JP3782689B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル画像情報に基づき電子写真技術を用いて画像を形成するデジタル複写機やプリンタ等に代表される画像形成装置に係り、特に、露光エネルギー変調により良質な中間調画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機やプリンタなどの電子写真技術を利用した画像出力機器では、その出力画像について、銀塩写真に迫る高品位な写真画質の追求がなされている。写真画質を実現するためには、中間調画像を表現する豊富な階調レベル、特に低濃度領域における階調数の増加(階調分解能の向上)や再現性の向上、粒状感(画像ざらつき)の低減などが必須要件とされ、このような諸要件を満たすことにより、より滑らかな階調特性を有する良質な中間調画像形成を実現できると考えられる。
【0003】
従来より、階調表現法として、ディザ法、濃度パターン法、誤差拡散法に代表される2値階調記録方式や、レーザ強度変調法やレーザパルス幅変調方式による多値階調記録方式などの様々な手法が用いられてきた。
【0004】
その内の1つであるディザ法は、入力画像中の複数の画素で構成されるディザマトリクス内で、画素毎に一定の規則で算出された閾値と入力画素の濃淡レベルを比較して白、黒を決定する階調表現法である。
【0005】
また濃度パターン法は、入力画像の1画素を、n×n画素のマトリクスに対応させ、入力画像の各画素の濃度レベルに応じてマトリクス内の印字画素の数を制御することにより階調表現を行うものである。
【0006】
これらの方法はいずれも、マトリクスサイズを大きくすることにより、再現可能な階調数を増加できるという特徴を持ち、特に低濃度領域における階調再現性を向上させるのに適した方法と言える。
【0007】
しかしながらマトリクスサイズを大きく設定することで、出力解像度は低下してしまうといった欠点も併せ持っており、低濃度領域における良好な階調再現性を維持することに加えて、出力解像度の低下を最低限に抑えることがこれまでの課題とされてきた。
【0008】
そこで、例えば、特公平6−14678号公報には、濃度階調が低濃度になるにしたがってマトリクスサイズが大きくなる複数個のマトリクスパターンを用意しておき、解像度を低下させずに低濃度領域の記録を可能とした技術が開示されている。
【0009】
この方法によれば、低濃度領域において大きいサイズのマトリクスを使用することにより、隣接するドットの間隔を広げることができ、見かけ上の濃度低下が図れる。その一方で、高濃度領域ではマトリクスサイズを小さくするため、出力解像度を維持することができる。
【0010】
また、特開平2−39957号公報には、記録ドットサイズおよびドットパターンを変化させることにより、解像度を損なわずに階調幅の大きな記録画像を得る技術が開示されている。この方法によれば、ドット径変化のみでは得られない低濃度領域の画像を実現することが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記特公平6−14678号公報に記載の手法では、露光エネルギー変調を用いて1ドットのサイズを制御する方法に比べて微妙な濃度制御が行えないため、表現できる階調数は制限され、特に微小ドットを必要とする低濃度領域では滑らかな階調表現を得ることは困難である。
【0012】
また比較的大きいサイズのドットを形成し、マトリクスサイズを大きく取ることで低濃度部が表現できたとしても、ドット径によっては粒状感を伴うことも考えられ、逆に画質を劣化させてしまう可能性がある。
【0013】
また特開平2−39957号公報に記載の手法では、ドット径に対する制約が無く、各々の画素パターン、特に低濃度部を表現するために用いられるドット数の少ないパターンを適用したケースにおいては、固有のドットサイズを超えると粒状感が顕著に表れるものと考えられる。よって、結果的に出力画像の画質を劣化させてしまうことになる。
【0014】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、ドット間距離とドット径との相関に依存する粒状感を低減し、特に低濃度領域における良質な階調表現を実現することができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0016】
(1)所定濃度以下の各画素を構成すべくドット形成手段により形成される複数個のドットのドット径及び隣接ドット間距離を変化させることによって各画素の階調表現を行う画像形成装置であって、
それぞれが主走査方向と副走査方向とについて同一の隣接ドット間距離で複数個のドットを分散配置した複数のドットパターンであってそれぞれの隣接ドット間距離及び再現できる濃度域の一部が互いに異なる複数のドットパターン、各ドットパターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブル、および、各ドットパターンにおけるドット径と濃度値との相関を示した第2のテーブルを予め記憶した記憶部と、
所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に前記ドット形成手段を制御する演算処理部と、を具備し、
前記演算処理部は、前記所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、前記第1のテーブルを参照することにより入力された濃度値に対するドットパターンを選択し、前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合には、前記第2のテーブルを参照することにより前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出して前記ドット径をD(μm)、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満たすドットパターンを選択し、前記第2のテーブルを参照することにより入力された濃度値に対して選択されたドットパターンにおけるドット径を導出し、該選択されたドットパターンおよびドット径を用いて前記ドット形成手段を制御することを特徴とする。
