JP3787755B2 - 処理システム - Google Patents

処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP3787755B2
JP3787755B2 JP2000107766A JP2000107766A JP3787755B2 JP 3787755 B2 JP3787755 B2 JP 3787755B2 JP 2000107766 A JP2000107766 A JP 2000107766A JP 2000107766 A JP2000107766 A JP 2000107766A JP 3787755 B2 JP3787755 B2 JP 3787755B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
box
processed
region
storage box
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000107766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001291765A (ja
Inventor
義治 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2000107766A priority Critical patent/JP3787755B2/ja
Publication of JP2001291765A publication Critical patent/JP2001291765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3787755B2 publication Critical patent/JP3787755B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板に集積回路製造等のための微細加工を施す処理システムに関し、特に被処理基板の保管、運搬または搬送に基板収容ボックスを使用する処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般の半導体製造工場やLCD製造工場では、クリーンルーム内で作業員または搬送ロボットが被処理基板(半導体ウエハ,LCD基板)を複数枚たとえば25枚単位でキャリアまたはカセットに装填した状態でプロセス装置間を運搬または搬送するようになっているが、作業員またはロボットの移動の際に発生する粒子が被処理基板の汚染源となるおそれがある。
【0003】
従来より、そのような粒子による汚染から被処理基板を保護するための標準化された機械的インタフェース(SMIF)が知られている。SMIFシステムでは、カセットを防塵ボックスに収容して保管・移送する。防塵ボックスの底にはドアが着脱可能かつ気密に取付され、防塵ボックスが装置の天蓋上部のインタフェース・ポートに載置されると、天蓋で覆われた空間内でインタフェース・ポート側のドアがボックスのドアに嵌合してラッチ機構により両ドアが同時に開けられ、カセットはドアに載せられたまま機械式のエレベータ機構により下降し、マニュピレータにより装置のカセットステーションにセットされるようになっている。
【0004】
上記のようなSMIFシステムによれば、クリーンルーム内のクリーン度が十分に高くなくても被処理基板の保管・移送中に被処理基板を取り巻く気体を清浄かつ静止状態に維持し、汚染粒子の付着を機械的に防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来のSMIFシステムは、被処理基板を複数枚単位で、しかもカセットに装填した状態で保管・移送するものである。このため、クリーン環境の異なる複数の枚葉式処理装置の間で被処理基板を搬送する場合、前工程の枚葉式処理装置では処理の済んだ被処理基板を1枚ずつカセットに装填してから該カセットをSMIFボックスに入れる一方で、後工程の枚葉式処理装置では上記のようにSMIFボックスからカセットを取り出し、次いでカセットから後工程の処理を施すべき被処理基板を1枚ずつ取り出すことになる。
【0006】
このように被処理基板をカセットに装填した状態で保管・移送する従来のSMIFシステムでは、各処理装置間における被処理基板の搬入・搬出がカセットおよびSMIFボックスの2段階で行われるため、スループットの低下を来すとともに、搬入・搬出部の機構が大型化、煩雑化および多重化する。また、SMIFボックスにしても、多数枚の被処理基板が装填されたカセットを収容するため、かなり大きなサイズと物理的強度を必要とし、特にボックスドアやドア開閉部の構造が複雑なものとなる。被処理基板のサイズが大型化するにつれて、これらの問題は益々深刻化する。
