JP3789254B2 - 発泡用熱可塑性樹脂組成物および発泡成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発泡用熱可塑性樹脂組成物および該組成物を用いた押出発泡成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅の内装部材、緩衝部材として、樹脂製の発泡成形体が多く用いられているが、該樹脂としては成形性などの理由から塩化ビニル系樹脂が主として使用されている。しかし、近年、塩化ビニル系樹脂より、環境にやさしい代替樹脂が望まれている。代替樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、ABS樹脂などのスチレン系樹脂などが挙げられている。
【0003】
上記代替樹脂のうち、オレフィン系樹脂は、結晶性のため、押出発泡成形加工幅が狭く、押出発泡成形が困難である。スチレン系樹脂は、オレフィン系樹脂に比べると押出発泡成形は比較的容易であり、スチレン系樹脂の中でもABS系樹脂が適しているが、発泡剤のガス圧が溶融樹脂の粘性に打ち勝ち、溶融樹脂膜を破壊する。その結果、押出発泡成形体の表面が粗く、また均一な発泡セル構造の発泡体が得難く、発泡倍率を容易に上げられない欠点がある。特開平10−231377にメルトテンションを制御した押出発泡用ABS系樹脂組成物が記載されているが、成形性(表面粗さ、形状維持、発泡倍率)が不十分であり、特に緩衝材として使用できる軟質性を備えていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、押出発泡成形時に発泡倍率が容易に上げられ、かつ、成形体の表面性、軟質性に優れる発泡成形体を与える発泡用熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明者らは、発泡倍率を高く、緩衝材としての軟質性を維持させるためには、ガラス転移温度が低い(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)が必須と考えた。さらに、弾性を付与するためには、(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)を拘束する必要があり、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)とガラス転移温度が高い共重合体(ロ)からなるマトリックスのミクロ相分離を微妙に制御した特殊な相構造を持つ軟質樹脂組成物(A)が必要であると考えた。更に必要な場合にはグラフト共重合体(ハ)を適宜使用することあるいは(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)自体も緩やかに拘束することも考慮した。
【0006】
これらの観点から、本発明者らは、鋭意検討した結果、特定組成のガラス転移温度が20℃以下の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、ガラス転移温度が50℃以上の共重合体(ロ)(及びグラフト共重合体(ハ))からなる軟質樹脂組成物(A)に、化学発泡剤(B)、高分子量樹脂組成物(C)を添加することにより、押出発泡成形時の発泡倍率が高く、かつ成形体の表面性がに優れる押出発泡成形体が得られることを見出だし、本発明に至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
ガラス転移温度が20℃以下であり、かつゲル含有量40重量%以下の(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)25〜90重量部と、ガラス転移温度が50℃以上の共重合体(ロ)10〜75重量部、及びゴム重合体(A)5〜95重量%にビニル単量体5〜95重量%を重合してなるグラフト共重合体(ハ)0〜70重量部[(イ)、(ロ)、(ハ)あわせて100重量部]からなり、JIS K6301法による20℃の硬度が30〜100である軟質樹脂組成物(A)100重量部に対して、化学発泡剤(B)0.1〜15重量部を添加してなる発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項1)、
ガラス転移温度が20℃以下であり、かつゲル含有量40重量%以下の(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)25〜90重量部と、ガラス転移温度が50℃以上の共重合体(ロ)10〜75重量部、及びゴム重合体(A)5〜95重量%にビニル単量体5〜95重量%を重合してなるグラフト共重合体(ハ)0〜70重量部[(イ)、(ロ)、(ハ)あわせて100重量部]からなり、JIS K6301法による20℃の硬度が30〜100である軟質樹脂組成物(A)100重量部に対して、化学発泡剤(B)0.1〜15重量部、高分子量樹脂組成物(C)0.1〜20重量部を添加してなる発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項2)、
(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)が(メタ)アクリル酸エステル40〜95重量%、芳香族ビニル化合物5〜60重量%、シアン化ビニル化合物0〜40重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜40重量%(合計100重量%)を重合してなる(メタ)アクリル酸エステル系共重体である請求項1、2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項3)、
共重合体(ロ)が、芳香族ビニル化合物及び又はメタアクリル酸エステル10〜100重量%、シアン化ビニル化合物0〜45重量%、マレイミド系単量体0〜50重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜40重量%(合計100重量%)を重合してなる共重合体である請求項1、2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項4)、
グラフト共重合体(ハ)が、体積平均粒径30〜2000nmのジエン系ゴム重合体、オレフィン系ゴム重合体、アクリル系ゴム重合体、シリコーン系ゴム重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のゴム重合体(A)5〜95重量部に、芳香族ビニル化合物5〜90重量%,(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物の少なくともの1種以上10〜95重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%(合計100重量%)からなる単量体混合物5〜95重量部を重合してなるグラフト共重合体である請求項1又は2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項5)、
