JP3791211B2 - 用紙供給装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ファクシミリ装置等に適用され、用紙を1枚づつ分離して搬送する分離機構を備えた用紙供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置における用紙供給装置においては、用紙を積層支持するための給紙トレイの下側近傍に、用紙に対して繰り込み力を付与する繰り込みローラが設けられるとともに、積層された用紙に対して繰り込み力に抗する力を付与する分離パッドが設けられている。そして、繰り込みローラが回転すると、給紙トレイ上の用紙のうち、繰り込みローラに接している用紙から1枚ずつ装置内の用紙読取部に繰り込まれ、他の用紙は分離パッドにより給紙トレイ上に残る。このようにして、給紙トレイ上の用紙が1枚ずつ分離されて繰り込まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の用紙供給装置では、温度や湿度が変化すると、或いは、繰り込まれる用紙が変わりその厚さや腰の強さが変化すると、分離パッドと用紙との摩擦力が変動し、用紙の分離や繰り込みが円滑に行われないといった問題が発生していた。
【0004】
本発明の目的は、従来のこのような欠点を解消し、装置が設置された場所の温度や湿度等の環境や、繰り込まれる用紙の厚さや腰の強さ等にかかわらず、常に円滑な分離や繰り込みが可能となる用紙供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、繰り込みローラと、繰り込みローラの外周面に圧接される分離パッドとを有し、繰り込みローラと分離パッドの協働作用により用紙を1枚ずつ繰り込むようにした用紙供給装置において、一部が装置外に露出する第1ラックギヤと、傾斜部を有した第2ラックギヤと、第1および第2ラックギヤに噛み合うピニオンギヤとからなるギヤ機構を備え、このギヤ機構を介して分離パッドの圧接力を調整する圧接力調整手段を設け、上記圧接力調整手段は、第2ラックギヤの傾斜部と上記分離パッドとの間に設けられた押圧部を有し、上記傾斜部により押圧部の弾性力を変えて圧接力を調整する。
【0007】
また、請求項の発明は、繰り込みローラと、繰り込みローラの外周面に圧接される分離パッドとを有し、繰り込みローラと分離パッドの協働作用により用紙を1枚ずつ繰り込むようにした用紙供給装置において、一部が装置外に露出するラックギヤと、傾斜部を有したピニオンギヤ部材とからなるギヤ機構を備え、このギヤ機構を介して分離パッドの圧接力を調整する圧接力調整手段を設け、上記圧接力調整手段は、傾斜部と上記分離パッドとの間に設けられた押圧部を有し、上記傾斜部により押圧部の弾性力を変えて圧接力を調整する。
【0008】
さらに、請求項の発明は、上記押圧部が、上記傾斜部に接する第1の押圧部材と、上記分離パッドの背面に接する第2の押圧部材と、第1の押圧部材と第2の押圧部材との間に設けられた弾性部材とからなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の用紙供給装置について図面を参照しつつ述べる。先ず、本発明の第1の実施の形態について、図1〜図5を参照して述べる。図1は、本発明の実施の形態の用紙供給装置を含むファクシミリ装置を示す平面図である。図2は、図1のファクシミリ装置を示す断面図である。図3は、第1の実施の形態の用紙供給装置における圧接力調整手段の詳細を示す要部断面図である。図4は、図3の圧接力調整手段におけるラックとピニオンのギヤ機構を示す平面図である。図5は、図3のギヤ機構およびその傾斜部を示す正面図である。
【0010】
図1に示すように、装置フレーム1の上面には用紙Pの挿入口2が、同装置フレーム1の前後には用紙Pの排出口3が形成されている。図2に示すように、装置フレーム1の内部には用紙Pの搬送通路4が設けられ、挿入口2から挿入された用紙Pは搬送通路4を通過して排出口3から排出される。
【0011】
イメージセンサ6は搬送通路4に臨むように配置され、送信、コピー時にこのイメージセンサ6により用紙P上の画情報が読み取られる。搬送通路4には一対の送りローラ7と、イメージセンサ6に接している送りローラ8とが設けられ、これらの送りローラ7,8の回転により搬送通路4を通過する用紙Pに送りが付与される。
