JP3787530B2 - 画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記憶媒体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の濃度成分からなる多値画像データに誤差拡散処理を施し、該誤差拡散処理の結果を出力する画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多値画像を二値で表現する疑似階調処理として誤差拡散法が知られている("An Adaptive Algorithm for Spatial Gray Scale" in society for Information Display 1975 Symposium Digest of Technical Papers, 1975, 36)。この方法は、着目画素をP、その濃度をv、着目画素Pの周辺画素P0、P1、P2、P3の濃度をそれぞれv0、v1、v2、v3、二値化のための閾値をTとすると、着目画素Pにおける二値化誤差Eを、経験的に求めた重み係数W0、W1、W2、W3で周辺画素P0、P1、P2、P3に振り分け、マクロ的に平均濃度を元画像の濃度と等しくする方法である。
【0003】
例えば、出力二値データをoとすると
v≧T ならば o=1,E=v−Vmax
v< T ならば o=0,E=v−Vmin …(1)
(ただし、Vmax:最大濃度、Vmin:最小濃度)
v0=v0+E×W0 …(2)
v1=v1+E×W1 …(3)
v2=v2+E×W2 …(4)
v3=v3+E×W3 …(5)
(重み係数の例: W0=7/16,W1=1/16,W2=5/16,W3=3/16)
と表すことができる。
【0004】
従来、例えば、カラーインクジェットプリンタなど、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)4色のインクを用いて多値画像を出力する際には、各色独立に誤差拡散法などを用いて疑似階調処理が行われている。このため、1色について見た場合には視覚特性が優れていても、2色以上が重なると必ずしも良好な視覚特性が得られるとは限らない。
【0005】
この問題を改良するために、特開平8−279920号公報および特開平11−10918号公報などには、2色以上を組み合わせて誤差拡散法を用いることにより、2色以上が重なり合う場合においても良好な視覚特性を得ることが可能な擬似中間調処理方法が開示されている。
【0006】
また、特開平9−139841号公報においては、2色以上を独立に疑似中階調処理をした後に、入力値の合計により出力値の修正を行い、同様な改良を行う方法が開示されている。
【0007】
特に、カラー画像の中濃度領域の粒状感を低減するのに、シアン成分(C)とマゼンタ成分(M)のドットが互いに重なり合わないように画像形成をすることが効果的であることが知られており、そのための手法として以下の手法が用いられる。図16は従来のインクジェット方式に従う画像形成制御を説明するための図である。
【0008】
ここでは、画像データは各画素各濃度成分(Y,M,C、K)が8ビット(階調値が0〜255)の多値データで表現されるとして説明する。
【0009】
多値カラー画像の注目画素のC成分とM成分の濃度値をそれぞれCt、Mt、原画像のC成分とM成分の濃度値をそれぞれC、Mとすれば、
Ct=C+Cerr
Mt=M+Merr
と表される。ここで、CerrとMerrとは、C成分とM成分それぞれについて注目画素に対して誤差拡散された値である。
【0010】
図16に示すC、Mの画像形成に関しては、注目画素のC成分とM成分の濃度に従って、4通りの画像形成制御が行われる。
1. (Ct+Mt)の和が閾値(Threshold 1)以下、すなわち、図16の領域R1に属する場合には、C(シアン)インクおよびM(マゼンタ)インクを用いたドット記録を行わない。
2. (Ct+Mt)の和が閾値(Threshold 1)を超えており、かつ、(Ct+Mt)の和が他の閾値(Threshold 2)未満であり、かつ、Ct>Mtである、すなわち、図16の領域R2に属する場合には、Cインクのみでドット記録を行う。
3. (Ct+Mt)の和が閾値(Threshold 1)を超えており、かつ、(Ct+Mt)の和が他の閾値(Threshold 2)未満であり、かつ、Ct≦Mtである、すなわち、図16の領域R3に属する場合には、Mインクのみでドット記録を行う。
4. (Ct+Mt)の和が他の閾値(Threshold 2)以上である、すなわち、図16の領域R4に属する場合には、CインクとMインクとを用いてドット記録を行う。
【0011】
なお、ここでは、上記各閾値間には、Threshold 1<Threshold 2の関係式が成立するものとする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方式では、量子化を行う場合の階調数が多くなればなるほど判定式が複雑化し、処理時間が長くなる。
【0013】
ここで、従来の方式でシアンとマゼンタを3値に量子化する場合の例を以下に示す。
【0014】
Figure 0003787530
Figure 0003787530
このように、3値に量子化するだけでもこれだけ複雑な処理となり、より多い階調に量子化する場合にはさらに複雑になる。
【0015】
また、多値誤差拡散処理を行いつつ2色以上を互いに重ならないように制御した場合には、プリンタで実際に出力する際のドット着弾位置ずれなどに対して、以下に述べるような画像上の解決すべき課題がある。この課題について図17および図18を参照しながら説明する。図17は従来の解決すべき課題を説明するためのハイライト部分の出力画像を示す図、図18は従来の解決すべき課題を説明するための中間調部分の出力画像を示す図である。
【0016】
ここで、図17(a)は、ハイライト部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例を示し、図中、点々で塗りつぶされた丸(ドット)601がシアンインクドットを表し、斜線で塗りつぶされた丸602(ドット)がマゼンタインクドットを表す。図17(a)に示す結果例においては、ほぼ均等に紙面上がシアンインクドット601とマゼンタインクドット602で埋められており、この結果例は良好な画像となっている。これに対し、図17(b)は、図17(a)におけるシアンインクドット群全体がインク径とほぼ同じ幅で左側にシフトした場合を示す。この場合、若干の紙面上の配置差はあれ、まだシアンインクドット601とマゼンタインクドット602が互いに重なるまでには至っていないので、紙面上のインクの被覆率であるエリアファクタに変化は無い。
【0017】
図18(a)においては、中間調部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例が示されており、図中、点々で塗りつぶされた丸(ドット)701がシアンインクドットを表し、斜線で塗りつぶされた丸(ドット)702がマゼンタインクドットを表す。図18(a)に示す結果例では、ほぼ均等に紙面上がシアンインクドット701とマゼンタインクドット702で埋めているので、この結果例は良好な画像となっている。これに対し、図18(b)は、図18(a)のシアンインクドット群全体がインク径とほぼ同じ幅で左側にシフトした場合を示す。この場合は、図17(a)から図17(b)への遷移とは異なり、シアンインクドット701とマゼンタインクドット702が高い確率で重なっている。こうなると、紙面上のインクの被覆率であるエリアファクタは大きく変化することになる。
【0018】
エリアファクタの変化は人間の目には大きな違いとして捉えられ易い。また、上記シアンインクドットとマゼンタインクドットの位置がずれる要因としては、主走査方向には例えばキャリッジモータの振動や出力対象のメディアのたわみ、出力対象メディアがインクを吸収することによって生ずるメディアの膨張・経時変化、各色インク毎の吐出速度の差などがあり、また副走査方向には紙送りローラやギヤの偏心による紙送りムラや、紙の上端、下端部における紙の挙動の不安定性などがある。
