JP3780019B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ可溶性ノボラック樹脂、感光性化合物及び溶剤を主成分とする、紫外線、遠紫外線、電子線,X線等の放射線に感応するポジ型レジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路は年を追うごとに高集積化され、ダイナミックランダムアクセスメモリ−(DRAM)を例にとれば、現在では、4Mビットの記憶容量を持つものの本格生産が開始されている。それに伴い集積回路の生産に不可欠のフォトリソグラフィ−技術に対する要求も年々厳しくなってきている。ポジ型レジストにおいても、今やサブミクロンのパターン形成が要求されるに到っており解像力の優れたものが要望されている。近年集積回路製造のフォトリソグラフィー行程に於いて、高解像を実現するため露光機側も改良がなされ従来のコンタクト形式から縮小投影方式が注目されるようになって来た。しかしながら縮小投影方式はスループットが低いという問題点が有り、集積回路の生産性を上げるためにもポジ型レジストの高感度化が望まれている。又、エッチング技術も従来のウエットエッチングに変わりドライエッチングが主流になってきており、その為レジストの耐熱性も従来以上に要求されるようになってきた。しかし一般的に感度の向上はポジ型レジストに用いられるアルカリ可溶性ノボラック樹脂の分子量を低くすることにより達成されるが,この方法だと耐熱性が悪くなったり、未露光部の膜減りが大きくなり、露光部との溶解速度差が取れず、いわゆる露光部と未露光部とのコントラストの低下を招き、ひいては解像力の低下を生じる。一方アルカリ可溶性ノボラック樹脂の分子量を高くすると耐熱性及び解像力は改善されるが、感度が低下を生じる。すなわち、一方を改良しようとすると、他の一方が更に悪くなるというきわめて深刻な不都合を生じる。
【0003】
以上のような問題点を解決する目的でフォトレジスト組成物の組成については種々検討が行われており、アルカリ可溶性樹脂についても様々なものが提案されている。特開平2−300751号にはフェノール類化合物とヒドロキシ芳香族化合物とを縮合して得られたノボラック樹脂が開示されている。特開平5−61195号にはm−クレゾール,p−クレゾール、3,5−キシレノールとホルムアルデヒド、モノヒドロキシ芳香族アルデヒド類との重縮合物、特開平6−242601号には芳香族アルデヒドを含むアルデヒド類とフェノール化合物とを重縮合して得られる低分子量成分を単離せずせずに更にフェノール類及びホルムアルデヒドと縮合させて得られる重縮合物をそれぞれアルカリ可溶性樹脂として用いることを特徴とする感光性樹脂組成物が優れた感度、解像力、耐熱性を有することが開示されている。特公平7−76254号報にはm−クレゾール、p−クレゾールとモノヒドロキシ芳香族化合物との重縮合物をアルカリ可溶性樹脂として用いることをを特徴とする感光性樹脂組成物が熱安定性に優れていることが開示されている。しかしながら、これら感光性樹脂組成物においても感度、解像力、耐熱性の観点から満足できる物ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記の背景に鑑み、解像力、感度、耐熱性の諸性能に優れた、感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような問題点を解決するために本発明者等は種々検討を重ねた結果、アルカリ可溶性樹脂として特定のフェノール化合物と特定のアルデヒド化合物の混合物から得られる重縮合物を用いることによりにその目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド系感光性化合物、および溶剤を主成分とする感光性樹脂組成物において、該アルカリ可溶性樹脂が、下記一般式〔I〕で示された少なくとも一種のフェノール性化合物と(a)一般式〔II〕で示される少なくとも一種の芳香族アルデヒド類及び(b)下記一般式〔III 〕で示される少なくとも1種のケトン又はアルデヒド類及び(c)ホルムアルデヒドとの重縮合物〔IV〕であり、かつ該重縮合物に於いて前記芳香族アルデヒド(a)と前記ケトン又はアルデヒド類(b)とホルムアルデヒド(c)との混合割合(モル比)が(a)/(b)/(c)で5〜30/5〜30/40〜90であることを特徴とする感光性樹脂組成物に存する。
【0006】
【化2】
【0007】
(式中、R1 は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はヒドロキシ基を示し、R2 はヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。lは0〜3の整数を、mはそれぞれ0〜5の整数を示す。但し、lまたはmが2以上の整数の場合、複数のR1 又はR2 はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R3 、R4 はどちらも水素原子であることはない。)
