JP3781739B2 - 自動製氷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷蔵庫に備えられ、製氷皿の取外しができる自動製氷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の自動製氷装置としては、たとえば特開平6−323702号公報に示されているものがある。
【0003】
以下図面を参照しながら上記従来の自動製氷装置について説明する。
【0004】
図6は冷蔵庫の扉を開いた状態の要部斜視図、図7は要部断面図である。図において、1は冷蔵庫本体で、冷凍室2と冷蔵室3を有する。4は冷凍室2と冷蔵室3とを仕切る中仕切、5は冷凍室2の扉である。6は冷凍室2に設置された自動製氷装置、7は自動製氷装置6で作った氷塊を貯えておく貯氷箱、8は自動製氷装置6の前面を覆う化粧カバーである。9は冷凍室2の奥の冷却室に設置された蒸発器、10は蒸発器9で冷却された冷気を庫内に循環させる庫内ファンである。11は冷凍室2から製氷室を仕切るための仕切板、12は化粧カバー8を固定するためのネジである。
【0005】
自動製氷装置6は、図8に示すように、製氷皿13と、製氷皿13を反転させてねじり、その中の氷塊を貯氷箱7の中に落下させる駆動部14、及び駆動部14に固定され、製氷皿13の反駆動部側の軸を支えるための軸受け部15と軸受け部15につながる製氷皿取出し用ガイド溝16を有するフレーム17とにより構成されている。また、ガイド溝16は一時的に製氷皿13の軸を固定するための軸固定用突起16aを有している。製氷皿13は給水ポンプ(図示せず)より給水された水を氷塊とするもので可撓性材料で作られている。
【0006】
駆動部14は図9に示すようにモータ等を備えた駆動部本体18に連動する出力軸19、それにつながる蛇腹部20及び中空パイプ部21より構成されている。また、出力軸19は中空状に形成されるとともに、図10に示すように出力軸19の内部に製氷検出、給水検出を行う温度センサー22を通し、温度センサー22が中空パイプ部21に設置された構造となっている。
【0007】
自動製氷装置6の駆動部14は冷凍室2の蒸発器9側に設置され、出力軸19を扉側に向けて取付けられている。
【0008】
製氷皿13は、一方側に駆動部14の駆動軸が係合するための係合穴を設け、温度センサー22を備えた出力軸19が係合され、温度センサー22が製氷皿13の下端に取付けられる構造を形成している。また、製氷皿13の他方側の軸は軸受部15に軸固定用突起16aで支える構造をしている。
【0009】
化粧カバー8は反駆動部側の製氷皿の軸が軸受部15より外れるのを防止する外れ防止兼軸押さえ用つめ8a,8bおよびフレーム17の上下を固定するフレーム押さえつめ8c,8dを備えている。
【0010】
この構造により化粧カバー8を固定しているネジ12を外して、化粧カバー8を取り外し、製氷皿13の手前の軸を下に引き下げ軸固定用突起16aより外した後、手前に引抜くことで自動製氷装置6より製氷皿13を取り外すことができ、清掃または交換ができる。
【0011】
また、製氷皿13の取付けについては、製氷皿13の係合穴に出力軸19が係合するように挿入した後、製氷皿13の反駆動部側の軸をフレーム17に形成された製氷皿取出し用ガイド溝16につながる軸受部15に嵌め込み、一時的に軸固定用突起16aで固定したのち、製氷皿外れ防止を兼ねた化粧カバー8を取り付けることで容易にできる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動製氷装置6は、製氷皿13の前方に位置するフレーム17が邪魔になり、取り付け取り外しの時は、貯氷箱7を取り出して、取り付け取り外し作業のためのスペースを確保しなければならず、特に、取り付けの場合は、製氷皿13の前方に位置するフレーム17が邪魔になって出力軸19の位置が確認しにくく、さらに蛇腹部20が設けられているため出力軸19の先端の位置が変わり易く、製氷皿13の係合穴に出力軸19を挿入しにくい。また、化粧カバー8を取り外した状態での製氷皿13の取り付け取り外しの作業は、製氷皿13の反駆動部側の軸をフレーム17に形成された製氷皿取出し用ガイド溝16から出し入れする作業と、出力軸19への製氷皿13の取り付け取り外し作業の2つになり、両手で作業しなければならず、作業が手間取るという課題があった。
【0013】
本発明は上述した課題を解消するものであり、製氷皿を容易に交換できる自動製氷装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、回転軸が冷凍室の前後方向になるように前記冷凍室に設置され所定の形状の氷を生成する製氷皿と、前記冷凍室の奥側に設けられ前記製氷皿を回転させる出力軸を備えた駆動部と、前記製氷皿を回転軸方向にスライド自在に保持するレールを有するフレームとから成り、前記フレームのレールに沿って前記製氷皿を前記冷凍室の水平方向手前側へ引き出すことにより前記製氷皿の回転軸の後端部を前記駆動部の出力軸から取り外し、かつ前記フレームのレールに沿って前記製氷皿を前記冷凍室の水平方向奥側へ挿入することにより前記製氷皿の回転軸の後端部を前記駆動部の出