JP3789187B2 - クローラ走行式自動溶接装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸着式クローラを有する複数の走行体を備え、船殻ブロックなど被溶接材の曲面を走行して自動溶接が可能なクローラ走行式自動溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば大形の構造物を扱う造船ドッグ等において、船殻ブロックを溶接する作業は、ほとんどが人手により行われており、自動化が要請されている。
【0003】
また大形構造物の曲面溶接ラインにおいて、一定の軌道上を走行する走行体に、溶接トーチを配置した自動溶接装置があり、一定の範囲の被溶接物であれば、ガイドレールや走行用リブを配置することにより容易に自動溶接することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多様な形状を持った船殻ブロックの外板を溶接する場合、それぞれの船体ブロックごとに、走行体のガイドレールや走行用リブを設けることは容易ではなく、また船体ごとのプログラムの作成にも多大な費用と労力を必要とする。
【0005】
本発明は、吸着式クローラを有する作業走行装置に着目して、曲面溶接の自動化を図るもので、請求項1記載の発明は、上記問題点を解決して、不特定で広範な長大な被溶接物の曲面を自動的に溶接できるクローラ走行式自動溶接装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1記載の発明は、両側にそれぞれ被溶接材に吸着可能で、かつ走行速度を制御可能な走行クローラを配置した複数の走行体を前後方向に配置すると共に、これら走行体を上下方向に揺動自在に連結した走行台車装置を設け、走行台車装置の中間位置に、被溶接材の走行面に対する角度を補正する方向制御手段を介して左右方向にシフト自在な溶接トーチを配置し、走行台車装置の前部および後部に配置されて被溶接材の溶接線を検出する前部センサおよび後部センサの検出信号により、走行方向に沿う走行台車装置中心線に対する溶接線の傾斜角と、溶接トーチの走行台車装置中心線からのシフト量を演算して、溶接トーチの位置を制御するとともに、前記傾斜角とシフト量がそれぞれ0になるように、左右の走行クローラの走行速度を制御するコントローラを設けたものである。
【0007】
上記構成によれば、直列に上下揺動自在に連結された複数の走行体を、走行クローラにより被溶接材に吸着させて走行するように構成したので、あらゆる方向の傾斜面や逆向きの被溶接材の曲面に沿って走行させることができる。そして走行体の前部と後部に設けたセンサにより溶接線を検出し、これに基づいて左右の走行クローラの走行速度を制御することで、容易に走行体を溶接線に沿わせて走行させることができ、またコントローラによる簡単な制御で溶接トーチを左右方向にシフトさせて溶接線上方に沿って移動させ正確に溶接することができる。
【0008】
また請求項2記載の発明は、上記構成の姿勢制御手段を、前後の走行体の間にトーチ支持体を配置し、このトーチ支持体と前後の走行体とを互いに平行な2本の連結軸心回りにそれぞれ上下方向に揺動自在に連結することにより、トーチ支持体が前部走行体と後部走行体との中間の姿勢となるように構成したものである。
【0009】
上記構成によれば、トーチ支持体は2つの連結軸心により前後の走行体の中間姿勢をとることができ、溶接位置の走行面に対して一定の角度で溶接トーチを保持することができる。
【0010】
また請求項3記載の発明は、上記構成の姿勢制御手段を、前後の走行体の間にトーチ支持体を配置し、このトーチ支持体と前後の走行体とを1本の連結軸心回りにそれぞれ上下方向に揺動自在に連結するとともに、前後の走行体からトーチ支持体を均等に付勢する付勢手段により、トーチ支持体が前部走行体と後部走行体との中間の姿勢となるように構成したものである。
