JP3783241B2 - 車両用加速スリップ制御装置 - Google Patents

車両用加速スリップ制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両の発進時および加速時に発生する過大な駆動輪のスリップ、いわゆる加速スリップを抑制することにより、車両の発進及び加速性を向上させる車両用加速スリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両の発進時および加速時に発生する加速スリップを好適に制御する装置として、車両用加速スリップ制御装置が知られている。この装置においては、例えば駆動輪速度が基準速度を越えたときや駆動輪のスリップ率が基準スリップ率を越えたときなどに、加速スリップが発生したと判定している。そして、その判定結果に基づいて、駆動輪のスリップ率が目標とするスリップ率の範囲内に収まるように、即ち駆動輪速度が目標駆動輪速度に一致する様に、フィードバック制御によって加速スリップ制御を行なっている。
【0003】
上述した装置では、加速による駆動輪のスリップ(ホイールスピン)を抑制する方法として、左右の駆動輪の平均値に基づき、スロットルバルブの開度によってエンジン出力を調節するエンジン制御と、車輪のブレーキ油圧によってブレーキ力を調節するブレーキ制御とを行なっている。ところが、ブレーキ制御においては、加速スリップ制御が開始されてから、(ホイールスピンを制御するのに必要なレベルまで)油圧ポンプによりブレーキの液圧を上昇させるまでには一定の時間がかかり、前記の様に左右の駆動輪の平均値に基づいてエンジン制御及びブレーキ制御を行なうだけでは、加速スリップ制御の初期には望ましい応答性が得られなかった。
【0004】
この対策として、加速スリップ制御の開始時点から所定時間が経過するまで又は転動輪速度が発生するまでは、左右駆動輪のうちの高速側の車輪速度に基づいてエンジン出力の制御を行なう制御方法が提案されている(特開平3−74227号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の制御方法では、単に左右の駆動輪の高速側の車輪速度を使用して制御を行なうだけであるので、転動輪速度が発生するまでの間の制御を好適に行なうことができないという問題があった。
【0006】
例えば、低μ路や坂道やスタック状態等にて加速するスリップが生じている場合には、図13に示す様に、駆動輪速度は出力されるが転動輪速度は出力されないことがある。これは、車輪速度センサは電磁ピックアップ式であるので、車両が極低速の場合などには転動輪速度の正確な出力波形が得られないからである。そして、このようなときには、仮に前記従来の制御方法を採用したとしても、高速側の駆動輪速度に応じてホイールスピンが大きいほどエンジン出力を低下させるだけであるので、初期応答性は良いかもしれないが、例えば片輪のみがスリップしているときなどには、加速スリップを抑制して車両を走行させたりスタックを抜け出したりすることが一層困難になってしまう。
【0007】
また、従来の制御方法では、例えば転動輪の車輪速度センサが断線している場合などには、車体速度が0であるとしてスリップ率等を算出して、エンジン出力制御やブレーキ制御を行なうことになるので、好適に加速スリップ制御を行なうことができないという問題もある。
【0008】
例えば、転動輪速度がでないスタック状態にて、単に従来の目標駆動輪速度へのフィードバックによるブレーキ制御を長期間にわたり継続した場合には、ブレーキの過度の使用によってブレーキパッド等が損傷することがある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、極低μ路や坂道やスタック状態、或は車輪速度センサの異常等によって、転動輪速度がでない状況であっても、好適に車両の加速スリップ制御を行なうことができる車両用加速スリップ制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、図1に例示する様に、
駆動輪速度を検出する第1速度検出手段と、転動輪速度又は車体速度を検出する第2速度検出手段と、前記車体速度と前記駆動輪速度とに基づいて、加速スリップ率を算出し、その加速スリップ率に基づいて、駆動輪に加速スリップが発生したか否かを判定する加速スリップ判定手段と、前記加速スリップ判定手段によって判定された前記加速スリップの状態に応じて、該加速スリップを抑制するエンジン出力の制御を行なう第1エンジン制御手段と、該第1エンジン制御手段と異なり、前記エンジン出力自体のデータに基づいて、前記加速スリップを抑制するエンジン出力の制御を行なう第2エンジン制御手段と、前記加速スリップ判定手段によって加速スリップが発生したと判断された場合に、前記転動輪速度又は車体速度が、0又は所定値以下の極低速である場合には、前記第2エンジン制御手段を採用し、該所定値を上回る速度の場合には、前記第1エンジン制御手段を採用する切替手段と、を備え、前記第2エンジン制御手段が、前記エンジン出力を可変の目標値にフィードバック制御することを特徴とする車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0010】
