JP4447767B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置及び画像処理方法に関し、特に、多値画像濃度データに誤差拡散処理を施して擬似中間調処理を行う画像処理装置及び画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多値画像を2値で表現する疑似階調処理として誤差拡散法が知られている("An Adaptive Algorithm for Spatial Gray Scale" in society for Information Display 1975 Symposium Digest of Technical Papers, 1975, 36)。この方法は、着目画素をP、その濃度をv、着目画素Pの周辺画素P0、P1、P2、P3の濃度をそれぞれv0、v1、v2、v3、2値化のための閾値をTとすると、着目画素Pにおける2値化誤差Eを周辺画素P0、P1、P2、P3に経験的に求めた重み係数W0、W1、W2、W3で振り分けてマクロ的に平均濃度を元画像の濃度と等しくする方法である。
【0003】
例えば、出力2値データをoとすると
v ≧ T ならば o = 1, E = v - Vmax; ....(1)
v < T ならば o = 0, E = v - Vmin;
( ただし、Vmax:最大濃度、Vmin:最小濃度 )
v0 = v0 + E × W0; ....(2)
v1 = v1 + E × W1; ....(3)
v2 = v2 + E × W2; ....(4)
v3 = v3 + E × W3; ....(5)
( 重み係数の例: W0 = 7/16, W1 = 1/16, W2 = 5/16, W3 = 3/16 )
と表すことができる。
【0004】
従来、例えば、カラーインクジェットプリンタ等、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)4色のインクを用いて多値画像を出力する際には、各色独立に誤差拡散法等を用いて疑似階調処理を行っていたために、1色について見た場合には視覚特性が優れていても、2色以上が重なると必ずしも良好な視覚特性が得られなかった。
【0005】
この問題を改良するために、特開平8−279920号公報および特開平11−10918号公報等においては、2色以上を組み合わせて誤差拡散法を用いることにより、2色以上が重なり合う場合においても良好な視覚特性の得られる擬似中間調処理方法が開示されている。
【0006】
また、特開平9−139841号公報においては、2色以上を独立に疑似中階調処理をしたのちに、入力値の合計により出力値の修正を行い、同様な改良を行う方法が開示されている。
【0007】
特に、カラー画像の中濃度領域の粒状感を低減するのに、シアン成分(C)とマゼンタ成分(M)のドットが互いに重なり合わない様に画像形成をする事が効果的であり、そのために以下の手法が用いられている。
【0008】
図10は従来のインクジェット方式に従う画像形成制御を示す図である。
【0009】
ここでは、画像データは各画素各濃度成分(YMCK)が8ビット(階調値が0〜255)の多値データで表現されるとして説明する。
【0010】
多値カラー画像の注目画素のC成分とM成分の濃度Ct、Mtは夫々、原画像のC成分とM成分の濃度値を夫々、C、Mとすれば、
Ct = C + Cerr
Mt = M + Merr
と表される。ここで、CerrとMerrとはC成分とM成分夫々について注目画素に対して誤差拡散された値である。
【0011】
図10に示されるように、C、Mの画像形成に関し、注目画素のC成分とM成分の濃度に従って、4通りの画像形成制御を行う。
1.(Ct+Mt)の和が閾値(Threshold 1)以下、即ち、図10の領域(1)に属する場合には、CインクもMインクも用いてドット記録はしない。
2.(Ct+Mt)の和が閾値(Threshold 1)を越えており、かつ、(Ct+Mt)の和が別の閾値(Threshold 2)未満であり、かつ、Ct>Mtである、即ち、図10の領域(2)に属する場合には、Cインクのみでドット記録を行う。
3.(Ct+Mt)の和が閾値(Threshold 1)を越えており、かつ、(Ct+Mt)の和が別の閾値(Threshold 2)未満であり、かつ、Ct≦Mtである、即ち、図10の領域(3)に属する場合には、Mインクのみでドット記録を行う。
4.(Ct+Mt)の和が別の閾値(Threshold 2)以上である、即ち、図10の領域(4)に属する場合には、CインクとMインクとを用いてドット記録を行う。
【0012】
なお、ここで、Threshold 1<Threshold 2である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例のように、完全にC成分によるドットとM成分によるドットとを排他的に配置して画像形成すると、C成分とM成分とが50%ずつの原画像の場合、例えば、図11(a)に示すように、理想的には全画素がCインクによるドット或いはMインクによるドットで埋められる事になる。この状態で、図11(b)に示すようにCインクによるドット位置とMインクによるドット位置とが何らかの原因で相対的にずれた場合、画像の大部分においてCインクによるドットとMインクによるドットとの重なり合いが生じた画素(これは青っぽく見える画素になる)と何のドットも形成されない白抜け画素が支配的になる。
