JP2006106015A - 透光性シート状物の欠陥検査装置 - Google Patents

透光性シート状物の欠陥検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 欠陥の位置に関係なく安定した高精度の欠陥検査を行うことができる透光性シート状物の欠陥の検査装置を提供する。
【解決手段】 一対の主表面を有する透光性シート状物を保持するシート状物保持部と、シート状物の一方の端面から照明光を主表面に対して傾いた角度で入射させる光源と、前記シート状物の主表面の少なくとも一方から出射する光を受光する受光部と、前記受光部によりシート状物の検査範囲が全て走査されるようにシート状物と受光部との相対的な位置関係を変更する移動装置と、シート状物の光入射端面と検査位置との距離を算出する距離算出手段と、その距離に応じて各検査位置に対応する閾値を調整する閾値調整手段と、前記閾値に基づいて受光部の各受光素子からの出力を二値化処理することにより、前記シート状物中の欠陥を光学的に検出する信号処理部とを有する透光性シート状物の欠陥検査装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、透光性シート状物中の気泡または異屈折率ゲル状異物等の欠陥を光学的に検出する欠陥検査装置に関する。
従来、透光性を有するシート状物の検査を行う場合、その性質を利用して光学的に検査する方法が採用されている。
たとえば、透光性シート状物の一方の主表面側から光を照射し、他方の主表面側に配置された受光部で透過光を受光し、シート状物内の欠陥によって光が散乱して受光量が減少した部分を欠陥として検出する方法が知られている。この様な透過照明を用いる方法においては、正常部分からの透過光の光量が大きいので、小さな欠陥による受光量の減少を検出しにくく、正常部分からの透過光の受光量を小さくするには、受光部や照明装置の方向の非常に微妙な調整が必要であった。また内部欠陥と主表面に付着したほこりとの区別が難しいという欠点があった。
これを改良するものとして、シート状物の端面からシート状物内に光を入射させ、2つの主表面による内面全反射を利用してシート状物内を導光させ、欠陥により反射または散乱されて主表面から出射する光を検出する方法が、特開昭61−284648号公報(特許文献1)に開示されている。
この方法は欠陥に起因する光を検出するものであって、正常部分が発する光量は小さい。従って、入射光量を増大させることにより、正常部分が発する光量と欠陥からの反射又は散乱光との光量差を大きくすることができ、容易に検出感度を向上させることができる。またこの方法はシート状物上に乗った埃等を検出せずに、内部欠陥だけを検出し得るという利点がある。
特開昭61−284648号公報
しかし、この方法においては、端面から入射した光がシート状物内を反射を繰り返しながら通過する内に、漏光やシート材料による光の吸収等により光が次第に減衰するため、光入射端面からの距離によってシート状物から出射する光量が異なる。また、受光部側の問題として、画角を有する受光部を用いて検査する場合、各受光素子は受光方向と異なる方向からの光を受光する。検査位置によって受光方向と光の方向がなす角度、即ち受光角は異なり、受光角により受光素子の受光率は異なるため、検査位置によって受光部からの出力が異なる。
即ちこの方法は、特にシート状物の検査範囲が広い場合において、検査位置によって受光部からの出力のレベルが異なるため、安定した検査を行うことが困難であった。そのため特に液晶用ガラス基板などの精密な検査を要するものの検査において不都合があった。
本発明の目的は、欠陥の位置に関係なく安定した高精度の欠陥検査を行うことができる透光性シート状物の欠陥の検査装置を提供することにある。
本発明の透光性シート状物の欠陥検査装置は、一対の主表面を有する透光性シート状物の一方の端面から照明光を主表面に対して傾いた角度で入射させる光源と、シート状物の主表面の少なくとも一方から出射する光を受光する受光部と、シート状物の光入射端面と検査位置との距離を算出する距離算出手段と、その距離に応じて各検査位置に対応する閾値を調整する閾値調整手段と、この閾値に基づいて受光部の各受光素子からの出力を二値化処理することにより、シート状物中の欠陥を光学的に検出する信号処理部〔I〕とを有するものである。
