JP3791342B2 - 自火報受信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、すべての操作を行うために必要な管理人用スイッチを備えた自火報受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自火報受信機においては、受信機起動時に常に連動停止状態で起動するもの、あるいは通常運用状態で起動するものはあったが、スイッチ状態により、通常運用状態と連動停止状態、あるいは諸機能停止状態を自動的に判断して起動する機能、及びその停止機能をデータ設定により任意に選択できる機能を有するものはなかった。
【0003】
したがって、受信機の初期起動時の施工不良状態による誤連動制御、あるいは音響やプリンタ印字が連続的に行われることによる施工の非効率化、施工確認後の通常運用状態への設定忘れが発生することがあった。
【0004】
更に、スイッチの状態による受信機操作機能の制限を任意にデータ設定できる機能を有するものはなかったために、管理者以外でも自由に設定変更ができるため、受信機が管理者以外の人が触れる場所に設置してあった場合、いたずら等により通常運用状態から変更されてしまうおそれがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、初期の現場調整時における誤制御を防止することができる自火報受信機を提供することを目的としている。また、操作機能の制限を設定できる自火報受信機を提供することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の自火報受信機では、すべての操作を行うために必要な管理人用スイッチを備えた自火報受信機であって、管理人用スイッチがオフ状態で起動させたときは、通常運用状態で起動させる一方、管理人用スイッチがオン状態で起動させたときは、連動機能の停止状態で起動させ、管理人用スイッチがオン状態で起動させた後に、管理人用スイッチをオフ状態にしたときには、連動機能の停止状態を解除し、通常運用状態に戻す機能を選択可能にしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2では、請求項1において、連動機能の種類ごとに、停止状態にする連動機能を初期設定できることを特徴とする。
【0008】
請求項3では、請求項1又は請求項2において、連動機能だけではなく、プリンタ機能、音響機能などの受信機本体の機能についても、初期設定により停止状態を設定できることを特徴とする。
【0009】
請求項4では、請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、管理人用スイッチがオン状態で起動させた後に、個別操作によって、連動機能、受信機本体の機能の停止又は停止解除の変更ができることを特徴とする。
【0010】
請求項5では、請求項1において、管理人用スイッチをオフ状態からオン状態にしたときに、初期設定の停止状態に再度設定する機能を選択可能にしたことを特徴とする。
【0011】
請求項6では、請求項1において、管理人用スイッチのオフ状態における操作可能なスイッチを初期設定可能とし、管理人用スイッチのオフ状態では、初期設定されたスイッチの操作のみを可能とする機能を有したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。
【0013】
図1は、自火報受信機の構成の一例を示したブロック図である。自火報受信機1は、各部を制御する情報処理回路部10と、すべての操作を行うために必要な管理人用スイッチ操作部11と、管理人用スイッチ11の状態を検出するスイッチ状態検出回路部12と、スイッチ操作部13と、設定変更データ記憶回路部14と、初期設定データ記憶回路部15と、初期設定データ変更手段16と、防排煙端末あるいは移信出力設備2を接続した連動/移信等の出力回路部17と、表示部18と、印字部19と、警報音出力部20とを備える。
【0014】
図2のステップ100〜103に示すように、自火報受信機1は、管理人用スイッチ11がオフ状態で起動させたときは、通常運用状態で起動させる一方、管理人用スイッチ11がオン状態で起動させたときは、連動機能の停止状態で起動させる。
【0015】
施工業者あるいは管理人が、管理人用スイッチ操作部11のキースイッチなどのスイッチにより、スイッチオン状態で受信機を起動した場合、初期設定データ記憶回路部15で記憶している連動及び移信停止状態で自動的に受信機を起動させる。また、スイッチオフ状態では、通常運用モードとして連動及び移信停止解除状態及び表示、印字、音響等の機能動作状態となる。
【0016】
このように、施工業者あるいは管理人が管理人用スイッチ11をオン状態で受信機1を起動させた場合は、防排煙端末/移信等の制御信号が出力されることがないため、初期の現場調整時の誤制御防止、あるいは、定期点検時の効率的な確認用として有効である。