【0010】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被処理基板を必要最小限のクリーン環境下で各処理装置に搬送し、効率的な生産ラインを実現する処理システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の処理システムは、1枚の被処理基板を気密に収容可能な内部空間を有し、前記内部空間の上面、側面または底面のいずれかが開閉可能に構成された筐体と、前記被処理基板を垂直または斜めに立てた状態で支持するための前記筐体内に設けられた支持部材とを具備する基板収容ボックスを有し、第1の領域と第2の領域とを板壁を介して分離し、前記第2の領域に前記第1の領域から独立した圧力または雰囲気の空間を有する1つまたは複数の処理部を設け、前記第1の領域に前記基板収容ボックスを移送するボックス移送手段を設け、前記板壁に被処理基板を1枚単位で通すための開閉可能な開口を設け、前記第2の領域に、前記板壁の開口と前記基板収容ボックスの開口とを通して前記被処理基板を各々の前記処理部と前記基板収容ボックスとの間で移送する基板移送手段を設け、前記ボックス移送手段が、一方の前記基板収容ボックスに前記被処理基板を収容し、他方の前記基板収容ボックスには前記被処理基板を収容しないで、それら一対の前記基板収容ボックスを同時に移送する。
【0012】
また、本発明の第2の処理システムは、1枚の被処理基板を収容可能な内部空間を有し、前記内部空間の上面および側面が壁で遮蔽され、底面が開口しているボックス本体と、前記ボックス本体の開口に着脱可能かつ気密に装着される蓋体と、前記被処理基板を垂直または斜めに立てた状態で支持するための前記ボックス本体および/または蓋体に設けられた支持部材とを具備する基板収容ボックスを有し、第1の領域と第2の領域とを板壁を介して分離し、前記第2の領域に前記第1の領域から独立した圧力または雰囲気の空間を有する1つまたは複数の処理部を設け、前記第1の領域に前記基板収容ボックスを移送するボックス移送手段を設け、前記板壁に被処理基板を1枚単位で通すための開閉可能な開口を設け、前記第2の領域に、前記板壁の開口と前記基板収容ボックスの開口とを通して前記被処理基板を各々の前記処理部と前記基板収容ボックスとの間で移送する基板移送手段を設け、前記ボックス移送手段が、一方の前記基板収容ボックスに前記被処理基板を収容し、他方の前記基板収容ボックスには前記被処理基板を収容しないで、それら一対の前記基板収容ボックスを同時に移送する。
【0013】
本発明の処理システムにおいては、被処理基板を枚葉式かつ立て置き式の基板収容ボックスに密閉状態で収容し、処理部側の第2の領域から独立した第1の領域を通って各処理部に被処理基板を必要最小限(ボックス内部空間)のクリーン環境下で搬送することができる。そして、ボックス移送手段が、一方の基板収容ボックスに被処理基板を収容し、他方の基板収容ボックスには被処理基板を収容しないで、それら一対の基板収容ボックスを同時に移送することにより、ボックス搬送手段と各処理部との間で、いずれか一方のボックスが当該処理部に処理前の被処理基板を渡すと同時に、当該処理部から処理済みの被処理基板を他方のボックスが受け取ることが可能であり、効率的な基板搬送を行うことができる。
【0014】
本発明の処理システムで用いる基板収容ボックスは、被処理基板を1枚単位で収容する枚葉式のボックスであるため、小型、軽量かつ簡易であり、取り扱いも容易である。また、基板を垂直または斜めに立て置き方式であるため、ボックススペース(平面面積)が小さく、しかも基板の重力による撓みも小さい。さらに、第2の処理システムで用いる基板収容ボックスは、被処理基板を垂直または斜めに立てた状態で基板収容ボックスに底から出し入れし、ボックス底の開口を必要最小限のサイズで形成できるようにしている。この場合、ボックス底の開口に着脱可能に装着される蓋体は、ボックス内収容時あるいは出し入れ時に基板を下から担持または支持することができる。本発明の処理システムにおいて、被処理基板は、基板収容ボックス内部の密閉空間に収容され、基板収容ボックス外部のクリーン環境の影響を受けずに、ボックス内部の所望の圧力または雰囲気の下で保管または移送される。本発明の好適な一態様によれば、基板収容ボックスの内部を所望の圧力または雰囲気に調節するために、ボックス内に所望のガスを導入するためのガス導入口あるいはボックス内を排気するための排気口が設けられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施形態における処理システムで用いる基板収容ボックスの基本構造を示す。この基板収容ボックス10の特徴の一つは、被処理基板たとえばLCD基板12を1枚単位で直方体型筐体13の気密な内部空間16に収容する点である。このような枚葉式の基板収容ボックス10は、基板12を1枚収容できる容積またはサイズと物理的強度があればよく、従来のカセット収容方式によるSMIFボックスと較べて格段に小型、軽量かつ簡易なボックス構造として製作でき、取り扱い、特に搬送上の取り扱いが非常に便利である。