【0014】
従って、例えば、インクジェットプリンタのキャリッジ走査方向にCインクを吐出するノズルとMインクを吐出するノズルが並んで配置されている構成の記録ヘッドを用いて記録を行うと、キャリッジの走査速度の変動等によってその走査方向の位置に従って、形成画像が図11(a)或いは図11(b)に示すように周期的に変動し、白抜け画素の存在確率の変動により、人間の目には該当する領域の濃度が周期的に変動して見える。言いかえると、人間の眼には品質の悪い画像となって現れる。
【0015】
これに対して、CインクによるドットとMインクによるドットとを全く独立に配置して画像形成すると、上記と同様にC成分とM成分とが50%ずつの原画像の場合、例えば、図12(a)に示すように、理想的には何も記録されない画素、Cインクのみで記録される画素、Mインクのみで記録される画素、Cインク及びMインクの両方で記録される画素が満遍なく約25%ずつの存在確率で形成される。
【0016】
このようなCインクによるドットとMインクによるドットとを独立に配置した場合は、そのドット形成位置のずれによって、例えば、図12(b)に示すように、Cインクのみで記録されるべき画素に隣のMインクにより記録される画素が重なる場合もあるが、逆に、CインクとMインクの両方によって記録されるべき画素がCインク或いはMインクのいずれかでしか記録されなくなる可能性もあり、全体としての濃度の変化はCインクによるドットとMインクによるドットを完全に排他的に配置した場合に比べると小さい。
【0017】
従って、CインクによるドットとMインクによるドットとを排他的に配置することはハイライト部分の粒状感を低減させる効果があるとはいえ、逆に画像形成の精度との兼ね合いで、場合によっては中間濃度から高濃度領域で画像の一様性を損なう傾向があるという問題がある。逆にハイライト部にのみ着目すると、元々十分離れて各々のドットが配置されているので、ドット位置のずれによる画像品質の劣化は非常に小さく排他的配置を行う効果の方が大きい。
【0018】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、画像濃度に従って最適な画素配置を行って高品位な画像を形成することができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の画像処理装置は、以下のような構成からなる。
【0020】
即ち、第1の色成分と第2の色成分とを含む複数の色成分からなる多値画像データに誤差拡散処理を施す画像処理装置であって、注目画素を表わす前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値画像データと前記注目画素に対して誤差拡散された前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値誤差データとから前記注目画素に対する前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値とを生成する生成手段と、前記第1及び前記第2の色成分の値を用いて、前記注目画素に対する前記第1及び第2の色成分の値を二値化する二値化手段と、前記二値化の結果に基づき画像形成を行う画像形成手段とを有し、前記二値化手段は、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が所定の閾値以下の場合には、前記画像形成手段により前記第1の色成分のドットも前記第2の色成分のドットも形成されないように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との内、いずれかの値が前記所定の閾値以下の場合には、前記画像形成手段により前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値の内、大きい値をもつ色成分のドットだけが形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値のいずれの値も前記所定の閾値より大きい場合には、前記画像形成手段により前記第1の色成分のドットと前記第2の色成分のドットの両方が形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化することを特徴とする画像処理装置を備える。
【0021】
ここで、その二値化手段は、前記第1の成分の値と前記第2の成分の値との和を前記所定の閾値と比較する第1比較手段と、前記第1の成分の値と前記第2の成分の値との大小関係を比較する第2比較手段と、前記第1の色成分の値と前記所定の閾値を比較する第3比較手段と、前記第2の色成分の値と前記所定の閾値を比較する第4比較手段と、を含と良い。
【0024】
以上の場合、前記複数の成分は、イエロ成分、マゼンタ成分、シアン成分、及びブラック成分であり、第1の成分はシアン成分であり、第2の成分はマゼンタ成分である。
【0026】
さらに、前記誤差拡散処理の実行結果を入力して画像形成を行う、例えば、インクジェットプリンタのような画像形成手段を備えることが望ましい。
【0028】
なお、前記所定の閾値各色成分の最大値の略半分の値である
