JP3791984B2 - ドア錠 - Google Patents

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善行 真崎
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株式会社ムラコシ精工
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はドア錠に係り、ドアを開閉するハンドルの回動操作で施錠したドアを解錠するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のドア錠としては、たとえば、実公平4−46462号公報に記載されているように、錠ケースの一端部に進退自在に設けられ常時突出方向に附勢されたラッチボルトと、前記錠ケースの一側部の支持凹溝に回動自在に設けられ前記ラッチボルトを後退させるフォーク状のヨークと、前記錠ケースの一側部に進退自在に設けられ前記ヨークを連動するスライド板と、前記錠ケースの他端部に回動自在に設けられ前記スライド板を連動する係止片及び係合片を有するカムと、前記錠ケースの他側部に進退自在に設けられ常時前記カムの係合片を押動する附勢されたバネ受とを有している。
【0003】
そして、前記ラッチボルトには、このラッチボルトの軸方向長さと略同長で前記ヨークに係合した係合片を後端部に有する段付きの軸ピンを突設し、前記スライド板は、スライド主片と、このスライド主片から外側に直角に折曲した折曲片とからなり、前記スライド主片の一端部に前記ヨークを係合した切欠部を形成するとともに、前記折曲片の他端部に前記カムの係止片に係合した掛止片を形成した構成が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記公報に記載された構成では、ラッチボルトの後退時(ロック解除時)には錠ケースの支持凹溝を中心としてヨークを大きく回動させてラッチボルトを錠ケース内に後退させるものであるため、このヨークを回動させるスライド板はカムの係止片にて牽引して大きく後退させる必要があり、このカムを回動させるハンドルも比較的大きく回動操作しなければならず、また、ラッチボルト及びスライド板の構成が簡単ではなく、しかも、このスライド板の変位をラッチボルトに伝える回動自在のヨークを必要とするのみならず、このヨークの回動支点を支持する支持凹溝を錠ケースに形成する必要があり、したがって、全体的に構成が複雑になり易く、錠ケースの全長も長くなり易い、という問題がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、全体的に構成が簡単で錠本体を小型化できるドア錠を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のドア錠は、ドア体の戸当り端部に当接する座金を一端部に有するとともにこの座金に形成された案内孔に連通するラッチ収容部を有するケース体を備えた錠本体と、この錠本体のラッチ収容部に進退自在に設けられ前記ドア体をロックするラッチを有するラッチ体と、このラッチ体を附勢し前記ラッチを前記座金の案内孔から常時外方に突出させるスプリングと、前記錠本体に摺動自在に設けられ一端部に前記ラッチ体を連繋した第1のスライダーと、この第1のスライダーに対向して前記錠本体に摺動自在に設けられ常時前記ラッチ体から離間する方向に向かって附勢された第2のスライダーと、前記錠本体に回動自在に設けられ前記ラッチ体の後退時に附勢に抗して前記第2のスライダーを前記ラッチ体に向かって押動するカムを有するカム体と、前記錠本体に回動自在に設けられ一方側に前記第1のスライダーに係合した一方の連動部を有するとともに他方側に前記第2のスライダーに係合した他方の連動部を有し、前記第1のスライダーを前記第2のスライダーの摺動方向と反対方向に連動して摺動させる連動体と、前記ケース体に前記第2のスライダーの摺動方向に沿って設けられ前記第2のスライダーを前記カム体に向かって附勢する2本のコイルスプリングと、を具備し、前記2本のコイルスプリングは、前記カム体の軸方向に沿って並設されているものである。
【0007】
そして、ドア体のロック解除時には、カム体の回動でこのカム体にて第2のスライダーが附勢に抗してラッチ体に向かって摺動されるとともに、この第2のスライダーにて連動体がこの第2のスライダーの摺動方向と反対方向に向かって回動される。そうして、この連動体の一方の連動部にて第1のスライダーが第2のスライダーの摺動方向と反対方向に向かって後退摺動され、この第1のスライダーにてラッチ体が牽引されるとともに、このラッチが錠本体のラッチ収容部に収容される。したがって、ドア体のロックが解除される。
【0008】
請求項2記載のドア錠は、請求項1記載のドア錠において、ケース体は、対向して形成された摺動溝を有し、2本のコイルスプリングは、前記摺動溝に並設されているものである。
【0009】
そして、ケース体に対向して形成された摺動溝に、2本のコイルスプリングが並設されている。
【0010】
請求項3記載のドア錠は、請求項1または2記載のドア錠において、2本のコイルスプリングの間に介在された仕切板を具備したものである。
【0011】
そして、2本のコイルスプリングの間に仕切板が介在されていることにより、この仕切板にて2本のコイルスプリングが互いに干渉し合うことなくスムーズに圧縮される。したがって、カムにて第2のスライダーは2本のコイルスプリングに抗して直線的にスムーズに摺動される。
【0012】
