JP3783469B2 - 表面検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば薄鋼鈑表面等の被検査面に光を照射してこの被検査面の表面状態を検査する表面検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄鋼鈑表面等の被検査面に光を照射してこの被検査面からの反射光を解析することによって、被検査面の表面に存在する表面疵や表面汚れ等の表面状態を光学的に検査する表面検査は従来から種々の手法が提唱されかつ実施されている。
【0003】
このなかで、偏光を利用した検査装置及び検査方法は、例えば特開昭64−41847号公報及び特開平3−181807号公報に提唱されている。
すなわち、特定の方向に偏光された光を所定の入射角で被検査面に入射させ、被検査面からの反射光を受光器で受光して解析する。これは、被検査面が光学的にフラットであれば入射された光は偏光状態を維持したままで反射され、被検査面に疵や汚れが存在するとその部分で偏光状態が乱れる光の特性を利用するものである。
【0004】
そして、特開昭64−41847号公報においては、正常部での反射は偏光が保存されるが傷や凹凸に入射した場合は大きく偏光が揺らぐことを利用し、偏光角0度又は9O度に直線偏光したレーザ光を被検査体としてのメタリック製品の測定点に照射し、被検査体をXYテーブルにて走査しながら、特定の偏光成分を受光することにより、被検査面全面の表面欠点の検出を行う。
【0005】
また,特開平3−181807号公報においては、正反射面を有する被検査体の検査を行うために、偏光した光を入射し、正反射面からの反射光が消光する向きに設置された偏光板を通してカメラで観察するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、偏光を利用した表面検査装置はその検査目的に対応して様々なものが提案されているが、上述したこれらの従来技術にはまだ次のような課題があった。
【0007】
すなわち,特開昭64−41847号公報に示されるようなレーザを測定点に照射し、被検査体をXYテーブルにて走査して全面検査を行う方法は、機械的に走査を実施する必要があるので、多大の測定時間が必要であった。
【0008】
また、特開平3−181807号公報に示されるような偏光板を通した反射光をカメラで受光する方式は、一度に被検査体の全面の検査が行えるものの、受光器に組込まれたカメラが被検査体を見る場合の視野角が問題となる。
【0009】
すなわち、視野中心では光軸と偏光板が直交するため想定した通りの偏光角として機能するが、カメラの視野の端では想定した偏光角の偏光板とは特性が異なってしまっていた。すなわち、カメラに対して正面前方から入射する光の偏光特性と、カメラに対して斜め前方から入射する光の偏光特性とは必ずしも同一とは限らない。
【0010】
そのため、たとえ同一規模の疵であったとしても、カメラに対して正面前方に存在する疵とカメラに対して斜め前方に存在する疵とは、評価結果が異なる問題が生じる。また、その特性の違いが何のパラメータによりどのように影響されるのかが明確にされていなかった。したがって、その影響を小さくする方法も明確でなかつた。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被検査面からの反射光を受光するカメラ等の受光手段に対して正面前方及び斜め前方における偏光素子の実効偏光角を検証することにより、カメラ等の受光手段の視野内の中心から端まで広範囲に亘って被検査面の表面状態をほぼ同一条件で測定でき、表面状態の高い検出精度を維持した状態で測定効率を大幅に向上できる表面検査装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定の面積を有する被検査面に対して線状拡散光源から入射光を入射する投光手段と、被検査面からの反射光を受光するカメラと、投光手段及びカメラの前面にそれぞれ配置された高分子が一方向に伸延されてなる一対の偏光板と、投光手段の前面に配置された偏光板を通して偏光方向が入射面に対して平行でない偏光を被検査面に投光し、カメラで受光された反射光の偏光状態から被検査面の表面状態を検査する検査処理手段とを備えた表面検査装置に適用される。
【0013】
そして、上記課題を解消するために、本発明の表面検査装置においては、カメラに組込まれたレンズにて予め設定される線状拡散光源の長尺方向における所定画角を有した長尺方向の視野の中心における受光光量と視野の端における受光光量との差を減少させるように、