高分子量樹脂組成物(C)が、30℃、アセトン溶液中の還元粘度が0.5〜20dl/g、かつ、ガラス転移温度が20℃以上(20℃を除く)、かつ、共重合体(ロ)の還元粘度の2倍以上の(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物である請求項2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項6)、
高分子量樹脂組成物(C)が、30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中の還元粘度が0.5〜20dl/g、かつ、共重合体(ロ)の還元粘度の2倍以上のスチレン系高分子量樹脂組成物である請求項2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物(請求項7)、
請求項1〜7記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物を成形してなる発泡成形体(請求項8)及び、
請求項1〜7記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物を押出成形してなる押出発泡成形体(請求項9)に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で特に重要なのは軟質樹脂組成物(A)である。中でも(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)が軟質性を発現するために必要である。
【0009】
(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)は、ガラス転移温度が20℃以下、好ましくは−80℃〜10℃、更に好ましくは−70℃〜0℃である。ガラス転移温度が20℃を越えると軟質樹脂としての軟質性が著しく低下する。
【0010】
(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)は、軟質樹脂としての軟質性、発泡成形体としての表面外観性、粘着性の点から好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル40〜100重量%、特に好ましくは40〜95重量%、更に好ましくは50〜90重量%、シアン化ビニル化合物0〜40重量%、特に好ましくは5〜35重量%、更に好ましくは10〜33重量%、芳香族ビニル化合物50重量%以下、特に好ましくは40重量%以下、更に好ましくは2〜32重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%、特に好ましくは0〜20重量%、更に好ましくは0〜15重量%(合計100重量%)を重合してなる共重体である。
【0011】
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)は、軟質性の点から、ゲル含有量[ゲル含有量とは、メチルエチルケトン 2%溶液を23℃で24時間放置し、100メッシュの金網で濾過して濾過残査を乾燥し、(濾過残査重量/元の重量)×100で表した値である。]が好ましくは40重量%以下、表面外観性の点から特に好ましくは30量%以下、更に好ましくは20重量%以下、10重量%以下である。40重量%を越えると発泡成形体の表面外観性が著しく低下する。
【0012】
また、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)のメチルエチルケトン可溶分の還元粘度(30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中)は、発泡成形体の発泡倍率、表面外観性の点から好ましくは0.3〜10.0dl/g、特に好ましくは0.4〜9.0dl/g、更に好ましくは0.5〜8.0dl/gである。
【0013】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうちでは、ブチル(メタ)アクリレートが工業的見地から好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0014】
シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらのうちではアクリロニトリルが工業的見地から好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0015】
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン、クロルスチレン、ブロムスチレン等が挙げられ、これらのうちではスチレン工業的見地から好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0016】
共重合可能な単量体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド等のマレイミド系単量体、及び(メタ)アクリル酸およびその2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0017】
本発明の共重合体(ロ)は、ガラス転移温度が50℃以上、好ましくは80℃以上、更に好ましくは95℃以上、更に好ましくは110℃以上である。ガラス転移温度が50℃未満であると発泡成形体の形状保持性、粘着性が悪化する。
【0018】
共重合体(ロ)としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、スチレン−マレイミド−アクリロニトリル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−マレイミド−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレート−α−メチルスチレン共重合体、メチルメタクリレート−スチレン−α−メチルスチレン共重合体、メチルメタクリレート−スチレン−マレイミド共重合体、メチルメタクリレート−スチレン−α−メチルスチレン−マレイミド共重合体、メチルメタクリレート−スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート−スチレン−α−メチルスチレン−マレイミド−アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート−グルタルイミド共重合体、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体等公知の共重合体が挙げられる。発泡成形体の形状保持、表面外観性、発泡倍率の点から、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物、マレイミド化合物の群から選ばれる少なくとも1種の単量体を重合してなり、メチルエチルケトン可溶分の還元粘度(30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中)が0.3〜10.0dl/g、更に0.4〜9.0dl/g、特に0.5〜8.0dl/gが好ましくい。
【0019】
