JP3787823B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/14Picture signal circuitry for video frequency region

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関し、特に、例えば、標準解像度の画像を、高解像度の画像に変換する場合などに用いて好適な画像処理装置および画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、標準解像度または低解像度の画像(以下、適宜、SD画像という)を、高解像度の画像(以下、適宜、HD画像という)に変換したり、また、画像を拡大したりする場合においては、いわゆる補間フィルタなどによって、不足している画素の画素値の補間(補償)が行われるようになされている。
【0003】
しかしながら、補間フィルタによって画素の補間を行っても、SD画像に含まれていない、HD画像の成分(高周波成分)を復元することはできないため、高解像度の画像を得ることは困難であった。
【0004】
そこで、本件出願人は、SD画像を、そこに含まれていない高周波成分をも含むHD画像に変換する画像変換装置を先に提案している。
【0005】
この画像変換装置においては、SD画像と、所定の予測係数との線形結合により、HD画像の画素の予測値を求める適応処理を行うことで、SD画像には含まれていない高周波成分が復元されるようになされている。
【0006】
即ち、例えば、いま、HD画像を構成する画素(以下、適宜、HD画素という)の画素値yの予測値E[y]を、幾つかのSD画素(SD画像を構成する画素)の画素値(以下、適宜、学習データという)x1,x2,・・・と、所定の予測係数w1,w2,・・・の線形結合により規定される線形1次結合モデルにより求めることを考える。この場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0007】
Figure 0003787823
【0008】
そこで、一般化するために、予測係数wの集合でなる行列W、学習データの集合でなる行列X、および予測値E[y]の集合でなる行列Y’を、
【数1】
Figure 0003787823
で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0009】
Figure 0003787823
【0010】
そして、この観測方程式に最小自乗法を適用して、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めることを考える。この場合、教師データとなるHD画素の真の画素値yの集合でなる行列Y、およびHD画素の画素値yに対する予測値E[y]の残差eの集合でなる行列Eを、
【数2】
Figure 0003787823
で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が成立する。
【0011】
Figure 0003787823
【0012】
この場合、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めるための予測係数wiは、例えば、自乗誤差
【数3】
Figure 0003787823
を最小にすることで求めることができる。
【0013】
従って、上述の自乗誤差を予測係数wiで微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たす予測係数wiが、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めるため最適値ということになる。
【0014】
【数4】
Figure 0003787823
Figure 0003787823
【0015】
そこで、まず、式(3)を、予測係数wiで微分することにより、次式が成立する。
【0016】
【数5】
Figure 0003787823
Figure 0003787823
【0017】
式(4)および(5)より、式(6)が得られる。
【0018】
【数6】
Figure 0003787823
Figure 0003787823
【0019】
さらに、式(3)の残差方程式における学習データx、予測係数w、教師データy、および残差eの関係を考慮すると、式(6)から、次のような正規方程式を得ることができる。
【0020】
【数7】
Figure 0003787823
Figure 0003787823
【0021】
式(7)の正規方程式は、求めるべき予測係数wの数と同じ数だけたてることができ、従って、式(7)を解くことで(但し、式(7)を解くには、式(7)において、予測係数wにかかる係数で構成される行列が正則である必要がある)、最適な予測係数wを求めることができる。なお、式(7)を解くにあたっては、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用することが可能である。
【0022】
以上のようにして、最適な予測係数wを求めておき、さらに、その予測係数wを用い、式(1)により、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めるのが適応処理である。
【0023】
なお、適応処理は、SD画像には含まれていない、HD画像に含まれる成分が再現される点で、補間処理とは異なる。即ち、適応処理では、式(1)だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタを用いての補間処理と同一であるが、その補間フィルタのタップ係数に相当する予測係数wが、教師データyを用いての、いわば学習により求められるため、HD画像に含まれる成分を再現することができる。即ち、容易に、高解像度の画像を得ることができる。このことから、適応処理は、いわば画像(の解像度)の創造作用がある処理ということができる。
【0024】
図12は、以上のような適応処理により、SD画像をHD画像に変換する画像変換装置の構成例を示している。
【0025】
SD画像は、クラス分類部201および適応処理部204に供給されるようになされている。クラス分類部201は、クラスタップ生成回路202およびクラス分類回路203で構成され、そこでは、適応処理により予測値を求めようとするHD画素(注目しているHD画素)(以下、適宜、注目画素という)が、その注目画素に対応するSD画像の画素の性質に基づいて、所定のクラスにクラス分類される。
【0026】
即ち、クラスタップ生成回路202では、注目画素のクラス分類を行うのに用いる。その注目画素に対応するSD画素(以下、適宜、クラスタップという)として、例えば、注目画素に対して所定の位置関係にある複数のSD画素が、クラス分類部201に供給されるSD画像から抽出され、クラス分類回路203に供給される。クラス分類回路203では、クラスタップ生成回路202からのクラスタップを構成するSD画素の画素値のパターン(画素値の分布)が検出され、そのパターンにあらかじめ割り当てられた値が、注目画素のクラスとして、適応処理部204に供給される。
【0027】
具体的には、例えば、いま、HD画像が、図13において、×印で示す画素(HD画素)で構成され、SD画像が、同図において、○印で示す画素(SD画素)で構成されるとする。なお、図13では、SD画像が、HD画像の横または縦の画素数をそれぞれ1/2にして構成されている。ここで、図13においては(後述する図14乃至図16においても同様)、左からi+1番目で、上からj+1番目のSD画素(図中、○印で示す部分)をXi,jと表し、同様に、左からi’+1番目で、上からj’+1番目のHD画素(図中、×印で示す部分)をYi',j'と表してある。この場合、SD画素Xi,jの位置と、HD画素Y2i,2jの位置とは一致する。
【0028】
いま、あるSD画素としての、例えば、X2,2の位置と一致するHD画素Y4,4を注目画素とすると、クラスタップ生成回路202では、そのHD画素Y4,4に対応するSD画素として、例えば、HD画素Y4,4との相関が高いと予想されるHD画素Y4,4の位置と一致するSD画素X2,2を中心とする3×3(横×縦)のSD画素X1,1,X2,1,X3,1,X1,2,X2,2,X3,2,X1,3,X2,3,X3,3(図13において点線で囲んである範囲のSD画素)が抽出され、それが、注目画素(HD画素)Y4,4のクラスタップとされる。
【0029】
また、例えば、X2,2の位置と一致するHD画素Y4,4の右隣のHD画素Y5,4が注目画素とされた場合には、クラスタップ生成回路202では、そのHD画素Y5,4に対応するSD画素として、例えば、図14において点線で囲んで示すように、HD画素Y4,4が注目画素とされた場合に形成されるクラスタップの中のSD画素X1,2に代えて、SD画素X4,2を含めたものが抽出され、その9個のSD画素が、注目画素(HD画素)Y5,4のクラスタップとされる。
【0030】
さらに、例えば、X2,2の位置と一致するHD画素Y4,4の下に隣接するHD画素Y4,5が注目画素とされた場合には、クラスタップ生成回路202では、そのHD画素Y4,5に対応するSD画素として、例えば、図15において点線で囲んで示すように、HD画素Y4,4が注目画素とされた場合に形成されるクラスタップの中のSD画素X2,1に代えて、SD画素X2,4を含めたものが抽出され、その9個のSD画素が、注目画素(HD画素)Y4,5のクラスタップとされる。
【0031】
また、例えば、X2,2の位置と一致するHD画素Y4,4の右斜め下に隣接するHD画素Y5,5が注目画素とされた場合には、クラスタップ生成回路202では、そのHD画素Y5,5に対応するSD画素として、例えば、図16において点線で囲んで示すように、HD画素Y4,4が注目画素とされた場合に形成されるクラスタップの中のSD画素X1,1に代えて、SD画素X4,4を含めたものが抽出され、その9個のSD画素が、注目画素(HD画素)Y5,5のクラスタップとされる。
【0032】
そして、クラス分類回路203では、クラスタップ生成回路202で構成されたクラスタップとしての9個のSD画素(画素値)のパターンが検出され、そのパターンに対応する値が、注目画素のクラスとして出力される。
【0033】
このクラスは、適応処理部204における係数ROM(Read Only Memory)207のアドレス端子(AD)に供給される。
【0034】
ここで、画像を構成する画素には、一般的に、8ビットなどが割り当てられる。いま、SD画素に8ビットが割り当てられているとすると、例えば、図13に示した3×3画素の正方形状のクラスタップだけを考えても、画素値のパターン数は、(289通りという莫大な数となり、その後の処理の迅速化が困難となる。
【0035】
そこで、クラス分類を行う前の前処理として、クラスタップには、それを構成するSD画素のビット数を低減するための処理である、例えばADRC(Adaptiv Dynamic Range Coding)処理などが施される。
【0036】
即ち、ADRC処理では、まず、クラスタップを構成する9個のSD画素から、その画素値の最大のもの(以下、適宜、最大画素という)と最小のもの(以下、適宜、最小画素という)とが検出される。そして、最大画素の画素値MAXと最小画素の画素値MINとの差分DR(=MAX−MIN)が演算され、このDRをクラスタップの局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、クラスタップを構成する各画素値が、元の割当ビット数より少ないKビットに再量子化される。つまり、クラスタップを構成する各画素値から最小画素の画素値MINが減算され、各減算値が、DR/2Kで除算される。
【0037】
その結果、クラスタップを構成する各画素値はKビットで表現されるようになる。従って、例えばK=1とした場合、9個のSD画素の画素値のパターン数は、(219通りになり、ADRC処理を行わない場合に比較して、パターン数を非常に少ないものとすることができる。
【0038】
一方、適応処理部204は、予測タップ生成回路205、予測演算回路206、および係数ROM207で構成され、そこでは、適応処理が行われる。
【0039】
即ち、予測タップ生成回路205では、適応処理部204に供給されるSD画像から、予測演算回路206において注目画素の予測値を求めるのに用いる、その注目画素に対して所定の位置関係にある複数のSD画素が抽出され、これが予測タップとして、予測演算回路206に供給される。
【0040】
具体的には、例えば、HD画素Y4,4が注目画素とされ、図13で説明したようなクラスタップが構成される場合、予測タップ生成回路205では、例えば、HD画素Y4,4との相関が高いと予想されるSD画素として、同図に実線で囲んで示す範囲の、注目画素Y4,4の位置に一致するSD画素X2,2を中心とする5×5のSD画素が抽出され、これが、注目画素(HD画素)Y4,4の予測タップとされる。
【0041】
また、例えば、HD画素Y5,4が注目画素とされた場合には、予測タップ生成回路205では、例えば、図14において実線で囲んで示すように、HD画素Y4,4が注目画素とされた場合に形成される予測タップの中のSD画素X0,2に代えて、SD画素X5,2を含めたものが抽出され、その25個のSD画素が、注目画素(HD画素)Y5,4のクラスタップとされる。
【0042】
さらに、例えば、HD画素Y4,5が注目画素とされた場合には、予測タップ生成回路205では、例えば、図15において実線で囲んで示すように、HD画素Y4,4が注目画素とされた場合に形成される予測タップの中のSD画素X2,0に代えて、SD画素X2,5を含めたものが抽出され、その25個のSD画素が、注目画素(HD画素)Y4,5の予測タップとされる。
【0043】
また、例えば、HD画素Y5,5が注目画素とされた場合には、予測タップ生成回路205では、例えば、図16において実線で囲んで示すように、HD画素Y4,4が注目画素とされた場合に形成されるクラスタップの中のSD画素X0,0に代えて、SD画素X5,5を含めたものが抽出され、その25個のSD画素が、注目画素(HD画素)Y5,5の予測タップとされる。