請求項4記載のドア錠は、請求項1ないしいずれか記載のドア錠において、ケース体には、ラッチ体が当接する第1のストッパーが突設され、第2のスライダーの一端部には、支持突起が形成され、2本のコイルスプリングは、一端部が前記第1のストッパーにそれぞれ当接され、他端部が前記第2のスライダーの前記支持突起にそれぞれ当接されているものである。
【0013】
そして、ラッチ体が当接する第1のストッパーがケース体に突設され、第2のスライダーの一端部に支持突起が形成され、2本のコイルスプリングは、一端部が第1のストッパーにそれぞれ当接され、他端部が第2のスライダーの支持突起にそれぞれ当接されている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0015】
1は間口に開閉自在に取り付けられたドア体で、このドア体1の戸当り端部2のドア錠取付位置にはこのドア錠取付位置から前記ドア体1の幅方向に向かって延在した錠埋設孔3が形成され、この錠埋設孔3の開口縁部には前記戸当り端面部2に位置して上下方向のプレート埋設凹部4が連通して形成されている。
【0016】
5は前記錠埋設孔3内に埋設されるドア錠で、このドア錠5は、前記錠埋設孔3内に埋設される錠本体6と、この錠本体6の一端部すなわち前記錠埋設孔3内に埋設時の戸当り端部2側となる一端部に出没するように進退自在に設けられたラッチ体7と、このラッチ体7を進退動させるラッチ作動機構8と、このラッチ作動機構8を操作するハンドル9と、を有して構成されている。
【0017】
前記錠本体6は、前記プレート埋設凹部4に埋設する上下方向の座金10と、前記錠埋設孔3内に嵌合するケース体11とを有している。そして、前記座金10は、その上下方向の中間部に前記ラッチ体7が出没する略円形状の案内孔12を有するとともに、この案内孔12を中心とした前記座金10の上下端部に取付孔13がそれぞれ形成されている。
【0018】
そして、前記案内孔12の開口縁部の略半周部が後述する一方の分割ケースの連結部12a として形成されているとともに、この案内孔12の開口縁部の残りの半周部が後述する他方の分割ケースを嵌合する嵌合部12b として形成され、この嵌合部12b には切欠凹部12c が形成されている。
【0019】
また、前記ケース体11は、前記座金10の案内孔12の開口縁部には、その連結部12a にこの座金10と直交するに向かって一体に突設された略半円筒状の一方の分割ケース14と、その嵌合部12b に一端部が嵌着されるとともに前記一方の分割ケース14に嵌合される略半円筒状の他方の分割ケース15とを有している。そして、この一方の分割ケース14と他方の分割ケース15とにより前記ケース体11は前記案内孔12に連通した中空の筒状体にて形成されている。
【0020】
前記一方の分割ケース14は、その一端部にラッチ収容凹部16を形成した板状の第1のストッパー17が前記他方の分割ケース15に向かって一体に突設され、この第1のストッパー17には前記他方の分割ケース15に開口した開口部18を有する軸案内凹部19が形成されている。また、前記一方の分割ケース14の幅方向の両側部には前記第1のストッパー17の両側部から前記一方の分割ケース14の他端部に向かって摺動溝20を形成した案内突条21がそれぞれ平行に前記他方の分割ケース15に向かって一体に突設されている。
【0021】
また、前記第1のストッパー17から前記一方の分割ケース14の他端側に所定の間隔をおいて離間して前記両側部の案内突条21の間には筒状のストッパー体22が前記他方の分割ケース15に向かって一体に突設され、このストッパー体22には取付孔23が貫通して形成されているとともに、前記第1のストッパー17と反対側に位置して切欠した案内部24が形成されている。
【0022】
また、前記ストッパー体22の案内部24に近接しかつ前記一方の分割ケース14の幅方向の一方側に偏位して前記他方の分割ケース15側に開口した軸受凹部25が形成されている。また、前記軸受凹部25に近接して前記一方の分割ケース14の他端側には円形のカム取付孔26が貫通して形成され、このカム取付孔26の開口縁部には前記一方の分割ケース14の他端側に位置して前記他方の分割ケース15側に開口した係合段部27が形成され、この係合段部27は両側部に相対して係止面28,29を有している。
【0023】
さらに、前記一方の分割ケース14の他端側に位置して前記係合段部27の両側部に近接して係合突起30が前記他方の分割ケース15側に向かってそれぞれ一体に突設され、この両側部の係合突起30に近接して前記一方の分割ケース14の他端部には取付孔31が貫通して形成されている。
【0024】
つぎに、前記他方の分割ケース15は、その一端部に前記ラッチ収容凹部16に対向したラッチ収容凹部32を形成しかつ前記第1のストッパー17の開口部18内に突出する突片33が前記一方の分割ケース14に向かって一体に突設されている。また、前記他方の分割ケース15の一端には前記座金10の案内孔12の切欠凹部12c に挿入する挿入突部32a が突設されている。
【0025】
そして、前記一方の分割ケース14のラッチ収容凹部16と前記ラッチ収容凹部32とにより両分割ケース14,15にてケース体11を筒状に形成した際にはラッチ収容部34が形成されるようになっている。また、前記突片33は前記第1のストッパー17の開口部18内に突出されることにより第1のストッパー17の一部を構成するようになっている。
【0026】
また、前記他方の分割ケース15の両側部には前記突片33の両側部から他端部に向かって前記一方の分割ケース14の摺動溝20に対向した摺動溝35を形成しかつ前記両側部の案内突条21に対向した案内突条36がそれぞれ前記一方の分割ケース14に向かって一体に突設されている。
【0027】