以上のような本発明によれば、シートの検査範囲が広い場合であっても欠陥の位置に関係なく安定した精度の高い欠陥検査を行うことができる。特に、液晶用ガラス基板などの精密な検査を要するものの欠陥検査に好適である。
本発明において検査対象となる一対の主表面を有する透光性シート状物(以下単に「シート」という)は、例えばガラスやアクリル樹脂等の透光性を有する素材からなる。なお、主表面とはシート表面のうち、広い面積を有する対向した面のことをいう。シート主表面及び端面は平面であることが好ましく、主表面は互いに平行であることが好ましい。
以下適宜図を参照しつつ、本発明の概要を説明する。
図1は本発明の欠陥検査装置を、被検査体であるシート7の側面から見た模式図である。検査対象であるシートはシート状物保持部3によって保持され、光源1によって光がシート内に入射される。シート中の欠陥によって反射・屈折した光はシート主表面(以下「シート表面」という)から出射され、受光部2によって受光される。その際レンズ21は検査範囲からの光を集める。受光部からの信号は信号処理装置4によって処理され、信号処理装置はホストコンピュータ5によって制御される。欠陥情報はCRT6によって表示される。また図中θは光源からシートに入射される光とシート表面とがなす角度(以下「入射角」という)、θは受光部が最もよく光を受光する方向(以下「受光方向」という)とシート表面とがなす角度である。
図2は光源方向から受光部とシートをみたときの図である。受光部とシートとの間の破線は受光部が受光する範囲を示し、一点鎖線は受光方向を示す。
シートのy方向の一方の端面(以下適宜「光入射端面」という)から、シート表面に対して入射角θで入射された光(以下「入射光」という)はシート表面により内面反射して略y方向に伝搬されるため、光はシート表面から実質的に出射されない。しかし、シート内に気泡や異屈折率のゲル状異物等の欠陥が存在すると、それにより屈折又は反射した光がシート表面から出射される。従って正常部分は暗く、欠陥部分は明るくなる。一方受光部はシート表面からの光を受光する。その後受光部からの信号を閾値を境に二値化することにより、前記シート中の欠陥を検出することができる。ところで、シート端面から入射した光はシート内で吸収されたり漏光したりして減衰する。そのため、光入射端面から遠い位置においては光量が小さくなっているので、同一の欠陥によりシート表面から出射する光の光量も小さくなる。従ってこの光を受光部により受光した場合、その出力レベルは検査位置により異なる。
一方受光部として画角を有する受光部を用いる場合、即ち図2に示すように受光部がその受光面積よりも広い検査範囲の光をレンズなどによって集めて受光する場合がある。この範囲を角度で示したθが画角である。検査範囲からの光は集束しながら受光部にはいるので、その光の進行方向は様々である。ここで各受光素子の受光方向が検査範囲からの光の進行方向に向けられていた場合、各受光素子の受光方向と検査範囲からの光の進行方向とがなす角度(以下「受光角」という)は全ての受光素子について0度となる。しかし、通常各受光素子の受光方向は一定方向に向けられているため、ほとんどの検査範囲からの光は受光方向と傾いた方向から受光素子にはいる。例えば図2においては破線とシート表面が交わる部分からの光は略θの受光角をもって受光素子にはいる。受光角により受光素子の受光率は異なるため、やはり検査位置によって受光部からの出力レベルは異なる。
そこで、本発明の第一の態様においては、光入射端面と検査位置との距離により閾値を調整し(以下適宜「閾値調整手段1」という)、第二の態様においては第一の態様において更に検査位置による受光角の違いを加味して閾値を調整する(以下適宜「閾値調整手段2」という)。第三の態様においては第一、第二の態様において、閾値を調整する代わりに入射光量を変動させる(以下それぞれ「光量調整手段1」、「光量調整手段2」という)。
