JPH08108776A - 車両用加速スリップ制御装置 - Google Patents

車両用加速スリップ制御装置

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JPH08108776A
JPH08108776A JP6249264A JP24926494A JPH08108776A JP H08108776 A JPH08108776 A JP H08108776A JP 6249264 A JP6249264 A JP 6249264A JP 24926494 A JP24926494 A JP 24926494A JP H08108776 A JPH08108776 A JP H08108776A
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engine
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極低μ路や坂道やスタック状態、或は車輪速
度センサの異常等によって、転動輪速度がでない状況で
あっても、好適に車両の加速スリップ制御を行なうこと
ができる車両用加速スリップ制御装置を提供すること。 【構成】 ステッフ゜170では、推定車体速度VBに基づい
て、車両が車速0の停止状態又は例えば車速5km/時以
下の極低速状態であるか否かを判定する。そして、車速
が極低速でない場合には、ステッフ゜180の第1エンジン制御
処理にて、所定の加速スリップ率Sとなる様に、目標駆
動輪速度VTにフィードバック制御する処理を行なう。
一方、(車速0を含む)極低速である場合には、ステッフ゜1
90の第2エンジン制御処理にて、固定又は可変の目標値
にオープン制御を行なうものであるが、特に制御開始か
ら所定時間Tを経過した後には、車両の走破性を改善す
るためにエンジン回転速度を徐々に増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の発進時および加
速時に発生する過大な駆動輪のスリップ、いわゆる加速
スリップを抑制することにより、車両の発進及び加速性
を向上させる車両用加速スリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の発進時および加速時に
発生する加速スリップを好適に制御する装置として、車
両用加速スリップ制御装置が知られている。この装置に
おいては、例えば駆動輪速度が基準速度を越えたときや
駆動輪のスリップ率が基準スリップ率を越えたときなど
に、加速スリップが発生したと判定している。そして、
その判定結果に基づいて、駆動輪のスリップ率が目標と
するスリップ率の範囲内に収まるように、即ち駆動輪速
度が目標駆動輪速度に一致する様に、フィードバック制
御によって加速スリップ制御を行なっている。
【0003】上述した装置では、加速による駆動輪のス
リップ(ホイールスピン)を抑制する方法として、左右
の駆動輪の平均値に基づき、スロットルバルブの開度に
よってエンジン出力を調節するエンジン制御と、車輪の
ブレーキ油圧によってブレーキ力を調節するブレーキ制
御とを行なっている。ところが、ブレーキ制御において
は、加速スリップ制御が開始されてから、(ホイールス
ピンを制御するのに必要なレベルまで)油圧ポンプによ
りブレーキの液圧を上昇させるまでには一定の時間がか
かり、前記の様に左右の駆動輪の平均値に基づいてエン
ジン制御及びブレーキ制御を行なうだけでは、加速スリ
ップ制御の初期には望ましい応答性が得られなかった。
【0004】この対策として、加速スリップ制御の開始
時点から所定時間が経過するまで又は転動輪速度が発生
するまでは、左右駆動輪のうちの高速側の車輪速度に基
づいてエンジン出力の制御を行なう制御方法が提案され
ている(特開平3−74227号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の制御方法では、単に左右の駆動輪の高速側の車輪速
度を使用して制御を行なうだけであるので、転動輪速度
が発生するまでの間の制御を好適に行なうことができな
いという問題があった。
【0006】例えば、低μ路や坂道やスタック状態等に
て加速するスリップが生じている場合には、図13に示
す様に、駆動輪速度は出力されるが転動輪速度は出力さ
れないことがある。これは、車輪速度センサは電磁ピッ
クアップ式であるので、車両が極低速の場合などには転
動輪速度の正確な出力波形が得られないからである。そ
して、このようなときには、仮に前記従来の制御方法を
採用したとしても、高速側の駆動輪速度に応じてホイー
ルスピンが大きいほどエンジン出力を低下させるだけで
あるので、初期応答性は良いかもしれないが、例えば片
輪のみがスリップしているときなどには、加速スリップ
を抑制して車両を走行させたりスタックを抜け出したり
することが一層困難になってしまう。
【0007】また、従来の制御方法では、例えば転動輪
の車輪速度センサが断線している場合などには、車体速
度が0であるとしてスリップ率等を算出して、エンジン
出力制御やブレーキ制御を行なうことになるので、好適
に加速スリップ制御を行なうことができないという問題
もある。
【0008】例えば、転動輪速度がでないスタック状態
にて、単に従来の目標駆動輪速度へのフィードバックに
よるブレーキ制御を長期間にわたり継続した場合には、
ブレーキの過度の使用によってブレーキパッド等が損傷
することがある。本発明は、前記課題を解決するために
なされたものであり、極低μ路や坂道やスタック状態、
或は車輪速度センサの異常等によって、転動輪速度がで
ない状況であっても、好適に車両の加速スリップ制御を
行なうことができる車両用加速スリップ制御装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、図1
に例示する様に、駆動輪速度を検出する第1速度検出手
段と、転動輪速度又は車体速度を検出する第2速度検出
手段と、少なくとも前記駆動輪速度に基づいて、駆動輪
に加速スリップが発生したか否かを判定する加速スリッ
プ判定手段と、前記加速スリップの状態に応じて、該加
速スリップを抑制するエンジン出力の制御を行なう第1
エンジン制御手段と、該第1エンジン制御手段と異な
り、前記加速スリップを抑制するエンジン出力の制御を
行なう第2エンジン制御手段と、前記加速スリップ判定
手段によって加速スリップが発生したと判断された場合
には、前記転動輪速度又は車体速度に応じて、前記第1
エンジン制御手段と前記第2エンジン制御手段とを切り
替える切替手段と、を備えたことを特徴とする車両用加
速スリップ制御装置を要旨とする。
【0010】請求項2の発明は、前記第1エンジン制御
