JP3781695B2 - 電子写真装置 - Google Patents

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JP3781695B2 JP2002079822A JP2002079822A JP3781695B2 JP 3781695 B2 JP3781695 B2 JP 3781695B2 JP 2002079822 A JP2002079822 A JP 2002079822A JP 2002079822 A JP2002079822 A JP 2002079822A JP 3781695 B2 JP3781695 B2 JP 3781695B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可干渉光を光源とする複写機、プリンター等に用いる電子写真装置、プロセスカートリッジ及び電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体レーザーを光源とするプリンターは小型で高信頼性が得られること、また、高速化が可能であり、印字品質が優れていること等のため広く使用されている。しかし、半導体レーザーは発光波長が780〜830nmであるため赤外線に感度を有する感光体が必要である。このような感光体としては、今まで銅やインジウムをドープした硫化カドミウム、テルルを増量したセレン等の無機感光体が用いられていたが無公害性、高生産性、品質の安定性、低コストなどの面から有機感光体が主流になってきている。有機感光体の中でも特に電荷発生層と電荷輸送層とに機能を分離させた積層型感光体は材料の任意性の点から高感度、高耐久なものが期待でき、注目されている。
【0003】
積層型感光体の電荷発生層は光を吸収して電荷を発生する役割を持ち、膜厚としては、発生したホト・キャリアの再結合やトラップを防ぐ点から、ホト・キャリアの飛程を短くするために0.01〜5μmと薄いのが一般的である。
また、電荷輸送層は感度などの点から像形成光をほとんど吸収しないものを用いるのが一般的である。
【0004】
一般に、感光層中で吸収される光量には限度があり、感光層中に入射した像形成光はすべてが感光層に吸収されず一部が支持体にまで達し、支持体表面で反射する。反射した光は再び感光層に入射し、この反射光が像形成光や感光層表面で反射する光との間で干渉を起こす。このような現象は像形成光がコヒーレントなレーザー光(可干渉光)の場合に顕著となり、ベタ画像、ハーフトーン画像時に濃度ムラとなって現われる。
【0005】
このような光の干渉を防止するものとしては、屈折率の大きい平均粒径5μm〜0.2μm程度の顔料を樹脂中に分散させた中間層を支持体と感光層との間に設けることで、光を散乱させて正反射を防ぐ方法がある。ところが、このような中間層では像形成光量や現像条件等が変化したり、更には昨今の高画質化に伴う像形成光の小径化、且つ高密度描き込みの要求に対して光の干渉を完全に防ぐことができなかった。
【0006】
一方、近年、製造コスト及び感光層との接着性の面から、従来の切削アルミニウム素管に替わって、切削加工を行なわない無切削アルミニウム素管の検討が行なわれているが、該無切削アルミニウム素管は平滑度が高く高反射率の表面を有しており、光の干渉に対しては悪い方向である。
【0007】
このような光照射時の干渉縞の発生を防ぐための技術も提案されており、例えば、特開平5−313395号公報には、導電性基体(1)上に干渉抑制層(2)、電荷輸送層(3)、電荷発生層(4)を順次積層してなる感光体において、電荷発生層(4)に導電性基体(1)側から接する電荷輸送層(3)の膜厚dを数式(1)、2・n・d・/λ=m+1/2[nは干渉抑制層または電荷輸送層の屈折率、λは露光光波長、mは整数を表わす]……(1)を満たすようにし、また、干渉抑制層を低屈折率材料からなる層と高屈折率材料からなる層とを交互に積層した多段積層とすることにより、干渉縞模様のない良好な画像を得ることのできる感光体を提供することが記載されており、また、特開平8−6279号公報には、ビーム径が80μm以下の可干渉光を用いて感光体上に潜像を形成し、現像剤を用いて潜像を現像する画像形成方法において、導電性基体上に光導電層を有する感光体を用い、該導電性基体の表面における反射光強度が20%以上であり、感光体表面における反射光強度の変動の平均値が5%/cm以下であり、上記導電性基体と光導電層の間に電荷注入阻止層を設け、該電荷注入阻止層の可干渉光に対する吸収係数の値が光導電層の吸収係数の値以下にし、該電荷注入阻止層の可干渉光に対する屈折率の値が光導電層の屈折率の値以下にした感光体を用いることにより、干渉縞発生のない良好な画像を得ることが記載されており、特公平8−33679号公報には、導電性基体上に電荷輸送層および電荷発生層を備えた感光体において、前記導電性基体が、基体表面に波長700nm以上の可干渉光を照射したときに基体表面からの反射光の強度ピークが複数個存在し、この反射光の最大強度ピークの大きさが第二強度ピークの大きさの1倍以上3倍以下の範囲内にあり、かつ、この反射光の強度ピークが入射角に対する鏡面反射角を中心として±5°以上の領域にまで拡がって分布する表面形状を有するようにすることで、干渉縞発生のない良好な画像を得ることが記載されているが、これらは、いずれも露光ビームスポットの重なり程度と、中間層及び電荷発生層の両層の光反射率とを問題とするものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、その課題は、光の干渉による濃度ムラの発生を防止した電子写真装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては下記の手段が提供される。