カメラから被検査面を見た場合の視野の端における投光手段及びカメラの前面に配置された各偏光板の繊維方向の傾きに基づき算出される実効偏光角が視野の中心における偏光板の実効偏光角に近似する方向に、各偏光板の入射光及び反射光の各光路の光軸に対する垂直面からの長尺方向に直交する面内における傾きを示すあおり角がそれぞれ設定されるとともに、
あおり角の設定後に、カメラに組込まれたレンズにて、視野の中心の実効偏光角と視野の端の実効偏光角の変化量が許容値を超えた場合には、この許容値を超えないように視野の最大角となるようにカメラの視野の画角が設定される。
【0014】
このように構成された表面検査装置において、受光手段から被検査面を見た場合の視野内における各位置の表面状態は、該当位置からの反射光の偏光状態に基づいて評価されされる。したがって、この偏光状態を検出するために投光手段から受光手段までの光路に介挿された偏光板の受光手段側から見た偏光角である実効偏光角が全視野に亘って均一であればよい。
【0015】
図6に示すように、偏光素子の偏光方向が、投光手段から被検査面に対する入射光の光軸と被検査面から受光手段への反射光の光軸とで形成される面、すなわち、入射面に平行であれば、偏光板の偏光方向と実効偏光角とは等しいので、全視野に亘って実効偏光角がほぼ均一となる。
【0016】
しかし、一般に偏光板の偏光方向が入射面に対して平行でないので、実効偏光角は視野角(画角φ)によって変化する。この実効偏光角は、視野角の他に入射面に平行する方向への傾斜角(光路の光軸に対するあおり角)にも影響されることが理論的に明らかになった。
【0017】
したがって、このあおり角を最適値に設定することによって、実効偏光角の視野角に対する依存度を低下させることができる。その結果、カメラ等の受光手段の視野内の中心から端まで広範囲に亘って被検査面の表面状態をほぼ同一条件で測定できる。
【0019】
なお、たとえ、あおり角を調整したとしても視野角が大きくなると実効偏光角の変化が大きくなるので、その変化量が許容値を超えないように、視野の最大角を示す画角を設定することによって、より一層被検査面の表面状態をほぼ同一条件で測定できる。
【0022】
また、別の発明は、上述した発明の表面検査装置において、投光手段及び受光手段の前面にそれぞれ配設された各偏光板の実効偏光角βL ,βCは、各偏光板の実際の偏光角ΘL ,ΘC 、各偏光板のあおり角αL ,αC、被検査面に対する光の入射角θ、及び視野の画角φを用いて(1),(2)式で示される。
【0023】
cosβL=[cosΘL・cosφ・sinθ+sinΘL・sinφ・cos(θ+αL )]/
[1―(cosΘC・sinφ+sinΘC・cosφ・sinαL2 ]1/2
×[1−cos2θ・cos2φ]1/2…(1)
cosβC=[cosΘC・cosφ・sinθ―sinΘC・sinφ・cos(αC―θ )]/
[1―(cosΘC・sinφ+sinΘC・cosφ・sinαC2 ]1/2
×[1−cos2θ・cos2φ]1/2…(2)
このように構成された表面検査装置においては、(1)(2)式に示すように、各偏光板の実効偏光角βL ,βCと各偏光板の実際の偏光角ΘL ,ΘC との関係が定量的に示される。したがって、この(1)(2)式を用いることによって、各偏光板における最良のあおり角αL ,αC 、及び視野の画角φをより定量的に設定することが可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
図1(a)は実施形態に係る表面検査装置の側面図であり、図1(b)は同表面検査装置の上面図である。
【0029】
この実施形態の表面査装置は製鉄工場における合金化亜鉛メッキ鋼板の品質検査ラインに設置されている。図中矢印方向に搬送状態の鋼板1の搬送路の上方位置に、この帯状の鋼板1の幅方向に線状拡散光源2が配設されている。この線状拡散光源2は、ー部に拡散反射塗料を塗布した透明導光棒の両端から内部ヘメタルハライド光源の光を投光することによって、鋼板1の幅方向に一様の出射光を得る。
【0030】
投光手段としての線状拡散光源2の各位置から出射された鋼板1に対する入射光3は、シリンドリカルレンズ4と偏光板5を介して走行状態の鋼板1に対して入射角θで照射される。偏光板5の基準方向に対する偏光角はΘLであり、この偏光板5の入射光3の光軸に対してあおり角αLが設定されている。
【0031】
なお、偏光板5の偏光角ΘLは、この偏光板5の偏光方向がp偏光状態、すなわち、カメラの画角中心における入射面と平行な方向を0度(基準方向)とし、光に対面して見たときの反時計方向を正方向としている。また、垂直方向のあおり角αLは、光軸に対して垂直方向を0度(基準方向)とし、図1(a)のように、側面から見たとき、この垂直方向から反時計方向を正方向としている。