【0029】
また他の発明によれば、第1の色成分と第2の色成分とを含む複数の色成分からなる多値画像データに誤差拡散処理を施し、画像形成装置に出力する画像処理方法であって、注目画素を表わす前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値画像データと前記注目画素に対して誤差拡散された前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値誤差データとから前記注目画素に対する前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値とを生成する生成工程と、前記第1及び前記第2の色成分の値を用いて、前記注目画素に対する前記第1及び第2の色成分の値を二値化する二値化工程とを有し、前記二値化工程は、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が所定の閾値以下の場合には、前記画像形成装置により前記第1の色成分のドットも前記第2の色成分のドットも形成されないように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との内、いずれかの値が前記所定の閾値以下の場合には、前記画像形成装置により前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値の内、大きい値をもつ色成分のドットだけが形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値のいずれの値も前記所定の閾値より大きい場合には、前記画像形成装置により前記第1の色成分のドットと前記第2の色成分のドットの両方が形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化することを特徴とする画像処理方法を備える。
【0030】
さらに他の発明によれば、以上の画像処理方法を実行するプログラムを格納したコンピュータによって読取可能な記憶媒体を備える。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0033】
[共通実施形態]
まず、以下のいくつかの実施形態において共通に用いられる情報処理システムの全体概要、ハードウェア構成の概要、ソフトウェア構成の概要、及び、画像処理の概要について説明する。
【0034】
図1は、本発明の共通実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0035】
図1に示されているように、この情報処理システムは、パソコン等で構成されるホスト装置51と、プリンタ等で構成される画像出力装置52とを備え、これらの間が双方向インタフェース53を介して接続されている。そして、ホスト装置51のメモリには、本発明を適用したドライバソフトウェア54がロードされている。
【0036】
1.ホスト装置51と画像出力装置52のハードウェア構成
次に、ホスト装置51と画像出力装置52のハードウェア構成について説明する。
【0037】
図2は情報処理システムを構成するホスト装置51と画像出力装置52のハードウェア構成概要を示すブロック図である。
【0038】
図2に示されているように、ホスト装置51は処理部1000とこれに周辺装置を含めてホスト装置全体を構成している。また、画像出力装置52は、記録ヘッド3010、記録ヘッド3010を搬送するキャリアを駆動するキャリア(CR)モータ3011、用紙を搬送する搬送モータ3012などの駆動部と、制御回路部3003とから構成されている。
【0039】
ホスト装置51の処理部1000は、制御プログラムに従ってホスト装置の全体制御を司るMPU1001、システム構成要素を互いに接続するバス1002、MPU1001が実行するプログラムやデータ等を一時記憶するDRAM1003、システムバスとメモリバス、MPU1001を接続するブリッジ1004、例えば、CRTなどの表示装置2001にグラフィック情報を表示するための制御機能を備えたグラフィックアダプタ1005を含んでいる。
【0040】
さらに、処理部1000はHDD装置2002とのインタフェースを司るHDDコントローラ1006、キーボード2003とのインタフェースを司るキーボードコントローラ1007、IEEE1284規格に従って画像出力装置52との間の通信を司る、パラレルインタフェースである通信I/F1008を備えている。
【0041】
さらに、処理部1000には、グラフィックアダプタ1005を介して操作者にグラフィック情報等を表示する表示装置2001(この例では、CRT)が接続されている。更に、プログラムやデータが格納された大容量記憶装置であるハードディスクドライブ(HDD)装置2002、キーボード2003が夫々、コントローラを介して接続されている。
【0042】
一方、画像出力装置52の制御回路部3003は、制御プログラム実行機能と周辺装置制御機能とを兼ね備えた、画像出力装置本体52の全体制御を司るMCU3001、制御回路部内部の各構成要素を接続するシステムバス3002、記録データの記録ヘッド3010への供給、メモリアドレスデコーディング、キャリアモータへの制御パルス発生機構等を制御回路として内部に納めたゲートアレイ(G.A.)を備えている。
