JP3781062B2 - 蓋用パッキング - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビン、プラスチックボトル他各種容器のキャップ,蓋等の容器の口部を密封する為に使用される、酸素吸収機能を有する蓋用パッキングを提供する。
本発明のパッキングは、耐液性に優れ、ジュ−ス、酒、ワイン、他の液体飲料、塩辛、佃煮、ジャム、マ−マレ−ド、サケフレ−ク、他の高水分食品をはじめとする各種食品、あるいは医薬品等を収納した保存容器の密封に使用して、酸素により品質劣化し易く、また、微生物が繁殖して腐敗や変質し易いこれらの物品の品質保持に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
従来から、酸素劣化を受けやすい飲料,食品,医薬品等は、保存期間中に容器内の酸素により品質低下してしまうという問題が指摘されてきた。
この問題を解決する手段として、真空パック,窒素置換,等が用いられているが完全に容器内酸素を除去することは困難であり、品質保持効果の点で満足されていない。
一方、酸素除去効果に優れる脱酸素剤の使用も試みられているが、小袋形態上からくる装填性に問題があった。
【0003】
また、容器のキャップ,蓋へ脱酸素剤を組み入れる方法が種々提案されている。特開昭57−9746には、脱酸素剤を収納したパッキングが提案されているが、粉体状の脱酸素剤を使用している為、製造時に汚染されやすく衛生性上の問題があると共に、パッキングの酸素透過性が大きい為、長期保存中に酸素が多量に容器内に浸入し、脱酸素剤が吸収しきれず容器内酸素濃度が上昇してしまう欠点があった。
【0004】
実開平1−177165には、発泡体/非通気性フィルム/脱酸素フィルム/脱臭フィルム/通気性フィルムの構成からなる容器用パッキング材が提案されている。しかしながら、容器の口部と接する材料自体が多層でパッキング性に乏しいと共に、脱臭フィルムと通気性フィルムを配置していることから、酸素透過が小さく実質的な酸素吸収速度が得られないとの欠点があった。
また、脱酸素フィルム自体も鉄粉と食塩を均一分散させているものの、樹脂に分散され鉄粉と食塩が接触している確率が低く脱酸素フィルム自体の酸素吸収速度が小さいと共に、吸湿性の原料の為フィルム化段階で水分の蒸発による発泡が避けがたく製造上にも問題を有していた。更には、鉄粉を主剤とする為、液体等へ適用した場合、水素発生し瓶内の水素濃度が上昇することによる危険性もあった。
【0005】
特開平7−137761には、発泡体/非通気性フィルム/シ−ト状脱酸素剤/通気性シ−トの構成からなる容器用パッキング材が提案されている。しかしながら、シ−ト状脱酸素剤/通気性シ−トを添着する工程が複雑で生産性が低いこと及び通気性シ−トの耐液性に限界があり、液体用途には適用が困難等の問題があった。
【0006】
一方、特開平4−31253号公報には瓶等の容器の口部を密封する手段として、基材/仮接着材/アルミ箔/シ−ル層の構成からなるパッキング材が提案され、誘導加熱装置により電磁波を与えることにより、瓶口部とシ−ル層を接着し密封する方法が提案されている。
しかしながら、酸素吸収機能付与については何ら開示されていない。
更に、単純に、従来の鉄粉系脱酸素剤を上記パッキング材の内側へ固定しても、形態上商品価値が小さいと共に、誘導加熱装置により電磁波を与えた際、脱酸素剤内容物の鉄粉が加熱され、脱酸素剤の包装材料が破袋したりする問題があげられた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のパッキングは、上述のごとく、酸素吸収機能がなかったり酸素吸収機能はもっていても、パッキング断面の酸素遮断性に問題があって、長期使用中の酸素吸収性能の保持性に欠けたり、酸素吸収速度が小さく実用的でなかったり、液体用途への耐液性に限界があったり、また、安全衛生性やパッキング性にも劣り、このような従来技術には解決すべき課題が多く、必ずしも満足すべきものではなかった。
本発明の目的とするところは、上記従来技術の課題を解決して、パッキング性、耐液性、安全衛生性に優れ、しかも、高い酸素吸収性能を有し、製造容易性等に優れて長期保存に対応可能で、品質保持用途に優れた性能を発揮する蓋用パッキングを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記従来技術の問題点に鑑み鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、パッキング基材に、アルミ箔酸素透過係数が200cc・0.1mm/m・day・atm(23℃、100%RH)以上である樹脂に水分供給を受けて脱酸素反応を生起するハロゲン化金属を表面に付着させた金属粉を主剤とする脱酸素剤組成物を粒状に分散してなる脱酸素樹脂層と酸素透過度が100cc/m・day・atm(23℃、100%RH)以上であるシール層とをこの順に積層してなるアルミ箔積層シートのアルミ箔面を、仮接着材を介して接着してなるシート状パッキングを打ち抜き加工してなる容器口部を密閉するための酸素吸収機能を有する蓋用パッキングである。さらに本発明は、上記の蓋用パッキングにおいて、脱酸素樹脂層に脱酸素剤組成物と共にアルカリ土類金属の酸化物を粒状に分散してなる蓋用パッキングを提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、パッキング基材であるシ−ト状パッキング材には、通常容器のキャプ,蓋等の裏面に装着されて使用されるパッキングの材料がいずれも使用可能である。
シ−ト状パッキング材を構成する基材材質としては、例えば、板紙(表面処理品含む),合成紙,不織布,シリコンゴム,ウレタンゴム,等のゴム系材料、あるいは、軟質ポリエチレン,発泡ポリエチレン,発泡ポリプロピレン,発泡ポリスチレン,発泡ポリウレタン,発泡塩化ビニル樹脂等のプラスチック材料が挙げられる。これらの中では、耐水性,発塵性,積層する他の材料との加工性等を考慮すると、発泡プラスチック材料が好ましく、発泡ポリエチレン,発泡ポリプロピレンが最も好ましい。
【0010】
また、仮接着材としては、ポリプロピレン,ポリエチレン,EVA,アイオノマ−,EAA,EMMA,EEA,ワックス等が使用可能である。この仮接着材は、アルミ箔積層シ−トと基材を仮接着する為のものであり、シ−ト状パッキング材をガラス容器のキャップの内底面に、基材側が内側になるように装填し、該キャップを該容器に嵌合シ−ル後、キャップを取り外した場合に、該仮接着部位より基材とアルミ箔を剥離させる機能を有する。
【0011】
また、アルミ箔積層シ−トを構成するアルミ箔としては、一般の軟質アルミ箔等が使用でき、アルミ箔表面に必要な印刷等を施すこともできる。使用するアルミ箔の厚さは、特に限定されないが、加工性等から5〜20μm が好ましく、5〜10μm が最も好ましい。
【0012】
アルミ箔に積層する第2層は、酸素吸収層に相当する酸素透過係数が200cc・0.1 mm/m2・day ・atm (23℃、100%RH)以上である樹脂に水分の供給を受けて脱酸素反応を生起する脱酸素剤組成物を粒状に分散してなる脱酸素樹脂層である。この第2層に分散される脱酸素剤組成物としては、脱酸素反応の主剤となる還元性物質に粒状物を選び粒状の主剤の表面に触媒や助剤等の主剤以外の脱酸素剤組成物をコ−ティングしたもの、または主剤の還元性物質他、全ての脱酸素剤組成物を混合後造粒したものが好適に用いられる。
【0013】