手段が、前記駆動輪速度を目標駆動輪速度にフィードバ
ック制御することを特徴とする前記請求項1記載の車両
用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0011】請求項3の発明は、前記第2エンジン制御
手段が、前記エンジン出力を固定値にオープン制御する
ことを特徴とする前記請求項1又は2記載の車両用加速
スリップ制御装置を要旨とする。
【0012】請求項4の発明は、前記第2エンジン制御
手段が、前記エンジン出力を可変の目標値にフィードバ
ック制御することを特徴とする前記請求項1又は2記載
の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0013】請求項5の発明は、前記転動輪速度又は車
体速度が、0又は所定値以下の極低速である場合には、
前記第2エンジン制御手段を採用し、該所定値を上回る
速度の場合には、前記第1エンジン制御手段を採用する
ことを特徴とする前記請求項1〜4のいずれか記載の車
両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0014】請求項6の発明は、前記転動輪速度又は車
体速度が、所定値以下の状態が所定期間継続した場合に
は、前記エンジン出力を徐々に増加させることを特徴と
する前記請求項1〜5のいずれか記載の車両用加速スリ
ップ制御装置を要旨とする。
【0015】請求項7の発明は、前記エンジン出力を徐
々に増加させることにより、該エンジン出力又は駆動輪
速度を所定範囲内に制御することを特徴とする前記請求
項6記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0016】請求項8の発明は、前記エンジン出力又は
駆動輪速度を、所定範囲内に所定の保持期間にわたり制
御した場合に、前記転動輪速度又は車体速度が0又は所
定値以下の極低速であるときには、前記保持期間におけ
る制御を終了することを特徴とする前記請求項7記載の
車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0017】請求項9の発明は、前記保持期間を、車両
の制御状態に応じて変更することを特徴とする前記請求
項8記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
請求項10の発明は、前記制御状態が、制御時間、累積
制御量又は制御余裕度であることを特徴とする前記請求
項9記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0018】請求項11の発明は、前記第2エンジン制
御手段による制御中に、前記転動輪速度又は車体速度が
所定値以上になった場合には、徐々に第1エンジン制御
手段に移行することを特徴とする前記請求項1〜10の
いずれか記載の車両用加速スリップ制御装置を要旨とす
る。
【0019】請求項12の発明は、前記第2エンジン制
御手段を採用している場合には、前記転動輪速度のう
ち、最大転動輪速度を推定車体速度とすることを特徴と
する前記請求項1〜11のいずれか記載の車両用加速ス
リップ制御装置を要旨とする。
【0020】請求項13の発明は、図2に例示する様に
駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段と、車両の制
御状態を検出する制御状態検出手段と、少なくとも前記
駆動輪速度に基づいて、駆動輪に加速スリップが発生し
たか否かを判定する加速スリップ判定手段と、前記加速
スリップの状態に応じて、該加速スリップを抑制するた
めに駆動輪の制動力の制御を行なう第1ブレーキ制御手
段と、前記駆動輪の状態に応じて、前記加速スリップを
抑制するために駆動輪の制動力の制御を行なう第2ブレ
ーキ制御手段と、前記加速スリップ判定手段によって加
速スリップが発生したと判断された場合には、前記制御
状態に応じて、前記第1ブレーキ制御手段と前記第2ブ
レーキ制御手段とを切り替える切替手段と、を備えたこ
とを特徴とする車両用加速スリップ制御装置を要旨とす
る。
【0021】請求項14の発明は、前記第2ブレーキ制
御手段が、左右の駆動輪の速度差に応じて制動力を制御
することを特徴とする前記請求項13記載の車両用加速
スリップ制御装置を要旨とする。
【0022】請求項15の発明は、前記制御状態に応じ
て、前記第1ブレーキ制御手段による制御を、徐々に第
2ブレーキ制御手段による制御に切り替えることを特徴
とする前記請求項13又は14記載の車両用加速スリッ
プ制御装置を要旨とする。
【0023】請求項16の発明は、前記制御状態が、制
御時間、累積制御量又は制御余裕度であることを特徴と
する前記請求項13〜15のいずれか記載の車両用加速
スリップ制御装置を要旨とする。
【0024】請求項17の発明は、前記第1ブレーキ制
御手段による制御を、徐々に第2ブレーキ制御手段によ
る制御に切り替える場合には、制御時間が長くなるよう
に前記制御余裕度の判定レベルを通常より上げることを
特徴とする前記請求項16記載の車両用加速スリップ制
御装置を要旨とする。
【0025】請求項18の発明は、図3に例示する様
に、駆動輪速度を検出する第1速度検出手段と、転動輪
速度又は車体速度を検出する第2速度検出手段と、少な
くとも前記駆動輪速度に基づいて、駆動輪に加速スリッ
プが発生したか否かを判定する加速スリップ判定手段
と、前記エンジン出力自体の状態に応じて、前記加速ス
リップを抑制するエンジン出力の制御を行なうエンジン
制御手段と、前記加速スリップの状態に応じて、該加速
スリップを抑制するために駆動輪の制動力の制御を行な
う第1ブレーキ制御手段と、前記駆動輪の状態に応じ
て、前記加速スリップを抑制するために駆動輪の制動力
の制御を行なう第2ブレーキ制御手段と、前記加速スリ
ップ判定手段によって加速スリップが発生したと判断さ
れた場合には、前記転動輪速度又は車体速度に応じて、
前記エンジン制御手段によってエンジン出力を徐々に大
きくするに伴って、前記第1ブレーキ制御手段から第2
ブレーキ制御手段に徐々に移行する移行手段と、を備え
たことを特徴とする車両用加速スリップ制御装置を要旨
とする。
【0026】請求項19の発明は、前記第2ブレーキ制
御手段による制御は、前記エンジン制御手段による制御
より先に終了することを特徴とする前記請求項18記載
の車両用加速スリップ制御装置を要旨とする。
【0027】
【作用及び発明の効果】請求項1の発明では、第1速度
検出手段によって、駆動輪速度を検出し、第2速度検出
手段によって、転動輪速度又は車体速度を検出し、加速
スリップ判定手段によって、少なくとも駆動輪速度に基
づいて駆動輪に加速スリップが発生したか否かを判定す