【0043】
また、制御回路部3003は、MCU3001が実行する制御プログラムやホスト印刷情報等を格納するROM3004、各種データ(画像記録情報やヘッドに供給される記録データ等)を保存するDRAM3005、IEEE1284規格に従いホスト装置51との間の通信を司るパラレルインタフェースである通信I/F3006、ゲートアレイ3003から出力されたヘッド記録信号に基づき、記録ヘッド3010を駆動する電気信号に変換するヘッドドライバ3007を備えている。
【0044】
さらに、制御回路部3003は、ゲートアレイ3003から出力されるキャリアモータ制御パルスを実際にキャリア(CR)モータ3011を駆動する電気信号に変換するCRモータドライバ3008、MCU3001から出力された搬送モータ制御パルスを、実際に搬送モータを駆動する電気信号に変換するLFモータドライバ3009を備えている。
【0045】
次に画像出力装置52の具体的構成について説明する。
【0046】
図3は、画像出力装置52の代表的な実施形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
【0047】
図3において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア5009〜5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向にわたって記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0048】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0049】
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0050】
また、インクジェットプリンタIJRAの内部には、図2において言及した制御回路部が内蔵されている。
【0051】
記録ヘッドIJHは、YMCK各成分の多値濃度データに基づいて、少なくともイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つのインクを用いてカラー画像を記録することができる。
【0052】
2.ソフトウェア構成の概要及び画像処理の概要
図4は、上述した情報処理システムで用いられるソフトウェアの構造を示すブロック図である。
【0053】
図4から分かるように、画像出力装置52に対して記録データを出力するためには、ホスト装置52において、階層構造をしたアプリケーションソフトウェアとオペレーティングシステムとドライバソフトの3つが互いに連携して画像処理を行う。
【0054】
この実施形態では、画像出力装置夫々に個別に依存する部分は、装置固有描画機能31−1、31−2、……、31−nが扱い、画像処理装置の個別の実装に依存するプログラム部品を共通的に処理を行なうことができるプログラムと分離し、かつドライバソフトウェアの根幹処理部分を個別の画像出力装置から独立した構造にしている。
【0055】
量子化量に変換された線分割化画像は、色特性変換33や中間調処理(ハーフトーニング)34などの画像処理が施され、さらにプリントコマンド生成35において、データ圧縮/コマンドを付加した上で作成されたデータをOS(オペレーティングシステム)に用意されたスプーラ22を通じて画像出力装置52へ渡すことになる。
【0056】
図4に示すように、アプリケーションソフトウェアの階層には、アプリケーションソフトウェア11が設けられ、OS(オペレーティングシステム)の階層には、アプリケーションソフトウェア11からの描画命令を受け取る描画処理インタフェース21と生成した画像データをインクジェットプリンタ等の画像出力装置52へ渡すスプーラ22とが設けられている。
【0057】
そして、ドライバソフトウェアの階層には、画像出力装置固有の表現形式が記憶された装置固有描画機能31−1、31−2、……、31−nと、OSからの線分割化画像情報を受け取りドライバ内部の表色系からデバイス固有の表色系への変換を行う色特性変換部33と、デバイスの各画素の状態を表す量子化量への変換を行うハーフトーニング部34と、ハーフトーニングが施された画像データを画像出力装置52へのコマンドを付加してスプーラ22に出力するプリントコマンド生成部35とが設けられている。
【0058】
次に、図4と共に図5の画像処理概要を示すフローチャートを参照して、アプリケーションソフトウェアが画像出力装置52へ画像を出力する場合について、具体的に説明する。
【0059】
アプリケーションソフトウェア11が画像出力装置52へ画像を出力する場合は、まず、アプリケーションソフトウェア11がOSの描画処理インタフェース21を通じて、文字・線分・図形・ビットマップなどの描画命令を発行する(ステップS1)。
【0060】
画面/紙面を構成する描画命令が完結すると(ステップS2)、OSは、ドライバソフトウェア内部の装置固有描画機能31−1,31−2,…,31−nを呼び出しつつ、各描画命令を、OSの内部形式から装置固有の表現形式(各描画単位を線分割化したもの)に変換し(ステップS3)、しかる後に画面/紙面を線分割化した画像情報としてドライバソフトウェアへ渡す(ステップS4)。
【0061】
