JPH0626502Y2 - 原稿搬送装置 - Google Patents

原稿搬送装置

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JPH0626502Y2
JPH0626502Y2 JP1988123691U JP12369188U JPH0626502Y2 JP H0626502 Y2 JPH0626502 Y2 JP H0626502Y2 JP 1988123691 U JP1988123691 U JP 1988123691U JP 12369188 U JP12369188 U JP 12369188U JP H0626502 Y2 JPH0626502 Y2 JP H0626502Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、複写機や画像読取装置等の原稿台(プラテ
ンガラス)上に原稿を自動給送する原稿搬送装置の改良
に関するものである。
〔従来の技術〕
一般にこの種の原稿搬送装置では、原稿台の側部に配設
された原稿収納部(給紙トレイ)と、該給紙トレイから
原稿を1枚毎前記原稿台に向けて給送する原稿給送手段
と、前記原稿台上に配設され、前記原稿給送手段から給
送される原稿を搬送し、前記原稿台面上の露光位置に定
置させ所定枚数の露光が終了したとき原稿を前記原稿台
上から排出する原稿搬送手段と、露光の終了した原稿を
回収して排紙トレイ上に載置させる排紙手段とから構成
される。
この原稿搬送装置は、複写機のプラテンガラス上におい
て、白色無端ベルトで原稿をプラテンガラス面に押圧
し、かつ該ベルトの移動により原稿を搬送する原稿搬送
手段を備えたものであった。即ち、この原稿搬送手段
は、無端ベルトでプラテンガラスの全面を覆って原稿を
押圧するとともに、そのわずかな弛みによって原稿面の
適所と摩擦力を発生させながら搬送するものであった。
このため、 ベルトが回動するに足る厚み方向のスペースが必要と
なり、装置本体の全高が大きくなり大型化した。
ベルトの疲労や劣化により押圧力が経時的に低下した
り、弾性不足によるトラブルを起こしやすくなり保守性
が悪い。
ベルトをプラテンガラス上で滑らせながら回動させる
ため、高出力の大型モータを使用しなければならない。
などの問題点を有していた。
本出願人は、先に上記の問題点を改良して、装置の薄型
化と、保守性向上を同時に実現できる原稿搬送装置を提
案した(特開平1−181649号公報)。
この考案の原稿搬送装置は、複写機上に配設した装置本
体内にプラテンガラス面に沿った白色の原稿押えシート
部材を設け、該シート部材の適所に設けた透孔を通して
前記プラテンガラス面に原稿搬送ローラを摺接させて、
装置全体の高さを低く、しかも無端ベルトを使わずに原
稿を搬送することができるように構成したものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
この原稿搬送装置では、その搬送部でプラテンガラス面
と原稿押えシート部材との間に原稿を搬入し、搬入され
た原稿を原稿台上の露光位置を僅かオーバーランした位
置で一旦停止させ、搬送ローラを逆転して原稿を逆送
し、原稿の後端を突当て板に突き当てて位置決めをし
て、原稿を露光する。
ところが、原稿を逆送して突当て板で停止させる際、原
稿押えシート部材と突当て板の間に隙間があると、原稿
が突当て板の上部へすり抜けて給紙部側へと戻ってしま
うトラブルの発生する虞れがあった。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は上記の点に鑑み、薄型化と保守性向上を同時
に実現できる、前記原稿押えシート部材と、回転駆動さ
れる原稿搬送ローラとから成る原稿搬送装置を改良し
て、原稿台上に送られた原稿を、露光位置を僅かオーバ
ーランした位置で一旦停止させ、この原稿を逆送したと
きに原稿が突当て板の上部にすり抜けることなく確実に
停止できる原稿搬送装置を提供することを目的としてい
る。
上記の目的を達成するため、この考案の原稿搬送装置
は、原稿搬送装置の給紙手段から複写機の原稿台へ給送
される原稿を原稿台上で順方向搬送するとともに、該原
稿を露光位置に正確に位置決めするために原稿の後端が
突当て板に突き当るように前記原稿を逆方向に戻し搬送
する正転・逆転可能な原稿搬送ローラと、前記原稿を露
光位置で原稿台面に圧接する原稿押えシート部材とを備
えた原稿搬送装置において、前記突当て板を有する前記