【0019】
これらの要因には、出力対象のメディアの位置によって変化する要素が多い。よって、位置によってエリアファクタが変化する場合には、このエリアファクタの変化が人間の目には大きな画像のムラとして認識されることになる。
【0020】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、より階調数の多い画像処理形態においても、簡素な構成で高速処理が可能であるとともに、ドット着弾位置ずれに対しても有効に機能することができる画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記憶媒体を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも第1濃度成分および第2濃度成分を含む複数の濃度成分からなる多値画像データに量子化処理を施し、3値以上の量子化結果を出力する画像処理装置であって、前記多値画像データにより表現される多値画像の注目画素における前記第1濃度成分の濃度値と、前記注目画素の近傍画素から拡散された第1濃度成分誤差値とを累積した第1濃度成分累積値、および、前記注目画素における前記第2濃度成分の濃度値と、該注目画素の近傍画素から拡散された第2濃度成分誤差値とを累積した第2濃度成分累積値を算出する濃度成分累積値算出手段と、前記第1濃度成分累積値が予め決められている第1量子化手法決定閾値より小さい場合に、前記第2濃度成分累積値に対応する閾値と前記第1濃度成分累積値とに基づいて第1量子化結果を算出し、前記第1濃度成分累積値が前記第1量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第1濃度成分累積値に基づいて第1量子化結果を算出する第1量子化結果算出手段と、前記第1量子化結果に基づいて前記第1濃度成分の誤差量を算出して周辺画素へ拡散する第1誤差拡散手段と、前記第2濃度成分累積値が予め決められている第2量子化手法決定閾値よりも小さい場合に、前記第1濃度成分累積値に対応する閾値と前記第2濃度成分累積値とに基づいて第2量子化結果を算出し、前記第2濃度成分累積値が前記第2量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第2濃度成分累積値に基づいて第2量子化結果を算出する第2量子化結果算出手段と、前記第2量子化結果に基づいて前記第2濃度成分の誤差量を算出して周辺画素へ拡散する第2誤差拡散手段とを備えることを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも第1濃度成分および第2濃度成分を含む複数の濃度成分からなる多値画像データに量子化処理を施し、3値以上の量子化結果を出力するための画像処理方法であって、前記多値画像データにより表現される多値画像の注目画素における前記第1濃度成分の濃度値と、前記注目画素の近傍画素から拡散された第1濃度成分誤差値とを累積した第1濃度成分累積値、および、前記注目画素における前記第2濃度成分の濃度値と、該注目画素の近傍画素から拡散された第2濃度成分誤差値とを累積した第2濃度成分累積値を算出する濃度成分累積値算出工程と、前記第1濃度成分累積値が予め決められている第1量子化手法決定閾値より小さい場合に、前記第2濃度成分累積値に対応する閾値と前記第1濃度成分累積値とに基づいて第1量子化結果を算出し、前記第1濃度成分累積値が前記第1量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第1濃度成分累積値に基づいて第1量子化結果を算出する第1量子化結果算出工程と、前記第1量子化結果に基づいて前記第1濃度成分の誤差量を算出して周辺画素に拡散する第1誤差拡散工程と、前記第2濃度成分累積値が予め決められている第2量子化手法決定閾値よりも小さい場合に、前記第1濃度成分累積値に対応する閾値と前記第2濃度成分累積値とに基づいて第2量子化結果を算出し、前記第2濃度成分累積値が前記第2量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第2濃度成分累積値に基づいて第2量子化結果を算出する第2量子化結果算出工程と、前記第2量子化結果に基づいて前記第2濃度成分誤差値を算出して周辺画素に拡散する第2誤差拡散工程とを有することを特徴とする。
【0023】
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも第1濃度成分および第2濃度成分を含む複数の濃度成分からなる多値画像データに量子化処理を施し、3値以上の量子化結果を出力するための、コンピュータにより実行可能なプログラムであって、前記多値画像データにより表現される多値画像の注目画素における前記第1濃度成分の濃度値と、前記注目画素の近傍画素から拡散された第1濃度成分誤差値とを累積した第1濃度成分累積値、および、前記注目画素における前記第2濃度成分の濃度値と、該注目画素の近傍画素から拡散された第2濃度成分誤差値とを累積した第2濃度成分累積値を算出する濃度成分累積値算出ステップと、前記第1濃度成分累積値が予め決められている第1量子化手法決定閾値より小さい場合に、前記第2濃度成分累積値に対応する閾値と前記第1濃度成分累積値とに基づいて第1量子化結果を算出し、前記第1濃度成分累積値が前記第1量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第1濃度成分累積値に基づいて第1量子化結果を算出する第1量子化結果算出ステップと、前記第1量子化結果に基づいて前記第1濃度成分の誤差量を算出して周辺画素へ拡散する第1誤差拡散ステップと、前記第2濃度成分累積値が予め決められている第2量子化手法決定閾値よりも小さい場合に、前記第1濃度成分累積値に対応する閾値と前記第2濃度成分累積値とに基づいて第2量子化結果を算出し、前記第2濃度成分累積値が前記第2量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第2濃度成分累積値に基づいて第2量子化結果を算出する第2量子化結果算出ステップと、前記第2量子化結果に基づいて前記第2濃度成分の誤差量を算出して周辺画素に拡散する第2誤差拡散ステップとを有することを特徴とする。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明は、上記プログラムをコンピュータ読み取り可能に格納したことを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0038】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を構成するための情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0039】
画像処理装置を構成するための情報処理システムは、図1に示すように、パーソナルコンピュータなどで構成されるホスト装置51と、インクジェットプリンタ(IJRA)で構成される画像出力装置52とを備え、ホスト装置51と画像出力装置52とは、双方向インタフェース53を介して接続される。そして、ホスト装置51のメモリ(図示せず)には、画像処理を行うためのドライバソフトウェア54がロードされる。
【0040】
次に、ホスト装置51および画像出力装置52のハードウェア構成について図2を参照しながら説明する。図2は図1の情報処理システムを構成するホスト装置51と画像出力装置52のハードウェア構成概要を示すブロック図である。
【0041】