第2層に配合される脱酸素剤組成物としては、鉄粉、アルミニウム粉等の金属粉や、第一鉄塩および亜二チオン三塩等の無機塩類や、アスコルビン酸及びその塩類や、カテコ−ルおよびグリセリン等の還元性物質を主剤とするものが好ましい。この主剤は、脱酸素剤組成物として他の成分と共に粒状物にして用いられる。この中でも特に、金属粉に、特許第1088514号に開示される方法等で、ハロゲン化金属を表面に付着させたもの、金属粉とハロゲン化金属、必要であればその他の添加物をバインダ−等を用いて造粒したものが好適に用いられる。
【0014】
前記金属粉として鉄粉が好ましく、金属鉄としては、前述した脱酸素反応をおこすことができ、熱可塑性樹脂中に分散可能なものであれば、純度に特に制限はなく、一部が既に酸化していても、他金属との合金であってもよい。好適な例としては、還元鉄粉、噴霧鉄粉、電解鉄粉等に代表される鉄粉が好ましい。
また、粒子状の金属鉄の場合には、これを熱可塑性樹脂中に分散させ、層を形成するにあたり、その膜厚を薄くし、表面を平滑にすることから、粒子の大きさは小さい方がよい。具体的には、平均粒径が200μm以下のものが好ましく、50μm以下が特に好ましい。
【0015】
ハロゲン化金属は、熱可塑性樹脂中で金属鉄の酸素吸収反応に触媒的に作用するものであり、金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅、亜鉛、アルミニウム、スズ、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選ばれるすくなくとも一種が挙げられる。特に、リチウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、鉄が好ましい。また、ハロゲン化物としては、塩素化物、臭素化物、ヨウ素化物が挙げられ、特に塩素化物が好ましい。
ハロゲン化金属の量は、金属鉄100重量部あたり、0.1〜20重量部が好ましい。ハロゲン化金属の実質的に全量が金属鉄に付着して、熱可塑性樹脂中に遊離しているハロゲン化金属が殆どなく、ハロゲン化金属が有効に作用する際には、0.1〜5重量部で充分である。
【0016】
上記ハロゲン化金属は、熱可塑性樹脂中で金属鉄と容易に分離しない方法で添加することが好ましい。例えば、ボ−ルミル、スピ−ドミル等を用いて、粉砕且つ混合し、金属鉄表面にハロゲン化金属微粒子を付着させる方法や、ハロゲン化金属水溶液と金属鉄を混合乾燥して金属鉄表面にハロゲン化金属微粒子を付着させる方法等が特に好ましい。
前記熱可塑性樹脂中で金属鉄とハロゲン化金属が分離していないことを確認するには、電子線マイクロアナライザ−でとらえた金属鉄粒子内に鉄とハロゲン化金属の構成元素がともに電位線像として存在すれば、目的は達成されたことになる。
【0017】
第2層を構成する樹脂に分散される粒子状の脱酸素剤組成物の粒径は、平均粒径が2〜200μmであることが好ましく、5〜50μmであることがさらに好ましい。
本発明において、酸素吸収反応に必要な前成分を含有する粒子状の脱酸素剤組成物として樹脂に分散させることにより、実用上充分な酸素吸収速度を得ることが可能となる。
【0018】
また、第2層を構成する樹脂に脱酸素剤組成物と共にアルカリ土類金属酸化物を分散させることが好ましい。アルカリ土類金属酸化物としては酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウムがあげられるが、入手のしやすさ、反応性から酸化マグネシウム、酸化カルシウムが特に好ましい。これらもまた微粒子状で用いるのが良く、平均粒径で2〜200μmが好ましい。第2層の酸素吸収性樹脂層の層厚を薄くするためには金属鉄の粒径同等以下であることが好ましい。
【0019】
本発明において、上記アルカリ土類金属酸化物を同時に樹脂中へ分散させることにより、層形成加工時の脱酸素剤組成物が含有する水分に起因する発泡現象を防止し加工性を向上すると共に、最終製品の保存性向上、水素発生の抑制、臭気抑制他の効果が得られる。
