JP3779482B2 - 電子写真装置用フィルタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱定着方式の電子写真装置に用いて好適なフィルタ装置に係り、さらに詳しくは、加熱定着部に発生するガスの臭い成分を有効に除去し、微粒子の捕捉率特性に優れた電子写真装置用フィルタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コピー、プリンタ、ファクシミリなどに代表される電子写真装置は、一般に、感光体から紙などの被転写媒体に静電転写されたトナーを定着させるための加熱定着部を有する。加熱定着部では、静電転写されたトナーを加熱するために、煙を含むガスやオゾンが発生し、特に大型プリンタで多用されているフラッシュ定着方式ではこれらの発生が著しい。一般的にこれらを除去するために、フィルタ装置が装着してある(たとえば特開昭63−182682号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子写真装置用フィルタ装置では、加熱定着部に発生するガスの臭い成分を有効に除去しきれず、電子写真装置の周囲に甘味臭や刺激臭が発生するおそれがあった。また、微粒子の捕捉率特性をさらに向上させることが望まれていた。
【0004】
本発明は、このような実状に鑑みて成され、加熱定着部に発生するガスの臭い成分を有効に除去し、微粒子の捕捉率特性に優れた電子写真装置用フィルタ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る電子写真装置用フィルタ装置は、極微細な粉塵の捕集率が単体できわめて高い第1エアフィルタと、前記第1エアフィルタの風下側に配置され、臭気ガス成分を除去するためのガス除去フィルタと、前記ガス除去フィルタの風下側に配置され、前記第1エアフィルタよりも単体での捕集率が低い中性能エアフィルタから成る第2エアフィルタと、前記第1エアフィルタ、ガス除去フィルタおよび第2エアフィルタの周囲を保持する枠体と、前記第2エアフィルタの風下側表面の周囲と前記枠体との接合部を密封する目張り部材とを有する。
【0006】
前記ガス除去フィルタが、化学反応型消臭剤を少なくともいずれか一方に付着してある合成繊維不織布層と、活性炭層とを有することが好ましい。
【0007】
前記ガス除去フィルタが、化学反応型消臭剤を付着してある二つの合成繊維不織布層と、これら二つの合成繊維不織布層の間に、JIS K 1474による粒度8〜12メッシュ95重量%以上の活性炭を嵩密度0.19〜0.60g/cm3 にて充填してある活性炭層とを有することがさらに好ましい。嵩密度が上記範囲にある時に、ガスに含まれる臭気成分を有効に除去することができると共に、通気抵抗の低減に寄与する。
【0008】
前記活性炭層は、活性炭素繊維製布帛層であっても良い。
【0009】
前記枠体の風下側端面には、ゴムパッキンが装着してあり、前記枠体は、前記ゴムパッキンを介して、電子写真装置の加熱定着部からの排気通路に設置してあり、前記ゴムパッキンが、SRIS0101タイプC硬度が5〜30で、ASTM D 1056の圧縮永久歪み30%以下であることがさらに好ましい。圧縮永久歪みが30%以下の場合に、特にシール特性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0011】
図1(A)は本発明の1実施形態に係る電子写真用フィルタ装置の要部断面図、同図(B)は同図(B)に示すIB部の要部断面図、図2(A)は図1(A)に示す電子写真装置用フィルタ装置の概略斜視図、同図(B)は本発明の他の実施形態に係る電子写真装置用フィルタ装置の分解斜視図、図3はフラッシュ定着式プリンタ装置の概略構成図である。
【0012】
図1(A)に示す本実施形態に係るフィルタ装置2は、たとえば図3に示す電子写真装置としてのフラッシュ定着式プリンタ4に装着され、加熱定着部6内またはその付近のガスをファン8で吸引し、フィルタ装置2を通してケーシング10の外部に排気する位置に設置してある。なお、ファン8は、フィルタ装置2の風上側に配置し、加熱定着部6内またはその付近のガスをフィルタ装置2へ強制的に送り込むように構成しても良い。
【0013】
図3に基づきプリンタ4の概略について説明する。