原稿台と一端が枠体に固定された原稿押えシート部材と
の間で形成された原稿給送路を前記原稿押えシート部材
で遮蔽可能とするシート押圧手段を設け、このシート押
圧手段は前記原稿搬送ローラと同一駆動源によって回動
するシート押圧板と前記原稿押えシート部材とからな
り、このシート押圧板は弾性材で形成され、前記原稿台
面において前記原稿の後端を突当て板に当てるために原
稿を逆送りする前記原稿搬送ローラとシート押圧板を回
動するとともに、前記シート押圧手段によって前記原稿
を原稿台面に押圧して前記原稿搬送路を遮蔽するように
したことを特徴とするものである。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図はこの考案による原稿搬送装置断面図、第2図は
この原稿搬送装置全体の駆動系統図、第3図は原稿搬送
ローラと原稿押えシート部材を示す斜視図である。
これらの図において、10は複写機本体、11はプラテンガ
ラス、12は原稿後端ストッパ用の突当て板であり、原稿
搬送装置100は上記プラテンガラス11の上方に搭載され
る。該原稿搬送装置100は、複写機本体10の上部のヒン
ジ部に装着され揺動可能な構造をなし、プラテンガラス
11の上面を開閉自在としている。
原稿搬送装置100は、給紙部200、搬送部300、排紙部400
の主要3部から構成されている。
原稿搬送装置100の上部には、折畳み可能な可動給紙皿1
02と、ハウジング本体101に固設された固定給紙皿103と
から成る給紙トレイが何れも傾斜して設けられ、該給紙
トレイには原稿Dが積層状に載置可能であり、原稿Dの
先端は給紙部200に挿入されるようになっている。ま
た、上記固定給紙皿103上には原稿Dをセットするとき
にその横幅を規制するための用紙幅規制板104が幅方向
に移動可能に設けられている。
上記固定給紙皿103の給紙方向下流側の中央付近は凹状
に切り欠かれていて、該凹状切欠部には、可動ガイド板
が、固定給紙皿103の上面より上下方向に揺動自在にな
っている。該可動ガイド板105は図示しないソレノイド
に接続している。
一方、上記可動ガイド板105の上方には、送り出しレバ
ー201が揺動自在に支持されている。即ち、送り出しレ
バー201の一端の軸部はハウジング本体101の給紙口106
の上方に回転自在に軸支され、他端は送り出しレバー20
1の自重により下降して、原稿Dの上面を押圧する。
原稿を給紙する際には、前記可動ガイド板105は上昇位
置に在り、送り出しローラ212の外周上面よりやや上方
に停止している。この状態で可動給紙皿102、固定給紙
皿103上に原稿Dをセットし、原稿Dを給紙方向前方に
向けて押し出すと、原稿Dの先端は上記可動ガイド板10
5の上面に沿って押し出されるとともに、上方に支持さ
れ自重で垂下している送り出しレバー201の下面を押し
上げて後述するの重送防止ローラ213の外周面およびハ
ウジング本体101のリブに当接して停止する。第1図は
この原稿セット状態を示す断面図である。
給紙開始信号により前記ソレノイドに通電すると、可動
ガイド板105が揺動されその先端部が下降し、前記固定
給紙皿103の上面より沈下する。
次に原稿搬送装置100の左側で、前記給紙トレイの給送
下流側に設けられた給紙部200は、給紙トレイ上から挿
入された原稿Dの束を送り込み、更にその最下層から1
枚ずつ分離して送出するための送出手段(第1給紙手
段)と、分離した原稿Dを複写機本体10のプラテンガラ
ス11上に給紙する第2給紙手段とを備えている。
この送出手段は、第1駆動軸210の中央部に遊嵌され、
第2駆動軸211によって駆動される送り出しローラ(第
1給紙ローラ)212と、該送り出しローラ212の斜上方に
設けた重送防止ローラ取付板214に軸支された重送防止
ローラ213とから構成されている。
第2図は原稿搬送装置全体の駆動系統図である。メイン
モータ215の駆動軸は歯車216,217、タイミングプーリ21
8,219とタイミングベルト220、タイミングプーリ219と
同軸の歯車221、第2駆動軸211と一体をなす歯車222を
経由して前記第2駆動軸211を回転させる。該第2駆動
軸211の一方の軸端には一方向クラッチ223を内蔵した歯
車224を有する。この歯車224は、前記第1駆動軸210に
遊嵌された送り出しローラ212と一体をなす歯車225と歯
合している。即ち、正逆回転するメインモータ215に対
し、第1駆動軸210に遊嵌された送り出しローラ212は、
メインモータ215の逆回転時にのみ第2駆動軸211から動