以下本発明をより詳細に説明する。
本発明においてシートの保持態様は特に限定されず、その端部を保持する構成にすることも載置台を設けてその全体を保持する構成にすることも可能である。
シート端面からの入射光はシート表面に対して所定角度に傾いている。このときシート表面に対して臨界角をこえて入射された光はシート内で反射せず、外部に出射されるため、入射角は臨界角以下であることが好ましい。臨界角をこえて入射される成分はシート外部に漏光するため検査の役に立たず、さらに受光部により受光されて欠陥と誤認されるおそれがあるため少ない程良い。なお臨界角は、シートの屈折率及び外部の屈折率により異なる。例えばガラス板を空気中で検査する場合、その臨界角は35度程度であり、入射角θは0度〜30度の範囲内であることが好ましい。
シート端面から入射させる光としては、入射角の調整を容易にするため指向性のある光が好ましく、また、光をシート全面に行き渡らせるため強い光であるほど好ましい。このような条件を満たす光源として、光ファイバを用いたライン状光源などが挙げられる。シートのy方向の長さが短い場合、強い光でなくてもよく、例えば蛍光灯やロッド状光源などにスリットを付けて指向性を高めて光を入射させることにより同様の効果が得られる。
入射光を正確に制御するため、シートの光入射端面と光源とはできるだけ近づけておくことが好ましい。
受光部はシート表面の少なくとも一方から出射する光を受光する。通常表面のいずれか一方から受光する構成にするが、両方から受光するような構成をとっても差し支えない。
また、シート内を伝搬してくる光が欠陥によって反射又は屈折し、シート表面から外部に出射される方向は様々であるため、出力が十分に得られれば受光部の受光方向は特に限定されない。しかし、出射光量の多い方向は欠陥の種類などに依存する傾向があるので、特に検出したい欠陥の種類に応じて出射光量の大きい方向に受光方向を設定することが好ましい。例えば、ガラス基板の泡欠陥を検査する場合は、欠陥によって反射する光の成分よりも屈折する光の成分が多いため、光入射端側(図1の左側)に出射する成分よりも逆側(図1の右側)に出射する成分が多い。そのうちガラスの臨界角をこえた成分が外部に出射することが多いことから、この場合受光方向は光入射端と逆側のガラス表面方向に対して30度〜60度くらいに設定することが望ましい。装置全体がコンパクトにまとまるように考慮して設置することがさらに好ましい。
受光部としては例えばラインセンサ、エリアセンサなど公知のものを用いることができる。また、CCDカメラを用いることが好ましいが、フォトダイオード等によっても対応できる。光入射端面と検査位置との距離をより正確に把握するためには受光部としてラインセンサを用いることが望ましい。受光部としてラインセンサや受光範囲の小さいエリアセンサなどシートの検査範囲全域をカバーすることができないものを用いる場合は、受光部が検査範囲全体を走査するように検査対象となるシートと受光部との位置関係を相対的に移動させる移動機構を用いることによって、検査範囲全体を連続して検査することができる。このような移動機構としては受光部とシート保持部の一方を移動させる構成、両方を移動させる構成のいずれもとりうる。装置を単純化するため受光部を移動させるのが好ましい。移動のための駆動装置としては公知のものを用いることができる。
なお、一つ又は複数の受光部により検査範囲全面をカバーする場合には、移動機構は必ずしも必要としない。
また、光入射方向と受光方向をシート表面(図中xy平面)上に投影したとき、両者は互いに平行であることが好ましい。y方向に入射される入射光のy方向の光量分布と、欠陥に起因する出射光のy方向の光量分布とは相似する傾向があるからである。
本発明の第一の態様においては光入射端面と検査位置との距離を距離算出手段により算出し、閾値調整手段1は、その距離に応じて各検査位置に対応する受光素子からの出力を後述のように信号処理する際の閾値を調整する。なお、距離算出手段及び閾値調整手段にはシーケンサやコンピュータなどの各種情報処理装置を用いることができる。