図3に示すように、プリンタ4は、感光ドラム12を有し、その周囲に、現像部14、転写部16、クリーニング部18、前帯電器18およびレーザ照射部22が配置してある。クリーニング部18では、感光ドラム12の外周面を清掃し、前帯電器20では、清掃された感光ドラム12の外周面を均一に帯電する。レーザ照射部22では、回転している感光ドラム12の均一帯電面に所定パターンの光を照射することにより、光が当たった部分の帯電電荷を除去し、電荷が残った部分に静電潜像を形成する。
【0014】
現像部14では、静電潜像と逆極性に帯電した着色微粒子であるトナーを潜像に付着させて可視像とする。次に、転写部16では、ホッパ24から送られてくる記録紙25(被転写媒体)を感光体12の外周面に重ねる。そして、記録紙25の裏側からコロナ放電などでトナーの帯電極性とは逆極性の電荷を記録紙に与え、静電力により感光体上のトナー像を記録紙に転写する。トナー像が転写された記録紙25は、定着部6へと送られ、そこでキセノンランプなどにより加熱され、トナー像を融着して記録紙に定着させる。トナー像が定着された記録紙25は、スタッカ26の上に重ねられる。
【0015】
定着部6では、トナーの加熱により、臭い成分や煙成分を含んだガスが発生するが、このガスは、本実施形態に係るフィルタ装置2により濾過され、脱煙および脱臭が図られる。
【0016】
図1に示すように、本誌実施形態に係るフィルタ装置2は、フィルタ本体30と、このフィルタ本体30の外周を囲む枠体32とを有する。枠体32は、たとえば木材またはステンレスなどの金属で構成してあり、フィルタ本体30の表裏面が外部に露出するための風上側開口部34と風下側開口部36とを有する。
【0017】
枠体32の風下側端面には、図2に示すように、枠体32の全周に沿って、ゴムパッキン38が装着してあり、枠体32は、ゴムパッキン38を介して、図3に示す電子写真装置4の加熱定着部6からの排気通路に設置してある。なお、ゴムパッキン38は、枠体32の風上側端面にも、全周に沿って装着しても良い。このようなゴムパッキン38を、枠体32の少なくとも風下側端面に全周にわたり装着することで、一方の風上側開口部34から導入されてフィルタ本体30の表裏面を貫通して他方の風下側開口部36から流出するガスが他へ漏洩することを防止する。
【0018】
ゴムパッキン38としては、特に限定されないが、SRIS0101タイプC硬度が5〜30で、ASTM D 1056の圧縮永久歪み30%以下であるゴムパッキンが好ましく用いられる。このようなゴムパッキン38の材質としては、特に限定されないが、たとえば、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴム(EPDM)、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、フッ素ゴムなどのオレフィン系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム、またはこれらの発泡体、またはウレタンもしくはナイロンの発泡体、軟質塩化ビニル樹脂などで構成される。好ましくは、ゴムパッキン38は、独立気泡型発泡体ゴムで構成される。
【0019】
図1(A)に示すように、フィルタ本体30は、枠体32により保持され、その最も風上側に、第1エアフィルタ40を有する。第1エアフィルタ40は、清浄化されるべきガスの流れ(矢印X)に対して垂直の平面方向に沿って複数回屈曲加工(たとえばプリーツ加工)してある。本実施形態では、第1エアフィルタ40は、極微細な粉塵の捕集率が単体できわめて高い高性能フィルタで構成してある。高性能フィルタとしては、特に限定されないが、HEPAエアフィルタ(High Efficiency Particle Air Filterの略)が好ましく用いられる。HEPAエアフィルタは、計数法(DOP法)による0.3μmの極微細な粉塵の捕集率が99.97%以上であるガラス繊維濾紙製フィルタである。
【0020】
枠体32に保持された第1エアフィルタ40の風下側には、ガス除去フィルタ42が装着してある。ガス除去フィルタ42は、図1(B)に示すように、化学反応型消臭剤を付着してある二つの合成繊維不織布層44,46と、これら二つの合成繊維不織布層44,46の間に、JIS K 1474による粒度8〜12メッシュ95重量%以上の活性炭を嵩密度0.19〜0.60g/cm3 にて充填してある活性炭層48とを有する。
【0021】
合成繊維不織布44,46としては、特に限定されないが、厚み2〜10mm程度のポリエステル、レーヨン、ポリプロピレンなどから成る不織布を例示することができる。合成繊維不織布44,46に付着してある化学反応型消臭剤としては、特に限定されないが、たとえばリン酸エステルと銅(II)との化合物から成り、たとえば4大悪臭であるアンモニア臭、メルカプタン臭、硫化水素臭およびアミン臭を消臭する機能を持つ。
【0022】
活性炭層48に含まれる活性炭の平均粒径は、特に限定されないが、1〜5mm程度が好ましい。また、活性炭層48の厚みは、3〜20mm程度が好ましい。合成繊維不織布44,46は、粒状の活性炭が外側へ飛び出さないようにする機能もある。
【0023】
図1(B)に示すように、ガス除去フィルタ42の風下側には、第2エアフィルタ50が積層してある。第2エアフィルタ50は、第1エアフィルタ40よりも単体での捕集率が低い中性能エアフィルタから成るガラス繊維濾紙や合成繊維濾紙や合成繊維不織布などで構成してある。第2エアフィルタ50は、第1エアフィルタ40に比較し、フィルタ自体の材質は同様であるが、目の粗さなどが異なり、単独で比較した場合には、第1エアフィルタ40の方が第2エアフィルタよりも粉塵の捕集率が高い。
【0024】
本実施形態では、ガス除去フィルタ42の風上側表面には、風上側金網52が積層してあると共に、第2エアフィルタ50の風下側表面には、風下側金網54が積層してある。これら金網52および54は、ガス除去フィルタ42の活性炭層48に含まれる粒状活性炭の重力により、合成繊維不織布44および46が第2エアフィルタ50と共に外側に膨らみすぎることを有効に防止するために装着する。このような目的からは、金網52および54は、フィルタ本体30の表面および背面の全面を必ずしも覆う必要がなく、たとえば帯状またはリボン状の金網を、フィルタ本体30の表面および背面の一部に装着し、合成繊維不織布44および46が第2エアフィルタ50と共に外側に膨らみすぎることを有効に防止しても良い。
【0025】
図1(A),(B)および図2(A)に示すように、目張り部材56が、第2エアフィルタ50の風下側表面の周囲と枠体32との接合部を密封するように、枠体32の全周にわたり装着してある。目張り部材56は、枠体38と第2エアフィルタ50との隙間を密封するためのものであり、たとえば接着剤を塗布して硬化させたものである。この目張り部材56は、金網54の上から、第2エアフィルタ50の風下側表面の周囲と枠体32との接合部を密封するように、枠体32の全周にわたり装着しても良い。なお、図2(B)に示すように、目張り部材56aとして矩形リング枠を用い、電子写真装置用フィルタ装置2aを構成しても良い。目張り部材56aを構成する矩形リング枠の材質としては、特に限定されないが、合成樹脂、木材、金属などが例示される。矩形リング枠から成る目張り部材56aは、タッカー、釘、ステープルなどにより枠体32の風下側開口部36に装着される。
【0026】
本実施形態に係る電子写真装置用フィルタ装置2を図3に示す電子写真装置4の排気通路に装着した場合には、加熱定着部6に発生するガスの臭い成分を有効に除去し、微粒子の捕捉率特性に優れている。
【0027】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0028】
たとえば、上記実施形態では、ガス除去フィルタ42の活性炭層48として、粒状の活性炭を充填した層を例示したが、活性炭層48としては、厚みが1〜30mm程度の活性炭素繊維製布帛層であっても良い。活性炭炭素繊維布帛層は、粒状活性炭と同様に、消臭効果に優れている。
【0029】
また、図1に示す実施形態では、活性炭層48の両側に合成繊維不織布44および46を配置したが、たとえば風下側の不織布46は必ずしもなくても良くても良い。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
【0031】
実施例1
図1(A)に示す構造のフィルタ装置2を作製した。木製枠体32の縦寸法は285mmであり、横寸法bは500mmであり、厚みは56mmであった。
【0032】
第1エアフィルタ40としては、DOP法による0.3μmの微細粉塵の捕集率が単体で99.97%であるHEPAガラス繊維濾紙(厚み0.4mmの北越製紙株式会社製の品番H320−A)をプリーツ加工(凹凸加工)したものを用いた。プリーツ加工後の第1エアフィルタ40のジグザグ単位幅Uは約3mmであり、ジグザグ厚みTは25mmであった。
【0033】
ガス除去フィルタ42としては、化学反応型消臭剤を付着してある二つの合成繊維不織布層44,46と、これら二つの合成繊維不織布層44,46の間に、JIS K 1474による粒度8〜12メッシュ95重量%以上の活性炭を嵩密度0.45±0.03g/cm3 にて充填してある活性炭層48とを用いた。化学反応型消臭剤を付着してある合成繊維不織布層44,46としては、それぞれ厚み3mmのリン酸エステルと銅(II)化合物よりなる化学反応型消臭剤を付着させたポリエステル不織布(ゼオン化成株式会社製の品番ZCL−F3002)を用いた。活性炭層48には、平均粒径3mmの粒状活性炭を、層48の厚みが14mmとなるように、合成繊維不織布層44,46の面方向に均一に充填した。
【0034】
合成繊維不織布層46の風下側に積層した第2エアフィルタ50としては、DOP法による0.3μmの微細粉塵の捕集率が単体で90%である厚み0.4mmの中性能エアフィルタ(北越製紙株式会社製の品番H730−A)を用いた。
【0035】
枠体32の風下側開口端面には、厚み3mmの独立発泡型ネオプレン製パッキン38((株)イノアックコーポレーション社製の製品番号Cー4205)を装着した。パッキン38のSRIS0101タイプC硬度が10で、ASTM D1056の圧縮永久歪みが30%以下であった。また、目張り部材56としては、接着剤(サンユレジン(株)社製の製品番号A−404A及びHー110Aの2液混合型)を用いた。
【0036】
このように構成したフィルタ装置2を、図3に示す電子写真装置4(富士通(株)社製の製品番号F6760D)の加熱定着部6の排気ラインに取り付けた。この電子写真装置4を、プリンタ印字率20%として実際に印字試験を行い、排気ラインの排気口からの排出粉塵量と臭気を調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、0.2mg/m3 であった。また、臭気は極僅かな甘味臭であった。
【0037】
【表1】
【0038】
なお、排出粉塵量は、光散乱積分方式の浮遊粉塵相対濃度測定機(デジタル粉塵計:P−5H、SHIBATA製)を用いて、排気口より約30cm離れた位置の排気をサンプリングして測定した。また、臭気は、3名のパネリストにより官能評価した。
【0039】
比較例1
第1エアフィルタ40として、DOP法による0.3μmの微細粉塵の捕集率が単体で90%である厚み0.4mmの中性能エアフィルタ(北越製紙株式会社製の品番H730−A)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真装置用フィルタ装置を組み立て、実施例1と同じ試験を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、1.2mg/m3 であった。また、臭気は、ほこり臭と刺激臭とが感じられた。
【0040】
比較例2
ガス除去フィルタ42を第1エアフィルタ40の風上側に配置し、第1エアフィルタとガス除去フィルタとの位置関係を逆にした以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真装置用フィルタ装置を組み立て、実施例1と同じ試験を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、0.2mg/m3 であった。また、臭気は、最初のうちは実施例1と同様に、極僅かな甘味臭のみであったが、運転時間が長くなるにつれて、臭気が強くなり、実施例1よりも消臭作用が短時間であった。
【0041】
比較例3
化学反応型消臭剤を付着させたポリエステル不織布の代わりに、消臭剤が付着していないポリエステル不織布を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真装置用フィルタ装置を組み立て、実施例1と同じ試験を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、0.2mg/m3 であった。また、臭気については、刺激臭が感じられた。
【0042】
比較例4
二つの合成繊維不織布層44,46の間に、JIS K 1474による粒度8〜12メッシュ95重量%以上の活性炭を嵩密度0.18±0.03g/cm3 にて充填し、活性炭層48を形成した以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真装置用フィルタ装置を組み立て、実施例1と同じ試験を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、0.2mg/m3 であった。また、臭気については、甘味臭と刺激臭が感じられた。
【0043】
比較例5
目張り部材56を用いなかった以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真装置用フィルタ装置を組み立て、実施例1と同じ試験を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、0.4mg/m3 であった。また、臭気については、僅かな甘味臭が感じられた。
【0044】
参考例1
パッキン38として、パッキン38のSRIS0101タイプC硬度が50で、ASTM D 1056の圧縮永久歪みが18.8%であるクロロプレン製パッキン(イノアックコーポレーション社製の製品番号C−4555)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真装置用フィルタ装置を組み立て、実施例1と同じ試験を行った。結果を表1に示す。表1に示すように、排出粉塵量は、1.5mg/m3 であった。また、臭気については、甘味臭と刺激臭が感じられた。
【0045】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る電子写真装置用フィルタ装置によれば、加熱定着部に発生するガスの臭い成分を有効に除去し、微粒子の捕捉率特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(A)は本発明の1実施形態に係る電子写真用フィルタ装置の要部断面図、同図(B)は同図(B)に示すIB部の要部断面図である。
【図2】 図2(A)は図1(A)に示す電子写真装置用フィルタ装置の概略斜視図、同図(B)は本発明の他の実施形態に係る電子写真装置用フィルタ装置の分解斜視図である。
【図3】 図3はフラッシュ定着式プリンタ装置の概略構成図である。
【符号の説明】
2… フィルタ装置
4… レーザプリンタ装置(電子写真装置)
6… 加熱定着部
30… フィルタ本体
32… 枠体
34… 風上側開口部
36… 風下側開口部
38… パッキン
40… 第1エアフィルタ
42… ガス除去フィルタ
44,46… 合成繊維不織布層
48… 活性炭層
50… 第2エアフィルタ
52,54… 金網
56,56a… 目張り部材
Claims (5)
- 0.3μmの極微細な粉塵の捕集率が単体で99.97%以上である第1エアフィルタと、
前記第1エアフィルタの風下側に配置され、臭気ガス成分を除去するためのガス除去フィルタと、
前記ガス除去フィルタの風下側に配置され、前記第1エアフィルタよりも単体での捕集率が低いエアフィルタから成る第2エアフィルタと、
前記第1エアフィルタ、ガス除去フィルタおよび第2エアフィルタの周囲を保持する枠体と、
前記第2エアフィルタの風下側表面の周囲と前記枠体との接合部を密封する目張り部材とを有する電子写真装置用フィルタ装置。 - 前記ガス除去フィルタが、化学反応型消臭剤を付着してある合成繊維不織布層と、活性炭層とを有する請求項1に記載の電子写真装置用フィルタ装置。
- 前記ガス除去フィルタが、化学反応型消臭剤を少なくともいずれか一方に付着してある二つの合成繊維不織布層と、これら二つの合成繊維不織布層の間に、JIS K 1474による粒度8〜12メッシュ95重量%以上の活性炭を嵩密度0.19〜0.60g/cm3 (ただし、0.18±0.03g/cm 3 を除く)にて充填してある活性炭層とを有する請求項1に記載の電子写真装置用フィルタ装置。
- 前記活性炭層が、活性炭素繊維製布帛層である請求項2に記載の電子写真装置用フィルタ装置。
- 前記枠体の風下側端面には、ゴムパッキンが装着してあり、前記枠体は、前記ゴムパッキンを介して、電子写真装置の加熱定着部からの排気通路に設置してあり、
前記ゴムパッキンが、SRIS0101タイプC硬度が5〜30で、ASTM D 1056の圧縮永久歪み30%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装置用フィルタ装置。
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