請求項2の発明は、
前記第1エンジン制御手段が、前記エンジン出力の制御を行なうことにより、前記駆動輪速度を目標駆動輪速度にフィードバック制御して、前記加速スリップを抑制することを特徴とする前記請求項1記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0011】
請求項3の発明は、
前記可変の目標値は、エンジン回転数であることを特徴とする前記請求項1又は2記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0012】
請求項4の発明は、
前記エンジン回転数の目標値は、冷却水温に基づいて可変とすることを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0014】
請求項の発明は、
前記転動輪速度又は車体速度が、所定値以下の状態が所定期間継続した場合には、前記エンジン出力を徐々に増加させることを特徴とする前記請求項1〜のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0015】
請求項の発明は、
前記エンジン出力を徐々に増加させることにより、該エンジン出力又は駆動輪速度を所定範囲内に制御することを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0016】
請求項の発明は、
前記エンジン出力又は駆動輪速度を、所定範囲内に所定の保持期間にわたり制御した場合に、前記転動輪速度又は車体速度が0又は所定値以下の極低速であるときには、前記保持期間における制御を終了することを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0017】
請求項の発明は、
前記保持期間を、車両の制御状態に応じて変更することを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
請求項の発明は、
前記制御状態が、制御時間、累積制御量又は制御余裕度であることを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0018】
請求項10の発明は、
前記第2エンジン制御手段による制御中に、前記転動輪速度又は車体速度が所定値以上になった場合には、徐々に第1エンジン制御手段に移行することを特徴とする前記請求項1〜のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0019】
請求項11の発明は、
前記第2エンジン制御手段を採用している場合には、前記転動輪速度のうち、最大転動輪速度を推定車体速度とすることを特徴とする前記請求項1〜10のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0027】
【作用及び発明の効果】
請求項1の発明では、第1速度検出手段によって、駆動輪速度を検出し、第2速度検出手段によって、転動輪速度又は車体速度を検出し、加速スリップ判定手段によって、車体速度と駆動輪速度とに基づいて、加速スリップ率を算出し、その加速スリップ率に基づいて、駆動輪に加速スリップが発生したか否かを判定する。そして、加速スリップが発生したと判断された場合には、切替手段によって、転動輪速度又は車体速度が、0又は所定値以下の極低速であるときには、第2エンジン制御手段を採用し、該所定値を上回る速度のときには、第1エンジン制御手段を採用するように切り替える。つまり、本発明では、加速スリップを抑制する手段として、加速スリップの状態に応じてエンジン出力の制御を行なう第1エンジン制御手段と、その第1エンジン制御手段とは異なるエンジン出力自体の状態に応じてエンジン出力の制御を行なう第2エンジン制御手段とを備えており、この両制御手段を適宜採用することによって、加速スリップを好適に抑制して車両の制御性を向上させることができる。
【0028】
例えば、加速スリップを各車輪速度に基づいて検出する装置の場合には、転動輪速度センサの出力が得られない様な極低速やセンサの断線時などのときには、スリップ量を過大に検出してしまい、エンジン出力を低減し過ぎて走行できないことがあるが、本発明では、その様なセンサ出力の場合には、第2エンジン制御手段を採用するので、低速時の制御性能が向上し、好適な走行が可能である。
しかも、本発明では、転動輪速度又は車体速度が、0又は所定値以下の極低速であるときには、第2エンジン制御手段を採用し、該所定値を上回る速度のときには、第1エンジン制御手段を採用するように切り替えるので、車速が低速の場合は、必要なエンジン出力を確保でき、一方、高速の場合には、精密に加速スリップ制御を行うことができる。