【0044】
そして、予測演算回路206には、予測タップ生成回路205から予測タップが供給される他、係数ROM207から予測係数も供給される。
【0045】
即ち、係数ROM207は、あらかじめ学習が行われることにより求められた予測係数を、クラスごとに記憶しており、クラス分類回路203からクラスが供給されると、そのクラスに対応するアドレスに記憶されている予測係数を読み出し、予測演算回路206に供給する。
【0046】
これにより、予測演算回路206には、注目画素に対応する予測タップと、その注目画素のクラスについての予測係数とが供給される。そして、予測演算回路206では、係数ROM207からの予測係数w,w2,・・・と、予測タップ生成回路6からの予測タップ(を構成するSD画素)x1,x2,・・・とを用いて、式(1)に示した演算が行われることにより、注目画素(HD画素)yの予測値E[y]が求められ、これが、HD画素の画素値として出力される。
【0047】
以上の処理が、すべてのHD画素を注目画素として行われ、これにより、SD画像がHD画像に変換される。なお、クラスタップ生成回路202および予測タップ生成回路205では、同一のHD画素を注目画素として処理が行われる。
【0048】
次に、図17は、図12の係数ROM207に記憶させる予測係数を算出する学習処理を行う学習装置の構成例を示している。
【0049】
学習における教師データyとなるべきHD画像が、間引き回路211および教師データ抽出回路146に供給されるようになされており、間引き回路211では、HD画像が、例えば、その画素数が間引かれることにより少なくされ、これによりSD画像とされる。即ち、間引き回路211では、HD画像の横または縦の画素数がそれぞれ1/2にされ、これにより、SD画像が形成される。このSD画像は、クラス分類部212および予測タップ生成回路145に供給される。
【0050】
クラス分類部212または予測タップ生成回路145では、図12のクラス分類部201または予測タップ生成回路205における場合とそれぞれ同様の処理が行われ、これにより注目画素のクラスまたは予測タップがそれぞれ出力される。クラス分類部212が出力するクラスは、予測タップメモリ147および教師データメモリ148のアドレス端子(AD)に供給され、予測タップ生成回路145が出力する予測タップは、予測タップメモリ147に供給される。なお、クラス分類部212および予測タップ生成回路145では、同一のHD画素を注目画素として処理が行われる。
【0051】
予測タップメモリ147では、クラス分類部212から供給されるクラスに対応するアドレスに、予測タップ生成回路145から供給される予測タップが記憶される。
【0052】
一方、教師データ抽出回路146では、クラス分類部212および予測タップ生成回路145において注目画素とされるHD画素が、そこに供給されるHD画像から抽出され、教師データとして、教師データメモリ148に供給される。
【0053】
そして、教師データメモリ148では、クラス分類部212から供給されるクラスに対応するアドレスに、教師データ抽出回路146から供給される教師データが記憶される。
【0054】
以上の処理が、あらかじめ学習用に用意されたすべてのHD画像を構成するすべてのHD画素を、順次、注目画素として行われる。
【0055】
その結果、教師データメモリ148または予測タップメモリ147の同一のアドレスには、そのアドレスに対応するクラスのHD画素、またはそのHD画素にについて図13乃至図16において説明した予測タップを構成する位置にあるSD画素が、教師データyまたは学習データxとして、それぞれ記憶される。
【0056】
なお、予測タップメモリ147と教師データメモリ148においては、同一アドレスに複数の情報を記憶することができるようになされており、これにより、同一アドレスには、同一のクラスに分類される複数の学習データxと教師データyを記憶することができるようになされている。
【0057】
その後、演算回路149は、予測タップメモリ147または教師データメモリ148から、同一アドレスに記憶されている学習データとしての予測タップまたは教師データとしてのHD画素を読み出し、それらを用いて、例えば、最小自乗法によって、予測値と教師データとの間の誤差を最小にする予測係数を算出する。即ち、演算回路149では、クラスごとに、式(7)に示した正規方程式がたてられ、これを解くことにより予測係数が求められる。
【0058】
以上のようにして、演算回路149で求められたクラスごとの予測係数が、図12の係数ROM207における、各クラスに対応するアドレスに記憶されている。
【0059】
なお、以上のような学習処理において、予測係数を求めるのに必要な数の正規方程式が得られないクラスが生じる場合があるが、そのようなクラスについては、例えば、クラスを無視して正規方程式をたてて解くことにより得られる予測係数などが、いわばデフォルトの予測係数として用いられる。
【0060】
【発明が解決しようとする課題】
適応処理によれば、元のSD画像には含まれていない高周波成分を含んだHD画像を得ることができる。また、注目画素について、クラス分類処理を行い、その結果得られるクラスに対応した予測係数を用いて適応処理を行うことで、注目画素に適した適応処理を施すことができる。
【0061】
ところで、上述した画像変換装置(図12)や学習装置(図17)においては、クラスタップは、画像の特性とは無関係に、注目画素に対して、例えば、図13乃至16で説明したような位置関係にあるSD画素によって構成される。
【0062】
即ち、クラスタップは、図13乃至16で説明したように、注目画素の近くにある9個のSD画素によって構成される。
【0063】
一方、画像は、輝度値や色などが近似した画素でなる領域、即ち、所定の物体が表示された領域や、所定の色、模様を有する領域などに分割し得る。従って、上述のようなクラス分類を行うと、画像の中の異なる領域であっても、例えば、画素の変化がほとんどないような部分については、注目画素が、すべて同一のクラスに分類されることがある。
【0064】
しかしながら、そのような部分であっても、例えば、注目画素から幾分離れたSD画素をクラスタップに含めてクラス分類を行うことにより、同一のクラスに分類されていた注目画素が、異なるクラスに分類されることがある。即ち、より広い範囲のSD画素でクラスタップを構成することにより、注目画素を、その注目画素にあったクラスにクラス分類することができる場合がある。
【0065】
そして、このように、注目画素を、それにったクラスにクラス分類することができれば、注目画素に、より適した適応処理を施すことが可能となり、その結果得られるHD画像の画質を向上させることが可能となる。
【0066】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画質の向上を図ることができるようにするものである。
【0067】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の画像処理装置は、第1の画像を、第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像とを用いて、第1の画像を求めるための処理を行う画像処理装置であって、注目している第1の画像の画素である注目画素対応する第2および第3の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより注目画素をビット列で表される所定のクラスに分類するクラス分類を行うクラス分類手段と、注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測する予測手段とを備え、予測手段は、第2および第3の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数を、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段と、注目画素のクラスについての予測係数と、第2および第3の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値を求める予測値演算手段とを有することを特徴とする。
請求項4に記載の画像処理方法は、第1の画像を、第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像とを用いて、第1の画像を求めるための処理を行う画像処理方法であって、注目している第1の画像の画素である注目画素対応する第2および第3の画像を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより注目画素をビット列で表される所定のクラスに分類し、注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測し、注目画素の予測値を予測する場合、第2および第3の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数を、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段から取得される注目画素のクラスについての予測係数と、第2および第3の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値を求めることを特徴とする。
請求項5に記載の画像処理装置は、第1の画像を、第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像と、第3の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第4の画像とを用いて、第1の画像を求めるための処理を行う画像処理装置であって、注目している第1の画像の画素である注目画素を、第2乃至第4の画像のうちのいずれか複数の画像における注目画素に対応する複数の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることによりビット列で表される所定のクラスに分類するクラス分類を行うクラス分類手段と、注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測する予測手段とを備え、予測手段は、第2乃至第4の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数を、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段と、注目画素のクラスについての予測係数と、第2乃至第4の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値を求める予測値演算手段とを有することを特徴とする。
請求項に記載の画像処理方法は、第1の画像を、第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像と、第3の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第4の画像とを用いて、第1の画像を求めるための処理を行う画像処理方法であって、注目している第1の画像の画素である注目画素を、第2乃至第4の画像のうちのいずれか複数の画像における注目画素に対応する複数の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそ れぞれ取得し、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることによりビット列で表される所定のクラスに分類し、注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測し、注目画素の予測値を予測する場合、第2乃至第4の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数を、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段から取得される注目画素のクラスについての予測係数と、第2乃至第4の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値を求めることを特徴とする。
【0069】
請求項1に記載の画像処理装置および請求項4に記載の画像処理方法においては、注目している第1の画像の画素である注目画素対応する第2および第3の画像を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値がそれぞれ取得され、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより注目画素がビット列で表される所定のクラスに分類され、注目画素の予測値が、その注目画素のクラスに対応して予測される。注目画素の予測値を予測する場合、第2および第3の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数と、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段から取得される注目画素のクラスについての予測係数と、第2および第3の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値が求められる。