力軸に取り付けできるようにしたものであり、フレームのレールを利用して手前側へ製氷皿を引き出せば、製氷皿の回転軸の後端部が駆動部の出力軸から外れて、製氷皿を手前側へ取り出すことができ、また、製氷皿を取り付けるときは、製氷皿を奥側へ押し込むことにより、製氷皿を取り付けることができ、片手作業の1作業で済み簡単に、かつスムーズに製氷皿を取り付けることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記フレームに、前記製氷皿の回転軸方向に延びて前記製氷皿を支持する支持アームを備えたものであり、製氷皿の取り付け取り外し時に製氷皿を載せる台として利用できる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記支持アームは、前記製氷皿を手前に引き出すことで前記製氷皿から抜け出て、前記製氷皿を挿入すると前記製氷皿と係合するものであり、手前側へ製氷皿を引き出せば取り出すことができ、製氷皿を取り付けるときは、製氷皿を奥側へ押し込むことにより、製氷皿を取り付けることができ、片手作業の1作業で済み簡単に製氷皿を取り付けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による自動製氷装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1から図5において、23は冷凍室24の左端に設置される自動製氷装置であり、角型の氷を生成する製氷皿25(もしくは粒型の氷を生成する製氷皿26)と、冷凍室24の奥側に位置しモ−タ、減速ギア群(図示せず)等を内蔵し製氷皿25(もしくは製氷皿26)を回転させる出力軸27を備えた駆動部28と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下方に設置され氷を貯える貯氷箱(図示せず)と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の前面を覆う化粧カバー29と、駆動部28が取り付けられ化粧カバー29を開閉自在に支持し製氷皿25(もしくは製氷皿26)、駆動部28、貯氷箱の上面と右側面を覆う枠体30とからなる。
【0021】
製氷皿25,26は、それぞれ回転軸の後端に回転軸方向に凹み半径方向左側に延びる凹部25a,26aを、回転軸の前端に回転軸方向に突出した凸部25b,26bを形成している。なお、凹部26aの深さ寸法Bは、凹部25aの深さ寸法Aより大きくなっており、凹部26aの凹んだ底の部分から凸部26bの突出した先端までの距離は、凹部25aの凹んだ底の部分から凸部25bの突出した先端までの距離と等しくなっている。
【0022】
化粧カバー29は、下側に左右方向の回動軸29aを備え、化粧カバー29の裏面に、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸の前端の凸部25b(もしくは凸部26b)を支持する軸受け29bと、化粧カバー29を開いたときに製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸と略平行かつ製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面と略同じ高さとなる平面29cが形成されている。そして、化粧カバー29を開いたとき手前側に製氷皿25(もしくは製氷皿26)が取外し可能な開口ができるように、枠体30に支持されている。
【0023】
駆動部28の出力軸27の先端は、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸後端の凹部25a(もしくは凹部26a)に係合する凸形状になっている。本実施の形態では、出力軸27の先端と製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸後端部の凹部25a(もしくは凹部26a)との係合の幅を半径方向に大きく取って、出力軸27の回転力を製氷皿25(もしくは製氷皿26)に伝えやすくしている。
【0024】
また、出力軸27は、回転軸方向に出没自在に且つスプリング31により突出方向に付勢力が与えられた状態で駆動部28に設けられる。出力軸27の反製氷皿側端部近傍の外周面には半径方向に突出した突部からなるカム32が設けられており、カム32は出力軸27の出没動作に連動して回転軸方向に変位する。
【0025】
33は出力軸27が没入方向に略第1の所定量変位したときカム32との当接により操作部が半径方向外向きに押し込まれてON信号を出力するように駆動部28内に配置された第1検知スイッチである。34は出力軸27が没入方向に略第2の所定量変位したときカム32との当接により操作部が半径方向外向きに押し込まれてON信号を出力するように駆動部28内に配置された第2検知スイッチである。なお、第2検知スイッチ34の操作部は、第1検知スイッチ33の操作部より、製氷皿26の凹部26aの深さ寸法Bと製氷皿25の凹部25aの深さ寸法Aの差の分だけ反製氷皿側に位置している。
【0026】