力伝達されて回転するが、メインモータ215の正転時に
は動力伝達されずフリー回転する。
一方、第2駆動軸211の軸上で、前記送り出しローラ212
の両側には、それぞれ第2給紙ローラ226,226が軸止さ
れていて駆動軸と一体に回転する。
また、上記第1駆動軸210の軸端付近には、一方向クラ
ッチを内蔵する2個の歯車227,228と、軸止された歯車2
29がそれぞれ取付けられている。
一方、前記第2駆動軸211の軸端には、歯車230が軸止さ
れ、該歯車230はアイドラ歯車231を介して上記第1駆動
軸210の軸端の歯車227に歯合している。
かくして、第1駆動軸210およびこれと一体をなす第2
給紙ローラ226,226はメインモータ215の正逆回転に対
し、常に給紙方向へ一定回転する機能をもつ。
上記第1駆動軸210に軸止された歯車229は、アイドラ歯
車232を介して、一方の軸端に固定された歯車233を有す
る第3駆動軸(トルクリミツタ軸)234に動力伝達して
いる。第3駆動軸234の他方の軸端には、トルクリミッ
タ235を有する歯車236が設けられている。該歯車236は
アイドラ歯車237を介して前記重送防止ローラ213と一体
をなす歯車238と歯合している。重送防止ローラ213は前
記送り出しローラ212に所定圧力で圧接してニップを形
成している。
前述したように前記第1駆動軸210は、メインモータ215
の正逆回転に拘わらず一方向回転し、これと歯車結合す
る重送防止ローラ213も一方向回転可能である。
上記送り出しローラ212と重送防止ローラ213とによる原
稿給送中に、送り出しローラ212と遊嵌支持する第1駆
動軸210に軸止された第2給紙ローラ226,226も送り出し
ローラ212と等しい速度で同方向に回転して、原稿Dを
Uターン給送させる補助的役割をなしている。
給紙手段200の第2給紙手段は、前記第1駆動軸210に遊
嵌した前記送り出しローラ212の両サイドに固定した2
個の第2給紙ローラ226,226と、該ローラ226,226の下面
側で従動回転可能に圧接した従動ローラ240とから成っ
ている。
この第2給紙ローラ226,226は、送り出しローラ212とは
独立駆動可能で、しかも送り出しローラ212が回転する
ときは、同方向に回転して原稿Dの送出を妨げないよう
になっている。
上記送り出しローラ212と重送防止ローラ213とのニップ
位置より給送下流側の搬送路で前記従動ローラ240の圧
接位置近傍には、原稿検出センサ241が設けられてい
る。該原稿検出センサ241は、前記原稿束のうち、ニッ
プ位置で分離送出された1枚の原稿の先端が通過すると
ONとなり、該原稿Dの後端が通過するとOFFするよ
うになっている。
前記原稿検出センサ241が原稿先端を検出すると、そ
の検出信号を発生してから一定時間後にソレノイドをO
Nとなして、リンク機構の各部材を作動させ、可動ガイ
ド板105を下降させる。
また、これと同時に、メインモータ215は逆回転から正
回転に移行するが、このとき第2駆動軸211の歯車230、
アイドラ歯車232、一方向クラッチを内蔵した歯車227を
経由して(前記一方向クラッチを内蔵する歯車228には
回転伝達が行われない)、第1駆動軸210は依然同方向
に回転を継続し、該軸210に軸止した第2給紙ローラ226
も同方向に連続回転する。
しかし、メインモータ215の正回転移行に伴って、第2
駆動軸211も逆回転から正回転に移行するが、該第2駆
動軸211の軸端に設けた一方向クラッチ223によって歯車
224はフリー回転となり、これと歯合する歯車225、およ
び歯車225と一体をなす送り出しローラ212は何れも回転
伝達が行われなくなる。
ここで、原稿Dの先端が前記第2給紙ローラ226と従動
ローラ240に圧接挟持されると、フリー回転する送り出
しローラ212と正回転する第2給紙ローラ226とに密着巻
回された原稿Dは、送り出しローラ212を給紙方向に従
動回転させる。
なお、重送防止ローラ213は、第1駆動軸210が正回転を
持続しているから引続き正回転して2枚目以降の原稿の
重送を防止して戻す動作を行っている。また、第2給紙
ローラ226はその後も継続回転して分離した1枚の原稿
Dを引き続き搬送部300へ給紙する。
搬送部300は、プラテンガラス11上で原稿Dを搬送する
ためのもので、原稿Dを圧接して順送および逆送させる
原稿搬送ローラ301,302,303と該搬送ローラを正逆転駆
動する駆動手段と、白色の原稿押えシート部材(以下シ