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のアルカリ可溶性樹脂としては、上記一般式〔I〕で示された少なくとも一種のフェノール性化合物と(a)上記一般式〔II〕で示される少なくとも一種の芳香族アルデヒド類及び(b)上記一般式〔III 〕で示される少なくとも1のケトン又はアルデヒド類及び(c)ホルムアルデヒドとの重縮合物〔IV〕であり、かつ該重縮合物に於いて前記芳香族アルデヒド(a)と前記ケトン又はアルデヒド類(b)とホルムアルデヒド(c)との混合割合(モル比)が(a)/(b)/(c)で5〜30/5〜30/40〜90であることを必須の用件とする。
【0008】
前記一般式〔I〕,〔II〕及び〔III 〕に於いて、R1 は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はヒドロキシ基を示し、R2 は水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、R3 及びR4 はそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。lは0〜3の整数を、mはそれぞれ0〜5の整数を示す。但し、lまたはmが2以上の整数の場合、複数のR1 又はR2 はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R3 、R4 はどちらも水素原子であることはない。
炭素数1〜4の低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜4の低級アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブチル基等が挙げられる。
【0009】
前記一般式[I]で表されるフェノール性化合物としては、例えばフェノール,o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3−キシレノール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、カテコール、4−t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2−メトキシレゾルシノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、3,4,5−トリエチルフェノール、2,3−ジエチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2−イソプロピルフェノール、、3−イソプロピルフェノール、、4−イソプロピルフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、などを挙げることが出来る。これらの化合物は単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
【0010】
前記一般式[I]に於いてR1 が炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシ基を表し、lが0〜3の整数であるのが好ましく、更に好ましくはR1 が炭素数1〜2のアルキル基またはヒドロキシ基を表し、lが0〜3の整数であるものである。炭素数が大きくなると、耐熱性及び感度が劣化する傾向がある。具体的には特に、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3−キシレノール、3,4−キシレノール,レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロールが好ましい。
【0011】
一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類としては、ベンズアルデヒド、o−メトキシベンズアルデヒド、m−メトキシベンズアルデヒド、p−メトキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、バニリン、o−バニリン、4−ヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド、3−メチル−4−メトキシベンズアルデヒド、2,6−ジメチルベンズアルデヒド、3,6−ジメチルベンズアルデヒド、3,5−ジメチルベンズアルデヒド、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、5−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド等を挙げることが出来る。これら一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類(a)は単独でも又は任意の混合割合で混合して使用して用いても良い。前記一般式〔II〕に於いては、mが1〜3の整数であり、R2 の一つが少なくともヒドロキシ基であることが好ましく、更に好ましくはmが1であり、かつR2 がヒドロキシ基を表わすか、mが2〜3の整数で、複数のR2 の少なくとも一つがヒドロキシ基を示し、ヒドロキシ基以外のR2 が炭素数1〜2のアルキル基又は炭素数1〜2のアルコキシ基である化合物である。