【0018】
この基板収容ボックス10の別の特徴は、基板12を垂直または斜めに立てた状態または姿勢で直方体型筐体13の気密な内部空間16に収容する点である。このような立て置き型の基板収容ボックスによれば、筐体13のスペース(平面面積)を最小限度まで狭くできるとともに、筐体13内における基板10の重力による撓みを可及的に小さくできる。
【0019】
この基板収容ボックス10は、その上面、側面または底面のいずれか(少なくとも1つ)が開閉可能に構成され、その開閉可能な面の開口を通して基板10を筐体13に出し入れするようになっている。筐体13の材質は、気密性と所要の剛性が得られるものであれば、任意の材質たとえば金属や樹脂等を使用できる。
【0020】
図2〜図4に、この基板収容ボックス10の具体的かつ好適な構成例を示す。この基板収容ボックス10の筐体13は、内部空間16の上面および側面が壁で遮蔽され、底面が開口している直方体形状のボックス本体14と、このボックス本体14の底面開口14aに着脱可能かつ気密に装着される蓋体18とで構成される。蓋体18の内側面または上面18aには、基板12を斜めに立てた状態で支持するための基板支持部材20が取付されている。
【0021】
基板支持部材20は、基板12を斜め仰向け姿勢に傾けて基板裏面を背後から弾性的に支持する1個または複数個の基板背面支持部材22と、基板12の表面下端部に当接し、基板12の横方向のスライド移動を可能にしつつ回転方向または前後方向の移動または位置ずれを規制するストッパ部材24とで構成されている。基板背面支持部材22は、弾性変形可能な部材たとえばバネ部材で構成されるのが好ましく、その中間部には、基板搬送アーム40(図4)を水平方向に通すためのコ字状の屈曲部22aが形成されている。ストッパ部材24は、剛性または弾性の任意の材質で構成されてよい。
【0022】
図3の(A)に示すように、蓋体18の外側面(下面)中心部に円筒状のノブ26が取付されており、このノブ26の両側面に一対の押しボタン26aが設けられている。これらのボタン26aは蓋体18の両側面に出没可能に設けられている一対の係合ピン28と蓋体内部の伝達機構(図示せず)を介して連結されており、ボタン26aを押し込むと係合ピン28が中に後退し、ボタン26aを離すと(押し込みを解除すると)ボタン26aが原位置に復動するとともに係合ピン28が外へ突出するように構成されている。蓋体18の両側面と対応するボックス本体14の下端部内璧には、各係合ピン28を受け入れるためのピン穴30が形成されている。
【0023】
この実施形態における蓋体開閉機構32は、操作桿34とこの操作桿34の先端に固定された蓋体操作板36とを有する。図3の(A)に示すように、蓋体操作板36は、蓋体18のノブ26に外嵌可能な円形凹所36aを有し、この円形凹所36aの内周面にノブ26の押しボタン26aに対応する一対の押圧ピン37を出没可能に設けている。これらの押圧ピン37は、蓋体操作板36および操作桿34内部の伝達機構(図示せず)を介して操作桿34の基端部側の開閉駆動部(図示せず)に作動結合されている。
【0024】
該開閉駆動部が押圧ピン37を円形凹所36aの内周面の中に後退させると、蓋体18のノブ26に蓋体操作板36の円形凹所36aが外嵌可能となり、図3の(B)に示すように蓋体操作板36を蓋体18に嵌合接触させることができる。蓋体操作板36を蓋体18に嵌合接触させた状態で該開閉駆動部が押圧ピン37を突出させると、押圧ピン37がノブ26の押しボタン26aを押し込み、それによって蓋体18の係合ピン28が中に後退する。これにより、蓋体操作板36と蓋体18とが結合されるとともに、蓋体18の係合ピン28がボックス本体14のピン穴30から抜け、図3の(C)に示すように蓋体18をボックス本体14から分離することができる。蓋体18をボックス本体14に装着するときは、上記と逆の手順で逆の動作が行われる。
【0025】
なお、蓋体18とボックス本体14との間で気密性が得られるように、両者間の接触面に適当なシール部材(図示せず)が設けられてよい。
【0026】