光入射端面と検査位置との距離は、受光素子の位置や受光方向、移動装置を用いる場合は移動距離等から算出することができる。例えば受光部としてラインセンサを用いる場合、ラインセンサをその検査範囲がシートの光入射端面と平行になるように設置し、光入射端面と検査範囲の平行関係を保ったまま両者を相対的に移動させ、移動距離に基づき距離を算出するような構成にすれば距離を容易に把握することができ、好ましい。また、広範囲を検査しうるエリアセンサ等の受光部を用いる場合、受光素子の位置や移動距離等に基いて光入射端面と素子ごとの検査位置との距離を算出するような構成にすることが好ましい。
なお、閾値を調整する際に用いられる距離は必ずしも絶対値でなくてもよいので、閾値を調整する際の距離として、移動距離の代わりに経時カウンタなどにより測定される移動時間を用いることもできる。移動速度が一定でなく、速度が変化する場合は、例えば速度が一定である場合の時間の測定と速度が変化する場合の時間の測定にそれぞれ速度変化に対応した別の経時カウンタを用いることにより、時間値を移動距離に相当する値として用いることができる。
受光部として検査範囲全面をカバーするものを用いる場合には、各受光素子の検査範囲が固定されているので、各受光素子について光入射端面と検査位置との距離は変化しない。従って、この場合は距離算出手段、閾値調整手段1を用いず、受光素子それぞれからの出力に対してあらかじめ閾値を設定し、後述のように信号処理することも可能である。また、距離算出手段を用いず、閾値調整手段1だけを用いて、閾値の調整を行い、その閾値に基づき信号処理することも可能である。
光入射端面と検査位置との距離とシート表面からの光出射量との関係は検査するシート材料などにより異なるため、閾値の調整方法はそれに応じて決定する。シート中のある位置におけるシート表面からの光出射量は、その位置においてシート内部を伝搬する光量にほぼ比例するので、閾値の調整は例えば見本となるシートについて光入射端面からの距離と、シート内部を伝播する光の減衰率または減衰量等との関係を実際に測定し、その値に基づいて行われる。なお、より正確に閾値を調整しようとする場合には、光入射端面からの距離が異なる位置に同じ形状の欠陥を有するシートを製作し、欠陥検査時と同じ条件で、欠陥によりシート表面から出射する光の光量を測定し、その値に基づいて行う方法もあるが、この方法は煩雑である。具体的な演算処理としては光の減衰がない場合において基準となる閾値を設定し、その基準閾値と距離ごとの光減衰率とを乗算する方法を用いることが好ましい。閾値の調整にコンピュータなどを用いる場合にはこの測定結果から光入射端面からの距離と光減衰率の関係を近似する関数を求めておき、それを用いると正確な処理を容易に行うことができ好ましい。
以下本発明の第一の態様について、例を挙げて具体的に説明する。図3はサンプル1〜4の4種類のガラス基板について、その光入射端面から検査位置までの距離と光量との関係を測定し、近似式を算出し、グラフに示したものである。この近似値は、測定対象となる品種であって、長さの異なるサンプルを用意し、それぞれ一方の端面から長さ方向に光を入射させ、他方の端面から出射する光の光量を測定し、その値に基づいて算出されたものである。
図3に示される近似式は指数関数式(4)である。
Figure 2006106015
(式中、αは光減衰率、Yは光入射端面と検査位置との距離、D,Eは係数である。)
なお、図3においては光入射端面であるY=0mmの位置の光減衰率を1(100%)としている。また、サンプル1〜4についてはD=1であり、Eの値は順に−0.0005、−0.0011、−0.0019、及び−0.0046である。
この場合サンプル4で言えば、Y=500mmの位置に欠陥があった場合はY=200mmに欠陥があった場合に対して約1/4倍の出力低下がある。そこで、後者の閾値を1/4にすることで同じような精度で欠陥を検出することができる。即ち、基準となる閾値に光減衰率を乗算することでより正確な検査を行うことができるようになる。例えば下記式(1)を用いることが好ましい。
Figure 2006106015
(式中、Yは光入射端面と検査位置との距離、D,Eは係数である。)