特に共重合体(ロ)は、好ましくは軟質樹脂としての引張強度等の機械的特性、発泡成形体の形状保持、表面外観性、粘着性の点から、芳香族ビニル化合物及び又はメタアクリル酸エステル10〜100重量%、更に好ましくは20〜100重量%、シアン化ビニル化合物0〜45重量%、更に好ましくは0〜40重量%、マレイミド系単量体0〜50重量%、更に好ましくは0〜40重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%、更に好ましくは0〜20重量%、(合計100重量%)を重合してなる。
【0020】
共重合体(ロ)のメタアクリル酸エステルとしては、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート、ステアリルメタアクリレート、2−ヒドロキシルエチルメタアクリレート、グリシジルメタアクリレート等が、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレン等が、マレイミド系単量体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、等が挙げられる。工業的見地から、メタアクリル酸エステルとしてはメチルメタアクリレート、シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、芳香族ビニル化合物としてはスチレン、αーメチルスチレン、マレイミド系単量体としてはN−フェニルマレイミドが特に好ましい。これらは、単独または2種以上組み合わせて用いられる。共重合可能な単量体としては、(メタ)アクリル酸およびそのメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシルエチル、2−エチルヘキシル、グリシジル等のアクリル酸エステル系単量体等が挙げられる。これらは、単独または2種以上あっても良い。
【0021】
更にこれら上記の共重合体(ロ)を使用するポリマーアロイ、例えば、スチレン−アクリロニトリル共重合体と塩化ビニル系樹脂のアロイ、スチレン−アクリロニトリル共重合体とポリカーボネートのアロイ、スチレン−アクリロニトリル共重合体とナイロン6のアロイ、ポリエチレンテレフタレートとポリカーボネートのアロイ、ポリスチレンとポリフェニレンオキサイドのアロイ等も本発明の効果を発揮することができる。
【0022】
グラフト共重合体(ハ)におけるゴム重合体(A)は、好ましくは体積平均粒径30〜2000nm、特に好ましくは50〜1500nm、更に好ましくは80〜1000nmのジエン系ゴム重合体、オレフィン系ゴム重合体、アクリル系ゴム重合体、シリコン系ゴム重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のゴム重合体である。グラフト共重合体(ハ)のゴム重合体(A)の体積平均粒径が30nm未満、あるいは2000nmを越えるばあいには、軟質樹脂としての引張強度等の機械的特性、発泡成形体の表面外観性が低下する傾向にある。ゴム重合体(A)は、体積平均粒径の異なる2種以上を混合したものであっても構わない。
【0023】
ゴム重合体(A)の具体例としては、ポリブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴム、ブタジエン−アクリル酸エステルゴム、水素化スチレン−ブタジエンゴム等のジエン系ゴム重合体、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のオレフィン系重合体、ポリアクリル酸エステルゴム、エチレン−アクリル酸エステルゴム等のアクリル系ゴム重合体、ポリジメチルシロキサンゴム、ポリジメチルシロキサン−アクリル複合ゴム等のシリコーン系ゴム重合体が挙げられ、単独または2種以上組み合わせて用いられる。ゴム重合体(A)は、耐候性の点から、ポリアクリル酸エステルゴム、シリコーン系ゴム重合体がゴム重合体中25重量%以上、更に好ましくは40重量%以上有することが好ましい。
【0024】
更にゴム重合体(A)は、酸基含有ラテックス(S)を使用する肥大法により製造されたものが好ましい。
【0025】
ゴム重合体(A)は、ゴムラテックス100重量部(固形分)に対して、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸のうちの少なくとも1種の不飽和酸(c)5〜50重量%、アルキル基の炭素数が1〜12の少なくとも1種の(メタ)アルキルアクリレート(d)50〜95重量%、及び(c),(d)と共重合可能な単量体0〜40%を重合させる事により調整した酸基含有ラテックスを使用する凝集肥大法により製造したゴム重合体が好ましい。
【0026】
グラフト共重合体(ハ)は、ゴム重合体(A)5〜95重量部、好ましくは10〜90重量部、更に好ましくは15〜85重量部にビニル単量体5〜95重量部、好ましくは10〜90重量部、更に好ましくは15〜85重量部を重合してなる。ビニル単量体としては、好ましくは芳香族ビニル化合物5〜90重量%,更に好ましくは10〜85重量%、更に好ましくは15〜80重量%、(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物の1種以上10〜95重量%、更に好ましくは15〜90重量%、更に好ましくは20〜85重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%、更に好ましくは0〜20重量%、更に好ましくは0〜15重量%(合計100重量%)からなる単量体混合物である。上述の範囲外では、軟質樹脂としての引張強度等の機械的特性、発泡成形体の表面外観性が低下する傾向にある。
【0027】
グラフト共重合体(ハ)のシアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。工業的見地から、シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、芳香族ビニル化合物としてはスチレンが特に好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうちでは、メチルメタアクリレートが工業的見地から好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。共重合可能な単量体としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミドの等マレイミド系単量体、(メタ)アクリル酸等が挙げられる。これらは、単独または2種以上あっても良い。
【0028】
本発明の軟質樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)25〜90重量部、軟質性の点から好ましくは30〜85重量部、更に好ましくは33〜83重量部と共重合体(ロ)10〜75重量部、好ましくは15〜70重量部、特に好ましくは17〜67量部、及びグラフト共重合体(ハ)0〜70重量部、好ましくは10〜70重量部、更に好ましくは13〜65重量部、更に好ましくは15〜63重量部[(イ)、(ロ)、(ハ)あわせて100重量部]からなる。上述の範囲外では、軟質樹脂としての軟質性、発泡成形体の形状保持性、粘着性が悪化する。
【0029】