更に、本発明では、第2エンジン制御手段は、エンジン出力を可変の目標値にフィードバック制御するので、固定値の目標値の場合と比べて、一層精密にかつ好適に低速時の制御性能を向上することができる。
【0029】
請求項2の発明では、第1エンジン制御手段が、エンジン出力の制御を行なうことにより、駆動輪速度を目標駆動輪速度にフィードバック制御して、加速スリップを抑制するので、転動輪速度が得られる様な状態では、正確に加速スリップを制御することができる。
請求項3の発明では、可変の目標値として、エンジン回転数を採用できる。
【0030】
請求項4の発明では、エンジン回転数の目標値を、冷却水温に基づいて可変とすることができる。
【0031】
尚、前記エンジン出力を示す値として、前記エンジン回転速度以外に、燃料噴射量、点火時期及びスロットル開度のうち、1種又は2種以上の値を採用できるが、エンジン回転速度は、直接にエンジン出力の状態を把握できるので好適である。
【0033】
請求項の発明では、第2エンジン制御手段は、転動輪速度又は車体速度が所定値以下(例えば0)の状態が所定期間継続した場合には、エンジン出力を徐々に増加させるので、例えば正確な従動輪速度が得られない様な低車速の場合でも、車両の走行に必要なエンジン出力を確保することができる。特に転動輪速度が0の場合には、スタック状態かセンサ断線の状態である可能性が高いが、その様なときでも好適に加速スリップ制御を行なうことができる。
【0034】
請求項の発明では、エンジン出力を徐々に増加させることにより、エンジン出力又は駆動輪速度を所定範囲内に制御する。例えば駆動輪速度を約10〜20km/時の範囲内に制御するので、仮に転動輪速度センサが断線していても、所定のスピードで走行が可能であり、また、スタック状態の場合は、路面をかく様にしてスタックを脱出することができる。
【0035】
請求項の発明では、エンジン出力又は駆動輪速度を所定範囲内に所定の保持期間にわたり制御した場合でも、転動輪速度又は車体速度が0又は所定値以下の極低速であるときには、この様な制御を行なっても改善が見られないのであるから、安全性を確保するために、この保持期間における制御を終了する。
【0036】
請求項の発明では、保持期間を、車両の制御状態に応じて変更することができるので、車両の状態に応じてより好適に対処でき、制御性が向上することになる。
請求項の発明では、前記制御状態として、制御時間、累積制御量又は制御余裕度を採用できる。このうち、制御時間を採用する場合には、演算処理が簡易化されるという利点があり、累積制御量を採用する場合には、より制御状態を正確に把握できるという利点があり、制御余裕度を採用する場合には、制御を行なう場合の安全性が向上するという利点がある。
【0037】
請求項10の発明では、第2エンジン制御手段による制御中に、転動輪速度又は車体速度が所定値以上になった場合には、徐々に第1エンジン制御手段に移行することができる。つまり、(エンジン出力に応じた)第2エンジン制御手段による制御が実行されて、転動輪速度センサからの出力が得られる様な車速に上昇してきた場合には、より正確に加速スリップ制御を行なうことができる第1エンジン制御手段にスムーズに移行することができ、制御性が向上する。
【0038】
請求項11の発明では、第2エンジン制御手段を採用している場合には、転動輪速度のうち、最大転動輪速度を推定車体速度とするので、例えば一方の転動輪速度センサが断線している場合でも、正確に転動輪速度を検出して、好適な加速スリップ制御を行なうことができる。
【0047】
【実施例】
以下に、本発明の車両用加速スリップ制御装置の実施例を、図面に基づいて説明する。
図4は、内燃機関2を動力源とするフロントエンジン・リヤドライブ(FR)方式の車両に、本実施例の車両用加速スリップ制御装置を搭載した全体構成図である。
【0048】
図4に示すように、内燃機関(エンジン)2の吸気通路4には、その上流側より、駆動モータ6により開閉されるサブスロットルバルブ8と、アクセルペダル10と連動して開閉される主スロットルバルブ12と、吸入空気の脈動を抑えるサージタンク14と、燃料を吸気ポート16に噴射する燃料噴射弁18とが設けられ、気筒20内には、高電圧を供給する点火コイル22に接続された点火プラグ24が設けられている。
【0049】
また、全ての車輪26FL〜RRには、図示しない油圧ポンプや電磁弁を有する油圧回路28によって各車輪26FL〜RRに対して制動力を与えるホイールシリンダ30が設けられている。
更に、車両の運転状態を検出するセンサとして、サージタンク14の圧力を検出する吸気圧センサ32と、主スロットルバルブ12の開度を検出する主スロットル開度センサ34と、サブスロットルバルブ8の開度を検出するサブスロットル開度センサ36と、エンジン2のクランク軸2aの回転速度(エンジン回転速度)を検出する回転速度センサ38と、変速機40の変速比を検出するための変速比センサ42とが配置されている。