【0017】
この構成においては、CPU等の演算処理部が、画像データから注目画素の濃度値を取得し、濃度値を予め規定された濃度値と比較し、所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、予め設定された複数のドットパターンそれぞれに対して各ドットパターンにより再現できる濃度域を不揮発性のメモリ等に記憶した第1のテーブルにアクセスすることにより、入力された濃度値に対するドットパターンを選択し、前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合は、各ドットパターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示した第2のテーブルにアクセスすることにより、前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出し、上記算出されたドット径をD(μm)、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満すドットパターンを選択するという一連の処理を行うことができる。
【0018】
したがって、表現可能なドットパターンの中から、上記関係式を満たすドットパターンを選択するため、上記アルゴリズムにより選択された最適なドットパターンを用いることによって、出力画像が粒状感を伴うことなく良好な再現性を得ることができる。
【0019】
なお、上記演算処理により得られた結果は、レーザドライバ等のドット形成手段に出力する形態に限らず、PZTあるいはヒータの駆動によりインク滴を吐出する原理のインクジェットプリンタにおいても適用可能であり、該PZTあるいはヒータを駆動するドライバに出力する形態であってもよい。
【0020】
ドット径は、たとえば、PZT等に印加するパルス幅の制御により行うことができ、また、複数のドットパターンは複数の印字パターンとしてROM等の不揮発性メモリに保存しておくことで簡単に応用可能である。
【0021】
(2)前記演算処理部は、前記関係式を満たすドットパターンが複数該当する場合には、さらに、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンを選択する処理を行うことを特徴とする。
【0022】
この構成においては、選択されたドットパターンの中から、さらに、1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンを選択する処理を行うので、ドット再現性に優れ、安定したドットを形成することができる。
【0023】
(3)前記複数のドットパターンのうち、前記隣接ドット間距離の最も大きいドットパターンは、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが、75≦N≦150を満たすことを特徴とする。
【0024】
この構成においては、1インチ当たりに存在するドットの個数Nが75≦N≦150を満たすドットパターンを用いるため、極めて低濃度の画像領域においては、粒状感を抑えた、より再現性の良好な中間調画像の形成が可能となる。
【0025】
(4)前記ドット形成手段としてある特定の極性で所定の電位に帯電された感光体に対してレーザ露光を行って静電潜像を形成する露光手段を備え、前記静電潜像に現像剤を静電付着させて顕像化する現像手段を有する前記画像形成装置において、前記ドットパターンと露光エネルギー変調によるドット径制御との組み合わせにより階調表現を行い、かつ、予め露光エネルギーとドット径との相関を示した第3のテーブルを記憶しており、まず前記中間調画像領域を構成する各画素の画像濃度に対して、前記第2のテーブルを参照することにより、前記ドットパターンを選択する手段により決定されたドットパターンにおける必要ドット径を導出し、続いて前記第3のテーブルを参照することにより、前記導出されたドット径を得るのに必要となる露光エネルギーを導出し、前記決定されたドットパターンと前記露光エネルギーをレーザドライバに伝達する露光エネルギー伝達手段を備え、前記露光エネルギー伝達手段により伝達されたドットパターンおよび前記露光エネルギーにより露光を行うことで所望の出力濃度を得ることを特徴とする。
【0026】
この構成においては、複数のドットパターン毎にドット径と出力濃度との相関を記憶したテーブルと、露光エネルギーとドット径との相関を記憶したテーブルを基に、露光エネルギーを定量制御することにより、いずれのドットパターンにおいても所望の濃度を精度良く再現することができる。
【0027】
(5)前記露光エネルギー変調を行う露光エネルギー変調手段は、ドット毎にレーザ駆動パルスのパルス幅を制御できるパルス幅変調機能を備えていることを特徴とする。
【0028】
この構成においては、必要露光エネルギー密度に応じてパルス幅を制御された駆動パルスを光源に供給することにより、光源を中間調画像を形成するドットに最適な駆動エネルギーで駆動することができ、ドットに対して最適な露光エネルギーを付与することができるため、良好なドット再現性を得ることができる。
【0029】
(6)前記露光エネルギー変調を行う露光エネルギー変調手段は、ドット毎に投入エネルギーを制御できる強度変調機能を備えていることを特徴とする。
【0030】
この構成においては、必要露光エネルギー密度に応じて投入エネルギーを制御された駆動パルスを光源に供給することにより、光源を中間調画像を形成するドットに最適な駆動エネルギーで駆動することができ、ドットに対して最適な露光エネルギーを付与することができるため、良好なドット再現性を得ることができる。
【0031】
(7)所定濃度以下の各画素を構成すべくドット形成手段により形成される複数個のドットのドット径及び隣接ドット間距離を変化させることによって各画素の階調表現を行う画像形成方法であって、
注目画素の濃度値を取得するステップと、
前記濃度値を予め規定された濃度値と比較するステップと、