請求項5に記載の画像処理装置および請求項10に記載の画像処理方法においては、注目している第1の画像の画素である注目画素が、第2乃至第4の画像のうちのいずれか複数の画像における注目画素に対応する複数の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得して、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることによりビット列で表される所定のクラスに分類され、注目画素の予測値が、その注目画素のクラスに対応して予測される。注目画素の予測値を予測する場合、第2乃至第4の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数を、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段から取得される注目画素のクラスについての予測係数と、第2乃至第4の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値が求められる。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
【0072】
即ち、請求項1に記載の画像処理装置は、第1の画像を、第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像とを用いて、第1の画像を求めるための処理を行う画像処理装置であって、注目している第1の画像の画素である注目画素対応する第2および第3の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、第2の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と第3の画像の所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより注目画素をビット列で表される所定のクラスに分類するクラス分類を行うクラス分類手段(例えば、図1に示す多階層クラス分類部104や、図11に示す多階層クラス分類部144など)と、注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測する予測手段(例えば、図1に示す適応処理部105など)とを備え、予測手段は、第2および第3の画像の画素との線形結合により注目画素の予測値を算出するための予測係数を、クラスごとに記憶している予測係数記憶手段(例えば、図9に示す係数ROM123など)と、注目画素のクラスについての予測係数と、第2および第3の画像の画素のうち、注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、注目画素の予測値を求める予測値演算手段(例えば、図9に示す予測演算回路122など)とを有することを特徴とする。
【0077】
なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
【0078】
図1は、本発明を適用した画像処理装置の一実施の形態の構成例を示している。
【0079】
この画像処理装置においては、異なる画素数で構成される複数のSD画像(第2や第3の画像)を処理することにより、そのSD画像よりも画素数の多い(ここでは、解像度も高い)HD画像(第1の画像)が生成されるようになされている。
【0080】
即ち、第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、第3階層メモリ103には、第1乃至第3階層のSD画像が記憶されている。なお、第1階層のSD画像を基準とすると、第2階層のSD画像は、第1階層のSD画像の画素数を少なくしたものとなっており、第3階層のSD画像は、第2階層のSD画像の画素数を少なくしたものとなっている。
【0081】
第1階層メモリ101に記憶されている第1階層のSD画像、第2階層メモリ102に記憶されている第2階層のSD画像、および第3階層メモリ103に記憶されている第3階層のSD画像は、いずれも、多階層クラス分類部104に供給される。また、第1階層メモリ101に記憶されている第1階層のSD画像は、適応処理部105にも供給される。
【0082】
多階層クラス分類部104は、多階層クラス分類回路104a乃至104dで構成され、適応処理により予測値を求めようとするHD画素である注目画素が、第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、第3階層メモリ103それぞれからの第1乃至第3階層の画像を構成する画素のうちの、注目画素に対応するものを用いて、クラス分類の1つである多階層クラス分類される。
【0083】
ここで、本実施の形態においては、例えば、第1階層のSD画像の横または縦の画素数をそれぞれ2倍にした数の画素数で構成されるHD画像が生成されるようになされている。この場合、図13乃至図16を参照して説明したことから、あるSD画素(ここでは、第1階層のSD画素)に対して、そのSD画素と同一位置に配置されるHD画素と、そのHD画素の右、下、右斜め下にそれぞれ隣接する3つのHD画素との合計4つのHD画素を生成する必要がある。即ち、第1階層の1つのSD画素に対して、4つのHD画素を生成する必要がある。このため、この4つのHD画素のクラス分類処理(ここでは、多階層クラス分類処理)を同時に行うために、多階層クラス分類部104は、4つの多階層クラス分類回路104a乃至104dで構成されている。
【0084】
多階層クラス分類回路104a乃至104dにおける、4つの注目画素のクラス分類結果は、いずれも適応処理部105に供給される。適応処理部105は、多階層クラス分類部104が4つの多階層クラス分類回路104a乃至104dで構成されるのと同様の理由から、やはり、4つの適応処理回路105a乃至105dで構成されており、その4つの適応処理回路105a乃至105dそれぞれでは、多階層クラス分類回路104a乃至104dからのクラス分類結果それぞれに対応して適応処理が行われ、4つの注目画素それぞれの予測値が求められる。適応処理回路105a乃至105dにおいて求められた予測値は、HD画像メモリ106に供給されて記憶される。
【0085】
即ち、HD画像メモリ106は、多階層クラス分類部104や適応処理部105における場合と同様に、4つのメモリ106a乃至106dで構成されている。そして、メモリ106a乃至106dにおいて、適応処理部105a乃至105dから供給される予測値が、それぞれ記憶される。
【0086】
なお、ここでは、第1階層のあるSD画素に対して、そのSD画素と同一位置に配置されるHD画素については、例えば、多階層クラス分類回路104aまたは適応処理回路105aにおいて多階層クラス分類または適応処理が行われ、その予測値が、メモリ106aに記憶されるようになされている。また、第1階層のあるSD画素に対して、そのSD画素と同一位置に配置されるHD画素の右、下、または右斜め下にそれぞれ隣接するHD画素については、多階層クラス分類回路104bおよび適応処理回路105b、多階層クラス分類回路104cおよび適応処理回路105c、または多階層クラス分類回路104dおよび適応処理回路105dにおいてそれぞれ処理が行われ、その結果得られるそれぞれの予測値が、メモリ106b乃至106dに記憶されるようになされている。
【0087】
次に、多階層クラス分類部104および適応処理部15の詳細について説明するが、その前に、第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、第3階層メモリ103にそれぞれ記憶されている第1乃至第3階層のSD画像の生成方法について説明する。
【0088】
図2は、第1乃至第3階層のSD画像を生成する記憶装置の構成例を示している。
【0089】
この記憶装置は、例えば、1チップのCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などで構成され、そこに入力されるSD画像を第1階層のSD画像として、その第1階層のSD画像よりも画素数の少ない第2のSD画像、およびその第2のSD画像よりも画素数の少ない第3のSD画像を生成する3階層の階層符号化を行うようになされている。
【0090】
即ち、アドレス供給回路1には、記憶装置に入力される画像を構成するSD画素の水平方向または垂直方向の位置に対応したアドレスそれぞれとしての水平アドレスまたは垂直アドレスが供給されるようになされている。
【0091】
なお、本実施の形態では、例えば、図3に示すような、水平方向が512画素で、垂直方向が512ラインで1画面が構成される画像(ディジタル画像データ)が、第1階層のSD画像として入力されるものとする。従って、水平アドレスおよび垂直アドレスは、いずれも9(=log2512)ビットで表される。
【0092】
また、本実施の形態では、上述したように、第1階層のSD画像の横または縦の画素数をそれぞれ2倍にしたHD画像が生成されるから、そのHD画像の1画面は、1024×1024画素で構成されることになる。
【0093】
アドレス供給回路1は、そこに供給される水平アドレスおよび垂直アドレスを必要に応じて加工して、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4に供給するようになされている。なお、アドレス供給回路1には、水平アドレスおよび垂直アドレスの他、クロック(後述する図4乃至図6おいては図示せず)、R/W(Read/Write)信号、および階層フラグも供給されるようになされており、アドレス供給回路1は、そのクロックに同期して、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4にアドレスを供給するようになされている。また、アドレス供給回路1は、R/W信号や階層フラグに対応して、そこに供給される水平アドレスおよび垂直アドレスを加工するようになされている。さらに、アドレス供給回路1は、必要に応じて、所定の制御信号を、RMW(Read Modify Write)回路5に供給するようになされている。
【0094】
ここで、R/W信号は、記憶装置からの画像データの読み出し、または記憶装置への画像データの書き込みを指示する信号であり、階層フラグは、記憶装置に記憶された画像を読み出す場合に、第1乃至第3階層のSD画像のうちのいずれを読み出すかを指示するための、例えば2ビットのフラグである。なお、画像データの書き込みは、例えば、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4に対して同時に行われるようになされており、従って、R/W信号が書き込みを表している場合は、階層フラグは無視される(意味をもたない)。また、読み出しは、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4それぞれについて個別に行われるようになされており、従って、階層フラグは、読み出し時においてのみ有効となる。但し、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4からの読み出しも同時に行うようにすることが可能である。この場合、階層フラグは用いる必要がない。
【0095】
第1階層メモリ2は、アドレス供給回路1によって指定されるアドレスに、RMW回路5から供給される画像データを記憶し、また、そのアドレスに記憶されている画像データを読み出してRMW回路5に出力するようになされている。なお、第1階層メモリ2は、第1階層のSD画像、即ち、ここでは、記憶装置に入力される画像データを記憶するようになされている。また、第1階層メモリ2は、少なくとも、1画面分の第1階層のSD画像、即ち、ここでは、図2に示したように、512×512画素の画像データを記憶することができるようになされている。さらに、第1階層メモリ2を構成するメモリセルは、少なくとも、第1階層のSD画像を構成する画素に割り当てられたビット数と同一のデータ長を有している。即ち、第1階層のSD画像を構成する画素が、例えば、8ビットで表されるとき、第1階層メモリ2を構成するメモリセルは、少なくとも8ビットのデータ長を有している。
【0096】
第2階層メモリ3は、アドレス供給回路1によって指定されるアドレスに、RMW回路5から供給される画像データを記憶し、また、そのアドレスに記憶されている画像データを読み出してRMW回路5に出力するようになされている。なお、第2階層メモリ3は、第2階層のSD画像を記憶するようになされている。即ち、本実施の形態では、例えば、第1階層のSD画像を構成する、隣接する2×2(横×縦)の4画素の加算値が、第2階層の1の画素とされるようになされており、第2階層メモリ3は、そのような画素で構成される第2階層のSD画像を記憶するようになされている。また、第2階層メモリ3は、少なくとも、1画面分の第2階層のSD画像を記憶することのできる記憶容量を有している。即ち、ここでは、第1階層の2×2画素から第2階層の1の画素が形成されるから、第2階層のSD画像は、256×256(=512/2×512/2)画素で構成されることになる。従って、第2階層メモリ2は、そのような数の画素数で構成される第2階層のSD画像を、少なくとも記憶することができるようになされている。さらに、第2階層メモリ3を構成するメモリセルは、少なくとも、第2階層のSD画像を構成する画素を桁落ちさせずに記憶することのできるデータ長を有している。即ち、本実施の形態では、第1階層の画素が8ビットで表されるから、そのような8ビットの画素の4つの加算値である第2階層の画素は10(=log2(28+28+28+28))ビットで表されることになる。従って、第2階層メモリ3を構成するメモリセルは、少なくとも10ビットのデータ長を有している。
【0097】
