JP2021118624A - モータ - Google Patents

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啓太 小谷
keita Kotani
啓太 小谷
圭悟 長野
Keigo Nagano
圭悟 長野
康伸 柚木
Yasunobu Yunoki
康伸 柚木
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Abstract

【課題】電子部品において発生した熱を、放熱部品を介して外部空間へ効率良く放熱し、かつ、当該電子部品と、ブラケットやシャフトとの間の絶縁性能を確保できる構造を提供する。【解決手段】モータ1の静止部2は、ステータ21と、ケーシング22と、軸受部60を保持するカバー23と、ステータと接続される回路基板24とを有する。回路基板は、モータを駆動させるための電子部品26を有する。ケーシングは、ケーシング開口部223にて開口し、内部空間220に電子部品を収容する。カバーは、ケーシング開口部を覆う。カバーは、金属製のカバー本体部231と、カバー本体部に固定される樹脂製の放熱部品232とを有する。放熱部品は、内部空間に位置する内側部71と、外部空間に露出する外側部72とを有する。内側部は、電子部品と接触する。内側部と外側部とは、互いに繋がっている。【選択図】図1

Description

本発明は、モータに関する。
従来、モータのステータを樹脂によりモールド成形することによってケーシングを形成し、この内部において軸受を介して回転子を支持するモールドモータがある。このようなモータは、ステータの防水性や、モータ駆動時のステータの振動に対する防振性・防音性に優れている。従来のモールドモータについては、例えば、特開2007−6603号公報に記載されている。
特開2007−6603号公報
特開2007−6603号公報のDCブラシレスモータは、ステータが一体となってモールド成形されたステータ完成体(6)と、ロータ完成体とを有する。反負荷側のベアリングB(5)は、ブラケットB(10)に支持され、ステータ完成体(6)に固定されている。ベアリングB(5)の内輪には、シャフト(3)が固定されている。また、ステータ完成体(6)には、駆動IC(7)を搭載したプリント基板(8)が取り付けられている。ブラケットB(10)と駆動IC(7)との間には、放熱シリコンA(11)が塗布されている。また、ブラケットB(10)には、アルミニュウムで構成された放熱板(12)が取り付けられている。これにより、駆動IC(7)において発生した熱を、放熱シリコンA(11)を介してブラケットB(10)および放熱板(12)にて放熱することができる(段落0016,段落0017,段落0020ほか)。
しかしながら、上述のとおり、ブラケットB(10)と駆動IC(7)との間には、放熱シリコンA(11)が塗布されるのみである。このため、駆動IC(7)と、ブラケットB(10)やシャフト(3)との間の絶縁性能は十分に確保されていない。このため、プリント基板(8)を流れる電気がブラケットB(10)およびベアリングB(5)を介してシャフト(3)へ流れる虞がある。そして、シャフト(3)には、例えば、作業者がメンテナンス等を行う機器の回転部または減速機構等が接続されるため、これらの負荷側にて絶縁構造を形成する必要が別途生じる。また、一般に、ブラケットB(10)は、金属のプレス加工によって形成される。このため、駆動IC(7)を搭載したプリント基板(8)の形状や大きさを変更する場合、駆動IC(7)とブラケットB(10)との離間距離を調整するために、ブラケットB(10)のプレス加工に用いる金型の形状や大きさを変更する必要があり、コストが増加する虞がある。
本発明の目的は、駆動IC等の電子部品において発生した熱を、放熱部品を介して外部空間へ効率良く放熱し、かつ、当該電子部品と、ブラケットやシャフトとの間の絶縁性能を確保できる構造を提供することである。さらに、当該電子部品を搭載する基板の形状や大きさを変更する場合でも、これに合わせて、容易かつ低コストで、ブラケット(カバー)の形状や大きさを変更できる構造を提供することである。
本願の例示的な第1発明は、モータであって、静止部と、中心軸を中心として軸受部を介して回転する回転部と、を有し、前記静止部は、ステータと、前記ステータの少なくとも一部を保持するケーシングと、前記ケーシングに固定され、前記軸受部を直接的または間接的に保持するカバーと、前記ステータと電気的に接続される回路基板と、を有し、前記回転部は、ロータと、前記ロータに取り付けられ、前記中心軸に沿って延び、前記軸受部によって回転可能に支持されるシャフトと、を有し、前記回路基板は、前記モータを駆動させるための電子部品を有し、前記ケーシングは、少なくとも軸方向一方側に形成されたケーシング開口部において開口し、前記ケーシング開口部から軸方向他方側へ連続する内部空間を有し、前記回路基板および前記ロータは、前記内部空間に位置し、前記カバーは、前記回路基板よりも軸方向一方側から前記ケーシング開口部を覆い、かつ、金属製のカバー本体部と、前記カバー本体部に取り付けられる樹脂製の放熱部品と、を有し、前記放熱部品は、前記カバー本体部の軸方向他方側の前記内部空間に位置する内側部と、前記カバー本体部の軸方向一方側に位置し、外部空間に露出する外側部と、を有し、前記内側部は、直接的または中継部材を介して間接的に前記電子部品と接触し、前記内側部と前記外側部とは、互いに単一部材または別の部材から形成されて、繋がっている。
本願の例示的な第1発明によれば、電子部品において発生した熱を、カバー本体部に取り付けられる樹脂製の放熱部品を介して外部空間へ効率良く放熱し、かつ、当該電子部品と、シャフトを回転可能に支持する軸受部との間の絶縁性能を確保できる。この結果、回路基板を流れる電気がカバー本体部および軸受部を介してシャフトへ伝達されることを抑制できる。さらに、当該電子部品を有する回路基板の形状や大きさを変更する場合でも、これに合わせて、容易かつ低コストで、カバーの形状や大きさを変更できる。この結果、当該電子部品とカバーとの離間距離を、容易かつ低コストで調整できる。