図4に、蓋体18上に基板12をロードまたはアンロードするための基板搬送装置の一例を示す。この基板搬送装置38において、板状の基板搬送アーム40は、基板背面支持部材22のコ字状屈曲部22aの内側を水平に通るようにして蓋体18上に進入し、または蓋体18上から退避できるように構成され、真空吸着力により基板12を任意の姿勢で(特に垂直ないし斜め姿勢でも)裏側からしっかり保持できるようになっている。装置本体42は、蓋体開閉機構32の移動範囲と関連して所定の方向(水平、垂直および/または回転方向)に移動可能であり、基板搬送アーム40に真空吸着力を与えるための負圧機構(図示せず)も備えている。図示の例では、装置本体42の案内溝43に沿って水平方向に移動可能な垂直支持アーム44が設けられるとともに、この垂直支持アーム44の先端に固着された水平支持軸46の回りに基板搬送アーム40が回転可能となっている。
【0027】
次に、上記のような基板収容ボックス10を利用する本発明の一実施形態によるLCD製造用の処理システムを説明する。
【0028】
図5に模式的に示すように、この処理システムでは、水平方向に延在する板壁50により工場内の空間を上下2つの領域に分割し、板壁50の上を基板搬送領域51とし、板壁50の下に各種の枚葉式処理部52(1),52(2),‥52(n)とカセットステーション54とを水平方向に任意のレイアウトで配置している。
【0029】
各処理部52(i)は、任意のクリーン環境や圧力条件の下で構成されてよく、1個または複数の処理室またはチャンバを含んでもよい。カセットステーション54では、本処理システムへのカセットによる基板の搬入または搬出が一括して行われる。後述するように、システム内では基板収容ボックス10を用いて基板12を搬送するので、カセットはカセットステーション54に留まってよい。
【0030】
処理部52(1),52(2),‥52(n)同士の間およびそれらとカセットステーション54との間の空間は、それぞれのクリーン環境や圧力条件等に応じて適宜分離または連続していてよい。板壁50は必ずしも1枚の連続した隔壁板である必要はなく、たとえば個々の処理部52またはカセットステーション54の天井パネルであってもよい。
【0031】
基板搬送領域51においては、所定数たとえば一対の基板収容ボックス10(10L,10R)を搭載したボックス搬送体56が、板壁50上で移動して、各処理部52(i)またはカセットステーション54に上方からアクセスできるようになっている。
【0032】
図6に示すように、各処理部52(i)(およびカセットステーション54)の天井パネルまたは板壁50には、基板12を1枚単位で出し入れするための開閉可能な開口58が設けられており、この実施形態では上記したような蓋体開閉機構32の蓋体操作板36が開口58の開閉蓋を兼ねて処理部52(i)側から基板搬送領域51側に露出している。後述するように、気密な状態でこの開閉蓋つまり蓋体操作板36を開けて、ボックス搬送体56側の基板収容ボックス10と各処理部52(i)(またはカセットステーション54)側の基板搬送装置38との間で基板12の受け渡しを行うようになっている。なお、図6の基板搬送装置38は、図解の便宜上、搬送アーム40の部分だけが図示されている。
【0033】
図7に示すように、この処理システムでは、ボックス搬送体56に搭載される基板収容ボックス10の一面たとえば上面に2つのガス用ポート60,62を設けている。一方のポート60は基板収容ボックス10内に不活性ガスたとえばN2ガスを導入するためのガス導入口であり、他方のポート62は基板収容ボックス10内のガスを排出するためのガス排出口である。また、ボックス搬送体56が基板収容ボックス10を把持できるように、たとえばボックス本体14の上部にフランジ部64を設けている。
【0034】
図8に示すように、ボックス搬送体56には、各基板収容ボックス10を把持アーム66を介して支持し、かつ昇降移動させるボックス昇降部68と、各ボックス10の上記ガス導入口60に気密に装着された伸縮自在な配管70を介してボックス10内に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給部72と、各ボックス10の上記ガス排出口62に気密に装着された伸縮自在な配管74を介してボックス10内を真空排気するための真空排気部76と、板壁50上に敷設されたレール59に沿って走行する走行部78と、各部68,72,76,78を制御するための制御部80とが設けられている。なお、走行部78を走行駆動する駆動部をボックス搬送体56の外部に設置してもよい。
【0035】
ボックス搬送体56がアクセス先の処理部52(i)に向う間、各基板収容ボックス10の内部空間16は気密に保たれるとともに、該アクセス先の処理部52(i)における基板搬入/搬出部の圧力または雰囲気と同程度の圧力または雰囲気に調節される。たとえば、該アクセス先の処理部52(i)における基板搬入/搬出部が減圧空間のロードロック室であれば、そのロードロック室とほぼ同じ真空度にボックス搬送体56側で真空排気部76により各基板収容ボックス10の内部空間16を減圧しておく。