【0012】
用紙Pを積層支持するための給紙トレイ9は、装置フレーム1の上部において挿入口2と対応する位置に設けられている。繰り込みローラ10は給紙トレイ9の下端近傍において装置フレーム1内に積極回転可能に支持されている。前記搬送通路4を挟んで繰り込みローラ10の反対側位置には支持板11が設けられている。その支持板11には繰り込みローラ10と対向するように分離パッド12が取り付けられている。分離パッド12は、後述するギヤ機構部20と押圧部30とからなる圧接力調整手段により、繰り込みローラ10に向かって付勢され、繰り込みローラ10の外周面に圧接されている。
【0013】
そして、給紙トレイ9上に多数の用紙Pが積層支持された状態で、繰り込みローラ10が回転駆動されると、給紙トレイ9上の用紙Pのうち、繰り込みローラ10の外周面に接している最下の1枚の用紙Pにのみ繰り込み力が付与されて、用紙Pが搬送通路4内に繰り込まれる。このとき、他の用紙Pは分離パッド12との摩擦により搬送通路4内への繰り込みが阻止されて、給紙トレイ9上に残る。つまり、繰り込みローラ10の回転に伴い、同繰り込みローラ10と分離パッド12との協働作用により、給紙トレイ9上の用紙Pが1枚ずつ分離して搬送通路4内に繰り込まれる。
【0014】
次に、上記のように構成された用紙供給装置の作用を説明する。給紙トレイ9上に多数の用紙Pを載置支持した状態で装置を始動するとき、後述するギヤ機構部20と押圧部30とからなる圧接力調整手段により、分離パッド12が所定の付勢力で繰り込みローラ10に圧接される。そして、繰り込みローラ10が回転駆動されて、同繰り込みローラ10と分離パッド12との協働作用により、用紙Pが1枚ずつ搬送通路4内に繰り込まれる。搬送通路4内に繰り込まれた1枚の用紙は、一対の送りローラ7を介し、送りローラ8により、イメージセンサ6に圧接されながら搬送される。そして、イメージセンサ6により用紙P上の画情報が読み取られる。その後、用紙Pは排出口3から装置外へ排出される。
【0015】
上記の押圧部30は、図3に示すように、一対の第1の押圧部材31、第2の押圧部材32と、第1の押圧部材31と第2の押圧部材32との間に取付けられた弾性部材33とからなる。弾性部材33は例えば圧縮スプリングであるが、ゴム、板ばね等も使用することができる。第1の押圧部材31、第2の押圧部材32と弾性部材33とは、支持板11の筒体部11bに移動可能に設けられている。
【0016】
次に、ギヤ機構部20について述べる。図1、図2に示すように、ギヤ機構部20は装置の中央上部に設けられ、図3に示すように分離パッド12の背面に位置している。ギヤ機構部20は、図4にも示されるように、対向して配置された一対の第1ラックギヤ21および第2ラックギヤ24と、第1ラックギヤ21および第2ラックギヤ24に噛み合うピニオンギヤ22とから構成されている。所謂、ラックアンドピニオンと称されるギヤ機構が構成されている。
【0017】
図3に示すように、ピニオンギヤ22は支持板11の座部11aに設けられた軸23に回転自在に設けられている。そのピニオンギヤ22周面のギヤ部に、第1ラックギヤ21のギヤ部21tが噛み合うと共に、第1ラックギヤ21は図4中左右方向にスライド移動可能に設けられている。第1ラックギヤ21には摘み部21aが設けられ、図1、図3に示すように、摘み部21aは装置外に露出している。オペレーターは、その摘み部21aを摘み、図4中左右方向にスライド移動させることができる。
【0018】
また、ピニオンギヤ22周面のギヤ部に、第2ラックギヤ24のギヤ部24tが噛み合うと共に、第2ラックギヤ22も図4中左右方向にスライド移動可能に設けられている。第2ラックギヤ24のギヤ部24tの対辺側下面には、図5中下方に突出した傾斜部24aが設けられている。傾斜部24aは図5中、右下がりに傾斜した形状であり、押圧部30の第1の押圧部材31が接している。
【0019】
第1ラックギヤ21を図4中右方向にスライド移動させれば、ピニオンギヤ22が図4中時計方向に回転し、第2ラックギヤ24は図4中左方向にスライド移動する。それに伴い、第2ラックギヤ24に設けられた傾斜部24aが、第1の押圧部材31を繰り込みローラ10に近づく方向に移動させる。その第1の押圧部材31の移動に伴い、弾性部材33、第2の押圧部材32を介して分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が強くなるように構成されている。