【0011】
上記構成によれば、トーチ支持体は前後の付勢手段により前後の走行体の中間姿勢をとることができ、溶接位置の走行面に対して一定の角度で溶接トーチを保持することができる。
【0012】
また請求項4記載の発明は、上記構成の姿勢制御手段を、前後の走行体の間にトーチ支持体を配置し、このトーチ支持体と前後の走行体とを1本の連結軸心回りにそれぞれ上下方向に揺動自在に連結するとともに、前後の走行体とトーチ支持体とを平行リンクを介して互いに連結して、トーチ支持体が前部走行体と後部走行体との中間の姿勢となるように構成したものである。
【0013】
上記構成によれば、トーチ支持体は平行リンクにより前後の走行体の中間姿勢をとることができ、溶接位置の走行面に対して一定の角度で溶接トーチを保持することができる。
【0014】
さらに、本発明のクローラ走行式自動溶接装置は、両側にそれぞれ被溶接材に吸着可能でかつ走行速度を制御可能な走行クローラを配置した複数の走行体を前後方向に配置すると共に、これら走行体を上下方向に揺動自在に連結した走行台車装置を設け、前記走行体のいずれかに、被溶接材の走行面に対するトーチ支持体の姿勢を制御する姿勢制御手段を介して左右方向にシフト自在な溶接トーチを配置し、走行台車装置の前部および後部に配置されて被溶接材の溶接線を検出する前部センサおよび後部センサの検出信号により、走行台車装置中心線に対する溶接線の傾斜角と、溶接トーチの走行台車装置中心線からのシフト量を演算して、溶接トーチの位置を制御するとともに、前記傾斜角とシフト量がそれぞれ0になるように、左右の走行クローラの走行速度を制御するコントローラを設けたものである。
【0015】
上記構成によれば、直列に上下揺動自在に連結された複数の走行体を、走行クローラにより被溶接材に吸着させて走行するように構成したので、あらゆる方向の傾斜面や逆向きの被溶接材の曲面に沿って走行させることができる。そして走行体の前部と後部に設けたセンサにより溶接線を検出し、これに基づいて左右の走行クローラの走行速度を制御することで、容易に走行体を溶接線に沿わせて走行させることができ、またコントローラによる簡単な制御で溶接トーチを左右方向にシフトさせて溶接線上方に沿って移動させ正確に溶接することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明に係るクローラ走行式自動溶接装置の第1の実施の形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0017】
このクローラ走行式自動溶接装置は、図1,図2に示すように、左右に走行クローラ2R,2Lを有する前部走行体1Aおよび後部走行体1Bを直列に上下揺動自在に連結した走行台車装置である溶接台車装置4と、前後部の走行体1A,1Bの連結部に介在されたトーチ支持体3に、トーチ支持装置11を介して保持された溶接トーチ10と、この溶接台車装置4を制御するメインコントローラ5を備えた外部制御部6と、前記溶接トーチ10に溶接用電源を供給するとともに前後部の走行体1A,1Bおよび外部制御部6に電源を供給する電源装置7と、前記溶接トーチ10に溶接ワイヤ8を給送するワイヤ給送装置9とが具備されている。
【0018】
前記溶接台車装置4の走行クローラ2R,2Lは、リンクチェーン間に永久磁石が装着されるとともに駆動輪体および遊点輪体間に巻張され、走行体1A,1Bを保持して被溶接材である逆向き曲面状の鋼製床面や垂直床面、ここでは曲面状(船体)外板CPを走行可能に構成されている。また前後部の走行体1A,1Bの左右の走行クローラ2R,2Lは、図3に示すように、それぞれ独立した4個の走行用サーボモータRMに連動連結されて走行駆動され、それぞれの駆動速度差により走行体1A,1Bの方向転換を行うことができる。
【0019】