【0036】
図9に示すように、ボックス搬送体56は、アクセス先の処理部52(i)上方の所定位置にて停止する。この停止位置で、ボックス昇降部68が基板収容ボックス10を降ろし、その底面の蓋体18のノブ26を蓋体操作板36の凹所36aに嵌入せしめるようにして、ボックス10を板璧50の開口58の上に載置する。この際、基板搬送領域51に対してボックス10の下面が密閉されるように、たとえば開口58の周囲に適当なシール部材82が設けられてよい。
【0037】
処理部52(i)側において、開口58の真下には基板搬入/搬出室84が設けられている。この基板搬入/搬出室84は、処理部52(i)内の基板搬送装置38が位置または移動する室または空間と連続していてもよく、あるいは扉(図示せず)を介して密閉可能な室であってもよい。後者(密閉可能な室)の場合は、たとえば排気口86を介して真空排気機構(図示せず)により室内を所望の真空度に減圧するようにしてよい。
【0038】
基板搬入/搬出室84内で、基板搬送機構32の蓋体操作板36は、天井パネルまたは板璧50にシール部材88を介して気密に接触した状態で、上記のようにボックス搬送体56より降下された基板収容ボックス10の蓋体18を受け止めるようにしてそれと嵌合接触することができる。蓋体18が蓋体操作板36に嵌合接触すると、基板搬送機構32の駆動部90内に設けられている開閉駆動部が蓋体操作板36の押圧ピン37(図3)を突出させることにより、上記したように押圧ピン37が蓋体18側のノブ26の押しボタン26a(図3)を押し込み、それによって蓋体操作板36と蓋体18とが結合されるとともに、蓋体18の係合ピン28がボックス本体14のピン穴30から抜け、蓋体18とボックス本体14との分離が可能となる。
【0039】
ここで、基板収容ボックス10の内部空間16と基板搬入/搬出室84の内部空間とはほぼ等しい真空度にそれぞれ減圧されているので、ボックス本体14から蓋体18を容易に分離できる。もっとも、蓋体18にノブ26の押しボタン26aの往復動と連動して開閉する圧力調整用の貫通孔18bを設けるとともに、それと対応する蓋体操作板36の部位にも押圧ピン38の往復動と連動して開閉する圧力調整用の貫通孔36bを設け、開閉駆動部が押圧ピン38を突出(往動)させるときに両貫通孔18b,36bが開いて基板収容ボックス10の内部空間16と基板搬入/搬出室84の内部空間との間で圧力差を調整(キャンセル)することも可能である。
【0040】
基板搬送機構32の駆動部90内には、操作棹34を介して蓋体操作板36を昇降移動させる昇降駆動部も設けられている。この昇降駆動部が蓋体操作板36を降ろすことで、図10に示すように、蓋体操作板36と一体に、蓋体18と、この蓋体18上に基板支持部材20により斜めに立てられた姿勢で支持されている基板12とが降ろされる。こうして、基板12が基板収容ボックス10から取り出され、処理部52(i)側の基板搬入/搬出室84に搬入される。そして、基板搬送機構32の昇降駆動部が蓋体操作板36の下降を止めた後、処理部52(i)側の基板搬送装置38(図6)が基板搬入/搬出室84にアクセスし、図4と同様の仕方で基板搬送アーム40が蓋体18上に進入し、基板支持部材20より基板12を受け取る。この後、基板12は基板搬送装置38によって当該処理部52(i)内の処理室に搬送され、そこで所定の処理を受ける。
【0041】
図6において、この処理システムでは、ボックス搬送体56に搭載されている2つの基板収容ボックス10L,10Rのいずれか一方で1枚の基板12を選択的に出し入れするようになっている。
【0042】
たとえば、右側のボックス10Rから上記のようにして基板12が処理部52(i)の右側の基板搬入/搬出室84に搬入されるとき、左側のボックス10Lは空になっている。この場合、左側ボックス10Lと処理部52(i)の左側基板搬入/搬出室84とが予めほぼ等しい真空度に減圧されたうえで、上記と同様にして左側基板搬入/搬出室84に設けられている基板搬送機構32が開閉操作板36を左側ボックス10Lの蓋体18に嵌合接触させて蓋体18を開け、かつ所定位置まで降ろす。この蓋体18の上面に取付されている基板支持部材20は無負荷(基板12が無い)状態にある。
【0043】