一方本発明の第二の態様においては、画角を有する受光部を用いる場合により正確な検査を期すために、閾値調整手段2によって、前記第一の態様でなされる補正に更に素子ごとの受光角の違いに基づく受光素子の出力レベルの違いを加味した閾値の補正がなされる。
例えば、図4は検査時において検査位置に相当する位置から、x方向一列に5000個(端から受光素子番号1〜5000番とする)の画素を有するラインCCDカメラに光を照射し、中心に位置する画素の受光率が最大になるように受光方向を調整し、受光素子ごとの出力比を測定し、近似式を算出したものの一例をグラフに示したものである。図4に示された関数は、式(5)で示される二次関数である。
Figure 2006106015
(式中、βは受光率、Xは素子の位置、A,B,Cは係数である。)
なお、式(5)及び図4において、受光率が最大となる画素(受光素子番号が2501番の画素)について、受光素子の位置X=0とし、この場合の受光率を1(100%)としている。
このとき、中心から2000画素の位置に欠陥があった場合は中心の画素に欠陥があった場合に対して約0.8倍の出力低下がある。そこで、閾値を0.8倍することで同じような精度で検出することができる。即ち、閾値調整手段1により補正された閾値に更に受光率を乗算することでより正確な検査を行うことができるようになる。例えば下記式(2)を用いることが好ましい。
Figure 2006106015
(式中、Xは素子の位置、A,B,Cは係数である。)
なお、ここでは一方向に画素が配列されたラインセンサを用いた場合についてのみ説明したが、エリアセンサなど二次元的な画素配列を有するものであって、x、y方向に画角を有するものについては、x、y方向について同様の処理を行うことにより閾値を調整することができる。
本発明の第三の態様として、閾値を調整する代わりに光量を調整することもできる。即ち閾値調整手段の代わりにそれぞれ光量変動手段1、または光量変動手段2を用いることもできる。例えば、光量が減衰したり、受光部の出力が小さくなる場合即ちそれぞれ光入射端面と検査範囲の距離が遠い場合、CCDの受光率が小さくなる場合等はシートに入射させる光量を増加させる。光量の増加率(量)については前述のように光減衰率(量)や受光率の変化の傾向を測定し、それに基づいて決定することができる。このような光量変動手段としては、各種情報処理装置などを用いることができる。
本発明の第四の態様として、閾値を調整する代わりに各受光素子からの出力を調整することもできる。即ち閾値調整手段の代わりにそれぞれゲイン調整手段1、またはゲイン調整手段2を用いることもできる。受光素子からの出力の調整後の値を以下「ゲイン調整値」という。例えば、光量が減衰したり、受光素子からの出力が小さくなる場合即ちそれぞれ光入射端面と検査範囲の距離が遠い場合、CCDの受光率が小さくなる場合等はその受光素子からの出力を増幅させる。出力の増幅率(量)については前述のように光減衰率(量)や受光率の変化の傾向を測定し、それに基づいて決定することができる。例えば式(4)に示した光減衰率の逆数を受光素子からの出力に乗算することにより、光入射端面と検査位置との距離に応じて調整されたゲイン調整値を得ることが可能である。従ってこの場合ゲイン調整手段1は下記式(3)の演算を行うことによりゲイン調整値を得るように構成されることが好ましい。
Figure 2006106015
(式中、Yは光入射端と検査位置との距離、D、Eは係数である。)
このようなゲイン調整手段としては、各種信号処理装置や各種情報処理装置などを用いることができる。
なお、本発明の第一、第二の態様において、これらの閾値調整処理は必ずしも各受光素子単位で行う必要はなく、また受光部が一回走査する毎に行う必要はない。例えばある一定範囲の受光素子を纏め、その範囲内の受光素子について一律にその範囲内で平均的な閾値を設定することもできる。又、受光部の複数回の走査について一律に平均的な閾値を設定することもできる。各受光素子ごとに、又各走査ごとに閾値の調整を行えば検査の正確性は増すものの処理が煩雑になる。