本発明の軟質樹脂組成物(A)で最も重要なのは、JIS K6301法による20℃の硬度である。本発明の軟質樹脂組成物(A)は、JIS K6301法による20℃の硬度が30〜110であり、軟質性の点から好ましくは40〜100、更に好ましくは45〜95である。
【0030】
本発明の軟質樹脂組成物(A)が得られれば、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、グラフト共重合体(ハ)はいかなる重合法、開始剤、連鎖移動剤、界面活性剤を用いて製造したものでもかまわない。例えば、公知の塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化−懸濁重合法、乳化−塊状重合法等、本発明の範囲内の組成に制御できればどの重合法よって製造したものでもよい。グラフト共重合体(ハ)は、グラフト率を制御しやすい点から、乳化重合法が好ましい。更に、ミクロ構造制御及び工業的見地から、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、グラフト共重合体(ハ)は、いずれも乳化重合法が好ましい。更に、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)を乳化重合法にて重合する際には、生産性、ハンドリング性の点から、同一重合系にて重合するのが好ましい。特に(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)を重合したのち、共重合体(ロ)を重合する方法、あるいは共重合体(ロ)の一部を重合した後、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)を重合し、共重合体(ロ)の残部を重合する方法が好ましい。
【0031】
また、本発明の軟質樹脂組成物(A)がえられれば、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、グラフト共重合体(ハ)は、いかなる開始剤、連鎖移動剤、乳化剤を用いて製造したものでもかまわない。開始剤は、過硫酸カリウム等の熱分解開始剤、Fe−還元剤−有機パーオキサイド等のレドックス系開始剤等公知の開始剤が使用できる。t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、αーメチルスチレンダイマー、テルピノレン等公知の連鎖移動剤が使用できる。乳化剤としてはオレイン酸ソーダ、パルミチン酸ソーダ、ロジン酸ソーダ等の脂肪酸金属塩系乳化剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、炭素数12〜20のアルキルスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ等のスルホン酸金属塩系乳化剤等公知の乳化剤が使用できる。
【0032】
また、本発明の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、グラフト共重合体(ハ)以外の重合体、例えば、NBR(ニトリルブタジエンゴム)等の汎用のゴム重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等のスチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等の公知の熱可塑性エラストマーやポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルケトン、ポリイミド等の他の熱可塑性樹脂やフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等を目的に応じて添加して、本発明の軟質樹脂組成物(A)として使用できる。
【0033】
本発明に用いられる化学発泡剤(B)は、アゾジカルボンアミド、p,p‘−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルアセトンヒドラゾーン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、ヒドラゾジカルボンアミド、トリヒドラジドトリアジン、バリウムアゾジカルボキシレート、N、N’−ジニトロペンタメチレンテトラミン、炭酸水素ナトリウム等、一般の熱可塑性樹脂に発泡用として用いられているものが挙げられる。これらのうちでは、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウムが軟質樹脂に適していることから好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
【0034】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、発泡成形時の発泡倍率が容易に上げられ、かつ成形体の表面性に優れる発泡成形体を与える発泡用熱可塑性樹脂組成物であり、軟質樹脂組成物(A)100部に対し、化学発泡剤(B)0.1〜15部、好ましくは0.1〜10部、さらに好ましくは0.2〜8部を添加してなる。
【0035】
化学発泡剤(B)が、0.1部未満では発泡倍率が低く、15部を越えると発泡効果が飽和し、逆に不経済となり、発泡成形体の表面外観性、形状維持性が低下する傾向にある。
【0036】
本発明の発泡成形体の発泡倍率、表面外観性、形状保持性をより好ましくするために、高分子量樹脂組成物(C)が必要である。
【0037】
本発明に用いられる高分子量樹脂組成物(C)は、30℃、アセトン溶液中の還元粘度が0.5〜20dl/g、好ましくは1.0〜20dl/g、さらに好ましくは1.0〜15dl/g、かつ、ガラス転移温度が20℃以上(20℃を除く)、好ましくは30℃以上、かつ、共重合体(ロ)のメチルエチルケトン可溶分の還元粘度の2倍以上、好ましくは3倍以上の(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物である。30℃、アセトン溶液中の還元粘度が0.5dl/g未満では十分な発泡倍率、形状保持性が得られず、20dl/gを越えれば形状保持できなくなる。ガラス転移温度が20℃以下、共重合体(ロ)の還元粘度の2倍未満では、十分な発泡倍率、形状保持性が得られない。
【0038】
(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物は、メタアクリル酸エステル化合物20〜100%、さらには40〜100%、アクリル酸エステル化合物0〜80%、さらには0〜60%、(メタ)アクリル酸エステル化合物以外の単量体0〜30%、さらには0〜20%含有する重合体である。前記メタアクリル酸エステル化合物が20%未満の場合には、樹脂組成物からえられる成形体の耐衝撃性が低下する傾向があり、前記アクリル酸エステル化合物が80%をこえる場合には樹脂組成物からえられる成形体の熱安定性が低下する傾向がある。なお、(メタ)アクリル酸エステル化合物以外の単量体は成形性、耐熱性をよりよくするために使用されることが多い。
【0039】
前記(メタ)アクリル酸エステル化合物の例としては、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂(イ)のところであげられたものと同様のものがあげられる。
【0040】