(1)「電子写真感光体に対して光照射して静電潜像を形成する画像形成光照射手段と、前記電子写真感光体に形成した静電潜像を現像剤で顕画化する現像手段を備えた電子写真装置において、前記画像形成光照射手段は光源として可干渉光を用い、且つ画素単位の露光がスポット間隔<書き込みビーム径となるように設定され、前記電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体であって、該中間層及び電荷発生層が、下記式を満たす電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真装置;
T1≦3.5%
(T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)」、(2)「電子写真感光体に対して光照射して静電潜像を形成する画像形成光照射手段と、前記電子写真感光体に形成した静電潜像を現像剤で顕画化する現像手段を備えた電子写真装置において、前記画像形成光照射手段は光源として可干渉光を用い、且つ画素単位の露光が書き込みスポット間隔<書き込みビーム径となるように設定され、前記電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体であって、該中間層及び電荷発生層が、下記式を満たす電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真装置;
T1≦T2≦3.5%
(T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わし、T2は中間層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)」、(3)「前記画像形成光照射手段が、隣接する画素間のスポット間隔が40μm以下であり、且つ画素単位に対して隣接する画素との書き込みビーム径の重複する部分の面積が50%以上に設定されていることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の電子写真装置」、(4)「前記電子写真感光体に用いられる導電性支持体が、引き抜き加工による無切削アルミニウム支持体から構成される電子写真感光体であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の電子写真装置」、(5)「前記電子写真感光体を構成する電荷発生層中に下記式で表わされる少なくとも1種のジスアゾ顔料を含有する電子写真感光体であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載の電子写真装置;
【0010】
【化9】
Figure 0003781695
[但し、一般式(I)中、A及びBは、下記一般式(II)〜(VIII)で表わされるカプラー残基を示す。
【0011】
【化10】
Figure 0003781695
{但し、上記一般式(II)中、X1、Y1及びZはそれぞれ以下のものを表わす。X1:−OH、−NHCOCH3、又は−NHSO2CH3、Y1:−CON(R2)(R3)、−CONHN=C(R6)(R7)、−CONHN(R8)(R9)、−CONHCONH(R12)、水素原子、−COOH、−COOCH3、−COOC65、又はベンズイミダゾリル基(ここで、R2、R3は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R2、R3はそれらに結合する窒素原子と共に環を形成しても良く、R6、R7は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R6、R7はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成しても良く、また、R8、R9は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R8、R9は5員環あるいは6員環を形成してもよく、この場合5員環あるいは6員環は、縮合芳香族環を有しても良く、R12は置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示す。)、Z:ベンゼン環と結合してナフタレン環、アントラセン環、カルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾカルバゾール環、ジベンゾフラン環、ベンゾナフトフラン環、及びジベンゾチオフェン環から選ばれる多環芳香族環又はヘテロ環を形成するのに必要な残基。これらの環には置換基が有ってもよい。}
【0012】
【化11】
Figure 0003781695
(R4は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【0013】
【化12】
Figure 0003781695
(R5は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【0014】
【化13】
Figure 0003781695
(Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
【0015】
【化14】
Figure 0003781695
(Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
【0016】
【化15】
Figure 0003781695
(R10は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、又はそのエステルを示し、Ar1は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を示す。)
【0017】
【化16】
Figure 0003781695