る。そして、加速スリップが発生したと判断された場合
には、切替手段によって、転動輪速度又は車体速度に応
じて、第1エンジン制御手段と第2エンジン制御手段と
を切り替える。つまり、本発明では、加速スリップを抑
制する手段として、加速スリップの状態に応じてエンジ
ン出力の制御を行なう第1エンジン制御手段と、その第
1エンジン制御手段とは異なる例えばエンジン出力自体
や駆動輪速度などの状態に応じてエンジン出力の制御を
行なう第2エンジン制御手段とを備えており、この両制
御手段を適宜採用することによって、加速スリップを好
適に抑制して車両の制御性を向上させることができる。
【0028】例えば、加速スリップを各車輪速度に基づ
いて検出する装置の場合には、転動輪速度センサの出力
が得られない様な極低速やセンサの断線時などのときに
は、スリップ量を過大に検出してしまい、エンジン出力
を低減し過ぎて走行できないことがあるが、本発明で
は、その様なセンサ出力の場合には、第2エンジン制御
手段を採用するので、低速時の制御性能が向上し、好適
な走行が可能である。
【0029】請求項2の発明では、第1エンジン制御手
段として、駆動輪速度を目標駆動輪速度にフィードバッ
ク制御する手段を採用できるので、転動輪速度が得られ
る様な状態では、正確に加速スリップを抑制することが
できる。請求項3の発明では、第2エンジン制御手段と
して、エンジン出力を固定値にオープン制御する手段を
採用できるので、転動輪速度が得られない様な状態であ
っても、必要なエンジン出力を確保でき、低速時の制御
性能を向上することができる。例えば、低μ路、坂路、
スタック状態、センサ断線の様な場合であっても、所定
のエンジン出力を確保できるので、好適な走行が可能で
ある。
【0030】請求項4の発明では、第2エンジン制御手
段として、エンジン出力を可変の目標値にフィードバッ
ク制御する手段を採用できので、前記請求項3の固定値
を採用する場合より、一層精密にかつ好適に低速時の制
御性能を向上することができる。
【0031】尚、前記請求項3又4の発明において、エ
ンジン出力を示す値として、エンジン回転速度、燃料噴
射量、点火時期及びスロットル開度のうち、1種又は2
種以上の値を採用できる。このうちエンジン回転速度
は、直接にエンジン出力の状態を把握できるので好適で
ある。
【0032】請求項5の発明では、転動輪速度又は車体
速度が、0又は所定値以下の極低速である場合には、第
2エンジン制御手段を採用し、その所定値を上回る速度
の場合には、第1エンジン制御手段を採用することがで
きる。従って、車速が低速の場合は必要なエンジン出力
を確保でき、一方高速の場合は、精密に加速スリップ制
御を行なうことができるという顕著な効果を奏する。
【0033】請求項6の発明では、第2エンジン制御手
段は、転動輪速度又は車体速度が所定値以下(例えば
0)の状態が所定期間継続した場合には、エンジン出力
を徐々に増加させるので、例えば正確な従動輪速度が得
られない様な低車速の場合でも、車両の走行に必要なエ
ンジン出力を確保することができる。特に転動輪速度が
0の場合には、スタック状態かセンサ断線の状態である
可能性が高いが、その様なときでも好適に加速スリップ
制御を行なうことができる。
【0034】請求項7の発明では、エンジン出力を徐々
に増加させることにより、エンジン出力又は駆動輪速度
を所定範囲内に制御する。例えば駆動輪速度を約10〜
20km/時の範囲内に制御するので、仮に転動輪速度
センサが断線していても、所定のスピードで走行が可能
であり、また、スタック状態の場合は、路面をかく様に
してスタックを脱出することができる。
【0035】請求項8の発明では、エンジン出力又は駆
動輪速度を所定範囲内に所定の保持期間にわたり制御し
た場合でも、転動輪速度又は車体速度が0又は所定値以
下の極低速であるときには、この様な制御を行なっても
改善が見られないのであるから、安全性を確保するため
に、この保持期間における制御を終了する。
【0036】請求項9の発明では、保持期間を、車両の
制御状態に応じて変更することができるので、車両の状
態に応じてより好適に対処でき、制御性が向上すること
になる。請求項10の発明では、前記制御状態として、
制御時間、累積制御量又は制御余裕度を採用できる。こ
のうち、制御時間を採用する場合には、演算処理が簡易
化されるという利点があり、累積制御量を採用する場合
には、より制御状態を正確に把握できるという利点があ
り、制御余裕度を採用する場合には、制御を行なう場合
の安全性が向上するという利点がある。
【0037】請求項11の発明では、第2エンジン制御
手段による制御中に、転動輪速度又は車体速度が所定値
以上になった場合には、徐々に第1エンジン制御手段に
移行することができる。つまり、(エンジン出力に応じ
た)第2エンジン制御手段による制御が実行されて、転
動輪速度センサからの出力が得られる様な車速に上昇し
てきた場合には、より正確に加速スリップ制御を行なう
ことができる第1エンジン制御手段にスムーズに移行す
ることができ、制御性が向上する。
【0038】請求項12の発明では、第2エンジン制御
手段を採用している場合には、転動輪速度のうち、最大
転動輪速度を推定車体速度とするので、例えば一方の転
動輪速度センサが断線している場合でも、正確に転動輪
速度を検出して、好適な加速スリップ制御を行なうこと
ができる。
【0039】請求項13の発明では、駆動輪速度検出手
段によって、駆動輪速度を検出し、制御状態検出手段に
よって、車両の制御状態を検出し、加速スリップ判定手
段によって、少なくとも駆動輪速度に基づいて駆動輪に
加速スリップが発生したか否かを判定する。そして、加
速スリップが発生したと判断された場合には、切替手段
によって、制御状態に応じて第1ブレーキ制御手段と第
2ブレーキ制御手段とを切り替える。つまり、本発明で
は、加速スリップを抑制するための手段として、加速ス
リップの状態に応じて駆動輪の制動力の制御を行なう第
1ブレーキ制御手段と、駆動輪の状態に応じて駆動輪の
制動力の制御を行なう第2ブレーキ制御手段とを備えて
おり、この両制御手段を適宜採用することによって、加
速スリップを好適に抑制して車両の制御性を向上させる
ことができる。
【0040】例えば、通常の加速スリップ率に応じた制
御を一定時間以上行なっても、加速スリップの状態が改
善されない様な場合には、駆動輪そのものの状態に基づ
いて、例えば駆動輪の回転速度を所定値に設定したり、
後述する様に左右の駆動輪の速度差を小さくすることに
より、車両の走破性を改善できるので、例えばスタック
状態から容易に脱出することができる。
【0041】請求項14の発明では、第2ブレーキ制御
手段が、左右の駆動輪の速度差に応じて制動力を制御す
