30の内壁34aとは僅かな隙間が形成されて遊嵌されている。
【0077】
このように構成すれば、二つのナット1、2は共にスリーブ30に収納されているので、直接レンチなどを作用させることはできない。また、このスリーブ30の外形31は円形であるので、スパナやレンチなどを噛ませることが困難である。強引にスリーブ30にスパナやレンチなどを咬ませて、ナットの取り外し方向に大人2名の力で強引に回転させようとしても、取り外すことができない。これは、スリーブ30が内側ナット1には固定されているが、外側ナット2には固定されていないので、ダブルナットの効果により、ナット1、2が緩むことがないためである。
【0078】
また、このスリーブ30は、内側ナット1に固定されているので、容易に取り外すことができない。これにより、安易にナット1、2を取り外そうとしても困難であり、取り外そうという意欲がなくなる。強いては、恣意的なナットの取り外しを防止することができ、防犯上有効である。
【0079】
なお、この実施の形態2では、頂点1bの位置と頂点2bの位置とが一致されている例を示したが、この位置がずれていても、頂点1bによる変形軌跡が内壁33aに形成されるだけであり、その他の作用効果は全く同一である。
【0080】
以上の圧入方法は、消音ハンマーの打撃による圧入であるので、場合によっては、騒音が激しくなる。また、打撃による圧入は、作業性に課題がある。そこで、この実施の形態2でも、実施の形態1と同様な圧入装置20を用いてこの保護スリーブ30を圧入することができる。
【0081】
この実施の形態2で用いる圧入装置20の詳細は、例えば、図10における当接部材24に代えて、保護スリーブ30に係合する当接部材44が使用される。
【0082】
この当接部材44は、図22に示すように、当接部24cは、保護スリーブ30の上端30bをガイドするように切り込み44dが設けられている。この切り込み44dにより形成された外壁44eと当接部44cとにより、保護スリーブ上端30bが係止されるように構成されている。
【0083】
このように構成された圧入装置20を用いて保護スリーブ30を圧入すれば、この当接部44cと外壁44eにガイドされながら保護スリーブ30が
付勢部材23のねじ込み回転により下方に移動して圧入される。
【0084】
この圧入作業はねじ込みによるので、大きな音を発することなく完了される。また、保護スリーブ30の圧入は、ガイドされているので、左右にずれることなく、均等に保護スリーブ30が固定される。その他の構成、作用は実施の形態1と略同様であるので詳細な説明は省略する。
【0085】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態2に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、実施の形態では保護スリーブは開口を有していたが、この開口は、圧入後に適宜の手法により閉鎖させてもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、恣意的なナットの取り外しを困難にするナットの保護構造への環状部材の圧入装置及び保護方法が提供される。これにより、これらのボルトとナットとからなる締結構造の恣意的な取り外しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダブルナットによる固定構造を示す断面図である。
【図2】ナットの寸法を説明する図であり、図2(a)は側面図、図2(b)は平面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に用いられるインナースリーブを説明する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に用いられる保護部材を説明する図であり、図4(a)は断面図、図4(b)は平面図である。
【図5】実施の形態1の保護構造を形成する様子を示す組立図である。
【図6】実施の形態1で用いるアタッチメントを示す断面図である。
【図7】実施の形態1の保護構造を示す断面図である。
【図8】図7の保護構造のA−A線端面図である。
【図9】図7の保護構造のB−B線端面図である。
【図10】実施の形態1の圧入装置を示す側面図である。
【図11】図10の当接部材を説明する側面図である。
【図12】図10の当接部材の変形例を説明する断面図である。
【図13】図10のハンドル部付近の変形例を説明する側面図である。
【図14】実施の形態1の圧入操作を説明する図であり、図14(a)は、圧入前の一部断面図模式図であり、図14(b)圧入後の一部断面模式図である。