第3階層メモリ4は、アドレス供給回路1によって指定されるアドレスに、RMW回路5から供給される画像データを記憶し、また、そのアドレスに記憶されている画像データを読み出してRMW回路5に出力するようになされている。なお、第3階層メモリ4は、第3階層のSD画像を記憶するようになされている。即ち、本実施の形態では、例えば、第2階層のSD画像を構成する、隣接する2×2の4画素、従って、第1階層のSD画像を構成する4×4画素の加算値が、第3階層の1の画素とされるようになされており、第3階層メモリ4は、そのような画素で構成される第3階層のSD画像を記憶するようになされている。また、第3階層メモリ4は、少なくとも、1画面分の第3階層のSD画像を記憶することのできる記憶容量を有している。即ち、ここでは、第2階層の2×2画素から第3階層の1の画素が形成されるから、第2階層のSD画像は、128×128(=256/2×256/2)画素で構成されることになる。従って、第3階層メモリ4は、そのような数の画素数で構成される第3階層のSD画像を、少なくとも記憶することができるようになされている。さらに、第3階層メモリ4を構成するメモリセルは、少なくとも、第3階層のSD画像を構成する画素を桁落ちさせずに記憶することができるデータ長を有している。即ち、本実施の形態では、第2階層の画素が、上述したように10ビットで表されるから、そのような10ビットの画素の4つの加算値である第3階層の画素は12(=log2(210+210+210+210))ビットで表されることになる。従って、第3階層メモリ4を構成するメモリセルは、少なくとも12ビットのデータ長を有している。
【0098】
なお、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4には、クロックが供給されるようになされており、このクロックに同期して、データの読み書きが行われるようになされている。
【0099】
RMW回路5は、記憶装置に供給される画像データを、第1階層のSD画像として、第1階層メモリ2に書き込むようになされている。また、RMW回路5は、第1階層のSD画像から第2階層のSD画像を算出する処理を行い、第2階層メモリ3に書き込むようになされている。さらに、RMW回路5は、第1階層のSD画像(または第2階層のSD画像)から第3階層のSD画像を算出する処理を行い、第3階層メモリ4に書き込むようになされている。また、RMW回路5は、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4にそれぞれ記憶された画像データを読み出して出力するようにもなされている。なお、RMW回路5には、クロック、R/W信号、階層フラグ、アドレス供給回路1が出力する制御信号が供給されるようになされており、RMW回路5は、クロックに同期し、R/W信号、階層フラグ、制御信号に基づいて各種の処理を行うようになされている。
【0100】
次に、その動作について、図3乃至図5を参照して説明する。
【0101】
なお、ここでは、上述の図3に示したように、1画面が512×512画素で構成され、各画素が8ビットで表される画像データが、第1階層のSD画像として記憶装置に供給されるものとする。また、画像データは、いわゆる順次走査されて供給されるものとする。
【0102】
さらに、第1階層のSD画像を構成する画素を、その最も左上の画素をh(0,0)とし、以下、同様にして、左からx+1番目で、上からy+1番目にある画素をh(x,y)と表す。第1階層のSD画像は、上述したように、512×512画素で構成されるから、x,yは、いずれも0乃至511(=29−1)の範囲の整数値をとる。
【0103】
また、0乃至255(=29/2−1)の範囲の整数値をとる変数s,tを考えると、第2階層のSD画像を構成する画素は、第1階層の隣接する2×2画素h(2s,2t), h(2s+1,2t),
h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)
の加算値となるが、それをm(s,t)と表す。従って、式
Figure 0003787823
が成り立つ。
【0104】
さらに、0乃至127(=29/4−1)の範囲の整数値をとる変数m,nを考えると、第3階層のSD画像を構成する画素は、第2階層の隣接する2×2画素
m(2m,2n), m(2m+1,2n),
m(2m,2n+1),m(2m+1,2n+1)
の加算値、即ち、第1階層の隣接する4×4画素
h(4m,4n), h(4m+1,4n), h(4m+2,4n), h(4m+3,4n),
h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),
h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),
h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)
の加算値となるが、それをq(m,n)と表す。従って、式
Figure 0003787823
が成り立つ。
【0105】
また、アドレス供給回路1には、データの書き込み時および読み出し時のいずれの場合も、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの組合せ(HA,VA)が、
(0,0),(1,0),・・・,(511,0),
(0,1),(1,1),・・・,(511,1),



(511,0),(511,1),・・・,(511,511)
の順(順次走査に対応する順)で、クロックに同期して供給されるものとする。
【0106】
さらに、9ビットの水平アドレスHAの各ビットを、その最下位ビットをha0として、ha1,ha2,・・・,ha8(ha8は最上位ビット)と表すとともに、9ビットの垂直アドレスVAの各ビットも同様に、その最下位ビットをva0として、va1,va2,・・・,va8(va8は最上位ビット)と表す。
【0107】
また、記憶装置への画像データの書き込み時には、RMW回路5には、第1階層のSD画像が、クロックに同期して順次走査されて供給され、これに伴い、アドレス供給回路1には、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAが、上述したように供給されるものとする。
【0108】
この場合、第1階層メモリ2へのアクセスは、次のようにして行われる。
【0109】
即ち、図4に示すように、まず書き込み時(R/W信号が書き込みを表している場合)においては、アドレス供給回路1は、そこに供給される水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを、そのまま、第1階層メモリ2のアドレス端子(ADh,ADv)に供給する。一方、RMW回路5は、そこに供給される第1階層のSD画像データ(SD画素(画素値))を、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定されている第1階層メモリ2のメモリセル(図示せず)に書き込む。以下、同様の処理が行われることで、512×512画素で構成される1画面分の第1階層のSD画像が、第1階層メモリ2に記憶される。即ち、これにより、第1階層メモリ2のアドレス
(0,0),(1,0),・・・,(511,0),
(0,1),(1,1),・・・,(511,1),
・・・
(511,0),(511,1),・・・,(511,511)
には、第1階層の画素(画素値)
h(0,0),h(1,0),・・・,h(511,0),
h(0,1),h(1,1),・・・,h(511,1),
・・・
h(511,0),h(511,1),・・・,h(511,511)
がそれぞれ記憶される。
【0110】
読み出し時(R/W信号が読み出しを表している場合)においては、アドレス供給回路1は、階層フラグが第1階層を表していれば、やはり、そこに供給される水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAを、そのまま、第1階層メモリ2のアドレス端子に供給する。そして、RMW回路5は、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定されている第1階層メモリ2のメモリセルに記憶されている第1階層のSD画像データを読み出し、以下、同様の処理が行われることで、512×512画素で構成される1画面分の第1階層のSD画像が、第1階層メモリ2から読み出される。即ち、これにより、順次走査された第1階層のSD画像が出力される。
【0111】
次に、第2階層メモリ3へのアクセスについて説明する。
【0112】
まず書き込み時においては、アドレス供給回路1は、例えば、図5に示すように、そこに供給される水平アドレスHAの一部としての、そのうちの最下位ビットha0を除く上位8ビットha1乃至ha8と、垂直アドレスVAの一部としての、最下位ビットva0を除く上位8ビットva1乃至va8を、第2階層メモリ3のアドレス端子に供給する。さらに、アドレス供給回路1は、水平アドレスHAの最下位ビットha0と、垂直アドレスVAの最下位ビットva0を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0113】
従って、例えば、図3にD1で示すような第1階層の2×2の4画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)が、RMW回路5に供給されるタイミングにおいては、いずれのタイミングでも、アドレス供給回路1は、第2階層メモリ3の同一アドレス(s,t)を指定する信号を、第2階層メモリ3に出力する。
【0114】
一方、RMW回路5では、そこに供給される第1階層のSD画像データが、演算器13に入力される。演算器13には、第1階層のSD画像データの他、スイッチ12の出力が供給されるようになされており、演算器13は、それらを加算して、書き込み部14に供給するようになされている。
【0115】
スイッチ12は、NORゲート15の出力に対応して、端子12aまたは12bのうちのいずれか一方を選択するようになされており、また、端子12aまたは12bには、読み出し部11の出力または0がそれぞれ供給されるようになされている。NORゲート15には、アドレス供給回路1からの水平アドレスHAの最下位ビットha0と、垂直アドレスVAの最下位ビットva0とが供給されるようになされており、従って、その出力は、最下位ビットha0およびva0がいずれも0の場合、即ち、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左上の画素h(2s,2t)が、演算器13に供給されるタイミングの場合のみ、Hレベルとなり、他の場合はLレベルとなるようになされている。
【0116】
そして、スイッチ12は、NORゲート15の出力がLレベルまたはHレベルのとき、端子12aまたは12bをそれぞれ選択するようになされている。
【0117】
また、読み出し部11は、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されているデータ(記憶データ)を読み出すようになされている。
【0118】
従って、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左上の画素h(2s,2t)が演算器13に供給されるタイミングにおいては、読み出し部11において、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータが読み出され、端子12aに供給されるが、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0、および垂直アドレスVAの最下位ビットva0はいずれも0であるから、NORゲート15の出力はHレベルとなり、スイッチ12は端子12bを選択する。
【0119】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して0が供給される。
【0120】
演算器13では、この0と第1階層の画素h(2s,2t)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0121】
次に、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左上の画素h(2s,2t)の右隣の画素h(2s+1,2t)が演算器13に供給されるタイミングにおいては、読み出し部11において、やはり、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(2s,2t))が読み出され、端子12aに供給される。
【0122】
一方、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0は1で、垂直アドレスVAの最下位ビットva0は0となっているから、NORゲート15の出力はLレベルとなり、スイッチ12は端子12aを選択する。
【0123】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して、読み出し部11において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(2s,2t))が供給される。
【0124】
演算器13では、スイッチ12を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(2s+1,2t)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0125】
その後、第1階層の上から2t+1ライン目の画像データの供給が開始され、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左下の画素h(2s,2t+1)が、演算器13に供給されると、読み出し部11において、やはり、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t))が読み出され、端子12aに供給される。
【0126】
一方、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0は0で、垂直アドレスVAの最下位ビットva0は1となっているから、NORゲート15の出力はLレベルとなり、スイッチ12は端子12aを選択する。
【0127】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して、読み出し部11において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t))が供給される。
【0128】
演算器13では、スイッチ12を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(2s,2t+1)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0129】
次に、第1階層の2×2画素h(2s,2t),h(2s+1,2t),h(2s,2t+1),h(2s+1,2t+1)のうちの左下の画素h(2s,2t+1)の右隣の画素h(2s+1,2t+1)が、演算器13に供給されると、読み出し部11において、やはり、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))が読み出され、端子12aに供給される。
【0130】
一方、この場合、水平アドレスHAの最下位ビットha0および垂直アドレスVAの最下位ビットva0は、いずれも1となっているから、NORゲート15の出力はLレベルとなり、スイッチ12は端子12aを選択する。
【0131】
その結果、演算器13には、スイッチ12を介して、読み出し部11において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1))が供給される。
【0132】
演算器13では、スイッチ12を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(2s+1,2t+1)とが加算され、その加算値(0+h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1)+h(2s+1,2t+1))が、書き込み部14に供給される。書き込み部14は、演算器13の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)に書き込む。
【0133】
従って、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)には、最終的には、式h(2s,2t)+h(2s+1,2t)+h(2s,2t+1)+h(2s+1,2t+1)で表される加算値、即ち、上述の式(8)に示した第2階層の画素(画素値)m(s,t)が記憶されることになる。
【0134】
以上のようにして、第2階層メモリ3には、256×256画素で1画面が構成される第2階層のSD画像が記憶される。
【0135】
以上のように、第1階層のSD画像データを、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAによって指定される第1階層メモリ2のアドレス(HA,VA)に書き込むとともに、水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの一部ha1乃至ha8およびva1乃至va8によって指定される第2階層メモリのアドレスから、そこに記憶されている記憶データを読み出し、その記憶データと第1階層のSD画像データとを加算する処理を行い、その加算値を記憶データが記憶されていた第2階層メモリのアドレスに書き込むようにしたので、第1階層のSD画像データを記憶するのと同時に、第2階層のSD画像データを生成して記憶することができる。即ち、リアルタイムで、第2階層のSD画像データを得ることができる。
【0136】
次に、第2階層メモリ3からの第2階層のSD画像の読み出しについて説明する。
【0137】
読み出し時においては、アドレス供給回路1は、階層フラグが第2階層を表している場合、やはり、そこに供給される水平アドレスHAまたは垂直アドレスVAのそれぞれ上位8ビットha1乃至ha8またはva1乃至va8を、第2階層メモリ2のアドレス端子に供給するとともに、それぞれの最下位ビットha0またはva0を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0138】
一方、RMW回路5では、読み出し部11に対して、階層フラグ、R/W信号、およびNORゲート15の出力が供給されるようになされており、読み出し部11は、R/W信号が読み出しを表しており、かつ階層フラグが第2階層を表している場合には、NORゲート15の出力がHレベルのときだけ、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されている第2階層のSD画像データを読み出して出力する。
【0139】
即ち、上述したことから、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が(2s,2t),(2s+1,2t),(2s,2t+1),(2s+1,2t+1)の場合は、アドレス供給回路1からは、いずれも同一のアドレス(s,t)が出力される。従って、単純に、アドレス供給回路1が出力する信号に対応する第2階層メモリ3のアドレスからデータを読み出したのでは、同一のデータが4回重複して読み出されることになる。
【0140】
そこで、読み出し部11では、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が(2s,2t),(2s+1,2t),(2s,2t+1),(2s+1,2t+1)のうちの、例えば、(2s,2t)となるときだけ、即ち、NORゲート15の出力がHレベルのときだけ、第2階層メモリ3のアドレス(s,t)から、第2階層の画素(画素値)m(s,t)を読み出すようになっている。
【0141】
読み出し部11が読み出した第2階層のSD画像データは、スイッチ16に供給される。スイッチ16は、R/W信号が読み出しを表している場合のみオンになり、他の場合はオフになっており、従って、いまの場合、スイッチ16はオンになっているから、読み出し部11によって読み出された第2階層のSD画像データは、スイッチ16を介して出力される。
【0142】
以上のようにして、第2階層メモリ3からは、そこに記憶されている256×256画素で構成される1画面分の第2階層のSD画像が読み出される。即ち、これにより、順次走査された第2階層のSD画像が出力される。
【0143】
次に、第3階層メモリ4へのアクセスについて説明する。
【0144】
まず書き込み時においては、アドレス供給回路1は、例えば、図6に示すように、そこに供給される水平アドレスHAの一部としての、そのうちの下位2ビットha0およびha1を除く上位7ビットha2乃至ha8と、垂直アドレスVAの一部としての、下位2ビットva0およびva1を除く上位7ビットva2乃至va8を、第3階層メモリ4のアドレス端子に供給する。さらに、アドレス供給回路1は、水平アドレスHAの下位2ビットha0およびha1と、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0145】
従って、例えば、図3にD2で示すような第1階層の4×4の16画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)が、RMW回路5に供給されるタイミングにおいては、いずれのタイミングでも、アドレス供給回路1は、第3階層メモリ4の同一アドレス(m,n)を指定する信号を出力する。
【0146】
一方、RMW回路5では、そこに供給される第1階層のSD画像データが、演算器23に入力される。演算器23には、第1階層のSD画像データの他、スイッチ22の出力が供給されるようになされており、演算器23は、それらを加算して、書き込み部24に供給するようになされている。
【0147】
スイッチ22は、NORゲート25の出力に対応して、端子22aまたは22bのうちのいずれか一方を選択するようになされており、また、端子22aまたは22bには、読み出し部21の出力または0がそれぞれ供給されるようになされている。NORゲート25には、アドレス供給回路1からの水平アドレスHAの下位2ビットha0およびha1と、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1とが供給されるようになされており、従って、その出力は、下位2ビットha0およびha1並びにva0およびva1がいずれも0の場合、即ち、第1階層の4×4画素h(4m,4n),h(4m+1,4n),h(4m+2,4n),h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)のうちの左上の画素h(4m,4n)が、演算器23に供給されるタイミングの場合のみ、Hレベルとなり、他の場合はLレベルとなるようになされている。
【0148】
そして、スイッチ22は、NORゲート25の出力がLレベルまたはHレベルのとき、端子22aまたは22bをそれぞれ選択するようになされている。
【0149】
また、読み出し部21は、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されているデータ(記憶データ)を読み出すようになされている。
【0150】
従って、第1階層の画素h(4m,4n)が演算器23に供給されるタイミングにおいては、読み出し部21において、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に記憶されたデータが読み出され、端子22aに供給されるが、この場合、水平アドレスHAの下位2ビットha0およびha1、並びに垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1はいずれも0であるから、NORゲート25の出力はHレベルとなり、スイッチ22は端子22bを選択する。
【0151】
その結果、演算器23には、スイッチ22を介して0が供給される。
【0152】
演算器23では、この0と第1階層の画素h(4m,4n)とが加算され、その加算値(0+h(4m,4n))が、書き込み部24に供給される。書き込み部24は、演算器23の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に書き込む。
【0153】
次に、第1階層の画素h(4m,4n)の右隣の画素h(4m+1,4n)が演算器23に供給されるタイミングにおいては、読み出し部21において、やはり、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(4m,4n))が読み出され、端子22aに供給される。
【0154】
一方、この場合、水平アドレスHAの下位2ビットha0またはha1はそれぞれ1または0で、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1はいずれも0となっているから、NORゲート25の出力はLレベルとなり、スイッチ22は端子22aを選択する。
【0155】
その結果、演算器23には、スイッチ22を介して、読み出し部21において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(4m,4n))が供給される。
【0156】
演算器23では、スイッチ22を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(4m+1,4n)とが加算され、その加算値(0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n))が、書き込み部24に供給される。書き込み部24は、演算器23の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に書き込む。
【0157】
次に、第1階層の画素h(4m+1,4n)の右隣の画素h(4m+2,4n)が演算器23に供給されるタイミングにおいては、読み出し部21において、やはり、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に記憶されたデータ(ここでは、0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n))が読み出され、端子22aに供給される。
【0158】
一方、この場合、水平アドレスHAの下位2ビットha0またはha1はそれぞれ1または0で、垂直アドレスVAの下位2ビットva0およびva1はいずれも0となっているから、NORゲート25の出力はLレベルとなり、スイッチ22は端子22aを選択する。
【0159】
その結果、演算器23には、スイッチ22を介して、読み出し部21において読み出されたデータ(記憶データ)(ここでは、0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n))が供給される。
【0160】
演算器23では、スイッチ22を介して供給されるデータと、第1階層の画素h(4m+2,4n)とが加算され、その加算値(0+h(4m,4n)+h(4m+1,4n)+h(4m+2,4n))が、書き込み部24に供給される。書き込み部24は、演算器23の出力を、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレス、即ち、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)に書き込む。
【0161】
以下、第1階層の画素h(4m+3,4n),h(4m,4n+1),h(4m+1,4n+1),h(4m+2,4n+1),h(4m+3,4n+1),h(4m,4n+2),h(4m+1,4n+2),h(4m+2,4n+2),h(4m+3,4n+2),h(4m,4n+3),h(4m+1,4n+3),h(4m+2,4n+3),h(4m+3,4n+3)が、演算器23に供給されるタイミングにおいては、いずれにおいても、上述の場合と同様の処理が行われ、これにより、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)には、最終的には、上述の式(9)に示した第3階層の画素(画素値)q(m,n)が記憶されることになる。
【0162】
以上のようにして、第3階層メモリ4には、128×128画素で1画面が構成される第3階層のSD画像が記憶される。
【0163】
従って、第1階層のSD画像データを記憶するのと同時に、第2階層のSD画像データ、さらには、第3階層のSD画像データを生成して記憶することができる。即ち、リアルタイムで、第2および第3階層のSD画像データを得ることができる。
【0164】
次に、第3階層メモリ4からの第3階層のSD画像の読み出しについて説明する。
【0165】
読み出し時においては、アドレス供給回路1は、階層フラグが第3階層を表している場合、やはり、そこに供給される水平アドレスHAまたは垂直アドレスVAのそれぞれ上位7ビットha2乃至ha8またはva2乃至va8を、第3階層メモリ4のアドレス端子に供給するとともに、それぞれの下位2ビットha0およびha1またはva0およびva1を、制御信号として、RMW回路5に出力する。
【0166】
一方、RMW回路5では、読み出し部21に対して、階層フラグ、R/W信号、およびNORゲート25の出力が供給されるようになされており、読み出し部21は、R/W信号が読み出しを表しており、階層フラグが第3階層を表している場合には、NORゲート25の出力がHレベルのときだけ、アドレス供給回路1が出力する信号に対応するアドレスに記憶されている第3階層のSD画像データを読み出して出力する。
【0167】
即ち、上述したことから、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が、(4m,4n),(4m+1,4n),(4m+2,4n),(4m+3,4n),(4m,4n+1),(4m+1,4n+1),(4m+2,4n+1),(4m+3,4n+1),(4m,4n+2),(4m+1,4n+2),(4m+2,4n+2),(4m+3,4n+2),(4m,4n+3),(4m+1,4n+3),(4m+2,4n+3),(4m+3,4n+3)の場合は、アドレス供給回路1からは、いずれも同一のアドレス(m,n)が出力される。従って、単純に、アドレス供給回路1が出力する信号に対応する第3階層メモリ4のアドレスからデータを読み出したのでは、同一のデータが16回重複して読み出されることになる。
【0168】
そこで、読み出し部21では、水平アドレスHAと垂直アドレスVAとの組が、上述のうちの、例えば、(4m,4n)となるときだけ、即ち、NORゲート25の出力がHレベルのときだけ、第3階層メモリ4のアドレス(m,n)から、第3階層の画素(画素値)m(m,n)を読み出すようになっている。
【0169】
読み出し部21が読み出した第3階層のSD画像データは、スイッチ26に供給される。スイッチ26は、R/W信号が読み出しを表している場合のみオンになり、他の場合はオフになっており、従って、いまの場合、スイッチ26はオンになっているから、読み出し部21によって読み出された第3階層のSD画像データは、スイッチ26を介して出力される。
【0170】
以上のようにして、第3階層メモリ4からは、そこに記憶されている128×128画素で構成される1画面分の第3階層のSD画像が読み出される。即ち、これにより、順次走査された第3階層のSD画像が出力される。
【0171】
なお、第2階層メモリ3からの第2階層のSD画像データの読み出しは、上述したようにして行う他、例えば、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの下位8ビットha0乃至ha7と、垂直アドレスVAの下位8ビットva0乃至va7を、第2階層メモリ3のアドレスとして与えることにより行うことも可能である。同様に、第3階層メモリ4からの第3階層のSD画像データの読み出しも、アドレス供給回路1から、水平アドレスHAの下位7ビットha0乃至ha6と、垂直アドレスVAの下位7ビットva0乃至va6を、第3階層メモリ4のアドレスとして与えることにより行うことが可能である。
【0172】
図1の第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、または第3階層メモリ103には、以上のようにして、図2の第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4に記憶された第1乃至第3階層のSD画像がそれぞれ記憶されている。従って、図1の第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、または第3階層メモリ103は、基本的に、図2の第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4とそれぞれ同様に構成される。
【0173】
次に、図7は、図1の多階層クラス分類部104(多階層クラス分類回路104a乃至104dそれぞれ)の構成例を示している。
【0174】
第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、または第3階層メモリ103にそれぞれ記憶されている第1乃至第3階層のSD画像は、選択回路112に供給されるようになされている。また、第1または第2階層のSD画像は、アクティビティ検出回路1111または1112にもそれぞれ供給されるようになされている。
【0175】
アクティビティ検出回路1111または1112は、例えば、第1または第2階層のSD画像における、注目画素の位置付近にあるSD画素を用いて、そのアクティビティを検出し、その検出結果を、選択回路112に検出するようになされている。選択回路112は、アクティビティ検出回路1111および1112からのアクティビティに基づいて、第1乃至第3階層のSD画像のうちのいずれかを選択し、クラスタップ生成回路113に供給するようになされている。また、選択回路112は、第1乃至第3階層のうちのいずれを選択したかを表す、例えば、2ビットの選択信号を合成回路115に出力するようにもなされている。クラスタップ生成回路113は、選択回路112からの画像を用いて、注目画素のクラス分類を行うためのクラスタップを生成し、クラス分類回路114に供給するようになされている。クラス分類回路114は、クラスタップ生成回路113からのクラスタップを用いてクラス分類を行い、そのクラス分類結果を、合成回路115に供給するようになされている。合成回路115は、選択回路112からの選択信号と、クラス分類回路114からのクラス分類結果としてのクラスとを合成して、1つの値にし、これを、注目画素の最終的なクラス分類結果として、適応処理部105(図1)に供給するようになされている。
【0176】
次に、その動作について説明する。
【0177】
まず、アクティビティ検出回路1111または1112において、第1または第2階層のSD画像における、注目画素付近のアクティビティがそれぞれ検出される。
【0178】
即ち、アクティビティ検出回路1111では、第1階層のSD画像を構成する画素のうちの、例えば、注目画素の位置に一致する画素を中心とした3×3画素の範囲におけるアクティビティが検出される。また、アクティビティ検出回路1112でも、第2階層のSD画像を構成する画素のうちの、例えば、注目画素の位置に一致する画素を中心とした3×3画素の範囲におけるアクティビティが検出される。
【0179】
ここで、第2階層のSD画像は、第1階層のSD画像の横または縦の画素数をそれぞれ1/2にした画像であるから、第1階層のSD画像を基準に考えれば、アクティビティ検出回路1112では、アクティビティ検出回路1111における範囲よりも広範囲におけるアクティビティが検出される。
【0180】
なお、以上のように、注目画素の位置に一致する第1および第2階層のSD画素を中心とする3×3画素の範囲、即ち、図13で説明したクラスタップに対応するような正方形状の範囲のアクティビティが検出されるのは、例えば、多階層クラス分類回路104aにおいてであって、他の多階層クラス分類回路104b乃至104dでは、例えば、図14乃至図16で説明したクラスタップに対応するような範囲それぞれのアクティビティが検出される。
【0181】
アクティビティ検出回路1111または1112でそれぞれ検出された第1または第2階層の画像についてのアクティビティは、いずれも、選択回路112に供給される。選択回路112では、アクティビティ検出回路1111および1112からのアクティビティに基づいて、第1乃至第3階層のSD画像のうちのいずれかが選択される。
【0182】
即ち、選択回路112は、第1階層の画像についてのアクティビティが、所定の閾値εより大きいか否かを判定する。第1階層の画像についてのアクティビティが、所定の閾値εより大きい場合、選択回路112は、第1階層の画像を選択し、クラスタップ生成回路113に供給する。
【0183】
また、第1階層の画像についてのアクティビティが、所定の閾値εより大きくない場合、選択回路112は、第2階層の画像についてのアクティビティが、所定の閾値εより大きいかどうかを判定する。第2階層の画像についてのアクティビティが、所定の閾値εより大きい場合、選択回路112は、第2階層の画像を選択し、クラスタップ生成回路113に供給する。
【0184】
そして、第2階層の画像についてのアクティビティが、所定の閾値εより大きくない場合、選択回路112は、第3階層の画像を選択し、クラスタップ生成回路113に供給する。
【0185】
さらに、選択回路112は、選択した階層を表す選択信号を、合成回路115に供給する。
【0186】
クラスタップ生成回路113では、選択回路112から供給される階層の画像を用いてクラスタップが生成(形成)される。
【0187】
即ち、選択回路112において第1階層のSD画像が選択された場合、つまり、図8においてR1で示す、第1階層のSD画像を構成するSD画素のうちの、注目画素の位置に一致するSD画素を中心とした3×3画素の範囲のアクティビティが閾値εより大きい場合には、クラスタップ生成回路113では、その3×3の第1階層のSD画素がクラスタップとされ、クラス分類回路114に供給される。なお、図8において、○印は第1階層のSD画素を、×印はHD画素を示している。
【0188】
また、選択回路112において第2階層のSD画像が選択された場合、即ち、第1階層のSD画像を基準とすれば、図8においてR2で示す、第2階層のSD画像(第1階層のSD画像の横または縦の画素数をそれぞれ1/2にした画像)を構成するSD画素のうちの、注目画素の位置に一致するSD画素を中心とした3×3画素の範囲のアクティビティが閾値εより大きい場合には、クラスタップ生成回路113では、その3×3の第2階層のSD画素がクラスタップとされ、クラス分類回路114に供給される。従って、この場合、第1階層のSD画像を基準とすれば、第1階層のSD画像が選択された場合における範囲の横または縦がそれぞれ4倍の範囲における9個の第2階層のSD画素からクラスタップが形成される。
【0189】
さらに、選択回路112において第3階層のSD画像が選択された場合、クラスタップ生成回路113では、第1階層のSD画像を基準とすれば、図8においてR3で示す、第3階層のSD画像(第1階層のSD画像の横または縦の画素数をそれぞれ1/4にした画像)を構成するSD画素のうちの、注目画素の位置に一致するSD画素を中心とした3×3画素がクラスタップとされ、クラス分類回路114に供給される。従って、この場合、第1階層のSD画像を基準とすれば、第1階層のSD画像が選択された場合における範囲の横または縦がそれぞれ16倍の範囲における9個の第3階層のSD画素からクラスタップが形成される。
【0190】
なお、以上のように、注目画素の位置に一致する第1乃至第3階層のSD画素を中心とする3×3画素の範囲、即ち、図13で説明したような位置関係のSD画素によるクラスタップが形成されるのは、例えば、多階層クラス分類回路104aにおいてであって、他の多階層クラス分類回路104b乃至104dでは、例えば、図14乃至図16で説明したような位置関係の画素によるクラスタップがそれぞれ形成される。
【0191】
クラス分類回路114では、クラスタップ生成回路113からのクラスタップを用い、図12におけるクラス分類回路203における場合と同様にして、注目画素のクラス分類が行われる。このクラス分類結果は、合成回路115に供給される。合成回路115では、例えば、クラス分類回路114からのクラス分類結果としての値の上位ビットとして、選択回路112からの選択信号が付加され、それが、注目画素の最終的なクラス(クラスを表す値)として、適応処理部105に供給される。
【0192】
以上のように、第1階層のSD画像を基準として、アクティビティが、ある程度の大きさ(ここでは、閾値ε)になる範囲に対応する階層の画像を用いて、注目画素をクラス分類するためのクラスタップを形成するようにしたので、そのクラスタップを用いてクラス分類を行うことにより、注目画素にあったクラスを得ることが可能となる。
【0193】
なお、以上においては、第1および第2階層の画像のアクティビティを検出するようにしたが、その他、第2および第3階層のアクティビティを検出するようにすることも可能である。この場合、例えば、第3階層のアクティビティが所定の閾値ε’よりも小さいときは、第3階層の画像を用いてクラスタップを形成するようにすれば良い。また、第3階層のアクティビティが所定の閾値ε’以上であるが、第2階層のアクティビティが所定の閾値ε’よりも小さい場合には、第2階層の画像を用いてクラスタップを形成するようにすれば良い。さらに、第2階層のアクティビティが所定の閾値ε’以上の場合には、第1階層の画像を用いてクラスタップを形成するようにすれば良い。
【0194】
次に、図9は、図1の適応処理部105(適応処理回路105a乃至105dそれぞれ)の構成例を示している。
【0195】
予測タップ生成回路121、予測演算回路122、または係数ROM123は、図12における、予測タップ生成回路205、予測演算回路206、または係数ROM207とそれぞれ同様に構成されている。
【0196】
即ち、予測タップ生成回路121では、第1階層メモリ101(図1)から供給される第1階層のSD画像から、予測演算回路122において注目画素の予測値を求めるのに用いる、その注目画素に対して所定の位置関係にある複数のSD画素が抽出され、これが予測タップとして、予測演算回路122に供給される。
【0197】
具体的には、ここでは、例えば、図13乃至図16で説明したような予測タップが(適応処理回路105a乃至105dそれぞれにおける予測タップ生成回路121において)形成され、予測演算回路122に供給される。
【0198】
また、予測演算回路122には、予測タップ生成回路121から予測タップが供給される他、係数ROM123から予測係数も供給される。
【0199】
即ち、係数ROM123は、あらかじめ学習が行われることにより求められた予測係数を、クラスごとに記憶しており、また、そのアドレス端子(AD)には、多階層クラス分類部104(図1)から、注目画素のクラスが供給されるようになされている。そして、係数ROM123は、多階層クラス分類部104からクラスが供給されると、そのクラスに対応するアドレスに記憶されている予測係数を読み出し、予測演算回路122に供給する。
【0200】
これにより、予測演算回路122には、注目画素に対応する予測タップと、その注目画素のクラスについての予測係数とが供給される。そして、予測演算回路122では、係数ROM123からの予測係数w,w2,・・・と、予測タップ生成回路6からの予測タップ(を構成するSD画素)x1,x2,・・・とを用いて、式(1)に示した演算が行われることにより、注目画素(HD画素)yの予測値E[y]が求められ、これが、HD画素の画素値として出力される。
【0201】
上述したように、多階層クラス分類部104からは、注目画素に、よりあったクラスが供給されるので、そのクラスに対応して、以上のような適応処理を行うことにより、その結果得られるHD画像の画質を向上させることが可能となる。
【0202】
次に、図10は、図1の多階層クラス分類部104(多階層クラス分類回路104a乃至104dそれぞれ)の他の構成例を示している。
【0203】
第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、または第3階層メモリ103に記憶されている第1乃至第3階層の画像データは、クラスタップ生成回路1311乃至1313にそれぞれ供給されるようになされている。
【0204】
クラスタップ生成回路1311乃至1313は、例えば、図7のクラスタップ生成回路113における場合と同様に、第1乃至第3階層の画像を用いて、注目画素をクラス分類するためのクラスタップを生成(形成)し、クラス分類回路1321乃至1323にそれぞれ供給するようになされている。クラス分類回路1321乃至1323は、クラスタップ生成回路1311乃至1313からのクラスタップを用い、例えば、図7のクラス分類回路114における場合と同様にして、注目画素のクラス分類を行い、そのクラスを、合成回路133にそれぞれ供給するようになされている。合成回路133は、クラス分類回路1321乃至1323それぞれからのクラスを合成し、その合成結果を、注目画素の最終的なクラスとして、適応処理部105(図1)に供給するようになされている。
【0205】
以上のように構成される多階層クラス分類部104(多階層クラス分類回路104a乃至104dそれぞれ)では、クラスタップ生成回路1311乃至1313において、クラスタップが、第1乃至第3階層の画像を用いてそれぞれ形成される。
【0206】
即ち、クラスタップ生成回路1311乃至1313では、例えば、図7の選択回路112において第1乃至第3階層の画像が選択された場合に、同図のクラスタップ生成回路113が形成するクラスタップと同様のクラスタップが、第1乃至第3階層の画像を用いてそれぞれ形成される。この第1乃至第3階層の画像を用いて形成されたクラスタップは、クラス分類回路1321乃至1323にそれぞれ供給される。
【0207】
クラス分類回路1321乃至1323では、クラスタップ生成回路1311乃至1313からのクラスタップを用いて、クラス分類が行われ、その結果得られる注目画素の3つのクラス(第1乃至第3階層の画像それぞれから形成されたクラスタップを用いてのクラス分類結果)は、いずれも、合成回路133に供給される。
【0208】
合成回路133では、クラス分類回路1321乃至1323それぞれからのクラスが1つに合成される。即ち、合成回路133は、例えば、クラス分類回路1321乃至1323からのクラスを表す値を、それぞれ上位、中位、下位ビットとして1つのビット列にする。そして、この値が、注目画素の最終的なクラスとして、適応処理部105に供給される。
【0209】
以上のように、第1階層乃至第3階層のSD画像を用いてクラス分類を行い、そのクラス分類結果を合成したものを、注目画素の最終的なクラス分類結果とするようにしたので、即ち、等価的に、注目画素の近くにあるSD画素だけでなく、注目画素から幾分離れたSD画素をも用いてクラス分類を行うようにしたので、やはり、注目画素を、その注目画素にあったクラスにクラス分類することができる。さらに、そのクラスに対応して適応処理を行うことにより、その結果得られるHD画像の画質を向上させることが可能となる。
【0210】
なお、図8において、例えば、R3で示す範囲にある第1階層のSD画素すべてをクラスタップとして用いてクラス分類を行うことによっても、上述の場合と同様の効果が得られると予想されるが、この場合、範囲R3にある第1階層のSD画素の数が多いので、処理の負担が莫大なものとなる。
【0211】
即ち、例えば、図7の実施の形態では、クラスタップ生成回路113において形成されるクラスタップは、図12のクラスタップ生成回路202における場合と同様に、9個のSD画素で構成され、さらに、そのクラスタップを用いたクラス分類結果に、2ビットの選択信号が付加されるから、単純には、211(=29×22)に比例した数のクラスのうちのいずれかにクラス分類が行われる。
【0212】
また、図10の実施の形態では、クラスタップ生成回路1131乃至1133それぞれにおいて、やはり、図12のクラスタップ生成回路202における場合と同様に、9個のSD画素で構成されるクラスタップが形成され、その3つのクラスタップを用いてクラス分類が行われた後、その3つのクラス分類結果が合成されるから、単純には、227(=29×29×29)に比例した数のクラスのうちのいずれかにクラス分類が行われる。
【0213】
これに対して、図8における範囲R3には、289(=17×17)の第1階層のSD画素が含まれるから、これによりクラスタップを形成した場合には、単純には、2289という莫大な値に比例した数のうちのクラスのいずれかに、クラス分類を行う必要がある。従って、この場合には、処理の負担が莫大なものとなる。
【0214】
次に、図11は、図9の係数ROM123に記憶させる予測係数を算出する学習処理を行う学習装置の構成例を示している。なお、図中、図17における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0215】
学習における教師データyとなるべきHD画像が、間引き回路1411および教師データ抽出回路146に供給されるようになされており、間引き回路1411では、例えば、図2の記憶装置における場合と同様にして(図2の記憶装置において、第1階層のSD画像から第2階層のSD画像を生成するのと同様にして)、HD画像の横または縦の画素数それぞれが1/2にされた第1階層のSD画像が構成される。この第1階層のSD画像は、間引き回路1412、多階層クラス分類部144、および予測タップ生成回路145に供給される。
【0216】
間引き回路1412でも、間引き回路1411における場合と同様にして、第1階層のSD画像の横または縦の画素数それぞれが1/2にされた第2階層のSD画像が構成される。この第2階層のSD画像は、間引き回路1413および多階層クラス分類部144に供給される。間引き回路1413でも、間引き回路1411における場合と同様にして、第2階層のSD画像の横または縦の画素数それぞれが1/2にされた第3階層のSD画像が構成される。この第3階層のSD画像は、多階層クラス分類部144に供給される。
【0217】
多階層クラス分類部144は、図7または図10に示した多階層クラス分類部104と同様に構成され、そこに供給される第1乃至第3階層の画像を用いて、上述したようなクラス分類(多階層クラス分類)が行われる。このクラス分類結果としてのクラスは、予測タップメモリ147および教師データメモリ148のアドレス端子(AD)に供給される。
【0218】
また、予測タップ生成回路145では、図9の予測タップ生成回路121における場合と同様の処理が行われ、これにより注目画素の予測値を求めるための予測タップが、間引き回路1411からの第1階層のSD画像を用いて形成される。この予測タップは、予測タップメモリ147に供給される。
【0219】
予測タップメモリ147では、多階層クラス分類部144から供給されるクラスに対応するアドレスに、予測タップ生成回路145から供給される予測タップが記憶される。
【0220】
一方、教師データ抽出回路146では、多階層クラス分類部144および予測タップ生成回路145において注目画素とされるHD画素が、そこに供給されるHD画像から抽出され、教師データとして、教師データメモリ148に供給される。
【0221】
そして、教師データメモリ148では、多階層クラス分類部144から供給されるクラスに対応するアドレスに、教師データ抽出回路146から供給される教師データが記憶される。
【0222】
以上の処理が、あらかじめ学習用に用意されたすべてのHD画像を構成するすべてのHD画素を、順次、注目画素として行われる。
【0223】
その結果、教師データメモリ148または予測タップメモリ147の同一のアドレスには、そのアドレスに対応するクラスのHD画素、またはそのHD画素にについて図13乃至図16において説明した予測タップを構成する位置にあるSD画素が、教師データyまたは学習データxとして、それぞれ記憶される。
【0224】
その後、演算回路149は、予測タップメモリ147または教師データメモリ148から、同一アドレスに記憶されている学習データとしての予測タップまたは教師データとしてのHD画素を読み出し、それらを用いて、例えば、最小自乗法によって、予測値と教師データとの間の誤差を最小にする予測係数を算出する。即ち、演算回路149では、クラスごとに、式(7)に示した正規方程式がたてられ、これを解くことにより予測係数が求められる。
【0225】
以上のようにして、演算回路149で求められたクラスごとの予測係数が、図9の係数ROM123における、そのクラスに対応するアドレスに記憶されている。
【0226】
なお、図7の実施の形態では、選択回路112において、第1乃至第3階層のSD画像のうちのいずれか1つを選択し、クラスタップ生成回路113において、その1の階層の画像を用いてクラスタップを形成するようにしたが、その他、例えば、選択回路112には、第1乃至第3階層のSD画像のうちの2つを選択させ、クラスタップ生成回路113には、その2つの階層それぞれを用いてクラスタップを形成させるようにすることができる。この場合、クラス分類回路114において、その2つの階層を用いて形成されたクラスタップそれぞれについてクラス分類を行わせ、合成回路115において、その2つのクラス分類結果を1つに合成させるようにすれば良い。
【0227】
また、本実施の形態では、第1乃至第3階層のSD画像のうち、最も画素数の多い第1階層の画像を用いて予測タップを形成するようにしたが、予測タップは、第1乃至第3階層の画像の2以上を用いて形成するようにすることも可能である。
【0228】
さらに、本実施の形態では、図2の記憶装置において、第2階層メモリ3や第3階層メモリ4に対しては、第1階層メモリ2に与える水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAの一部を与えてアクセスするようにしたが、第2階層メモリ3や第3階層メモリ4には、第1階層メモリ2に与える水平アドレスHAおよび垂直アドレスVAとは別に、専用の(独立の)アドレスを与えてアクセスするようにすることも可能である。
【0229】
また、本実施の形態では、図2の記憶装置において、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4に対して、SD画像を構成する画素の水平または垂直方向の位置にそれぞれ対応する水平アドレスまたは垂直アドレスを与えてアクセスするようにしたが、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4には、その他、例えば、時間方向に対応するアドレスをさらに与えてアクセスするようにすることなども可能である。この場合、第2や第3階層の画素は、横および縦の空間方向に散らばる第1階層の画素の他、時間方向に散らばる第1階層の画素も加算して形成されることになる。
【0230】
同様に、クラスタップや予測タップについても、空間方向だけでなく、時間方向に散らばるSD画素も用いて形成することが可能である。
【0231】
さらに、図1における第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、第3階層メモリ103や、図2における第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4は、それぞれ物理的に1つのメモリである必要はなく、それらのすべてを、1のメモリで構成することも可能である。この場合、1のメモリの記憶領域を、第1階層メモリ101、第2階層メモリ102、第3階層メモリ103の3つそれぞれや、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4の3つそれぞれに割り当てるようにすれば良い。
【0232】
また、本実施の形態では、図2において、アドレス供給回路1、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、第3階層メモリ4、およびRMW回路5のすべてを、1チップ上に形成するようにしたが、これらは、必ずしも1チップ上に形成する必要はない。