また、前記突片33から前記他方の分割ケース15の他端側に所定の間隔をおいて離間して前記両側部の案内突条36の間には前記一方の分割ケース14の筒状のストッパー体22に対向した筒状のストッパー体37が前記一方の分割ケース14側に向かって一体に突設され、このストッパー体37には前記取付孔23に連通する取付孔38が貫通して形成されているとともに、前記第1のストッパー17と反対側に位置して切欠した案内部39が形成されている。
【0028】
そして、前記一方の分割ケース14の筒状のストッパー体22と前記他方の分割ケース15の筒状のストッパー体37とにより両分割ケース14,15にてケース体11を筒状に形成した際には第2のストッパー40が構成されるようになっている。
【0029】
また、前記ストッパー体37の案内部39に近接しかつ前記他方の分割ケース15の幅方向の一方側に偏位して前記一方の分割ケース14側に開口するとともに前記軸受凹部25に対向した軸受凹部41が形成されている。また、前記軸受凹部25に前記他方の分割ケース15の他端側には前記カム取付孔26に連通する円形のカム取付孔42が貫通して形成されている。
【0030】
また、前記カム取付孔42の開口縁部には前記他方の分割ケース15の他端側に位置して前記一方の分割ケース14側に開口した係合段部43が形成され、この係合段部43は両側部に相対して係止面44,45を有している。
【0031】
さらに、前記他方の分割ケース15の他端側に位置して前記係合段部43の両側部に近接して前記一方の分割ケース14の係合突起30を嵌合する係合孔46がそれぞれ形成され、この両側部の係合孔46に近接して前記他方の分割ケース15の他端部には前記取付孔31に連通する取付孔47が貫通して形成されている。
【0032】
つぎに、前記ラッチ体7は、金属製のラッチ48を有し、このラッチ48はドアロック時には進出して間口の縦框に形成された嵌合孔(図示せず)に係脱自在に嵌合され、ドアロックの解除時には後退して前記錠本体6のラッチ収容部34内に収容されるようになっている。
【0033】
前記ラッチ48は、前記錠本体6の第1のストッパー17に当接して係止される基端部49と、この基端部49の一端部から前方に向かって突出された垂直状の係合面50と、この係合面50の先端部から後方に向かって拡開傾斜され前記基端部49の他端部に連続する傾斜した案内面51とを有し、使用状態での平面視略三角形状に形成されている。
【0034】
また、前記係合面50には、その幅方向の中間部に位置して前記基端部49から係合面50の先端部にかけて嵌合凹部52が形成されている。また、前記傾斜した案内面51には、その幅方向の中間部に位置して前記基端部49から案内面51の先端部にかけて前記嵌合凹部52に連続する嵌合凹部53が形成されている。そして、前記ラッチ48にはこのラッチ48の先端部から合成樹脂にて形成されたラッチカバー54が嵌着されるようになっている。
【0035】
前記ラッチカバー54は、前記嵌合凹部52に嵌合される垂直板部55と、この垂直板部55の先端部に一体に連設され前記嵌合凹部53に嵌合される傾斜板部56とを有し、この垂直板部55と傾斜板部56とは垂直板部55の先端部を中心として弾性変形により開閉可能に形成されている。
【0036】
また、前記垂直板部55の後端部には前記基端部49の一端部に係止される係止突部57が一体に形成されているとともに、前記傾斜板部56の後端部には前記基端部49の他端部に係止される係止突部58が一体に形成されている。そして、前記垂直板部55の表面部は前記嵌合凹部52に嵌合した状態では前記係合面50の表面より僅かに弧状に突出され、また、前記傾斜板部56の表面部は前記嵌合凹部53に嵌合した状態では前記傾斜した案内面51の表面より僅かに弧状に突出されるようになっている。
【0037】
そうして、ドア体1の開閉時に進退されるラッチ48は前記ラッチカバー54の滑動性及び衝撃吸収性により框体の嵌合孔に対してスムーズにかつ衝撃音が吸収されて可及的に消音されて係脱されるようになっている。
【0038】
また、前記ラッチ48の基端部49中心部には前記第1のストッパー17の軸案内凹部19に進退自在に挿通されたラッチ支軸59が後方に向かって一体に突出され、このラッチ支軸59の後端部には前記ラッチ48が前記ラッチ収容部34に収容された際に前記第2のストッパー40に当接して係止される当接突部60が一体に突設されている。
【0039】
また、前記座金10の案内孔12から前記ラッチ収容部34内には合成樹脂にて形成されたラッチガイド61が嵌合されるようになつている。このラッチガイド61は、前記ラッチ体7の進退動を案内する中空筒状のガイド本体62を有し、このガイド本体62の一端部の開口縁部には前記案内孔12の開口縁部の外側に係合するフランジ63が一体に形成され、このフランジ63の近傍に位置して前記ガイド本体62の両側部には前記案内孔12の開口縁部の内側に係合する係合突起64がそれぞれ一体に突設されている。
【0040】
しかして、前記ガイド本体62は、前記ラッチ48を軸方向にのみ進退自在に案内する両側部の相対するガイド側板62a と、この両側部のガイド側板62a の上端部間及び下端部間に形成された弧状板62b と、を有して中空筒状に形成されている。そして、両側部のガイド側板62a にて前記ラッチ48を軸方向にのみ進退自在に案内されるが、このラッチ48がラッチ支軸59を中心とした回動を防止するようになっている。
【0041】
さらに、前記ラッチガイド61内に前記ラッチ48を配置するとともに前記ラッチ支軸59を前記軸案内凹部19に挿通した状態において、前記ラッチ支軸59の周囲には一端部が小径で他端部が大径の渦巻きスプリング65が配設されている。この渦巻きスプリング65の小径端部が前記ラッチ48の基端部49に当接されているとともに、その大径端部が前記第1のストッパー17に当接されるようになっている。