ここで、第1の所定量は、製氷皿25の凹部25aを出力軸27に係合保持させ化粧カバー29を閉じたときに出力軸27が没入方向に変位する量であり、第2の所定量は、製氷皿26の凹部26aを出力軸27に係合保持させ化粧カバー29を閉じたときに出力軸27が没入方向に変位する量である。
【0027】
35はフレームであり、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸方向手前側に延び回転軸方向にスライド自在に製氷皿25(もしくは製氷皿26)の左右の外周部を保持する一対のレール36,37と、出力軸27に固定され一対のレール36,37の後端部を連結する後連結部38と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)より上方で一対のレール36,37の略前端部を連結する前連結部39とからなる。
【0028】
40は、後端が出力軸27に固定され製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸方向手前側に延び製氷皿25(もしくは製氷皿26)を下面側から支持する支持ア−ムであり、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面と対向する面に温度検知センサ−41を有する。
【0029】
25c,26cは、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面側に設けられ、支持ア−ム40と係合する支持ア−ム係合部である。
【0030】
以上のように構成された自動製氷装置について、先ず、角型の氷を生成する製氷皿25を取り外し、製氷皿25を洗浄後再び取り付けるときの動作を説明する。
【0031】
使用者が冷凍室24の扉を開けると、製氷皿25の前面を覆っている化粧カバ−29が目に入る。化粧カバ−29の上部を手前に引くようにして化粧カバ−29を開けると、化粧カバ−29は回動軸29aを軸として回動し水平位置で停止する。このとき、出力軸27とフレ−ム35と支持ア−ム40とに保持されてはいるが、製氷皿25の手前側への取り出しを邪魔するものがなにもない状態の製氷皿25が使用者の目に入る。
【0032】
使用者は、貯氷箱を取り出すことなく、製氷皿25を、フレ−ム35のレール36,37、支持ア−ム40、化粧カバー29の裏面の平面29cに沿って手前側に引き出すことにより、製氷皿25の凹部25aが駆動部28の出力軸27から外れ、支持ア−ム40から製氷皿25の支持ア−ム係合部25cが抜け、フレ−ム35の一対のレール36,37から製氷皿25の左右の外周部が抜け、化粧カバー29を開いた後は、片手作業の1作業で簡単に製氷皿25を取り外すことができる。
【0033】
このとき駆動部28の出力軸27はスプリング31のばね力によって所定の出代分だけ突出し、出力軸27に連動してカム32が移動し第1検知スイッチ33はOFFする。第1検知スイッチ33のOFF信号が制御部(図示せず)入力され、給水がなされないように制御される。
【0034】
製氷皿25を取り付けるときは、凹部25aを奥側にして化粧カバー29の裏面に製氷皿25を載せ、製氷皿25を化粧カバー29の平面29c上を滑らせて、フレ−ム35の一対のレール36,37の前端部に製氷皿25の左右の外周部を合わせ、製氷皿25をフレ−ム35の一対のレール36,37に挿入していく、挿入していくにつれて支持ア−ム40に製氷皿25の支持ア−ム係合部25cが係合し、駆動部28の出力軸27に製氷皿25の凹部25aが係合し、温度検知センサ−41が製氷皿25の下面の所定位置に密着する。
【0035】
次に化粧カバー29を閉じると、製氷皿25の凸部25bは化粧カバー29の軸受け29bに支持され、出力軸27が没入方向に第1の所定量変位する。このときカム32も連動して移動し第1検知スイッチ33をONさせる。第1検知スイッチ33がONし、第2検知スイッチ34がOFFのままであることから、製氷皿25が取り付けられたことを検知できる。これで、製氷皿25の取り付けは完了し、化粧カバー29を閉じるまでは、片手作業の1作業で済み簡単に製氷皿25を取り付けることができる。
【0036】
一方、製氷皿25を粒型氷を生成する製氷皿26に交換した場合は、図2に示すように、出力軸27が没入方向に第2の所定量変位する。このときカム32も連動して移動し第1検知スイッチ33をONさせた後に第2検知スイッチ34をONさせる。このON信号は制御部に入力され、粒型氷を生成する製氷皿26が取りつけられたと判断し、粒型氷の製氷モ−ドに切り換わる。
【0037】
以上のように本実施の形態の自動製氷装置では、回転軸が冷凍室24の前後方向になるように冷凍室24に設置され所定の形状の氷を生成する製氷皿25(もしくは製氷皿26)と、冷凍室24の奥側に設けられ手前側に製氷皿25(もしくは製氷皿26)が取外し可能に製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸後端の凹部25a(もしくは凹部26a)を保持するとともに製氷皿25(もしくは製氷皿26)を回転させる出力軸27を備えた駆動部28と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の前面を覆うとともに製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸前端の凸部25b(もしくは凸部26b)を支持する軸受け29bが形成された化粧カバー29と、化粧カバー29を開閉自在にかつ化粧カバー29を開いたとき手前側に製氷皿25(もしくは製氷皿26)が取り外し可能な開口ができるように化粧カバー29を支持する枠体30とを備えている。