(R11は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、又はそのエステルを示し、Ar2は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を示す。)]」、(6)「可干渉光により画素単位の露光がスポット間隔<書き込みビーム径となるように電子写真感光体に対して光照射して静電潜像を形成し、前記電子写真感光体に形成した静電潜像を現像手段により現像剤で顕画化する電子写真方法に用いる電子写真感光体であって、且つ前記電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体であって、該中間層及び電荷発生層が、下記式を満たすことを特徴とする電子写真感光体;
T1≦3.5%
(T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)」、(7)「前記第(6)項に記載の電子写真感光体を搭載したことを特徴とするプロセスカートリッジ」。
【0018】
電子写真装置の露光において、隣接する可干渉光スポット間隔は書き込まれる可干渉光ビームの大きさ(書き込みビーム径)よりも小さく設定され、隣接する可干渉光ビームと重複する部位が生じる設定で露光が行なわれている。本発明者らの検討の結果、上記のような露光の場合に、その重複する部位が濃度ムラの発生原因であることがわかった。特に、高解像度化に伴い隣接する可干渉光の照射が重複する面積が大きくなると光干渉による濃度ムラへの影響はこれまで考えられていた以上にさらに大きなものとなることがわかった。この濃度ムラについて検討したところ、支持体と感光層の間に中間層を設けた電子写真感光体の光の干渉による濃度ムラは、該光干渉防止中間層上に設けた電荷発生層表面での入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率が3.5%を境にして発生しており、この値以下にすることにより濃度ムラの発生を抑えることができることを見出した。
【0019】
更に検討を進めた結果、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体が、下記式を満たす中間層及び電荷発生層を有することにより、更に有効であることを見い出した。
T1≦T2≦3.5%
(T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を、T2は中間層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)
【0020】
隣接する画素間のスポット間隔が40μm以下であり、且つ画素単位に対して隣接する画素との書き込みビーム径の重複する部分の面積が50%以上に設定されている電子写真装置において、本発明の相対鏡面反射率を有する感光体を用いると特に有効である。本発明がより有効なのは隣接する画素間のスポット間隔が25μm以下である。
【0021】
・スポット間隔及び書き込みビーム径について
隣接する可干渉光スポット間隔は、潜像を形成する際に書き込まれる可干渉光ビームの密度(書き込み解像度)で定義されるものである。可干渉光ビームの大きさ(書き込みビーム径)はガウス分布を有する光ビーム強度のピークエネルギー値αに対してα/eで定義されるエネルギー領域で囲まれるものに一致するものである(図4、図5参照)。
【0022】
・相対鏡面反射率について
入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率は、一般的に図6で示されるような測定原理図に基づいた計測装置で求めることができ、分光反射率が安定なAl蒸着ミラーを反射基準として用いることが好ましい。
入射角については、原理的に5°〜60°程度までが選択できるが、入射角が大きくなると入射光に対する散乱成分の増加につながり、本課題に対して明瞭な判断ができなくなる。
本発明におけるT1の好ましい範囲は0〜3.5%、より好ましくは0〜3.0%である。T2の好ましい範囲は0〜3.5%、より好ましくは0〜3.0%である。
【0023】
・中間層について
本発明において、中間層は、屈折率の大きい顔料を樹脂中に分散させたものが好ましく、分散する微粒子粉体としては、一般に用いられる粉体でよいが、近赤外光に吸収のほとんどない白色、またはこれに近いものが高感度化を考えた場合に望ましい。このような粉体としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、アルミナ、シリカに代表されるような金属酸化物などが挙げられ、吸湿性がなく環境変動の少ないものが望ましい。特に屈折率及び電気特性の面で酸化チタンが好ましい。
【0024】
また、本発明に用いる中間層の結着樹脂としては適宜のものを用いることができるが、その上に感光層を溶剤で塗布することを考え合わせると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂が望ましい。
このような樹脂としてはポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
中間層の膜厚としては0.5〜50μm程度がよく、特に好ましくは1.0〜20μmである。
また、中間層の粉体(P)と結着樹脂(R)との比率は、体積比で1/1〜3/1の範囲が好ましく、P/Rが1/1未満であると中間層は樹脂の特性に左右され易くなり、3/1を越えると中間層中に空間が多くなり、上層の感光層成膜時に気泡を生じ易くなる。
本発明における中間層の相対鏡面反射率T2は顔料の選択により変化するが、顔料の分散状態、顔料と結着樹脂の親和性、及び混合比によっても制御することが可能である。
【0025】
・電荷発生層について
本発明の電子写真感光体に用いることができる電荷発生材料としては、例えば金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクアリウム塩顔料、アゾ系顔料などの長波長に感度を有する顔料が用いられるが、下記式で表わされるジスアゾ顔料は本発明の相対鏡面反射率T1を好適に得ることができるものである。特に一般式(II)のカプラー残基を用いると感度特性の点から好ましい。
【0026】