所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、それぞれが主走査方向と副走査方向とについて同一の隣接ドット間距離で複数個のドットを分散配置したドットパターンであってそれぞれの隣接ドット間距離及び再現できる濃度域の一部が互いに異なる複数のドットパターンのそれぞれに対して各ドットパターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブルを参照することにより、入力された濃度値に対するドットパターンを選択するステップと、
前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合は、各ドットパターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示した第2のテーブルを参照することにより、前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出するステップと、
上記算出されたドット径をD(μm)、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満たすドットパターンを選択するステップと、前記第2のテーブルを参照することにより入力された濃度値に対して選択されたドットパターンにおけるドット径を導出するステップと、を備えたことを特徴とする。
【0032】
この方法においては、CPU等の演算処理部が、画像データから注目画素の濃度値を取得し、濃度値を予め規定された濃度値と比較し、所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、予め設定された複数のドットパターンそれぞれに対して各ドットパターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブルにアクセスすることにより、入力された濃度値に対するドットパターンを選択し、前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合は、各ドットパターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示した第2のテーブルにアクセスすることにより、前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出し、上記算出されたドット径をD、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満足するドットパターンを選択するという一連の処理を行うことができる。
【0034】
また、上下左右において対称配置されるため、該パターンを上下左右に違和感なくつなげることができる。また、各パターンは主走査方向および副走査方向に一定の縮尺で拡大若しくは縮小することにより再現できるので、すべてのパターンを記憶部に保存しておく方法以外に、基本となるパターンを1つだけ記憶しておき、他のパターンは予め設定された縮尺率を乗じることにより生成することができ、記憶部の記憶容量を削減することができる。
【0035】
(8)前記D/N≦0.4を満たすドットパターンが複数該当する場合には、さらに、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンを選択するステップを備えたことを特徴とする。
【0036】
この方法においては、1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンは、必要ドット径が大きいドットパターンであるため、該ドットパターンを形成する場合のドット径ばらつきを小さく抑制することができ、したがって、ドット再現性に優れ、安定したドットを形成することができる。
【0037】
また、ドットパターンが複数存在することにより、単一のパターンを選択するアルゴリズムにおいて特定不能といった問題を回避することにもなる。
【0038】
(9)前記予め記憶された複数のドットパターンのうち、前記隣接ドット間距離の最
も大きいドットパターンは、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが、75≦N≦150を満たすことを特徴とする。
この方法においては、濃度値がたとえば0.1から0.3の範囲であるように極めて低濃度である場合には、中間調をより忠実に再現することができる。
【0039】
この方法においては、濃度値がたとえば0.1から0.3の範囲であるように極めて低濃度である場合には、中間調をより忠実に再現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置および画像形成方法を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0041】
(実施形態1)
図2は、画像形成装置1の主要な構成の概要を示す模式図である。同図より、画像形成装置1は、表面に光導電性膜を有する感光体10と、感光体10の表面を均一に帯電させる帯電部11と、帯電した感光体l0の表面を露光し、静電潜像を形成する露光部15と、画像情報に基づいて露光部15を制御する制御部16と、感光体10の表面に形成された静電潜像を現像剤(トナー)によって可視化する現像部(現像手段)17と、現像により感光体10表面に付着したトナーを記録用紙に転写する図示しない転写部と、転写されたトナーを記録用紙上に定着させる図示しない定着部とを備えている。
【0042】
従って、同図において、感光体10の表面のうち、露光部15と現像部17との間の領域には静電潜像が形成され、現像部17と図示しない転写部との間の領域には、トナーによる可視像が形成されることになる。
【0043】
各構成について説明すると、感光体10は、アルミニウム等を素材とする導電性の円筒状基体の表面にアンダーコート層(UCL層)、電荷発生層(CGL層)、および電荷輸送層(CTL層)を順に積層して構成されており、表面に負極性帯電する感光層を備えた積層型有機感光体であり、感光体層の厚さは15〜25μmである。
【0044】