ることができるので、例えば左右の駆動輪差を小さくす
る制御を行なうことによって、走破性を向上することが
できる。請求項15の発明では、制御状態に応じて、第
1ブレーキ制御手段による制御を、徐々に第2ブレーキ
制御手段による制御に切り替えるので、急激に制御手段
を切り替えることによるショックやエンストを防止で
き、加速スリップ制御における制御性が向上することに
なる。
【0042】請求項16の発明では、制御状態として、
制御時間、累積制御量又は制御余裕度を採用できるの
で、前記請求項10と同様な作用効果を奏する。請求項
17の発明では、第1ブレーキ制御手段による制御を、
徐々に第2ブレーキ制御手段による制御に切り替える場
合には、制御時間が長くなるように制御余裕度の判定レ
ベルを通常より上げる。
【0043】つまり、第1ブレーキ制御手段の判定レベ
ルよりも第2ブレーキ制御手段の判定レベルを高くし、
それによって、第2ブレーキ制御手段による制御を長く
行なうことができる様にして、制御性を向上させる。こ
れは、例えば第2ブレーキ制御手段が駆動輪速度差を小
さくする手段である場合には、基本的に1輪のみのブレ
ーキに限定されるので、例えば第1ブレーキ制御手段に
よる通常の両駆動輪のブレーキ制御より長く制御を実行
できるからである。
【0044】請求項18の発明は、エンジン制御とブレ
ーキ制御とによって加速スリップ制御を行なう発明であ
る。本発明では、第1速度検出手段によって、駆動輪速
度を検出し、第2速度検出手段によって、転動輪速度又
は車体速度を検出し、加速スリップ判定手段によって、
少なくとも駆動輪速度に基づいて駆動輪に加速スリップ
が発生したか否かを判定する。そして、加速スリップが
発生したと判断された場合には、移行手段によって、転
動輪速度又は車体速度に応じて、エンジン制御手段によ
ってエンジン出力を徐々に大きくするに伴って、第1ブ
レーキ制御手段から第2ブレーキ制御手段に徐々に移行
する。つまり、本発明では、加速スリップを抑制するた
めの手段として、エンジン出力自体の状態に応じてエン
ジン出力の制御を行なうエンジン制御手段と、加速スリ
ップの状態に応じて駆動輪の制動力の制御を行なう第1
ブレーキ制御手段と、駆動輪の状態に応じて駆動輪の制
動力の制御を行なう第2ブレーキ制御手段とを備えてお
り、この複数の制御手段を組み合わせて適宜採用するこ
とによって、加速スリップを好適に抑制して車両の制御
性を向上させることができる。
【0045】具体的には、エンジン出力の増加に合わせ
て、ブレーキ制御を例えば通常の加速スリップ率に応じ
た制御から例えば左右の駆動輪の速度差を小さくする制
御に徐々に移行することにより、走破性を改善できるの
で、例えばスタック状態から容易に脱出することができ
る。
【0046】請求項19では、第2ブレーキ制御手段に
よる制御は、エンジン制御手段による制御より先に終了
するので、例えばスタック状態から脱出して走行し始め
たときには、不要なブレーキ制御を行なうことなく所定
のエンジン出力によって好適に走行することが可能とな
る。
【0047】
【実施例】以下に、本発明の車両用加速スリップ制御装
置の実施例を、図面に基づいて説明する。図4は、内燃
機関2を動力源とするフロントエンジン・リヤドライブ
(FR)方式の車両に、本実施例の車両用加速スリップ
制御装置を搭載した全体構成図である。
【0048】図4に示すように、内燃機関(エンジン)
2の吸気通路4には、その上流側より、駆動モータ6に
より開閉されるサブスロットルバルブ8と、アクセルペ
ダル10と連動して開閉される主スロットルバルブ12
と、吸入空気の脈動を抑えるサージタンク14と、燃料
を吸気ポート16に噴射する燃料噴射弁18とが設けら
れ、気筒20内には、高電圧を供給する点火コイル22
に接続された点火プラグ24が設けられている。
【0049】また、全ての車輪26FL〜RRには、図示し
ない油圧ポンプや電磁弁を有する油圧回路28によって
各車輪26FL〜RRに対して制動力を与えるホイールシリ
ンダ30が設けられている。更に、車両の運転状態を検
出するセンサとして、サージタンク14の圧力を検出す
る吸気圧センサ32と、主スロットルバルブ12の開度
を検出する主スロットル開度センサ34と、サブスロッ
トルバルブ8の開度を検出するサブスロットル開度セン
サ36と、エンジン2のクランク軸2aの回転速度(エ
ンジン回転速度)を検出する回転速度センサ38と、変
速機40の変速比を検出するための変速比センサ42と
が配置されている。
【0050】また、左右転動輪(左右前輪)26FL,2
6FRには、左右転動輪26FL,26FRの回転速度をそれ
ぞれ検出する転動輪速度センサ44FL,44FRが配置さ
れ、左右駆動輪(左右後輪)26RL,26RRには、左右
駆動輪26RL,26RRの回転速度(駆動輪速度)を各々
検出する駆動輪速度センサ44RL,44RRが配置されて
いる。
【0051】前記各センサからの信号は、加速スリップ
制御回路50に入力され、加速スリップ制御回路50か
らは、後述する加速スリップ制御を行なうために、アク
チュエータに対して制御信号が出力される。この加速ス
リップ制御回路50は、図5のブロック図に示す様に、
周知のCPU50a,ROM50b,RAM50c,バ
ックアップRAM50d、入出力ポート50e、及びそ
れらを接続するバス50fからなるマイクロコンピュー
タとして構成されている。
【0052】加速スリップ制御回路50の入出力ポート
50eには、センサとして、前記吸気圧センサ32と、
主スロットル開度センサ34と、サブスロットル開度セ
ンサ36と、回転速度センサ38と、変速比センサ42
と、転動輪速度センサ44FL,44FRと、駆動輪速度セ
ンサ44RL,44RRとが接続されている。また、アクチ
ュエータとして、図示しない駆動回路を介して、駆動モ
ータ6と、燃料噴射弁18と、点火コイル22と、油圧
回路28とが接続されている。
【0053】従って、加速スリップ制御回路50におい
ては、左右駆動輪26RL,26RRに発生する加速スリッ
プを例えば加速スリップ率に基づいて検出し、サブスロ
ットルバルブ8の開度、燃料噴射量又は点火時期を調節
することにより、エンジン2の出力トルクを制御して加
速スリップを抑制する。また、左右駆動輪26RL,26
RRのホイールシリンダ30RL,30RRの油圧を調節して
制動力を制御し、同様に加速スリップを抑制する。
【0054】例えば低μ路でのドライバの急激なアクセ
ル操作によって、駆動輪26RL,26RRに加速スリップ
が発生すると、加速スリップ制御回路50は、サブスロ
ットルバルブ8の閉方向への駆動、燃料噴射量の減量或
は点火時期の遅角指令を出力することにより、エンジン
2の出力トルクを抑制するエンジン制御を開始する。そ