【0042】
そして、前記渦巻きスプリング65にて前記ラッチ体7が附勢され、そのラッチ48が常時前記座金10の案内孔12から前記戸当り端部2の外方に突出され、かつ、そのラッチ支軸59の当接突部60が前記第1のストッパー17に当接して抜け止め支持されるようになっている。また、前記ラッチ48が後退されて前記ラッチガイド61を介して前記ラッチ収容部34に収容された際には、ラッチ48の基端部49にて前記渦巻きスプリング65が押動され、この渦巻きスプリング65が第1のストッパー17に支持され板状に圧縮されるようになっている。
【0043】
つぎに、前記ラッチ作動機構8は、互いに対向する前記一方の分割ケース14の一方側の摺動溝20と前記他方の分割ケース15の一方側の摺動溝35との間に摺動自在に設けられ前記ラッチ体7を後退させる方向に牽引する第1のスライダー66と、互いに対向する前記一方の分割ケース14の他方側の摺動溝20と前記他方の分割ケース15の他方側の摺動溝35との間に摺動自在に設けられた第2のスライダー67と、この第2のスライダー67を常時前記座金10と反対方向に附勢する2本のコイルスプリング68と、この2本のコイルスプリング68にて前記第2のスライダー67を介して常時附勢される回動自在のカム体69と、このカム体69を回動操作する前記ハンドル9と、前記第2のスライダー67に前記第1のスライダー66を連動させる回動自在の連動体70と、を有している。
【0044】
前記第1のスライダー66は、幅方向の両側部に前記一方側の相対する摺動溝20,35に係合する係合辺部71を有して矩形状に形成され、この両側部の係合辺部71にはこの係合辺部71に沿って前記相対する摺動溝20,35に形成されたガイド溝20a ,35a に係合したガイド突条72がそれぞれ一体に形成されている。
【0045】
また、前記第1のスライダー66の一端部には前記第1のストッパー17に当接して係止される係合板73が一体に突設され、この係合板73には前記ラッチ体7のラッチ支軸59を挿通した挿通凹部74が形成され、この挿通凹部74の開口縁部には前記ラッチ支軸59の当接突部60が係止されるようになっている。
【0046】
さらに、前記第1のスライダー66の他端部には前記取付孔31,47に向かって拡開傾斜した傾斜面75a を有し前記カム体69の外面部と前記両分割ケース14,15の一方側の側板14a ,15a との間に挿入する挿入突部75が形成され、この挿入突部75には前記連動体70の一端部を係合する係合溝76が貫通して形成されている。
【0047】
つぎに、前記第2のスライダー67は、幅方向の両側部に前記他方側の相対する摺動溝20,35に係合する係合辺部77を有して矩形状に形成され、その一端部の両側部には支持突起78が前記第1のストッパー17に向かってそれぞれ一体に突設されている。
【0048】
また、前記第2のスライダー67の他端部には前記取付孔31,47に向かって拡開傾斜した傾斜面79a を有し前記カム体69の外面部と前記両分割ケース14,15の他方側の側板14a ,15a との間に挿入する挿入突部79が形成され、この挿入突部79には前記連動体70の他端部を係合する係合溝80が貫通して形成されている。
【0049】
また、前記両分割ケース14,15の他方側の相対する摺動溝20,35には前記第2のスライダー67を附勢する前記2本のコイルスプリング68がそれぞれ並設され、この2本のコイルスプリング68の一端部が前記第1のストッパー17にそれぞれ当接されているとともに、この2本のコイルスプリング68の他端部が前記第2のスライダー67の一端部の支持突起78にそれぞれ当接されている。
【0050】
また、前記2本のコイルスプリング68の間には仕切板81が介在され、この仕切板81にて前記2本のコイルスプリング68が互いに干渉することを防止するとともに、この2本のコイルスプリング68の伸縮時にはこの2本のコイルスプリング68が互いにスムーズに伸縮するようにガイドするようになっている。そして、前記2本のコイルスプリング68にて前記第2のスライダー67を常時前記カム体69に向かって附勢するようになっている。
【0051】
つぎに、前記カム体69は、その両端部に前記両分割ケース14,15の相対するカム取付孔26,42に回動自在に嵌合して支持された支持部82を形成した円筒状体83を有し、この円筒状体83には軸方向に貫通した角孔84が形成されている。そして、前記角孔84には前記ハンドル9を有する角柱状のハンドル軸(図示せず)が嵌着されるようになっている。
【0052】
また、前記円筒状体82の外側部にはこの円筒状体82の長さ方向に沿って前記両分割ケース14,15の相対する係合段部27,43に両端部を回動可能に嵌合した係合突条85が一体に突設されている。この係合突条85の両端部の幅は前記相対する係合段部27,43の幅よりも小さく形成されている。
【0053】
そして、前記カム体69が一方に回動された際には前記係合突条85の両端部の幅方向の一側面85a が前記相対する係合段部27,43の一方側の係止面28,44に係止されて前記カム体69の回動が阻止され、前記カム体69が他方に回動された際には前記係合突条85の両端部の幅方向の他側面85b が前記相対する係合段部27,43の他方側の係止面29,45に係止されて前記カム体69の回動が阻止されるようになっている。
【0054】
また、前記円筒状体82の外側部の偏心位置には前記係合突条85の一側部に連続してこの円筒状体82の周方向に沿ってカム86が一体に突設され、このカム86の先端部には前記第2のスライダー67の挿入突部79を当接した押動部87が形成されている。
【0055】
そして、前記2本のコイルスプリング68にて附勢された前記第2のスライダー67の挿入突部79により前記カム86を介して前記円筒状体82が附勢回動され、この円筒状体82の係合突条85の両端部の幅方向の一側面85a が一方側の係止面28,44に常時係止され、前記ラッチ体7のラッチ48が前記座金10の案内孔12から外方に向かって突出されるようになっている。
【0056】
つぎに、前記連動体70は、細長い矩形状の連動板88を有し、この連動板88は、その一端部が前記第1のスライダー66の係合溝76内に回動可能に挿入して係合した一方の連動部89として形成され、その他端部が前記第2のスライダー67の係合溝80内に回動可能に挿入して係合した他方の連動部90として形成されている。
【0057】
また、前記連動板88には、その長さ方向の中間部より前記他方の連動部90側に偏位した位置の幅方向の両側部に回動支点としての突片91がそれぞれ突設され、この両側部の突片91は合成樹脂製のカラー92を介して前記両分割ケース14,15の相対する軸受凹部25,41にそれぞれ回動自在に支持されるようになっている。
【0058】
しかして、前記連動板88において、前記両側部の突片91と前記他方の連動部90との間の長さは短く、前記両側部の突片91と前記一方の連動部89との間の長さは長く、その相互の長さは、たとえば、略1対2の関係または1対3の関係の長さで形成されている。
【0059】
そして、前記第2のスライダー67の進退動に両側部の突片91を中心として回動される前記連動板88にて前記第1のスライダー66が連動されて進退動されるが、この際、連動板88の両側部の突片91を中心とする一方の連動部89と他方の連動部90との長さの相違に相応して第2のスライダー67の進退動の距離(移動量)に対して第1のスライダー66が大きい距離(移動量)で進退動されるようになっている。
【0060】
すなわち、第2のスライダー67の小さい移動量で第1のスライダー66を介して前記ラッチ体7が大きい移動量で進退動され、この第2のスライダー67にてラッチ48がドア体1をロックするロック状態及びこのロックを解除するロック解除状態に確実に切り替え操作されるようになっている。
【0061】
また、93は合成樹脂にて前記座金10に対応する大きさで形成された上下方向のフロントプレートで、このフロントプレート93は、その中間部に前記ラッチガイド61を挿通した挿通孔94が形成され、その上端部及び下端部には前記座金10の上下の取付孔13に嵌合する環状のボス95がそれぞれ一体に突設され、この上下のボス95は固定ねじ96を挿入するねじ孔97をそれぞれ有している。
【0062】
つぎに、前記実施の形態の作用を説明する。
【0063】
ラッチ体7のラッチ48にラッチカバー54を取り付ける場合には、ラッチ48の嵌合凹部52,53にラッチカバー54の垂直板部55及び傾斜板部56を押し込むことにより、この垂直板部55及び傾斜板部56が弾性変形して開閉し、この垂直板部55が嵌合凹部52に嵌合されるとともに、この傾斜板部56が嵌合凹部53に嵌合され、かつ、垂直板部55の係止突部57が嵌合凹部52の縁部に係合されるとともに、傾斜板部56の係止突部57が嵌合凹部53の縁部に係合される。
【0064】
したがって、ラッチ48にはラッチカバー54が簡単に取り付けられ、その垂直板部55がラッチ48の係合面50の表面より僅かに弧状に突出した状態に取り付けられ、その傾斜板部56がラッチ48の案内面51の表面より僅かに弧状に突出した状態に取り付けられる。
【0065】
また、一方の分割ケース14の一方側の摺動溝20に第1のスライダー66の一方側の係合辺部71を係合するとともに、この第1のスライダー66の係合板73を第1のストッパー17の内側部に当接する。これにより、第1のスライダー66の係合板73の挿通凹部74が第1のストッパー17の軸案内凹部19に連通される。
【0066】
また、ラッチ48の基端部49にラッチ支軸59の周囲に設けた渦巻きスプリング65の小径部を当接した状態で、このラッチ本体48をラッチ収容凹部16内に挿入するとともに、そのラッチ支軸59を第1のストッパー17の開口凹部18から軸案内凹部19及び第1のスライダー66の挿通凹部74に挿入することにより、渦巻きスプリング65を圧縮した状態でこの渦巻きスプリング65の大径部が第1のストッパー17に当接される。
【0067】
これにより、この渦巻きスプリング65の復帰力によってラッチ体7が座金10から突出する方向に向かって附勢され、そのラッチ48が案内孔12から座金10の外方に向かって突出されるとともに、そのラッチ支軸59の当接突部60が第1のスライダー66の挿通凹部74の開口縁部に当接して係止され、ラッチ体7が抜け止めされる。
【0068】
また、一方の分割ケース14の軸受凹部25にカラー92を有する一方の突片91を係合した連動体70の一方の連動部89を第1のスライダー66の係合溝76内に係合するとともに、この連動体70の他方の連動部90を第2のスライダー67の係合溝80内に係合した状態で、この第2のスライダー67の一方側の係合辺部77を一方の分割ケース14の他方側の摺動溝20に係合する。
【0069】
また、一方の分割ケース14のカム取付孔26にカム体69の円筒状体83の一方側の支持部82を嵌合するとともに、この円筒状体83の係合突条85の一端部を係合段部27に係合する。この際、係合突条85の一端部が係合段部27に係合して支持されることにより、カム体69の円筒状体83がカム取付孔26から抜け出ることが防止される。
【0070】
さらに、第2のスライダー67の一端両側部の支持突起78にそれぞれ係合した2本のコイルスプリング68を圧縮した状態で、この2本のコイルスプリング68の一端部を第1のストッパー17にそれぞれ当接し、この2本のコイルスプリング68の間に仕切板81を介在する。