帯電部11は、それぞれが高圧電源に接続されたケース12、ワイヤ13、およびグリッド14によって構成されている。感光体10の表面と帯電部11(グリッド14)との間隙は1〜2mm程度に保たれており、コロナ放電によりワイヤ13から放出された電荷をグリッド14に印加されるバイアス電圧により数値制御することにより感光体10の表面を所望の電位に帯電させる構造となっている。
【0045】
露光部15は、光源を波長780nmの半導体レーザとし、制御部16によりその駆動が制御される。また、制御部16は、レーザドライバおよびパルス幅変調回路を含んでおり、半導体レーザから照射される露光エネルギー密度を調整することが可能である。
【0046】
検証実験においては、キノ・メレスグリオ社製のレーザドライバを用いた。該レーザドライバは、APC(Auto Power Control)機能によって光出力を一定制御可能であり、また、外部入力によりパルス幅変調が可能である。
【0047】
現像部17は、ここでは非磁性一成分の接触現像方式を用いている。図2を参照して、まずトナーホッパー18内に蓄積された非磁性一成分のトナー19を撹拌スクリュー20および供給ローラ21により現像ローラ22近傍に搬送する。搬送されたトナー19は、現像ローラ22表面に堆積し、ドクターローラ23の所定の設定圧力および設定バイアス電圧により所定の堆積量に規制される。
【0048】
所定の堆積量を維持したトナー19が付着した現像ローラ22は感光体10と対向し、露光部15において形成された静電潜像に対してトナー19が静電付着することにより現像が行われる。
【0049】
現像後に現像ローラ22上に残留した未現像トナーは、バイアス電圧が印加された回収ローラ25によって回収され、トナーホッパー18内に戻される。なお、感光体10との対向位置に搬送される現像ローラ22上のトナーは、ドクターローラ23との接触部における摩擦により、帯電時の感光体10表面と同極性に帯電しており、感光体10上に形成される静電潜像の電位ポテンシャルが感光体帯電電位×1/2から0の間であるときに、現像ローラ22から該潜像へと静電付着するよう、現像ローラ22に印加するバイアス電圧を設定している。
【0050】
次に、制御部16について説明する。図1は、画像形成装置1における制御部16の制御系統の一例を示す。同図より、制御部16は、演算処理部200と記憶部210とレーザドライバ220とから構成されている。
【0051】
さらに、演算処理部200は、画像情報を構成する複数の画素に対して、中間調画像領域を認識する中間調領域認識部201と、中間調領域認識部201において認識された画素の濃度と基準濃度記憶部211に記憶されている濃度とを比較する濃度値比較部202と、濃度領域記憶部212とドット径記憶部213に記憶された情報に基づいて露光パターン(この発明のドットパターンである。)を決定する露光パターン決定部203と、該露光パターン決定部203において決定された露光パターンにおいて必要となるドット径をドット径記憶部213に記憶された情報に基づいて導出するドット径決定部204と、該ドット径決定部204において決定されたドット径を得るために必要となる露光エネルギーを露光エネルギー密度記憶部214に記憶された情報に基づいて決定する露光エネルギー密度決定部(露光エネルギー伝達手段)205と、から構成されている。
【0052】
また、記憶部210は、処理の対象となる基準濃度が記憶されている基準濃度記憶部211と、複数の露光パターンそれぞれが再現できる濃度領域が記憶されている濃度領域記憶部212と、露光パターン毎に濃度に対するドット径が記憶されているドット径記憶部213と、露光エネルギーと記録ドット径との相関が記憶された露光エネルギー密度記憶部214と、から構成されている。
【0053】
レーザドライバ220は、露光パターン決定部203と露光エネルギー密度決定部205から送られたデータに基づいてレーザ露光部(露光手段)15のレーザを駆動する。
【0054】
半導体レーザによる照射光の露光エネルギー密度を調整する手段として、レーザ強度を一定としてドット毎にレーザ駆動パルスのパルス幅を制御するパルス幅変調方式を用い、複数の露光パターンにおいて形成されるドットの直径を制御することにより、様々な濃度の中間調画像を形成し、各画像に対して定量的評価および官能的評価を実施した。
【0055】
図3は、今回の検討に使用した3種類の露光パターンを示す。同図における最小ドットは書込み解像度l200dpi におけるものであり、従って1ドットサイズは21.2μm×21.2μmである。各露光パターンは、主走査方向、副走査方向共に隣接ドット間にある一定の距離を保たせて分散配置したものであり、それぞれの隣接ドット間距離は、図3(a)に示す露光パターンで約339μm、図3(b)に示す露光パターンで約169μm、図3(c)に示す露光パターンで約85μmとなるように設定している(以降、これらの露光パターンをそれぞれ露光パターン1、露光パターン2、露光パターン3と称す)。
【0056】
よって、それぞれの露光パターンにおいて、1インチ当たりに存在するドットの個数Nは、露光パターン1では75個、露光パターン2では150個、露光パターン3では300個となる。
【0057】
図4は、図3に示した各露光パターンにおける平均ドット径を変化させた場合の光学濃度の変化特性を示したものである。ここで言う平均ドット径とは、形成したドットを顕微鏡により拡大表示させ、計100個のドット径を計測してその平均を求めたものである。
【0058】
また、出力画像の光学濃度は、マクベス濃度計RD−918(マクベス社製)を用いて計測しており、同一画像上の計5箇所における計測値の平均を取ったものである。なお、マクベス濃度計による測定エリアは約φ1(cm)である。
【0059】
今回使用した実験系では、それぞれの露光パターンにおいて再現できるドット径は約20〜75μmであり、3種類の露光パターンにて表現できる階調濃度領域は、点線で示した非印字部の白地濃度0.15から光学濃度1.0以下の低・中濃度部であった。
【0060】
より詳細に説明すると、露光パターン1では0.15〜0.19の濃度領域を表現でき、露光パターン2では0.16〜0.32、露光パターン3では0.19〜0.91のそれぞれの濃度領域を表現できることが分かる。
【0061】