ドライバソフトウェア内部では、色特性変換部33によってデバイスの色特性を補正すると共に、ドライバソフトウェア内部の表色系からデバイス固有の表色系への変換を行い(ステップS5)、さらにハーフトーニング部34によってデバイスの各画素の状態を表す量子化量への変換(ハーフトーニング)を行う(ステップS6)。なお、ここでの量子化量への変換とは、画像出力装置52の処理するデータの形態に対応し、例えば、画像出力装置による記録が2値データに基づき行われる場合は、2値化し、画像出力装置による記録が多値データ(濃淡インクによる記録、大小インクによる記録を行うため)に基づき行われる場合は、多値化されることである。
【0062】
このハーフトーニングについての詳細は、後述する各実施形態において説明する。
【0063】
プリントコマンド生成モジュール35は、いずれも量子化(2値化、多値化)された画像データを受け取る(ステップS7)。プリントコマンド生成モジュール35は、量子化された画像情報を相異なる方法にて画像出力装置の特性に合わせて加工する。更にこのモジュールともにデータ圧縮、コマンドヘッダの付加を行う(ステップS8)。
【0064】
その後、プリントコマンド生成モジュール35は、OS内部に設けられたスプーラ22に生成したデータを受け渡し(ステップS9)、画像出力装置52へのデータ出力を行う(ステップS10)。
【0065】
なお、この実施形態では、図5のフローチャートに従ったプログラムをホスト装置51内の記憶装置に格納し動作することにより、上述の制御方法を実現させることが可能となる。
【0066】
以上のように、ドライバソフトウェアの根幹処理部分を個別の画像出力装置から独立した構造にしているので、ドライバソフトウェアと画像出力装置間のデータ処理の分担を、ドライバソフトウェアの構成を損なうことなく柔軟に変更することが可能になり、ソフトウェアの保守及び管理面で有利となる。
【0067】
次に、以上説明した共通実施形態に従うシステムを用いたいくつかの実施形態について説明する。以下の各実施形態では、ハーフトーニング部34によって実行される誤差拡散処理の詳細について説明する。
【0068】
なお、以下に説明する誤差拡散処理は、各画素がイエロ(Y)成分、マゼンタ(M)成分、シアン(C)成分、ブラック(K)成分からなる濃度データであり、各成分は8ビット(256階調表現)で構成される多値の画像データを用いることとする。
【0069】
[第1実施形態]
ここでは、従来例とは異なり、濃度値に従って各濃度成分による画素の配置を調整することが可能な誤差拡散処理について説明する。この実施形態に従う誤差拡散処理の対象となるのは、C成分とM成分の多値画像データである。
【0070】
この実施形態では、誤差拡散処理によって多値濃度データを2値化する場合を扱う。
【0071】
図6はこの実施形態に従う画像形成制御について示すフローチャートである。
【0072】
以下、このフローチャートを参照してこの実施形態の特徴を説明する。
【0073】
まず、ステップS10では従来例のように注目画素のC成分とM成分夫々の濃度値Ct、Mtを求める。次に、ステップS20では、求められたM成分の濃度値MtとC成分の濃度値Ctとの和が閾値で用いる濃度値127より大きいかどうかを調べる。ここで、Ct+Mt>127であれば、処理はステップS30に進み、さらに、M成分の濃度値MtとC成分の濃度値Ctとの大小関係を調べる。
【0074】
ここで、Ct>Mtであれば、処理はステップS40に進み、Cインクで記録を行うように設定する。さらに、処理はステップS50において、M成分の濃度値Mtが閾値127より大きいかどうかを調べる。ここで、Mt>127であれば、処理はステップS70に進み、Mインクで記録を行うように設定する。その後、処理を終了する。これに対して、Mt≦127であればステップS70をスキップして処理はそのまま終了する。
【0075】
さて、ステップS30において、Ct≦Mtであれば、処理はステップS80に進み、Mインクで記録を行うように設定する。さらに、処理はステップS90において、C成分の濃度値Ctが閾値127より大きいかどうかを調べる。ここで、Ct>127であれば、処理はステップS100に進み、Cインクで記録を行うように設定する。その後、処理を終了する。これに対して、Ct≦127であればステップS100をスキップして処理はそのまま終了する。
【0076】
また、ステップS20において、Ct+Mt≦127であれば、処理はそのまま終了する。
【0077】
図7は、図6に示した処理のC成分とM成分とに関する閾値条件を図示したものである。
【0078】
以上のような処理をまとめると、M成分の濃度値MtとC成分の濃度値Ctとに従って次のようなドット配置がなされる。
【0079】
(1)Ct+Mt≦127
(C成分もM成分も低濃度領域→図7の領域(a)に対応)
CインクでもMインクでもドットを記録しない。
【0080】
(2)Ct+Mt>127かつCt>MtかつMt>127
(C、M成分ともに中〜高濃度領域→図7の領域(d)に対応)
CインクとMインクの両方でドットを記録する(重ね合わせ記録)。
【0081】
(3)Ct+Mt>127かつCt>MtかつMt≦127
(C成分のみが中〜高濃度領域→図7の領域(b)に対応)
Cインクのみでドットを記録する(排他的記録)。
【0082】
(4)Ct+Mt>127かつCt≦MtかつCt>127