また、前記(メタ)アクリル酸エステル化合物以外の単量体としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミドなどのマレイミド系化合物などがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
これらのなかではメチルメタクリレート、ブチルアクリレート、スチレン、アクリロニトリルが工業的見地から好ましい。
【0042】
(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物の具体例としては、メチルメタクリレートの重合体であるPMMA樹脂、PMMA樹脂のメチルメタクリレートの一部をブチルアクリレートなどに置きかえたPA系樹脂などがあげられる。
【0043】
(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物の製法にはとくに限定はなく、通常の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法などがあげられる。これらのなかでは乳化重合法が還元粘度をコントロールしやすく、重合安定性の点から好ましく用いられる。
【0044】
また、本発明に用いられる高分子量樹脂組成物(C)は、30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中の還元粘度が1.0〜20dl/g、好ましくは2.0〜20dl/g、さらに好ましくは3.0〜20dl/g、かつ、共重合体(ロ)のメチルエチルケトン可溶分の還元粘度の2倍以上、好ましくは3倍以上のスチレン系高分子量樹脂組成物である。30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中の還元粘度が1.0dl/g未満では十分な発泡倍率、形状保持性が得られず、20dl/gを越えれば形状保持できなくなる。共重合体(ロ)の還元粘度の2倍未満では、十分な発泡倍率、形状保持性が得られない。
【0045】
スチレン系高分子量樹脂組成物は、シアン化ビニル化合物5〜40%、さらには20〜30%、芳香族ビニル化合物95〜60%、さらには80〜70%、シアン化ビニル化合物および芳香族ビニル化合物以外の単量体0〜30%、さらには0〜20%含有する重合体である。前記シアン化ビニル化合物が5%未満の場合には、樹脂組成物からえられる成形体の耐衝撃性が低下する傾向があり、40%をこえる場合には熱安定性が低下する傾向がある。また、前記芳香族ビニル化合物が60%未満の場合にはえられる樹脂組成物の成形性が低下し、95%をこえる場合には樹脂組成物からえられる成形体の耐衝撃性が低下する傾向がある。なお、シアン化ビニル化合物および芳香族ビニル化合物以外の単量体は成形性、耐熱性をよりよくするために使用されることが多い。
【0046】
前記シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物の例としては、共重合体(ロ)のところであげられたものと同様のものがあげられる。
【0047】
また、前記シアン化ビニル化合物および芳香族ビニル化合物以外の単量体としては、たとえばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミドなどのマレイミド系化合物などがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0048】
これらのなかではスチレン、アクリロニトリル、ブチルアクリレートが工業的見地から好ましい。
【0049】
スチレン系高分子量樹脂組成物の具体例としては、アクリロニトリルとスチレンとの共重合体であるAS樹脂、AS樹脂のスチレンの一部または大部分をα−メチルスチレンまたはマレイミドなどに置きかえた耐熱AS系樹脂、AS樹脂でアクリロニトリルとスチレンの一部または大部分を(メタ)アクリル酸エステルなどに置きかえたAS系樹脂などがあげられる。
【0050】
スチレン系高分子量樹脂組成物の製法にはとくに限定はなく、通常の乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法などがあげられる。これらのなかでは乳化重合法が還元粘度をコントロールしやすく、重合安定性の点から好ましく用いられる。
【0051】
本発明の発泡用熱可塑性樹脂組成物は、発泡成形時の発泡倍率が容易に上げられ、かつ成形体の表面性、軟質性に優れる発泡成形体を与える発泡用熱可塑性樹脂組成物であり、軟質樹脂組成物(A)100部、化学発泡剤(B)0.1〜15部に対して、高分子量樹脂組成物(C)0.1〜20部、好ましくは0.5〜20部、さらに好ましくは0.5〜15部を添加してなる。高分子量樹脂組成物(C)の添加量が0.1部未満の場合には発泡成形体の表面性、形状維持性が改良されず、20部をこえると効果が飽和し、かえって不経済となり、また発泡成形体の形状保持性が低下する原因になる。
【0052】
本発明の発泡用熱可塑性樹脂組成物は、通常よく知られた酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、滑剤、木粉、タルク、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維等を必要に応じて適宜使用できる。特に、スチレン系樹脂に用いられるフェノール系、イオウ系、リン系、ヒンダードアミン系の安定剤、抗酸化剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤及びオルガノポリシロキサン、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル、高級脂肪酸のアミドまたはビスアミドおよびその変性体、オリゴアミド、高級脂肪酸の金属塩類等の内部滑剤、外滑剤等は成形用樹脂として、より高性能なものとするために用いることができる。
【0053】
これらの安定剤等は、単独でもまた2種以上混合して使用することもできる。
【0054】
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、グラフト共重合体(ハ)の樹脂混合物は、その製造方法によって異なるが、例えば、これらをラテックス、スラリー、溶液、粉末、ペレット等の状態あるいはこれらの組合わせにて混合して、製造できる。重合後の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)のラテックス、共重合体(ロ)のラテックスおよび又はグラフト共重合体(ハ)のラテックスからポリマー粉末を回収する場合は通常の方法、例えばラテックスに塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属の塩、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属の塩、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸のような無機酸及び有機酸を添加することでラテックスを凝固した後、脱水乾燥する方法で実施できる。またスプレー乾燥法も使用できる。
【0055】
安定剤の使用する量の一部を分散液の状態でこれら樹脂のラテックスあるいはスラリーに添加することもできる。