このように、複数の露光パターンは、ある濃度が少なくとも2つ以上の露光パターンによって表現できるように設定されていることが特徴である。たとえば、0.3の濃度値は、露光パターン2および露光パターン3の両方で表現可能である。
【0062】
この結果により、例えば表1に示すような、それぞれの露光パターンに対して表現可能な濃度領域を示した第1のテーブルを作成でき、これを画像形成装置1における制御部16の濃度領域記憶部212に予め記憶させておく。従って、この第一のテーブルを参照することにより、所望の濃度を再現するのに必要となる露光パターンを選択できる。
【0063】
【表1】
【0064】
ところが、1インチ当たりに存在するドットの個数Nに依存して、形成されるドットの直径がある値を超えると、画像の粒状感が発生するようになる。その傾向を示したものが表2であり、明視距離(出力画像より約30cm)と任意距離で、ドット径の異なる画像をパターン毎に官能評価した結果である。
【0065】
【表2】
【0066】
表2を参照して分かるように、N=75である露光パターン1では、ドット径がφ30μmの場合に、また、N=150である露光パターン2ではドット径がφ60μmの場合に、それぞれ任意距離において粒状感が観察される。また、表には示していないが、N=100の露光パターンでは、ドット径がφ40μmに達すると、粒状感が観察されることを確認している。
【0067】
粒状感の発生は、画質を劣化させる一要因となり、言い換えれば、粒状感を低減させることが画質の向上を図る上で重要な要素になる。そこで、N=75である露光パターン1ではφ30μm以下に、N=100の露光パターンでは、φ40μm以下に、N=150の露光パターンでは、φ60μm以下に、それぞれドット径を制御することとなり、これらの結果より、ドット径をDとした場合に、D/N≦0.4の関係を成立させることが、粒状感を発生させないための必須条件となることが分かった。
【0068】
以上のことから、例えば、濃度値0.3の画素を表現する場合、まず、始めに、表1に示した第1のテーブルを参照することにより、対象画素を表現可能な露光パターンとして、露光パターン2および露光パターン3が選択される。つまりは、複数の露光パターンが選択されることとなる。
【0069】
そこで次に、図4に示した結果より得られるドット径と出力濃度の相関を示した図示しない第2のテーブルを、画像形成装置1における制御部16のドット径記憶部213に予め記憶させておき、これを参照することにより、選択されたそれぞれの露光パターンにおいて必要となるドット径を導出する。
【0070】
その結果、露光パターン2では73μm、露光パターン3では36μmが導出される。従って、この場合、D/Nはそれぞれ露光パターン2で73/150=0.49、露光パターン3では36/300=0.12となる。
【0071】
この結果より、画像が粒状感を伴わないための条件であるD/N≦0.4を満たす露光パターンとして、露光パターン3が選択され、濃度値0.3の画素を表現するための露光パターンを決定できる。
【0072】
(実施形態2)
ところが、上述した処理を行っても、所望の濃度を得るために必要となる露光パターンを決定できないケースも存在する。その一例として、濃度値0.25の画素を表現する場合を考えてみる。まず始めに、第1のテーブルを参照することにより、対象画素を表現可能な露光パターンとして、露光パターン2および露光パターン3が選択される。
【0073】
次に第2のテーブルを参照することにより、露光パターン2に対しての56μm、露光パターン3に対しての30μmの必要ドット径がそれぞれ導出される。従って、この場合、D/Nは、それぞれ、露光パターン2において56/150=0.37、露光パターン3において30/300=0.1となるため、いずれの露光パターンにおいてもD/N≦0.4を満たす結果となる。従って、この時点で露光パターンを特定することはできないことになる。
【0074】
そこで次に、ドットの安定性について着目してみる。図5は、計100個のドットについて直径を測定し、ドット径のばらつき度合いを調べた結果である。図5において、横軸は形成されたドット径の平均値Dであり、縦軸は(ドット径分布の偏り幅3σ/D)×(100)により求めたドット径偏差率である。
【0075】
従って、ドット径偏差率が小さいほどドット径のばらつきが少なく、ドットを安定して形成できることになる。図5より明らかなように、平均ドット径Dが大きくなるほどドット径ばらつきが小さくなることが分かる。従って、画像を構成するドットの直径をより大きくすることにより、ドットの集合体で形成される中間調画像に対して、その画像再現性を向上できるものと期待される。
【0076】
この傾向を反映すると、露光パターン2および露光パターン3の必要ドット径は前記の通り、露光パタ一ン2において56μm、露光パターン3において30μmであることより、必要ドット径がより大きい露光パターンである露光パターン2が選択され、濃度値0.25の画素を表現するための露光パターンを決定できる。
【0077】
なお、同濃度の画素を表現する場合においては、画素全体に対する黒部面積率は一定であると仮定すると、隣接ドット間隔の大きいパターンほど必要ドット径は必然的に大きくなると言える。
【0078】
よって、前記した必要ドット径の大きい露光パターンとは、隣接ドット間隔の大きいパターン、つまりは1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ない露光パターンであると言い換えることができる。
【0079】
図6は、上述したような露光パターン決定までの一連の処理手順を示したフローチャートであり、本処理は主に、画像形成装置1における制御部16の露光パターン決定部203において実行されるものである。
【0080】
まず、ステップS601において、入力された画像情報における注目画素が中間調画像領域を構成する画素であるか否かを判別する。なお、本ステップS601は、画像形成装置1における制御部16の中間調領域認識部201において実行されるものである。
【0081】
判別の結果、中間調画像領域を構成する画素でない場合は通常の処理を行い、中間調画像領域を構成する画素である場合は、次にステップS602において、画像形成装置1における制御部16の基準濃度記憶部211に予め記憶された濃度値に対して、注目画素の濃度値が低いか高いかを判別する。なお、本ステップS602は、画像形成装置1における制御部16の濃度値比較部202において実行されるものである。
