JP3785955B2 - プリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙等の連続状シートに印字を行うプリンタに関し、特に、蓋体の開操作に伴ってプラテンを印字ヘッドの近接対向位置から退避させるプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
内部にロール紙を収納する収納部を備え、該収納部からロール紙を引き出して印字を行うプリンタが知られている。この種のプリンタにおいては、ロール紙を交換した際に、収納部から手動でロール紙を引き出すと共に、引き出したロール紙を所定の紙搬送路に沿ってセットする必要があるため、紙搬送路の一側を形成するプラテンや搬送ローラを、収納部の開口を開閉する蓋体側に設けることが提唱される。つまり、このものでは、ロール紙を交換すべく蓋体を開くと、プラテンや搬送ローラが蓋体と共に退避して紙搬送路が開放されるので、ロール紙を紙搬送路に容易に沿わせることが可能になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記プラテンの退避移動方向に空間が無いプリンタにおいては、プラテンを蓋体と共に退避させることができず、例えば、ロール紙と共に単票紙にも印字を行うことが可能なプリンタでは、プラテンの上方近傍に排紙分岐体が配置されており、この排紙分岐体がプラテンの退避移動を阻害する不都合がある。
【0004】
そこで、特開2000−118064号公報に示す如く、前記プラテンを、蓋体の開操作に伴って印字ヘッド近接対向位置から後退させ、且つ、蓋体の閉操作に伴って印字ヘッド近接対向位置に向けて前進させる動作を付加することにより、排紙分岐体等のプリンタ内部部材との干渉を回避しつつプラテンを蓋体と共に退避させることが提案されているが、上記公報のものでは、プラテンを印字ヘッド近接対向位置から後退させるために、大掛かりなスライド機構を採用しているので、下記に示すような問題点がある。
(1)スライド機構の摺動抵抗によって蓋体の円滑な開閉が阻害される可能性がある。
(2)大掛かりなスライド機構を内装することによりプリンタの大型化を招く。
(3)スライド機構をロール紙収納部の上方から退避させるために、蓋体を外方に大きく開放させなければならず、プリンタの周囲に広いスペースが必要になる。
【0005】
従って、本発明の目的は、蓋体の開操作時に、プリンタ内部部材との干渉を回避しつつ、プラテンや搬送ローラを退避させるものでありながら、蓋体の円滑な開閉を阻害したり、プリンタの大型化を招く不都合がないうえに、プリンタの周囲に広いスペースを確保する必要がなく、しかも、可動プラテンを正確に位置決めして印字不良や搬送不良を防止することができるプリンタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のプリンタは、連続状シートを収納する収納部と、前記収納部の開口を開閉する蓋体と、前記収納部から引き出される前記連続状シートに印字を行う印字ヘッドと、前記蓋体に回動自在に設けられる可動プラテンであって、前記蓋体の開操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置から後退し、且つ、前記蓋体の閉操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置に向けて前進するものと、前記可動プラテンの自由端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する可動搬送ローラと、前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記蓋体の閉操作時に前記可動プラテンを位置決めガイドする位置決めガイド部とを備えて構成される。
【0007】
また、前記可動プラテンの固定端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第2の固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する第2の可動搬送ローラを更に備えることが好ましい。この場合においては、第1および第2の搬送ローラ対で紙搬送を行うことにより、連続状シートの搬送不良を防止でき、しかも、蓋体の閉操作時に、連続状シートを第1および第2の可動搬送ローラで押えることにより、連続状シートに適度なテンションを与え、連続状シートの弛みに起因する印字不良を防止することができる。
【0008】
また、前記蓋体が閉操作されたとき、第2の可動搬送ローラが、前記印字ヘッドの下流側で第2の固定搬送ローラに当接した後、第1の可動搬送ローラが、前記印字ヘッドの上流側で第1の固定搬送ローラに当接することが好ましい。この場合においては、蓋体の閉操作時に、第1および第2の可動搬送ローラがタイミングをずらして連続状シートを押えるため、連続状シートに無理な力が作用したり、弛み状態の連続状シートをそのまま両可動搬送ローラが押えてしまう不都合を回避することができる。
【0009】
また、前記蓋体の開閉操作に伴って前記可動プラテンを回動させるガイド部材であって、前記蓋体の全閉位置近傍で前記可動プラテンの回動を略停止させて、前記位置決めガイド部をプリンタ内部の固定ガイド部に係合させるものを更に備えることが好ましい。この場合においては、位置決めガイド部を固定ガイド部に確実に係合させ、可動プラテンを正確に位置決めすることができる。
【0010】
また、前記印字ヘッドと前記可動プラテンとの間に単票シートを導入し、且つ、印字した前記単票シートを排出する単票シート搬送路と、印字した前記単票シートと前記連続状シートとを分岐案内する分岐体とを更に備え、前記第2の固定搬送ローラが、前記分岐体に設けられていることが好ましい。この場合においては、分岐部における紙搬送を確実にすることができる許りでなく、分岐体を第2固定搬送ローラの支持部材に兼用することができる。
【0011】
また、前記分岐体は、連続状シート搬送路に対して進退方向回動自在に構成されると共に、押えバネによって前進方向に付勢されていることが好ましい。この場合においては、可動プラテンとの接触時に分岐体を逃がすことができる許りでなく、押えバネの付勢力で確実な紙押えを行うことができる。
【0012】
また、前記分岐体は、前記連続状シートを切断するための固定刃を備えることが好ましい。この場合においては、分岐体を固定刃の支持部材に兼用することができる。
【0013】
また、前記位置決めガイド部のガイド方向は、前記可動プラテンが前記印字ヘッドから逃げる方向に対して略直交することが好ましい。この場合においては、可動プラテンの逃げを位置決めガイドで確実に規制し、可動プラテンの逃げに起因する印字不良を防止することができる。
【0014】
また、前記位置決めガイド部のガイド方向は、前記第1の可動搬送ローラと前記第1の固定搬送ローラとの接線方向に対して略直交することが好ましい。この場合においては、第1の可動搬送ローラを第1の固定搬送ローラに対して正確に位置決めし、両搬送ローラの位置ズレに起因する搬送不良を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るプリンタの蓋体閉状態を示す斜視図、図2は、プリンタの蓋体開状態を示す斜視図、図3は、プリンタユニットの蓋体閉状態を示す斜視図、図4は、プリンタユニットの蓋体開状態を示す斜視図、図5は、プリンタユニットの側断面図である。これらの図に示すように、プリンタ10は、プリンタユニット11をカバー12で覆って構成される。プリンタ10は、ロール紙(連続状シート)P1を収納するロール紙収納部13と、単票紙(カット紙、スリップ紙等の単票シート)P2を挿入する単票紙挿入口14とを有し、ロール紙収納部13から引き出されるロール紙P1と、単票紙挿入口14から挿入される単票紙P2とが共通の印字位置15を通って搬送されるようにロール紙搬送路および単票紙搬送路が構成されている。印字位置15には、印字ヘッド16と可動プラテン17とが近接対向状態で配置されており、その下流側には、ロール紙P1と単票紙P2との排紙経路を分岐させる分岐体18が設けられている。
【0016】
ロール紙収納部13から引き出されたロール紙P1は、第1固定搬送ローラ19(駆動側)と第1可動搬送ローラ20(従動側)との間を通って印字位置15に至り、さらに分岐体18の後側で第2固定搬送ローラ21(従動側)と第2可動搬送ローラ22(駆動側)との間を通ってロール紙排出口23から排出される。一方、単票紙挿入口14から挿入された単票紙P2は、単票紙搬送ローラ24の後側を通って印字位置15に至り、さらに分岐体18の前側を通って単票紙排出口25から排出される。
【0017】
ロール紙収納部13の上方には、開口部26が形成されており、該開口部26を介してロール紙P1の交換等が行われる。開口部26は、ユニットフレーム27の後部に上下回動自在に設けられる蓋体28によって開閉される。蓋体28の開閉は、蓋体28が閉位置に達したとき、その先端側に設けられる左右一対のフックレバー29が、ユニットフレーム27側に設けられるロックピン30に係合することによって自動的にロックされ、また、フックレバー29による蓋体28の開閉ロックは、ロック解除レバー31の操作に応じて解除される。
【0018】
蓋体28の先端部には、前記可動プラテン17がプラテン支軸32を介して前後回動自在に支持されている。可動プラテン17の自由端側には、ローラ支軸33を介して前記第1可動搬送ローラ20が設けられており、固定端側には、プラテン支軸32を介して前記第2可動搬送ローラ22が設けられている。駆動ローラである第2可動搬送ローラ22は、蓋体28が全閉状態のとき、可動プラテン17の一側部に設けられるギヤ伝動機構34を介して搬送モータ(図示せず)に連動連結され、該搬送モータの動力で駆動回転する。さらに、可動プラテン17は、図示しない後退用弾機によって蓋体28の下面側に付勢されており、蓋体28が開状態のときは、後退用弾機の付勢力で可動プラテン17が蓋体28の下面に沿う姿勢に保持される。
【0019】
一方、ユニットフレーム27側には、蓋体28の開閉に伴って可動プラテン17を回動させるガイド部材35が設けられている。ガイド部材35は、可動プラテン17の固定端側に突設される左右一対の係合レバー36に係合し、可動プラテン17を回動させる。以下、図6〜図11に沿って可動プラテン17の基本的な動作を説明する。
【0020】
図6は、蓋体全開状態を示すプリンタユニットの側面図である。この図に示されるように、蓋体28が全開状態のときは、後退用弾機の付勢力によって可動プラテン17が蓋体28の下面に沿う姿勢に保持され、ロール紙収納部13の上方が広く開放される。また、可動プラテン17、第1可動搬送ローラ20および第2可動搬送ローラ22が蓋体28と共に退避することにより、ロール紙搬送路の一側が開放される。この状態でロール紙P1の収納を行うと共に、ロール紙収納部13からロール紙P1を引き出してロール紙搬送路に沿わせる。
【0021】
図7は、蓋体半開状態を示すプリンタユニットの側面図、図8は、係合レバーがガイド部材に当った状態を示すプリンタユニットの側面図、図9は、可動プラテンが回動を開始した状態を示すプリンタユニットの側面図、図10は、蓋体が全閉位置に至る直前の状態を示すプリンタユニットの側面図である。これらの図に示されるように、ロール紙P1を収納した後、蓋体28を閉操作すると、可動プラテン17の係合レバー36がガイド部材35に係合する。さらに、蓋体28を閉側に押すと、ガイド部材35によって下動が規制される係合レバー36は、蓋体28に対して後退方向に相対回動し、それに伴って可動プラテン17が後退用弾機の付勢力に抗して背反的に前進方向に相対回動する。これにより、可動プラテン17は、蓋体28と共に下動しながら前進方向に回動し、分岐体18の下側空間に進入する。
【0022】
図11は、蓋体全閉状態を示すプリンタユニットの側面図である。この図に示されるように、蓋体28がフックレバー29による自動ロック位置(全閉位置)まで閉操作されると、可動プラテン17が印字ヘッド16の近接対向位置に達すると共に、第1可動搬送ローラ20および第2可動搬送ローラ22がロール紙P1を押え、プリンタ10が印字可能な状態となる。
【0023】
一方、蓋体28が全閉した状態でロック解除レバー31を操作すると、蓋体28の開操作が可能になる。蓋体28を開方向に引くと、係合レバー36が閉操作時と逆の作用によって前進方向に相対回動し、それに伴って可動プラテン17が背反的に後退方向に相対回動する。これにより、可動プラテン17は、蓋体28と共に上動しながら後退方向に回動し、分岐体18の下側空間から退避する。
【0024】
ところで、上記のように蓋体28を閉操作した場合、まず、第2可動搬送ローラ22が、印字ヘッド16の下流側で第2固定搬送ローラ21に当接した後、第1可動搬送ローラ20が、印字ヘッド16の上流側で第1固定搬送ローラ19に当接する。これにより、ロール紙搬送路に沿って引き出されたロール紙P1に適度なテンションを与えることができ、しかも、第1および第2可動搬送ローラ20、22がタイミングをずらしてロール紙P1を押えることにより、ロール紙P1に無理な力が作用したり、弛み状態のロール紙P1をそのまま両可動搬送ローラ20、22が押えてしまう不都合を回避することが可能になる。
【0025】
可動プラテン17は、更に、自由端側の左右両側面部に位置決めガイド部37を備えている。位置決めガイド部37は、下方が開口するガイド溝37aを形成しており、ユニットフレーム27側に設けられる固定ガイドピン(固定ガイド部)38との係合により、可動プラテン17を印字ヘッド16の近接対向位置に位置決めする。つまり、図10に示すように、蓋体28が全閉直前位置まで閉操作されると、ガイド部材35が可動プラテン17の回動を略停止状態とし、多少の自由回動を許容する状態で可動プラテン17を略垂直方向に下降させる。このとき、位置決めガイド部37の下部に形成される傾斜ガイド面37bが固定ガイドピン38に接当すると共に、ガイド溝37aが固定ガイドピン38に係合するように可動プラテン17を位置決めガイドする。これにより、可動プラテン17が印字ヘッド16の近接対向位置に正確に位置決めされることになる。また、上記ガイド溝37aのガイド方向(係合方向)は、可動プラテン17が印字ヘッド16から逃げる方向に対して略直交し、しかも、第1可動搬送ローラ20と第1固定搬送ローラ19との接線方向に対して略直交するように設定される。そのため、可動プラテン17の逃げを位置決めガイド部37で確実に規制することができる許りでなく、第1可動搬送ローラ20を第1固定搬送ローラ19に対して正確に位置決めすることが可能になる。
【0026】
図12は、分岐体の斜視図である。この図に示されるように、分岐体18は、単票紙搬送路を形成する分岐板39と、該分岐板39の裏面に設けられ、前記第2固定搬送ローラ21を回転自在に軸支する支持部材40と、該支持部材40に設けられ、ロール紙P1の排出部分を切断するための固定刃41とを備えて構成される。本実施形態の分岐体18は、ユニットフレーム27に分岐体支軸42を介して前後回動自在に設けられており、分岐体支軸42の左右両端部に設けられる押えバネ43によって可動プラテン17側に付勢されている。そのため、図10に示すように、可動プラテン17が分岐体18に接触したとき、分岐体18を逃がして可動プラテン17および分岐体18の破損を回避でき、しかも、図11に示す蓋体全閉状態においては、押えバネ43の付勢力で第2固定搬送ローラ21を第2可動搬送ローラ22に圧接させることにより、確実な紙搬送を行うことが可能になる。尚、押えバネ43の一端側は、ユニットフレーム27側の溝部に係合され、他端側は、支持部材40の凸部40aに係合される。
【0027】
以上の如く、本実施形態によれば、プリンタ10は、ロール紙P1を収納するロール紙収納部13と、該ロール紙収納部13の開口部26を開閉する蓋体28と、前記ロール紙収納部13から引き出されるロール紙P1に印字を行う印字ヘッド16と、前記蓋体28に回動自在に設けられる可動プラテン17であって、蓋体28の開操作に伴って印字ヘッド16の近接対向位置から後退し、且つ、蓋体28の閉操作に伴って印字ヘッド16の近接対向位置に向けて前進するものと、前記可動プラテン17の自由端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第1固定搬送ローラ19との間でロール紙P1を搬送する第1可動搬送ローラ20と、前記可動プラテン17の自由端側に設けられ、蓋体28の閉操作時に可動プラテン17を位置決めガイドする位置決めガイド部37とを備えて構成される。そのため、蓋体28の開操作時に、プリンタ内部部材との干渉を回避しつつ、プラテンや搬送ローラを退避させるものでありながら、蓋体28の円滑な開閉を阻害したり、プリンタ10の大型化を招く不都合がないうえに、プリンタ10の周囲に広いスペースを確保する必要がなく、しかも、可動プラテン17を正確に位置決めして印字不良や搬送不良を防止することができる。
【0028】
また、可動プラテン17の固定端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第2固定搬送ローラ21との間でロール紙P1を搬送する第2可動搬送ローラ22を更に備えるため、ロール紙P1の搬送不良を防止でき、しかも、蓋体28の閉操作時に、ロール紙P1を第1および第2の可動搬送ローラ20、22で押えることにより、ロール紙P1に適度なテンションを与え、ロール紙P1の弛みに起因する印字不良を防止することができる。
【0029】
また、蓋体28が閉操作されたとき、第2可動搬送ローラ22が、印字ヘッド16の下流側で第2固定搬送ローラ21に当接した後、第1可動搬送ローラ20が、印字ヘッド16の上流側で第1固定搬送ローラ19に当接するため、ロール紙P1に無理な力が作用したり、弛み状態のロール紙P1をそのまま両可動搬送ローラ20、22が押えてしまう不都合を回避することができる。
【0030】
また、蓋体28の開閉操作に伴って可動プラテン17を回動させるガイド部材35であって、蓋体28の全閉位置近傍で可動プラテン17の回動を略停止させて、位置決めガイド部37をプリンタ内部の固定ガイドピン38に係合させるものを更に備えるため、位置決めガイド部37を固定ガイドピン38に確実に係合させ、可動プラテン17を正確に位置決めすることができる。
【0031】
また、印字ヘッド16と可動プラテン17との間に単票紙P2を導入し、且つ、印字した単票紙P2を排出する単票紙搬送路と、印字した単票紙P2と前記ロール紙P1とを分岐案内する分岐体18とを更に備え、前記第2固定搬送ローラ22が、分岐体18に設けられているため、分岐部における紙搬送を確実にすることができる許りでなく、分岐体18を第2固定搬送ローラ22の支持部材に兼用することができる。
【0032】
また、分岐体18は、ロール紙搬送路に対して進退方向回動自在に構成されると共に、押えバネ43によって前進方向に付勢されているため、可動プラテン17との接触時に分岐体18を逃がすことができる許りでなく、押えバネ43の付勢力で確実な紙押えを行うことができる。
【0033】
また、分岐体18は、ロール紙P1を切断するための固定刃41を備えるため、分岐体18を固定刃41の支持部材に兼用することができる。
【0034】
また、位置決めガイド部37のガイド方向は、可動プラテン17が印字ヘッド16から逃げる方向に対して略直交するため、可動プラテン17の逃げを位置決めガイド部37で確実に規制し、可動プラテン17の逃げに起因する印字不良を防止することができる。
【0035】
また、位置決めガイド部37のガイド方向は、第1可動搬送ローラ20と第1固定搬送ローラ19との接線方向に対して略直交するため、第1可動搬送ローラ20を第1固定搬送ローラ19に対して正確に位置決めし、両搬送ローラ19、20の位置ズレに起因する搬送不良を防止することができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用を行うことができる範囲が含まれる。
【0037】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、蓋体の開操作時に、プリンタ内部部材との干渉を回避しつつ、プラテンや搬送ローラを退避させるものでありながら、蓋体の円滑な開閉を阻害したり、プリンタの大型化を招く不都合がないうえに、プリンタの周囲に広いスペースを確保する必要がなく、しかも、可動プラテンを正確に位置決めして印字不良や搬送不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの蓋体閉状態を示す斜視図である。
【図2】プリンタの蓋体開状態を示す斜視図である。
【図3】プリンタユニットの蓋体閉状態を示す斜視図である。
【図4】プリンタユニットの蓋体開状態を示す斜視図である。
【図5】プリンタユニットの側断面図である。
【図6】蓋体全開状態を示すプリンタユニットの側面図である。
【図7】蓋体半開状態を示すプリンタユニットの側面図である。
【図8】係合レバーがガイド部材に当った状態を示すプリンタユニットの側面図である。
【図9】可動プラテンが回動を開始した状態を示すプリンタユニットの側面図である。
【図10】蓋体が全閉位置に至る直前の状態を示すプリンタユニットの側面図である。
【図11】蓋体全閉状態を示すプリンタユニットの側面図である。
【図12】分岐体の斜視図である。
【符号の説明】
P1 ロール紙
P2 単票紙
10 プリンタ
13 ロール紙収納部
14 単票紙挿入口
16 印字ヘッド
17 可動プラテン
18 分岐体
19 第1固定搬送ローラ
20 第1可動搬送ローラ
21 第2固定搬送ローラ
22 第2可動搬送ローラ
23 ロール紙排出口
25 単票紙排出口
28 蓋体
35 ガイド部材
36 係合レバー
37 位置決めガイド部
38 固定ガイドピン
41 固定刃
43 押えバネ
Claims (10)
- 連続状シートを収納する収納部と、
前記収納部の開口を開閉する蓋体と、
前記収納部から引き出される前記連続状シートに印字を行う印字ヘッドと、
前記蓋体に回動自在に設けられる可動プラテンであって、前記蓋体の開操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置から後退し、且つ、前記蓋体の閉操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置に向けて前進するものと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第1の固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する第1の可動搬送ローラと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記蓋体の閉操作時に前記可動プラテンを位置決めガイドする位置決めガイド部と、
前記蓋体の開閉操作に伴って前記可動プラテンを回動させるガイド部材であって、前記蓋体の全閉位置近傍で前記可動プラテンの回動を略停止させて、前記位置決めガイド部をプリンタ内部の固定ガイド部に係合させるものと、
を備えることを特徴とするプリンタ。 - 前記可動プラテンの固定端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第2の固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する第2の可動搬送ローラを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- 連続状シートを収納する収納部と、
前記収納部の開口を開閉する蓋体と、
前記収納部から引き出される前記連続状シートに印字を行う印字ヘッドと、
前記蓋体に回動自在に設けられる可動プラテンであって、前記蓋体の開操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置から後退し、且つ、前記蓋体の閉操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置に向けて前進するものと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第1の固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する第1の可動搬送ローラと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記蓋体の閉操作時に前記可動プラテンを位置決めガイドする位置決めガイド部と、
前記可動プラテンの固定端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる第2の固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する第2の可動搬送ローラと、
を備えることを特徴とするプリンタ。 - 前記蓋体が閉操作されたとき、前記第2の可動搬送ローラが、前記印字ヘッドの下流側で前記第2の固定搬送ローラに当接した後、前記第1の可動搬送ローラが、前記印字ヘッドの上流側で前記第1の固定搬送ローラに当接することを特徴とする請求項2又は3に記載のプリンタ。
- 前記印字ヘッドと前記可動プラテンとの間に単票シートを導入し、且つ、印字した前記単票シートを排出する単票シート搬送路と、印字した前記単票シートと前記連続状シートとを分岐案内する分岐体とを更に備え、前記第2の固定搬送ローラが、前記分岐体に設けられていることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のプリンタ。
- 前記分岐体は、連続状シート搬送路に対して進退方向回動自在に構成されると共に、押えバネによって前進方向に付勢されていることを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
- 前記分岐体は、前記連続状シートを切断するための固定刃を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載のプリンタ。
- 連続状シートを収納する収納部と、
前記収納部の開口を開閉する蓋体と、
前記収納部から引き出される前記連続状シートに印字を行う印字ヘッドと、
前記蓋体に回動自在に設けられる可動プラテンであって、前記蓋体の開操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置から後退し、且つ、前記蓋体の閉操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置に向けて前進するものと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する可動搬送ローラと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記蓋体の閉操作時に前記可動プラテンを位置決めガイドする位置決めガイド部と、を備え、
前記位置決めガイド部のガイド方向は、前記可動プラテンが前記印字ヘッドから逃げる方向に対して略直交することを特徴とするプリンタ。 - 連続状シートを収納する収納部と、
前記収納部の開口を開閉する蓋体と、
前記収納部から引き出される前記連続状シートに印字を行う印字ヘッドと、
前記蓋体に回動自在に設けられる可動プラテンであって、前記蓋体の開操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置から後退し、且つ、前記蓋体の閉操作に伴って前記印字ヘッドの近接対向位置に向けて前進するものと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、プリンタ内部に設けられる固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する可動搬送ローラと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記蓋体の閉操作時に前記可動プラテンを位置決めガイドする位置決めガイド部と、を備え、
前記位置決めガイド部のガイド方向は、前記可動搬送ローラと前記固定搬送ローラとの接線方向に対して略直交することを特徴とするプリンタ。 - 連続状シートを収納する収納部を有する筐体と、
前記収納部の開口を開閉する蓋体と、
前記収納部から引き出される前記連続状シートに印字を行う印字ヘッドと、
前記蓋体に回動自在に設けられ、前記印字ヘッドの近接対向位置で前記連続状シートの裏面を案内する可動プラテンであって、前記蓋体の開操作に伴って前記近接対向位置から後退し、且つ、前記蓋体の閉操作に伴って前記近接対向位置に向けて前進するものと、
前記蓋体の開閉に伴い、前記可動プラテンの固定端側と係合して前記可動プラテンの自由端側を背反方向に回動させるガイド部材と、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記筐体側に設けられる固定搬送ローラとの間で前記連続状シートを搬送する可動搬送ローラと、
前記可動プラテンの自由端側に設けられ、前記蓋体の閉操作時に前記可動プラテンを位置決めガイドする位置決めガイド部と、
を備えることを特徴とするプリンタ。
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