【0056】
本発明の発泡用熱可塑性樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、グラフト共重合体(ハ)、高分子量樹脂組成物(C)の単独あるいはこれら2種以上の混合物からなる粉末、フレーク、ペレットに対し、化学発泡剤(B)、上記の安定剤、必要ならば滑剤、顔料等を配合し、ヘンシェルミキサー、タンブラー、ブレンダー等で混合し、コンパウンドとし用いる。ブレンド順序は特に制限しない。さらにバンバリミキサー、ロールミル、1軸押出し機、2軸押出し機等公知の溶融混練機にて混練しペレットとして用いても構わない。
【0057】
本発明の発泡用熱可塑性樹脂組成物は、射出成形、押出成形(フィルム成形、シート成形、異型品等の成形)、ブロー成形、真空成形、カレンダー成形、圧縮成形、トランスファー成形、熱成形、流動成形、積層成形等公知の成形加工法にて成形できる。例えば、目的形状のサイジングおよびダイスを備えた通常の押出装置で、本発明の該樹脂組成物を押出機に投入し、通常150〜250℃に設定されたシリンダー温度で押出、発泡させ、サイジング装置で真空下に置くことにより目的形状を形成し、引取装置にて引き取る方法で目的発泡体を容易に得ることができる。
【0058】
以下、本発明を具体的な実施例で示すが、これら実施例は本発明を限定するものではない。実施例中の「部」は重量部を、「%」は重量%を示す。
【0059】
【実施例】
(1)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)と共重合体(ロ)の製造
a)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ−1)と共重合体(ロ−1)の製造
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に、純水 250部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(以下DSNと略す) 1.0部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.5部、EDTA 0.01部、硫酸第一鉄 0.0025部を仕込んだ。
【0060】
反応器を撹拌しながら窒素気流下に65℃まで昇温させた。65℃、到達後、表1に示す一段目の単量体混合物(BA 75%、AN 5%、St 20%、tDM 0.02%、CHP 0.3%)の75重量部を連続的に6時間で滴下した。また、DSNを単量体滴下2時間目に0.5部、4時間目に0.5部追加した。滴下終了後、65℃で1時間攪拌を続け、一段目(共重合体(イ−1))の重合を終了した。
【0061】
続いて、表2に示す二段目(共重合体(ロ−1))の単量体混合物(比率PMI 15%、AN 25%、St 3%、αMSt 57%、tDM 0.36%、CHP 0.3%)25重量部を連続的に2時間で滴下した。滴下終了後、65℃で1時間攪拌を続け、二段目の重合を終了した。表1,2に結果を示す。
c)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ−2)と共重合体(ロ−2)の製造
上記の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ−1)、共重合体(ロ−1)と同様の方法で表1、表2に示す処方にて製造した。但し、共重合体(イ)と共重合体(ロ)の比率は、表4、5に示す比率とした。単量体の滴下時間は、共重合体(イ−1)と共重合体(ロ−1)と同様に、一段目と二段目の合計8時間(時間当たり12.5部の滴下速度)とし、一段目単量体の滴下終了後と二段目単量体の滴下終了後には各1時間の攪拌時間を設けた。表1、2に結果を示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
(2)グラフト共重合体(ハ)の製造
a)ゴム重合体(A)に肥大化させるために必要な未肥大ゴム重合体(R−1)を製造した。
【0064】
100L重合機に、純水 230部、過硫酸カリウム 0.2部、tDM 0.2部を仕込んだ。
【0065】
重合機内の空気を真空ポンプで除いた後、オレイン酸ナトリウム 0.6部、ロジン酸ナトリウム 2部、ブタジエン 100部を仕込んだ。
【0066】
系の温度60℃まで昇温し、重合を開始した。重合は25時間で終了した。重合転化率は96%、未肥大ゴム重合体(B)の粒径は85nmであった。
b)ゴム重合体(A)に肥大化させるために必要な未肥大ゴム重合体(R−2)を製造した。
【0067】
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に、純水 200部、パルミチン酸ナトリウム0.55部を仕込んだ。反応器を撹拌しながら窒素気流下に60℃まで昇温させた。昇温後、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.3部、硫酸第一鉄0.0025部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.01部を仕込んだ。更に、BA 98.5部、TAC1.5部、CHP 0.3部の単量体混合物を6時間かけて滴下し、滴下終了後、60℃で1時間攪拌を続け重合を終了した。単量体混合物滴下1.5時間目にパルミチン酸ナトリウム0.3部を、滴下4時間目にパルミチン酸ナトリウム0.35部を添加した。重合転化率は98%、未肥大ゴム重合体(B−1)の粒径は92nmであった。
c)酸基含有ラテックス(S)
未肥大ゴム重合体(R)からゴム重合体(A)に肥大化させるために必要な酸基含有ラテックス(S)を以下のように製造した。
【0068】
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に、純水 200部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.6部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.5部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 0.01部、硫酸第一鉄 0.0025部を仕込んだ。
【0069】
反応器を撹拌しながら窒素気流下に70℃まで昇温させた。70℃に到達後、BMA 25部、BA 5部、tDM 0.1部、CHP 0.15部の単量体混合物を2時間かけて滴下後、更にBMA 50部、BA 4部、MAA 16部、tDM 0.5部、CHP 0.15部を4時間かけて滴下し、滴下終了後、70℃で1時間攪拌を続け重合を終了し、酸基含有ラテックス(S)を得た。
d)ゴム重合体(A−1)
先に製造した未肥大ゴム重合体(R−1)と酸基含有ラテックス(S)を使用し、ゴム重合体(A−1)を製造した。
【0070】
ゴム重合体(R−1)のラテックス100部(固形分)に酸基含有ラテックス(S)2.5部(固形分)を60℃で添加後、攪拌を1時間続けて肥大化させた。えられたゴム重合体(A−1)の粒径は、450nmであった。
e)ゴム重合体(A−2)
先に製造した未肥大ゴム重合体(R−2)と酸基含有ラテックス(S)を使用し、ゴム重合体(A−2)を製造した。