【0082】
ここで、注目画素の濃度が規定濃度よりも高い場合は、ドット集中型やドット分散型などの通常の中間調処理を行うものとし、規定濃度よりも低い場合は、次にステップS603において、画像形成装置1における制御部16の濃度領域記憶部212に予め記憶された各露光パターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブルを参照することにより、注目画素の濃度値に対応する露光パターンを選択する。
【0083】
ここで、ステップS604において、選択された露光パターンが複数個存在しない場合は、この時点で露光パターンが決定される。一方、選択されたパターンが複数個存在する場合は、次にステップS605において、画像形成装置1における制御部16のドット径記憶部213に予め記憶された各露光パターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示した第2のテーブルを参照することにより、選択された露光パターン毎に所望の濃度を有する画素を形成するのに必要となるドット径を導出し、導出されたドット径Dと各露光パターンの1インチ当たりに存在するドットの個数Nとが、D/N≦0.4の関係を満たす露光パターンを選択する。
【0084】
ここで、ステップS606において、選択されたパターンが複数個存在しない場合は、この時点で露光パターンが決定される。一方、選択されたパターンが複数個存在する場合は、次にS607において、選択された複数の露光パターンの中から1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ない露光パターンを選択する。
【0085】
上記のような一連の処理を行うことにより、所定濃度値以下の画素を再現する際に適用する露光パターンが決定される。
【0086】
次に、極めて低濃度の中間調領域を再現するために用いる露光パターンとして、如何なる露光パターンが最適であるかについて検討した。図4を参照して、N=75である露光パターン1と、N=150である露光パターン2を対象パターンとして考察すると、露光パターン1を用いた場合、出力画像に粒状感を伴わないための条件であるD/N≦0.4の関係を満たすためには、平均ドット径Dをφ30μm以下に抑える必要がある。
【0087】
従って、この場合、露光パターン1によって実質的に再現できる濃度領域は、0.15〜0.16と狭く、有効な階調表現は行えないことが分かる。よって、1インチ当たりに存在するドットの個数は、N≧75に設定するのが好ましいと言える。
【0088】
一方、露光パターン2を用いた場合、同様に、出力画像に粒状感が伴わないための条件であるD/N≦0.4を満たすには、平均ドット径Dをφ60μm以下に抑える必要がある。従って、この場合、露光パターン2によって実質的に再現できる濃度領域は0.16〜0.26と広くなり、極めて低濃度の中間調領域を再現するために用いる露光パターンとして、より適していると言える。
【0089】
ところが、例えば、光学濃度0.2以下の中間調画像が必要な場合、図4で分かるように、ドット径としてφ40μm以下が必要となり、図5を参照すると、極めてドット径偏差率の大きい領域を使用しなければならず、画像再現性を高いレベルに維持する上では望ましくない。換言すれば、画像再現性を向上させるためには必要ドット径のより大きいパターンを使用するのが望ましい。
【0090】
従って、同濃度の低濃度領域を再現する際には、必要ドット径がより大きくなる露光パターン、すなわち、1インチ当たりに存在するドットの個数がより少ないN≦150を満たす露光パターンを使用することが好ましい。
【0091】
以上より、極めて低濃度の中間調領域を再現する際に適用する最も隣接ドット間距離の大きい露光パターンは、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが75≦N≦150を満たす露光パターンを使用することが好ましい。
【0092】
次に、露光パターン決定部203において決定された露光パターンを用いて、所望の濃度を有する画素を形成するために必要となる露光パターンの導出手順について説明する。
【0093】
図7は、露光エネルギー密度とドット径の相関の一例を示し、まず、これにより、露光エネルギーとドット径との相関を示す図示しない第3のテーブルを作成し、画像形成装置1における制御部16の露光エネルギー密度記憶部214に予め記憶させておく。
【0094】
図8は画像形成装置1における制御部16の露光エネルギー密度決定部205において実行される露光エネルギー密度導出までの処理手順を示すフローチャートである。同図を参照して、まず、ステップS701において、各露光パターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示す第2のテーブルを参照することにより、図6のフローチャートに示した処理により選択された露光パターンにおいて、所望の濃度を得るために必要となるドット径を導出する。なお、図6に示した一連の処理において、ステップS605に示す処理が既に行われている場合は、本処理(S701)は不要となる。
【0095】
次に、ステップS702において、第3のテーブルを参照することにより、ステップS701あるいはS605において導出されたドット径を得るために必要となる露光エネルギーを導出する。
【0096】
このようにして得られた画像濃度に応じた最適な露光パターンと露光エネルギーをレーザドライバへ伝達し、露光制御を行うことにより、粒状感を発生させること無く、かつ、優れた画像再現性を保持した中間調画像を形成することが可能となる。なお、本実施形態では感光体に対して露光を行うことにより潜像形成を行っているが、その他の潜像形成方法を用いても良い。
【0097】
また、露光エネルギー変調手段としてレーザ強度を一定として、ドット毎にレーザ駆動パルスのパルス幅を制御するパルス幅変調方式を用いたが、これ以外にパルス幅を一定としてドット毎に投入エネルギーを制御する強度変調方式、あるいはパルス幅変調と強度変調を組み合わせた露光エネルギー制御方式にも適用可能である。