図1は、第1実施形態に係るモータの縦断面図である。 図2は、第1実施形態に係るカバーの斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るカバーの斜視図である。 図4は、第1実施形態に係るカバー本体部の斜視図である。 図5は、第1実施形態に係るカバー本体部の斜視図である。 図6は、第1実施形態に係るカバーの断面斜視図である。 図7は、第1実施形態に係るカバーおよび弾性部材の斜視図である。 図8は、第1実施形態に係る放熱部品の成形時の様子を示す縦断面図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、モータの中心軸と平行な方向を「軸方向」、モータの中心軸に直交する方向を「径方向」、モータの中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、本願では、軸方向を上下方向とし、ステータに対して回路基板側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、この上下方向の定義により、本発明に係るモータの製造時および使用時の向きを限定する意図はない。すなわち、以下の実施形態または変形例における「上側(上端部,上面)」は「軸方向一方側(軸方向一方側の端部,軸方向一方側の端面)」と読み替えられるものとし、「下側(下端部,下面)」は「軸方向他方側(軸方向他方側の端部,軸方向他方側の端面)」と読み替えられるものとする。また、本願において「平行な方向」とは、略平行な方向も含む。本願において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
<1.第1実施形態>
<1−1.モータの構成>
図1は、モータ1の縦断面図である。このモータ1は、例えば、空調機の室内機および室外機等の家電製品に使用される。ただし、本発明のモータは、家電製品以外の用途に使用されるものであってもよい。例えば、本発明のモータは、自動車や鉄道等の輸送機器、OA機器、医療機器、工具、産業用の大型設備等に搭載されて、種々の駆動力を発生させるものであってもよい。
図1に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを有する。静止部2は、駆動対象となる機器の枠体に固定される。回転部3は、静止部2に対して、軸受部60を介して上下に延びる中心軸9の周りに回転可能に支持される。回転部3の後述するシャフト31には、駆動対象となる機器の回転部または減速機構等が固定される。
静止部2は、ステータ21、ケーシング22、カバー23、回路基板24、下側軸受保持部252、および下側蓋部253を有する。
ステータ21は、外部電源から回路基板24を介して供給される駆動電流に応じて、磁束を発生させる電機子である。ステータ21は、後述するロータ32の径方向外側を環状に取り囲む。ステータ21は、ステータコア211、インシュレータ212、および複数のコイル213を有する。ステータコア211は、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる。また、ステータコア211は、円環状のコアバック41と、コアバック41から径方向内側へ向けて突出する複数のティース42と、を有する。コアバック41は、中心軸9と略同軸に配置される。複数のティース42は、周方向に略等間隔に配列される。
インシュレータ212は、絶縁体である樹脂からなる。インシュレータ212は、ステータコア211に取り付けられる。各ティース42の上面、下面、および周方向の両側面は、インシュレータ212により覆われている。コイル213は、ティース42の周囲にインシュレータ212を介して巻かれた導線からなる。インシュレータ212は、ステータコア211とコイル213との間に介在することによって、ステータコア211とコイル213とが電気的に短絡することを防止できる。
ケーシング22は、ステータ21および下側軸受保持部252を保持する樹脂製の部材である。また、ケーシング22は、下側軸受保持部252を介して後述する下側軸受部62を保持する。本実施形態のケーシング22は、ステータ21および下側軸受保持部252の上端の外周部が保持された金型の内部に、樹脂を流し込むことにより得られたインサート成形品である。これにより、ステータ21および下側軸受保持部252は、それぞれケーシング22に固定される。ケーシング22は、ケーシング筒部221と、ケーシング底板部222とを有する。
ケーシング筒部221は、軸方向に略円筒状に延びる。ただし、ケーシング筒部221は、外形が略多角形筒状であってもよい。ケーシング筒部221の径方向内側には、ロータ32が配置される。なお、本実施形態では、ステータ21の表面のうち、ティース42の径方向内側の端面以外の面が、ケーシング22を形成している樹脂に覆われている。これにより、ステータ21内部への浸水を抑制できる。また、ステータ21のコイル213およびステータコア211を電気的に絶縁することができる。ただし、ティース42の径方向内側の端面を含むステータ21の全部が、ケーシング22を形成している樹脂に覆われてもよい。すなわち、ケーシング22は、ステータ21の少なくとも一部を覆うものであればよい。
ケーシング底板部222は、ケーシング筒部221の下端部から径方向内側へ向けて環状に拡がる。ケーシング底板部222は、ステータ21およびロータ32よりも下側に位置する。また、ケーシング底板部222の内周部には、下側軸受保持部252が固定されている。