【0050】
また、左右転動輪(左右前輪)26FL,26FRには、左右転動輪26FL,26FRの回転速度をそれぞれ検出する転動輪速度センサ44FL,44FRが配置され、左右駆動輪(左右後輪)26RL,26RRには、左右駆動輪26RL,26RRの回転速度(駆動輪速度)を各々検出する駆動輪速度センサ44RL,44RRが配置されている。
【0051】
前記各センサからの信号は、加速スリップ制御回路50に入力され、加速スリップ制御回路50からは、後述する加速スリップ制御を行なうために、アクチュエータに対して制御信号が出力される。
この加速スリップ制御回路50は、図5のブロック図に示す様に、周知のCPU50a,ROM50b,RAM50c,バックアップRAM50d、入出力ポート50e、及びそれらを接続するバス50fからなるマイクロコンピュータとして構成されている。
【0052】
加速スリップ制御回路50の入出力ポート50eには、センサとして、前記吸気圧センサ32と、主スロットル開度センサ34と、サブスロットル開度センサ36と、回転速度センサ38と、変速比センサ42と、転動輪速度センサ44FL,44FRと、駆動輪速度センサ44RL,44RRとが接続されている。また、アクチュエータとして、図示しない駆動回路を介して、駆動モータ6と、燃料噴射弁18と、点火コイル22と、油圧回路28とが接続されている。
【0053】
従って、加速スリップ制御回路50においては、左右駆動輪26RL,26RRに発生する加速スリップを例えば加速スリップ率に基づいて検出し、サブスロットルバルブ8の開度、燃料噴射量又は点火時期を調節することにより、エンジン2の出力トルクを制御して加速スリップを抑制する。また、左右駆動輪26RL,26RRのホイールシリンダ30RL,30RRの油圧を調節して制動力を制御し、同様に加速スリップを抑制する。
【0054】
例えば低μ路でのドライバの急激なアクセル操作によって、駆動輪26RL,26RRに加速スリップが発生すると、加速スリップ制御回路50は、サブスロットルバルブ8の閉方向への駆動、燃料噴射量の減量或は点火時期の遅角指令を出力することにより、エンジン2の出力トルクを抑制するエンジン制御を開始する。それとともに、油圧回路28に対して制御信号を出力することにより、ホイールシリンダ30RL,30RRの油圧を調節して、駆動輪26RL,26RRに対する制動力を制御するブレーキ制御を開始する。
【0055】
次に、上述した構成を備えた本実施例の車両用加速スリップ制御装置の動作について、図6〜図10のフローチャートと図11及び図12のグラフとに基づいて説明する。
図6に本実施例の処理のメインルーチンを示す様に、ステップ100では、転動輪速度センサ44FL,44FR及び駆動輪速度センサ44RL,44RRからの信号に基づいて、各車輪速度VFL〜RRを検出する。
【0056】
続くステップ110では、前記ステップ100にて検出した転動輪速度VFL,VFRのうち、下記式(1)の様に、大きい方の値を採用して、推定車体速度VBを算出する。
VB=max(VFL,VFR) …(1)
これは、転動輪速度センサ44FL,44FRのどちらか一方に断線が発生した場合には、断線があるセンサ出力は車輪速度が0となるので、常に断線が発生していない正常なセンサを採用して、より正確な車体速度VBを求めるためである。
【0057】
続くステップ120では、左右の駆動輪26RL,26RRにおける各々の加速スリップ率Sを、下記式(2)の様に、各駆動輪速度VRL,VRR(VRと総称する)と推定車体速度VBとの差に基づいて算出する。この加速スリップ率Sとは、スリップの大きさの程度を表す指標である。
【0058】
S=(VR−VB)/VR …(2)
続くステップ130では、現在加速スリップ制御(トラクションコントロール;以下単にTRC制御と記す)が行われているか否かを、例えばフラグによって判定する。ここで肯定判断されるとステップ140に進み、一方否定判断されるとステップ150に進む。
【0059】
ステップ150では、まだTRC制御が実施されていないので、TRC制御の開始条件が満たされたか否かを判定する。具体的には、前記ステップ120で求めた加速スリップ率SがTRC制御開始判定値SSを上回ったか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ160に進み、一方否定判断されるとステップ前記ステップ100に戻る。
【0060】
一方、ステップ140では、既にTRC制御が実施中であるので、TRC制御の終了条件が満たされたか否かを判定する。具体的には、加速スリップ率SがTRC制御終了判定値SEを下回ったか否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を終了し、一方否定判断されるとステップ160に進む。