【0020】
逆に、第1ラックギヤ21を図4中左方向にスライド移動させれば、ピニオンギヤ22が図4中反時計方向に回転し、第2ラックギヤ24は図4中右方向にスライド移動する。それに伴い、第2ラックギヤ24に設けられた傾斜部24aが、第1の押圧部材31を繰り込みローラ10より遠ざかる方向に移動させる。その第1の押圧部材31の移動に伴い、弾性部材33、第2の押圧部材32を介して分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が弱くなるように構成されている。
【0021】
以下、ギヤ機構部20と押圧部30とからなる圧接力調整手段の使用方法を、用紙Pの厚さが変わった場合を例に挙げて説明する。
【0022】
用紙Pが薄いものである場合、第1ラックギヤ21を図4中右方向にスライド移動させておく。用紙Pが薄いものであると通常、用紙Pに対する分離パッド12の保持力が相対的に小さくなる。これを補うため、分離パッド12の繰り込みローラへ10の圧接力を強めておく。そのため、分離パッド12の用紙Pに対する保持力が上昇し、用紙Pは分離パッド12によりその進行が阻止されやすくなる。つまり用紙Pを1枚ずつ分離する能力が高くなり、用紙Pが複数枚同時に繰り込まれることがなく、用紙Pを1枚ずつ確実に分離して搬送通路4内に繰り込むことができる。
【0023】
また、用紙Pが厚いものである場合は、逆に、第1ラックギヤ21を図4中左方向にスライド移動させておく。用紙Pが厚いものであると通常、用紙Pに対する分離パッド12の保持力が相対的に大きくなる。この保持力を軽減するため、分離パッド12の繰り込みローラへ10の圧接力を弱めておく。そのため、分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が弱くなり、分離パッド12の用紙Pに対する保持力が減少し、用紙Pは繰り込みローラ10に繰り込まれ易くなる。つまり用紙Pに対する繰り込み力が大きくなり、用紙Pの繰り込みに失敗することはなく、用紙Pを確実に搬送通路4内に繰り込むことができる。
【0024】
また、押圧部30には、上述のように弾性部材33が設けられ、分離パッド12を繰り込みローラ10に弾性付勢しているので、繰り込みローラ10の周面に多少の凹凸があっても弾性部材33に吸収され、分離パッド12を繰り込みローラ10に常に所定押圧力で圧接し、安定した圧接力とすることができる。
【0025】
また、上述のギヤ機構部20と押圧部30とからなる圧接力調整手段は、大半を装置内に収納した構成であり、第1ラックギヤ21の摘み部21aのみを装置外に露出している。そのため、オペレーターは、カバーを開けることなく、また特別な工具を使用することなく、摘み部21aをスライド移動させるだけで、押圧部30の圧接力を調整し、繰り込みローラ10に対する分離パッド12の圧接力を、簡単かつスムーズに調整することができる。
【0026】
以上詳述したように本発明によれば、温度や湿度等の環境、用紙の厚さや腰等に応じて分離パッドの圧接力を調整することができ、用紙の厚さにかかわらず常に円滑な分離や繰り込みが可能になる。また、腰が強い用紙、腰が弱い用紙等にも本発明は同様な効果を発揮することができる。例えば、用紙が腰の強いものである場合は、分離パッドの圧接力を弱くし、用紙が腰の弱いものである場合は、分離パッドの圧接力を強くする。さらに、分離パッドは、長期間の使用時にゴムが摩耗していくが、上記圧接力調整手段により、分離性能の持続が可能となる。
【0027】
次に、本発明の用紙供給装置の第2の実施の形態について、主に図6〜図8を参照して述べる。図6は、第2の実施の形態における圧接力調整手段の詳細を示す要部断面図である。図7は、図6の圧接力調整手段におけるラックとピニオンのギヤ機構を示す平面図である。図8は、図6のギヤ機構および傾斜部を示す正面図である。尚、以下の説明においては、主に上述の第1の実施の形態との相違点のみを述べ、重複する点は説明を省略する。
【0028】