れとともに、油圧回路28に対して制御信号を出力する
ことにより、ホイールシリンダ30RL,30RRの油圧を
調節して、駆動輪26RL,26RRに対する制動力を制御
するブレーキ制御を開始する。
【0055】次に、上述した構成を備えた本実施例の車
両用加速スリップ制御装置の動作について、図6〜図1
0のフローチャートと図11及び図12のグラフとに基
づいて説明する。図6に本実施例の処理のメインルーチ
ンを示す様に、ステップ100では、転動輪速度センサ
44FL,44FR及び駆動輪速度センサ44RL,44RRか
らの信号に基づいて、各車輪速度VFL〜RRを検出する。
【0056】続くステップ110では、前記ステップ1
00にて検出した転動輪速度VFL,VFRのうち、下記式
(1)の様に、大きい方の値を採用して、推定車体速度
VBを算出する。 VB=max(VFL,VFR) …(1) これは、転動輪速度センサ44FL,44FRのどちらか一
方に断線が発生した場合には、断線があるセンサ出力は
車輪速度が0となるので、常に断線が発生していない正
常なセンサを採用して、より正確な車体速度VBを求め
るためである。
【0057】続くステップ120では、左右の駆動輪2
6RL,26RRにおける各々の加速スリップ率Sを、下記
式(2)の様に、各駆動輪速度VRL,VRR(VRと総称
する)と推定車体速度VBとの差に基づいて算出する。
この加速スリップ率Sとは、スリップの大きさの程度を
表す指標である。
【0058】S=(VR−VB)/VR …(2) 続くステップ130では、現在加速スリップ制御(トラ
クションコントロール;以下単にTRC制御と記す)が
行われているか否かを、例えばフラグによって判定す
る。ここで肯定判断されるとステップ140に進み、一
方否定判断されるとステップ150に進む。
【0059】ステップ150では、まだTRC制御が実
施されていないので、TRC制御の開始条件が満たされ
たか否かを判定する。具体的には、前記ステップ120
で求めた加速スリップ率SがTRC制御開始判定値SS
を上回ったか否かを判定する。ここで肯定判断されると
ステップ160に進み、一方否定判断されるとステップ
前記ステップ100に戻る。
【0060】一方、ステップ140では、既にTRC制
御が実施中であるので、TRC制御の終了条件が満たさ
れたか否かを判定する。具体的には、加速スリップ率S
がTRC制御終了判定値SEを下回ったか否かを判定す
る。ここで肯定判断されると一旦本処理を終了し、一方
否定判断されるとステップ160に進む。
【0061】ステップ160では、推定車体速度VB
が、基準極低車体速度VBLを下回るか否かを判定する。
つまり、転動輪速度VFL,VFRから求めた推定車体速度
VBに基づいて、車両が車速0の停止状態又は例えば車
速5km/時以下の極低速状態であるか否かを判定す
る。ここで肯定判断されるとステップ170に進み、一
方否定判断されるとステップ180に進む。
【0062】ステップ170では、既に前記ステップ1
50又は140にて、TRC制御開始又はTRC制御継
続の判断がなされ、しかも、前記ステップ160にて、
車両が(車速0を含む)極低速状態であるとの判断がな
されているので、この状態の継続時間を測定するため
に、TRC制御時間Tをカウントする。このTRC制御
時間Tとは、極低速時におけるTRC制御実行時間をカ
ウントするものであり、後述するステップ190,23
0の処理の判定に使用される。
【0063】次に、車速が極低速でない場合の処理であ
る前記ステップ180の第1エンジン制御処理につい
て、図7を参照して説明する。まず、ステップ181で
は、加速スリップ率Sが所定の範囲に収まる様に、下記
(3)の様に、推定車体速度VBに現在の加速スリップ
率Sを加味して、目標駆動輪速度VTを算出する。例え
ば目標スリップ率を4%(=0.04)とすると下記の
様になる。
【0064】 VT=VB/(1−0.04) …(3) 続くステップ182では、目標駆動輪速度VTから現在
の駆動輪速度VRを引いて、制御偏差εを算出する(ε
=VT−VR)。続くステップ183では、制御偏差εを
小さくする様な周知のPID制御を行なうために、目標
エンジン出力を算出して、一旦本処理を終了する。
【0065】つまり、この第1エンジン制御処理とは、
極低速でない一定車速以上の場合に、所定の加速スリッ
プ率Sとなる様に、目標駆動輪速度VTにフィードバッ
ク制御するものである。次に、(車速0を含む)極低速
である場合の処理である前記ステップ190の第2エン
ジン制御処理について、図8を参照して説明する。
【0066】まず、ステップ191では、目標エンジン
回転速度NETを算出する。この目標エンジン回転速度
NETは、固定値でもよいが、例えば冷却水温等の運転
状態に基づいて可変とすると、一層精密に制御を行うこ
とができる。続くステップ192では、TRC制御時間
Tが、基準時間TGを上回るか否かを判定する。この処
理は、所定の時間Tが経過した場合のみ下記ステップ1
93の処理を行わせるためのものであり、ここで肯定判
断されるとステップ193に進み、一方否定判断される
とステップ193をパスしてステップ194に進む。
【0067】ステップ193では、目標エンジン回転速
度NETを、所定量増加補正する処理を行なう。つま
り、TRC制御時間Tが基準時間TGを上回った場合、
即ち、TRC制御実行中で且つ極低速状態が所定時間継
続した場合は、その以前のTRC制御では改善が見られ
ないと判断して、エンジン回転速度を徐々に増加させて
車両の走破性を向上させる処理を行なう。
【0068】続くステップ194では、目標エンジン回
転速度NETから現在のエンジン回転速度NEを引い
て、制御偏差εを算出する(ε=NET−NE)。続く
ステップ195では、制御偏差εを小さくする様な周知
のPID制御を行なうために、目標エンジン出力を算出
して、一旦本処理を終了する。
【0069】つまり、この第2エンジン制御処理とは、
車速0を含む極低速の場合に、上述した第1エンジン制
御処理のフィードバック制御に代えて、固定又は可変の
目標値にオープン制御を行なうものであるが、特に制御
開始から基準時間TGを経過した後には、車両の走破性
を改善するためにエンジン回転速度を徐々に増加させる
ものである。
【0070】図6に戻り、前記ステップ180及びステ
ップ190に続くステップ200では、前記第1,2の
エンジン制御処理で算出した目標エンジン制御を出力
し、制御偏差εを少なくする周知のPID制御を行な
う。尚、エンジン出力の制御は、叙述したサブスロット
ル8の開度を調節することによって行なうことができる
が、それ以外にも、減筒を含む燃料噴射量の調節(燃料
カットや減量)や点火時期の調節によって行なってもよ
く、それらを複合させた制御を行なってもよい。