【0098】
また、本実施形態は、感光体として有機感光体を使用した一成分接触現像方式の画像形成装置による結果に基づいて説明したが、二成分現像方式やジャンピング現像方式などの画像形成装置、および無機感光体を使用した画像形成装置にも適用可能である。
【0099】
さらに、上述した電子写真方式の画像形成装置に限らず、インクジェット方式の画像形成装置にも適用可能である。
【0100】
【発明の効果】
以上の説明から明かなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0101】
(1)所定濃度以下の中間調画像領域を表現する際に、予め記憶された主走査方向、副走査方向共に隣接ドット間距離を一定にして分散配置させた複数のドットパターンの中から、出力画像が粒状感を伴うことなく良好な再現性を得られる最適なドットパターンを選択することができる。
【0102】
(2)極めて低濃度の画像領域において、1インチ当たりに存在するドットの個数Nが75≦N≦150を満たすドットパターンを用いることにより、粒状感を抑えた、より再現性の良好な中間調画像形成が可能となる。
【0103】
(3)複数のドットパターン毎にドット径と出力濃度との相関を記,憶したテーブルと、露光エネルギーとドット径との相関を記憶したテーブルを基に、露光エネルギーを定量制御することにより、いずれのドットパターンにおいても所望の濃度を精度良く再現することができる。
【0104】
(4)複数のドットパターン毎にドット径と出力濃度との相関を記憶したテーブルと、露光エネルギーとドット径との相関を記憶したテーブルを基に、露光エネルギーを定量制御することにより、いずれのドットパターンにおいても所望の濃度を精度良く再現することができる。
【0105】
(5)必要露光エネルギー密度に応じてパルス幅を制御された駆動パルスを光源に供給することにより、光源を中間調画像を形成するドットに最適な駆動エネルギーで駆動することができ、ドットに対して最適な露光エネルギーを付与することができるため、良好なドット再現性を得ることができる。
【0106】
(6)必要露光エネルギー密度に応じて投入エネルギーを制御された駆動パルスを光源に供給することにより、光源を中間調画像を形成するドットに最適な駆動エネルギーで駆動することができ、ドットに対して最適な露光エネルギーを付与することができるため、良好なドット再現性を得ることができる。
【0107】
(7)所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、予め設定された複数のドットパターンそれぞれに対して各ドットパターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブルにアクセスすることにより、入力された濃度値に対するドットパターンを選択し、前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合は、各ドットパターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示した第2のテーブルにアクセスすることにより、前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出し、上記算出されたドット径をD(μm)、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満足するドットパターンを選択するという一連の処理を行うことができる。これにより粒状感を低減し、良好な階調表現を実現することができる。
【0108】
(8)上下左右において対称配置されるため、各ドットパターンを上下左右に違和感なくつなげることができる。また、各ドットパターンは主走査方向および副走査方向に一定の縮尺で拡大若しくは縮小することにより再現できるので、すべてのドットパターンを記憶部に保存しておく方法以外に、基本となるドットパターンを1つだけ記憶しておき、他のドットパターンは予め設定された縮尺率を乗じることにより生成することができ、記憶部の記憶容量を削減することができる。
【0109】
(9)1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンは、必要ドット径が大きいドットパターンであるため、該ドットパターンを形成する場合のドット径ばらつきを小さく抑制することができ、したがって、ドット再現性に優れ、安定したドットを形成することができる。
【0110】
また、ドットパターンが複数存在することにより、単一のパターンを選択するアルゴリズムにおいて特定不能といった問題を回避することにもなる。
【0111】
(10)濃度値がたとえば0.1から0.3の範囲であるように極めて低濃度である場合には、中間調をより忠実に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の制御系統ブロック図である。
【図2】同画像形成装置の構成説明図である。
【図3】同露光パターンの説明図である。
【図4】同光学濃度の変化特性を示すグラフである。
【図5】同ドット径のばらつき度合いを示すグラフである。
【図6】同露光パターン決定に至るまでの一連の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】同露光エネルギー密度とドット径の相関を示すグラフである。
【図8】同露光エネルギー導出処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1−画像形成装置
10−感光体
15−露光手段
17−現像手段
200−演算処理部
205−露光エネルギー伝達手段
210−記憶部
Claims (9)
- 所定濃度以下の各画素を構成すべくドット形成手段により形成される複数個のドットのドット径及び隣接ドット間距離を変化させることによって各画素の階調表現を行う画像形成装置であって、