また、ケーシング22は、ケーシング筒部221の上端部のケーシング開口部223において開口し、ケーシング開口部223から下側へ連続する内部空間220を有する。すなわち、ケーシング筒部221は、ケーシング開口部223の周囲から下側へ向けて筒状に延びる。また、後述する電子部品26を含む回路基板24と、回転部3の後述するシャフト31の一部およびロータ32は、当該内部空間220に位置する。ただし、ケーシング開口部223が形成される位置は、これに限定されない。ケーシング開口部223は、ケーシング22の上側および下側の少なくとも一方に形成されればよい。
カバー23は、ケーシング筒部221の上端部に固定され、回路基板24よりも上側からケーシング開口部223を覆う略円板形状の部材である。図2は、カバー23を上面側から見た斜視図である。図3は、カバー23を下面側から見た斜視図である。図1〜図3に示すように、カバー23は、カバー本体部231と、放熱部品232とを有する。カバー本体部231の材料には、例えば、鉄の鋼板等の導電性を有する金属が用いられる。放熱部品232および上述のケーシング22の材料には、例えば、BMC(バルク・モールド・コンパウンド)等の熱硬化性樹脂が用いられる。詳細を後述するとおり、本実施形態の放熱部品232は、当該金属製のカバー本体部231が保持された金型の内部に、樹脂を流し込み、当該樹脂が硬化することによって形成されるインサート成形品である。また、当該放熱部品232が形成されると同時に、放熱部品232がカバー本体部231に取り付けられる。
図1〜図3に示すように、放熱部品232は、内側部71と外側部72とを含む。内側部71は、放熱部品232のうちカバー本体部231の下側にある内部空間220に位置する。外側部72は、放熱部品232のうちカバー本体部231の上側に位置し、モータ1の外部空間に露出する。本実施形態では、放熱部品232の全体が単一部材から構成される。そして、放熱部品232を樹脂成形すると同時に、当該放熱部品232を形成する樹脂がカバー本体部231の一部を上側および下側から覆う。これにより、放熱部品232をカバー本体部231に容易に取り付けることができる。この結果、カバー本体部231と放熱部品232とをネジ等の締結部品で固定する場合に比べて、部品点数を削減できる。なお、内側部71および外側部72の大きさは、図示されたものに限定されず、要求される放熱性能やコスト等を考慮して設定すればよい。図3に示すように、本実施形態の内側部71には、下側へ突出する突出部73がさらに形成されている。
図4は、カバー本体部231を上面側から見た斜視図である。図5は、カバー本体部231を下面側から見た斜視図である。図4および図5に示すように、本実施形態のカバー本体部231は、複数(本実施形態では、6つ)の孔部80を有する。6つの孔部80はそれぞれ、カバー本体部231を上下方向(軸方向)に貫通する。ここで、上述のとおり、本実施形態の内側部71と外側部72は、互いに単一部材から形成されている。また、本実施形態の内側部71と外側部72とは、カバー本体部231の6つの孔部80をそれぞれ介して互いに直接的に繋がっている。これにより、放熱部品232がカバー本体部231に対して強固に固定されている。また、放熱部品232がカバー本体部231から外れたり、カバー本体部231に対して回転したりすることが防止される。ただし、カバー本体部231に設けられる孔部80の数は、5つ以下であってもよく、7つ以上であってもよい。また、カバー本体部231において、複数の孔部80は互いに等間隔に設けられてもよく、互いに不等間隔に設けられてもよい。
図6は、カバー23の断面斜視図である。図4〜図6に示すように、カバー本体部231は、配置部81と、上側軸受保持部82と、周縁部83とを有する。
配置部81は、中心軸9の周囲に円環板状に拡がる。配置部81には、上述の6つの孔部80が設けられている。また、配置部81の上側には、放熱部品232の外側部72が固定されている。配置部81の下側には、放熱部品232の内側部71が固定されている。
上側軸受保持部82は、配置部81よりも径方向内側に位置し、上側が閉じた略円筒形状を有する。上側軸受保持部82の内部には、後述するシャフト31の上端部および後述する上側軸受部61が収容されている。すなわち、本実施形態の上側軸受部61を有するカバー23は、上側軸受部61を直接的に保持する。ただし、上側軸受保持部82と上側軸受部61との間に、さらにパッキン等を介在させてもよい。すなわち、カバー23は、パッキン等を介して、上側軸受部61を間接的に保持してもよい。これにより、上側軸受部61への水や異物の侵入を抑制できる。
周縁部83は、配置部81よりも径方向外側において、全周に亘って設けられている。周縁部83は、圧入部831と、接触部832と、外筒部833とを含む。圧入部831は、配置部81の外周部から上側へ向かって軸方向に筒状に延びる。接触部832は、圧入部831の上端部から径方向外側へ略水平に円環板状に拡がる。外筒部833は、接触部832の外周部から下側へ向かって軸方向に筒状に延びる。
圧入部831と、接触部832と、外筒部833とによって、カバー23の下面の外周部付近において、上側へ向かって凹む円環状の凹形状230が形成されている。モータ1の製造時には、図1に示すように、ケーシング筒部221の上端部は、当該凹形状230に嵌まる。そして、同時に、圧入部831が、ケーシング筒部221の上端部側で、かつ、径方向側面において、ケーシング筒部221に圧入される。また、接触部832が、ケーシング筒部221の上面に接触する。これにより、カバー23は、ケーシング22に対して上下方向(軸方向)に位置決めされつつ、圧入により固定される。さらに、ケーシング22に対してカバー23が固定された状態で、カバー23の外筒部833は、ケーシング筒部221の径方向外側に位置する。これにより、ケーシング開口部223が隙間なく覆われる。この結果、ケーシング22内部への水や異物の侵入がさらに抑制される。