ート部材と称す)304と、該シート部材304を圧接・解除
するシート押圧手段とから構成されている。
原稿搬送ローラ310,302,303は、その周面がプラテンガ
ラス11面に押圧して回転し、原稿Dを搬送するためのも
ので、シート部材304の各透孔305,306,307に対応して設
けられている。この搬送ローラ301,302,303の表面は摩
擦力の大きい弾性部材(例えば、ゴムまたはプラスチッ
クのスポンジ体)で被覆されているものでもよい。ま
た、原稿搬送ローラ301,302,303は、露光時に原稿Dの
最終位置を微調整できるよう正逆転可能になっている。
前記メインモータ215は前記給紙部200と搬送部300に同
時に駆動する。即ち、メインモータ215の駆動回転力は
歯車列216,312,313,314を経て伝達され、駆動軸311を回
転させる。
該駆動軸311の軸端に固設したタイミングプーリ315は、
両端の2箇所に歯付きプーリ部を有し、それぞれタイミ
ングベルト316,317を巻回して、第1の搬送ローラ部301
0の原稿搬送ローラ301、および第2の搬送ローラ部3020
の原稿搬送ローラ302を回転可能にしている。また、第
3の搬送ローラ部3030の原稿搬送ローラ303は、第2の
搬送ローラ部3020からタイミングプーリとタイミングベ
ルト318によって駆動力が伝達されて回転可能である。
なお、これら原稿搬送ローラ301,302,303の各両端はば
ね付勢され、原稿搬送ローラ301の外周面をプラテンガ
ラス11面に圧接する。
シート部材304は露光時に原稿Dを押圧するためのもの
で、固体潤滑性に富むプラスチック材料(本実施例では
PET=ポリエチレンテレフタレート)からなり、プラ
テンガラスの上面を全面覆っている。該シート部材304
は完全不透明な白色であり、その白色度は濃度0.06以下
である。
また、該シート部材304の中心線に沿った適所には、透
孔305,306,307が設けてあり、原稿搬送ローラ301,302,3
03の円筒周面の一部が突出するようになっている。
該シート部材304の給紙部200側の左端部304aは、シート
止め板321の折曲部内に接着固定されている。該シート
止め板321の突出した両端部は給紙部200の枠体にねじ固
定されている。
一方、上記シート部材304の排紙部400側の右端部304bは
Uターンしたのち、他のシート止め板322の折曲部内に
接着固定されている。該シート止め板322の中央部は、
搬送部300の固定部に、図示しないコイルばねによって
ばね付勢されて接続されている。
第4図は前記シート部材304の左端部304a付近を押圧・
解除するシート押圧手段330の駆動系統を示す平面図で
あり、第2図のスイングバック板部(E)とその周辺の
詳細図である。
図において、前記メインモータ215の駆動軸に固定され
た歯車216は第1の中間軸の歯車217,タイミングプーリ
218を介して、タイミングベルト220によって、第2の中
間軸のタイミングプーリ219および歯車221を回転させ
る。
該歯車221は、第3の中間軸331に固定されたばねクラッ
チ332とばね結合する歯車333と歯合する。該ばねクラッ
チ332は後述するシート押圧板339が突当て板12に当接し
た際、その当接状態を維持するとともに無理な負荷が加
わらないようにするためのものである。
また、該中間軸331と一体をなす歯車334は、アイドラ歯
車335を介して、押圧駆動軸336の軸端に固定した歯車33
7と歯合している。
該押圧駆動軸336の両軸端は、給紙部200の枠体に嵌装さ
れた軸受338,338に嵌入し回転自在に架設されている。
該押圧駆動軸336にシート押圧板339(スイングバック
板)がねじ固定されている。
第5図はシート押圧板339の斜視図である。シート押圧
板339は、前記シート部材304の左端部304a付近を均一な
力で突当て板12に向けて押圧できるよう、シート部材30
4と同幅で、しかもシート部材304との接触側に滑らかな
凸曲面を有するU字形断面の樋状をなしている。そして
この樋状部339aには複数箇所(図示4箇所)のスリット
339bが切り欠かれれていて、樋状部339aは複数個の舌片
形状をなしている。シート押圧板339の上部3箇所の突
出平面部339c,339c,339cには、小穴または長穴339d,339
d,339dが穿孔されていて、小ねじ339eによって押圧駆動
軸336にねじ固定される。
シート押圧板339は薄い板厚のばね板をプレス加工して
形成されたものであり、例えばその板材料としては、0.
2〜0.3mm程度のステンレス鋼板や燐青銅板やベリリウム
青銅等が使用される。
上記シート押圧板339は、前記樋状形状をなし、スリッ
ト339bにより複数の舌片状に分割され、更に薄いばね板
で形成されているから、後述するシート押圧板339揺動
時に、シート部材304を介して突当て板12の先端部全域
に亘って均一に押圧することができる。
次に、この考案の原稿搬送装置による原稿搬送過程を第
1図および第6図に基づいて説明する。第6図(A)は
原稿Dの順搬送を、第6図(B)は原稿Dの逆送をそれ
ぞれ示す断面図である。
前記給紙皿102,103上の原稿束から、給紙部200において
1枚の原稿Dが給送される原稿の順搬送時には、前記メ
インモータ215および押圧駆動軸336は正転して、シート
押圧板339は反時計方向に揺動し、該シート押圧板339の
樋状部339aの凸曲面に当接するシート部材304の左端部3
204bは、他端のばね付勢力によって索引されて、プラテ
ンガラス11および突当て板12の上方に引き上げられてい
る。従って、突当て板12の上方とシート部材304の下面
との間に空間を生じ、給紙部200から給送された原稿D
は、この空間を通ってプラテンガラス11へ向けて給送さ
れる。また、張設されたシート部材304とプラテンガラ
ス11との間にも隙間を生じ、原稿Dは上記突当て板12上
の空間を通ってプラテンガラス11上を滑走し、引続き搬
送部300の搬送ローラ301,302,303により、プラテンガラ
ス11上を滑走し、給送中の原稿Dの後端が前記原稿検出
センサ241を通過し、後端検出信号を発生してから一定
パルスをカウントすると、原稿Dの後端が原稿後端スト
ッパ(突当て板)12を通過する。
このパルス数をカウントアップすると、メインモータ21
5は正転から逆転に変えられ、前記原稿搬送ローラ301,3
02,303は逆転して原稿Dを僅か後退させる。このメイン
モータ215の逆転により、同時に前記スイングバック板
部(E)の歯車列が駆動されて、押圧駆動軸336は時計
方向に回動し、シート押圧板339がシート部材304を押圧
して、シート部材304と突当て板12との隙間が閉じられ
る(第6図(B)参照)。
このため、プラテンガラス11上を逆送してきた原稿Dの
後端は、突当て板12を飛び越えて給紙部200側へ戻って
しまうということはない。さらに、原稿Dの後端はシー
ト部材304によってプラテンガラス11に押圧されて密接
し、原稿後端浮上りがなくなるから、良好な露光状態が
実現する。
また、シート押圧板339が突当て板12に当接している時
は、ばねクラッチ332が作動して、一定以上のトルク負
荷が加わることがない。更にシート押圧板339は、弾性
材料と弾性形状をなす薄板弾性部材で形成されているか
ら、突当て板12、シート部材304、押圧駆動軸336の組立
相対平行度に誤差があっても、突当て板12の長辺全域に
亘ってシート部材304が完全に閉止することができる。
原稿Dの後端が、突当て板12に当接して停止し、シート
部材304によって、押圧された状態で、複写機本体10内
で原稿の露光走査および画像形成処理が開始される。
露光走査が終了すると、メインモータ215は再び正転
し、原稿搬送ローラ301,302,303は正転するとともに、
押圧駆動軸336およびシート押圧板339は反時計方向に回
動して、シート部材304の押圧を解除することにより、
シート部材304はプラテンガラス11から離間し原稿Dの
搬送を円滑にする。同時に突当て板12上の隙間を開放さ
れ、次の原稿の給送を可能にする。
露光を終了した原稿Dは搬送部300を通過して、排紙部4
00の排紙ローラ401、ピンチローラ402,403によって圧接
挟持されて排出され、外部の排紙部400上に載置され
る。
上記排紙皿406の搬送路中に設けた排紙センサによっ
て、原稿Dの先端または後端が検出されると、2枚目以
