JP3778747B2 - 砥液供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨ユニットに用いる砥液供給装置に関し、特に、添加剤を安定的に含んだ砥液を供給することができる砥液供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化が進むにつれて回路の配線が微細化し、配線間距離もより狭くなりつつある。特に線幅が0.5μm以下の光リソグラフィの場合、許容される焦点深度が浅くなるためステッパーの結像面の平坦度を必要とする。そこで、半導体ウエハの表面を平坦化することが必要となるが、この平坦化法の1手段として研磨ユニット(研磨部)を備えた研磨装置により研磨することが行われている。
【0003】
図5は、研磨ユニットの一例の主要部を示す図である。研磨ユニットは、上面に研磨布140を貼った研磨テーブル142と、回転および押圧可能に研磨対象物である半導体ウエハWを保持するトップリング144と、研磨布140に砥液Qを供給する砥液ノズル146を備えている。トップリング144はトップリングシャフト148に連結され、図示しないエアシリンダにより上下動可能に支持されている。
【0004】
トップリング144はその下面にポリウレタン等の弾性マット150を備えており、この弾性マット150に密着させて半導体ウエハWを保持するようになっている。さらにトップリング144は、研磨中に半導体ウエハWがトップリング144の下面から外れないようにするため、円筒状のガイドリング152を外周縁部に備えている。ガイドリング152はトップリング144に対して固定され、その下端面はトップリング144の保持面から突出しており、その内側の凹所に研磨対象物である半導体ウエハWを保持するようになっている。
【0005】
このような構成により、半導体ウエハWをトップリング144の下面の弾性マット150の下部に保持し、研磨テーブル142上の研磨布140に半導体ウエハWをトップリング144によって押圧するとともに、研磨テーブル142およびトップリング144を回転させて研磨布140と半導体ウエハWを相対運動させて研磨する。このとき、砥液ノズル146から研磨布140上に砥液Qを供給する。砥液は、例えばアルカリ溶液に微粒子からなる砥粒を懸濁したものを用い、アルカリによる化学的研磨作用と、砥粒を用いた機械的研磨作用との複合作用によって半導体ウエハWを研磨する。
【0006】
このような研磨装置において良好な研磨を行なうには、一定の濃度及び流量の砥液を研磨ユニットに安定に供給することが要求される。砥液供給系は、例えばKOH,NHOH等と粉末シリカを混合した原液を貯蔵する原液タンクと、この原液を純水や薬液等で希釈して所定の濃度に調整する調整タンクと、この調整タンクで調整した砥液を一時的に貯蔵して供給する供給タンクと、これらのタンク間及び供給タンクから研磨ユニットのノズルに砥液を供給するための砥液供給配管等を備えている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような砥液には、半導体ウエハの研磨面の改質を目的として酸化剤のような添加剤が用いられる。具体的には半導体ウエハに付けられた銅やタングステンの金属膜を酸化させることを目的としてH(過酸化水素水)等の酸化剤を添加する。このような添加剤は、従来、砥液を製造する時点で加えられていた。このため、添加剤が酸化剤等の薬品性状の不安定なものである場合、添加剤の入った砥液を長期間ストックすることにより砥液の性状を変化させてしまい、研磨性能を著しく不安定にしてしまうという問題点があった。
【0008】
また、供給系で添加剤を添加する場合は、添加剤供給ユニットに純水等の溶媒で薄めた所定濃度の添加剤をポリエチレン容器等で準備し、添加剤供給ユニットから所定濃度のまま供給系に送っていた。このため、添加剤供給ユニットが大きくなってしまい、多くのユニット設置スペースが必要となっていた。さらに、供給系では添加剤の添加量が少量であるため、高い供給精度が要求されていた。
【0009】