一方一律に処理する範囲を広げすぎると簡便ではあるが検査の正確性が犠牲になる。従って、一律に閾値を設定する範囲及び受光部の走査回数は要求される検査精度等により適宜設定すればよい。閾値を調整する代わりに光量を調整する第三の態様においても同様のことが言える。
また、本発明の第四の態様においても同様に受光素子の出力を調整する処理を必ずしも各受光素子単位で、また各走査毎に行う必要はない。ある一定範囲について一律にゲイン調整値を算出する場合、その範囲は前記の閾値調整処理の場合と同様に要求される検査精度等により適宜設定すればよい。
また、本発明の第二、第三、及び第四の態様において、受光部としてCIS(密着型イメージセンサ)等の等倍で結像するものを用いた場合は、画角が小さいので受光角の違いによる閾値や光量の調整は検査の正確性に大きな影響を及ぼさない。
第一、第二、または第三の態様によって閾値や照射光量を調整しながら、または調整した後、第一もしくは第二の態様において用いられる信号処理部〔I〕又は第三の態様において信号処理部〔I〕の代わりに用いられる信号処理部〔II〕は受光部からの出力を閾値に基づいて二値化し欠陥を検出する。第四の態様において信号処理部〔I〕の代わりに用いられる信号処理部〔III〕はゲイン調整値を所定の閾値を用いて二値化し、欠陥を検出する。信号処理部としてはコンピュータなどの各種情報処理装置などを用いることができる。
なお、距離算出手段、閾値調整手段、信号処理部としてそれぞれ別々の装置を用いてもよいし、複数の処理を行うことができる装置を用いてもよい。閾値調整手段の代わりに光量変動手段を用いる場合も同様である。また、閾値調整手段の代わりにゲイン調整手段を用いる場合も同様である。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
照明装置としては光ファイバを一列に並べ、一端に光源を配置したライン状光源を用い、これを図1に示すようにシートの端面からシート内に光が入射するように配置した。検査対象となるシートは液晶用ガラス基板であった。ガラス基板は黒色板状体の上に載せて保持した。ガラス主表面とライン状光源からの光の照射方向とがなす角度θは10度になるように設定した。ライン状光源の照射端とガラス端面との距離は1mmに設定した。受光部としてはラインCCDカメラ(三菱レイヨン株式会社製SCD−5000、画素数は5000)を4台用い、図2に示すように、これらの検査範囲とライン状光源の照射端との長手方向(x方向)が平行になるようにこれらを配置した。これらの検査範囲はガラスの幅方向(x方向)の範囲を全てカバーしている。また、図1のようにこれらの受光方向とガラス表面とがなす角度θは45度に設定した。なおこの角度θはガラス基板中の泡欠陥を主として検出することを念頭に置いて設定されたものである。このラインCCDカメラは図示しない移動装置により図1のy方向に移動するような構造になっており、ガラス全体を走査できる。
一方、検査対象とする品種のガラス基板であって、y方向の長さが異なるガラス基板を用意し、それぞれ一方の端面から長さ方向に光を入射させ、他方の端面から出射する光の光量を測定した。測定結果に基づきガラス基板内の端面からの距離と光量との関係を示す近似式を算出し、図3にサンプル4として示される指数関数式α=e−0.0046Yを得た。
ここでラインCCDカメラを前述のように移動させながらガラス表面からの光を受光し、この移動距離に基づいて光入射端面から検査位置までの距離を算出した。また、光入射端面と検査位置との距離の変化に応じて式(6)に基づき閾値を調整しながら、信号処理装置においてカメラからの出力を二値化して欠陥を検出した。なお、基準となる閾値は検査位置が入射端面(Y=0mm)の位置である場合の閾値に等しく設定した。また、距離算出、閾値調整、信号処理は全て一台のコンピュータ中で行った。
Figure 2006106015
検査結果は良好であり、ガラス基板の欠陥、特に気泡を欠陥の位置に関係なく安定して検出することができた。
実施例2
検査時において検査位置に相当する位置からラインCCDカメラに光を照射し、中心に位置する画素の受光率が最大になるように受光方向を調整し、受光素子ごとの出力比を測定し、近似式を算出したところ、図4に示される二次関数β=(−5×10−8)X+1を得た。