【0071】
ゴム重合体(A−1)と同様の方法にて、未肥大ゴム重合体(R−2)、酸基含有ラテックス(S)を使用し、ゴム重合体(A−2)を製造した。えられたゴム重合体(A−2)の粒径は420nmであった。
f)グラフト共重合体(ハ−1)の製造
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に、純水 280部、ゴム重合体(A−1)(固形分) 65部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.3部、EDTA 0.01部、硫酸第一鉄 0.0025部を仕込んだ。
【0072】
反応器を撹拌しながら窒素気流下に60℃まで昇温させた。60℃到達後にAN 10部、St 25部、CHP 0.2部の混合物を連続的に5時間で滴下した。滴下終了後、60℃で2時間攪拌を続け、重合を終了し、グラフト重合体(ハ−1)を得た。表3に結果を示す。
g)グラフト共重合体(ハ−2)の製造
グラフト共重合体(ハ−1)と同様の方法で、表4に示すゴム重合体、単量体混合物を使用し、グラフト共重合体(ハ−2)を製造した。表3に結果を示す。
【0073】
【表3】
(3)軟質樹脂組成物(A)の製造
(1)で製造した(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、共重合体(ロ)、必要に応じて(2)で製造したグラフト共重合体(ハ)のラテックスを表4に示す所定量の割合で混合し、フェノール系抗酸化剤を加えた後、塩化カルシウムを加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して、(イ),(ロ),((ハ))混合の軟質樹脂組成物(A)の粉末を得た。
(4)高分子量樹脂組成物(C)
a)(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物の製造
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に、純水 200部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.7部を仕込んだ。反応器を撹拌しながら窒素気流下に70℃まで昇温させた。昇温後、メチルメタクリレート 60部、ブチルアクリレート 20部からなる単量体混合物を一括で追加し、ついで過硫酸カリウム 0.005部を添加したのち、1時間撹拌を続けて重合を終了させた。その後、メチルメタクリレート 6部、ブチルアクリレート 14部からなる単量体混合物を、重合温度70℃で連続的に1時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続けて重合を終了させ高分子量樹脂組成物(C−1)のラテックスを得た。重合転化率は99%であった。高分子量樹脂組成物(C−1)のラテックスを塩化カルシウムで塩析し、洗浄、濾過、乾燥してパウダー状の高分子量樹脂組成物(C−1)を得た。得られた高分子量樹脂組成物(C−1)の還元粘度は、6.5dl/gであった。
b)スチレン系高分子量樹脂組成物の製造
攪拌機、還流冷却器、窒素導入口、モノマー導入口、温度計の設置された反応器に、純水 250部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2.0部を仕込むだ。反応器を撹拌しながら窒素気流下に70℃まで昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム 0.1部を添加したのち、アクリロニトリル 25部、スチレン70部、ブチルアクリレート 5部からなる単量体混合物を、重合温度70℃で連続的に7時間かけて滴下した。滴下終了後、重合温度を75℃にし、1時間撹拌を続けて重合を終了させ高分子量樹脂組成物(C−2)のラテックスを得た。重合転化率は98%であった。高分子量樹脂組成物(C−2)のラテックスを塩化カルシウムで塩析し、洗浄、濾過、乾燥してパウダー状の高分子量樹脂組成物(C−2)を得た。得られた高分子量樹脂組成物(C−2)の還元粘度は、5.5dl/gであった。
(5)発泡用熱可塑性樹脂組成物の製造
(3)で製造された軟質樹脂組成物(A)、下記に示す化学発泡剤(B)、必要に応じて(4)で製造された高分子量樹脂組成物(C)の粉末を表4に示す所定量、滑剤としてエチレンビスステアリルアミドを添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、パウダーコンパウンド(実施例1〜8、比較例1〜6)を得た。
【0074】
【表4】
(6)押出発泡成形
(5)で製造されたパウダーコンパウンドを、東洋精機(株)製ラボプラストミル付属の小型単軸押出機(シリンダー径φ20mm、L/D:26、CR:2.7)、図1の押出し出口形状の金型を用い、200℃で成形し帯状の押出発泡成形体を得た。
[化学発泡剤(B)]
(B−1)ビニホールAC−3(永和化成工業(株)製、アゾジカルボンアミド)
(B−2)セルボンSC−K(永和化成工業(株)製、炭酸水素ナトリウム)
[Tg(ガラス転移温度)の算出]
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)、スチレン系共重合体(ロ)のガラス転移温度は、ホモポリマーのTg(文献値)からFox式により算出した。
[ゲル含有量の測定]
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)ラテックスに塩化カルシウムを加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して得た樹脂粉末を、2%のメチルエチルケトン溶液とし、23℃で24時間放置し、100メッシュの金網で濾過して濾過残査を乾燥し、測定した。
【0075】
(濾過残査重量/元の重量)×100で表す。
[還元粘度の測定]
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)のラテックス、及び(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)と共重合体(ロ)からなるラテックスに塩化カルシウムを加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して得た樹脂粉末(必要に応じて、得られた樹脂をメチルエチルケトンに23℃で12時間溶解させた後、遠心分離し、可溶分をメタノールで析出させる)を、0.3g/dl濃度のN,N−ジメチルホルムアミド溶液として、30℃で還元粘度を測定した。共重合体(ロ)の還元粘度は、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)の還元粘度、及び(メタ)アクリル酸エステル系共重合体(イ)と共重合体(ロ)からなる混合物の還元粘度から相加平均法により算出した。
【0076】
(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物のラテックスに塩化カルシウムを加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して得た樹脂粉末(必要に応じて、得られた樹脂をアセトンに23℃で12時間溶解させた後、遠心分離し、可溶分をメタノールで析出させる)を、0.2g/dl濃度のアセトン溶液として、30℃で還元粘度を測定した。