なお、図9に示すように、前後部の走行体1A,1B間で連動軸RS,LSと中間ギヤMGを介して左の走行クローラ2R,2R同士および右の走行クローラ2L.2L同士を連動連結し、左右の走行用サーボモータRM,LMによりそれぞれ走行駆動することもできる。
【0020】
また、トーチ支持体3は、前後部の走行体1A,1Bが曲面状外板CPを走行するため、曲面状外板CPに対して直角な基準姿勢を確保する姿勢制御手段41が設けられている。この姿勢制御手段41は、様々な形態が考えられるが、この実施の形態では、前後部の走行体1A,1Bとトーチ支持体3とを連結アーム42A,42Bを介して互いに平行な水平(左右)方向の2本の連結軸43A,43Bを中心にそれぞれ上下方向に揺動自在に連結することにより、トーチ支持体3が前部走行体1Aと後部走行体1Bの中間姿勢となるように構成している。
【0021】
またこの姿勢制御手段の他の実施の形態として、図7に示すように、このトーチ支持体3と前後部の走行体1A,1Bとを連結アーム51A,51Bを介して1本の連結軸心である連結軸52を中心にそれぞれ上下方向に揺動自在に連結するとともに、前後部の走行体1A,1Bからトーチ支持体3を均等に付勢する付勢手段53A,53Bであるたとえばコイルばねや油圧シリンダ(ダンパー)により、トーチ支持体3が前部走行体1Aと後部走行体1Bとの中間の姿勢となるように構成したものでもよい。
【0022】
さらに、図8に示すように、付勢手段53A,53Bに代えて、前部走行体2Aとトーチ支持体3の間、およびトーチ支持体3と後部走行体1Bの間に平行リンク54を連結して、トーチ支持体3の姿勢を前部,後部走行体1A,1Bの中間姿勢とすることもできる。
【0023】
トーチ支持体3に配置されて溶接トーチ10を保持するトーチ支持装置11は、図4,図5に示すように、トーチ支持体3の前部に立設された左右方向の支持壁12の後面に、上下一対の横行レール13を介して横行体14が左右方向にシフト自在に配設されている。そして、この横行体14の後面に、左右一対の昇降レール15を介して昇降体16が昇降自在に支持され、この昇降体16に支持アーム17を介して溶接トーチ10が保持されている。
【0024】
また溶接トーチ10を左右方向にシフトするトーチシフト装置18は、支持壁12の前面に左右方向に支持された横行用ねじ軸18aと、この横行用ねじ軸18aに嵌合された雌ねじ部材18bと、巻掛け伝動機構18cを介して横行用ねじ軸18aを回転駆動する横行用サーボモータ18dと、支持壁12の切欠き窓12aを介して雌ねじ部材18bと横行体14とを連結する連結部材18eとで構成されている。さらに溶接トーチ3を昇降するトーチ昇降装置19は、横行体14の後面に左右方向に支持された昇降用ねじ軸19aと、この昇降用ねじ軸19aに嵌合された雌ねじ部材19bと、巻掛け伝動機構19cを介して昇降用ねじ軸19aを回転駆動する昇降用サーボモータ19dと、昇降体16の切欠き窓16aを介して雌ねじ部材19bと横行体14とを連結する連結部材19eとで構成されている。そして、連結軸43A,43Bに設けられた角度センサー44の出力値に基づいて、メインコントローラにより昇降用サーボモータ19dが駆動されて溶接トーチ10の高さが制御される。
【0025】
前部走行体1Aの前部と後部走行体1Bの後部には、左右方向に照射する赤色レーザ光により、図6に示す溶接線ABを検知して、走行体1の走行台車装置中心線MNと溶接線ABとの距離La,Lbを計測する前部センサ21Aおよび後部センサ21Bが配設されている。また走行体1A,1Bの四隅位置には、落下防止用センサ22がそれぞれ設けられている。
【0026】
前記外部制御部6は、図1に示すように、メインコントローラ5を操作するCRT23およびキーボード24と、前部および後部センサ21A,21Bをそれぞれ操作するセンサコントローラ25A,25Bと、リモートコントロールボックス26が接続された中継ボックス27が具備されている。
【0027】
前記電源装置7からの溶接電源ケーブル28は、+側がワイヤ給送装置9の溶接ワイヤ8に接続され、−側が被溶接材である船体外板41に接続されている。またワイヤ給送装置9には、不活性ガスボンベ29からCO2ガスが供給されている。
【0028】
次に溶接台車装置4の倣い走行制御を図6を参照して説明する。この倣い制御は、前部センサ21Aと後部センサ21Bから検出される走行台車装置中心線MNとの距離La,Lbから溶接トーチ10のシフト量Uと、走行台車装置中心線MNに対する溶接線ABの傾斜角θを求め、θ=0、U=0を制御目標とする(θ=0が優先)ものである。
【0029】
すなわち、O0 は溶接トーチ10の原点位置、Oaは前部センサ21Aの原点位置、Obは後部センサ21Bの原点位置、Haは前部センサ21Aと溶接トーチ10との距離、Hbは後部センサ21Bと溶接トーチ3との距離とすると、溶接トーチ10のシフト量Uは、
U=[(La+Lb)/(Ha+Hb)]×Hb−Lb…▲1▼
また、走行台車装置中心線MNに対する溶接線ABの傾斜角θは、
tan θ=(La+Lb)/(Ha+Hb)
θ=tan-1 (La+Lb)/(Ha+Hb)…▲2▼により求められる。
さらに、VLは左走行クローラ2Aの走行速度、VRは右走行クローラ2Bの走行速度、ΔVは左右の走行クローラ2R,2Lの速度差とすると、
ΔV=K1|V|[θ−K2×U×(V/|V|)]…▲3▼−1
VL=V−ΔV,VR=V+ΔV…▲3▼−2,3
ここで、K1,K2は倣いゲイン、θは前部で走行台車装置中心線MNより左側が+である。
【0030】
前記倣いゲインK1,K2は、たとえばθ=10°のずれでΔV=20%の速度差を発生させるとすると、K1=0.2/(10π/180)=1.146となり、U=50mmのずれでΔθ(≡K2×U)=10°の進行方向修正を発生させるとすると、K2=(10×π/180)/50=0.00349となる。
【0031】
またθ=20°のずれでΔV=20%の速度差を発生させるとすると、K1=0.2/(20π/180)=0.573となり、U=50mmのずれでΔθ(≡K2×U)=20°の進行方向修正を発生させるとすると、K2=(20×π/180)/50=0.00698となる。
【0032】
上記構成において、溶接台車装置4を曲面状外板CPの底面または側面に乗り移らせた後、溶接台車装置4が自動運転される。まずメインコントローラ5の入出力装置であるキーボード24により溶接条件が入力されて溶接速度Vが設定される。そして、自動溶接中には、前部センサ21Aによる溶接線ABの検出データと、後部センサ21Bの溶接線ABの検出データがメインコントローラ5に入力され、このメインコントローラ5において,走行台車装置中心線MNからのずれ量La,Lbが求められるとともに、溶接トーチ10のシフト位置Uと、溶接台車装置4の平面傾斜角θが算出される。さらに走行体1の平面傾斜角θから倣い走行のための左右の走行クローラ2R,2Lの速度ΔVが算出され、ついで溶接トーチ10のシフト位置Uが算出される。そしてトーチシフト装置18の横行用モータ18dと、左右の走行クローラ2R,2Lの駆動モータに指令値Uおよび±ΔVが指令される。さらに、角度センサー44によりトーチ支持体3に体する前部走行体1Aと、後走行体1Bの傾斜角、すなわち連結軸43A,43Bの角度変位が検出され、この検出値に基づいて溶接トーチ10の適正高さ位置が検出され、メインコントローラ5により昇降用サーボモータ19dが駆動制御される。
【0033】
上記実施の形態によれば、走行クローラ2R,2Lを有する複数の走行体1A,1Bを上下揺動自在に直列に連結した溶接台車装置4により、被溶接材である曲面外板CPに沿って垂直姿勢または反転姿勢で容易に走行させて自動溶接することができる。また、溶接台車装置4を前部、後部のセンサ21A,21Bの検出信号に基づいてメインコントローラ5により溶接線ABに沿って溶接速度に合わせて自動走行させ、トーチシフト装置18およびトーチ昇降装置19により溶接トーチ3の位置を制御して上向き溶接を自動的に行うことができる。したがって、労働者を3K労働から解放することができ、また曲面状外板CPごとのプログラムも不要で、また多種類の曲面状外板CPに適用することができる。
【0034】
上記実施の形態では、走行体1A,1Bの連結部にトーチ支持体3を設けたが、図10に示すように、後部の走行体61A(または前部の走行体61A)に直接トーチ支持装置11を介して溶接トーチ10を配置しても良い。また、図11に示すように、3台の走行体71A〜71C直列に連結し、中央の走行体71Bにに直接トーチ支持装置11を介して溶接トーチ10を配置することもできる。なお、上記走行制御も前部と後部に配置されたセンサ21A,21Bにより行われる。
【0035】
【発明の効果】
以上に述べたごとく、請求項1記載の発明によれば、直列に上下揺動自在に連結された複数の走行体を、走行クローラにより被溶接材に吸着させて走行するように構成したので、あらゆる方向の傾斜面や逆向きの被溶接材の曲面に沿って走行させて自動溶接することができ、作業員を3K作業から解放できる。そして走行体の前部と後部に設けたセンサにより溶接線を検出し、これに基づいて左右の走行クローラの走行速度を制御することで、容易に走行体を溶接線に沿わせて走行させることができ、またコントローラによる簡単な制御で溶接トーチを左右方向にシフトさせて溶接線上方に沿って移動させ正確に溶接することができる。このように走行クローラにより走行体を被溶接材に吸着させつつ走行させるので、大きさの異なる長大な曲面部材の上向き溶接などを自動化することができる。
【0036】
また請求項2記載の発明によれば、トーチ支持体は2つの連結軸心により前後の走行体の中間姿勢をとることができ、溶接位置の走行面に対して一定の角度で溶接トーチを保持することができる。
【0037】
また請求項3記載の発明によれば、トーチ支持体は前後の付勢手段により前後部走行体の中間姿勢をとることができ、溶接位置の走行面に対して一定の角度で溶接トーチを保持することができる。
【0038】
また請求項4記載の発明によれば、トーチ支持体は平行リンクにより前後の走行体の中間姿勢をとることができ、溶接位置の走行面に対して一定の角度で溶接トーチを保持することができる。
【0039】
さらに請求項5記載の発明によれば、直列に上下揺動自在に連結された複数の走行体を、走行クローラにより被溶接材に吸着させて走行するように構成したので、あらゆる方向の傾斜面や逆向きの被溶接材の曲面に沿って走行させて自動溶接することができ、作業員を3K作業から解放できる。そして走行体の前部と後部に設けたセンサにより溶接線を検出し、これに基づいて左右の走行クローラの走行速度を制御することで、容易に走行体を溶接線に沿わせて走行させることができ、またコントローラによる簡単な制御で溶接トーチを左右方向にシフトさせて溶接線上方に沿って移動させ正確に溶接することができる。このように走行クローラにより走行体を被溶接材に吸着させつつ走行させるので、大きさの異なる長大な曲面部材の上向き溶接などを自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクローラ走行式自動溶接装置の実施の形態を示す全体構成図である。
【図2】同溶接台車装置の側面図である。
【図3】同溶接台車装置の走行駆動装置を示す平面断面図である。
【図4】同溶接台車装置のトーチ支持装置を示す平面図である。
【図5】同溶接台車装置のトーチ支持装置を示す側面図である。
【図6】同クローラ走行式自動溶接装置の走行制御を示す説明図である。
【図7】同クローラ走行式自動溶接装置の姿勢制御手段の他の実施の形態を示す側面図である。
【図8】他の姿勢制御手段の他の実施の形態を示す側面図である。
【図9】同溶接台車装置の走行駆動装置の他の実施の形態を示す平面断面図である。
【図10】クローラ走行式自動溶接装置の他の実施の形態を示す側面図である。
【図11】クローラ走行式自動溶接装置のさらに他の実施の形態を示す側面図である。
【符号の説明】
1A,1B 走行体
2R,2L 走行クローラ
3 トーチ支持体
4 溶接台車装置(走行台車装置)
5 メインコントローラ
6 外部制御部
7 電源装置
8 溶接ワイヤ
9 ワイヤ給送装置
10 溶接トーチ
11 トーチ支持装置
18 トーチシフト装置
19 トーチ昇降装置
21A 前部センサ
21B 後部センサ
41 姿勢制御手段
42A,42B 連結アーム
43A,43B 連結軸
44 角度センサ
51A,51B 連結アーム
52 連結軸
53A.53B 付勢手段
54 平行リンク
CP 曲面状外板

Claims (5)

  1. 両側にそれぞれ被溶接材に吸着可能で、かつ走行速度を制御可能な走行クローラを配置した複数の走行体を前後方向に配置すると共に、これら走行体を上下方向に揺動自在に連結した走行台車装置を設け、
    走行体の連結部に、被溶接材の走行面に対する姿勢を制御する姿勢制御手段を介して、左右方向にシフト自在な溶接トーチを有するトーチ支持体を配設し、
    走行台車装置の前部および後部に配置されてそれぞれ被溶接材の溶接線を検出する前部センサおよび後部センサの検出信号により、走行方向に沿う走行台車装置中心線に対する溶接線の傾斜角と、溶接トーチの走行台車装置中心線からのシフト量を演算して、溶接トーチの位置を制御するとともに、前記傾斜角とシフト量がそれぞれ0になるように、左右の走行クローラの走行速度を制御するコントローラを設けた
    ことを特徴とするクローラ走行式自動溶接装置。
  2. 姿勢制御手段は、前後の走行体の間にトーチ支持体を配置し、このトーチ支持体と前後の走行体とを互いに平行な2本の連結軸を中心にそれぞれ上下方向に揺動自在に連結することにより、トーチ支持体を前部走行体と後部走行体との中間の姿勢となるように構成したことを特徴とする請求項1記載のクローラ走行式自動溶接装置。
  3. 姿勢制御手段は、前後の走行体の間にトーチ支持体を配置し、このトーチ支持体と前後の走行体とを1本の連結軸を中心にそれぞれ上下方向に揺動自在に連結するとともに、前後の走行体からトーチ支持体を連結軸を中心として均等に回動付勢する付勢手段により、トーチ支持体が前部走行体と後部走行体との中間の姿勢となるように構成したことを特徴とする請求項1記載のクローラ走行式自動溶接装置。
  4. 姿勢制御手段は、前後の走行体の間にトーチ支持体を配置し、このトーチ支持体と前後の走行体とを1本の連結軸を中心にそれぞれ上下方向に揺動自在に連結するとともに、前後の走行体とトーチ支持体とを平行リンクを介して互いに連結して、トーチ支持体が前部走行体と後部走行体との中間の姿勢となるように構成したことを特徴とする請求項1記載のクローラ走行式自動溶接装置。
  5. 両側にそれぞれ被溶接材に吸着可能でかつ走行速度を制御可能な走行クローラを配置した複数の走行体を前後方向に配置すると共に、これら走行体を上下方向に揺動自在に連結した走行台車装置を設け、
    前記走行体のいずれかに、被溶接材の走行面に対するトーチ支持体の姿勢を制御する姿勢制御手段を介して左右方向にシフト自在な溶接トーチを配置し、
    走行台車装置の前部および後部に配置されて被溶接材の溶接線を検出する前部センサおよび後部センサの検出信号により、走行台車装置中心線に対する溶接線の傾斜角と、溶接トーチの走行台車装置中心線からのシフト量を演算して、溶接トーチの位置を制御するとともに、前記傾斜角とシフト量がそれぞれ0になるように、左右の走行クローラの走行速度を制御するコントローラを設けた
    ことを特徴とするクローラ走行式自動溶接装置。
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