【0038】
これにより、冷凍室24の扉を開け化粧カバー29を開いたとき製氷皿25(もしくは製氷皿26)が使用者の目に入り、貯氷箱を取り出すことなく、手前側に製氷皿25(もしくは製氷皿26)を引き出せば、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸後端の凹部25a(もしくは凹部26a)が駆動部28の出力軸27から外れて、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を手前側に取り出すことができ、化粧カバー29を開いた後は、片手作業の1作業で簡単に製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取り出せる。
【0039】
また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取り付けるときは、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を出力軸27に取り付け易く、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を奥側に押し込み製氷皿25(もしくは製氷皿26)を出力軸27に取り付けたのち、化粧カバー29を閉じることにより、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取り付けることができ、化粧カバー29を閉じるまでは、片手作業の1作業で済み簡単に製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取り付けることができる。
【0040】
なお、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を保持誘導するフレーム35及び支持アーム40を設けない場合は、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸後端の凹部25a(もしくは凹部26a)の深さ寸法を深くするなどして出力軸27にしっかり保持させ、化粧カバー29を閉じるまでに製氷皿25(もしくは製氷皿26)が出力軸27から外れないようにする必要がある。
【0041】
また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を保持誘導するフレーム35及び支持アーム40を設けない場合は、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸後端の凹部25a(もしくは凹部26a)が出力軸27に係合するように挿入しなければならないが、出力軸27の位置が前方から確認しやすく、出力軸27の先端が上下左右に変位しないため、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の出力軸27への取り付けは難しくない。また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の上面奥側中央部と駆動部28前面の対応位置に目印を付けておけば、目印が合うように挿入することにより製氷皿25(もしくは製氷皿26)の出力軸27への取り付けを容易に行える。
【0042】
また、本実施の形態では、化粧カバー29を、下側に左右方向の回動軸29aを備えるものとし、化粧カバー29を開いたときに製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸と略平行かつ製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面と略同じ高さとなる平面29cを化粧カバー29の裏面に形成したことにより、化粧カバー29の裏面を製氷皿25(もしくは製氷皿26)の取り付け取り外し時のガイドとして利用でき、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の取り付け取り外しがスムーズに行える。また、化粧カバー29の裏面を製氷皿25(もしくは製氷皿26)の取り付け取り外し時に一時的に製氷皿25(もしくは製氷皿26)を載せる台として利用できる。
【0043】
また、本実施の形態では、駆動部28に、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の有無を検知する第1検知スイッチ33と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の種類を判別する第2検知スイッチ34とを備えたことにより、製氷皿25,26が無いときに給水が行われ、冷凍室24に水が飛び散るのを防止したり、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の種類に応じた給水量及び製氷モードを選択することが可能になる。