受光素子の位置と受光率の関係を導くため以上の操作を事前に行い、式(6)で得られる閾値にラインCCDカメラ素子毎の受光率をさらに乗算した式(7)を実施例1の式(6)の代わりに用いた他は実施例1と同様にガラス基板の欠陥を検査した。検査結果はより良好であり、ガラス基板の欠陥、特に気泡を欠陥の位置に関係なくより安定して検出することができた。
Figure 2006106015
実施例3
実施例1においてラインCCDカメラのy方向への移動中においてラインCCDカメラの移動開始からの時間を継続的に測定し、その値を光入射端面から検査位置までの距離に相当する値として出力する経時カウンタを用い、また後述するコンピュータからの電圧により制御され、カメラからの受光素子の出力を調整してゲイン調整値を出力するゲインアンプを用いた。
また、距離算出、閾値調整、及び調整された閾値に基づく信号処理を行うコンピュータの代わりに、経時カウンタからの信号に基づいて算出される光減衰率αの逆数を電圧値として出力してゲインアンプを制御し、ゲイン調整値を所定の閾値により二値化処理して欠陥を検出する信号処理するコンピュータを用いた。
これら以外の点については実施例1と同様にしてガラス基板の欠陥を検査した。即ち、本実施例においては経時カウンタから出力される光入射端面から検査位置までの距離に相当する値に応じて下記式(8)に基づいたゲイン調整値を得、そのゲイン調整値を二値化処理することにより欠陥を検出した。検査結果は良好であった。
Figure 2006106015
本発明の欠陥検査装置の模式側面図である。 光源方向からみた受光部とシートの配置関係を示す図である。 シートの光入射端面からの距離と光減衰率との関係を示す図である。 受光素子のx方向の位置と受光率の関係を示す図である。
符号の説明
1 光源
2 受光部
4 信号処理装置
7 透光性シート状物

Claims (5)

  1. 一対の主表面を有する透光性シート状物の一方の端面から照明光を主表面に対して傾いた角度で入射させる光源と、シート状物の主表面の少なくとも一方から出射する光を受光する受光部と、シート状物の光入射端面と検査位置との距離を算出する距離算出手段と、その距離に応じて各検査位置に対応する閾値を調整する閾値調整手段と、この閾値に基づいて受光部の各受光素子からの出力を二値化処理することにより、シート状物中の欠陥を光学的に検出する信号処理部〔I〕とを有する透光性シート状物の欠陥検査装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥検査装置において、閾値調整手段として下記式(1)の演算を行う装置を用いる透光性シート状物の欠陥検査装置。
    Figure 2006106015
    (式中、Yは光入射端面と検査位置との距離、D,Eは係数である。)
  3. 閾値調整手段が、更に各受光素子の受光角を加味した閾値調整手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の透光性シート状物の欠陥検査装置。
  4. 閾値調整手段として下記式(2)の演算を行う装置を用いることを特徴とする請求項3に記載の透光性シート状物の欠陥検査装置。
    Figure 2006106015
    (式中、Xは素子の位置、A,B,Cは係数である)
  5. 受光部によりシート状物の検査範囲が全て走査されるようにシート状物と受光部との相対的な位置関係を変更する移動装置を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の透光性シート状物の欠陥検査装置。
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CN111208148A (zh) * 2020-02-21 2020-05-29 凌云光技术集团有限责任公司 一种挖孔屏漏光缺陷检测系统

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