【0061】
ステップ160では、推定車体速度VBが、基準極低車体速度VBLを下回るか否かを判定する。つまり、転動輪速度VFL,VFRから求めた推定車体速度VBに基づいて、車両が車速0の停止状態又は例えば車速5km/時以下の極低速状態であるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ170に進み、一方否定判断されるとステップ180に進む。
【0062】
ステップ170では、既に前記ステップ150又は140にて、TRC制御開始又はTRC制御継続の判断がなされ、しかも、前記ステップ160にて、車両が(車速0を含む)極低速状態であるとの判断がなされているので、この状態の継続時間を測定するために、TRC制御時間Tをカウントする。このTRC制御時間Tとは、極低速時におけるTRC制御実行時間をカウントするものであり、後述するステップ190,230の処理の判定に使用される。
【0063】
次に、車速が極低速でない場合の処理である前記ステップ180の第1エンジン制御処理について、図7を参照して説明する。
まず、ステップ181では、加速スリップ率Sが所定の範囲に収まる様に、下記(3)の様に、推定車体速度VBに現在の加速スリップ率Sを加味して、目標駆動輪速度VTを算出する。例えば目標スリップ率を4%(=0.04)とすると下記の様になる。
【0064】
VT=VB/(1−0.04) …(3)
続くステップ182では、目標駆動輪速度VTから現在の駆動輪速度VRを引いて、制御偏差εを算出する(ε=VT−VR)。
続くステップ183では、制御偏差εを小さくする様な周知のPID制御を行なうために、目標エンジン出力を算出して、一旦本処理を終了する。
【0065】
つまり、この第1エンジン制御処理とは、極低速でない一定車速以上の場合に、所定の加速スリップ率Sとなる様に、目標駆動輪速度VTにフィードバック制御するものである。
次に、(車速0を含む)極低速である場合の処理である前記ステップ190の第2エンジン制御処理について、図8を参照して説明する。
【0066】
まず、ステップ191では、目標エンジン回転速度NETを算出する。この目標エンジン回転速度NETは、例えば冷却水温等の運転状態に基づいて可変とすると、一層精密に制御を行うことができる。
続くステップ192では、TRC制御時間Tが、基準時間TGを上回るか否かを判定する。この処理は、所定の時間Tが経過した場合のみ下記ステップ193の処理を行わせるためのものであり、ここで肯定判断されるとステップ193に進み、一方否定判断されるとステップ193をパスしてステップ194に進む。
【0067】
ステップ193では、目標エンジン回転速度NETを、所定量増加補正する処理を行なう。つまり、TRC制御時間Tが基準時間TGを上回った場合、即ち、TRC制御実行中で且つ極低速状態が所定時間継続した場合は、その以前のTRC制御では改善が見られないと判断して、エンジン回転速度を徐々に増加させて車両の走破性を向上させる処理を行なう。
【0068】
続くステップ194では、目標エンジン回転速度NETから現在のエンジン回転速度NEを引いて、制御偏差εを算出する(ε=NET−NE)。
続くステップ195では、制御偏差εを小さくする様な周知のPID制御を行なうために、目標エンジン出力を算出して、一旦本処理を終了する。
【0069】
つまり、この第2エンジン制御処理とは、車速0を含む極低速の場合に、上述した第1エンジン制御処理(即ち目標駆動輪速度V T にフィードバック制御する処理)に代えて、可変の目標値(目標エンジン回転速度NE T )にフィードバック制御するものであるが、特に制御開始から基準時間TGを経過した後には、車両の走破性を改善するためにエンジン回転速度を徐々に増加させるものである。
【0070】
図6に戻り、前記ステップ180及びステップ190に続くステップ200では、前記第1,2のエンジン制御処理で算出した目標エンジン制御を出力し、制御偏差εを少なくする周知のPID制御を行なう。尚、エンジン出力の制御は、叙述したサブスロットル8の開度を調節することによって行なうことができるが、それ以外にも、減筒を含む燃料噴射量の調節(燃料カットや減量)や点火時期の調節によって行なってもよく、それらを複合させた制御を行なってもよい。
【0071】
続くステップ210では、制御状態χが、基準制御状態χEを上回るか否かを判定する。この制御状態χとしては、例えばブレーキ制御時間tや、ブレーキ圧力PBとその制御時間tの積の累積値(累積制御量;ΣPB・t)や、制御余裕度を採用できる。ここで、制御状態χに応じて、後述するブレーキ制御の機能を切り替えるのは、転動輪速度が得られない場合における車両の走破性を改善するためである。尚、前記制御余裕度とは、例えば現在の触媒温度と触媒温度の限界値との差の様に、あとどの程度(時間や制御量)当該制御を行なうことができるかを示す指標である。そして、ここで肯定判断されるとステップ220に進み、一方否定判断されるとステップ230に進む。
【0072】
次に、制御状態χが基準制御状態χE以下の場合の処理であるステップ220の第1ブレーキ制御処理について、図9を参照して前記説明する。
まず、ステップ221では、前記ステップ181と同様に、加速スリップ率Sが所定の範囲に収まる様に、推定車体速度VBに現在の加速スリップ率Sを加味して、目標駆動輪速度VTを算出する。
【0073】
続くステップ222では、目標駆動輪速度VTから現在の駆動輪速度VRを引いて、制御偏差εを算出する。
続くステップ223では、制御偏差εを小さくする様な周知のPID制御を行なうために、油圧回路28に対する目標ブレーキ油圧出力を算出して、一旦本処理を終了する。
【0074】
つまり、この第1ブレーキ制御処理とは、所定の加速スリップ率Sとなる様にブレーキ油圧を調節して、前記ステップ180と同様に、目標駆動輪速度VTにフィードバック制御するものである。
次に、制御状態χが基準制御状態χEを上回る場合の処理であるステップ230の第2ブレーキ制御処理について、図10を参照して説明する。
【0075】
まず、ステップ231では、大きい方の駆動輪速度maxVRから小さい方の駆動輪速度minVRを引いて、駆動輪速度VRの制御偏差εを算出する(ε=maxVR−minVR)。
続くステップ232では、TRC制御時間Tが、基準時間TGを上回るか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ233に進み、一方否定判断されるとステップ233をパスしてステップ234に進む。尚、この基準時間TGの値は、前記ステップ192における基準時間TGの値と異なっていてもよい。
【0076】
ステップ233では、制御偏差εを、所定量減少補正をする処理を行なう。つまり、TRC制御時間Tが基準時間TGを上回った場合、即ち、TRC制御実行中で且つ極低速状態が所定時間継続した場合は、その以前のTRC制御による改善が見られないと判断して、後述する駆動輪速度差を縮小する制御のウエイトを徐々に低減する処理を行なう。この処理は、制御手段の切替によるショックを低減するための処理である。
【0077】
続くステップ234では、左右の駆動輪速度VRL,VRRの速度差を小さくする様なブレーキの制御(EDL制御)を行なうために、即ち、駆動輪速度差である制御偏差εを小さくする様なPID制御を行なうために、目標ブレーキ油圧出力を算出して、一旦本処理を終了する。
【0078】
つまり、この第2ブレーキ制御処理とは、左右の駆動輪速度VRL,VRRの速度差を小さくして、走破性を向上させるための処理である。
図6に戻り、前記ステップ220及びステップ230に続くステップ240では、前記第1,2ブレーキ制御処理で算出した目標ブレーキ油圧であるブレーキ制御の出力を行ない、制御偏差εを少なくする周知のPID制御を行ない、ステップ100に戻る。尚、ブレーキ制御は、上述した油圧ポンプ及び電磁弁を駆動して行なう。
【0079】
この様に、本実施例では、車速が0又は極低速の場合は、転動輪速度が得られないので、通常の目標駆動輪速度VTのフィードバック制御から、目標エンジン回転速度NETにフィードバック制御するエンジン制御に切り替えている。従って、図11(a)の、極低μ路の走行時、スタック状態の時、転動輪速度センサの異常時などにおいて、センサ出力から得られる駆動輪速度及び転動輪速度を示すグラフ、及び図11(b)の、低加速Gでの走行時においてセンサ出力から得られる駆動輪速度及び転動輪速度を拡大して示すグラフに示す様に、極低μ路や坂路の走行状態、スタック状態、転動輪速度センサの異常などの様に、駆動輪速度は得られるが転動輪速度が得られない場合であっても、即ち、駆動輪速度と転動輪速度とに基づいて、駆動輪速度のフィードバック制御を行なうことができない場合であっても、所定のエンジン出力を与えることによって、好適にTRC制御の初期の制御を行なうことができるという顕著な効果を奏する。具体的には、極低μ路や坂路、スタック状態、センサ断線の場合であっても、加速スリップを抑制して好適に車両を走行させることができる。
【0080】
また、本実施例では、基準時間TGを経過しても、転動輪速度が0の状態にて加速スリップが継続する場合には、スタック状態又は転動輪速度センサ44FL,44RRの異常と判断して、前記ステップ193にてエンジン出力を徐々に増加させている(出力を低減させる制御量を小さくしている)ので、たとえ、センサ異常が生じても、そのスピードでの走行が可能であり、しかも、スタック状態の場合には、車輪が路面をかくことによって、スタックの脱出が可能である。
【0081】