【0044】
また、本実施の形態では、駆動部28を、回転軸方向に出没自在に且つ突出方向に付勢力が与えられた状態で駆動部28に設けられた出力軸27と、出力軸27が没入方向に略第1の所定量変位したときこれを検知して動作する第1検知スイッチ33と、出力軸27が没入方向に第1の所定量より大きい略第2の所定量変位したときこれを検知して動作する第2検知スイッチ34とで構成し、角型の氷を生成する製氷皿25の回転軸後端の凹部25aを出力軸27に保持させ化粧カバー29を閉じたときに出力軸27が没入方向に第1の所定量変位し、粒型の氷を生成する製氷皿26の回転軸後端の凹部26aを出力軸27に保持させ化粧カバー29を閉じたときに出力軸27が没入方向に第2の所定量変位するように構成している。
【0045】
これにより、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取り外したときに、出力軸27が突出し、これにより第1,第2検知スイッチ33,34の両方が動作せず、第1検知スイッチ33が動作していないことから製氷皿25,26が取り付けられていないことを検知できる。また、製氷皿25の回転軸後端の凹部25aを出力軸27に保持させ化粧カバー29を閉じたときに、出力軸27が没入方向に第1の所定量変位し、これにより第1,第2検知スイッチ33,34のうち第1検知スイッチ33のみが動作して、第1検知スイッチ33が動作したことから製氷皿25(もしくは製氷皿26)が取り付けられていることを検知でき、第2検知スイッチ34が動作していないことから取り付けられた製氷皿が製氷皿25であることを検知できる。また、製氷皿26の回転軸後端の凹部26aを出力軸27に保持させ化粧カバー29を閉じたときに出力軸27が没入方向に第2の所定量変位し、これにより第1検知スイッチ33が動作したのち第2検知スイッチ34が動作して、第2検知スイッチ34が動作したことから取り付けられた製氷皿が製氷皿26であることを検知できる。
【0046】
したがって、製氷皿25,26の有無と、製氷皿25,26の種類とを、簡単な構成で確実に検知できる。この場合、化粧カバー29の閉じ方が不完全であると、製氷皿25を取り付けていても製氷皿無しと検知したり、製氷皿26を取り付けていても製氷皿25と検知する恐れがあるので、化粧カバー29がある程度閉められると完全に閉まる方向に化粧カバー29に付勢力が加わるようにしたり、化粧カバー29の閉じ方が不完全であることを検知して警報する手段を設けたり、化粧カバー29が完全に閉じられていることを検知する化粧カバー検知手段を設け、化粧カバー検知手段により化粧カバー29が完全に閉じられたことを検知したときに、第1,第2検知スイッチ33,34からの信号を正しいものとすることが好ましい。
【0047】
なお、本実施の形態では、カム32が第2検知スイッチ34の操作部を押しているとき第1検知スイッチ33の操作部がカム32により押されないように、カム32の回転軸方向の突出幅を小さくしているが、カム32が第2検知スイッチ34の操作部を押しているときでも第1検知スイッチ33の操作部がカム32により押されるように、カム32の回転軸方向の突出幅を大きくしてもよい。
また、本実施の形態では、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸方向に延び回転軸方向にスライド自在に製氷皿25(もしくは製氷皿26)の左右の外周部を保持する一対のレール36,37と、出力軸27に固定され一対のレール36,37の後端部を連結する後連結部38と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)より上方で一対のレール36,37の略前端部を連結する前連結部39とからなるフレーム35を備えている。
【0048】
これにより、フレーム35の一対のレール36,37に製氷皿25(もしくは製氷皿26)を挿入すれば、スムーズに製氷皿25(もしくは製氷皿26)を出力軸27に取り付けることができ、また、化粧カバー29を開いているときの製氷皿25(もしくは製氷皿26)の片側支持状態の製氷皿支持安定度が増し、化粧カバー29に形成された軸受け29bと製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸前端の凸部25b,26bとの位置ズレを小さくできる。
【0049】
また、フレーム35は、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸方向手前側に延び回転軸方向にスライド自在に製氷皿25(もしくは製氷皿26)の左右の外周部を保持する一対のレール36,37と、出力軸27に固定され一対のレール36,37の後端部を連結する後連結部38と、製氷皿25(もしくは製氷皿26)より上方で一対のレール36,37の略前端部を連結する前連結部39とから構成されているため、駆動部28の出力軸27の回転により製氷皿25(もしくは製氷皿26)とともに回転されひねりを加えられたときひねり変形しやすく、製氷皿25(もしくは製氷皿26)より上方で一対のレール36,37の略前端部を連結する前連結部39が、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の取り付け取り外しの邪魔をすることなく、一対のレール36,37の前端部の位置を揃え、一対のレール36,37への製氷皿の挿入を容易にできる。
【0050】
また、本実施の形態では、後端が出力軸27に固定され製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸方向手前側に延び製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面と対向する面に温度検知センサ−41を有し製氷皿25(もしくは製氷皿26)を下面側から支持する支持ア−ム40を備えたことにより、フレーム35がない場合でも製氷皿25(もしくは製氷皿26)を支持ア−ム40に載せて製氷皿25(もしくは製氷皿26)を押し込めば、上下方向の位置ズレがなくなりスムーズに製氷皿25(もしくは製氷皿26)を出力軸27に取り付けることができ、また、化粧カバー29を開いているときの製氷皿25(もしくは製氷皿26)の片側支持状態の製氷皿支持安定度が増し、化粧カバー29に形成された軸受け29bと製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸前端の凸部25b,26bとの上下方向の位置ズレを小さくできる。
【0051】
支持ア−ム40は、フレーム35の一対のレール36,37よりも製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転軸に近い位置にあるので、ひねりの影響が少なく、剛性を高くすることができ、ガイド部材としての機能を高めることができる。
【0052】
また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取りつけた際に温度検知センサー41が製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面に接触するため、駆動部28の出力軸27への製氷皿25(もしくは製氷皿26)の取り付け取り外しとは別に、製氷皿25(もしくは製氷皿26)への温度検知センサー41の取り付け取り外しを行う必要がなくなる。
【0053】
また、本実施の形態では、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面側に、支持ア−ム40と係合する支持ア−ム係合部25c(支持ア−ム係合部26c)を設けたものであり、支持ア−ム40に製氷皿25(もしくは製氷皿26)の支持ア−ム係合部25c(支持ア−ム係合部26c)を係合させて製氷皿25(もしくは製氷皿26)を押し込めば、上下左右方向の位置ズレがなくなりスムーズに製氷皿25(もしくは製氷皿26)を出力軸27に取り付けることができ、また、化粧カバー29を開いているときの製氷皿25(もしくは製氷皿26)の片側支持状態の製氷皿支持安定度が増し、化粧カバー29に形成された軸受け29bと製氷皿25(もしくは製氷皿26)の回転前端の凸部25b,26bとの上下左右方向の位置ズレを小さくできる。また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を取り付けた際に温度検知センサー41が製氷皿25(もしくは製氷皿26)の下面に位置ズレすることなく同じ位置に接触し、精度の高い温度検知が行える。
【0054】
また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)を前後逆にフレーム35および/または支持ア−ム40に挿入したとき、化粧カバー29が完全に閉まらないようにしておけば、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の前後逆挿入に容易に気付くことができる。
【0055】
また、出力軸27が製氷皿25(もしくは製氷皿26)を所定角度回転したとき製氷皿25(もしくは製氷皿26)の上面右前端部近傍またはフレーム35の右レール37の上面前端部近傍に当接して製氷皿25(もしくは製氷皿26)ひねりの力が加わるようにする突起(図示せず)を枠体30に設けてもよい。
【0056】
ここで、突起を枠体30に設けたのは、化粧カバー29の裏面に突起を設けると製氷皿25(もしくは製氷皿26)の取り付け取り外しのときに邪魔になる恐れがあるからである。
【0057】
また、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の上面右前端部近傍またはフレーム35の右レール37の上面前端部近傍に突起が当接するようにしたのは、製氷皿25,26が回転軸後端に設けた回転軸方向に凹み半径方向左側に延びる凹部25a,26aで出力軸27と係合しており、回転させようとする力と回転を止めようとする力が製氷皿25(もしくは製氷皿26)のほぼ対角線の両端で反対方向に加わった方がひねり変形しやすいからである。
【0058】