その理由は未だ定かではないが、下記式で表わされるジスアゾ顔料の結晶粒子形態及び成膜過程における凝集状態が光学的に何らかの影響を及ぼしているものと考えられる。また、目的とする吸収波長に応じて、このジスアゾ顔料を他異種顔料と混合することでも充分な効果が期待できる。
【0027】
【化17】
Figure 0003781695
[但し、一般式(I)中、A及びBは、下記一般式(II)〜(VIII)で表わされるカプラー残基を示す。
【0028】
【化18】
Figure 0003781695
{但し、上記一般式(II)中、X1、Y1及びZはそれぞれ以下のものを表わす。X1:−OH、−NHCOCH3、又は−NHSO2CH3、Y1:−CON(R2)(R3)、−CONHN=C(R6)(R7)、−CONHN(R8)(R9)、−CONHCONH(R12)、水素原子、−COOH、−COOCH3、−COOC65、又はベンズイミダゾリル基(ここで、R2、R3は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R2、R3はそれらに結合する窒素原子と共に環を形成しても良く、R6、R7は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R6、R7はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成しても良く、また、R8、R9は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R8、R9は5員環あるいは6員環を形成してもよく、この場合5員環あるいは6員環は、縮合芳香族環を有しても良く、R12は置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示す。)、Z:ベンゼン環と結合してナフタレン環、アントラセン環、カルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾカルバゾール環、ジベンゾフラン環、ベンゾナフトフラン環、及びジベンゾチオフェン環から選ばれる多環芳香族環又はヘテロ環を形成するのに必要な残基。これらの環には置換基が有ってもよい。}
【0029】
【化19】
Figure 0003781695
(R4は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【0030】
【化20】
Figure 0003781695
(R5は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
【0031】
【化21】
Figure 0003781695
(Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
【0032】
【化22】
Figure 0003781695
(Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
【0033】
【化23】
Figure 0003781695
(R10は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、又はそのエステルを示し、Ar1は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を示す。)
【0034】
【化24】
Figure 0003781695
(R11は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、又はそのエステルを示し、Ar2は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を示す。)]
【0035】
一般式の説明中の、アルキル基の具体例としては、置換若しくは無置換のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、及びウンデカニル基などを挙げることができる。また、アリール基としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、及びピレンなど芳香族炭化水素環の1価〜6価の芳香族炭化水素基、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の1価〜6価の芳香族複素環基が挙げられる。また、これらの置換基としては、上記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、及び芳香環基などが挙げられる。更に、R、Rが互いに結合し窒素原子を含む複素環基の具体例としてはピロリジニル基、ピペリジニル基、ピロリニル基等が挙げられる。その他、共同で窒素原子を含む複素環基としては、N−メチルカルバゾール、N−エチルカルバゾール、N−フェニルカルバゾール、インドール、キノリンの芳香族複素環基などを挙げることができる。
【0036】
一般式(I)で表わされるジスアゾ顔料のカップラー残基を形成するカップラーの具体例を表1〜表16に例示する。
【0037】
【表1−1】
Figure 0003781695
【0038】
【表1−2】
Figure 0003781695
【0039】
【表1−3】
Figure 0003781695
【0040】
【表2−1】
Figure 0003781695
【0041】
【表2−2】
Figure 0003781695
【0042】
【表3−1】
Figure 0003781695
【0043】
【表3−2】
Figure 0003781695
【0044】
【表4】
Figure 0003781695
【0045】
【表5】
Figure 0003781695
【0046】
【表6】
Figure 0003781695
【0047】
【表7】
Figure 0003781695
【0048】
【表8】
Figure 0003781695
【0049】
【表9】
Figure 0003781695
【0050】
【表10】
Figure 0003781695
【0051】