【0032】
鋼板1で反射された反射光6は鋼板1の正反射方向に配置された受光手段としての受光部7に入射する。この受光部7の前面には、基準方向に対して偏光角がΘCに設定された偏光板8が配設されている。さらに、この偏光板8は、この偏板8の反射光6の光軸に対して、垂直方向から反時計方向にあおり角αCが設定されている。
【0033】
ここで、受光部7に組込まれたレンズは線状拡散光源2の各位置から出射され、鋼板1で反射された反射光6のうちの広い範囲の光を受光するが、予めレンズに設定された視野の画角φ内の光を受光する。なお、この明細書においては、画角φを反射光6の中心からの角度としている。
【0034】
そして、鋼板1上における入射光3の中心位置9を3次元座標の原点とし、鋼板1の幅方向をx軸とし、鋼板1に垂直する方向をy軸とし、鋼板1の進行方向をz軸とする。
【0035】
このように構成された表面検査装置において、線状拡散光源2から出力された入射光3は偏光板5で偏光されたのち鋼板1上の中心位置9で反射されて反射光6として偏光板8を介して受光部7に入射される。受光部7は偏光板8を介して入射された反射光6を電気信号aに変換して信号処理部10へ送信する。検査処理手段としての信号処理部10は、この電気信号aから反射光6の偏光状態を検出して鋼板1の表面状態を測定する。
【0036】
このような状態において、受光部7から鋼板1を見た場合において、視野の位置が鋼板1の中心位置9からずれた場合に、鋼板1上の視野の中心位置9を通過する入射光3と反射光6とを含む平面を示す入射面に対して、線状拡散光源2側の偏光板5と受光部7側の偏光板8との偏光方向(偏光軸)がどのように変化するかを計算する。
【0037】
一般に、各偏光板5,8は図2(a)(b)に示すように、高分子を一方向に伸延して製造される。そして、偏光板5,8に光が入射すると、その高分子の繊維方向と平行に振動する電場のエネルギは繊維中の自由電子を振動させるのに消費され、結果として繊維方向と直交する向きの電場のみが透過すると考えられる。
【0038】
したがって、偏光板5,8の偏光方向(偏光軸)を表すベクトルがどのように傾いて見えると直接的に考えるのではなく、偏光板5,8の繊維方向が受光部7から見てどのように傾いて見えるかを検討し、光の入射方向と対面して見たときに、それと直交する向きが結果として偏光方向(偏光軸)となると考える必要がある。
【0039】
図3は、実施形態の表面検査装置における中心位置9(座標原点)を通る入射光3と反射光6と、視野の端(視野角φ)を通る入射光3aと反射光6aとの関係を示す図である。
【0040】
図3中、Cは受光部(カメラ)7の位置であり、C′は鋼板1に対する受光部(カメラ)7の鏡像位置である。ここで、受光部(カメラ)7から視野角φで鋼板1を見たときの単位方向ベクトルをとし、この単位方向ベクトルで鋼
板1を見たとき、鋼板1の存在により正反射が発生している場合における線状拡散光源2の方向を示す単位方向ベクトルをとする。
【0041】
さらに、単位方向ベクトルと単位方向ベクトルとを含む平面(入射面)の法線ベクトルをとする。なお、この法線ベクトルは、この入射面に対するs偏光方向を示すベクトルである。さらに、図4に示すように、線状拡散光源2側の偏光板5の繊維方向を示すベクトルを Lとする。
【0042】
このように、各ベクトル Lを定義すると、各ベクトル Lは、簡単な幾何学的考察に基づいて、中心位置9の入射角θ、視野角φ、偏光板5の偏光角ΘL を用いて、(3)(4)(5)(6)式で示されることが理解できる。
【0043】
【数1】
Figure 0003783469
【0044】
ここで、線状拡散光源2側の偏光板5上の繊維方向ベクトル Lが見かけ上どのように作用するかは、図4、図5に示すように、前述した単位方向ベクトルを法線ベクトルとする平面上へ繊維方向ベクトル Lを射影したときのベクトル L'で表されると考えた。したがって、この見かけ上の繊維方向ベクトル L’は定数kを用いて(7)式で示すことが可能である。
L’= L+k …(7)
よって、この(7)式を用いて見かけ上の繊維方向ベクトル L’を求めることが可能となる。ここで、kは(8)式で求まる。ここで「・」はベクトルの内積演算、| |はベクトルの大きさを表す。
【0045】
L’・=( L+k)・=0
k=―( L)/||2 L
∴ k=―(cosΘL・sinφ+sinΘL・cosφ・sinαL)…(8)
そこで、図4、図5に示すように、この見かけ上の繊維方向ベクトル L’と入射面の法線ベクトルとのなす角をβLとすると、この角βLは(9)式で示すことが可能である。
cosβL=( L'・)/| L’|||…(9)
【0046】
【数2】
Figure 0003783469
【0047】
| L'|2 =| L|2 +2k L+k2||2 =1―k2 …(11)
であるから、入射面の法線ベクトルとのなす角βLは最終的に前述した(1)
式となる。
【0048】
cosβL=[cosΘL・cosφ・sinθ+sinΘL・sinφ・cos(θ+αL )]/
[1―(cosΘC・sinφ+sinΘC・cosφ・sinαL2 ]1/2
×[1−cos2θ・cos2φ]1/2…(1)
そして、前述したように、見かけ上の繊維方向ベクトル L’と直交する向きが偏光角であるから、p偏光を基準とした場合の偏光角もβL となる。よって、この偏光角βLが線状拡散光源2側の偏光板5の実効偏光角βLとなる。
【0049】
ここで、偏光板5の実効偏光角βL の符号について検証する、図4から( L)が単位方向ベクトルrと同じ向きの場合に正と決められる。ここで、―π/2<φ、θ<π/2が言えるから(4)(10)式におけるx軸方向の成分又はz軸方向の成分に着目すると、偏光板5の実効偏光角βL の符号は、[sin(αL+θ)・sinφ]の符号と一致するように決められる。
【0050】
上述した(3)〜(11)式と同様な計算手段を用いることによって、受光部7側の偏光板8の実効偏光角βCが最終的に(2)式で示すように求まる。
【0051】
cosβC=[cosΘC・cosφ・sinθ―sinΘC・sinφ・cos(αC―θ )]/
[1―(cosΘC・sinφ+sinΘC・cosφ・sinαC2 ]1/2
×[1−cos2θ・cos2φ]1/2…(2)
この受光部7側の偏光板8の実効偏光角βCの符合は、線状拡散光源2側の偏光板5と同様な手法にて、[sin(αC―θ)・sinφ]の符号と一致するように決められる。
【0052】
ここで、(1)(2)式について検証すると、この(1)(2)式は、鋼板1に対する入射光3の入射角θ及び受光部7側から鋼板1を見た場合の画角φの条件下で、線状拡散光源2側の偏光板5の実際の偏光角ΘL及び受光部7側の偏光板8の実際の偏光角ΘCが実効的にはどのような角度となるかを示している。さらに、各偏光板5,8の各光軸に対するそれぞれのあおり角αL 、αC を変化させることにより、実効的な偏光角(実効偏光角)βL 、βC をある程度調整できることを示している。
【0053】
この実効偏光角βL 、βC をある程度調整できる効果は、線状拡散光源2側の偏光板5の実際の偏光角ΘL及び受光部7側の偏光板8の実際の偏光角ΘCがπ/2(90度)の場合に最も効果を発揮する。
すなわち、例えば(1)式において、偏光板5の偏光角ΘL =π/2とおくと、実効偏光角βLは(12)式となる。
cosβL=[sinφ・cos(θ+αL )]/
[1―cos2φ・sin2αL ]1/2×[1−cos2θ・cos2φ]1/2…(12)
この(12)式によると、θ+αL =π/2、すなわち、線状拡散光源2側の偏光板5を鋼板1と直交させる向きにおくことにより、(13)式に示すように、実効偏光角βLを画角φによらず常にπ/2にすることができる。
cosβL=0…(13)
このことは、図6に示すように、偏光板5の繊維方向が画角φによらず常に入射面内に存在することにより視覚的に理解できる。
【0054】
また、線状拡散光源2側の偏光板5の偏光角ΘL 及び受光部7側の偏光板8の偏光角ΘC が前述した特別角度以外の一般の角度の場合は、上述の繊維方向の基準と入射面のなす角度の他に、ある方位角の繊維を見る方向により方位角が異なって見える効果がある。前者は偏光板を被検査体と直交させる向きに置くことで解決されるが、後者は本質的な問題として残る。但し、(1)(2)式に従って、影響が最も小さくなるように各あおり角αL 、αC を適当に選ぶことは可能である。
【0055】
影響が最も小さくなるようにというのは、偏光板5.8の使用目的により下記に示すように種々考えられる。
画角φの大小に起因する実効偏光角βL 、βC の変動を最小にする。
実効偏光角βL 、βC の相互間の差が所定の値からずれる量を最小にする。
受光部7のカメラで観察したときの画角φによる光量の差を最小にする。
【0056】
このなかで、受光部7のカメラで観察したときの画角φによる光量は、次のように計算される。
まず、受光部7で受光される光の偏光電場ベクトルEdは、ジョーンズマトリクスを用いて(14)式で示される。
【0057】
【数3】
Figure 0003783469
【0058】
したがって、偏光電場ベクトルEdの絶対値の2乗値で示される受光光量|Ed|2は(15)式のように計算される。