本発明の用紙供給装置の第2の実施の形態の用紙供給装置における圧接力調整手段は、図6に示されるように、ギヤ機構部20Aと押圧部30とから構成される。ギヤ機構部20Aは、上述の第1の実施の形態と同様、装置の中央上部に設けられ、図6に示すように分離パッド12の背面に位置している。押圧部30は上述の第1の実施の形態と同一のものである。ギヤ機構部20Aは、図7に示されるように、対向して配置された一対の第1ラックギヤ21および第2ラックギヤ24Aと、第1ラックギヤ21および第2ラックギヤ24Aに噛み合うピニオンギヤ22Aとから構成されている。所謂、ラックアンドピニオンと称されるギヤ機構が構成されている。
【0029】
図6に示すように、ピニオンギヤ22Aは支持板11の座部11aに設けられた軸23に回転自在に設けられている。ピニオンギヤ22Aは、一体となった第1ピニオン22aと第2ピニオン22bとからなり、軸23に対して一体回転自在である。第1ピニオン22aと第2ピニオン22bとは直径が異なり、場合によってはモジュールも異なる。図6〜図8に示す例では、第1ピニオン22aよりも第2ピニオン22bが小径であり、モジュールも小さく設定されている。そのピニオンギヤ22の第1ピニオン22aに、第1ラックギヤ21のギヤ部21tが噛み合うと共に、第1ラックギヤ21は図7中左右方向にスライド移動である。第1ラックギヤ21には摘み部21aが設けられ、図6に示すように、つまみ部21aは装置外に露出している。オペレーターは、その摘み部21aを摘み、図6紙面垂直方向にスライド移動させることにより、押圧部30の圧接力を調整できる。
【0030】
また、ピニオンギヤ22の第2ピニオン22bに、第2ラックギヤ24Aのギヤ部24Atが噛み合うと共に、第2ラックギヤ24Aも図7中左右方向にスライド移動可能である。第2ラックギヤ24Aのギヤ部24Atの対辺側下面には、図8中下方に突出した傾斜部24Aaが設けられている。傾斜部24Aaは図8中、右下がりに傾斜した形状であり、押圧部30の第1の押圧部材31が接している。
【0031】
第1ラックギヤ21を図7中右方向にスライド移動させれば、ピニオンギヤ22Aの第1ピニオン22aと第2ピニオン22bとが図7中時計方向に回転し、第2ラックギヤ24Aは図7中左方向にスライド移動する。それに伴い、第2ラックギヤ24Aに設けられた傾斜部24Aaが、第1の押圧部材31を繰り込みローラ10に近づく方向に移動させる。その第1の押圧部材31の移動に伴い、弾性部材33、第2の押圧部材32を介して分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が強くなるように構成されている。
【0032】
逆に、第1ラックギヤ21を図7中左方向にスライド移動させれば、ピニオンギヤ22Aの第1ピニオン22aと第2ピニオン22bとが図7中反時計方向に回転し、第2ラックギヤ24Aは図7中右方向にスライド移動する。それに伴い、第2ラックギヤ24Aに設けられた傾斜部24Aaが、第1の押圧部材31を繰り込みローラ10より遠ざかる方向に移動させる。その第1の押圧部材31の移動に伴い、弾性部材33、第2の押圧部材32を介して分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が弱くなるように構成されている。
【0033】
また、第2の実施の形態のピニオンギヤ22では、第1ピニオン22aよりも第2ピニオン22bが小径であるため、第1ラックギヤ21のスライド移動量に比べ、第2ラックギヤ24Aのスライド移動量が小さくなっている。そのため、オペレータは第2ラックギヤ24Aのスライド移動量の微調整が容易であり、分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力を微調整をすることができる。さらに、第2ピニオン22bのモジュールが小さいため、第2ラックギヤ24Aのスライド移動量をさらに微調整が容易であると共に、圧接力調整手段の動作をスムーズにすることができる。尚、図6〜図8に示す例では、第1ピニオン22aよりも第2ピニオン22bが小径であり、モジュールも小さく設定されているが、第1ピニオン22a、第2ピニオン22bの直径やモジュールは装置全体の設計に応じて、適宜、設計変更が可能であることは言うまでもない。
【0034】