上記のようにして基板搬送装置38が右側の基板搬入/搬出室84Rより処理前の基板12を取り出すと、その直後に別の(同一でも可能)基板搬送装置38が処理済みの別の基板12を左側基板搬入/搬出室84Lまで搬送してきて、その室84L内で待機している蓋体18上の基板支持部材20に該処理済みの基板12を渡す。次いで、左側基板搬入/搬出室84Lの基板搬送機構32において、蓋体操作板36が該処理済みの基板12と蓋体18とを載せたまま上昇し、基板12を左側ボックス10L内に下(底)から入れる。蓋体操作板36がシール部材88を介して板壁50に当接する位置まで上昇すると、蓋体18が左側ボックス10Lの底面開口14aに嵌まる。ここで、蓋体操作板36の押圧ピン37を引っ込めると、蓋体18の係合ピン28が突出してボックス本体14側のピン孔30に嵌合し、左側ボックス10Lが処理済みの基板12を収容した状態で密閉されるとともに、蓋体操作板36が蓋体18から分離可能となる。
【0044】
一方、右側の基板搬入/搬出室84Rにおいては、処理前の基板12を基板搬送装置38に渡して無負荷(基板無し)状態になった蓋体18を基板搬送機構32の蓋体操作板36が下から垂直上方に持ち上げて、上記と同様にして右側ボックス10Rに取り付ける。
【0045】
このように、ボックス搬送体56と各処理部52(i)との間で、いずれか一方のボックス10R(10L)が当該処理部に処理前の基板12を渡し、代わりに当該処理部から処理済みの基板12を他方のボックス10L(10R)が受け取るようになっている。
【0046】
ボックス搬送体56は、処理部52(i)と上記のような基板12のやりとりを終えた後、他の処理部52(j)へ移動し、そこで左側ボックス10Lから当該処理部52(j)で処理を受けるべき基板12を当該処理部52(j)の左側基板搬入/搬出室84Lに搬入し、代わりに当該処理部52(j)で処理を施された基板12を当該処理部52(j)の右側搬入/搬出室84Rより右側ボックス10Rに搬出または回収することができる。
【0047】
その際、ボックス搬送体56上で不活性ガス供給部72または真空排気部76により両ボックス10L,10R内の圧力または雰囲気を当該処理部52(j)の基板搬入/搬出室84L,84Rの圧力または雰囲気に合わせることができる。たとえば、当該処理部52(j)の基板搬入/搬出室84L,84Rが常圧空間であれば、ボックス搬送体56上で不活性ガス供給部72により両ボックス10L,10R内に不活性ガスを供給して両ボックス10L,10R内を常圧にしたうえで、基板12のやりとりを行えばよい。
【0048】
上記したように、この処理システムにおいては、クリーン環境の独立した各処理部52(1)〜52(n)およびカセットステーション54に対して、基板12を枚葉式かつ立て置き式の基板収容ボックス10に密閉状態で収容し、特別なクリーン環境を要しない基板搬送領域51を通って搬送するようにしたので、基板12を必要最小限(ボックス内部空間16)のクリーン環境下で各部に搬送し、低コストかつ効率的な生産ラインを構築することができる。
【0049】
図11に、別の実施形態におけるボックス搬送装置の構成を示す。このボックス搬送装置は、処理システム内の各処理部またはカセットステーションにアクセスするためにクリーンルーム内の床面または搬送路92上を自走する自走部94と、この自走部94上で上下方向に昇降移動可能に構成された昇降部96と、この昇降部96の上面に取付された水平支持板98上で所定方向に進退可能に構成された1つまたは複数のボックス搬送ハンド100とを有している。図示の例のボックス搬送ハンド100は基板収容ボックス10を垂直に立てた状態で担持する構成になっているが、上記実施形態のようにボックス10にフランジ部64等を形成して懸垂式でボックス10を支持する構成も可能である。また、走行部94、昇降部96または水平支持板98を垂直軸の回りに回転可能に構成することも可能である。
【0050】
上記した実施形態の処理システムでは、基板収容ボックス10の底面に開口14aおよび蓋体18を設けることと関連して、搬送領域51を処理領域52から分離するための板壁50を水平方向に設けた。しかし、たとえば基板収容ボックスの側面に開口および蓋体を設ける場合は、搬送領域と処理領域とを平面的に分割する構成となり、領域分割用の板壁は垂直方向に延在するものとなる。
【0051】
本発明における被処理基板はLCD基板に限らず、半導体ウエハ、CD基板、ガラス基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の処理システムによれば、被処理基板を必要最小限のクリーン環境下で各処理装置に搬送し、効率的な生産ラインを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における処理システムで用いる基板収容ボックスの基本構造を模式的に示す斜視図である。
【図2】 上記基板収容ボックスにおいて筐体の底面から基板を出し入れする方式を示す斜視図である。
【図3】 上記基板収容ボックスにおいて筐体の底面開口に蓋体を着脱可能に取付するための機構を示す斜視図である。
【図4】 上記基板収容ボックスにおいて蓋体上に基板を支持する部材と基板をロード/アンロードする搬送手段とを示す斜視図である。