|Ed|2=rs 2[tan2Φ・cos2βL・cos2βC+sin2βL・sin2βC
+2tanΦ・cosΔ・cosβL・sinβL・cosβC・sinβC …(15)
この(15)式に示すように、画角φによらず受光光量|Ed|2の差が小さくなるように各偏光板5、8のあおり角αL 、αS を決めればよいことが理解できる。但し、実際には、予め受光部7のレンズにおけるシェーディング等別の要因による受光光量の差を例えば補正値として評価しておく必要がある。
【0059】
このように、視野中心の受光光量と視野の端における受光光量との差が小さくなるように各偏光板5、8のあおり角αL 、αS を設定することによって、視野内の広い範囲に亘って鋼板1の表面状態をほぼ均一に測定できる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の表面検査装置においては、被検査面からの反射光を受光するカメラ等の受光手段に対して正面前方及び斜め前方における偏光板の実効偏光角の変化が最小になるように偏光板に光軸に対するあおり角及び視野の画角を設定している。
【0061】
したがって、カメラ等の受光手段の視野内の中心から端まで広範囲に亘って被検査面の表面状態をほぼ同一条件で測定でき、表面状態の高い検出精度を維持した状態で測定効率を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる表面検査装置の概略構成を示す側面図及び上面図
【図2】同表面検査装置に組込まれた偏光板を示す図
【図3】同表面検査装置における非検査面に対する各光路を示す図
【図4】同表面検査装置に組込まれた偏光板におけるあおり角と実効偏光角との関係を示す図
【図5】同表面検査装置に組込まれた偏光板における実効偏光角を示す図
【図6】偏光板の方向と入射面との関係を示す図
【符号の説明】
1…鋼板
2…線状拡散光源
3…入射光
4…シリンドリカルメンズ
5,8…偏光板
6…反射光
7…受光部
9…中心位置
10…信号処理部

Claims (2)

  1. 所定の面積を有する被検査面に対して線状拡散光源から入射光を入射する投光手段と、前記被検査面からの反射光を受光するカメラと、前記投光手段及び前記カメラの前面にそれぞれ配置された高分子が一方向に伸延されてなる一対の偏光板と、前記投光手段の前面に配置された偏光板を通して偏光方向が入射面に対して平行でない偏光を前記被検査面に投光し、前記カメラで受光された反射光の偏光状態から前記被検査面の表面状態を検査する検査処理手段とを備えた表面検査装置において、
    前記カメラに組込まれたレンズにて予め設定される前記線状拡散光源の長尺方向における所定画角を有した前記長尺方向の視野の中心における受光光量と視野の端における受光光量との差を減少させるように、
    前記カメラから前記被検査面を見た場合の視野の端における前記投光手段及び前記カメラの前面に配置された各偏光板の繊維方向の傾きに基づき算出される実効偏光角が前記視野の中心における前記偏光板の実効偏光角に近似する方向に、前記各偏光板の前記入射光及び反射光の各光路の光軸に対する垂直面からの前記長尺方向に直交する面内における傾きを示すあおり角がそれぞれ設定されるとともに、
    前記あおり角の設定後に、前記カメラに組込まれたレンズにて、前記視野の中心の実効偏光角と前記視野の端の実効偏光角の変化量が許容値を超えた場合には、この許容値を超えないように視野の最大角となるように前記カメラの視野の画角が設定される
    ことを特徴とする表面検査装置。
  2. 前記投光手段及び前記受光手段の前面にそれぞれ配設された各偏光板の実効偏光角βL ,βCは、前記各偏光板の実際の偏光角ΘL ,ΘC 、前記各偏光板のあおり角αL ,αC、前記被検査面に対する光の入射角θ、及び前記視野の画角φを用いて(1),(2)式で示されることを特徴とする請求項1記載の表面検査装置。
    cosβL=[cosΘL・cosφ・sinθ+sinΘL・sinφ・cos(θ+αL )]/
    [1―(cosΘC・sinφ+sinΘC・cosφ・sinαL2 ]1/2
    ×[1−cos2θ・cos2φ]1/2
    …(1)
    cosβC=[cosΘC・cosφ・sinθ―sinΘC・sinφ・cos(αC―θ )]/
    [1―(cosΘC・sinφ+sinΘC・cosφ・sinαC2 ]1/2
    ×[1−cos2θ・cos2φ]1/2
    …(2)
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