JP3780164B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機や電動機等の回転電気機械における樹脂モールドステータの冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機器として、電動機(モータ)が知られている。電動機では電気系と機械系とが結合しており、磁界と導体との相対運動、磁界と電流との間の電磁力、磁気間の吸引力や反発力等を利用している。そして、電動機の一種として、回転運動を行う回転電機が知られており、直流モータや交流モータ等が使用されている。
【0003】
回転電機、例えばACサーボモータ等は図13に示すように電機子鉄心1及び電機子巻線2を樹脂モールド9でモールドした電機子を使用し、図14に示すように永久磁石3を有する回転子4、エンドブラケット6a、6b等と組み合わせて構成される。電機子は電機子鉄板の積層体をかしめ、又はレーザ溶接等の手段で電機子鉄心1とし、この電機子鉄心1の溝部分に電機子巻線2を設けて形成される。電機子鉄板は例えば帯状鉄板を打抜いて形成されるが、この打抜き形状は、磁気回路として機能する本体部と、電機子をエンドブラケット6a、6bに固定するための通しボルト孔15を設けた角部とからなるのが一般的である。回転子4は回転軸5を有し、軸受7a、7bによりエンドブラケット6a、6bに回転可能に保持される。負荷側エンドブラケット6aは通しボルト孔15及び外部取付ボルト孔を有しており、通しボルト孔15及び通しボルト10により電機子を固定しており、また、外部取付ボルト孔及び外部取付ボルトにより外部に取付けされる。尚、エンコーダ8を備えており、位置や速度検出等が行われる。
【0004】
従来から電機子鉄心と電機子巻線間に樹脂モールド部材を封止し、そのモールド部材を介して熱を放熱するモールドステータ構造は一般的に行われている。例えば、図12,図13に示すように、電機子鉄心1と電機子巻線2を樹脂モールド部材で一体的にモールドしたモールドステータ構造としては特開平3−198636号公報で広く知られている。しかしながら、この構造では軸方向の熱伝達性が非常に悪く、樹脂モールド部材より熱を放熱する冷却構造有する回転電機においては小型化、軽量化を実現するには構造上限界があった。ここで図12は図14のB−B'断面矢視図であり、又、図11は図14のA−A'断面矢視図である。図12に示すように樹脂モールド9の厚さは電機子鉄板1の全周に渡って、概ね均一にモールドされており、その厚さは通常1mm程度である。
【0005】
ACサーボモータのように、電機子鉄板の積層体及び電機子巻線を樹脂モールドされ、冷却用ファンや外郭すなわち、ハウジング等が付いていない回転電機においては、電機子鉄心1が絶縁被覆で覆われた鉄板を積層して作られているので、電機子鉄心1及び電機子巻線2から発熱する熱量は、径方向に主に伝達し軸方向にはほとんど伝達しない。したがって発生した熱は図9に示すように、まず電機子の径方向に伝熱し(内部に斜線を施した矢印で示されるもの)、外周の樹脂モールド9を介し、負荷側のエンドブラケット6aから冷却用モータ取付フランジ14に伝熱され放熱し冷却される。尚、樹脂モールド9から外被への自然放熱はほとんど期待できない。よって、発生した熱をいかに外皮部分で軸方向に伝達して負荷側のエンドブラケット6aに伝熱させられるかが冷却においては最重要である。すなわち、回転電機を小型、軽量化するためには軸方向の伝熱性能の向上が最重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した回転電機の小型化、軽量化を実現するものであり、樹脂モールドされた電機子(モールドステータ)の冷却性能を向上した回転電機を提供することを目的としたものである。従来技術では、電機子巻線及び鉄心から発熱した熱は樹脂モールド部材を介して負荷側のエンドブラケットに流れ、モータ取付フランジに伝熱されて放熱される。よって、本発明の目的は、発熱部である電機子巻線と鉄心とモータ取付フランジの間の熱勾配及び熱伝導率を大きくし、かつ、接触部の熱抵抗を小さくして、回転電機の電機子巻線及び鉄心の温度上昇を低減することにある。すなわち、モータ内で一番温度の高くなりやすい電機子を効果的に冷却し、ひいてはモータ全体を効率良く冷却される。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は電機子鉄板の積層体(即ち電機子鉄心)及び電機子巻線を樹脂モールドで封止して一体化しモールドステータとした電機子と、この電機子の内側で回転する回転子と、電機子及び回転子を保持するエンドブラケットを有する回転電機において、そのモールドステータと負荷側のエンドブラケットとの対向部分に電機子鉄心のコアバック部を露出させ、負荷側のエンドブラケットに直接接触させる構造を有する回転電機である。
【0008】
又、本発明はモールドステータ内部に金属体を電機子鉄心の積厚方向に対して複数箇所埋設し、そのモールドステータとエンドブラケットとの対向部に上記金属体の端部を露出させ、エンドブラケットに直接接触させる構造を有する回転電機である。
【0009】
さらに、本発明は上記2つの構造を有する回転電機とすることで更に効果を発揮する。
【0010】
又、本発明はモールドステータ内部に金属棒を電機子鉄心の外周面に接触するように埋設し、モールドステータと負荷側のエンドブラケットとの対向部まで上記金属棒を露出させ、負荷側のエンドブラケットに直接接触させる構造を有する回転電機である。
【0011】
さらに本発明はモールドステータ内部に金属棒を電機子鉄心の外周面に接触するように埋設し、モールドステータと負荷側のエンドブラケットとの対向部まで上記金属棒の端部及び電機子鉄心のコアバック部を表面に露出させ、金属棒と合わせて、負荷側のエンドブラケットの対向部に接触させた構造を有する回転電機である。
【0012】
又、通しボルト孔との対称になる位置に金属棒を挿入するための孔をモールドステータ内部に複数箇所設け、その孔に金属棒を埋設し、モールドステータと負荷側のエンドブラケットとの対向部分に電機子鉄心のコアバック部及び上記金属棒の端部を露出させ、負荷側のエンドブラケットに直接接触させる構造を特徴とする回転電機である。
【0013】
そして、上記金属棒を挿入するための金属棒挿入孔に、電機子鉄心と接触する金属棒又は圧入可能な形状の金属体を埋設させた構造を有する回転電機である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
実施例の回転電機の実施例について、図1〜図9を用いて説明する。
【0016】
図1〜図7は、実施例のモールドステータの部分断面説明図である。図8は実施例の回転電機の断面説明図である。図9は実施例の回転電機の熱伝達回路断面説明図である。
【0017】
実施例を説明する。本実施例の回転電機は図8に示すように、電機子鉄心1及び電機子巻線2からなる電機子、回転子4、エンドブラケット6a、6b等からなる。電機子は複数の電機子鉄板1を積層し、電機子巻線2を施し、樹脂モールド9で固定して製造される。回転子4は回転軸5を有し、軸受7a、7bによりエンドブラケット6a、6bに回転可能に保持される。負荷側エンドブラケット6aは通しボルト孔15及び外部取付ボルト孔を有しており、通しボルト孔15及び通しボルト10により電機子を固定しており、また、外部取付ボルト孔及び外部取付ボルトにより外部に取付けされる。又、エンコーダ8を備えており、位置や速度検出等が行われる。モールド樹脂9は絶縁性と電動機の発熱による温度上昇を考慮して、耐熱性の高い樹脂を使用している。
【0018】
次に、本実施例の回転電機の伝熱構造について図9を用いて説明する。一般的には電機子鉄板1の積層体及び電機子巻線2を樹脂モールドし、冷却用ファンや外郭すなわち、アルミや鋳物ハウジング等が付いていない回転電機において、例えば、ACサーボモータの電機子鉄板1及び電機子巻線2から発熱する熱量は、図9の内部に斜線を施した矢印で示すように、その大部分が樹脂モールド9を介して負荷側のエンドブラケット6aに流れ、モータ取付フランジ14に伝熱され、放熱される。また、図9の点線の矢印で示すように電機子巻線2を伝わって軸方向に電熱される。尚、エンコーダ8は電子機器部品なため、断熱材11を介して取り付けられる断熱構造になっており、熱遮断している。又、樹脂モールド9から外被への自然放熱はほとんど期待できない。よって、電機子鉄心1及び電機子巻線2での発熱をいかに負荷側のエンドブラケット6aに伝熱させられるかが冷却においては最重要である。
【0019】
図8のB−B‘断面を図10に示すように、コイル2は絶縁物たとえばボビン18の上に巻かれている。コイルは良熱伝導体の電気銅であり、周方向は絶縁被膜で覆われている。よって電機子巻線から発熱する熱は、熱伝導の良い軸方向を伝わり、コイルエンド部から樹脂モールド9(熱伝導率1.2W/m・K)を介して伝熱する経路と、熱伝導の悪い周方向あるいは径方向からボビン18、電機子鉄心1に伝わり、モールド樹脂9を介して伝熱する経路があるが、図9に示すように前者が主である。絶縁物例えば、PBT等で出来ているボビン材の熱伝導率(0.27W/mK)はコイルの軸方向の熱伝導率(360W/mK)と比べ、明らかに熱伝導は悪い。よって、コイルからの発熱する熱源は、コイルエンドより熱を引くこととなる。
【0020】
次に電機子鉄心1の積層体に使用される電磁鋼板は、その表面が絶縁皮膜で覆われているので、電磁鋼板の積層体の軸方向の熱伝導率(0.683W/mK)は周方向あるいは径方向(16.8W/mK)と比べ、非常に悪い。よって、電機子鉄心から発生した熱は図9に示すように軸方向より径方向に流れ、樹脂モールド9を介して負荷側のエンドブラケット6aに伝わる。そのエンドブラケット6aの材質は通常、アルミダイカスト(ADC12)等であり、その熱伝導率は100W/mK程度である。又、モータ取付用フランジ14をアルミニウム部材とすれば、熱伝導率は138W/mKとなり、モールド樹脂9の熱伝導性がそれらと比べて極めて悪く、断熱していることが分かる。よってこの電機子で発生した熱をいかに負荷側のエンドブラケット6aに伝熱するかがキーポイントになる。
【0021】
上に示したようにモールドステータの軸方向の熱伝導性を改善すれば、樹脂モールドされた電機子の冷却性能を向上することができ、モータ内で一番温度の高くなりやすい電機子を効果的に冷却し、ひいては回転電機全体を効率良く冷却できる。
【0022】
以下に、小型化、軽量化を実現する具体的な実施形態について、図を用いて説明する。
【0023】
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0024】
図1は図8のA−A断面を示した本発明の第1の実施形態で、モールドステータと負荷側のエンドブラケット6aとの嵌合面部分に勘合する樹脂モールドされた電機子鉄心1のコアバック部1aを露出させ、その面を負荷側エンドブラケット6aに直接、突き当てて接触させる構造としている。このとき電機子鉄心のコアバック部1aが直接、負荷側のエンドブラケット6aに接しているため、効果的に熱を引くことができ、効率よく冷却することが可能となっている。
【0025】
このように、熱伝導性の悪いモールド樹脂で被覆されたモールドステータから電機子鉄心のコアバック部の表面を露出させることで、電機子鉄心1及び電機子巻線2からの発熱を、モールド樹脂9で断熱せずに効率よく負荷側のエンドブラケット6aへ伝えることができ、モールドステータの冷却性能が向上する。さらに電機子のコイルエンド部の接続方法をプリント基板を用いた接続方式とする。アースを取るために電機子鉄心1にアースピンを挿入する場合は、予めアースピン用の穴を電機子鉄板の積層方向に沿って貫通させておき、その穴に熱伝導性の優れる金属体(金属棒など)を挿入、もしくは圧入し、その金属体を負荷側のエンドブラケット6aに突き当てる構造を取ることでヒートパイプの役目をすることになり更に冷却効率が上がる。又、本モールドステータ構造は図12に示すような従来の構造と較べ、電機子鉄心部1aとモールド樹脂部9の割合は本実施形態では樹脂モールド部分が多くなっており、電磁鋼板の比重に較べて、モールド樹脂の比重は約1/7程度のため、さらに軽量化が可能になる。さらに、本構造では、振動及び騒音抑制に寄与する。一般に、モータ駆動時においては通しボルト孔15内に通す通しボルト10が節となって振動するため、通しボルト孔15付近では梁の歪が大となり、曲率大となる。そこで図1や図10に示すように通しボルト孔15付近のモールド樹脂9を厚くすることで、振動を抑制できる。又、通しボルト孔15間の最大減衰部においては、コアバック19が厚すぎると振動変位が小さくなり、通しボルト孔15付近の歪が小さくなり、モールド樹脂9のダンピングが生かせるという上記内容に反するため良くないので、その部分はコアバック1aを薄くすることが望ましい。このように本構造では冷却性能向上に加えて、振動及び騒音低減にも寄与することが可能になる。
【0026】
次に、本実施例の回転電機の製造方法について説明する。本実施例において、通常の方法で電機子鉄板の積層して電機子鉄心1を形成し、この電機子鉄心1の溝部分に電機子巻線2を設け、コアバック部1aがモールドで覆われないようなモールド型を製作し、すなわち、コアバック部1aを型に当てるように電機子鉄心1を設置し、その型にモールド樹脂を注入し、モールドステータを製造する。
【0027】
本発明の第2の実施形態について説明する。図2は図8のA−A断面を示した本発明の第2の実施形態で、モールドステータ内部に熱伝導性の優れる金属体、例えば、アルミニウム部材のアルミバー16を電機子鉄心の積厚方向に対して、複数箇所埋設し、そのモールドステータと負荷側のエンドブラケット6aとの嵌合面まで、モールドステータからアルミバー16を露出させ、負荷側のエンドブラケット6aに直接、突き当てる構造とする。電機子鉄心1及び電機子巻線2から発生した熱量はモールド樹脂9を介して、熱伝導の良いアルミバー16に伝熱する。このときアルミバー16は負荷側のエンドブラケット6aに直接、接しているため、効率よく熱を引くことができ、効果的に冷却することが可能となる。尚、第2の実施例は本発明の適用の1例として、材質等においても、本実施例に制限されるものではなく、熱伝導性の良い材質であれば同様の構成が可能である。したがって発明の主旨が実現できれば、いかなる数量、材質であっても良い。