【0071】
これにより、2本のコイルスプリング68の復帰力により、第2のスライダー67がカム体69に向かって押動され、この第2のスライダー67の挿入突部79が傾斜面79a を介してカム体69の外面部と一方の分割ケース14の一方側の側板14a との間に挿入されるとともに、この挿入突部79の先端部がカム体69のカム86の押動部87に当接して押動される。
【0072】
また、カム86が押動されると、この円筒状体83が回動されるとともに、この円筒状体83と一体の係合突条85の一端部の一側面85a が係合段部27の一方側の係止面28に当接して係止され、このカム体69の回動が阻止される。そして、第1のスライダー67の係合溝76に一方の連動部89を係合しかつ第2のスライダー67の係合溝80に他方の連動部90を係合した連動体70は一方の分割ケース14の幅方向に対して第1のスライダー67を押動する方向に傾斜した状態に変位され、したがって、ラッチ48が座金10から突出した状態となる。
【0073】
このようにして、一方の分割ケース14内にはラッチ体7、ラッチガイド61、渦巻きスプリング65及び前記ラッチ体7を進退動させるラッチ作動機構8がセットされる。
【0074】
つぎに、前記一方の分割ケース14の開口縁部に他方の分割ケース15の開口縁部を係合することにより、この他方の分割ケース15の一端部の挿入突部32a が座金10の案内孔12の切欠凹部12c 内に嵌合され、また、他方の分割ケース15の他端両側部の係合孔46に一方の分割ケース14の他端両側部の係合突起30がそれぞれ嵌合され、また、一方の分割ケース14の取付孔23に他方の分割ケース15の取付孔38が連通され、さらに、一方の分割ケース14の取付孔31に他方の分割ケース15の取付孔47が連通される。
【0075】
そして、両分割ケース14,15の互いに連通した取付孔23,38の相互及び互いに連通した取付孔31,47の相互に挿通した締め付け部材(図示しない)にて両分割ケース14,15を連結する。
【0076】
このようにして、錠本体6が簡単に組み立て構成される。そして、ラッチ体7は、そのラッチ支軸59の当接突部60が第1のスライダー66の挿通凹部74の開口縁部に係止されて抜け止めされるとともに、そのラッチカバー54にて被覆されたラッチ48が座金10の外方に突出した附勢状態に保持される。
【0077】
つぎに、ドア体1に錠本体6を取り付ける場合には、ドア体1に形成された錠埋設孔3内に錠本体6を深く挿入することにより、この錠本体6の座金10が錠埋設孔3の開口縁部に連通したプレート埋設凹部4に埋設される。
【0078】
また、フロントプレート93の中間部の挿通孔94にラッチガイド61を挿通するとともに、この挿通孔94の開口縁部にガイド本体62の両側部の係合突起64が当接される。そして、このガイド本体62を挿通孔94に強く押し込むと、このガイド本体62が弾性変形して両側部の係合突起64が挿通孔94を通過し、この挿通孔94の開口縁部の外側にラッチガイド61のフランジ63が当接されるとともに、そのガイド本体62の両側部の弾性復帰した係合突起64が挿通孔94の開口縁部の内側にそれぞれ当接される。
【0079】
そうして、両側部の係合突起64にてラッチガイド61がフロントプレート93から抜け出すことが防止されるとともに、このラッチガイド61のガイド本体62内にラッチ48が進退自在に収容される。
【0080】
つぎに、座金10の案内孔12から錠本体6のラッチ収容部34内にフロントプレート93に取り付けられたラッチガイド61を挿入すると、このラッチガイド61のガイド本体62の挿入端部が第1のストッパー17に当接されるとともに、このフロントプレート93の上下のボス95が座金10の上下に形成された取付孔13内にそれぞれ嵌合される。
【0081】
そして、このフロントプレート93が座金10の外面部を被覆するとともに、このフロントプレート93の外面部がドア体1の戸当り端部2と同一平面の状態でプレート埋設凹部4に埋設され、かつ、このフロントプレート93の外方にラッチ体7のラッチ48が進退自在に突出される。
【0082】
また、このフロントプレート93の上下のボス95のねじ孔97及びこの上下のねじ孔97に連通した座金10の上下の取付孔13からプレート埋設凹部4に固定ねじ96を捩じ込んで締め付けることにより、ドア体1の戸当り端部2に錠本体6が固定される。
【0083】
さらに、錠本体6のケース体14に設けられたカム体69の角孔84にこの角孔84に連通して形成されたドア体1の取付孔から角柱状のハンドル軸(図示せず)を嵌合し、このハンドル軸の両端部にドア体1の厚さ方向の両側面に座金98を介して前記ハンドル9をそれぞれ一体に固着する。このようにして、ドア体1の戸当り端部2にはドア錠5が簡単に取り付けられる。
【0084】
つぎに、間口を閉塞する場合には、ヒンジを中心としてドア体1を閉回動すると、このドア体1に取り付けたドア錠5のラッチ48の係合面51が框体の嵌合口の開口縁部に当接され、このドア体1を更に閉回動することにより、この嵌合口の開口縁部にてラッチ48の傾斜した案内面51が押動されながらラッチ48が渦巻きスプリング65に抗して後退される。
【0085】
そして、ラッチ48の案内面51の先端部が嵌合口の開口縁部から外れるとともに、渦巻きスプリング65の復帰力によってラッチ48が自動的に進出されて嵌合口内に嵌合され、このラッチ48にてドア体1の閉状態がロックされる。
【0086】
この場合、ラッチ48の傾斜した案内面51は合成樹脂製のラッチカバー54の傾斜板部56を有しかつ、この傾斜板部56がラッチ48の傾斜した案内面51の表面部より僅かに弧状に突出されていることにより、このドア体1の閉回動で框体の嵌合口の開口縁部にはラッチカバー54の傾斜板部56が当接されるので、この合成樹脂製の傾斜板部56にて嵌合口の開口縁部に当接した際の衝撃音が緩衝されて吸収される可及的に消音される。
【0087】
また、ラッチ48が嵌合口内に嵌合される際には、このラッチ48の垂直状の係合面50は合成樹脂製のラッチカバー54の垂直板部55を有しかつ、この垂直板部55がラッチ48の垂直状の係合面50の表面部より僅かに弧状に突出されていることにより、この垂直板部55にてラッチ48がスムーズに嵌合口内に嵌合される。
【0088】
つぎに、間口を閉塞したドア体1のロックを解除して間口を開放する場合には、ドア体1の一方側のハンドル9を回動操作すると、このハンドル9のハンドル軸にてカム体69が回動され、このカム体69に一体の係合突条85の一側面85a が係合段部27,43の一方側の係止面28,45から外れるとともに、この係合突条85の他側面85b が係合段部27,43の他方側の係止面29,44に当接され、このカム体69の回動が阻止される。
【0089】
また、カム体69が回動されると、このカム体69に一体のカム86の押動部87にて第2のスライダー67の挿入突部79が押動され、この第2のスライダー67が2本のコイルスプリング68に抗してカム体69から離間する方向のドア体1の戸当り端部2に向かって摺動される。この際、第2のスライダー67は2本のコイルスプリング68にて支持された状態でこの2本のコイルスプリング68を同圧で圧縮させながら摺動されるので、この第2のスライダー67が傾くことなく直線的にスムーズに摺動される。
【0090】
また、この2本のコイルスプリング68の間には仕切板81が介在されていることにより、この仕切板81にて2本のコイルスプリング68が互いに干渉し合うことなくスムーズに圧縮される。したがって、カム86の押動部87にて第2のスライダー67は2本のコイルスプリング68に抗して直線的にスムーズに摺動される。
【0091】
つぎに、第2のスライダー67が摺動されると、この第2のスライダー67の係合溝80にて連動板88の他方の連動部90が第2のスライダー67の摺動方向に連動され、この連動板88が両側部の突片91を中心として回動されるとともに、この連動板88の一方の連動部89にて係合溝76を介して第1のスライダー66が連動され、この第1のスライダー66がドア体1の戸当り端部2から離間する方向のカム体69に向かって摺動される。
【0092】
また、第1のスライダー66の摺動で、この第1のスライダー66の係合板73にてラッチ体7のラッチ支軸59が当接突部60を介して第1のスライダー66の摺動方向に牽引連動され、このラッチ支軸59のラッチ48が渦巻きスプリング65に抗してラッチガイド61に案内されて嵌合口から外れる方向のラッチ収容部34内に向かって後退される。
【0093】
そして、ラッチ支軸59の当接突部60が第2のストッパー40に当接されるとともに、このラッチ48の基端部49にて第1のストッパー17に大径部が支持された渦巻きスプリング65が略板状に圧縮され、このラッチ支軸59のラッチ48の後退が阻止され、このラッチ48が嵌合口から外れてラッチ収容部34内に収容され、このラッチ48によるドア体1のロックが解除される。
【0094】
この際、第2のスライダー67の摺動に第1のスライダー66を連動させて摺動させる連動板88は、この連動板88の回動中心となる両側部の突片91を中心として第2のスライダー66に連動される他方の連動部90の長さが短く、第1のスライダー66を連動させる一方の連動部89の長さが他方の連動部90の長さより長く、1対2または1対3の関係の長さで形成されているため、その相対比の相違に応じて他方の連動部90の小さい回動量で一方の連動部89が大きい回動量で回動される。
【0095】
したがって、第2のスライダー67の少ない摺動量で第1のスライダー66が大きく後退摺動され、この第1のスライダー66にてラッチ48がラッチ収容部34内に確実に収容され、ドア体1のロックが解除される。すなわち、ハンドル9によるカム体69の小さい回動量でラッチ48が大きく後退されドア体1のロックが簡単に解除され、ドア体1のロックの解除操作が容易である。
【0096】
つぎに、ハンドル9にてドア体1のロックを解除した状態でハンドル9にてドア体1を開操作することにより間口が簡単に開放されるが、このハンドル9から手を離すと、2本のコイルスプリング68の復帰力によって第2のスライダー67がカム体69に向かって押し戻され、この第2のスライダー67の挿入突部79にてカム86の押動部87が押動される。
【0097】
そして、このカム86を介してカム体69が前記ロック解除時と反対方向に回動され、このカム体69に一体の係合突条85の一側面85a が再び係合段部27,43の係止面28,45にそれぞれ当接してカム体69の回動が阻止される。
【0098】
また、第2のスライダー67がカム体69に向かって押し戻されると、この第2のスライダー67の係合溝80にて連動板88が両側部の突片91を中心として回動され、この連動板88の一方の連動部89にて第1のスライダー66が連動されてラッチ7に向かって大きく進出され、この第1のスライダー66の係合板73がラッチ支軸59を介して第1のストッパー17に当接される。
【0099】
また、第1のスライダー66が進出されると、渦巻きスプリング65の復帰力によってラッチ体7がドア体1の戸当り端部2に向かって押し出され、このラッチ体7のラッチ支軸59の当接突部60が第1のスライダー66の係合板73の挿通凹部74の開口縁部に当接して抜け止めされた状態で、このラッチ体7のラッチ48がフロントプレート93から外方に大きく突出される。
【0100】
この際、前記ロック解除時と同様に連動板88の一方の連動部89の長さと他方の連動部90の長さとの相対比の相違に応じて他方の連動部90の小さい回動量で一方の連動部89が大きい回動量で回動される。したがって、第2のスライダー67の少ない摺動量で第1のスライダー66が大きく進出摺動され、この第1のスライダー66にてラッチ48がフロントプレート93から外方に大きく突出される。そして、このラッチ48にてドア体1のロックに備える。
【0101】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、錠本体には一方側に第1のスライダーに係合した一方の連動部を有するとともに他方側に第2のスライダーに係合した他方の係合部を有し、前記第1のスライダーを前記第2のスライダーの摺動方向と反対方向に連動して摺動させる連動体を回動自在に設けたので、この連動体にて第2のスライダーの摺動方向と反対方向に第1のスライダーを連動して確実に摺動させることができるとともに、この第1のスライダーにてラッチ体を第1のスライダーの摺動方向に確実に連動することができる。
【0102】
このため、ドア体のロック解除時には第2のスライダーの所定の移動量で第1のスライダーを移動させてラッチをラッチ収容部に確実に収容してドア体のロックを簡単に解除することができる。
【0103】
また、第1のスライダーの一端部にてラッチ体を直接連動することにより、この第1のスライダーの一端部とラッチ体との間に第1のスライダーの移動をラッチ体に伝達する回動自在の中間部材を必要とせず、この中間部材の回動支点を錠本体に形成する必要もなく、第1のスライダーには連動体の一方の連動部を係合するものであるから、第1のスライダーの構造はもとより全体的に構成が簡単で、製作も容易であり、錠本体に対する組み付けも容易である。
【0104】
さらに、2本のコイルスプリングの間に仕切板が介在されていることにより、この仕切板にて2本のコイルスプリングが互いに干渉し合うことなくスムーズに圧縮される。したがって、カムにて第2のスライダーは2本のコイルスプリングに抗して直線的にスムーズに摺動される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すドア錠の分解斜視図である。
【図2】 同上ラッチ作動機構を組み込んだ一方の分割ケースの平面図である。
【図3】 同上他方の分割ケースの平面図である。
【図4】 同上錠本体の側面図である。
【図5】 同上ラッチ体の背面図である。
【図6】 同上ラッチにラッチカバーを嵌合する状態を示す説明平面図である。
【図7】 同上ラッチにラッチカバーを嵌合する状態を示す説明側面図である。
【図8】 同上フロントプレートの正面図である。
【図9】 同上側面図である。
【図10】 同上ドア体に取り付けた状態の正面図である。
【図11】 同上ラッチの作動状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ドア体
2 戸当り端部
6 錠本体
7 ラッチ体
10 座金
11 ケース体
12 案内孔
17 第1のストッパー
20 摺動溝
34 ラッチ収容
48 ラッ
65 スプリング
66 第1のスライダー
67 第2のスライダー
68 コイルスプリング
69 カム体
70 連動
78 支持突起
81 仕切板
86 カム
89 一方の連動部
90 他方の連動

Claims (4)

  1. ドア体の戸当り端部に当接する座金を一端部に有するとともにこの座金に形成された案内孔に連通するラッチ収容部を有するケース体を備えた錠本体と、
    この錠本体のラッチ収容部に進退自在に設けられ前記ドア体をロックするラッチを有するラッチ体と、
    このラッチ体を附勢し前記ラッチを前記座金の案内孔から常時外方に突出させるスプリングと、
    前記錠本体に摺動自在に設けられ一端部に前記ラッチ体を連繋した第1のスライダーと、
    この第1のスライダーに対向して前記錠本体に摺動自在に設けられ常時前記ラッチ体から離間する方向に向かって附勢された第2のスライダーと、
    前記錠本体に回動自在に設けられ前記ラッチ体の後退時に附勢に抗して前記第2のスライダーを前記ラッチ体に向かって押動するカムを有するカム体と
    記錠本体に回動自在に設けられ一方側に前記第1のスライダーに係合した一方の連動部を有するとともに他方側に前記第2のスライダーに係合した他方の連動部を有し、前記第1のスライダーを前記第2のスライダーの摺動方向と反対方向に連動して摺動させる連動体と、
    前記ケース体に前記第2のスライダーの摺動方向に沿って設けられ前記第2のスライダーを前記カム体に向かって附勢する2本のコイルスプリングと、
    を具備し、
    前記2本のコイルスプリングは、前記カム体の軸方向に沿って並設されている
    ことを特徴とするドア錠。
  2. ケース体は、対向して形成された摺動溝を有し、
    2本のコイルスプリングは、前記摺動溝に並設されている
    ことを特徴とする請求項1記載のドア錠。
  3. 2本のコイルスプリングの間に介在された仕切板を具備した
    ことを特徴とする請求項1または2記載のドア錠。
  4. ケース体には、ラッチ体が当接する第1のストッパーが突設され、
    第2のスライダーの一端部には、支持突起が形成され、
    2本のコイルスプリングは、一端部が前記第1のストッパーにそれぞれ当接され、他端部が前記第2のスライダーの前記支持突起にそれぞれ当接されている
    ことを特徴とする請求項1ないしいずれか記載のドア錠。
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