【0077】
スチレン系高分子量樹脂組成物のラテックスに塩化カルシウムを加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して得た樹脂粉末(必要に応じて、得られた樹脂をメチルエチルケトンに23℃で12時間溶解させた後、遠心分離し、可溶分をメタノールで析出させる)を、0.3g/dl濃度のN,N−ジメチルホルムアミド溶液として、30℃で還元粘度を測定した。
[ゴム重合体の粒径]
ゴム重合体(A)のラテックスについて、(株)日機装社製のマイクロトラックUPA粒径測定機を用いて測定した。
[重合時の転化率]
重合時の転化率は、固形分濃度より、算出した。
[樹脂組成物の特性]
硬度は、JIS K6301規格にもとづき20℃で測定した。
[発泡成形体の特性]
(表面性)
得られた押出発泡成形体の表面を目視で観察し、以下の基準により評価した。
【0078】
○:表面が均一である。
【0079】
×:表面が不均一(凹凸がある)である。
【0080】
(形状保持性)
得られた押出発泡成形体の断面形状を目視で観察し、以下の基準により評価した。 ○:ほぼ図1と同様の目的断面形状である。
【0081】
×:それ以外である。
【0082】
(発泡倍率)
得られた押出発泡成形体の比重を測定し、下記式により算出した。
【0083】
発泡倍率=非発泡体の比重/発泡体の比重
(軟質性)
得られた押出発泡成形体を手で曲げた感覚で、以下の基準により評価した。
【0084】
○:容易に変形させることができる。
【0085】
×:容易に変形できない。
【0086】
(軟質性)
得られた押出発泡成形体を手で触った感覚で、以下の基準により評価した。
【0087】
○:サラサラしている。
【0088】
×:ベタベタしている。
【0089】
【発明の効果】
表5の結果から、実施例1〜8に代表される本発明の発泡用熱可塑性樹脂組成物は、押出発泡成形時の発泡倍率が高く、かつ、成形体の表面性、軟質性に優れる。
【0090】
【表5】
【0091】
【符号の説明】
BA:ブチルアクリレート 2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
AN:アクリロニトリル St:スチレン
tDM:t−ドデシルメルカプタン CHP:クメンハイドロパーオキサイド
PMI:N−フェニルマレイミド αMSt:α−メチルスチレン
MMA:メチルメタクリレート MAA:メタクリル酸
【図面の簡単な説明】
図1は押出し発泡成形で用いた金型の出口形状の概略図を示す。
【図1】
Claims (9)
- ガラス転移温度が20℃以下であり、かつゲル含有量40重量%以下の(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)25〜90重量部と、ガラス転移温度が50℃以上の共重合体(ロ)10〜75重量部、及びゴム重合体(A)5〜95重量%にビニル単量体5〜95重量%を重合してなるグラフト共重合体(ハ)0〜70重量部[(イ)、(ロ)、(ハ)あわせて100重量部]からなり、JIS K6301法による20℃の硬度が30〜100である軟質樹脂組成物(A)100重量部に対して、化学発泡剤(B)0.1〜15重量部を添加してなる発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- ガラス転移温度が20℃以下であり、かつゲル含有量40重量%以下の(メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)25〜90重量部と、ガラス転移温度が50℃以上の共重合体(ロ)10〜75重量部、及びゴム重合体(A)5〜95重量%にビニル単量体5〜95重量%を重合してなるグラフト共重合体(ハ)0〜70重量部[(イ)、(ロ)、(ハ)あわせて100重量部]からなり、JIS K6301法による20℃の硬度が30〜100である軟質樹脂組成物(A)100重量部に対して、化学発泡剤(B)0.1〜15重量部、高分子量樹脂組成物(C)0.1〜20重量部を添加してなる発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- (メタ)アクリル酸エステル系共重体(イ)が(メタ)アクリル酸エステル40〜95重量%、芳香族ビニル化合物5〜60重量%、シアン化ビニル化合物0〜40重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜40重量%(合計100重量%)を重合してなる(メタ)アクリル酸エステル系共重体である請求項1、2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- 共重合体(ロ)が、芳香族ビニル化合物及び又はメタアクリル酸エステル10〜100重量%、シアン化ビニル化合物0〜45重量%、マレイミド系単量体0〜50重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜40重量%(合計100重量%)を重合してなる共重合体である請求項1、2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- グラフト共重合体(ハ)が、体積平均粒径30〜2000nmのジエン系ゴム重合体、オレフィン系ゴム重合体、アクリル系ゴム重合体、シリコーン系ゴム重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のゴム重合体(A)5〜95重量部に、芳香族ビニル化合物5〜90重量%,(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物の少なくともの1種以上10〜95重量%、及びこれらと共重合可能な単量体0〜30重量%(合計100重量%)からなる単量体混合物5〜95重量部を重合してなるグラフト共重合体である請求項1、2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- 高分子量樹脂組成物(C)が、30℃、アセトン溶液中の還元粘度が0.5〜20dl/g、かつ、ガラス転移温度が20℃以上(20℃を除く)、かつ、共重合体(ロ)の還元粘度の2倍以上の(メタ)アクリル酸エステル系高分子量樹脂組成物である請求項2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- 高分子量樹脂組成物(C)が、30℃、N,N−ジメチルホルムアミド溶液中の還元粘度が0.5〜20dl/g、かつ、共重合体(ロ)の還元粘度の2倍以上のスチレン系高分子量樹脂組成物である請求項2記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜7記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物を成形してなる発泡成形体。
- 請求項1〜7記載の発泡用熱可塑性樹脂組成物を押出成形してなる押出発泡成形体。
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