【0028】
次に、本実施例の回転電機の製造方法について説明する。本実施例において、アルミバー16の負荷側のエンドブラケット6aとの嵌合部がモールド樹脂で覆われないように型を製作し、すなわち、アルミバー16を型に当てるように電機子を設置してモールドする。その他は既に説明した第1の実施形態と同じである。
【0029】
次に本発明の第3の実施形態について説明する。図3は図8のA−A断面を示した本発明の第3の実施形態で、上記に述べた第1の実施形態と第2の実施形態の複合構造の場合である。
【0030】
従って、この第3の実施形態は第1の実施形態のメリットにより得られるメリットに加えて、第2の実施形態のメリットも得られることができ、より一層、効率よく冷却することが可能となる。
【0031】
次に本発明の第4の実施形態について説明する。図4は図8のA−A断面を示した本発明の第4の実施形態で、この実施形態の特徴は、電機子鉄心コアバック1aがアルミバー16に複数箇所直接、接している点にあり、図示のように熱伝導の優れる金属体16のみ、負荷側のエンドブラケット6aに接するように形成されている。この第4の実施形態によれば、電機子鉄心1とアルミバー16が直接、接触しているので両者の接触部の熱抵抗が小さく、その結果、電機子鉄心1からの発熱を直接、アルミバー16に効果的に伝熱でき、そしてこの熱を負荷側のアルミバー16を通してエンドブラケット6aに伝えることができるので軸方向の熱伝導性が大幅に改善される。
【0032】
次に本発明の第5の実施形態について説明する。図5は図8のA−A断面を示した本発明の第5の実施形態で、図4に示した第4の実施形態において、電機子鉄心1のコアバック部1aも負荷側のエンドブラケット6aに直接、接触させる構造である。すなわち、第1の実施形態と第4の実施形態の複合構造である。従って、この第5の実施形態によれば、第4の実施形態により得られるメリットに加えて、第1の実施形態のメリットも得ることができ、より一層、軸方向の熱伝導性を改善でき、さらに効率よく冷却することが可能となる。
【0033】
次に本発明の第6の実施形態について説明する。図6は図8のA−A断面を示した本発明の第6の実施形態で、図3に示した第3の実施形態において、電機子鉄心1の内部に通しボルト孔15と基準線の45度にあるO−X線の対称な位置にアルミバー16を挿入するためのアルミバー孔17を複数箇所設け、その孔17にアルミバー16を複数埋設し、そのモールドステータと負荷側のエンドブラケット6aとの嵌合面部分に勘合する、樹脂モールドされた電機子鉄心1のコアバック部1a及びアルミバー16を露出させ、負荷側のエンドブラケット6aに直接、突き当てる構造である。図示のように、第3の実施形態により得られるメリットに加えて、電機子鉄心1の形状が対称性になり、回転する機器であるモータにおいては重要である。又、モータ駆動時においては通しボルト孔15内に通す通しボルト10が節となって振動するため、通しボルト孔付近では梁の歪が曲率大となる。そこで図6や図10に示すように本構造ではモールド樹脂9のダンピングを生かし、通しボルト孔15付近のモールド樹脂9を厚くすることで、振動を抑制できる。又、各通しボルト孔15の間の最大減衰部においてはコアバック1aが厚すぎると振動変位が小さくなり、通しボルト15付近の歪が小さくなり、モールド樹脂9のダンピングが生かせる上記内容と反するため良くない。さらにアルミバー15を挿入する孔17があるため、振動の節が増え、最大振幅が小さくなる。このように本構造では冷却性能向上に加えて、振動及び騒音低減にも寄与することが可能になる。
【0034】
次に本発明の第7の実施形態について説明する。図7は図8のA−A断面を示した本発明の第7の実施形態で、この実施形態の特徴は、電機子に熱伝導性の優れた金属体(金属棒)が複数箇所直接接するように挿入されている点であり、その他の構成は第6の実施形態と同じである。この第7の実施形態によれば、電機子と熱伝導の優れる金属体が直接接触させられているので、接触部による熱抵抗がなく、熱伝導性が大幅に良くなるので、冷却性能が向上するという効果がある。
【0035】
以上、上記各実施形態によれば、モールドステータの軸方向の熱伝導性が大幅に改善され、樹脂モールドされた電機子の冷却性能向上が実現可能となる。よって、モータ内で一番温度の高くなりやすい固定子を効果的に冷却し、ひいては回転電機全体を効率良く冷却されることになる。これによって、回転電機の小型化、軽量化を実現できる。すなわち、材料費の低減され、安価な回転電機を提供できる。さらに、電機子巻線のコイル部接続基板或いはエンコーダの信頼性や寿命も向上される。
【0036】
従って、同等出力の回転電機を小型化、軽量化して提供することが可能になる。
【0037】
さらにモータ体格低減による機械設備等小型化に寄与することが可能になる。
【0038】
【発明の効果】
以上の詳細な説明からも明らかなようにモールドステータの軸方向の熱伝導性が大幅を改善され、樹脂モールドされた電機子の冷却性能向上が実現可能となる。よって、モータ内で一番温度の高くなりやすい電機子を効果的に冷却し、ひいては回転電機全体を効率良く冷却されることになる。これによって、回転電機の小型化、軽量化を実現できる。又、材料費等も低減され、安価な回転電機を提供できる。さらに、電機子巻線のコイル部接続基板或いはエンコーダの信頼性や寿命が向上される。
【0039】
従って、同等出力の回転電機を小型化、軽量化して提供することが可能になる。
【0040】
さらにモータ体格低減による機械設備等小型化に寄与することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する電機子構造の第1実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図2】本発明に関する電機子構造の第2実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図3】本発明に関する電機子構造の第3実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図4】本発明に関する電機子構造の第4実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図5】本発明に関する電機子構造の第5実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図6】本発明に関する電機子構造の第6実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図7】本発明に関する電機子構造の第7実施例の部分断面説明図(図8のA−A断面)。
【図8】本発明に関する回転電機の断面説明図。
【図9】本発明に関する回転電機の熱伝達回路断面説明図。
【図10】本発明に関する電機子構造の第1実施例の部分断面説明図(図8のA−A‘断面)。
【図11】従来の電機子構造の部分断面説明図。
【図12】従来の電機子構造の部分断面説明図。
【図13】従来の電機子構造の断面説明図。
【図14】従来の回転電機の断面説明図
【符号の説明】
1…電機子鉄心、 1a…コアバック、 1b…ティース、 2…電機子巻線、 3…永久磁石、 4…回転子、 5…回転軸、 6a…負荷側のエンドブラケット、 6b…反負荷側のエンドブラケット、 7a…軸受、 7b…軸受、8…エンコーダ、 9…樹脂モールド、 10…通しボルト、 11…断熱材、 12…エンドカバー、 13…コイルエンド接続用基板、 14…モータ取付フランジ、 15…通しボルト孔、 16…アルミバー、 17…アルミバー孔、 18…絶縁物(ボビン)。

Claims (2)

  1. 電機子鉄板を積層した電機子鉄心および電機子巻線を樹脂モールドで封止して樹脂モールドステータとした電機子と、
    前記電機子の内側に配置した回転子と、
    前記電機子と前記回転子を保持する負荷側エンドブラケットおよび反負荷側エンドブラケットを備えた回転電機において、
    前記モールドステータ内部の複数箇所に金属棒を前記電機子鉄心の側面に接触するように、また前記電機子鉄板の積厚方向に対して埋設し
    前記モールドステータ前記負荷側エンドブラケットとの対向部に前記金属棒の端部を露出させ前記負荷側エンドブラケットの対向部に直接接触させた構造とすることを特徴とする回転電機。
  2. 電機子鉄板を積層した電機子鉄心および電機子巻線を樹脂モールドで封止して樹脂モールドステータとした電機子と、
    前記電機子の内側に配置した回転子と、
    前記電機子と前記回転子を保持する負荷側エンドブラケットおよび反負荷側エンドブラケットを備えた回転電機において、
    前記モールドステータと前記負荷側エンドブラケットとの対向部に前記電機子鉄心のコアバック部を露出させ負荷側エンドブラケットの対向部に直接接触させた構造、および前記モールドステータ内部の複数箇所に金属棒を前記電機子鉄板の外周面に接触するように、また前記の積厚方向に対して埋設し
    前記モールドステータと前記負荷側エンドブラケットとの対向部に前記金属の端部を露出させて前記負荷側エンドブラケットの対向部に直接接触させた構造することを特徴とする回転電機。
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