本発明は、上述の問題点を解決するために、研磨ユニットへ、添加剤を安定的に含む砥液を供給することができる砥液供給装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、研磨部に砥液を供給する砥液供給装置であって、所定の濃度の砥液を貯留する供給タンクと、該供給タンクから砥液を前記研磨部の砥液ノズルに送る砥液配管と、所定の濃度の添加剤を貯留する添加剤タンクと、前記添加剤タンクから延び前記砥液ノズル及び前記供給タンクに接続され、前記砥液ノズルから供給される砥液に添加剤を添加するとともに、前記供給タンクに添加剤を供給する添加剤配管と、添加剤の粉体原料と溶媒とを前記添加剤タンクに供給して混合する添加剤調製手段とを有することを特徴とする砥液供給装置である。
【0011】
これにより、添加剤をそれが使用される研磨部に近い位置で砥液に供給することができるので、酸化剤のように経時的な劣化や変質が起きやすい添加剤の場合であっても、安定な品質の添加剤を必要な濃度で含む砥液を供給することができ、従って、安定で高品質な研磨を行なうことができる。添加剤としては、硝酸鉄や過酸化水素水等の酸化剤や、砥粒の粒径分布を安定化させるヘキサメタル酸ナトリウム(粉末)等が有る。
【0012】
また、使用直前に添加剤を原料から調製するので、添加剤の経時的な劣化や変質をさらに防止することができる。
【0013】
請求項に記載の発明は、前記添加剤タンクには、添加剤の濃度を調整する添加剤濃度調整手段が、前記添加剤配管には、この内部を流れる添加剤の流量を調整する添加剤流量調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の砥液供給装置である。これにより、砥液中の添加剤濃度を状況に合わせた適当な値に維持することができる。
【0015】
請求項に記載の発明は、研磨部と該研磨部に砥液を供給する砥液供給装置を有する研磨装置であって、前記研磨供給装置は、砥液を貯留する供給タンクと、該供給タンクから砥液を前記研磨部の砥液ノズルに送る砥液配管と、添加剤を貯留する添加剤タンクと、前記添加剤タンクから延び前記砥液ノズル及び前記供給タンクに接続され、前記砥液ノズルから供給される砥液に添加剤を添加するとともに、前記供給タンクに添加剤を供給する添加剤配管と、添加剤の粉体原料と溶媒とを前記添加剤タンクに供給して混合する添加剤調製手段とを有することを特徴とする研磨装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る添加剤供給ユニットを備えた研磨システムの実施の形態を図面を参照しつつ説明する。この研磨システムは、図1に示すように、研磨ユニット(研磨部)12と、これに砥液を供給する砥液供給ユニット10と、これに添加剤を供給する添加剤供給ユニット200から構成されている。研磨ユニット12は、研磨テーブル142と砥液ノズル146が図示されているが、図5に示す従来の装置と同じと考えてよい。
【0017】
砥液供給ユニット10は、図1には供給タンク18より下流側が示されているが、その詳細を図2を参照して説明する。砥液供給ユニット10は、砥液原液の入った複数の原液タンク14と、砥液原液を純水あるいは薬液により希釈して濃度を調整する調整タンク16と、この調整タンク16で濃度が調整された砥液を一旦貯蔵し、研磨ユニット12に供給する供給タンク18とを備え、これらの各タンク14,16,18の内部には、モータ20の駆動に伴って回転する攪拌翼22が配置されている。各原液タンク14と調整タンク16には、純水ライン24が接続され、これら原液タンク14と調整タンク16は、原液ポンプ26を有する原液配管28で連絡されている。
【0018】
調整タンク16と供給タンク18は、送液ポンプ30及び開閉弁32aを有する送液配管32で連絡されている。この送液配管32には戻り配管33が分岐して設けられ、これは開閉弁33aを介して調整タンク16の上部に戻るように接続されている。供給タンク18は、供給ポンプ34を有する供給配管36によって研磨ユニット12の砥液配管46に連絡されている。この供給配管36には、戻り配管37が分岐して設けられ、これは開閉弁(循環弁)50を介して供給タンク18の上部に戻るように接続されている。