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば前記実施例では、車速に応じて、(加速スリップ率に基づく)第1エンジン制御処理又は(エンジン出力に応じた)第2エンジン制御処理の一方のみを選択する処理を行ったが、第2エンジン制御処理を実行している場合に、転動輪速度又は車体速度が所定値以上になったときには、急に第1エンジン制御処理に切り替えるのではなく、徐々に第1エンジン制御処理に移行する様にしてもよい。その場合には、制御手段の切替時のショックが低減されるという利点がある。
【0082】
(2)また、前記ステップ191では、目標エンジン回転速度NETを可変の値としたが、それ以外にも、燃料噴射量、点火時期、サブスロットル開度を可変の目標値として設定してもよい。つまり、間接的にエンジン回転速度を設定するのではなく、燃料噴射量、点火時期、サブスロットル開度を用いて、直接的にエンジン出力を設定する様にしてもよい。
【0083】
(3)更に、前記ステップ192では、制御の状態を変更する判定条件として、TRC制御時間Tを採用したが、それとは別に、例えば累積制御量や制御余裕度を判定条件として、制御の状態の変更を行なってもよい。また、判定条件として、TRC制御時間Tを採用せずに、例えば予め定められた値(例えば所定の設定時間)を採用してよく、その場合には、この値を、TRC制御時間T、累積制御量、制御余裕度に応じて変更してもよい。
【0084】
(4)また、前記ステップ193では、徐々にエンジン出力を増加させる処理を行ったが、この場合、どの程度エンジン出力を増加させるのかについては、上限値を設定する必要がある。例えばエンジン出力を所定範囲とすることによって、駆動輪速度を所定範囲(例えば図12の実線で示す約10〜20km/時)の状態に保つ制御を採用することができる。それによって、たとえ、センサ異常が生じても、そのスピードでの走行が可能であり、しかも、スタック状態の場合には、車輪が路面をかくことによって、図12の点線で示す様に、スタックの脱出が可能になる。
【0085】
(5)更に、この様な駆動輪速度範囲の制御を所定の保持期間にわたって行った場合でも、転動輪速度や車体速度が得られない場合には、この制御による改善が見られないとして、安全性を確保する観点からこの制御を終了することが望ましい。尚、この保持期間は、制御時間、累積制御量又は制御余裕度の様な制御状態に応じて変更すると、制御性が一層向上するので好適である。
【0086】
(6)前記ステップ210では、制御状態に応じて、第1ブレーキ制御処理と第2ブレーキ制御処理とを切り替えたが、この場合、直ちに制御処理を切り替えるのではなく、制御状態の程度に応じて、徐々に他方の制御処理に切り替える方が、切替によるショックが少なくて済み好適である。具体的には、例えば第1ブレーキ制御処理から第2ブレーキ制御処理に切り替える際に、徐々に制御のウエイトを変更して切り替えると、走破性も高くなり好適である。この制御処理を切り替える判定条件の種類としては、制御時間、累積制御量又は制御余裕度を採用できる。
【0087】
(7)更に、第1ブレーキ制御処理を徐々に第2ブレーキ制御処理に切り替える場合には、制御余裕度の判定レベルを通常より上げることにより、つまり、第1ブレーキ制御処理の判定レベルよりも第2ブレーキ制御処理の判定レベルを高くし、それによって、第2ブレーキ制御を長く行なうことができる様にして、制御性を向上させる。これは、第2ブレーキ制御である駆動輪速度差を小さくする制御は、基本的に1輪のみのブレーキに限定されるので、通常の両駆動輪のブレーキ制御より長く制御を実行できるからである。
【0088】
(8)また、前記実施例では、推定車体速度VBに応じて第1エンジン制御処理と第2エンジン制御処理とを切り替え、制御状態に応じて第1ブレーキ制御処理と第2ブレーキ制御処理とを切り替えており、それらの個々の判定条件に応じて制御処理を切り替えていたが、それとは別に、4つの制御処理をリンクさせてもよく、その方が好ましい結果を与える。例えば、転動輪速度又は車体速度に応じて、第2エンジン制御処理によってエンジン出力を徐々に大きくするに伴って、第1ブレーキ制御処理から第2ブレーキ制御処理に徐々に移行する構成とする場合には、一層加速スリップ制御を好適に行うことができ、走破性を向上させることができるとともに、制御の切替によりショックも低減できる。
【0089】
(9)更に、この様な複合的な処理を行なう場合、第2ブレーキ制御処理は、ブレーキパッド等の保護のため、第2エンジン制御処理より先に終了することが望ましい。
(10)前記車体速度は、転動輪速度から求めることができるが、それ以外にも、直接対地速度を検出する等各種の手段を採用できる。
【0090】
(11)また、上述した本実施例は、FR車だけでなく、FF車や4WD車にも好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】 参考例1の構成を例示するブロック図である。
【図3】 参考例2の発明の構成を例示するブロック図である。
【図4】 実施例の車両制御系全体の構成を示す概略構成図である。