それぞれが主走査方向と副走査方向とについて同一の隣接ドット間距離で複数個のドットを分散配置した複数のドットパターンであってそれぞれの隣接ドット間距離及び再現できる濃度域の一部が互いに異なる複数のドットパターン、各ドットパターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブル、および、各ドットパターンにおけるドット径と濃度値との相関を示した第2のテーブルを予め記憶した記憶部と、
所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に前記ドット形成手段を制御する演算処理部と、を具備し、
前記演算処理部は、前記所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、前記第1のテーブルを参照することにより入力された濃度値に対するドットパターンを選択し、前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合には、前記第2のテーブルを参照することにより前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出して前記ドット径をD(μm)、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満たすドットパターンを選択し、前記第2のテーブルを参照することにより入力された濃度値に対して選択されたドットパターンにおけるドット径を導出し、該選択されたドットパターンおよびドット径を用いて前記ドット形成手段を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記演算処理部は、前記関係式を満たすドットパターンが複数該当する場合には、さらに、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンを選択する処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記複数のドットパターンのうち、前記隣接ドット間距離の最も大きいドットパターンは、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが、75≦N≦150を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記ドット形成手段としてある特定の極性で所定の電位に帯電された感光体に対してレーザ露光を行って静電潜像を形成する露光手段を備え、前記静電潜像に現像剤を静電付着させて顕像化する現像手段を有する前記画像形成装置において、前記ドットパターンと露光エネルギー変調によるドット径制御との組み合わせにより階調表現を行い、かつ、
予め露光エネルギーとドット径との相関を示した第3のテーブルを記憶しており、まず前記中間調画像領域を構成する各画素の画像濃度に対して、前記第2のテーブルを参照することにより、前記ドットパターンを選択する手段により決定されたドットパターンにおける必要ドット径を導出し、続いて前記第3のテーブルを参照することにより、前記導出されたドット径を得るのに必要となる露光エネルギーを導出し、前記決定されたドットパターンと前記露光エネルギーをレーザドライバに伝達する露光エネルギー伝達手段を備え、
前記露光エネルギー伝達手段により伝達されたドットパターンおよび前記露光エネルギーにより露光を行うことで所望の出力濃度を得ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記露光エネルギー変調を行う露光エネルギー変調手段は、ドット毎にレーザ駆動パルスのパルス幅を制御できるパルス幅変調機能を備えていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記露光エネルギー変調を行う露光エネルギー変調手段は、ドット毎に投入エネルギーを制御できる強度変調機能を備えていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 所定濃度以下の各画素を構成すべくドット形成手段により形成される複数個のドットのドット径及び隣接ドット間距離を変化させることによって各画素の階調表現を行う画像形成方法であって、
注目画素の濃度値を取得するステップと、
前記濃度値を予め規定された濃度値と比較するステップと、
所定濃度以下の中間調画像領域を再現する際に、それぞれが主走査方向と副走査方向とについて同一の隣接ドット間距離で複数個のドットを分散配置したドットパターンであってそれぞれの隣接ドット間距離及び再現できる濃度域の一部が互いに異なる複数のドットパターンのそれぞれに対して各ドットパターンにより再現できる濃度域を記憶した第1のテーブルを参照することにより、入力された濃度値に対するドットパターンを選択するステップと、
前記入力された濃度値に対して複数のドットパターンが選択された場合は、各ドットパターンにおけるドット径と出力濃度の相関を示した第2のテーブルを参照することにより、前記複数のドットパターン各々に必要となるドット径を導出するステップと、
上記算出されたドット径をD(μm)、前記複数のドットパターン各々の1インチ当たりに存在するドットの個数をNとしたときに、D/N≦0.4を満たすドットパターンを選択するステップと、前記第2のテーブルを参照することにより入力された濃度値に対して選択されたドットパターンにおけるドット径を導出するステップと、を備えたことを特徴とする画像形成方法。 - 前記D/N≦0.4を満たすドットパターンが複数該当する場合には、さらに、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが最も少ないドットパターンを選択するステップを備えたことを特徴とする請求項7に記載の画像形成方法。
- 前記予め記憶された複数のドットパターンのうち、前記隣接ドット間距離の最も大きいドットパターンは、前記1インチ当たりに存在するドットの個数Nが、75≦N≦150を満たすことを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成方法。
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