【0071】続くステップ210では、制御状態χが、
基準制御状態χEを上回るか否かを判定する。この制御
状態χとしては、例えばブレーキ制御時間tや、ブレー
キ圧力PBとその制御時間tの積の累積値(累積制御
量;ΣPB・t)や、制御余裕度を採用できる。ここ
で、制御状態χに応じて、後述するブレーキ制御の機能
を切り替えるのは、転動輪速度が得られない場合におけ
る車両の走破性を改善するためである。尚、前記制御余
裕度とは、例えば現在の触媒温度と触媒温度の限界値と
の差の様に、あとどの程度(時間や制御量)当該制御を
行なうことができるかを示す指標である。そして、ここ
で肯定判断されるとステップ220に進み、一方否定判
断されるとステップ230に進む。
【0072】次に、制御状態χが基準制御状態χE以下
の場合の処理であるステップ220の第1ブレーキ制御
処理について、図9を参照して前記説明する。まず、ス
テップ221では、前記ステップ181と同様に、加速
スリップ率Sが所定の範囲に収まる様に、推定車体速度
VBに現在の加速スリップ率Sを加味して、目標駆動輪
速度VTを算出する。
【0073】続くステップ222では、目標駆動輪速度
VTから現在の駆動輪速度VRを引いて、制御偏差εを算
出する。続くステップ223では、制御偏差εを小さく
する様な周知のPID制御を行なうために、油圧回路2
8に対する目標ブレーキ油圧出力を算出して、一旦本処
理を終了する。
【0074】つまり、この第1ブレーキ制御処理とは、
所定の加速スリップ率Sとなる様にブレーキ油圧を調節
して、前記ステップ180と同様に、目標駆動輪速度V
Tにフィードバック制御するものである。次に、制御状
態χが基準制御状態χEを上回る場合の処理であるステ
ップ230の第2ブレーキ制御処理について、図10を
参照して説明する。
【0075】まず、ステップ231では、大きい方の駆
動輪速度maxVRから小さい方の駆動輪速度minVR
を引いて、駆動輪速度VRの制御偏差εを算出する(ε
=maxVR−minVR)。続くステップ232では、
TRC制御時間Tが、基準時間TGを上回るか否かを判
定する。ここで肯定判断されるとステップ233に進
み、一方否定判断されるとステップ233をパスしてス
テップ234に進む。尚、この基準時間TGの値は、前
記ステップ192における基準時間TGの値と異なって
いてもよい。
【0076】ステップ233では、制御偏差εを、所定
量減少補正をする処理を行なう。つまり、TRC制御時
間Tが基準時間TGを上回った場合、即ち、TRC制御
実行中で且つ極低速状態が所定時間継続した場合は、そ
の以前のTRC制御による改善が見られないと判断し
て、後述する駆動輪速度差を縮小する制御のウエイトを
徐々に低減する処理を行なう。この処理は、制御手段の
切替によるショックを低減するための処理である。
【0077】続くステップ234では、左右の駆動輪速
度VRL,VRRの速度差を小さくする様なブレーキの制御
(EDL制御)を行なうために、即ち、駆動輪速度差で
ある制御偏差εを小さくする様なPID制御を行なうた
めに、目標ブレーキ油圧出力を算出して、一旦本処理を
終了する。
【0078】つまり、この第2ブレーキ制御処理とは、
左右の駆動輪速度VRL,VRRの速度差を小さくして、走
破性を向上させるための処理である。図6に戻り、前記
ステップ220及びステップ230に続くステップ24
0では、前記第1,2ブレーキ制御処理で算出した目標
ブレーキ油圧であるブレーキ制御の出力を行ない、制御
偏差εを少なくする周知のPID制御を行ない、ステッ
プ100に戻る。尚、ブレーキ制御は、上述した油圧ポ
ンプ及び電磁弁を駆動して行なう。
【0079】この様に、本実施例では、車速が0又は極
低速の場合は、転動輪速度が得られないので、通常の目
標駆動輪速度VTのフィードバック制御から、目標エン
ジン回転速度NETにフィードバック制御するエンジン
制御に切り替えている。従って、図11(a)の、極低
μ路の走行時、スタック状態の時、転動輪速度センサの
異常時などにおいて、センサ出力から得られる駆動輪速
度及び転動輪速度を示すグラフ、及び図11(b)の、
低加速Gでの走行時においてセンサ出力から得られる駆
動輪速度及び転動輪速度を拡大して示すグラフに示す様
に、極低μ路や坂路の走行状態、スタック状態、転動輪
速度センサの異常などの様に、駆動輪速度は得られるが
転動輪速度が得られない場合であっても、即ち、駆動輪
速度と転動輪速度とに基づいて、駆動輪速度のフィード
バック制御を行なうことができない場合であっても、所
定のエンジン出力を与えることによって、好適にTRC
制御の初期の制御を行なうことができるという顕著な効
果を奏する。具体的には、極低μ路や坂路、スタック状
態、センサ断線の場合であっても、加速スリップを抑制
して好適に車両を走行させることができる。
【0080】また、本実施例では、基準時間TGを経過
しても、転動輪速度が0の状態にて加速スリップが継続
する場合には、スタック状態又は転動輪速度センサ44
FL,44RRの異常と判断して、前記ステップ193にて
エンジン出力を徐々に増加させている(出力を低減させ
る制御量を小さくしている)ので、たとえ、センサ異常
が生じても、そのスピードでの走行が可能であり、しか
も、スタック状態の場合には、車輪が路面をかくことに
よって、スタックの脱出が可能である。
【0081】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。 (1)例えば前記実施例では、車速に応じて、(加速ス
リップ率に基づく)第1エンジン制御処理又は(エンジ
ン出力に応じた)第2エンジン制御処理の一方のみを選
択する処理を行ったが、第2エンジン制御処理を実行し
ている場合に、転動輪速度又は車体速度が所定値以上に
なったときには、急に第1エンジン制御処理に切り替え
るのではなく、徐々に第1エンジン制御処理に移行する
様にしてもよい。その場合には、制御手段の切替時のシ
ョックが低減されるという利点がある。
【0082】(2)また、前記ステップ191では、目
標エンジン回転速度NETを固定又は可変の値とした
が、それ以外にも、燃料噴射量、点火時期、サブスロッ
トル開度を固定又は可変の目標値として設定してもよ
い。つまり、間接的にエンジン回転速度を設定するので
はなく、燃料噴射量、点火時期、サブスロットル開度を
用いて、直接的にエンジン出力を設定する様にしてもよ
い。
【0083】(3)更に、前記ステップ192では、制
御の状態を変更する判定条件として、TRC制御時間T
を採用したが、それとは別に、例えば累積制御量や制御
余裕度を判定条件として、制御の状態の変更を行なって
もよい。また、判定条件として、TRC制御時間Tを採