【0019】
送液配管32と供給配管36はそれぞれポンプ30,34の上流側で分岐しており、これは開閉弁38a,38bを介して排水ライン38に接続されている。供給配管36から延びる排水ライン38には、排水ポンプ40と排水弁42とを有する強制排水ライン44が併設されている。また、供給配管36の下流側は、研磨ユニット12の研磨テーブル142に向けて砥液を供給する砥液配管46になっており、この砥液配管46に砥液供給弁48が、供給配管36の砥液配管46の分岐点の下流側に循環弁50がそれぞれ設けられている。
【0020】
供給配管36には、それぞれ砥液の粒子径分布測定器52、粗大粒子測定器54、酸化還元電位計56を有する抽出管62a,62a,62bが分岐して設けられ、これらの配管は測定器52,54,56の下流側で合流してさらに排水ライン38に合流している。また、供給配管36には測定用配管62a,62bとの分岐点の下流側に固形分濃度測定器58が取付けられている。これらの各測定器の測定結果は、コントローラ60に入力されるようになっている。
【0021】
添加剤供給ユニット200を、図1及び図3に基づいて説明する。添加剤供給ユニット200は、原料カートリッジ201に収納された添加剤の原料である粉体を受け入れ、定量ずつ切り出す定量フィーダ202と、原料粉体が供給される濃度調整タンク203と、添加剤供給ポンプ219で構成される。原料カートリッジ201は底部に開閉蓋を有する密閉容器であり、定量フィーダ202の上部に載置可能となっている。
【0022】
定量フィーダ202は、計量機211上に載置された容器であり、その上部には、原料カートリッジ201の載置部と、その下方に原料カートリッジ201の底部の開閉蓋を開くハンドバルブ204及びホッパ205が設けられている。定量フィーダ202の中央部には、供給された粉体を攪拌して圧密させるアジテータ206が設けられ、その下方には、粉体を定量フィーダ202の下部側方から突出して形成された粉体供給管209から排出するスクリューフィーダ208が設けられている。アジテータ206は、モータ207によって回転する水平な駆動軸に取り付けられた撹拌羽根を有しており、粉体を一定の密度となるように圧密してスクリューフィーダ208に供給する。
【0023】
供給管209はL字状であり、水平部にはスクリューフィーダ208が挿入され、その先端から下降する垂直部は濃度調整タンク203の蓋の開口部215に挿入されている。粉体供給管209の先端には、タンク内の蒸気が供給管内に進入しないように、粉体の供給時に開き、粉体を供給していない時に閉じる湿気防止ダンパ216が設けられている。
【0024】
濃度調整タンク203は、定量フィーダ202の下方に位置し、その蓋には、粉体供給管209の他に、溶媒を供給する溶媒供給管212が挿入され、これには、オリフィス213及び流量調整弁214が設けられている。濃度調整タンク203内には、粉体原料と溶媒を混合して均一濃度の添加剤とする撹拌機218が設けられており、これは、タンク蓋217より垂下する駆動軸に取り付けられた撹拌翼と、蓋上部に設けられた駆動モータを有している。駆動軸を有する攪拌機の代わりに、濃度調整タンク203下部にマグネットスターラを取り付けて攪拌しても良い。
【0025】
濃度調整タンク203の底部には、添加剤を添加剤供給ポンプ219で砥液供給系に送る添加剤配管220が設けられている。添加剤供給ポンプ219は、ダイヤフラムポンプ、プランジャポンプ、チュービングポンプ等の適宜のポンプを使用して一定流量にコントロールして供給するが、より高い流量安定性を得るためにプランジャポンプを使用するのが好ましい。なお、砥液供給系とは、供給タンク18、供給ポンプ34、供給配管36のループより下流を指す。
【0026】
添加剤供給ポンプ219の吐出口は、添加剤配管221及びエアオペレートバルブ300を介して供給タンク18に、あるいは添加剤配管222及びバルブ301を介して砥液ノズル146に直接接続されている。添加剤配管222には、研磨装置が休止する際に添加剤を濃度調整タンク203に戻す戻り配管223が分岐しており、これは戻りバルブ302を介して濃度調整タンク203に接続されている。供給タンク18又は砥液ノズル146あるいは他の箇所のいずれに供給するかは砥液の種類や添加剤の特性によって決めればよく、砥液が一定である場合には、配管を構成する段階でいずれかを施工してもよい。
【0027】
供給系に、設定した通りの添加剤量が供給されているか否かを確認するために、砥液配管46に流量センサ303および濃度センサ305が、そして、添加剤配管222に流量センサ304が取り付けられている。添加剤配管222に添加剤濃度センサを取り付けてもよいが、通常は添加剤単体での測定が困難であるため、砥液と添加剤を混合した後の濃度センサ305で砥液の代表特性を検知する。濃度センサ305は例えば超音波方式を用いた濃度センサであり、流量センサ303,304も例えば超音波方式を用いた流量センサである。
【0028】
これらのセンサ303,304,305の出力はコントローラ60に入力され、コントローラ60は添加剤濃度センサで得られた値を基に、濃度調整タンク203での濃度調整や添加剤供給ポンプ219の吐出量をフィードバック制御する信号を出力し、これにより、一定の添加剤濃度を有する砥液を供給することができる。
【0029】
上記のように構成した研磨システムの動作について説明する。原液タンク14に入った砥液原液は、原液ポンプ26の駆動に伴って調整タンク16に送られ、純水ライン24から供給される純水により希釈されて所定の濃度に調整される。そして、所定の濃度に調整された砥液は、送液ポンプ30の駆動に伴って供給タンク18に送られる。
【0030】
供給タンク18に貯蔵された砥液は、供給ポンプ34の駆動に伴って供給配管36内を流れ、研磨時には、砥液供給弁48を開いて、砥液配管46、砥液ノズル146から研磨ユニット12の研磨テーブル142に供給される。研磨が終了すると、砥液供給弁48が閉、循環弁50が開とされて、砥液は供給タンク18、供給配管36、戻り配管37によって構成される循環流路を循環して流れる。これにより、砥液が供給されない状態でもこれらの配管内に砥液が滞流することがなく、砥液中の砥粒の配管内への沈積を防止することができる。これは、調整タンク16においても同様である。
【0031】
添加剤供給装置では、原料カートリッジ201を定量フィーダ202の上部にセットし、ハンドバルブ204をまわして原料カートリッジ201の底を開き、粉体を定量フィーダ202のホッパ205内に供給する。ホッパ205に供給された粉体はアジテータ206で攪拌・圧密されて一定の密度になり、スクリューフィーダ208のフィーダ駆動用モータ210の回転数を調整することにより制御された所定の流量が供給管209より濃度調整タンク203に供給される。粉体の供給量は定量フィーダ202下部に設けられた計量機211により確認される。
【0032】
粉体は、タンク蓋217の開口部215より濃度調整タンク203に供給され、溶媒供給管212から供給された溶媒と撹拌機218により均一に混合させられ、所定の濃度の添加剤が調製される。調製された添加剤は、供給ポンプ219の作動により配管を介して例えば供給タンクに供給される。この場合の添加剤の供給量は、供給タンク18内の砥液の添加剤濃度が一定になるように、例えば、流量センサ303によって検知される抜き出し流量や、濃度センサ305によって検知される濃度自体等を指標として調整する。添加剤が経時劣化しやすいものを使用する場合には、添加剤配管222を介して砥液ノズル146に直接に添加剤を供給することが好ましい。
【0033】
なお、供給配管36内を流れる砥液については、粒子径分布測定器52、粗大粒子測定器54、酸化還元電位計56及び固形分濃度測定器58で粒子径分布、粗大粒子の数、酸化還元電位及び固形分濃度が測定され、この測定データはコントローラ60に入力されてモニタされ、コントローラ60は、入力される測定データから粒子径分布の変化が生じたか、さらに粗大粒子の発生が生じたか否かを判断し、粒子径分布の変化が生じたと判断した場合には、超音波発振器94a,94bを動作させる等の必要な措置を採る。
【0034】
このように、この発明の添加剤供給装置を備えた砥液供給装置により、酸化剤等の添加剤を使用される研磨ユニットに近い下流側で、添加量を調整しつつ添加することができるので、経時劣化や経時変質の無い、安定した品質と濃度の添加剤を含有する砥液を研磨部に供給することができ、従って、良好な研磨を安定的に行うことができる。
【0035】
図4は、本発明の第2の実施の形態の砥液供給装置を有する研磨システムを示すもので、これは、複数の研磨ユニット12に共通の供給タンクから砥液を供給するものである。図4に2基の研磨ユニット12が接続されているが、もちろんこれ以上の台数を接続してもよい。この実施の形態の砥液供給ユニット10は、円筒状の容器であるバッファチューブ110と、このバッファチューブ110の底部から各研磨ユニット12の近傍を通過してバッファチューブ110の頂部に戻る循環配管112と、この循環配管112から各研磨ユニット12に向けて分岐する抜き出し配管114とを有している。
【0036】
循環配管112には、これに所定量の砥液を常時循環させる循環ポンプ116、配管内圧力を一定圧力以上に保つための背圧弁118、圧力センサ120等が設けられている。各抜き出し配管114には、砥液供給弁122と、それぞれに砥液を循環配管112から個別に抜き出す抜き出しポンプ124が設けられている。
【0037】
バッファチューブ110は、第1の実施の形態の調整タンク16と供給タンク18を兼ねるもので、その頂部に、原液配管28、純水ライン24、薬液供給ライン106が接続されている。バッファチューブ110には、第1の砥液性状安定化手段である超音波発振器94、液面のレベルを検知するレベル検知器126a,126b,126cと、伸縮可能な素材から形成されたエアバッグ128が設けられている。エアバッグ128は、バッファチューブ110内の空間を外気に対して気密状態に保ちつつ内部の液面レベルの変動による内圧変動を抑えるものである。
【0038】
この実施の形態では、循環配管112の所定箇所、すなわち循環ポンプ116の下流側に、粒子径分布測定器52、粗大粒子測定器54、酸化還元電位計56及び固形分濃度測定器58が設置され、フィルタ100を備えたバイパスライン98が並列配置されている。また、砥液の性状が異常である場合に、バッファチューブ110内の砥液を排出する排水ライン38も設けられている。そして、添加剤供給装置からの添加剤供給配管は、バッファチューブにバルブ300を介して接続し、あるいはノズルに直接に配管及びバルブを介して接続されている。センサの配置は先の実施の形態と同様である。
【0039】
この実施の形態の運転方法は、先の実施の形態と基本的に同じなので、重複した説明は省く。この実施の形態の砥液供給ユニットによれば、砥液を研磨ユニット12の近傍に導くための配管内の砥液を常時循環させることにより、配管内での滞留による液濃度変化や固形物の沈積による詰まりを防止することができる。これに伴い、全体の配管を長くすることができるので、1つの砥液供給源(バッファチューブ)110から多くの研磨ユニット12に砥液を安定に供給することができ、装置コストを低下させることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、粉体原料を、使用する直前に溶媒に溶かした添加剤を砥液の供給系に供給するので、砥液の保存に伴う添加剤の分解や変質等の劣化のおそれがなく、研磨テーブルに一定の濃度と一定の流量の添加剤を供給することができ、結果として安定した研磨特性を得ることができる。従って、半導体基板等の研磨装置における良好な研磨作業を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の砥液供給装置を備えた研磨システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1の実施の形態の砥液供給装置の構成を示す図である。
【図3】図1の実施の形態の添加剤供給ユニットの構成を示す図である。
【図4】砥液供給装置の他の実施の形態を示す図である。
【図5】研磨ユニットの概略を示す断面図である。
【符号の説明】
10 砥液供給ユニット
12 研磨ユニット(研磨部)
14 原液タンク
16 調整タンク
18 供給タンク
18 砥液供給タンク
20 モータ
22 攪拌翼
24 純水ライン
26 原液ポンプ
28 原液配管
30 送液ポンプ
32a 開閉弁
32 送液配管
33a 開閉弁
33 配管
34 供給ポンプ
36 供給配管
37 配管
38 排水ライン
38a,38b 開閉弁
40 排水ポンプ
42 排水弁
44 強制排水ライン
46 砥液配管
48 砥液供給弁
50 循環弁
52 粒子径分布測定器
54 粗大粒子測定器
56 酸化還元電位計
58 固形分濃度測定器
60 コントローラ
62a,62b 測定用配管
62a,62a,62b 抽出管
94 超音波発振器
94a,94b 超音波発振器
98 バイパスライン
100 フィルタ
106 薬液供給ライン
110 バッファチューブ
112 循環配管
114 配管
116 循環ポンプ
118 背圧弁
120 圧力センサ
122 砥液供給弁
124 ポンプ
126a,126b,126c レベル検知器
128 エアバッグ
140 研磨布
142 ターンテーブル、研磨テーブル
144 トップリング
146 供給ノズル
146 砥液ノズル
146 砥液供給ノズル
148 トップリングシャフト
150 弾性マット
152 ガイドリング
200 添加剤供給ユニット
201 原料カートリッジ
202 定量フィーダ
203 濃度調整タンク
204 ハンドバルブ
205 ホッパ
206 アジテータ
207 モータ
208 スクリューフィーダ
209 供給管
209 粉体供給管
210 フィーダ駆動用モータ
211 計量機
212 溶媒供給管
213 オリフィス
214 流量調整弁
215 開口部
216 湿気防止ダンパ
217 タンク蓋
218 撹拌機
219 添加剤供給ポンプ
220 添加剤配管
221 添加剤配管
222 添加剤配管
223 配管
300 エアオペレートバルブ
301 バルブ
302 バルブ
303 流量センサ
304 流量センサ
305 濃度センサ
Q 砥液
W 半導体ウエハ

Claims (3)

  1. 研磨部に砥液を供給する砥液供給装置であって、
    所定の濃度の砥液を貯留する供給タンクと、
    該供給タンクから砥液を前記研磨部の砥液ノズルに送る砥液配管と、
    所定の濃度の添加剤を貯留する添加剤タンクと、
    前記添加剤タンクから延び前記砥液ノズル及び前記供給タンクに接続され、前記砥液ノズルから供給される砥液に添加剤を添加するとともに、前記供給タンクに添加剤を供給する添加剤配管と、
    添加剤の粉体原料と溶媒とを前記添加剤タンクに供給して混合する添加剤調製手段とを有することを特徴とする砥液供給装置。
  2. 前記添加剤タンクには、添加剤の濃度を調整する添加剤濃度調整手段が、前記添加剤配管には、この内部を流れる添加剤の流量を調整する添加剤流量調整手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の砥液供給装置。
  3. 研磨部と該研磨部に砥液を供給する砥液供給装置を有する研磨装置であって、
    前記研磨供給装置は、
    砥液を貯留する供給タンクと、
    該供給タンクから砥液を前記研磨部の砥液ノズルに送る砥液配管と、
    添加剤を貯留する添加剤タンクと、
    前記添加剤タンクから延び前記砥液ノズル及び前記供給タンクに接続され、前記砥液ノズルから供給される砥液に添加剤を添加するとともに、前記供給タンクに添加剤を供給する添加剤配管と、
    添加剤の粉体原料と溶媒とを前記添加剤タンクに供給して混合する添加剤調製手段とを有することを特徴とする研磨装置。
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