回路基板24は、ステータ21およびロータ32の上側、かつ、カバー23の下側において、径方向に拡がる。回路基板24の表面には、モータ1を駆動させるための電子部品26を含む電子回路が実装されている。コイル213を構成する導線(図示省略)の端部は、上方へ延びる金属製の端子214に固定され、端子214が直接的または別の金属製の部材を介して当該電子回路と電気的に接続される。これにより、コイル213は、当該電子回路と電気的に接続される。すなわち、回路基板24は、ステータ21と電気的に接続される。また、外部電源から延びる導線(図示省略)が、回路基板24と電気的に接続される。すなわち、コイル213と外部電源とが、回路基板24を介して電気的に接続される。外部電源から供給される電流は、回路基板24を介して、コイル213へ流れる。なお、回路基板24は、駆動対象となる機器に搭載された制御回路と電気的に接続されてもよく、当該制御回路からの信号線を受信してもよい。
回路基板24に搭載される電子部品26は、第1電子部品261と第2電子部品262とに分類される。第1電子部品261は、回路基板24に搭載される電子部品のうち、比較的発熱しやすい電子部品である。第1電子部品261の例として、FETまたはIGBT等のスイッチング素子が含まれる。また、第1電子部品261には、複数個のスイッチング素子を一つのパッケージに収めたパワー半導体も含まれる。第2電子部品262は、回路基板24に搭載される電子部品のうち、第1電子部品261よりも発熱しにくい電子部品である。第2電子部品262の例として、小型のコンデンサや抵抗素子等の電子部品が含まれる。
図1に示すように、本実施形態では、第1電子部品261の上側に、第1電子部品261に接触するシート状の弾性部材240(中継部材)が配置されている。本実施形態では、弾性部材240の材料には、放熱部品232よりも熱伝導率が高い弾性シート(例えば、弾性を有するシリコンゴム等)が用いられる。
図7は、カバー23および弾性部材240の斜視図である。図7に示すように、弾性部材240は、放熱部品232の内側部71の突出部73の下面に接触する。すなわち、本実施形態の放熱部品232の突出部73は、弾性部材240を介して間接的に第1電子部品261と接触する。弾性部材240を介することにより、第1電子部品261において発生した熱が、空気を介する場合よりも効率良く、放熱部品232に伝わる。ただし、突出部73は、弾性部材240を介さず直接的に第1電子部品261と接触してもよい。すなわち、突出部73は、弾性部材240を介して間接的に、または弾性部材240を介さず直接的に、第1電子部品261と接触すればよい。また、放熱部品232のうち突出部73以外の部位が、弾性部材240を介して間接的に、または弾性部材240を介さず直接的に、第1電子部品261と接触してもよい。
また、本実施形態では、放熱部品232の突出部73と、第1電子部品261との軸方向の間に、弾性を有する弾性部材240が介在することによって、放熱部品232の突出部73に多少の寸法誤差がある場合でも、当該寸法誤差を弾性部材240で吸収することができる。これにより、放熱部品232の突出部73の下面が設計値より上側に誤差を有する場合でも、突出部73と第1電子部品261とが完全に離間して熱伝導性が大きく低下することを防止できる。また、放熱部品232の突出部73の下面が設計値より下側に誤差を有する場合でも、弾性部材240が軸方向に収縮することによって、突出部73が第1電子部品261を直接、過度に押圧してしまうことが抑制される。なお、このように「突出部73と第1電子部品261との軸方向の間の寸法誤差を吸収すること」を主目的とすれば、弾性部材240の材料には、空気よりも熱伝導率の高い素材を用いればよい。
図2に示すように、放熱部品232の外側部72の上面には、複数のフィン74が設けられている。複数のフィン74はそれぞれ、上側へ向けて突出する。これにより、第1電子部品261において発生した熱は、弾性部材240を介して放熱部品232の内側部71および外側部72へ伝わり、さらに放熱部品232の複数のフィン74から外部空間へ効率良く放熱される。ただし、各フィン74の形状は、図2に示すものに限定されない。また、複数のフィン74を含む放熱部品232は樹脂製であるため、各フィン74の軸方向の高さや形状等のバリエーションを容易に形成することができる。また、放熱部品232において、フィン74は必ずしも設けられなくてもよい。この場合でも、第1電子部品261から発生した熱を、弾性部材240と放熱部品232の内側部71と外側部72とを介して外部空間へ放熱することができる。
なお、図1に示すように、比較的発熱しにくい第2電子部品262は、カバー本体部231および放熱部品232から軸方向に離間している。このように、放熱部品232のうち、比較的発熱しにくい第2電子部品262付近に位置する箇所の体積を減らすことによって、放熱部品232に使用する樹脂量を抑制でき、コスト削減に繋がる。
また、上述のとおり、放熱部品232の材料には、熱硬化性樹脂が用いられる。仮に、放熱部品232の材料が熱可塑性樹脂である場合、第1電子部品261において発生した熱が高温であると、放熱部品232の形状が変形する可能性がある。一方、放熱部品232の材料が熱硬化性樹脂である場合、放熱部品232の形状は維持される。
下側軸受保持部252は、略円筒形状を有する。下側軸受保持部252の材料には、鉄やアルミニウム等の導電性を有する金属が用いられる。下側軸受保持部252は、下側軸受保持部252の上端部から径方向外側へ延びる外周部を有する。当該外周部は、ケーシング底板部222の内周部に固定される。下側軸受保持部252の内部には、後述するシャフト31を回転可能に支持する下側軸受部62が収容されている。すなわち、本実施形態の下側軸受保持部252は、下側軸受部62を直接的に保持する。ただし、下側軸受保持部252と下側軸受部62との間に、さらにパッキン等を介在させてもよい。すなわち、下側軸受保持部252は、パッキン等を介して、下側軸受部62を間接的に保持してもよい。これにより、下側軸受部62への水や異物の侵入を抑制できる。
下側蓋部253は、下側軸受保持部252よりも下側において後述するシャフト31の外周面に固定され、下側が閉じた略円筒形状を有する。下側蓋部253は、下側軸受保持部252の下側、および外周面の一部を覆う。これにより、下側軸受部62への水や異物の侵入がさらに抑制される。
回転部3は、シャフト31およびロータ32を有する。
シャフト31は、中心軸9に沿って上下方向に延びる柱状の部材である。シャフト31は、軸受部60によって、中心軸9を中心として回転可能に支持される。シャフト31の下端部は、ケーシング22の下端部よりも下方へ突出している。シャフト31の下端部には、例えば、駆動対象となる機器の回転部である空調機用のファンが取り付けられる。また、シャフト31の下端部は、ギア等の動力伝達機構を介して、ファン以外の駆動部に連結されてもよい。
なお、本実施形態では、シャフト31が下方へ突出しているが、本発明はこの限りではない。シャフト31は、カバー23よりも上方へ突出して、その上端部が駆動部と連結されていてもよい。また、シャフト31は、ケーシング22の下方およびカバー23の上方の双方へ突出して、その下端部および上端部の両方が、それぞれ駆動部に連結されていてもよい。
ロータ32は、ステータ21の径方向内側、かつ、シャフト31の周囲に配置される。ロータ32は、シャフト31とともに回転する環状の部材である。ロータ32は、ロータコア321および複数のマグネット322を有する。
ロータコア321は、電磁鋼板が軸方向に積層された積層鋼板からなる。ロータコア321は、径方向内側に位置する内側コア43と、径方向外側に位置する外側コア44とを含む。内側コア43の径方向内側には、ロータ貫通孔320が設けられている。ロータ貫通孔320は、中心軸9に沿ってロータ32を軸方向に貫通する。シャフト31は、ロータ貫通孔320に挿入され、ロータコア321の内周面に圧入によって取り付けられている。ただし、シャフト31は、ロータコア321に、圧入の代わりに、または圧入に加えて、接着によって取り付けられてもよい。
複数のマグネット322は、ロータコア321の径方向外側の周囲に配置され、ロータコア321とともに樹脂で覆われることによって、ローラコア321と一体に固定される。各マグネット322の径方向外側の面は、ステータ21のティース42の径方向内側の端面に対向する磁極面となっている。複数のマグネット322は、N極の磁極面とS極の磁極面とが交互に並ぶように、周方向に等間隔に配列されている。なお、複数のマグネット322が、ロータコア321の内部に収容される構造であってもよい。
なお、複数のマグネット322に代えて、円環状のマグネットが使用されていてもよい。円環状のマグネットを使用する場合には、マグネットの外周面に、N極とS極とが、周方向に交互に着磁されていればよい。
軸受部60は、上側軸受部61と下側軸受部62とを含む。上側軸受部61は、ロータ32よりも上方において、シャフト31を回転可能に支持している。下側軸受部62は、ロータ32よりも下方において、シャフト31を回転可能に支持している。本実施形態の上側軸受部61および下側軸受部62は、いずれも、球体601、外輪602、および内輪603を有するボールベアリングである。ボールベアリングにおいては、外輪602と内輪603とが、球体601を介して相対回転する。球体601、外輪602、および内輪603の材料には、鉄等の導電性を有する金属が使用される。すなわち、上側軸受部61および下側軸受部62は、いずれも、外周面と内周面との間が導電性を有する部材で繋がっている。
本実施形態では、球体601、外輪602、および内輪603の全体が、導電性の材料で形成されているが、球体601の材料として、セラミック材等の絶縁性を有する材料を用いる方法がある。しかし、セラミック材の球体601を用いた軸受部は、コストが高く、耐久性も金属製のものに比べて劣るという課題がある。本発明のように、ケーシング側で電子部品との絶縁を確保すれば、このような絶縁性の軸受部を用いる必要が無くなるため、コストを抑制され、かつ、耐久性に優れた軸受部を用いることができる。
なお、本実施形態では、ベアリングとしてボールベアリングを使用しているが、ボールベアリングの替わりに、スリーブ軸受等の他方式のベアリングを使用してもよい。
上側軸受部61は、上側軸受保持部82とシャフト31との間に圧入により固定される。上側軸受部61の外輪602は、上側軸受保持部82に固定される。これにより、上側軸受部61の外輪602は、上側軸受保持部82と、電気的に接続されている。下側軸受部62は、下側軸受保持部252とシャフト31との間に圧入により固定される。下側軸受部62の外輪602は、下側軸受保持部252に固定される。これにより、下側軸受部62の外輪602は、下側軸受保持部252と、電気的に接続されている。また、上側軸受部61および下側軸受部62の各々の内輪603は、シャフト31に固定される。
モータ1の駆動時には、外部電源から、回路基板24上の電子部品26に通電される。電子部品26は、コイル213に通電するための駆動電流を生成し、通電を制御する。コイル213に駆動電流が供給されることで、ステータコア211の複数のティース42に、磁束が生じる。そして、ティース42とロータ32に搭載されているマグネット322との間の磁束が及ぼす作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、中心軸9を中心として回転部3が回転する。また、シャフト31に直接的または間接的に取り付けられている機器が、回転部3とともに回転する。
ここで、本実施形態では、カバー本体部231、上側軸受保持部82、および上側軸受部61と、第1電子部品261との間に、絶縁体である樹脂製の放熱部品232が介在する構造が形成されている。このため、カバー本体部231、上側軸受保持部82、および上側軸受部61と、第1電子部品261との間の電気的な絶縁性能が十分に確保されている。そして、第1電子部品261が搭載された回路基板24を流れる電気が、カバー本体部231、上側軸受保持部82、および上側軸受部61を介してシャフト31へ伝達されることが抑制される。特に、本実施形態では、カバー本体部231、上側軸受保持部82、および上側軸受部61と、第1電子部品261との間に、放熱部品232の軸方向に突出する突出部73が介在する。これにより、カバー本体部231、上側軸受保持部82、および上側軸受部61と、第1電子部品261との絶縁距離がより長く確保されている。
なお、上述のとおり、上側軸受部61は、金属製の上側軸受保持部82に保持されている。また、下側軸受部62は、金属製の下側軸受保持部252に保持されている。これにより、モータ1の駆動時に各軸受部の温度が上昇した場合でも、上側軸受部61と上側軸受保持部82との間、および下側軸受部62と下側軸受保持部252との間の相対的な寸法変化や変形が抑制される。このため、回転部3の空転を防ぎ、高い回転精度が維持される。
さらに、本実施形態の放熱部品232の内側部71は、カバー本体部231の配置部81の下面の全周を覆っている。このように、金属製のカバー本体部231の下面を樹脂製の放熱部品232で広く覆うことによって、モータ1の駆動時の振動に伴って生じるカバー本体部231の反響音(騒音)を低く抑えることができる。
また、本実施形態では、上側軸受部61の下端部および上側軸受保持部82の下端部は、カバー本体部231の配置部81の下面よりも下側に位置する。これにより、上側軸受部61を含むモータ1全体の軸方向の長さが抑制されている。また、同時に、放熱部品232の突出部73の下端部を、上側軸受部61の下端部および上側軸受保持部82の下端部よりもさらに下側に突出させて第1電子部品261と接触させる構成としている。これにより、上側軸受部61および上側軸受保持部82と第1電子部品261との絶縁距離を確保している。
さらに、図6に示すように、本実施形態のカバー本体部231の圧入部831の下端部は、カバー本体部231の配置部81の下面よりもさらに下側に位置する。このように、圧入部831をより下側へ延ばして軸方向の長さを確保することによって、ケーシング22とカバー23との圧入による固定強度が高められている。また、同時に、配置部81をより上側に配置することによって、金属製の当該配置部81と電子部品26との絶縁距離がより確保されている。そして、これらを同時に実現するため、圧入部831の内周面と配置部81の外周部との間に、全周に亘って下側へ凹む溝部84が形成された構造となっている。
<1−2.放熱部品の形成方法>
以下では、本実施形態のカバー23の、特に放熱部品232を形成する方法について、説明する。
カバー23のうち、金属製のカバー本体部231は、例えば、主に金属のプレス加工によって形成される。カバー本体部231の周縁部83は、例えば、絞り加工によって形成される。また、上述のとおり、放熱部品232は、樹脂の射出成形によって形成される。図8は、放熱部品232の成形時の様子を示す縦断面図である。図8に示すように、放熱部品232を成形する際には、まず、成形用の上側金型901、下側金型902、および中央金型903を用意する。ただし、中央金型903は、下側金型902と一体であってもよい。
そして、上側金型901と、下側金型902および中央金型903との上下方向(軸方向)の間に、カバー本体部231を配置する。中央金型903の上端部を、カバー本体部231の上側軸受保持部82の内側に嵌める。そうすると、これらの組み立てられた金型の内部に、1つの空洞91が形成される。
空洞91は、突出部73や複数のフィン74を含む放熱部品232全体の形状に沿った形状となっている。空洞91は、周方向の全周に亘って繋がっている。また、空洞91は、カバー本体部231の配置部81よりも上側に位置する部位と、カバー本体部231の配置部81よりも下側に位置する部位とを含む。これらの部位は、配置部81に設けられた6つの孔部80を介して互いに繋がっている。
上側金型901には、樹脂の注入口であるゲート92が設けられている。本実施形態では、2つのゲート92が設けられている。2つのゲート92は、中心軸9の周りに互いに反対側に位置する。2つのゲート92はそれぞれ、軸方向に円柱状に延び、上側金型901の上面と空洞91とを繋ぐ。放熱部品232を形成する樹脂は、各ゲート92の上端部である上側注入口931から流し込まれる。
上側注入口931から流し込まれた樹脂は、ゲート92を通り、ゲート92の下端部である下側注入口932から、空洞91の内部に拡がる。このとき、樹脂は、空洞91のうちカバー本体部231の配置部81よりも上側に位置する部位のみならず、孔部80を介して、配置部81よりも下側に位置する部位にも行き亘る。また、上述のとおり、空洞91は、周方向の全周に亘って繋がっている。2つのゲート92は、中心軸9の周りに互いに反対側に位置する。このため、空洞91において、樹脂を周方向の全周に亘ってスムーズに行き亘らせることができる。その後、樹脂が硬化すると、放熱部品232が成形される。放熱部品232は、カバー本体部231を上側および下側から覆いつつ、カバー本体部231に固定される。
なお、下側注入口932の径は、各フィン74の幅や、隣接するフィン74の間隙よりも大きい。このため、放熱部品232の外側部72の上面のうち、下側注入口932の直ぐ付近には、フィン74を形成することはできず、略平面となる。そして、樹脂が硬化した後、放熱部品232の外側部72の上面には、下側注入口932の痕跡50が残る(図2参照)。
図2に示すように、本実施形態の放熱部品232の外側部72の上面には、複数のフィン74が設けられる第1放熱フィン領域51と、複数のフィン74が設けられる第2放熱フィン領域52と、第1放熱フィン領域51と第2放熱フィン領域52との間に位置する2つの平面領域53とが、形成される。そして、2つの平面領域53のそれぞれに、下側注入口932の痕跡50が形成される。
上述のとおり、本実施形態の第1電子部品261に弾性部材240を介して接触する放熱部品232は、樹脂の射出成形により形成される。このため、放熱部品232を金属のプレス加工によって形成する場合と比べて、形状や大きさを容易かつ低コストで変更できる。この結果、第1電子部品261を有する回路基板24の形状や大きさを変更する場合でも、変更後の第1電子部品261や回路基板24の形状や大きさに合わせて、放熱部品232の形状や大きさを容易かつ低コストで変更できる。この結果、カバー本体部231を共通して用いつつ、例えば、放熱部品232と第1電子部品261との離間距離や、放熱部品232と第1電子部品261との接触状態を、容易かつ低コストで調整できる。
<2.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限定されない。
上述の実施形態において、内側部71と外側部72とを含む放熱部品232の全体が単一部材の樹脂から形成されていた。しかしながら、内側部71と外側部72とは、互いに別の樹脂から形成されていてもよい。その場合、内側部71と外側部72とは、互いに嵌め合いまたは接着等によって繋がっていればよい。
上述の実施形態では、カバー本体部231の配置部81は、上側軸受保持部82の上端部、および周縁部83の上端部(接触部832)よりも下側に位置していた。そして、上側軸受保持部82の上端部は、配置部81に配置された放熱部品232の上端部と軸方向の位置が略同じであり、周縁部83の上端部(接触部832)も、放熱部品232の上端部と軸方向の位置が略同じであった。これにより、放熱部品232がカバー本体部231の内側(下方に凹んだ部分)に収容され、モータ1全体の軸方向の長さが抑制されていた。
ただし、カバー23の各部と放熱部品232との位置関係は、これに限定されない。モータ1全体の軸方向の長さを抑制するために、カバー本体部231の配置部81が、上側軸受保持部82の少なくとも一部および周縁部83の少なくとも一部よりも下側に位置し、上側軸受保持部82の上端部は、放熱部品232の上端部と軸方向の位置が同じ、または放熱部品232の上端部よりも上側に位置し、および/または、周縁部83の上端部は、放熱部品232の上端部と軸方向の位置が同じ、または放熱部品232の上端部よりも上側に位置する位置関係であればよい。
上述の実施形態では、カバー23をケーシング22に対して固定する際、カバー23の周縁部83の圧入部831が、ケーシング筒部221の上端部側で、かつ、径方向側面において、ケーシング筒部221に圧入されていた。しかしながら、カバー23の周縁部83の外筒部833(ケーシング筒部221よりも径方向外側に位置する部位)が、ケーシング筒部221の上端部側で、かつ、径方向側面において、ケーシング筒部221に圧入されてもよい。また、カバー23とケーシング22との固定強度をより高めるため、カバー23の外筒部833を軸方向により長くしてもよい。
また、各部材の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上述の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、モータに利用できる。
1 モータ
2 静止部
3 回転部
9 中心軸
21 ステータ
22 ケーシング
23 カバー
24 回路基板
26 電子部品
31 シャフト
32 ロータ
50 痕跡
51 第1放熱フィン領域
52 第2放熱フィン領域
53 平面領域
60 軸受部
61 上側軸受部
62 下側軸受部
71 内側部
72 外側部
73 突出部
74 フィン
80 孔部
81 配置部
82 上側軸受保持部
83 周縁部
84 溝部
91 空洞
92 ゲート
211 ステータコア
212 インシュレータ
213 コイル
220 内部空間
221 ケーシング筒部
222 ケーシング底板部
223 ケーシング開口部
230 凹形状
231 カバー本体部
232 放熱部品
240 弾性部材
252 下側軸受保持部
253 下側蓋部
261 第1電子部品
262 第2電子部品
831 圧入部
832 接触部
833 外筒部
932 下側注入口

Claims (13)

  1. モータであって、
    静止部と、
    中心軸を中心として軸受部を介して回転する回転部と、
    を有し、
    前記静止部は、
    ステータと、
    前記ステータの少なくとも一部を保持するケーシングと、
    前記ケーシングに固定され、前記軸受部を直接的または間接的に保持するカバーと、
    前記ステータと電気的に接続される回路基板と、
    を有し、
    前記回転部は、
    ロータと、
    前記ロータに取り付けられ、前記中心軸に沿って延び、前記軸受部によって回転可能に支持されるシャフトと、
    を有し、
    前記回路基板は、
    前記モータを駆動させるための電子部品
    を有し、
    前記ケーシングは、少なくとも軸方向一方側に形成されたケーシング開口部において開口し、前記ケーシング開口部から軸方向他方側へ連続する内部空間を有し、
    前記回路基板および前記ロータは、前記内部空間に位置し、
    前記カバーは、前記回路基板よりも軸方向一方側から前記ケーシング開口部を覆い、かつ、
    金属製のカバー本体部と、
    前記カバー本体部に取り付けられる樹脂製の放熱部品と、
    を有し、
    前記放熱部品は、
    前記カバー本体部の軸方向他方側の前記内部空間に位置する内側部と、
    前記カバー本体部の軸方向一方側に位置し、外部空間に露出する外側部と、
    を有し、
    前記内側部は、直接的または中継部材を介して間接的に前記電子部品と接触し、
    前記内側部と前記外側部とは、互いに単一部材または別の部材から形成されて、繋がっている、モータ。
  2. 請求項1に記載のモータであって、
    前記放熱部品は、単一部材から構成され、かつ、前記放熱部品を形成する樹脂が前記カバー本体部の一部を軸方向一方側および軸方向他方側から覆うことによって、前記カバー本体部に固定される、モータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータであって、
    前記放熱部品の材料は、熱硬化性樹脂である、モータ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記カバー本体部は、
    軸方向に前記カバー本体部を貫通する孔部
    を有し、
    前記内側部と前記外側部とは、前記孔部を介して互いに直接的に繋がれる、モータ。
  5. 請求項4に記載のモータであって、
    前記カバー本体部は、
    複数の前記孔部
    を有し、
    前記内側部と前記外側部とは、前記複数の孔部をそれぞれ介して互いに直接的に繋がれる、モータ。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記内側部は、
    軸方向他方側へ突出する突出部
    を有し、
    前記突出部が、直接的または前記中継部材を介して間接的に前記電子部品と接触する、モータ。
  7. 請求項6に記載のモータであって、
    前記電子部品の軸方向一方側に配置され、空気よりも熱伝導率の高い前記中継部材である弾性部材
    をさらに有し、
    前記突出部は、前記弾性部材を介して間接的に前記電子部品と接触する、モータ。
  8. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記ケーシングは、
    前記ケーシング開口部の周囲から軸方向他方側へ向けて筒状に延びるケーシング筒部
    を有し、
    前記カバー本体部は、
    軸方向一方側に前記外側部が配置される配置部と、
    前記配置部よりも径方向内側に位置し、内部に前記軸受部が保持される軸受保持部と、
    前記配置部よりも径方向外側に位置し、軸方向に延びつつ前記ケーシング筒部の軸方向端部側で、かつ、径方向側面に圧入される圧入部と、前記ケーシング筒部の軸方向一方側の端面に接触する接触部と、を含む周縁部と、
    を有し、
    前記配置部は、前記軸受保持部の少なくとも一部および前記周縁部の少なくとも一部よりも軸方向他方側に位置し、
    前記軸受保持部の軸方向一方側の端部は、前記放熱部品の軸方向一方側の端部と軸方向の位置が同じ、または前記放熱部品の軸方向一方側の端部よりも軸方向一方側に位置する、および/または、
    前記周縁部の軸方向一方側の端部は、前記放熱部品の軸方向一方側の端部と軸方向の位置が同じ、または前記放熱部品の軸方向一方側の端部よりも軸方向一方側に位置する、モータ。
  9. 請求項8に記載のモータであって、
    前記軸受部の軸方向他方側の端部、および、前記軸受保持部の軸方向他方側の端部は、前記配置部の軸方向他方側の端面よりもさらに軸方向他方側に位置し、
    前記内側部は、
    軸方向他方側へ突出する突出部
    を有し、
    前記突出部の軸方向他方側の端部は、前記軸受部の軸方向他方側の端部、および、前記軸受保持部の軸方向他方側の端部よりもさらに軸方向他方側に位置する、モータ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記外側部は、
    軸方向一方側へ突出する複数のフィン
    を有する、モータ。
  11. 請求項10に記載のモータであって、
    前記外側部は、軸方向一方側の端面において、
    それぞれ複数の前記フィンが設けられる第1放熱フィン領域および第2放熱フィン領域と、
    前記第1放熱フィン領域と前記第2放熱フィン領域との間に位置する平面領域と、
    を有し、
    前記平面領域に、前記放熱部品を形成する樹脂の注入口の痕跡を有する、モータ。
  12. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記ケーシングは、
    前記ケーシング開口部の周囲から軸方向他方側へ向けて筒状に延びるケーシング筒部
    を有し、
    前記カバー本体部は、
    軸方向一方側に前記外側部が配置される配置部と、
    前記配置部よりも径方向内側に位置し、内部に前記軸受部が保持される軸受保持部と、
    前記配置部よりも径方向外側に位置し、軸方向に延びつつ前記ケーシング筒部の軸方向端部側で、かつ、径方向側面に圧入される圧入部と、前記ケーシング筒部の軸方向一方側の端面に接触する接触部と、を含む周縁部と、
    を有し、
    前記放熱部品の前記内側部は、前記配置部の軸方向他方側の端面の全周を覆う、モータ。
  13. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のモータであって、
    前記ケーシングは、
    前記ケーシング開口部の周囲から軸方向他方側へ向けて筒状に延びるケーシング筒部
    を有し、
    前記カバー本体部は、
    軸方向一方側に前記外側部が配置される配置部と、
    前記配置部よりも径方向内側に位置し、内部に前記軸受部が保持される軸受保持部と、
    前記配置部よりも径方向外側に位置し、軸方向に延びつつ前記ケーシング筒部の軸方向端部側で、かつ、径方向側面に圧入される圧入部と、前記ケーシング筒部の軸方向一方側の端面に接触する接触部と、を含む周縁部と、
    を有し、
    前記圧入部の軸方向他方側の端部は、前記配置部の軸方向他方側の端面よりもさらに軸方向他方側に位置し、前記圧入部の内周面と前記配置部の外周部との間に、全周に亘って軸方向他方側へ凹む溝部が形成される、モータ。

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