【0017】
また、連動機能の種類ごとに、停止状態にする連動機能を初期設定できる。施工業者あるいは管理人が意図的に管理人用スイッチ11をオン状態で受信機を起動させた場合の自動的に連動あるいは移信停止になる種別を、個別、あるいは防排煙一括、移信一括等により、初期設定データ変更手段16で任意に設定し、初期設定データ記憶部15に記憶させ、その情報に準じて、連動停止状態で起動する。
【0018】
なお、連動あるいは移信停止になる種別には、例えば、防火戸、シャッター、垂れ壁、排煙口などの防排煙の種別や、エレベータ移信、非常放送移信、中央監視盤移信などの種別がある。
【0019】
受信機1の主要な機能設定(連動制御等の停止状態での放置により実発報時に端末が動作せずに損害をあたえるもの)については管理人の管理するキースイッチ等のオン状態でしか操作できないようにすることにより、その他の人が勝手に変更操作できないようにできる。
【0020】
また、自火報受信機1は、連動機能だけではなく、プリンタ機能、音響機能などの受信機本体の機能についても、初期設定により停止状態を設定できる。防排煙連動、移信連動などの出力だけでなく、受信機本体の警報音出力部20(音響)、印字部19(プリンタ)等の受信機本体機能についても、初期設定データ記憶回路部15の設定により、管理人用スイッチ11がオン状態で受信機を起動させた場合に、自動的に停止することができる。
【0021】
これによって、現場調整初期段階等のトラブル多発状態での音響が何度も鳴動したり、あるいはプリンタ印字が大量に出力されることを自動的に停止できることにより、現場調節時の効率化が図れる。
【0022】
また、自火報受信機1は、管理人用スイッチ11がオン状態で起動させた後に、個別操作によって、連動機能、受信機本体の機能の停止又は停止解除の変更ができる。連動機能、音響機能(警報音出力部20)、プリンタ機能(印字部19)などの停止/停止解除状態は、管理人用スイッチ11がオン状態においては手動の個別操作で変更可能である。これによって、初期設定の停止/停止解除情報を任意に個別操作で変更することができ、現場の状況に合わせた設定対応が可能となり現場調整の効率化につながる。
【0023】
また、自火報受信機1は、管理人用スイッチ11がオン状態で起動させた後に、管理人用スイッチ11をオフ状態にしたときに、連動機能の停止状態を解除し、通常運用状態に戻す機能を選択可能にしている。
【0024】
これは、施工業者等が管理人用スイッチ操作部11のスイッチオン状態で受信機1を起動させて現場調整等を行った後、最終的に通常運用状態のスイッチオフ状態にした場合、その設定状態を継承する動作と、連動停止あるいは機能停止状態も自動的に解除されて受信機の通常運用状態に自動的に行う機能を選択できるものである。
【0025】
施工業者あるいは管理人が意識的に通常運用状態に戻さなくても、スイッチオフにより自動的に通常運用状態の設定になるため、設定の戻し忘れの防止になる。また、簡単な操作により各種連動及び機能の停止状態/停止解除が一括で行えるため、現場調整の効率化につながる。
【0026】
また、自火報受信機1は、管理人用スイッチ11をオフ状態からオン状態にしたときに、初期設定の停止状態に再度設定する機能を選択可能にしている。これは、更に、管理人用スイッチ操作部11のスイッチをオン状態にすると、スイッチオフ状態の設定状態を継承する動作と、初期設定データ記憶回路部15の情報通りに連動機能、音響機能、プリンタ機能などの停止状態に自動的に移行する機能を選択できるものである。
【0027】
これによって、緊急的に連動停止、音響停止、プリンタ停止等の状態にしたい場合が発生したときに、複数の操作をしなくてもスイッチ1つで一括操作されるため、有効である。
【0028】
また、自火報受信機1は、管理人用スイッチ11のオフ状態における操作可能なスイッチを初期設定可能とし、管理人用スイッチ11のオフ状態では、初期設定されたスイッチの操作のみを可能とする機能を有する。
【0029】
すなわち、通常運用モードのスイッチオフ状態においては、受信機1の初期設定データ記憶回路部15で記憶している受信機操作スイッチのみ有効とする機能を備えている。例えば、受信機1の自動連動制御等の機能に影響を及ぼさない音響停止スイッチのみを設定すれば、音響停止以外の受信機操作は無効となるようにできる。また、初期設定されているスイッチは、初期設定データ変更手段16によって設定変更できるようになっている。これによって、建物の受信機1の設置する場所状況に合わせて、受信機操作制限ができるため、いたずら等による受信機本来の機能への影響を防止できる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の請求項1に記載の自火報受信機では、管理人用スイッチがオフ状態で起動させたときは、通常運用状態で起動させる一方、管理人用スイッチがオン状態で起動させたときは、連動機能の停止状態で起動させるので、管理人用スイッチをオン状態で受信機を起動させた場合は、防排煙端末/移信等の制御信号が出力されることがないため、初期の現場調整時の誤制御防止、あるいは、定期点検時の効率的な確認用として有効であり、また管理人用スイッチがオン状態で起動させた後に、管理人用スイッチをオフ状態にしたときに、連動機能の停止状態を解除し、通常運用状態に戻す機能を選択可能にしているので、施工業者あるいは管理人が意識的に通常運用状態に戻さなくても、スイッチオフにより自動的に通常運用状態の設定になるため、設定の戻し忘れの防止になる。更にこれによれば、簡単な操作により各種連動及び機能の停止状態/停止解除が一括で行えるため、現場調整の効率化につながる。
【0031】
請求項2では、連動機能の種類ごとに、停止状態にする連動機能を初期設定できるので、受信機の主要な機能設定については管理人の管理するキースイッチ等のオン状態でしか操作できないようにすることにより、その他の人が勝手に変更操作できないようにできる。
【0032】
請求項3では、連動機能だけではなく、プリンタ機能、音響機能などの受信機本体の機能についても、初期設定により停止状態を設定できるので、現場調整初期段階等のトラブル多発状態での音響が何度も鳴動したり、あるいはプリンタ印字が大量に出力されることを自動的に停止できることにより、現場調節時の効率化が図れる。
【0033】
請求項4では、管理人用スイッチがオン状態で起動させた後に、個別操作によって、連動機能、受信機本体の機能の停止又は停止解除の変更ができるので、初期設定の停止/停止解除情報を任意に個別操作で変更することができ、現場の状況に合わせた設定対応が可能となり現場調整の効率化につながる。
【0034】
請求項5では、管理人用スイッチをオフ状態からオン状態にしたときに、初期設定の停止状態に再度設定する機能を選択可能にしているので、緊急的に連動停止、音響停止、プリンタ停止等の状態にしたい場合が発生したときに、複数の操作をしなくてもスイッチ1つで一括操作されるため、有効である。
【0035】
請求項6では、管理人用スイッチのオフ状態における操作可能なスイッチを初期設定可能とし、管理人用スイッチのオフ状態では、初期設定されたスイッチの操作のみを可能とする機能を有するので、建物の受信機の設置する場所状況に合わせて、受信機操作制限ができるため、いたずら等による受信機本来の機能への影響を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自火報受信機の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の自火報受信機の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 自火報受信機
11 管理人用スイッチ操作部
15 初期設定データ記憶回路部
19 印字部
20 警報音出力部

Claims (6)

  1. すべての操作を行うために必要な管理人用スイッチを備えた自火報受信機であって、
    上記管理人用スイッチがオフ状態で起動させたときは、通常運用状態で起動させる一方、上記管理人用スイッチがオン状態で起動させたときは、連動機能の停止状態で起動させ、上記管理人用スイッチがオン状態で起動させた後に、上記管理人用スイッチをオフ状態にしたときには、連動機能の停止状態を解除し、通常運用状態に戻す機能を選択可能にしたことを特徴とする自火報受信機
  2. 上記連動機能の種類ごとに、上記停止状態にする連動機能を初期設定できることを特徴とする、請求項1に記載の自火報受信機。
  3. 上記連動機能だけではなく、プリンタ機能、音響機能などの受信機本体の機能についても、初期設定により停止状態を設定できることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の自火報受信機。
  4. 上記管理人用スイッチがオン状態で起動させた後に、個別操作によって、連動機能、受信機本体の機能の停止又は停止解除の変更ができることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の自火報受信機。
  5. 上記管理人用スイッチをオフ状態からオン状態にしたときに、初期設定の停止状態に再度設定する機能を選択可能にしたことを特徴とする、請求項1に記載の自火報受信機。
  6. 上記管理人用スイッチのオフ状態における操作可能なスイッチを初期設定可能とし、上記管理人用スイッチのオフ状態では、初期設定されたスイッチの操作のみを可能とする機能を有したことを特徴とする、請求項1に記載の自火報受信機。
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