降の原稿の給紙動作が上記と同様に繰り返される。
〔考案の効果〕
上述のように、この考案の原稿搬送装置は、装置の薄型
化と保守性向上を実現したローラ搬送方式の原稿搬送装
置であり、原稿をプラテンガラス面に押圧する固定式の
シート部材の給紙部側端部付近を弾性を有するシート押
圧板によって原稿突当て板12に圧接するものであるか
ら、原稿突当て板の長手方向へのシート部材の圧接が隙
間なく均一に行うことができ、これによって原稿突当て
板への原稿停止が確実かつ安定になり、記録紙への画像
形成位置も正確となった。
また、原稿後端の浮き上りもなく、記録紙後端の陰影像
発生も解消した。
更に、シート押圧板は突当て板に弾性的に当接するか
ら、機械的衝撃音もなく、かつソレノイド等も使用しな
いから、円滑に動作し、騒音発生もない。そのうえ構造
が簡単で、駆動が確実であるなど優れた効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による原稿搬送装置の断面図、第2図
はこの原稿搬送装置の全体の駆動系統図、第3図は原稿
搬送ローラと原稿押えシート部材を示す斜視図、第4図
はシート押圧手段の駆動系統を示す平面図、第5図はシ
ート押圧板の斜視図、第6図はシート押圧板とシート部
材の作動状態を示す断面図である。 10……複写機本体 11……プラテンガラス(原稿台) 12……原稿後端ストッパ(突当て板) 100……原稿搬送装置、200……給紙部(給紙手段) 300……搬送部(原稿搬送手段) 301,302,303……原稿搬送ローラ 304……原稿押えシート部材(シート部材) 305,306,307……透孔、321,322……シート止め板 330……シート押圧手段、332……ばねクラッチ 336……押圧駆動軸、339……シート押圧板 D……原稿
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−181649(JP,A) 実開 昭60−78337(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿搬送装置の給紙手段から複写機の原稿
    台へ給送される原稿を原稿台上で順方向搬送するととも
    に、該原稿を露光位置に正確に位置決めするために原稿
    の後端が突当て板に突き当てるように前記原稿を逆方向
    に戻し搬送する正転・逆転可能な原稿搬送ローラと、前
    記原稿を露光位置で原稿台面に圧接する原稿押えシート
    部材とを備えた原稿搬送装置において、 前記突当て板を有する前記原稿台と一端が枠体に固定さ
    れた原稿押えシート部材との間で形成された原稿給送路
    を前記原稿押えシート部材で遮蔽可能とするシート押圧
    手段を設け、このシート押圧手段は前記原稿搬送ローラ
    と同一駆動源によって回動するシート押圧板と前記原稿
    押えシート部材とからなり、このシート押圧板は弾性材
    で形成され、前記原稿台面において前記原稿の後端を突
    当て板に当てるために原稿を逆送りする前記原稿搬送ロ
    ーラとシート押圧板を回動するとともに、前記シート押
    圧手段によって前記原稿を原稿台面に押圧して前記原稿
    搬送路を遮蔽するようにしたことを特徴とする原稿搬送
    装置。
JP1988123691U 1988-09-20 1988-09-20 原稿搬送装置 Expired - Lifetime JPH0626502Y2 (ja)

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JPS6078337U (ja) * 1983-11-02 1985-05-31 ニスカ株式会社 複写機用原稿給送装置

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