用せずに、例えば予め定められた値(例えば所定の設定
時間)を採用してよく、その場合には、この値を、TR
C制御時間T、累積制御量、制御余裕度に応じて変更し
てもよい。
【0084】(4)また、前記ステップ193では、徐
々にエンジン出力を増加させる処理を行ったが、この場
合、どの程度エンジン出力を増加させるのかについて
は、上限値を設定する必要がある。例えばエンジン出力
を所定範囲とすることによって、駆動輪速度を所定範囲
(例えば図12の実線で示す約10〜20km/時)の
状態に保つ制御を採用することができる。それによっ
て、たとえ、センサ異常が生じても、そのスピードでの
走行が可能であり、しかも、スタック状態の場合には、
車輪が路面をかくことによって、図12の点線で示す様
に、スタックの脱出が可能になる。
【0085】(5)更に、この様な駆動輪速度範囲の制
御を所定の保持期間にわたって行った場合でも、転動輪
速度や車体速度が得られない場合には、この制御による
改善が見られないとして、安全性を確保する観点からこ
の制御を終了することが望ましい。尚、この保持期間
は、制御時間、累積制御量又は制御余裕度の様な制御状
態に応じて変更すると、制御性が一層向上するので好適
である。
【0086】(6)前記ステップ210では、制御状態
に応じて、第1ブレーキ制御処理と第2ブレーキ制御処
理とを切り替えたが、この場合、直ちに制御処理を切り
替えるのではなく、制御状態の程度に応じて、徐々に他
方の制御処理に切り替える方が、切替によるショックが
少なくて済み好適である。具体的には、例えば第1ブレ
ーキ制御処理から第2ブレーキ制御処理に切り替える際
に、徐々に制御のウエイトを変更して切り替えると、走
破性も高くなり好適である。この制御処理を切り替える
判定条件の種類としては、制御時間、累積制御量又は制
御余裕度を採用できる。
【0087】(7)更に、第1ブレーキ制御処理を徐々
に第2ブレーキ制御処理に切り替える場合には、制御余
裕度の判定レベルを通常より上げることにより、つま
り、第1ブレーキ制御処理の判定レベルよりも第2ブレ
ーキ制御処理の判定レベルを高くし、それによって、第
2ブレーキ制御を長く行なうことができる様にして、制
御性を向上させる。これは、第2ブレーキ制御である駆
動輪速度差を小さくする制御は、基本的に1輪のみのブ
レーキに限定されるので、通常の両駆動輪のブレーキ制
御より長く制御を実行できるからである。
【0088】(8)また、前記実施例では、推定車体速
度VBに応じて第1エンジン制御処理と第2エンジン制
御処理とを切り替え、制御状態に応じて第1ブレーキ制
御処理と第2ブレーキ制御処理とを切り替えており、そ
れらの個々の判定条件に応じて制御処理を切り替えてい
たが、それとは別に、4つの制御処理をリンクさせても
よく、その方が好ましい結果を与える。例えば、転動輪
速度又は車体速度に応じて、第2エンジン制御処理によ
ってエンジン出力を徐々に大きくするに伴って、第1ブ
レーキ制御処理から第2ブレーキ制御処理に徐々に移行
する構成とする場合には、一層加速スリップ制御を好適
に行うことができ、走破性を向上させることができると
ともに、制御の切替によりショックも低減できる。
【0089】(9)更に、この様な複合的な処理を行な
う場合、第2ブレーキ制御処理は、ブレーキパッド等の
保護のため、第2エンジン制御処理より先に終了するこ
とが望ましい。 (10)前記車体速度は、転動輪速度から求めることが
できるが、それ以外にも、直接対地速度を検出する等各
種の手段を採用できる。
【0090】(11)また、上述した本実施例は、FR
車だけでなく、FF車や4WD車にも好適に適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の構成を例示するブロック図
である。
【図2】 請求項13の発明の構成を例示するブロック
図である。
【図3】 請求項18の発明の構成を例示するブロック
図である。
【図4】 実施例の車両制御系全体の構成を示す概略構
成図である。
【図5】 実施例の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図6】 実施例の全体の処理を示すメインのフローチ
ャートである。
【図7】 第1エンジン制御処理を示すフローチャート
である。
【図8】 第2エンジン制御処理を示すフローチャート
である。
【図9】 第1ブレーキ制御処理を示すフローチャート
である。
【図10】 第2ブレーキ制御処理を示すフローチャー
トである。
【図11】 低速時の各車輪の速度センサの出力を示す
グラフである。
【図12】 スタック状態における車輪速度センサの出
力を示すグラフである。
【図13】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
2…内燃機関(エンジン) 4…燃料噴射弁 22…点火コイル 26FL,26FR…左右前輪(転動輪) 26RL,26RR…左右後輪(駆動輪) 28…油圧回路 30FL〜RR…ホイールシリンダ 38…回転速度センサ 34…主スロットル開度センサ 36…サブスロットル開度センサ 44FL,44FR…転動輪速度センサ 44RL,44RR…駆動輪速度センサ 50…加速スリップ制御回路

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪速度を検出する第1速度検出手段
    と、 転動輪速度又は車体速度を検出する第2速度検出手段
    と、 少なくとも前記駆動輪速度に基づいて、駆動輪に加速ス
    リップが発生したか否かを判定する加速スリップ判定手
    段と、 前記加速スリップの状態に応じて、該加速スリップを抑
    制するエンジン出力の制御を行なう第1エンジン制御手
    段と、 該第1エンジン制御手段と異なり、前記加速スリップを
    抑制するエンジン出力の制御を行なう第2エンジン制御
    手段と、 前記加速スリップ判定手段によって加速スリップが発生
    したと判断された場合には、前記転動輪速度又は車体速
    度に応じて、前記第1エンジン制御手段と前記第2エン
    ジン制御手段とを切り替える切替手段と、 を備えたことを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1エンジン制御手段が、前記駆動
    輪速度を目標駆動輪速度にフィードバック制御すること
    を特徴とする前記請求項1記載の車両用加速スリップ制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2エンジン制御手段が、前記エン
    ジン出力を固定値にオープン制御することを特徴とする