【図5】 本発明の一実施形態によるLCD製造用の処理システムを模式的に示す側面図である。
【図6】 実施形態の処理システムにおいて各処理部とボックス搬送体との間で基板のやりとりを行うための機構を示す斜視図である。
【図7】 実施形態の処理システムでボックス搬送体に搭載される基板収容ボックスの外観構成を示す斜視図である。
【図8】 実施形態の処理システムにおけるボックス搬送体内の機能的構成を模式的に示す図である。
【図9】 実施形態の処理システムにおいてボックス搬送体側の基板収容ボックスと各処理部との間で基板のやりとりを行うための機構を示す断面図である。
【図10】 実施形態の処理システムにおいてボックス搬送体側の基板収容ボックスと各処理部との間で基板のやりとりを行うための機構を示す断面図である。
【図11】 別の実施形態によるボックス搬送装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 基板収容ボックス
12 LCD基板
13 ボックス
14 ボックス本体
16 ボックス内部空間
18 蓋体
20 基板支持部材
26 ノブ
32 蓋体開閉機構
36 蓋体操作板
38 基板搬送装置
40 基板搬送アーム
50 板壁
56 ボックス搬送体
52(1)〜52(n) 処理部
54 カセットステーション
58 開口
60 ガス導入口
62 ガス排出口
64 フランジ部
68 ボックス昇降部
72 不活性ガス供給部
74 真空排気部
82 シール部材
84 基板搬入/搬出室
88 シール部材

Claims (4)

  1. 1枚の被処理基板を気密に収容可能な内部空間を有し、前記内部空間の上面、側面または底面のいずれかが開閉可能に構成された筐体と、前記被処理基板を垂直または斜めに立てた状態で支持するための前記筐体内に設けられた支持部材とを具備する基板収容ボックスを有し、
    第1の領域と第2の領域とを板壁を介して分離し、
    前記第2の領域に前記第1の領域から独立した圧力または雰囲気の空間を有する1つまたは複数の処理部を設け、
    前記第1の領域に前記基板収容ボックスを移送するボックス移送手段を設け、
    前記板壁に被処理基板を1枚単位で通すための開閉可能な開口を設け、
    前記第2の領域に、前記板壁の開口と前記基板収容ボックスの開口とを通して前記被処理基板を各々の前記処理部と前記基板収容ボックスとの間で移送する基板移送手段を設け、
    前記ボックス移送手段が、一方の前記基板収容ボックスに前記被処理基板を収容し、他方の前記基板収容ボックスには前記被処理基板を収容しないで、それら一対の前記基板収容ボックスを同時に移送する処理システム。
  2. 1枚の被処理基板を収容可能な内部空間を有し、前記内部空間の上面および側面が壁で遮蔽され、底面が開口しているボックス本体と、前記ボックス本体の開口に着脱可能かつ気密に装着される蓋体と、前記被処理基板を垂直または斜めに立てた状態で支持するための前記ボックス本体および/または蓋体に設けられた支持部材とを具備する基板収容ボックスを有し、
    第1の領域と第2の領域とを板壁を介して分離し、
    前記第2の領域に前記第1の領域から独立した圧力または雰囲気の空間を有する1つまたは複数の処理部を設け、
    前記第1の領域に前記基板収容ボックスを移送するボックス移送手段を設け、
    前記板壁に被処理基板を1枚単位で通すための開閉可能な開口を設け、
    前記第2の領域に、前記板壁の開口と前記基板収容ボックスの開口とを通して前記被処理基板を各々の前記処理部と前記基板収容ボックスとの間で移送する基板移送手段を設け、
    前記ボックス移送手段が、一方の前記基板収容ボックスに前記被処理基板を収容し、他方の前記基板収容ボックスには前記被処理基板を収容しないで、それら一対の前記基板収容ボックスを同時に移送する処理システム。
  3. 前記内部空間に所望のガスを導入するためのガス導入口を前記基板収容ボックスに設けた請求項1または2に記載の処理システム。
  4. 前記内部空間を排気するための排気口を前記基板収容ボックスに設けた請求項1または2に記載の処理システム。
JP2000107766A 2000-04-10 2000-04-10 処理システム Expired - Fee Related JP3787755B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107766A JP3787755B2 (ja) 2000-04-10 2000-04-10 処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000107766A JP3787755B2 (ja) 2000-04-10 2000-04-10 処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001291765A JP2001291765A (ja) 2001-10-19