(C、M成分ともに中〜高濃度領域→図7の領域(d)に対応)
CインクとMインクの両方でドットを記録する(重ね合わせ記録)。
【0083】
(5)Ct+Mt>127かつCt≦MtかつCt≦127
(M成分のみが中〜高濃度領域→図7の領域(c)に対応)
Mインクのみでドットを記録する(排他的記録)。
【0084】
従って以上説明した実施形態に従えば、一つの濃度成分のみ十分に濃度が高い場合にはその色成分に関しては他の色成分によらずに記録画素を形成するので、中〜高濃度領域での記録でC成分とM成分との記録独立性が高まるので、中濃度以上での画像一様性を維持する事が出来る。
【0085】
[第2実施形態]
第1実施形態では誤差拡散処理によって多値濃度データを2値化する場合を扱ったが、この実施形態では、誤差拡散処理によって多値濃度データを3値化する場合を扱う。
【0086】
図8はこの実施形態に従う画像形成制御について示すフローチャートである。
【0087】
以下、このフローチャートを参照してこの実施形態の特徴を説明する。
【0088】
まず、ステップS110では従来例のように注目画素のC成分とM成分夫々の濃度値Ct、Mtを求める。次に、ステップS120では、求められたM成分の濃度値MtとC成分の濃度値Ctとの和を閾値(Threshold)と比較する。ここで、Ct+Mt>Thresholdであれば処理はステップS130に進み、Ct+Mt≦Thresholdであれば処理はステップS160に進む。
【0089】
ステップS130では、M成分の濃度値MtとC成分の濃度値Ctとの大小関係を調べる。ここで、Ct>Mtであれば、処理はステップS140に進み、C成分とM成分の誤差拡散処理による出力値を決定する。
【0090】
即ち、表1に示すC成分とM成分に対して共通の多値化テーブルを参照して、まず、C成分の出力値(Cout)として、1とf(Ct)(濃度値Ctの値を関数とする多値化テーブル)の値の内、何れか大きい方を選ぶ。例えば、f(Ct)が“0”ならば、Cout=1となり、f(Ct)が“1”ならばCout=1となり、f(Ct)が“2”ならば、Cout=2となる。
【0091】
また、M成分の出力値(Mout)として、濃度値Mtに対応する値を表1の多値化テーブルを参照し、Mout=g(Mt)(濃度値Mtの値を関数とする多値化テーブル)のように決定する。
【0092】
【表1】
Figure 0004447767
また、Ct≦Mtであれば、処理はステップS150に進み、表1に示すC成分とM成分に対して共通の多値化テーブルを参照して、C成分とM成分の誤差拡散処理による出力値を決定する。
【0093】
即ち、C成分の出力値(Cout)として、濃度値Ctに対応する値を表1の多値化テーブルを参照し、Cout=f(Ct)のように決定し、M成分の出力値(Mout)として、1とg(Mt)(濃度値Mtの値を関数とする多値化テーブル)の値の内、何れか大きい方を選ぶ。
【0094】
さらに、ステップS160において、表1に示すC成分とM成分に対して共通の多値化テーブルを参照して、C成分の出力値(Cout)として、濃度値Ctに対応する値を表1の多値化テーブルを参照し、Cout=f(Ct)のように、M成分の出力値(Mout)として、濃度値Mtに対応する値を表1の多値化テーブルを参照し、Mout=g(Mt)のように決定する。
【0095】
ステップS140、S150、或いはS160の後、処理は終了する。
【0096】
なお、この実施形態では、閾値(Threshold)として“85”を用いる。
【0097】
図9は、図8に示した処理のC成分とM成分とに関する閾値条件を図示したものである。
【0098】
また、この実施形態では、説明の簡略化のため、多値化テーブルf(Ct)及びg(Mt)を共通化したが、必ずしも同じテーブルを用いる必要は無く、別々のテーブルを用いて良いことは言うまでもない。
【0099】
また、表1は濃度値が0〜255だけのテーブルとなっているが、実際の濃度値Ct及びMtは誤差の累積を含めると、多値化手段や誤差拡散の誤差振りまき手法等の条件によって異なるが、最大で−128〜+383程度の濃度変動幅を持つ場合が有るので、本発明が表1に示された値によって限定されるものではないことは言うまでもない。この実施形態では説明の簡略化のため記していないが、実際には未表記のCt(Mt)が“0”以下のテーブル部分についてはCt(Mt)=0の多値化テーブルの値と同じ値を設定し、Ct(Mt)が“255”以上のテーブル部分についてはCt(Mt)=255の多値化テーブル値と同じ値を設定すると良い。
【0100】
なお、この実施形態では、3値化のみを扱ったが、画像出力装置であるインクジェットプリンタがドロップ変調と同色系の濃度の異なるインク(例えば、淡シアンインク、濃シアンインク、淡マゼンタインク、濃マゼンタインク)を用いることによって4値化や5値化などに対応可能である場合には、4値化、5値化などの多値の誤差拡散処理を行なうための閾値テーブルを作成しても良いことは言うまでもない。
【0101】
従って以上説明した実施形態に従えば、多値画像データをn値化する場合でも所定の形式の多値化テーブルを用いて処理を行なうので、閾値条件が複雑でも、処理を複雑にすることなく容易に行うことができ、また処理が簡単であるゆえに複雑な閾値条件処理も高速に行うことができる。
【0102】