ホスト装置51は、図2に示すように、処理部1000と、これに接続される周辺装置とから構成される。ホスト装置51の処理部1000は、制御プログラムに従ってホスト装置の全体制御を行うMPU1001と、システム構成要素を互いに接続するバス1002と、MPU1001が実行するプログラムやデータなどを一時記憶するDRAM1003と、バス1002とDRAM1003およびMPU1001とを接続するためのブリッジ1004とを含む。バス1002には、グラフィックアダプタ1005、HDDコントローラ1006、キーボードコントローラ1007、通信I/F1008がそれぞれ接続される。
【0042】
グラフィックアダプタ1005は、例えば、CRTなどの表示装置2001にグラフィック情報を表示するための制御機能を有する。HDDコントローラ1006は、HDD(ハードディスク装置)2002とのインタフェースを司り、キーボードコントローラ1007は、キーボード2003とのインタフェースを司る。通信I/F1008は、IEEE1284規格に従って画像出力装置52との間の通信を司るパラレルインタフェースである。
【0043】
画像出力装置52は、記録ヘッド3010、記録ヘッド3010を搬送するキャリアを駆動するキャリア(CR)モータ3011、用紙を搬送する搬送モータ(LFモータ)3012などの駆動部と、制御部3003とから構成される。制御部3003は、制御プログラム実行機能と周辺装置制御機能とを兼ね備えるとともに、画像出力装置本体52の全体制御を行うMCU3001と、制御部3003内部の各構成要素を接続するシステムバス3013と、記録データの記録ヘッド3010への供給、メモリアドレスデコーディング、キャリアモータ3011への制御パルス発生機構などを内部に納めたゲートアレイ(G.A.)3002とを有する。
【0044】
また、制御部3003は、MCU3001が実行する制御プログラムやホスト印刷情報等を格納するROM3004と、各種データ(画像記録情報や記録ヘッド3010に供給される記録データなど)を保存するDRAM3005と、IEEE1284規格に従いホスト装置51との間の通信を司るパラレルインタフェースである通信I/F3006と、ゲートアレイ3002から出力されたヘッド記録信号を、記録ヘッド3010を駆動する電気信号に変換するヘッドドライバ3007とを有する。
【0045】
さらに、制御部3003は、ゲートアレイ3002から出力されるキャリアモータ制御パルスを実際にキャリア(CR)モータ3011を駆動する電気信号に変換するCRモータドライバ3008と、MCU3001から出力された搬送モータ制御パルスを、実際に搬送モータ(LFモータ)3012を駆動する電気信号に変換するLFモータドライバ3009とを有する。
【0046】
次に、画像出力装置52の具体的構成について図3を参照しながら説明する。図3は図2の画像出力装置52の構成を具体的に示す斜視図である。
【0047】
画像出力装置52は、図3に示すように、キャリッジHCを有する。キャリッジHCは、リードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合し、リードスクリュー5005は、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5011、5009を介して回転する。これにより、キャリッジHCは、矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッジHCには、記録ヘッドIJH(図2の記録ヘッド3010に相当)とインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。また、紙押え板5002が設けられており、紙押え板5002は、キャリッジHCの移動方向に亘り用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。
【0048】
また、キャリジHCには、ホームポジションにあることを検知するレバー5006が設けられており、キャリッジHCがホームポジションにあると、レバー5006がフォトカプラ5007,5008により検知される。このフォトカプラ5007,5008によるレバー5006の検知は、キャリッジHCがホームポジションにあることを検知し、駆動モータ5013の回転方向切り換えなどを行うためのホームポジション検知手段として機能する。
【0049】
インクジェットカートリッジIJCがホームポジションにあると、その記録ヘッドIJHの前面は、部材5016で支持されているキャップ部材5022で覆われる。また、インクジェットカートリッジIJCの記録ヘッドIJHに対する吸引回復は、吸引手段5015によりキャップ内開口5023を介して行われる。また、部材5019により前後方向に移動可能となるクリーニングブレード5017が設けられ、クリーニングブレード5017および部材5019は、本体支持板5018により支持されている。また、吸引回復の吸引を開始するためのレバー5012が設けられている。このレバー5012は、キャリッジHCと係合するカム5020の移動に伴って移動し、カム5020には、駆動モータ5013から駆動力がクラッチなどの公知の伝達手段を介して伝達される。
【0050】
これらのキャピング、クリーニング、吸収回復は、キャリッジHCがホームポジション側領域に進入したときに、リードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行うことが可能なように構成されているが、周知のタイミングで所望動作を行うことが可能な構成であれば、その構成は限定されるものでない。
【0051】
なお、上述したように、インクカートリッジIJCはインクタンクITと記録ヘッドIJHとを一体的にした交換可能な構成を有するが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成し、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換可能な構成にしてもよい。
【0052】
また、記録ヘッドIJHは、Y,M,C,K各成分の多値濃度データに基づき少なくともイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つのインクを用いてカラー画像を用紙P上に記録することができる。
【0053】
次に、本情報処理システムにおけるソフトウェア構成について図4を参照しながら説明する。図4は図1の情報処理システムで用いられるソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0054】
ホスト装置51においては、図4に示すように、画像出力装置52に対して記録データを出力するために、階層構造をしたアプリケーションソフトウェアとオペレーティングシステムとドライバソフトの3つが互いに連携して画像処理を行う。
【0055】
本実施形態では、画像出力装置52のそれぞれに個別に依存する部分を、装置固有描画機能31−1,31−2,…,31−nが扱い、画像処理装置の個別の実装に依存するプログラム部品を共通的に処理を行うことができるプログラムと分離し、かつドライバソフトウェアの根幹処理部分を個別の画像出力装置52から独立した構造にしている。
【0056】
ここで、アプリケーションソフトウェアの階層には、アプリケーションソフトウェア11が設けられ、OS(オペレーティングシステム)の階層には、アプリケーションソフトウェア11からの描画命令を受け取る描画処理インタフェース21と、生成した画像データをインクジェットプリンタ等の画像出力装置52へ渡すスプーラ22とが設けられている。
【0057】
ドライバソフトウェアの階層には、画像出力装置固有の表現形式が記憶された装置固有描画機能31−1,31−2,…,31−nと、OSからの線分割化画像情報を受け取りドライバ内部の表色系からデバイス固有の表色系への変換を行う色特性変換部33と、デバイスの各画素の状態を表す量子化量への変換を行う中間調処理部34と、ハーフトーニングが施された画像データを画像出力装置52へのコマンドを付加してスプーラ22に出力するプリントコマンド生成部35とが設けられている。
【0058】
量子化量に変換された線分割化画像に対しては、色特性変換部33による色変換特性や中間調処理部34による中間処理などの画像処理が施され、さらにプリントコマンド生成部35において、データ圧縮/コマンドを付加した上で作成されたデータをOS(オペレーティングシステム)に用意されたスプーラ22を通じて画像出力装置52へ渡すことになる。
【0059】
次に、本実施の形態における画像処理について図5を参照しながら説明する。図5は図4の情報処理システムのソフトウェア構成による画像処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、アプリケーションソフトウェア11が画像出力装置52へ画像を出力する場合について具体的に説明する。
【0060】
アプリケーションソフトウェア11が画像出力装置52へ画像を出力する場合、図5に示すように、まず、アプリケーションソフトウェア11がOSの描画処理インタフェース21を通じて、文字・線分・図形・ビットマップなどの描画命令を発行する(ステップS1)。そして、画面/紙面を構成する描画命令が完結すると(ステップS2)、OSは、ドライバソフトウェア内部の装置固有描画機能31−1,31−2,…,31−nを呼び出しつつ、各描画命令を、OSの内部形式から装置固有の表現形式(各描画単位を線分割化したもの)に変換し(ステップS3)、その後に画面/紙面を線分割化した画像情報としてドライバソフトウェアへ渡す(ステップS4)。
【0061】
ドライバソフトウェア内部では、色特性変換部33によってデバイスの色特性を補正すると共に、ドライバソフトウェア内部の表色系からデバイス固有の表色系への変換を行い(ステップS5)、さらに中間調処理部部34によってデバイスの各画素の状態を表す量子化量への変換(ハーフトーニング)を行う(ステップS6)。なお、ここでの量子化量への変換とは、画像出力装置52の処理するデータの形態に対応し、例えば、画像出力装置52による記録が2値データに基づき行われる場合は、データを2値化し、画像出力装置52による記録が多値データ(濃淡インクによる記録、大小インクによる記録を行うため)に基づき行われる場合は、データを多値化することである。また、中間調処理(ハーフトーニング)についての詳細は後述する。
【0062】
プリントコマンド生成部35は、いずれも量子化(2値化、多値化)された画像データを受け取る(ステップS7)。プリントコマンド生成部35は、量子化された画像情報を相異なる方法にて画像出力装置の特性に合わせて加工する。さらに、このプリンタコマンド生成部35においては、データ圧縮、コマンドヘッダの付加を行う(ステップS8)。
【0063】
その後、プリントコマンド生成部35は、OS内部に設けられたスプーラ22に生成したデータを渡し(ステップS9)、スプーラ22から画像出力装置52へのデータ出力が行われる(ステップS10)。
【0064】
なお、本実施形態では、図5のフローチャートに従ったプログラムをホスト装置51内の記憶装置に格納し、このプログラムを読み出して実行することにより、上述の制御方法を実現させることが可能となる。
【0065】
このように、ドライバソフトウェアの根幹処理部分を個別の画像出力装置52から独立した構造にしているので、ドライバソフトウェアと画像出力装置52間のデータ処理の分担を、ドライバソフトウェアの構成を損なうことなく柔軟に変更することが可能になり、このことはソフトウェアの保守および管理面で有利となる。
【0066】
次に、本実施形態における中間調処理部34によって実行される誤差拡散処理の詳細について説明する。なお、以下に説明する誤差拡散処理は、各画素がイエロ(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(K)成分からなる濃度データであり、各成分は8ビット(256階調表現)で構成される多値の画像データを用いることとする。また、説明を簡便にするために、2色以上のインクを互いに重なり合わないように制御する誤差拡散方式を用いて誤差拡散処理を行う場合を説明する。
【0067】
まず、2色以上のインクを互いに重なり合わないように制御する誤差拡散方式の説明を行う。ここでは、画像データは各画素各濃度成分(Y,M,C,K)が8ビット(階調値が0〜255)の多値データで表現され、出力は2値で行われるものとして説明する。
【0068】
多値カラー画像の注目画素のC成分とM成分の濃度をそれぞれCt、Mt、原画像のC成分とM成分の濃度値をそれぞれC、Mとすれば、
Ct=C+Cerr
Mt=M+Merr
と表される。ここで、CerrとMerrとは、C成分とM成分それぞれについて注目画素に対して誤差拡散された値である。
【0069】
図16に示すように、C、Mの画像形成に関し、注目画素のC成分とM成分の濃度に従って、以下の手順で画像形成制御を行う。
【0070】
まず、M成分の濃度値Mtに基づきC成分の誤差拡散で用いる閾値Cthresholdを求める。そして、C成分の濃度値Ctと閾値Cthresholdとを比較し、濃度値Ctが閾値Cthresholdより大きい場合、Cインクで出力を行う。
【0071】
次いで、C成分の濃度値Ctに基づきM成分の誤差拡散で用いる閾値Mthresholdを求める。そして、M成分の濃度値Mtと閾値Mthresholdとを比較し、濃度値Mtが閾値Mthresholdより大きい場合、Mインクで出力を行う。
【0072】
しかしながら、上記方式においても、従来例の課題と同様に、CおよびMの量子化階調値が多くなると、より処理が煩雑になるという傾向を有する。具体的には、出力を2値で行う場合には1つの閾値テーブルを、3値で行う場合には2つの閾値テーブルを参照するというように、n値で行う場合にはn−1個の閾値テーブルが必要となるため、より階調数の多い多値処理に対しては、準備するテーブルの数がより多くなる。
【0073】
また、閾値テーブルの数だけ、濃度値とその閾値との比較を行うので、その都度メモリ中に格納された閾値テーブルを参照する必要があり、処理速度も必然的に遅くなる。具体的には、5値化の場合、必要な閾値テーブルは4つとなり、以下に示す処理が必要とされる。
【0074】
Ct = C + Cerr
Mt = M + Merr
Cout = 0
if( Ct > Threshold_Table1[Mt] ) Cout=1
if( Ct > Threshold_Table2[Mt] ) Cout=2
if( Ct > Threshold_Table3[Mt] ) Cout=3
if( Ct > Threshold_Table4[Mt] ) Cout=4
Mout = 0
if( Mt > Threshold_Table1[Ct] ) Mout=1
if( Mt > Threshold_Table2[Ct] ) Mout=2
if( Mt > Threshold_Table3[Ct] ) Mout=3
if( Mt > Threshold_Table4[Ct] ) Mout=4
そこで、以下の方法を用いて上記課題を改善する。本実施形態においては、誤差拡散処理の対象がC成分とM成分の多値画像データであり、3値以上に多値化する場合を扱う。
【0075】
この場合における画像形成制御について図6ないし図8を参照しながら説明する。図6は図1の情報処理システムにおける画像形成制御の手順を示すフローチャート、図7は図6の画像形成制御に用いられる閾値条件と出力例を示す図、図8は図6の画像形成制御による中間調部分の出力画像例を示す図である。
【0076】
画像形成制御では、図6に示すように、まずステップS901において、入力画素濃度値C,Mと累積誤差値Cerr,Merrから合計濃度値CtおよびMtを求める。そして、ステップS902において、濃度成分CおよびMの量子化を行う。ここで行う量子化は、従来から知られている単色の誤差拡散手法に基づくものでよい。本実施形態では、シアン色用の誤差拡散手法をf(C)、マゼンタ色用の誤差拡散手法をg(M)と記述しているが、必ずしもシアン色とマゼンタ色に異なる誤差拡散手法を適用する必要はなく、簡単のために同一の手法を用いてもよい。
【0077】
次いで、ステップS903において、マゼンタ用の閾値テーブルTable1を参照して合計濃度値Mtに対応する閾値Table1[Mt]を読み出し、この合計濃度値Mtに対応する閾値Table1[Mt]と合計濃度値Ctとを比較する。ここで、合計濃度値Ctが閾値Table1[Mt]より大きい場合には、ステップS904において、上記ステップS902で求められた量子化値Coutが0であった場合に量子化値を1に設定する。本実施形態では、簡便のために、上記ステップS902で求められた量子化値Coutと数値1とを比較して、大きい方の値を新たなCoutとするようにしている。そして、ステップS905に進む。合計濃度値Ctが閾値Table1[Mt]より大きくない場合には、上記ステップS904をスキプしてステップS905に進む。
【0078】
ステップS905では、閾値テーブルTable2を参照して合計濃度値Ctに対応する閾値Table2[Ct]を読み出し、この合計濃度値Ctに対応する閾値Table2[Ct]と合計濃度値Mtとを比較する。ここで、合計濃度値Mtが閾値Table2[Ct]より大きい場合には、ステップS906において、上記ステップS902で求められた量子化値Moutが0であった場合に量子化値を1に設定する。本実施形態では、簡便のために、上記ステップS902で求められた量子化値Moutと数値1とを比較し、大きい方の値を新たなMoutとするようにしている。そして、ステップS907に進む。合計濃度値Mtが閾値Table2[Ct]より大きくない場合には、上記ステップS906をスキップしてステップS907に進む。
【0079】
ステップS907では、上記ステップS901からステップS906までの間において確定された出力量子化値CoutおよびMoutに基づき誤差量を計算し、誤差を周辺の画素へ拡散させる。そして、本処理を終了する。
【0080】
上記画像形成制御において、例えば4値化のときのシアンとマゼンタの入力濃度値と出力値との関係を図7(a)のグラフで表すと、(C:1,M:0),(C:0,M:1)の2つの領域のうち、C<64かつM<64の領域がステップS904およびS906の処理を行った部分である。この際に用いられるマゼンタ用の閾値テーブルTable1の一例としては、図7(b)のグラフで表されるようなテーブルがある。
【0081】
本実施形態では、閾値テーブルとして、マゼンタ用およびシアン用にTable1およびTable2を使用しているが、必ずしも独立のテーブルを持つ必要はなく、簡単のために同一のテーブルを用いてもよい。実用上は、同一のテーブルを使用した場合、Ct=Mtの条件でCoutとMoutの値が同じ値になる可能性が増加するので、マゼンタ、シアンのそれぞれに対し、一部内容が異なるテーブルを使用することが好ましい。これにより、CとMのばらまき効果が向上し、画質の向上を期待することができる。また、同一のテーブルを使用する場合でも、ステップS903およびステップS905のそれぞれの比較において、一方の比較を、等号を含める比較(≧)とすれば、同様の効果を期待することができる。
【0082】
また、本実施形態では、最もハイライト側の閾値条件のみを他の色情報に基づき変調している。よって、本実施形態において、画質が改善されるのは量子化された値が0と1の画素に関してのみとなり、中間調部分に関しては各色独立に誤差拡散を行うことになる。これにより、以下の理由で中間調部分のエリアファクターの変動を抑えることが可能となる。
【0083】
例えば図8(a)においては、中間調部分における各色独立誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例が示されており、図中、点々で塗りつぶされた丸(ドット)801がシアンインクドットを表し、斜線で塗りつぶされた丸(ドット)802がマゼンタインクドットを表す。図8(b)は、着弾位置ずれが発生し、図8(a)のシアンインクドット群全体がインク径とほぼ同じ幅で左側にシフトした場合のプリンタ出力紙面上の結果を示す。元々シアンとマゼンタに互いに相関が無い各色独立誤差拡散の場合、図8(a),(b)のいずれのプリンタ出力紙面上の結果においてもエリアファクターには大きな差が生じない。
【0084】
以上のように、着弾位置ずれが発生する系であっても、その画像への弊害を低減しつつ、ハイライト部の画質改善を行うことができる。さらには、閾値テーブルを採用することで処理を簡略化しつつ、その必要な閾値テーブルの数を1つとすることができるので、閾値テーブルのサイズをコンパクト化することができる。
【0085】
また、上記ステップS902で行う各色独立量子化処理が上記ステップS903〜ステップS906で行う2色同時誤差拡散処理よりも高速である場合には、2色同時誤差拡散処理の回数が少ない分だけ処理速度が向上することになる。
【0086】
以上より、本実施形態によれば、より階調数の多い画像処理形態においても、簡素な構成で高速処理が可能であるとともに、ドット着弾位置ずれに対しても有効に作用する誤差拡散処理を行うことが可能となる。
【0087】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図9ないし図12を参照しながら説明する。図9はダーク部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例を示す図、図10はダークよりの中間調部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例を示す図、図11は本発明の第2の実施形態に係る画像形成制御の手順を示すフローチャート、図12は図11の画像形成制御に用いられる閾値条件と出力例を示す図である。なお、本実施形態は、上記第1の実施形態と同じ構成を有し、その構成についての説明は省略する。
【0088】
上記第1の実施形態では、ハイライト部分にのみ2色同時誤差拡散を割り当てるようにしているが、本実施形態では、より濃度の高い部分についての応用例について説明する。
【0089】
エリアファクターの変化をより少なくしようとする場合、ハイライト部分だけではなく、最も濃度が高い部分についても考慮する必要がある。
【0090】
例えば、ダーク部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例として、図9(a)に示すような、シアンおよびマゼンタの両方により紙面上に青色の領域1100が形成された場合を考える。ここで、点々で塗りつぶされた丸(ドット)1101はマゼンタインクが記録されていない部分を表し、斜線で塗りつぶされた丸(ドット)1102はシアンインクが記録されていない部分を表す。図9(a)の出力結果は、ほぼ均等に紙面上の領域1100が青色で埋められており、シアンインクおよびマゼンタインクの一方が記録されていない部分1101,1102も均等に散らばっているので、良好な画像といえる。これに対し、図9(b)に示すプリンタ出力紙面上の出力結果は、図9(a)に出力結果において、マゼンタインクが記録されていない部分群全体がインク径とほぼ同じ幅で左側にシフトしたものである。若干の紙面上での配置の差はあれ、まだシアンドットが記録されていない部分1102とマゼンタドットが記録されていない部分1101が互いに重なるまでには至っていないので、紙面上のインクの被覆率であるエリアファクターに変化は無い。
【0091】
次に、ダークよりの中間調部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例を図10(a)に示す。本例においては、シアンおよびマゼンタの両方により紙面上に青色の領域1200が形成されている。ここで、点々で塗りつぶされた丸(ドット)1201はマゼンタインクが記録されていない部分を表し、斜線で塗りつぶされた丸(ドット)1202はシアンインクが記録されていない部分を表す。本例は、ほぼ均等に紙面上が青色で埋められており、シアンインクおよびマゼンタインクの一方が記録されていない部分1201,1202も均等に散らばっているので、良好な画像といえる。これに対し、図10(b)に示す出力結果例は、図10(a)の出力結果に対し、マゼンタインクが記録されていない部分群全体がインク径とほぼ同じ幅で左側にシフトしたものである。図(b)に示す例においては、図9(a)から図9(b)への遷移とは異なり、シアンドットが記録されていない部分1202とマゼンタドットが記録されていない部分1201が高い確率で重なっている。このような場合、重なった部分はシアン、マゼンタいずれのインクでも記録されず、紙面上のインクの被覆率であるエリアファクターは大きく変化する。
【0092】
そこで、本実施形態は、第1の実施形態と同様に、簡素な構成で高速処理を可能とするとともに、上記ダーク部分のエリアファクターの変動を低減しかつダークよりの中間調のエリアファクターの変動を低減するように誤差拡散処理を行う。
【0093】
次に、本実施形態における画像形成制御について図11を参照しながら説明する。
【0094】
本実施形態の画像形成制御では、図11に示すように、まずステップS1301において、入力画素濃度値C,Mと累積誤差値Cerr,Merrから合計濃度値CtおよびMtを求める。そして、ステップS1302において、合計濃度値CtおよびMtに基づいた量子化を行う。ここで行う量子化は、第1の実施形態と同様に従来から知られている単色の誤差拡散手法に基づくものでよく、シアン色用の誤差拡散手法をf(Ct)、マゼンタ色用の誤差拡散手法をg(Mt)と表している。また、シアン色とマゼンタ色に異なる誤差拡散手法を適用する必要はなく、簡単のために同一の手法を用いてもよい。
【0095】
次いで、ステップS1303において、閾値テーブルTable1から合計濃度値Mtに対応する閾値Table1[Mt]を読み出し、この合計濃度値Mtに対応する閾値Table1[Mt]と合計濃度値Ctとを比較し、合計濃度値Ctが閾値Table1[Mt]より小さい場合には、ステップS1304において、上記ステップS1302で求められた量子化値Coutがn値化量子化の最大値である“n−1”であった場合に量子化値を2番目に大きい値である“n−2”に設定する。本実施形態では、簡便のために、上記ステップS1302で求められた量子化値Coutと数値n−2とを比較して、小さい方の値を新たなCoutとするようにしている。そして、ステップS1305に進む。これに対し、上記ステップS1303で合計濃度値Ctが閾値Table1[Mt]より小さくない場合には、上記ステップS1304をスキップしてステップS1305に進む。
【0096】
ステップS1305では、閾値テーブルTable2から合計濃度値Ctに対応する閾値Table2[Ct]を読み出し、この合計濃度値Ctに対応する閾値Table2[Ct]と合計濃度値Mtとを比較し、合計濃度値Mtが閾値Table2[Ct]より小さい場合には、ステップS1306において、上記ステップS1302で求められた量子化値Moutがn値化量子化の最大値である“n−1”であった場合に量子化値を2番目に大きい値である“n−2”に設定する。本実施形態では、簡便のために、上記ステップS1302で求められた量子化値Moutと数値n−2とを比較し、小さい方の値を新たなMoutとするようにしている。そして、ステップS1307に進む。これに対し、上記ステップS1305で合計濃度値Mtが閾値Table2[Ct]より小さくない場合には、上記ステップS1306をスキップしてステップS1307に進む。
【0097】
ステップS1307では、上記ステップS1302〜ステップS1306までに確定した出力量子化値CoutおよびMoutに基づき誤差量を計算し、誤差を周辺へと拡散させる。そして、本処理を終了する。
【0098】
上記画像形成制御において、例えば4値化のときのシアンとマゼンタの入力濃度値と出力値との関係を図12(a)のグラフで表すと、(C:3,M:2)、(C:2,M:3)の2つの領域のうち、C>192かつM>102の領域がステップS1304およびS1306の処理を行った部分である。また、ここでは、閾値テーブルTable1としては、例えば図12(b)のグラフで表されるようなテーブルが用いられる。
【0099】
本実施形態では、閾値テーブルとして、マゼンタ用およびシアン用にTable1およびTable2を使用しているが、必ずしも独立のテーブルを持つ必要はなく、簡単のために同一のテーブルを用いてもよい。実用上は、同一のテーブルを使用した場合、Ct=Mtの条件でCoutとMoutの値が同じ値になる可能性が増加するので、マゼンタ、シアンのそれぞれに対し、一部内容が異なるテーブルを使用することが好ましい。これにより、CとMのばらまき効果が向上し、画質の向上を期待することができる。また、同一のテーブルを使用する場合でも、ステップS1303およびステップS1305のそれぞれの比較において、一方の比較を、等号を含む比較(≧)とすれば、同様の効果を期待することができる。
【0100】
このように、本実施形態によれば、簡素な構成で高速処理を可能とするとともに、ダーク部分のエリアファクターの変動を低減しかつダークよりの中間調のエリアファクターの変動を低減することができる。
【0101】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図13を参照しながら説明する。図13は本発明の第2の実施形態に係る画像形成制御に用いられる閾値条件と出力例を示す図である。なお、本実施形態は、第1の実施形態と同じ構成を有し、その構成についての説明は省略する。
【0102】
本実施形態においては、第1の実施形態で説明したハイライト部分に注目した2色同時誤差拡散手法と、第2の実施形態で説明したダーク部分に注目した2色同時誤差拡散手法とを組み合わせた画像形成制御が行われる。この画像形成制御を行う際の実際の処理フローは、図6のフローチャートのステップS907の直前から図11のフローチャートのステップS1303へと進み、ステップS1307の直前から再び図6のフローチャートのステップS907へと進む形となる。各ステップの処理は上記第1および第2の実施形態に従うものとする。
【0103】
また、本実施形態の画像形成制御における、例えば4値化のときのシアンとマゼンタの入力濃度値と出力値との関係を図13(a)に示す。また、閾値テーブルTable1としては、例えば図13(b)のグラフで表されるようなテーブルが用いられる。すなわち、本実施形態では、ハイライト部分およびダーク部分のエリアファクターの変動を抑えるために、少なくとも1色に対して2つの閾値テーブルが用いられる。
【0104】
このように、本実施形態によれば、ハイライト部分とダーク部分に重点的に2色同時誤差拡散を適用することにより、簡素な構成で高速処理を可能とするとともに、全濃度領域でバランスが取れた画像を形成することができる。
【0105】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図14および図15を参照しながら説明する。図14は本発明の第4の実施形態に係る画像形成制御の手順を示すフローチャート、図15は図14の画像形成制御における誤差拡散手法を含めた誤差拡散処理の切替手順を示すフローチャートである。
【0106】
上記第1、第2および第3の各実施形態においては、量子化結果と閾値との比較に基づいて最終的な量子化値を決定しているが、必ずしも両方の結果から判断する必要はない。そこで、本実施形態では、合計濃度値に応じていずれの誤差拡散手法を用いるかを決定する。
【0107】
具体的には、本実施形態の画像形成制御は、図14のフローチャートに従い実行される。このフローチャートをプログラムコードで表すと、以下のようになる。ここで、各コードに対応する図14中のステップ番号を右側に付記する。
【0108】
Figure 0003787530
また、下記のように入力濃度値に応じてどちらの方法を用いるかを決定してもよい。
【0109】
Figure 0003787530
さらに言えば、量子化部分のみを選択的に使用することに限定せず、誤差の拡散部分を含めて、画素毎の誤差拡散処理手法を切り替えることによっても同様の効果を期待することができ、さらに各誤差拡散手法に好適な誤差の拡散手法を採用することができる。
【0110】
この場合の処理手順は、図15のフローチャートに示される。このフローチャートをプログラムコードで表すと、以下のようになる。ここで、各コードに対応する図15中のステップ番号を右側に付記する。
【0111】
Figure 0003787530
ここで、Diffuse C Error1は量子化Cout = f( Ct )に対応する誤差拡散手段であり、Diffuse C Error2は2色同時誤差拡散に対応する誤差拡散手段である。また、同様に、Diffuse M Error1は量子化Mout = g( Mt )に対応する誤差拡散手段であり、Diffuse M Error2は2色同時誤差拡散に対応する誤差拡散手段である。
【0112】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0113】
上記第1の実施形態では、より簡便な誤差拡散方式について説明したが、本実施形態では、上記第1の実施形態を従来例に対して適用した例を説明する。
【0114】
Figure 0003787530
以上のように処理を非常に簡便することができる。
【0115】
上記f(Ct)およびg(Mt)は第1の実施形態のものと同じである。同様に、第2〜3実施形態も従来例に適用することができる。
【0116】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
【0117】
上記第1〜5の各実施形態では、シアンおよびマゼンタの2色のみを扱ったが、本実施形態では、より多くの濃度値を扱う。具体的には、シアンの大液滴濃インクと大液滴淡インクと小液滴濃インクと小液滴淡インク、およびマゼンタの大液滴濃インクと大液滴淡インクと小液滴濃インクと小液滴淡インクのドットの重なり合いを低減する多値誤差拡散を行う。
【0118】
以下、
Clはシアンの大液滴濃インク、Csはシアンの小液滴濃インク、
clはシアンの大液滴淡インク、csはシアンの小液滴淡インク、
Mlはマゼンタの大液滴濃インク、Msはマゼンタの小液滴濃インク、
mlはマゼンタの大液滴淡インク、msはマゼンタの小液滴淡インク、
それぞれの濃度値を表すとし、各濃度値の累積誤差は語尾にerrを付与して表すものとする。
【0119】
本実施形態では、
Figure 0003787530
Figure 0003787530
という手順を取る。
【0120】
上記方法によって、複数色の染料濃度が異なり、吐出量が異なるインク群間の重なりを低減することができる。さらに、より多い階調数の量子化に対しても高速に行うことが可能となる。
【0121】
以上、第1〜第6の各実施形態で説明した例は、インクの色をシアンとマゼンタの2色とし、染料濃度も濃・淡の2段階とし、吐出量も大・小の2段階としたが、本発明の効果は特に上記の場合に限定されるものではなく、それぞれより大きな色数、量子化階調数、染料濃度階調数、吐出量階調数の場合に対しても同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0122】
上記各実施形態においては、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていてもよい。
【0123】
また、各実施形態において、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)が設けられ、熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることによって、記録の高密度化、高精細化を達成することができる。
【0124】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。より好ましくは、上記駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成される。
【0125】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0126】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としてもよい。
【0127】
さらに、記録装置が記録可能な最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0128】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0129】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うためには有効である。
【0130】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせた構成にしてもよいが、異なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0131】
また、上記各実施形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0132】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるものなどのような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合、インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0133】
さらに加えて、本発明に係る画像処理装置の形態としては、コンピュータなどの情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダなどと組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであってもよい。
【0134】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0135】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0136】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはうまでもない。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、より階調数の多い画像処理形態においても、簡素な構成で高速処理が可能であるとともに、ドット着弾位置ずれに対しても有効に作用する誤差拡散処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を構成するための情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の情報処理システムを構成するホスト装置51と画像出力装置52のハードウェア構成概要を示すブロック図である。
【図3】図2の画像出力装置52の構成を具体的に示す斜視図である。
【図4】図1の情報処理システムで用いられるソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図5】図4の情報処理システムのソフトウェア構成による画像処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図1の情報処理システムにおける画像形成制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】図6の画像形成制御に用いられる閾値条件と出力例を示す図である。
【図8】図6の画像形成制御による中間調部分の出力画像例を示す図である。
【図9】ダーク部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例を示す図である。
【図10】ダークよりの中間調部分における2色同時誤差拡散のプリンタ出力紙面上の結果例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る画像形成制御の手順を示すフローチャートである。
【図12】図11の画像形成制御に用いられる閾値条件と出力例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る画像形成制御に用いられる閾値条件と出力例を示す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る画像形成制御の手順を示すフローチャートである。
【図15】図14の画像形成制御における誤差拡散手法を含めた誤差拡散処理の切替手順を示すフローチャートである。
【図16】従来のインクジェット方式に従う画像形成制御を示す図である。
【図17】従来の解決すべき課題を説明するためのハイライト部分の出力画像を示す図である。
【図18】従来の解決すべき課題を説明するための中間調部分の出力画像を示す図である。
【符号の説明】
11 アプリケーションソフトウェア
21 描画処理インタフェース
22 スプーラ
31−1,31−2,…,31−n 装置固有描画機能
33 色特性変換部
34 中間調処理部(ハーフトーニング部)
35 プリントコマンド生成部
51 ホスト装置
52 画像出力装置
53 双方向インタフェース
54 ドライバソフトウェア
1000 処理部
1001 MPU
1005 グラフィックアダプタ
1006 HDDコントローラ
1007 キーボードコントローラ
1008 通信I/F
2001 表示装置
2002 HDD
2003 キーボード

Claims (4)

  1. 少なくとも第1濃度成分および第2濃度成分を含む複数の濃度成分からなる多値画像データに量子化処理を施し、3値以上の量子化結果を出力する画像処理装置であって、
    前記多値画像データにより表現される多値画像の注目画素における前記第1濃度成分の濃度値と、前記注目画素の近傍画素から拡散された第1濃度成分誤差値とを累積した第1濃度成分累積値、および、前記注目画素における前記第2濃度成分の濃度値と、該注目画素の近傍画素から拡散された第2濃度成分誤差値とを累積した第2濃度成分累積値を算出する濃度成分累積値算出手段と、
    前記第1濃度成分累積値が予め決められている第1量子化手法決定閾値より小さい場合に、前記第2濃度成分累積値に対応する閾値と前記第1濃度成分累積値とに基づいて第1量子化結果を算出し、前記第1濃度成分累積値が前記第1量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第1濃度成分累積値に基づいて第1量子化結果を算出する第1量子化結果算出手段と、
    前記第1量子化結果に基づいて前記第1濃度成分の誤差量を算出して周辺画素へ拡散する第1誤差拡散手段と、
    前記第2濃度成分累積値が予め決められている第2量子化手法決定閾値よりも小さい場合に、前記第1濃度成分累積値に対応する閾値と前記第2濃度成分累積値とに基づいて第2量子化結果を算出し、前記第2濃度成分累積値が前記第2量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第2濃度成分累積値に基づいて第2量子化結果を算出する第2量子化結果算出手段と、
    前記第2量子化結果に基づいて前記第2濃度成分の誤差量を算出して周辺画素へ拡散する第2誤差拡散手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 少なくとも第1濃度成分および第2濃度成分を含む複数の濃度成分からなる多値画像データに量子化処理を施し、3値以上の量子化結果を出力するための画像処理方法であって、
    前記多値画像データにより表現される多値画像の注目画素における前記第1濃度成分の濃度値と、前記注目画素の近傍画素から拡散された第1濃度成分誤差値とを累積した第1濃度成分累積値、および、前記注目画素における前記第2濃度成分の濃度値と、該注目画素の近傍画素から拡散された第2濃度成分誤差値とを累積した第2濃度成分累積値を算出する濃度成分累積値算出工程と、
    前記第1濃度成分累積値が予め決められている第1量子化手法決定閾値より小さい場合に、前記第2濃度成分累積値に対応する閾値と前記第1濃度成分累積値とに基づいて第1量子化結果を算出し、前記第1濃度成分累積値が前記第1量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第1濃度成分累積値に基づいて第1量子化結果を算出する第1量子化結果算出工程と、
    前記第1量子化結果に基づいて前記第1濃度成分の誤差量を算出して周辺画素に拡散する第1誤差拡散工程と、
    前記第2濃度成分累積値が予め決められている第2量子化手法決定閾値よりも小さい場合に、前記第1濃度成分累積値に対応する閾値と前記第2濃度成分累積値とに基づいて第2量子化結果を算出し、前記第2濃度成分累積値が前記第2量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第2濃度成分累積値に基づいて第2量子化結果を算出する第2量子化結果算出工程と、
    前記第2量子化結果に基づいて前記第2濃度成分誤差値を算出して周辺画素に拡散する第2誤差拡散工程と
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  3. 少なくとも第1濃度成分および第2濃度成分を含む複数の濃度成分からなる多値画像データに量子化処理を施し、3値以上の量子化結果を出力するための、コンピュータにより実行可能なプログラムであって、
    前記多値画像データにより表現される多値画像の注目画素における前記第1濃度成分の濃度値と、前記注目画素の近傍画素から拡散された第1濃度成分誤差値とを累積した第1濃度成分累積値、および、前記注目画素における前記第2濃度成分の濃度値と、該注目画素の近傍画素から拡散された第2濃度成分誤差値とを累積した第2濃度成分累積値を算出する濃度成分累積値算出ステップと、
    前記第1濃度成分累積値が予め決められている第1量子化手法決定閾値より小さい場合に、前記第2濃度成分累積値に対応する閾値と前記第1濃度成分累積値とに基づいて第1量子化結果を算出し、前記第1濃度成分累積値が前記第1量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第1濃度成分累積値に基づいて第1量子化結果を算出する第1量子化結果算出ステップと、
    前記第1量子化結果に基づいて前記第1濃度成分の誤差量を算出して周辺画素へ拡散する第1誤差拡散ステップと、
    前記第2濃度成分累積値が予め決められている第2量子化手法決定閾値よりも小さい場合に、前記第1濃度成分累積値に対応する閾値と前記第2濃度成分累積値とに基づいて第2量子化結果を算出し、前記第2濃度成分累積値が前記第2量子化手法決定閾値以上である場合に、前記第2濃度成分累積値に基づいて第2量子化結果を算出する第2量子化結果算出ステップと、
    前記第2量子化結果に基づいて前記第2濃度成分の誤差量を算出して周辺画素に拡散する第2誤差拡散ステップと
    を有することを特徴とするプログラム。
  4. 請求項3記載のプログラムをコンピュータ読み取り可能に格納したことを特徴とする記憶媒体。
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