【表11】
Figure 0003781695
【0052】
【表12−1】
Figure 0003781695
【0053】
【表12−2】
Figure 0003781695
【0054】
【表12−3】
Figure 0003781695
【0055】
【表13−1】
Figure 0003781695
【0056】
【表13−2】
Figure 0003781695
【0057】
【表13−3】
Figure 0003781695
【0058】
【表14−1】
Figure 0003781695
【0059】
【表14−2】
Figure 0003781695
【0060】
【表15】
Figure 0003781695
【0061】
【表16】
Figure 0003781695
【0062】
電荷発生層は、前記のごとき電荷発生材料をポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂等の結着樹脂溶液中に、ボールミル、アトライター、サンドミルなどで分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより形成できる。塗布は浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
本発明における相対鏡面反射率T1は、電荷発生材料の選択により変化するが、電荷発生材料の分散状態、顔料と結着樹脂の親和性、及び混合比、さらには前述の中間層の構成によっても制御することが可能である。
電荷発生層の膜厚は0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0063】
・電荷輸送層について
電荷輸送層は、電荷輸送物質及び必要に応じて用いられるバインダー樹脂よりなる。
以上の物質を適当な溶剤に溶解ないし分散してこれを塗布乾燥することにより電荷輸送層を形成することができる。
【0064】
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェバトレン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(P−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。
【0065】
電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノンジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は、単独または2種以上混合して用いられる。
【0066】
また、本発明において必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0067】
溶剤としてはテトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレン等が用いられる。
電荷輸送層の厚さは5〜100μm程度が適当である。
【0068】
また、本発明において電荷輸送層中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類が使用され、その使用量はバインダー樹脂に対して0〜1重量%程度が適当である。
なお、本発明において、感光層の上に更に絶縁層や保護層を設けることも可能である。
【0069】
・導電性支持体について
本発明の電子写真感光体に用いられる支持体としては、アルミニウム、黄銅、ステンレス、ニッケル等の金属ドラムおよびシート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロン、紙等の材料にアルミニウム、ニッケルなどの金属を蒸着したり、ラミネートしたものが挙げられるが、その中でもアルミニウム/又はその合金からなる円筒状ドラムは、現在、主流として用いられている。特に、従来の切削アルミニウム素管に比べて、切削加工を行なわない無切削アルミニウム素管は、製造コスト及び感光層との接着性の面から好ましいものである。そして、本発明の相対鏡面反射率にすることにより、無切削アルミニウム素管を用いても濃度ムラが抑えられる。
【0070】
この無切削アルミニウム素管としては、JIS3003系、JIS5000系、JIS6000系等のアルミニウム合金が用いられ、EI法、ED法、DI法、II法など一般的な方法により成形を行なったものであり、ダイヤモンドバイト等による表面切削加工や研磨、陽極酸化処理等の表面処理を行なわないものである。
【0071】
・電子写真装置及び方法について
次に、図面を用いて本発明の電子写真方法ならびに電子写真装置を詳しく説明する。
図1は、本発明の電子写真プロセスおよび電子写真装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。図1において、感光体(1)はドラム支持体上に感光層が設けられてなる。帯電チャージャ(3)、転写前チャージャ(7)、転写チャージャ(10)、分離チャージャ(11)、クリーニング前チャージャ(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラを始めとする公知の手段が用いられる。転写手段には、一般に上記の帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。また、画像露光部(5)には発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)等の可干渉光光源を用いる。除電ランプ(2)等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。かかる光源等は、図1に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
【0072】
さて、現像ユニット(6)により感光体(1)上に現像されたトナーは、転写紙(9)に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体(1)上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ(14)およびブレード(15)により、感光体より除去される。クリーニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることもあり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0073】
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0074】
図2は、本発明による電子写真プロセスの別の例を示したものである。感光体(21)は本発明の感光層を有しており、駆動ローラ(22a)、(22b)により駆動され、帯電器(23)による帯電、光源(24)による像露光、現像(図示せず)、帯電器(25)を用いる転写、光源(26)によるクリーニング前露光、ブラシ(27)によるクリーニング、光源(28)による除電が繰返し行なわれる。図2においては、感光体(21)(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
【0075】
以上の図示した電子写真プロセスは、本発明における実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施形態も可能である。例えば、図2において支持体側よりクリーニング前露光を行なっているが、これは感光層側から行なってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支持体側から行なってもよい。一方、光照射工程は、像露光、クリーニング前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露光、像露光のプレ露光、およびその他公知の光照射工程を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
【0076】
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示すものが挙げられる。感光体(16)は、本発明の感光層を有してなるものである。
【0077】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例1
ポリアミド樹脂(FR101、鉛市社製)100重量部とメラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−50、大日本インキ化学工業製)100重量部とをメタノール850重量部に溶解し、これに酸化チタン微粉末(TP−2、富士チタン工業製)600重量部を加え、ボールミルで120時間分散し、更にメタノール350重量部を加えて希釈し、中間層用溶液を作成した。これをアルミ蒸着ポリエステルフィルム(ルミラー、東レ社製)に塗布、150℃で20分間乾燥し、厚さ5μmの中間層を形成した。このようにして作成した中間層を、自記分光光度計(UV−3100、島津製作所製)にて入射角5°でのアルミ蒸着ミラーに対する相対鏡面反射率を測定したところ、780nmにおいて3.5(%)、650nmにおいて3.1(%)であった。
【0078】
実施例2
ポリアミド樹脂(FR101、鉛市社製)100重量部とメラミン樹脂(スーパーベッカミンG−821−50、大日本インキ化学工業製)100重量部とをメタノール1000重量部に溶解し、これに酸化チタン微粉末(TA−300、富士チタン工業製)900重量部を加え、ボールミルで72時間分散し、更にメタノール700重量部を加えて希釈し、中間層用溶液を作成した。これをアルミ蒸着ポリエステルフィルム(ルミラー、東レ社製)に塗布、150℃で20分間乾燥し、厚さ5μmの中間層を形成した。このようにして作成した中間層を、自記分光光度計(UV−3100、島津製作所製)にて入射角5°でのアルミ蒸着ミラーに対する相対鏡面反射率を測定したところ、780nmにおいて4.1(%)、650nmにおいて3.7(%)であった。
【0079】
実施例3、4
実施例1及び2で作成した中間層上に、下記組成の電荷発生層塗工液をボールミルにて120時間分散・調合し、塗布、乾燥して0.5μmの電荷発生層を形成した。このようにして作成した中間層及び電荷発生層を、自記分光光度計(UV−3100、島津製作所製)にて入射角5°でのアルミ蒸着ミラーに対する相対鏡面反射率を測定したところ、780nmにおいて各々2.8(%)、3.1(%)、650nmにおいて2.6(%)、2.9(%)であった。
【0080】
〔電荷発生層塗工液〕
下記構造式のジスアゾ顔料(A) 5部
【0081】
【化25】
Figure 0003781695
ポリビニルブチラール樹脂 1部
(積水化学製、エスレックBM−S)
シクロヘキサノン 250部
【0082】
実施例5、6
実施例1及び2で作成した中間層上に、下記組成の電荷発生層塗工液をボールミルにて120時間分散・調合し、塗布、乾燥して0.5μmの電荷発生層を形成した。このようにして作成した中間層及び電荷発生層を、自記分光光度計(UV−3100、島津製作所製)にて入射角5°でのアルミ蒸着ミラーに対する相対鏡面反射率を測定したところ、780nmにおいて各々2.6(%)、2.9(%)、650nmにおいて2.4(%)、2.7(%)であった。
【0083】
〔電荷発生層塗工液〕
下記構造式のジスアゾ顔料(A) 1.5部
【0084】
【化26】
Figure 0003781695
ポリビニルブチラール樹脂 1部
(ユニオンカーバイト製、XYHL)
シクロヘキサノン 250部
【0085】
比較例1、2
実施例1及び2で作成した中間層上に、下記組成の電荷発生層塗工液をボールミルにて24時間分散・調合し、塗布、乾燥して0.3μmの電荷発生層を形成した。このようにして作成した中間層及び電荷発生層を、自記分光光度計(UV−3100、島津製作所製)にて入射角5°でのアルミ蒸着ミラーに対する相対鏡面反射率を測定したところ、780nmにおいて各々4.0(%)、4.5(%)、650nmにおいて3.6(%)、4.1(%)であった。
【0086】
〔電荷発生層塗工液〕
A型チタニルフタロシアニン 5部
ポリビニルブチラール樹脂 5部
(積水化学製、エスレックBM−S)
メチルエチルケトン 350部
【0087】
実施例7、8
実施例1及び2で作成した中間層上に、下記組成の電荷発生層塗工液をボールミルにて120時間分散・調合し、塗布、乾燥して0.4μmの電荷発生層を形成した。このようにして作成した中間層及び電荷発生層を、自記分光光度計(UV−3100、島津製作所製)にて入射角5°でのアルミ蒸着ミラーに対する相対鏡面反射率を測定したところ、780nmにおいて各々2.9(%)、3.3(%)、650nmにおいて2.7(%)、3.1(%)であった。
【0088】
〔電荷発生層塗工液〕
A型チタニルフタロシアニン 5部
下記構造のジスアゾ顔料(B) 5部
【0089】
【化27】
Figure 0003781695
ポリビニルブチラール樹脂 5部
(積水化学製、エスレックBM−S)
シクロヘキサノン 250部
【0090】
実施例9〜14、比較例3〜4
ED法により作成した外径30mm、長さ340mmの無切削アルミニウム素管に実施例3〜8、及び比較例1〜2と同様の構成の中間層塗工液、電荷発生層塗工液を塗布、乾燥し同様の中間層及び電荷発生層を形成した。これらの上に下記組成の電荷輸送層塗工液を塗布・乾燥して20μmの電荷輸送層を形成し、各々実施例9〜14、比較例3〜4の電子写真感光体を作製した。
【0091】
Figure 0003781695
【0092】
実施例15〜20、比較例5〜6
外径30mm、長さ340mmの切削アルミニウム素管を使用した以外は実施例9〜14、及び比較例3〜4と同様に電子写真感光体を作製した。
【0093】
以上のようにして得られた実施例9〜20、及び比較例3〜6の電子写真感光体を図3に示す電子写真用プロセスカートリッジに装着した後、画像形成装置A[画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)ビーム径75×85μm(スポット間隔/重複ビーム面積=64μm/44%)]、及び図1に示す電子写真用プロセスB[画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)ビーム径50×60μm(スポット間隔/重複ビーム面積=42μm/50%)]、及び図1に示す電子写真用プロセスC[画像露光光源を780nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)ビーム径55×70μm(スポット間隔/重複ビーム面積=42μm/76%)]、及び図1に示す電子写真用プロセスD[画像露光光源を650nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)ビーム径30×40μm(スポット間隔/重複ビーム面積=21μm/95%)]、及び図1に示す電子写真用プロセスE[画像露光光源を650nmの半導体レーザー(ポリゴン・ミラーによる画像書き込み)ビーム径16×20μm(スポット間隔/重複ビーム面積=11μm/98%)]に装着し、中間調画像を出力させ、光干渉による濃度ムラの評価を行なった。表17に結果を示す。
【0094】
【表17】
Figure 0003781695
○:未発生、△:若干発生、×:発生
一方、実施例9及び実施例15について、50,000枚連続印刷による耐久試験を行なったところ、実施例15においては、端部に一部感光層の剥離現象が観察され、接着性に関して実施例9で使用した無切削管の優位性が認められた。
【0095】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明に係わる電子写真感光体は光の干渉による濃度ムラも発生せず、良質な画像が得られるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置及び電子写真プロセスの概略図である。
【図2】本発明の他の電子写真プロセスの概略図である。
【図3】本発明のプロセスカートリッジの概略図である。
【図4】可干渉光スポット間隔と書込ビーム径の関係を示した図である。
【図5】隣接する可干渉光ビームの関係を示した図である。
【図6】相対鏡面反射率測定原理を示した図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 ブレード
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
21 感光体
22a 駆動ローラ
22b 駆動ローラ
23 帯電チャージャ
24 像露光源
25 転写チャージャ
26 クリーニング前露光
27 クリーニングブラシ
28 除電光源

Claims (7)

  1. 電子写真感光体に対して光照射して静電潜像を形成する画像形成光照射手段と、前記電子写真感光体に形成した静電潜像を現像剤で顕画化する現像手段を備えた電子写真装置において、前記画像形成光照射手段は光源として可干渉光を用い、且つ画素単位の露光がスポット間隔<書き込みビーム径となるように設定され、前記電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体であって、該中間層及び電荷発生層が、下記式を満たす電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真装置。
    T1≦3.5%
    (T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)