【0233】
さらに、本実施の形態では、第1階層の画素のビット割当量を8ビットとし、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、または第3階層メモリ4のメモリセルのデータ長を、第1乃至第3階層の画素の桁落ちがないように、それぞれ8,10、または12ビットとしたが、第1階層メモリ2、第2階層メモリ3、および第3階層メモリ4のメモリセルのデータ長は、例えば、一律に8ビットなどとすることも可能である。但し、この場合、第2または第3階層の画素については、第1または第2階層の2×2画素の加算値の下位2ビットを切り捨てた値(この値は、加算値を4で除算したものに相当するから、平均値となる)をそれぞれ記憶させることになり、従って、桁落ちが生じるので、データの可逆性は失われることになる。
【0234】
また、本発明は、ノンインターレース走査される画像およびインターレース走査される画像のいずれにも適用可能である。
【0235】
さらに、本実施の形態では、SD画像の階層数を3としたが、階層数は2であっても良いし、あるいは、4以上であっても良い。
【0236】
また、本実施の形態では、下位階層の2×2の4つのSD画素の加算値を、その1つ上位の上位階層のSD画素(画素値)とするようにしたが、上位階層のSD画素の形成の仕方は、これに限定されるものではない。
【0237】
さらに、本発明はハードウェアによっても、また、コンピュータに、上述の処理を行わせるようなプログラムを実行させることによっても実現可能である。
【0238】
また、本実施の形態では、画素(画素値)を、例えば、RAM(Random Access Memory)などに代表されるメモリに記憶させるようにしたが、画素は、その他、例えば、磁気ディスクや、光磁気ディスク、磁気テープ、光カードなどの記録媒体に記憶(記録)させるようにすることも可能である。
【0239】
さらに、図1の画像処理装置と、図2の記憶装置とは、別々の装置として構成する他、一体的に構成することも可能である。
【0240】
また、本発明は、SD画像をHD画像に変換する場合の他、例えば、画像を拡大する場合などにも適用可能である。
【0241】
さらに、クラスタップや予測タップを構成させるSD画素の位置関係は、上述したものに限定されるものではない。
【0242】
【発明の効果】
本発明によれば、注目している第1の画像の画素である注目画素が、その注目画素に対応する第2および第3の画像の画素を中心とする所定領域内の画素を用いて、所定のクラスに分類される。従って、注目画素を、それに、より適したクラスに分類することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像処理装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】第1乃至第3階層のSD画像を生成する記憶装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】第1階層のSD画像の1画面の構成例を示す図である。
【図4】図2の記憶装置の第1の機能的構成例を示すブロック図である。
【図5】図2の記憶装置の第2の機能的構成例を示すブロック図である。
【図6】図2の記憶装置の第3の機能的構成例を示すブロック図である。
【図7】図1の多階層クラス分類回路104a乃至104dそれぞれの第1の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7のクラスタップ生成回路113が生成するクラスタップを説明するための図である。
【図9】図1の適応処理回路105a乃至105dそれぞれの構成例を示すブロック図である。
【図10】図1の多階層クラス分類回路104a乃至104dそれぞれの第2の構成例を示すブロック図である。
【図11】図9の係数ROM123に記憶させる予測係数の学習を行う学習装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図12】従来の画像変換装置の一例の構成を示すブロック図である。
【図13】クラスタップと予測タップの形成方法を説明するための図である。
【図14】クラスタップと予測タップの形成方法を説明するための図である。
【図15】クラスタップと予測タップの形成方法を説明するための図である。
【図16】クラスタップと予測タップの形成方法を説明するための図である。
【図17】図12の係数ROM207に記憶させる予測係数の学習を行う学習装置の一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アドレス供給回路, 2 第1階層メモリ, 3 第2階層メモリ, 4第3階層メモリ, 5 RMW回路, 11 読み出し部, 12 スイッチ, 12a,12b 端子, 13 演算器, 14 書き込み部, 15 NORゲート, 16 スイッチ, 21 読み出し部, 22 スイッチ, 22a,22b 端子, 23 演算器, 24 書き込み部, 25 NORゲート, 26 スイッチ, 101 第1階層メモリ, 102 第2階層メモリ, 103 第3階層メモリ, 104 多階層クラス分類部, 104a乃至104d 多階層クラス分類回路, 105 適応処理部, 105a乃至105d 適応処理回路, 106 HD画像メモリ, 106a乃至106d メモリ, 1111,1112 アクティビティ検出回路, 112 選択回路,113 クラスタップ生成回路, 114 クラス分類回路, 115 合成回路, 121 予測タップ生成回路, 122 予測演算回路, 123 係数ROM, 1311乃至1313 クラスタップ生成回路, 1321乃至1323 クラス分類回路, 133 合成回路, 1411乃至1413 間引き回路, 144 多階層クラス分類部, 145 予測タップ生成回路, 146教師データ抽出回路, 147 予測タップメモリ, 148 教師データメモリ, 149 演算回路

Claims (7)

  1. 第1の画像を、前記第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、前記第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像とを用いて、前記第1の画像を求めるための処理を行う画像処理装置であって、
    注目している前記第1の画像の画素である注目画素対応する前記第2および第3の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、前記第2の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と前記第3の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより前記注目画素を前記ビット列で表される所定のクラスに分類するクラス分類を行うクラス分類手段と、
    前記注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測する予測手段と
    を備え、
    前記予測手段は、
    前記第2および第3の画像の画素との線形結合により前記注目画素の予測値を算出するための予測係数を、前記クラスごとに記憶している予測係数記憶手段と、
    前記注目画素のクラスについての前記予測係数と、前記第2および第3の画像の画素のうち、前記注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、前記注目画素の予測値を求める予測値演算手段と
    を有する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第2および第3の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値は、前記所定領域内の画素の画素値をADRC処理して得られる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2および第3の画像は、前記第1の画像の隣接する複数画素の画素値を加算して1つの画素の画素値とすることによって、画素数が前記第1の画像より少なくされた画像である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 第1の画像を、前記第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、前記第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像とを用いて、前記第1の画像を求めるための処理を行う画像処理方法であって、
    注目している前記第1の画像の画素である注目画素対応する前記第2および第3の画像を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、前記第2の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と前記第3の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより前記注目画素を前記ビット列で表される所定のクラスに分類し、
    前記注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測し、
    前記注目画素の予測値を予測する場合、前記第2および第3の画像の画素との線形結合により前記注目画素の予測値を算出するための予測係数を、前記クラスごとに記憶している予測係数記憶手段から取得される前記注目画素のクラスについての前記予測係数と、前記第2および第3の画像の画素のうち、前記注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、前記注目画素の予測値を求める
    ことを特徴とする画像処理方法。
  5. 第1の画像を、前記第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、前記第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像と、前記第3の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第4の画像とを用いて、前記第1の画像を求めるための処理を行う画像処理装置であって、
    注目している前記第1の画像の画素である注目画素を、前記第2乃至第4の画像のうちのいずれか複数の画像における前記注目画素に対応する前記複数の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、前記第2の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と前記第3の画像の前記所定領 域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより前記ビット列で表される所定のクラスに分類するクラス分類を行うクラス分類手段と、
    前記注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測する予測手段と
    を備え、
    前記予測手段は、
    前記第2乃至第4の画像の画素との線形結合により前記注目画素の予測値を算出するための予測係数を、前記クラスごとに記憶している予測係数記憶手段と、
    前記注目画素のクラスについての前記予測係数と、前記第2乃至第4の画像の画素のうち、前記注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、前記注目画素の予測値を求める予測値演算手段と
    を有する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 前記第2乃至第4の画像は、前記第1の画像の隣接する複数画素の画素値を加算して1つの画素の画素値とすることによって、画素数が前記第1の画像より少なくされた画像である
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 第1の画像を、前記第1の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第2の画像と、前記第2の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第3の画像と、前記第3の画像の画素数よりも少ない画素数で表した第4の画像とを用いて、前記第1の画像を求めるための処理を行う画像処理方法であって、
    注目している前記第1の画像の画素である注目画素を、前記第2乃至第4の画像のうちのいずれか複数の画像における前記注目画素に対応する前記複数の画像の画素を中心とする所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値をそれぞれ取得し、前記第2の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値と前記第3の画像の前記所定領域内の画素の画素値のパターンに対応する値を、1つのビット列にすることにより前記ビット列で表される所定のクラスに分類し、
    前記注目画素の予測値を、その注目画素のクラスに対応して予測し、
    前記注目画素の予測値を予測する場合、前記第2乃至第4の画像の画素との線形結合により前記注目画素の予測値を算出するための予測係数を、前記クラスごとに記憶している予測係数記憶手段から取得される前記注目画素のクラスについての前記予測係数と、前記第2乃至第4の画像の画素のうち、前記注目画素に対して所定の位置関係にある複数の画素の画素値とを線形結合することにより、前記注目画素の予測値を求める
    ことを特徴とする画像処理方法。
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