【図5】 実施例の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】 実施例の全体の処理を示すメインのフローチャートである。
【図7】 第1エンジン制御処理を示すフローチャートである。
【図8】 第2エンジン制御処理を示すフローチャートである。
【図9】 第1ブレーキ制御処理を示すフローチャートである。
【図10】 第2ブレーキ制御処理を示すフローチャートである。
【図11】 低速時の各車輪の速度センサの出力を示すグラフである。
【図12】 スタック状態における車輪速度センサの出力を示すグラフである。
【図13】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
2…内燃機関(エンジン)
4…燃料噴射弁
22…点火コイル
26FL,26FR…左右前輪(転動輪)
26RL,26RR…左右後輪(駆動輪)
28…油圧回路
30FL〜RR…ホイールシリンダ
38…回転速度センサ
34…主スロットル開度センサ
36…サブスロットル開度センサ
44FL,44FR…転動輪速度センサ
44RL,44RR…駆動輪速度センサ
50…加速スリップ制御回路

Claims (11)

  1. 駆動輪速度を検出する第1速度検出手段と、
    転動輪速度又は車体速度を検出する第2速度検出手段と、
    前記車体速度と前記駆動輪速度とに基づいて、加速スリップ率を算出し、その加速スリップ率に基づいて、駆動輪に加速スリップが発生したか否かを判定する加速スリップ判定手段と、
    前記加速スリップ判定手段によって判定された前記加速スリップの状態に応じて、該加速スリップを抑制するエンジン出力の制御を行なう第1エンジン制御手段と、
    該第1エンジン制御手段と異なり、前記エンジン出力自体のデータに基づいて、前記加速スリップを抑制するエンジン出力の制御を行なう第2エンジン制御手段と、
    前記加速スリップ判定手段によって加速スリップが発生したと判断された場合に、前記転動輪速度又は車体速度が、0又は所定値以下の極低速である場合には、前記第2エンジン制御手段を採用し、該所定値を上回る速度の場合には、前記第1エンジン制御手段を採用する切替手段と、
    を備え、
    前記第2エンジン制御手段が、前記エンジン出力を可変の目標値にフィードバック制御することを特徴とする車両用加速スリップ制御装置。
  2. 前記第1エンジン制御手段が、前記エンジン出力の制御を行なうことにより、前記駆動輪速度を目標駆動輪速度にフィードバック制御して、前記加速スリップを抑制することを特徴とする前記請求項1記載の車両用加速スリップ制御装置。
  3. 前記可変の目標値は、エンジン回転数であることを特徴とする前記請求項1又は2記載の車両用加速スリップ制御装置。
  4. 前記エンジン回転数の目標値は、冷却水温に基づいて可変とすることを
    特徴とする前記請求項3記載の車両用加速スリップ制御装置
  5. 前記転動輪速度又は車体速度が、所定値以下の状態が所定期間継続した
    場合には、前記エンジン出力を徐々に増加させることを特徴とする前記請求項1〜のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置。
  6. 前記エンジン出力を徐々に増加させることにより、該エンジン出力又は
    駆動輪速度を所定範囲内に制御することを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置。
  7. 前記エンジン出力又は駆動輪速度を、所定範囲内に所定の保持期間にわたり制御した場合に、前記転動輪速度又は車体速度が0又は所定値以下の極低速であるときには、前記保持期間における制御を終了することを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置。
  8. 前記保持期間を、車両の制御状態に応じて変更することを特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置。
  9. 前記制御状態が、制御時間、累積制御量又は制御余裕度であることを
    特徴とする前記請求項記載の車両用加速スリップ制御装置。
  10. 前記第2エンジン制御手段による制御中に、前記転動輪速度又は車体速度が所定値以上になった場合には、徐々に第1エンジン制御手段に移行することを特徴とする前記請求項1〜のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置。
  11. 前記第2エンジン制御手段を採用している場合には、前記転動輪速度のうち、最大転動輪速度を推定車体速度とすることを特徴とする前記請求項1〜10のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置
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