次に、本発明の第3の実施の形態について、主に図9〜図11を参照して述べる。図9は、第3の実施の形態の用紙供給装置における圧接力調整手段の詳細を示す要部断面図である。図10は、図9の圧接力調整手段におけるラックとピニオンのギヤ機構を示す平面図である。図11は、図9のギヤ機構および傾斜部を示す正面図である。尚、以下の説明においては、主に上述の第1および第2の実施の形態との相違点のみを述べ、重複する点は説明を省略する。
【0035】
本発明の用紙供給装置の第3の実施の形態における圧接力調整手段は、図9に示されるように、ギヤ機構部20Bと押圧部30とから構成される。ギヤ機構部20Bは、上述の第1、第2の実施の形態と同様、装置の中央上部に設けられ、図9に示すように分離パッド12の背面に位置している。押圧部30は上述の第1の実施の形態と同一のものである。ギヤ機構部20Bは、図10に示されるように、ラックギヤ21と、ラックギヤ21に噛み合うピニオンギヤ部材22Bとから構成されている。
【0036】
図10に示すように、ピニオンギヤ部材22Bは支持板11の座部11aに設けられた軸23に回動自在に設けられている。ピニオンギヤ部材22Bは、ギヤ部22Btと、ギヤ部22Btに対向する位置の下面に傾斜部22Baを有した部材である。そのギヤ部22Btに、ラックギヤ21のギヤ部21Btが噛み合うと共に、ラックギヤ21は図10中左右方向にスライド移動可能である。ラックギヤ21には摘み部21aが設けられ、図9に示すように、つまみ部21aは装置外に露出している。オペレーターは、その摘み部21aを摘み、図10中左右方向にスライド移動させることにより、押圧部30の圧接力を調整できる。また、傾斜部22Baは、図11中、右下がりに傾斜した形状であり、押圧部30の第1の押圧部材31が接している。
【0037】
ラックギヤ21を図10中右方向にスライド移動させれば、ピニオンギヤ部材22Bが図10中時計方向に回動する。それに伴い、ピニオンギヤ部材22Bに設けられた傾斜部22Baが、第1の押圧部材31を繰り込みローラ10に近づける方向に移動させる。その第1の押圧部材31の移動に伴い、弾性部材33、第2の押圧部材32を介して分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が強くなるように構成されている。
【0038】
逆に、ラックギヤ21を図11中左方向にスライド移動させれば、ピニオンギヤ部材22Bが図11中反時計方向に回動する。それに伴い、ピニオンギヤ部材22Bに設けられた傾斜部22Baが、第1の押圧部材31を繰り込みローラ10から遠ざける方向に移動させる。その第1の押圧部材31の移動に伴い、弾性部材33が伸びて弾性力が弱くなり、第2の押圧部材32を介して分離パッド12の繰り込みローラ10への圧接力が弱くなるように構成されている。
【0039】
また、ギヤ機構部20Bと押圧部30とからなる圧接力調整手段も上述の第1、第2の実施の形態と同様に、ギヤ機構部20Bを介して押圧部30の圧接力を調整しているため、圧接力調整手段の動作はスムーズである。さらに、第3の実施の形態のギヤ機構部20Bは、部品点数が少なく、コストダウンができると共に、省スペース化ができ、圧接力調整手段のコンパクト化、さらには装置の小型化を可能とすることができる。
【0040】
尚、この発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、この発明をファクシミリ装置以外の用紙供給装置、例えばプリンタ等に具体化したりするなど、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の構成を任意に変更して具体化することも可能である。
【0041】
【発明の効果】
上述のように、発明により、ラックギヤをスライドさせるという簡易な操作により、設置場所の温度や湿度等の環境や、繰り込まれる用紙の厚さや腰の変化に応じて調整手段により分離パッドの圧接力を調整することができる。従って、例えば、用紙が厚くあるいは腰の強いものである場合は、分離パッドの圧接力を弱くすることにより、用紙を確実に繰り込むことができる。又、用紙が薄くあるいは腰の弱いものである場合は、分離パッドの圧接力を強くすることにより、用紙を確実に分離して1枚ずつ繰り込むことができる。また、分離パッドは長期間の使用時にゴムが摩耗していくが、圧接力を調整することにより、分離性能を長期間にわたり持続させることができる。また、オペレーターはギヤ機構部を介して押圧部の圧接力を調整しているため、圧接力調整手段の動作をスムーズにすることができる。
【0042】
また、本発明により、カバーを開けたり、また特別な工具を使用することなく、押圧部の圧接力を調整することができる。そして、ギヤ機構部と押圧部材といった簡単な圧接力調整手段の構成およびその簡易な操作にもかかわらず、分離性能を向上、持続させることができる。
【0043】
また、本発明により、ギヤ機構部を構成する部品点数が少なく、コストダウンができると共に、省スペース化ができ、圧接力調整手段のコンパクト化、さらには装置の小型化を可能とすることができる。
【0044】
さらに、本発明により、繰り込みローラ周面に多少の凹凸があっても弾性部材に吸収され、分離パッドを繰り込みローラに常に所定押圧力で圧接し、安定した圧接力とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の用紙供給装置を含むファクシミリ装置を示す平面図である。
【図2】図1のファクシミリ装置の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の用紙供給装置における圧接力調整手段の詳細を示す要部断面図である。
【図4】図3の圧接力調整手段におけるラックとピニオンのギヤ機構を示す平面図である。
【図5】図3のギヤ機構およびその傾斜部を示す正面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の用紙供給装置における圧接力調整手段の詳細を示す要部断面図である。
【図7】図6の圧接力調整手段におけるラックとピニオンのギヤ機構を示す平面図である。
【図8】図6のギヤ機構および傾斜部を示す正面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態の用紙供給装置における圧接力調整手段の詳細を示す要部断面図である。
【図10】図9の圧接力調整手段におけるラックとピニオンのギヤ機構を示す平面図である。
【図11】図9のギヤ機構および傾斜部を示す正面図である。
【符号の説明】
10 繰り込みローラ
12 分離パッド
20 ギヤ機構部
20A ギヤ機構部
20B ギヤ機構部
21 第1ラックギヤ
22 ピニオンギヤ
24 第2ラックギヤ
24a 傾斜部
30 押圧部
31 第1の押圧部材
32 第2の押圧部材
33 弾性部材
22A ピニオンギヤ
22a 第1ピニオン
22b 第2ピニオン
24A 第2ラックギヤ
24Aa 傾斜部
22B ピニオンギヤ部材
22Ba 傾斜部

Claims (3)

  1. 繰り込みローラと、繰り込みローラの外周面に圧接される分離パッドとを有し、繰り込みローラと分離パッドの協働作用により用紙を1枚ずつ繰り込むようにした用紙供給装置において、一部が装置外に露出する第1ラックギヤと、傾斜部を有した第2ラックギヤと、第1および第2ラックギヤに噛み合うピニオンギヤとからなるギヤ機構を備え、このギヤ機構を介して分離パッドの圧接力を調整する圧接力調整手段を設け、上記圧接力調整手段は、第2ラックギヤの傾斜部と上記分離パッドとの間に設けられた押圧部を有し、上記傾斜部により押圧部の弾性力を変えて圧接力を調整することを特徴とする用紙供給装置。
  2. 繰り込みローラと、繰り込みローラの外周面に圧接される分離パッドとを有し、繰り込みローラと分離パッドの協働作用により用紙を1枚ずつ繰り込むようにした用紙供給装置において、一部が装置外に露出するラックギヤと、傾斜部を有したピニオンギヤ部材とからなるギヤ機構を備え、このギヤ機構を介して分離パッドの圧接力を調整する圧接力調整手段を設け、上記圧接力調整手段は、傾斜部と上記分離パッドとの間に設けられた押圧部を有し、上記傾斜部により押圧部の弾性力を変えて圧接力を調整することを特徴とする用紙供給装置。
  3. 上記押圧部が、上記傾斜部に接する第1の押圧部材と、上記分離パッドの背面に接する第2の押圧部材と、第1の押圧部材と第2の押圧部材との間に設けられた弾性部材とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の用紙供給装置。
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