    前記請求項1又は2記載の車両用加速スリップ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2エンジン制御手段が、前記エン
    ジン出力を可変の目標値にフィードバック制御すること
    を特徴とする前記請求項1又は2記載の車両用加速スリ
    ップ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記転動輪速度又は車体速度が、0又は
    所定値以下の極低速である場合には、前記第2エンジン
    制御手段を採用し、該所定値を上回る速度の場合には、
    前記第1エンジン制御手段を採用することを特徴とする
    前記請求項1〜4のいずれか記載の車両用加速スリップ
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記転動輪速度又は車体速度が、所定値
    以下の状態が所定期間継続した場合には、前記エンジン
    出力を徐々に増加させることを特徴とする前記請求項1
    〜5のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記エンジン出力を徐々に増加させるこ
    とにより、該エンジン出力又は駆動輪速度を所定範囲内
    に制御することを特徴とする前記請求項6記載の車両用
    加速スリップ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記エンジン出力又は駆動輪速度を、所
    定範囲内に所定の保持期間にわたり制御した場合に、前
    記転動輪速度又は車体速度が0又は所定値以下の極低速
    であるときには、前記保持期間における制御を終了する
    ことを特徴とする前記請求項7記載の車両用加速スリッ
    プ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記保持期間を、車両の制御状態に応じ
    て変更することを特徴とする前記請求項8記載の車両用
    加速スリップ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記制御状態が、制御時間、累積制御
    量又は制御余裕度であることを特徴とする前記請求項9
    記載の車両用加速スリップ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記第2エンジン制御手段による制御
    中に、前記転動輪速度又は車体速度が所定値以上になっ
    た場合には、徐々に第1エンジン制御手段に移行するこ
    とを特徴とする前記請求項1〜10のいずれか記載の車
    両用加速スリップ制御装置。
  12. 【請求項12】 前記第2エンジン制御手段を採用して
    いる場合には、前記転動輪速度のうち、最大転動輪速度
    を推定車体速度とすることを特徴とする前記請求項1〜
    11のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装置。
  13. 【請求項13】 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出
    手段と、 車両の制御状態を検出する制御状態検出手段と、 少なくとも前記駆動輪速度に基づいて、駆動輪に加速ス
    リップが発生したか否かを判定する加速スリップ判定手
    段と、 前記加速スリップの状態に応じて、該加速スリップを抑
    制するために駆動輪の制動力の制御を行なう第1ブレー
    キ制御手段と、 前記駆動輪の状態に応じて、前記加速スリップを抑制す
    るために駆動輪の制動力の制御を行なう第2ブレーキ制
    御手段と、 前記加速スリップ判定手段によって加速スリップが発生
    したと判断された場合には、前記制御状態に応じて、前
    記第1ブレーキ制御手段と前記第2ブレーキ制御手段と
    を切り替える切替手段と、 を備えたことを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  14. 【請求項14】 前記第2ブレーキ制御手段が、左右の
    駆動輪の速度差に応じて制動力を制御することを特徴と
    する前記請求項13記載の車両用加速スリップ制御装
    置。
  15. 【請求項15】 前記制御状態に応じて、前記第1ブレ
    ーキ制御手段による制御を、徐々に第2ブレーキ制御手
    段による制御に切り替えることを特徴とする前記請求項
    13又は14記載の車両用加速スリップ制御装置。
  16. 【請求項16】 前記制御状態が、制御時間、累積制御
    量又は制御余裕度であることを特徴とする前記請求項1
    3〜15のいずれか記載の車両用加速スリップ制御装
    置。
  17. 【請求項17】 前記第1ブレーキ制御手段による制御
    を、徐々に第2ブレーキ制御手段による制御に切り替え
    る場合には、制御時間が長くなるように前記制御余裕度
    の判定レベルを通常より上げることを特徴とする前記請
    求項16記載の車両用加速スリップ制御装置。
  18. 【請求項18】 駆動輪速度を検出する第1速度検出手
    段と、 転動輪速度又は車体速度を検出する第2速度検出手段
    と、 少なくとも前記駆動輪速度に基づいて、駆動輪に加速ス
    リップが発生したか否かを判定する加速スリップ判定手
    段と、 前記エンジン出力自体の状態に応じて、前記加速スリッ
    プを抑制するエンジン出力の制御を行なうエンジン制御
    手段と、 前記加速スリップの状態に応じて、該加速スリップを抑
    制するために駆動輪の制動力の制御を行なう第1ブレー
    キ制御手段と、 前記駆動輪の状態に応じて、前記加速スリップを抑制す
    るために駆動輪の制動力の制御を行なう第2ブレーキ制
    御手段と、 前記加速スリップ判定手段によって加速スリップが発生
    したと判断された場合には、前記転動輪速度又は車体速
    度に応じて、前記エンジン制御手段によってエンジン出
    力を徐々に大きくするに伴って、前記第1ブレーキ制御
    手段から第2ブレーキ制御手段に徐々に移行する移行手
    段と、 を備えたことを特徴とする車両用加速スリップ制御装
    置。
  19. 【請求項19】 前記第2ブレーキ制御手段による制御
    は、前記エンジン制御手段による制御より先に終了する
    ことを特徴とする前記請求項18記載の車両用加速スリ
    ップ制御装置。
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