mが1〜3の整数であるものである。炭素数が多い場合、耐熱性及び感度が劣化する傾向がある。具体的には、o−メトキシベンズアルデヒド、m−メトキシベンズアルデヒド、p−メトキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、バニリン、o−バニリン、4−ヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド、3−メチル−4−メトキシベンズアルデヒド、2,6−ジメチルベンズアルデヒド、3,6−ジメチルベンズアルデヒド、3,5−ジメチルベンズアルデヒド、2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、5−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドが好ましい。
【0012】
一般式[III ]で示されるケトンまたはアルデヒド類に於いて、R3 及びR4 で表される炭素数1〜4の低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。前記一般式[III ]で示される化合物の内、アルデヒド類としては例えば、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のアルキルアルデヒド類等が挙げられる。またケトン類としては、アセトン、エチルメチルケトン等が挙げられる。これら化合物のうち全炭素数が2〜5のアルキルアルデヒド類、アセトンが好ましい。全炭素数が5以上のアルキルアルデヒド類では感度の悪化及び耐熱性の低下傾向が見られる。これら一般式[III ]で示されるケトンまたは、アルデヒド類(b)は単独でも又は任意の混合割合で混合して使用して用いても良い。
【0013】
本発明では前記一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類(a)と前記一般式[III ]で示されるケトン又はアルデヒド類(b)及びホルムアルデヒド(c)との混合割合(モル比)が(a)/(b)/(c)で5〜30/5〜30/40〜90である必要がある。好ましくは5〜15/5〜30/55〜90である。前記一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類が多すぎると解像力の向上が小さく、他方、前記一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類が少なすぎると耐熱性の向上が小さく又感度の悪化が大きい。前記一般式[III ]で示されるアルデヒド及びケトン類が少なすぎると解像力の向上が小さく、他方、前記一般式[III ]で示されるアルデヒド及びケトン類が多すぎると解像力の向上が小さく、感度の悪化も大きい。尚、上記混合割合の規定に於いて(a)及び(b)の割合は、それぞれ前記一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類(a)、前記一般式[III ]で示されるケトン又はアルデヒド類(b)の合計の割合を示す。
【0014】
上述のようなフェノール性化合物と前記一般式[II]で示される芳香族アルデヒド類、前記一般式[III ]で示されるケトン又はアルデヒド類及びホルムアルデヒドより重縮合物[IV]を製造する方法としては、常法に従い、例えば酸触媒の共存下、混合加熱、重縮合させる方法が挙げられる。この酸触媒としては例えば塩酸、硝酸、硫酸、等の無機酸、又はぎ酸、蓚酸、酢酸等の有機酸が用いられ、これらは単独でも、又混合して使用してもよい。本発明の重縮合反応に於いては溶媒を使用することもできる。これら溶媒としては例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類やエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。反応温度は一般式[I]で示されるフェノール性化合物に応じて異なるが、通常10〜200℃であり、好ましくは20〜150℃である。反応終了後、一般的には内温を150〜250℃に上昇させ減圧下に未反応原料、酸触媒及び水を留去し、ついで溶融したノボラック樹脂を取り出す。又反応溶媒を用いたものは反応終了後、反応混合物を水等の溶媒に添加することによりノボラック樹脂を析出させ、析出物を櫨取、乾燥することにより取得することもできる。これらノボラック樹脂は単独でも、又2種以上混合して用いてもよい。本発明のノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下MWという)は通常2500〜30000が好ましい。MWが2500未満ではポジ型レジストの耐熱性が低下し、30000を超えると感度が低下し、アルカリ可溶性樹脂として良好なものが得られにくい傾向にある。
【0015】
本発明にて用いられる感放射線化合物は、オルトキノンジアジド基を含む感光剤等が挙げられる。
オルトキノンジアジド基を含む感光剤としては、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルフォン酸等のエステルもしくはアミド等のオルトキノンジアジド系感光剤が好適であり、具体的にはグリセリン、ペンタエリスリト−ル等のポリヒドロキシアルキル化合物、ノボラック樹脂、ビスフェノ−ルA、没食子酸エステル、ケルセチン、モリン、ポリヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシ芳香族化合物の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルフォン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルフォン酸エステル等が用いられる。これらの感光剤は、単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。中でも、分子量を限定したノボラック樹脂、ポリヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルフォン酸エステルが好ましく用いられる。これらの感光剤の水酸基のエステル化による置換率の好適な範囲は感光剤の種類により様々であるが、ノボラック樹脂のエステル化物については25〜70%が好ましく、ポリヒドロキシベンゾフェノンのエステル化物については50〜95%が好ましい。この置換率が低すぎると、フォトレジスト組成物の解像力が劣化し、又高すぎると、感度の低下が著しいため好ましくない。その他、例えば特開平2−269351や特開平3−48249に記載されている様なフェノ−ル性水酸基を持った化合物や本発明のアルカリ可溶性樹脂のナフトキノンジアジドスルフォン酸エステルも感光剤として好ましく用いることができる。
なお、エステル化反応は、通常、エステル化される化合物と所定量のキノンジアジドスルホン酸クロライドとを有機溶媒中で室温下、反応させることにより実施することができる。本発明に於いては、発明の範囲内で2種以上の上記、感光性化合物を併用して用いても良い。
【0016】
本発明の感光性樹脂組成物の調製に用いられる溶媒は、例えば乳酸メチル、乳酸エチル、グリコ−ル酸エチル等のグリコ−ル酸エステル誘導体類、エチルセロソルブアセテ−ト、メチルセロソルブアセテ−ト、プロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルアセテ−ト等のグリコ−ルエ−テルエステル誘導体類、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のケトンエステル類、3−メトキシ−プロピオン酸メチル、3−メトキシ−プロピオン酸エチル、3−エトキシ−プロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等のアルコキシカルボン酸エステル類、アセチルアセトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン誘導体類、ジアセトンアルコ−ルメチルエ−テル等のケトンエ−テル誘導体類、アセト−ル、ジアセトンアルコ−ル等のケトンアルコ−ル誘導体類、ジメチルアセトアミド、ジメチルフォルムアミド等のアミド誘導体類、アニソ−ル、ジエチレングリコ−ルジメエチルエ−テル等のエ−テル誘導体類等が挙げられる。又、必要に応じてキシレン、酢酸ブチル等を添加した混合溶媒を用いることもできる。中でも、保存安定性、膜の均一性、安全性、取扱いの容易さ等を勘案すると3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、乳酸エチルもしくは乳酸エチルを主成分として含む混合溶媒が好ましく用いられる。
【0017】
本発明の感光性樹脂組成物におけるアルカリ可溶性樹脂の濃度は、通常、1〜40重量%である。また、キノンジアジド系感光性化合物の濃度は0.1〜15重量%である。更にアルカリ可溶性樹脂に対するキノンジアジド系感光性化合物の割合は、通常0.1〜1.0の重量倍である。
更に、塗布性を向上させるために界面活性剤を添加することができる。その添加量としては感光性樹脂組成物に対して1000ppm以下が好ましい。又、基板よりの乱反射光の影響を少なくするために吸光性材料を、又、感度向上のための増感剤等をさらに添加することもできる。
【0018】
IC製造においては、使用する材料は微量金属に代表される不純物は極力少ない方が好ましいが、該感光性組成物組成物についても純度の向上のために、それぞれの構成成分をそれぞれイオン交換法等により精製を行ってから混合して感光性組成物を製造しても、又、それぞれの構成成分を混合して感光性組成物を製造してからイオン交換法等により精製を行ってその使用に供しても良い。又、実際に集積回路の製造に使用するには、サブμmのポアのフィルタ−により瀘過したものが供されるのが通常である。
以上の感光性樹脂組成物を用いれば、従来品と比較して、解像力、感度、耐熱性の諸性能に優れているため、微細加工用のフォトレジストに適する。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り以下の実施例により何等限定されるものではない。尚、以下の実施例に於いて、分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分析した結果のポリスチレン換算重量平均分子量を、又、エステル化率は仕込モル比から求めたエステル化率を表す。
【0020】
ノボラック樹脂合成例1
1Lセパラブルフラスコにm−クレゾール237.9g、p−クレゾール190.3g、2,5−キシレノール53.8g、蓚酸2水化物15g及び35%塩酸1mlを仕込み、攪拌下、内温を95℃に昇温し、90%アセトアルデヒド33.12g適下してその温度のまま2時間反応し、その後37%ホルマリン水溶液を220.0gを適下しその温度を維持したまま5時間反応を行った。ついで内温を180℃に1.5時間かけて昇温しながら水を系外へ留去し、留去後、更に内温を195℃に昇温し,20torrの減圧下、未反応のモノマーを留去してノボラック樹脂(a)を得た。このものの分子量をゲルパーミションクロマトグラフィーにより分析したところ、ポリスチレン換算平均分子量は9300であった。尚、アセトアルデヒド/ホルムアルデヒド(仕込み比モル比)は20/80であった。
【0021】
ノボラック樹脂合成例2
1Lセパラブルフラスコにm−クレゾール237.9g、p−クレゾール190.3g、2,5−キシレノール53.8g、蓚酸2水化物15gを仕込み、攪拌下、内温を95℃に昇温し、37%ホルマリン水溶液を260.7gを適下しその温度を維持したまま5時間反応を行った。ついで内温を180℃に1.5時間かけて昇温しながら水を系外へ留去し、留去後、更に内温を195℃に昇温し,20torrの減圧下、未反応のモノマーを留去してノボラック樹脂(b)を得た。このものの分子量をゲルパーミションクロマトグラフィーにより分析したところ、ポリスチレン換算平均分子量は9300であった。
【0022】
ノボラック樹脂合成例3
1Lセパラブルフラスコにm−クレゾール108.1g、p−クレゾール86.5g、2,5−キシレノール24.5g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド37.6g、蓚酸2水化物6.8g及び35%塩酸0.5mlを仕込み、攪拌下、内温を95℃に昇温し、37%ホルマリン水溶液を100.0gを適下しその温度を維持したまま5時間反応を行った。ついで内温を180℃に1.5時間かけて昇温しながら水を系外へ留去し、留去後、更に内温を195℃に昇温し,20torrの減圧下、未反応のモノマーを留去してノボラック樹脂(c)を得た。このものの分子量をゲルパーミションクロマトグラフィーにより分析したところ、ポリスチレン換算平均分子量は9300であった。尚、p−ヒドロキシベンズアルデヒド/ホルムアルデヒド(仕込み比モル比)は20/80であった。
【0023】
ノボラック樹脂合成例4
1Lセパラブルフラスコにm−クレゾール108.1g、p−クレゾール86.5g、2,5−キシレノール24.5g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド18.8g、蓚酸2水化物6.8g及び35%塩酸0.5mlを仕込み、攪拌下、内温を95℃に昇温し、90%アセトアルデヒド7.5g適下してその温度のまま2時間反応し、その後37%ホルマリン水溶液を100.0gを適下しその温度を維持したまま5時間反応を行った。ついで内温を180℃に1.5時間かけて昇温しながら水を系外へ留去し、留去後、更に内温を195℃に昇温し,20torrの減圧下、未反応のモノマーを留去してノボラック樹脂(d)を得た。このものの分子量をゲルパーミションクロマトグラフィーにより分析したところ、ポリスチレン換算平均分子量は9300であった。尚、p−ヒドロキシベンズアルデヒド/アセトアルデヒド/ホルムアルデヒド(仕込み比モル比)は10/10/80であった。
【0024】
ノボラック樹脂合成例5
m−クレゾール108.1g、p−クレゾール86.5g、2,5−キシレノール24.5g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド19.5g、蓚酸2水化物6.8g、35%塩酸0.5ml、90%アセトアルデヒド39.2g及び、37%ホルマリン水溶液を51.9gを用いた以外はノボラック樹脂合成例4と同様の方法で合成して、ノボラック樹脂(e)を得た。このものの分子量をゲルパーミションクロマトグラフィーにより分析したところ、ポリスチレン換算平均分子量は9300であった。尚、p−ヒドロキシベンズアルデヒド/アセトアルデヒド/ホルムアルデヒド(仕込み比モル比)は10/50/40であった。
【0025】
ノボラック樹脂合成例6
m−クレゾール108.1g、p−クレゾール86.5g、2,5−キシレノール24.5g、p−ヒドロキシベンズアルデヒド92.8g、蓚酸2水化物6.8g、35%塩酸0.5ml、90%アセトアルデヒド7.0g及び、37%ホルマリン水溶液を49.4gを用いた以外はノボラック樹脂合成例4と同様の方法で合成して、ノボラック樹脂(f)を得た。このものの分子量をゲルパーミションクロマトグラフィーにより分析したところ、ポリスチレン換算平均分子量は9300であった。尚、p−ヒドロキシベンズアルデヒド/アセトアルデヒド/ホルムアルデヒド(仕込み比モル比)は50/10/40であった。
【0026】
バラスト樹脂合成例
1Lのナス型フラスコにm−クレゾール324g、蓚酸2水化物30g、35%塩酸3ml及びm−クレゾール475.2g、蓚酸15g、35%塩酸3ml及びエタノール300mlを加え室温攪拌下、90%アセトアルデヒド117.5gを適下し、その後オイルバス温度を100℃に維持し5時間加熱還流し反応を行った。反応終了後反応液を300mlエタノールにて希釈した後、3Lの水中に滴下し、結晶物を析出させた。得られた結晶物をろ取後、水3Lにて3回洗浄した後乾燥させてバラスト樹脂(g)を得た。バラスト樹脂(g)の分子量は1058であった。
【0027】
感光剤合成例1
300mlの4つ口フラスコに、バラスト樹脂(g)31.7g及び1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライド29.0gを仕込み、アセトン160ml,N−メチルピロリドン44mlの混合溶媒に溶解させ、トリエチルアミン11.7gを滴下し、室温にて2時間反応後、反応液をろ過してトリエチルアミン塩酸塩を除去した。ろ液を水1l中に撹拌下加え、析出した結晶物をろ取、水洗、乾燥し、感光剤(P−1)を得た。感光剤(P−1)のエステル化率は40%である。
【0028】
フォトレジスト組成物調製例1
アルカリ可溶性樹脂としてノボラック樹脂(d)6.09gと感光剤(P−1)3.11gを乳酸エチル/酢酸ブチルの重量比9/1の混合溶媒30.80gに溶解し、孔径0.2μmのメンブレンフィルターにて濾過してフォトレジスト組成物(PR−1)を得た。
【0029】
フォトレジスト組成物調製例2〜4
下記表−1に記載のアルカリ可溶性樹脂及び感光剤を表−1に示した割合で組み合わせた以外はフォトレジスト組成物調製例1と同様にしてフォトレジスト組成物(PR−2〜4)を得た。
【0030】
実施例1及び比較例1〜3
感光性樹脂組成物(PR−1)〜(PR−4)を下記パターニング方法によりパターニングし、感度、限界解像力、耐熱性を評価し、結果を表−2に示した。尚、表−2中、下記の記号及び用語はそれぞれ下記の意味を示す。
【0031】
(評価方法)
フォトレジスト組成物をスピンコ−タ−によりシリコンウエハ−に塗布した後、90℃のホットプレ−ト上にて60秒間加熱して溶媒を除去し、膜厚1.07μmのフォトレジスト塗布膜を形成した。このものをニコン株製i−線ステッパ−(NA.=0.50)にて露光した後、110℃ホットプレ−ト上にて60秒間加熱し、次に、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に60秒間浸し、現像した。
【0032】
(評価項目)
Eth :2mm角の露光部を基板まで完全にアルカリ現像液で溶解させるのに必要な最小露光量を露光時間で表示
E0 :マスク上で0.6μm幅のライン&スペースパターンが1:1であるとき、露光後アルカリ現像液により現像することにより露光部(スペース)と未露光部(ライン)の線幅が0.6μmの寸法で1:1に仕上がる露光量を時間で表示
限界解像力:露光量E0 において解像可能な最小のライン&スペースパターンのサイズで表示
耐熱性 :ウェハーをホットプレート上で5分間加熱した場合、5μmライン&スペースのパターンが変形しない最高温度(但し。5℃間隔)
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂組成物は、従来品と比較して、解像力、感度、耐熱性の諸性能がバランスして優れているため、微細加工用のフォトレジストとして有用である。
Claims (3)
- アルカリ可溶性樹脂、感放射線化合物、および溶剤を主成分とする感光性樹脂組成物において、
該アルカリ可溶性樹脂が、下記一般式〔I〕で示された少なくとも一種のフェノール性化合物と
(a)一般式〔II〕で示される少なくとも一種の芳香族アルデヒド類及び
(b)下記一般式〔III〕で示される少なくとも1種の(C1−C4)アルキルアルデヒド及び
(c)ホルムアルデヒド
との重縮合物〔IV〕であり、かつ
該重縮合物に於いて前記芳香族アルデヒド(a)と前記アルデヒド類(b)とホルムアルデヒド(c)との混合割合(モル比)が(a)/(b)/(c)で5〜30/5〜30/40〜90であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
- (a)/(b)/(c)が5〜15/5〜30/55〜90である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 一般式〔II〕で示される芳香族アルデヒドがヒドロキシ芳香族アルデヒドである特許請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
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