さて、以上の実施形態においては、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0103】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0104】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0105】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0106】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0107】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0108】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0109】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0110】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0111】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0112】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0113】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0114】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0115】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0116】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の濃度成分からなる多値画像データに誤差拡散処理を施して前記誤差拡散処理の結果を出力する際に、複数の濃度成分の内、第1の濃度成分の濃度値と第2の濃度成分の濃度値とを調べ、その解析結果に従って、第1或いは第2の濃度成分の両方が中高濃度でなければ第1及び第2の濃度成分の誤差拡散処理結果を排他的に出力するように、或いは、第1及び第2の濃度成分のうち少なくとも一方が中高濃度であれば独立的に出力するように制御するので、画像のハイライトから中濃度部分の粒状感を低減させるとともに、中間濃度から高濃度領域で画像の一様性を保持し、高品位な画像を形成することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の共通実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】情報処理システムを構成するホスト装置51と画像出力装置52のハードウェア構成概要を示すブロック図である。
【図3】画像出力装置52の代表的な実施形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
【図4】情報処理システムで用いられるソフトウェアの構造を示すブロック図である。
【図5】画像処理概要を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態に従う画像形成制御について示すフローチャートである。
【図7】第1実施形態で用いる閾値条件を示す図である。
【図8】第2実施形態に従う画像形成制御について示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態で用いる閾値条件を示す図である。
【図10】従来のインクジェット方式に従う画像形成制御を示す図である。
【図11】C成分とM成分とを排他的に配置して画像形成を行う様子を示す図である。
【図12】C成分とM成分とを独立的に配置して画像形成を行う様子を示す図である。
【符号の説明】
11 アプリケーションソフトウェア
21 描画処理インタフェース
22 スプーラ
31−1、31−2、……、31−n 装置固有描画機能
33 色特性変換
34 中間調処理(ハーフトーニング)
35 プリントコマンド生成
51 ホスト装置
52 画像出力装置
53 双方向インタフェース
54 ドライバソフトウェア
1000 処理部
1001 MPU
1002 バス
1003 DRAM
1004 ブリッジ
1005 グラフィックアダプタ
1006 HDDコントローラ
1007 キーボードコントローラ
1008 通信I/F
2001 表示装置
2002 HDD装置
2003 キーボード
3001 MCU
3003 制御回路部
3004 ROM
3005 DRAM
3006 通信I/F
3007 ヘッドドライバ
3008 CRモータドライバ
3009 LFモータドライバ
3010 記録ヘッド
3011 キャリア(CR)モータ
3012 搬送モータ

Claims (7)

  1. 第1の色成分と第2の色成分とを含む複数の色成分からなる多値画像データに誤差拡散処理を施す画像処理装置であって、