【図15】変形例1における締結構造を説明する図であり、図15(a)は、作業前の図であり、図15(b)は、ジョイント作業後の図である。
【図16】変形例2の保護構造を示す断面図である。
【図17】本発明の実施の形態2に用いられる保護部材を説明する図であり、図3(a)は断面図、図3(b)は平面図である。
【図18】実施の形態2の保護構造を形成する様子を示す組立図である。
【図19】実施の形態2の保護構造を示す断面図である。
【図20】図19の保護構造のA−A線端面図である。
【図21】図19の保護構造のB−B線端面図である。
【図22】実施の形態2における当接部の詳細を説明する図である。
【符号の説明】
1 内側ナット
2 外側ナット
3 ボルト
10 係止部材(インナースリーブ)
11 保護部材(保護スリーブ)
13 係合部(突起)
13a 係合部(突起)内壁
14 遊嵌部
14a 遊嵌部の内壁
30 保護部材(保護スリーブ)
33 圧入固定部
33a 圧入固定部の内壁
34 遊嵌部
34a 遊嵌部の内壁

Claims (8)

  1. ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットは、該ナットの対角寸法よりも内径の小さな両端に開口を有する環状部材が該開口の一端から前記ナットに圧入されて、該環状部材が前記ナットに圧入固定されるための圧入装置であって、
    前記ボルト尾部に係合して該ボルトに固定される係合固定部と、
    前記環状部材の開口をナットに臨んで配置される状態で、前記環状部材の他端開口部に当接する当接部と、
    前記係合固定部を固定点として前記環状部材を前記ナットに圧入するねじ込み手段とから構成されることを特徴とする圧入装置。
  2. 前記係合固定部には雌ネジ部が形成されて該係合固定部は該雌ネジ部と前記ボルト尾部の雄ねじ部とのねじ込みにより着脱自在に係合固定されることを特徴とする請求項1に記載の圧入装置。
  3. 前記ねじ込み手段は、前記ボルトのねじと同軸上に設けられたねじ込み装置であることを特徴とする請求項1に記載の圧入装置。
  4. 前記ねじ込み装置は、ラチェット装置であることを特徴とする請求項3に記載の圧入装置。
  5. 前記ボルト尾部と前記係合固定部とは、ジョイントを介して係合固定されていることを特徴とする請求項1に記載の圧入装置。
  6. ボルトと複数のナットとによる締め付け構造であって、内側に配置されて締結される内側ナットと、外側に配置されて締結される外側ナットとにより締め付けられたボルトの締め付け構造に対して、外形が円形であり両端に開口を有する中空体から構成される保護部材を前記環状部材として、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の圧入装置を用いて、該開口側から前記締め付け構造に対して圧入することにより、前記外側ナットを前記保護部材の内壁とは遊嵌すると共に、前記内側ナットを前記保護部材の内壁に食い込み固定することを特徴とする締め付け用ナットの保護方法。
  7. ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットの対角寸法よりも内径寸法の小さな中空体から構成され、両端に開口を有する係止部材としての環状部材と、前記係止部材の外径寸法よりも内径寸法の大きな中空体から構成され、かつ、前記係止部材の外径よりも小さく、前記ナットの対角寸法よりも大きな突起が半径中心方向に設けられている保護部材とを用い、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の圧入装置を用いて、前記係止部材を前記保護部材の開口端から前記ナットに圧入することを特徴とする締め付け用ナットの保護方法。
  8. ボルトとナットとによる締め付け構造であって、前記ナットの対角寸法よりも内径寸法の小さな中空体から構成され、両端に開口を有する係止部材としての環状部材と、前記係止部材の外径寸法よりも内径寸法の大きな中空体から構成され、かつ、前記係止部材の外径よりも小さく、前記ナットの対角寸法よりも大きな突起が半径中心方向に設けられている保護部材であって、該突起に前記環状部材の開口端が一時的に固定された保護部材を用い、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の圧入装置を用いて、前記係止部材を前記保護部材の開口端から前記ナットに圧入することを特徴とする締め付け用ナットの保護方法。
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