または、製氷皿25(もしくは製氷皿26)の右前端部に前方に突出する突起(図示せず)を設け、化粧カバー29の裏面に製氷皿25(もしくは製氷皿26)の突起が移動する円弧状の溝(図示せず)を設け、出力軸27が製氷皿25(もしくは製氷皿26)を所定角度回転したとき製氷皿25(もしくは製氷皿26)の突起が化粧カバー29の円弧状の溝の終端に当接して製氷皿25(もしくは製氷皿26)ひねりの力が加わるようにしてもよい。この場合、化粧カバー29が破損しないように、化粧カバー29の強度を確保し化粧カバー29の枠体30への支持をしっかりとさせなければならない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に記載の発明は、回転軸が冷凍室の前後方向になるように前記冷凍室に設置され所定の形状の氷を生成する製氷皿と、前記冷凍室の奥側に設けられ前記製氷皿を回転させる出力軸を備えた駆動部と、前記製氷皿を回転軸方向にスライド自在に保持するレールを有するフレームとから成り、前記フレームのレールに沿って前記製氷皿を前記冷凍室の水平方向手前側へ引き出すことにより前記製氷皿の回転軸の後端部を前記駆動部の出力軸から取り外し、かつ前記フレームのレールに沿って前記製氷皿を前記冷凍室の水平方向奥側へ挿入することにより前記製氷皿の回転軸の後端部を前記駆動部の出力軸に取り付けできるようにしたものであり、フレームのレールを利用して手前側へ製氷皿を引き出せば、製氷皿の回転軸の後端部が駆動部の出力軸から外れて、製氷皿を手前側へ取り出すことができ、また、製氷皿を取り付けるときは、製氷皿を奥側に押し込むことにより、製氷皿を取り付けることができ、片手作業の1作業で済み簡単に、かつスムーズに製氷皿を取り付けることができる。
【0061】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記フレームには、前記製氷皿の回転軸方向に延びて前記製氷皿を支持する支持アームを備えたものであり、製氷皿の取り付け取り外し時に製氷皿を載せる台として利用できる。
【0062】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記支持アームは、製氷皿を手前へ引き出すことで前記製氷皿から抜け出て、製氷皿を挿入すると前記製氷皿と係合するものであり、手前側へ製氷皿を引き出せば取り出すことができ、さらに製氷皿を取り付けるときは、製氷皿を奥側に押し込むことにより、製氷皿を取り付けることができ、片手作業の1作業で済み簡単に製氷皿を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動製氷装置の実施の形態1から角型の氷を生成する製氷皿を抜き取った状態を示す断面図
【図2】同実施の形態の自動製氷装置に粒型の氷を生成する製氷皿を取り付けた状態を示す断面図
【図3】同実施の形態の自動製氷装置に角型の氷を生成する製氷皿を取り付けた状態を示す断面図
【図4】同実施の形態の自動製氷装置から角型の氷を生成する製氷皿を抜き取った状態を示す斜視図
【図5】同実施の形態における角型の氷を生成する製氷皿の正面図
【図6】従来の自動製氷装置を搭載した冷蔵庫の要部斜視図
【図7】同従来の自動製氷装置を搭載した冷蔵庫の要部縦断面図
【図8】同従来の自動製氷装置の斜視図
【図9】同従来の自動製氷装置の駆動部の斜視図
【図10】同従来の自動製氷装置の要部側面図
【符号の説明】
23 自動製氷装置
24 冷凍室
25,26 製氷皿
25a,26a 凹部
25b,26b 凸部
25c,26c 支持アーム係合部
27 出力軸
28 駆動部
29 化粧カバ−
29a 回動軸
29b 軸受け
29c 平面
30 枠体
31 スプリング
32 カム
33 第1検知スイッチ
34 第2検知スイッチ
35 フレ−ム
36,37 レール
38 後連結部
39 前連結部
40 支持ア−ム
41 温度検知センサー

Claims (3)

  1. 回転軸が冷凍室の前後方向になるように前記冷凍室に設置され所定の形状の氷を生成する製氷皿と、前記冷凍室の奥側に設けられ前記製氷皿を回転させる出力軸を備えた駆動部と、前記製氷皿を回転軸方向にスライド自在に保持するレールを有するフレームとから成り、前記フレームのレールに沿って前記製氷皿を前記冷凍室の水平方向手前側へ引き出すことにより前記製氷皿の回転軸の後端部を前記駆動部の出力軸から取り外し、かつ前記フレームのレールに沿って前記製氷皿を前記冷凍室の水平方向奥側へ挿入することにより前記製氷皿の回転軸の後端部を前記駆動部の出力軸に取り付けできるようにしたことを特徴とする自動製氷装置。
  2. 前記フレームには、前記製氷皿の回転軸方向に延びて前記製氷皿を支持する支持アームを備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動製氷装置。
  3. 前記支持アームは、製氷皿を手前に引き出すことで前記製氷皿から抜け出て、前記製氷皿を挿入すると前記製氷皿と係合することを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
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