    注目画素を表わす前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値画像データと前記注目画素に対して誤差拡散された前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値誤差データとから前記注目画素に対する前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値とを生成する生成手段と、
    前記第1及び前記第2の色成分の値を用いて、前記注目画素に対する前記第1及び第2の色成分の値を二値化する二値化手段と、
    前記二値化の結果に基づき画像形成を行う画像形成手段とを有し、
    前記二値化手段は、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が所定の閾値以下の場合には、前記画像形成手段により前記第1の色成分のドットも前記第2の色成分のドットも形成されないように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との内、いずれかの値が前記所定の閾値以下の場合には、前記画像形成手段により前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値の内、大きい値をもつ色成分のドットだけが形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値のいずれの値も前記所定の閾値より大きい場合には、前記画像形成手段により前記第1の色成分のドットと前記第2の色成分のドットの両方が形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記二値化手段は、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和を前記所定の閾値と比較する第1比較手段と、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との大小関係を比較する第2比較手段と、
    前記第1の色成分の値と前記所定の閾値を比較する第3比較手段と、
    前記第2の色成分の値と前記所定の閾値を比較する第4比較手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の色成分は、イエロ成分、マゼンタ成分、シアン成分、及びブラック成分であり、
    前記第1の色成分はシアン成分であり、
    前記第2の色成分はマゼンタ成分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像形成手段は、インクジェットプリンタであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記所定の閾値は各色成分の最大値の略半分の値であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 第1の色成分と第2の色成分とを含む複数の色成分からなる多値画像データに誤差拡散処理を施し、画像形成装置に出力する画像処理方法であって、
    注目画素を表わす前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値画像データと前記注目画素に対して誤差拡散された前記第1の色成分と前記第2の色成分の多値誤差データとから前記注目画素に対する前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値とを生成する生成工程と、
    前記第1及び前記第2の色成分の値を用いて、前記注目画素に対する前記第1及び第2の色成分の値を二値化する二値化工程とを有し、
    前記二値化工程は、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が所定の閾値以下の場合には、前記画像形成装置により前記第1の色成分のドットも前記第2の色成分のドットも形成されないように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との内、いずれかの値が前記所定の閾値以下の場合には、前記画像形成装置により前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値の内、大きい値をもつ色成分のドットだけが形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化し、
    前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値との和が前記所定の閾値より大きく、かつ、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値のいずれの値も前記所定の閾値より大きい場合には、前記画像形成装置により前記第1の色成分のドットと前記第2の色成分のドットの両方が形成されるように、前記第1の色成分の値と前記第2の色成分の値を二値化することを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項6に記載の画像処理方法を実行するプログラムを格納したコンピュータ装置読み取り可能な記憶媒体。
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