  2. 電子写真感光体に対して光照射して静電潜像を形成する画像形成光照射手段と、前記電子写真感光体に形成した静電潜像を現像剤で顕画化する現像手段を備えた電子写真装置において、前記画像形成光照射手段は光源として可干渉光を用い、且つ画素単位の露光が書き込みスポット間隔<書き込みビーム径となるように設定され、前記電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体であって、該中間層及び電荷発生層が、下記式を満たす電子写真感光体を用いることを特徴とする電子写真装置。
    T1≦T2≦3.5%
    (T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わし、T2は中間層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)
  3. 前記画像形成光照射手段が、隣接する画素間のスポット間隔が40μm以下であり、且つ画素単位に対して隣接する画素との書き込みビーム径の重複する部分の面積が50%以上に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真装置。
  4. 前記電子写真感光体に用いられる導電性支持体が、引き抜き加工による無切削アルミニウム支持体から構成される電子写真感光体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の電子写真装置。
  5. 前記電子写真感光体を構成する電荷発生層中に下記式で表わされる少なくとも1種のジスアゾ顔料を含有する電子写真感光体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の電子写真装置。
    Figure 0003781695
    [但し、一般式(I)中、A及びBは、下記一般式(II)〜(VIII)で表わされるカプラー残基を示す。
    Figure 0003781695
    {但し、上記一般式(II)中、X1、Y1及びZはそれぞれ以下のものを表わす。X1:−OH、−NHCOCH3、又は−NHSO2CH3、Y1:−CON(R2)(R3)、−CONHN=C(R6)(R7)、−CONHN(R8)(R9)、−CONHCONH(R12)、水素原子、−COOH、−COOCH3、−COOC65、又はベンズイミダゾリル基(ここで、R2、R3は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R2、R3はそれらに結合する窒素原子と共に環を形成しても良く、R6、R7は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R6、R7はそれらに結合する炭素原子と共に環を形成しても良く、また、R8、R9は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のスチリル基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示し、R8、R9は5員環あるいは6員環を形成してもよく、この場合5員環あるいは6員環は、縮合芳香族環を有しても良く、R12は置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環基を示す。)、Z:ベンゼン環と結合してナフタレン環、アントラセン環、カルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾカルバゾール環、ジベンゾフラン環、ベンゾナフトフラン環、及びジベンゾチオフェン環から選ばれる多環芳香族環又はヘテロ環を形成するのに必要な残基。これらの環には置換基が有ってもよい。}
    Figure 0003781695
    (R4は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
    Figure 0003781695
    (R5は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を示す。)
    Figure 0003781695
    (Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
    Figure 0003781695
    (Yは芳香族炭化水素の2価の基、又は窒素原子を環内に含むヘテロ環の2価の基を示す。)
    Figure 0003781695
    (R10は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、又はそのエステルを示し、Ar1は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を示す。)
    Figure 0003781695
    (R11は水素原子、低級アルキル基、カルボキシル基、又はそのエステルを示し、Ar2は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素環基を示す。)]
  6. 可干渉光により画素単位の露光がスポット間隔<書き込みビーム径となるように電子写真感光体に対して光照射して静電潜像を形成し、前記電子写真感光体に形成した静電潜像を現像手段により現像剤で顕画化する電子写真方法に用いる電子写真感光体であって、且つ前記電子写真感光体が導電性支持体上に、少なくとも中間層、電荷発生層、電荷輸送層を順次設けてなる電子写真感光体であって、該中間層及び電荷発生層が、下記式を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
    T1≦3.5%
    (T1は中間層上に設けた電荷発生層の入射角5°での像形成光に対する相対鏡面反射率を表わす。)
  7. 請求項6に記載の電子写真感光体を搭載したことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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