特に、脱酸素剤組成物として鉄粉にハロゲン化金属を付着させる方式を採用する場合には、一般的に実施されるマスタ−バッチを乾燥させる手法では粒状の脱酸素剤組成物が含有する水分を少なくすることが困難であり、フィルム形成加工時の発泡現象を防止する手段として有効である。特に、ハロゲン化金属が塩化カルシウム等の場合、結晶水を含みフィルム化工程における高温下で結晶水が遊離することが避けがたく有効な手段であることを見出した。
【0020】
第2層を構成する熱可塑性樹脂としては各種のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリメチルメタクリレート、各種のエチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル及びこれらの変性樹脂が単独または混合物として使用できる。なかでも酸素透過性に優れるものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、各種のエチレン共重合体及びこれらの変性物が好ましい。
【0021】
第2層における脱酸素剤組成物の配合率は、10〜80重量%であることが好ましく、20〜70重量%であることがより好ましい。配合率が低すぎると、酸素吸収性能が低下し、また高すぎると加工性が低下する。
また、アルカリ金属酸化物の含有率は、少なすぎると充分な発泡防止効果、保存性改良効果が得られず、多すぎると使用時に酸素吸収性能に影響を及ぼすようになるので、酸素吸収性樹脂組成物中0.1〜5wt%が好ましい。
第2層の膜厚は、酸素吸収能力の設定やパッキング性、加工性等を勘案して決定されるが、20〜150μm,好ましくは20〜100μmであることが望ましい。
【0022】
熱可塑性樹脂への脱酸素剤組成物及びアルカリ土類金属酸化物の混合は撹拌羽根型混合機、二軸押出機等による混合、混練によって行うことができるが、他の方法でも良い。また、予め脱酸素剤組成物、アルカリ土類金属酸化物を各々熱可塑性樹脂中に高濃度で分散させておき、両者を単軸押出機等で必要により更に追加の熱可塑性樹脂とともに混練押し出しするマスターバッチ方式をとることも可能である。
上記第2層には、脱酸素剤組成物およびアルカリ土類金属酸化物の他にも、必要に応じて有機染料や無機染料や顔料等の着色剤、シラン系、チタネート系などの分散剤、ポリアクリル酸系化合物等の吸水剤、クレー、マイカ、シリカ、でんぷん等の充填剤、ゼオライト、活性炭等のガス吸収剤等を添加することもできる。
【0023】
更に、第2層と積層するシ−ル層は、大きな酸素吸収速度を得るために酸素透過度が100cc/m2・day ・atm (23℃、100%RH)以上であることが必要である。また、より好ましくは、その酸素透過度が、200cc/m2・day ・atm (23℃、100%RH)以上であることが望まれる。
このシ−ル層は、容器口部との接着性、パッキング性等も考慮して選択される。また、ガラス瓶口部へ接着する場合には、接着性を向上させるためガラス瓶口部へ予めホットコ−ティング等の事前処理をすることも有効である。
【0024】
シ−ル層材料としては、例えば、各種ホットメルト,各種のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリメチルメタクリレート、各種のエチレン共重合体、及びこれらの変性樹脂が単独または混合物として使用できる。なかでも酸素透過性に優れるものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、シリコンを含む各種のエチレン共重合体及びこれらの変性物が好適に用いられる。
また、厚さ等は、酸素透過度、必要なシ−ル強度,容器材質との接着性を考慮して選択され、10〜70μm、より好ましくは10〜50μmの範囲が望ましい。
更に、シ−ル層には第2層の脱酸素剤組成物に起因する色を隠蔽するために、必要に応じて有機染料や無機染料や顔料等の着色剤等を添加することが好ましい。
【0025】
アルミ箔積層シ−トの製造方法としては、種々の方法が採用可能であり、例えば、アルミ箔の片面に脱酸素層、シ−ル層を順次押出ラミネ−トして形成する方法が採用可能である。その他、脱酸素層及びシ−ル層を共押し出しして形成したフィルムを、アルミ箔とドライラミネ−トまたはポリエチレン等の接着層を押し出しラミネ−トにより形成しつつ積層する方法も採用可能である。どちらの方法であっても、積層シ−トの形成には、公知の方法が適用でき、従来の樹脂加工に用いられている種々の手段を適用することが可能である。
【0026】
本発明の蓋用パッキングの製造方法としては、上記のアルミ箔積層シ−トを作成後、基材とアルミ箔の他面を仮接着材を介して仮接着してシ−ト状パッキングを準備し、所望の寸法に打ち抜き加工して製造することが出来る。
また、上記蓋用パッキングの厚みは、酸素吸収能力設定、加工性、及びパッキング性等から選定され、0.2〜5mmの範囲で使用される。装填性,加工性等から0.5〜3.0mmの厚さが好ましい。薄すぎるとパッキング性が劣り、厚すぎると加工性,装填性に問題が生じる。
【0027】
【実施例】
次に、実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1
50重量%径35μmの鉄粉を加熱ジャケット付き真空混合乾燥機中に入れ、130℃、10mmHgの減圧下で加熱乾燥しつつ、鉄粉100重量部に対し、塩化カルシウム:塩化ナトリウム=0.5:0.5:2.5(重量部)の割合で混合した混合水溶液を噴霧し、塩化カルシウムと塩化ナトリウムとを鉄粉表面に付着させた粒状の脱酸素剤組成物を得た。次に、45mmΦの同方向回転二軸押出機にてポリエチレンと前記脱酸素剤組成物とを、ポリエチレン:脱酸素剤組成物=2:3の重量比で混練し、ブロワ付きネットベルトで冷却後、ペレタイザーを経て、脱酸素剤組成物配合ペレットを得た。
【0028】
次いで、第1および第2押し出し機、フィ−ドブロック、Tダイ、冷却ロ−ル、フィルム引取機からなる2種2層共押しフィルム装置を用い、第1の押し出し機に白色顔料添加ポリエチレンを、第2の押し出し機に前記脱酸素剤組成物配合ペレットを用い、両者をそれぞれの押し出し機から押し出し、2層フィルムを得た。次に、厚さ9μmのアルミ箔を準備し、前記2層フィルムの脱酸素層側とアルミ箔の間にポリエチレンを押し出しラミネ−トして積層し、アルミ箔積層シ−トを得た。次に、0.9mmの発泡ポリエチレンからなるパッキング基材と上記アルミ箔積層シ−トのアルミ箔面を、ポリプロピレン30μm を仮接着材として押し出しラミネ−トにより積層仮接着した。次に、60mmΦの円形に積層したパッキング材を打ち抜いて酸素吸収機能を有するパッキングを得た。
このパッキングを、パッキング基材側を内側にしてガラス瓶用キャップの裏面に装填し、酸素吸収機能を有するキャップを得た。
【0029】
100cc容量のガラス瓶に天然果汁のオレンジジュ−スを、ヘッドスペ−スが10ccとなる量充填し、該キャップで嵌合した後、該キャップ外頂面から電磁波誘導加熱装置にて電磁波を与え、アルミ箔を加熱させて、シ−ル層を軟化させ、ガラス瓶口部と接着密封した。
該オレンジジュ−ス入りガラス瓶を、蛍光灯照射下(明度2000ルクス)、35℃下に保存して経日毎に瓶内のガス組成分析をガスクロマトグラフィ−で実施すると共に、オレンジジュ−スの変色状況の観察および官能試験により香りの変化状況を試験した。
その結果を、表1に示した。
【0030】
実施例2
実施例1と同様の45mmΦの同方向回転二軸押出機にて平均粒径20μmの酸化カルシウムとポリエチレンを重量比50/50で混練し、酸化カルシウム配合ペレットを得た。実施例1で得た脱酸素剤組成物配合ペレットと酸化カルシウム配合ペレットを酸化カルシウム配合率が2重量%となる割合でドライブレンドし、実施例1と同様に共押しフィルム装置により脱酸素層/シ−ル層の2層フィルムを作成した。その後、実施例1と同様の方法でアルミ箔積層シ−トを経て、酸素吸収機能を有する60mmΦのパッキングを作成し、同様の試験に供した。
その結果を、実施例1の結果と合わせ表1に示した。
【0031】
比較例1
実施例と同様のパッキング基材のみで、60mmΦの円形のパッキングを作成し、実施例と同様の実験を行い、その結果を実施例1、実施例2の結果と合わせて、表1に示した。
【0032】
比較例2
50wt%粒径35μmの鉄粉100重量部と塩化カルシウム/塩化ナトリウム=1/1混合物1重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、脱酸素剤組成物を得た。このものを実施例1の粒状脱酸素剤組成物の代わりに用いた他は実施例1と同様の方法にて脱酸素剤配合ペレット作成、2層フィルム、アルミ箔積層シ−トを経て、酸素吸収機能を有する60mmΦのパッキングを作成し、同様の試験に供した。その結果を、実施例1、実施例2、比較例1の結果と合わせて、表1に示した。
【0033】
【表1】
Figure 0003781062
【0034】
【発明の効果】
本発明の酸素吸収機能を有するパッキングは、特定の材料、かつ、特有の構成で構成されることにより、パッキング性、耐液性及び安全衛生性に優れ、かつ、高い酸素吸収性能を有し、密封性に優れる為に長期保存に対応可能な酸素吸収機能を有し、品質保持効果を発揮するものである。
そして、その形態もコンパクトで薄く、蓋への装填性に優れ、しかも、製造に際しての加工性にも優れ、その商用生産が容易なものとなっている。
更に本発明では、粒状の脱酸素剤組成物を分散させた脱酸素層を用いたことにより、実用的な酸素吸収速度を得ると共に製造加工段階での粉体等による汚染をなくし、電磁波誘導加熱装置での加熱の際にも支障なく密封接着が可能としたと共に、シ−ル層構成により錆など脱酸素剤成分の溶出が防止され、該蓋用パッキングは安全衛生性に極めて優れる。
上記から明らかなように、本発明によれば、ジュ−ス、酒、ワイン、他の液体飲料、塩辛、佃煮、ジャム、マ−マレ−ド、サケフレ−ク、他の高水分食品をはじめとする各種食品、あるいは医薬品等を収納した保存容器の密封に使用して、酸素により品質劣化し易く、また、微生物が繁殖して腐敗や変質し易いこれらの物品の品質保持に、長期に渡ってその優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓋用パッキングの断面図
【図2】蓋用パッキングを使用して密封した容器の断面図
【符号の説明】
1 蓋用パッキング
2 パッキング基材
3 仮接着材
4 アルミ箔
5 脱酸素層
6 シ−ル層
7 キャップ
8 容器
9 内容物

Claims (2)

  1. パッキング基材に、アルミ箔酸素透過係数が200cc・0.1mm/m・day・atm(23℃、100%RH)以上である樹脂に水分供給を受けて脱酸素反応を生起するハロゲン化金属を表面に付着させた金属粉を主剤とする脱酸素剤組成物を粒状に分散してなる脱酸素樹脂層と酸素透過度が100cc/m・day・atm(23℃、100%RH)以上であるシール層とをこの順に積層してなるアルミ箔積層シートのアルミ箔面を、仮接着材を介して接着してなるシート状パッキングを打ち抜き加工してなる容器口部を密閉するための酸素吸収機能を有する蓋用パッキング。
  2. 脱酸素樹脂層に脱酸素剤組成物と共にアルカリ土類金属の酸化物を粒状に分散してなる請求項1記載の酸素吸収機能を有する蓋用パッキング。
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