JP3787755B2 true JP3787755B2 (ja) 2006-06-21

Family

ID=18620713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000107766A Expired - Fee Related JP3787755B2 (ja) 2000-04-10 2000-04-10 処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3787755B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7780391B2 (en) * 2002-05-10 2010-08-24 Tokyo Electron Limited Substrate processing device
JP2009147266A (ja) 2007-12-18 2009-07-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 薄膜太陽電池製造装置システム及び共通基板保管ラック
US11961752B2 (en) * 2019-02-22 2024-04-16 Murata Machinery, Ltd. Lid opening-and-closing device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001291765A (ja) 2001-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100572910B1 (ko) 반도체 처리 시스템에 있어서의 포트 구조
US5746008A (en) Electronic substrate processing system using portable closed containers
JP4588778B2 (ja) 基板処理装置
JP2001203252A (ja) 半導体加工装置のためのローディング及びアンローディング用ステーション
JPS62222625A (ja) 半導体製造装置
JP2002501303A (ja) 2ウエハ・ロードロック・ウエハ処理装置ならびにその装填および排出方法
JPH07309440A (ja) 搬送システム
WO2000028587A1 (fr) Dispositif de traitement
KR102592920B1 (ko) 로드락 모듈 및 이를 포함하는 반도체 제조 장치
KR100850815B1 (ko) 처리 장치
JP2000150613A (ja) 被処理体の搬送装置
JP3787755B2 (ja) 処理システム
JP2001127138A (ja) 処理装置及び処理方法
WO2003088351A1 (fr) Structure d'orifice dans un dispositif de traitement de semi-conducteur
JP2004140278A (ja) 移動式収納装置及び基板搬入装置
US10403529B2 (en) Carrier transport device and carrier transport method
JP3160691B2 (ja) 処理装置
US11527426B2 (en) Substrate processing device
JP5051948B2 (ja) カセット搬送方法及びカセット搬送システム
JPH0615720B2 (ja) 真空処理装置
JP2012169534A (ja) 基板処理装置及び半導体装置の製造方法
JP2003174072A (ja) 基板移載装置及び基板移載方法
JPH1074815A (ja) 搬送方法及びその装置
JP3240698B2 (ja) 可搬式密閉コンテナのパージステーション
JP3971081B2 (ja) 真空処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051213

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060314

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120407

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees