JP3778582B2 - 遊技用装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技用装置に関し、詳しくは、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段を含む遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技用装置において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、遊技者が遊技の結果獲得した賞品玉等の遊技結果としての有価価値を、遊技場に設置されている所定の場所(たとえば景品交換所)で遊技者が希望する商品などの景品に交換してもらうというシステムがあった。
【0003】
しかし、この種の従来のものにおいては、遊技者が多くの有価価値を獲得すればそれだけ賞品玉の個数が増え、その運搬が困難になるという問題がある。
【0004】
一方、近年ではいわゆる全国共通カード等の記録媒体すなわち遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体を用い、その共通記録媒体の記録情報によって特定される有価価値を使用して遊技が可能な遊技機が設置された遊技場が提案されている。係る遊技場の遊技機においては、この共通記録媒体を使用し、その共通記録媒体の記録情報によって特定される有価価値の範囲内で遊技機による遊技を行なうことが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の遊技結果としての有価価値を巡る問題を解決するべく、共通記録媒体に、遊技結果としての有価価値を併わせて記録することが考えられる。しかし、その場合には共通記録媒体を購入した遊技場と、共通記録媒体を使用した遊技場、さらにはその共通記録媒体を用いて遊技結果としての有価価値を獲得した遊技場など、関連する遊技場が多数にわたり、それらの間での費用の精算などについて複雑な問題が生じる。
【0006】
係る問題を解決するために、遊技結果としての有価価値を記録させる遊技結果記録媒体を、共通記録媒体とは別に設けることが考えられる。この遊技結果記録媒体に遊技結果としての有価価値を特定可能な情報を記録させ、遊技終了時に遊技者に排出するようにすれば、共通記録媒体で特定される有価価値と遊技結果記録媒体で特定される遊技結果としての有価価値とが明確に区別でき、前述のような複雑な問題を極力回避することができる。
【0007】
しかし、共通記録媒体の他に遊技結果記録媒体も遊技者に発行しなければならず、この遊技結果記録媒体により特定される有価価値がなくなった段階でその遊技結果記録媒体を破棄するようにした場合には、使用される遊技結果記録媒体の数が多くなり、遊技場の経営上無視できないコストとなる。
【0008】
本発明は、係る実情に鑑み考え出させたものであり、その目的は、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体を発行した場合における、遊技場の経済的な負担増を極力抑えることのできる遊技用装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段を含む遊技用装置であって、
前記遊技結果記録媒体処理手段は、
前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に当該遊技結果記録媒体を回収する遊技結果記録媒体回収手段と、
該遊技結果記録媒体回収手段により回収した遊技結果記録媒体を収容する回収記録媒体収容手段と、
不良遊技結果記録媒体を収容する不良遊技結果記録媒体貯留部と、
前記遊技結果記録媒体に遊技結果としての有価価値情報を記録する有価価値記録手段と、
該有価価値記録手段により記録された情報を読み取る記録情報読取部と、
前記有価価値記録手段が前記遊技結果記録媒体に記録した有価価値情報が読み取れるか、および該読み取れた有価価値情報と前記有価価値記録手段により記録された有価価値情報とが一致するかを前記記録情報読取部の読取り結果に基づいて確認することにより該遊技結果記録媒体が不良となっているか否かを判断する記録内容確認手段と、
該記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該遊技結果記録媒体を不良遊技結果記録媒体貯留部に回収するとともに、前記回収記録媒体収容手段に収容している遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体再発行手段と、
前記回収記録媒体収容手段に収容されている遊技結果記録媒体を繰り出す繰出部材と、
前記回収記録媒体収容手段の下方位置に設けられたソレノイドを含み、当該ソレノイドを励磁状態と消磁状態とに切換えることによって、前記回収記録媒体収容手段に上下方向に重なって収容されている遊技結果記録媒体が持ち上げられて最上層の遊技結果記録媒体が前記繰出部材に位置する繰出状態と、前記最上層の遊技結果記録媒体が前記繰出部材に位置しない収容状態とに切換える切換え機構とを含み、
前記回収記録媒体収容手段は、前記不良遊技結果記録媒体を前記記録情報読取部から前記不良遊技結果記録媒体貯留部まで搬送させる経路途中に配置され、
前記記録媒体再発行手段は、
前記不良遊技結果記録媒体を前記記録情報読取部から前記回収記録媒体収容手段に搬送の上、一旦、回収した後、前記切換え機構を作動させて前記繰出状態とすることにより前記回収記録媒体収容手段の最上層に位置する前記不良遊技結果記録媒体を前記繰出部材に位置させ、前記繰出部材を回転駆動して前記不良遊技結果記録媒体を前記不良遊技結果記録媒体貯留部に搬送の上、回収し、
続いて、前記不良遊技結果記録媒体が搬送されることによって新たに最上層に位置することになった遊技結果記録媒体を前記繰出し部材の回転方向を切換えることによって前記回収記録媒体収容手段から前記有価価値記録手段に搬送し、遊技結果記録媒体を再発行することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記遊技結果記録媒体は、その記録情報により特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段を含み、
前記遊技結果記録媒体処理手段は、前記遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を前記可視表示手段に表示させる遊技結果表示制御手段を含むことを特徴とする。
【0014】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に、遊技結果記録媒体回収手段の働きにより、当該遊技結果記録媒体が回収され、該遊技結果記録媒体回収手段により回収された遊技結果記録媒体が回収記録媒体収容手段に収容される。記録内容確認手段の働きにより、有価価値記録手段が前記遊技結果記録媒体に記録した有価価値情報が読み取れるか、および該読み取れた有価価値情報と前記有価価値記録手段により記録された有価価値情報とが一致するかを記録情報読取部の読取り結果に基づいて確認することにより該遊技結果記録媒体が不良となっているか否かが判断される。該記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、記録媒体再発行手段の働きにより、前記遊技結果記録媒体が不良遊技結果記録媒体貯留部に回収されるとともに、前記回収記録媒体収容手段に収容している遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報が記録されて排出される。その場合、前記記録媒体再発行手段の働きにより、前記不良遊技結果記録媒体が前記記録情報読取部から前記回収記録媒体収容手段に搬送された上で、一旦、回収記録媒体収容手段に回収された後、切換え機構が作動して前記回収記録媒体収容手段の最上層に位置する前記不良遊技結果記録媒体が繰出部材に位置し、前記繰出部材が回転駆動されて前記不良遊技結果記録媒体が前記不良遊技結果記録媒体貯留部に搬送された上で回収される。さらに、前記記録媒体再発行手段の働きにより、前記繰出し部材の回転方向が切換えられることによって、前記不良遊技結果記録媒体が搬送されることによって新たに最上層に位置することになった遊技結果記録媒体が前記回収記録媒体収容手段から前記有価価値記録手段に搬送されて、遊技結果記録媒体が再発行される。
【0015】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、遊技結果記録媒体が可視表示手段を含み、遊技結果表示制御手段の働きにより、前記遊技結果としての有価価値に相当する価値情報がその可視表示手段に表示される。
【0019】
【発明の実施例】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る遊技用装置における、共通カードと持点カードとの流れを模式的に示す図である。図1において、共通カードと持点カードとは矢印の方向に流れる。
【0021】
図1を参照して、まず未発行の共通カード250(図13参照)が準備される。この共通カードは、カード販売機などによって遊技者に対し販売される。この共通カードとは、共通カードシステムに加盟している全国の遊技場において使用可能な第三者発行型のプリペードカードのことである。この共通カードにより、遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体が構成されている。共通カードには、予め定められた金額に相当する有価価値(たとえば1000円,3000円,5000円など)を示す情報が記録されており、セキュリティコード等が払出しの際にエンコードされる。
【0022】
遊技者は、この共通カードを遊技場に持参し、パチンコ遊技機などの遊技機に設けられた共通カード用の読取装置にこの共通カードを挿入する。挿入された共通カードが有効なものであり、かつ記録された有価価値(残額)が残存している場合には、遊技機が遊技開始可能な状態となる。また、それ以前に獲得していた持点カード600(図8,図9参照)を遊技機に挿入することにより、同様に遊技が可能な状態となる。持点カードとは、遊技者が遊技機により遊技をした結果遊技者に付与される有価価値が記録されたカードであり、原則としてその遊技結果としての有価価値を獲得した遊技場においてのみ使用可能である。この持点カードにより、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体が構成されている。なお、共通記録媒体および遊技結果記録媒体は、本実施例では磁気カードにより構成したが、その他、ICカード,光ディスクメモリ等を利用した記録媒体であってもよい。すなわち本発明における「記録」は、「記憶」をも含む広い概念である。
【0023】
共通カードを使用して遊技をした結果、その共通カードの残額(得点)が「0」となれば、その共通カードが遊技者に返却される。一方、持点カードを使用して遊技をした結果、その持点カードの持点(得点)が「0」となれば、その持点カードが遊技機内部に回収される。この回収された持点カードは、後述するように再使用される。
【0024】
一方、共通カードを使用して遊技をした結果、その共通カードの残額がまだ残存している場合には、その残額が記録された共通カードが遊技者に排出される。共通カードまたは持点カードを使用して遊技をした結果、遊技終了時における遊技結果としての有価価値(得点)がある場合には、持点カードにその得点データを書込む処理がなされ、書込まれた持点カードが適正なカードであった場合にはその持点カードが遊技者に排出される。一方、得点データが書込まれた持点カードが不良カードであった場合には、その不良カードが遊技機内に回収されるとともに、他の持点カードに得点データが書込まれて遊技者に排出されるという再発行処理がなされる。
【0025】
遊技者は、排出された共通カードや持点カードを用いて、他の遊技機で新たに遊技を行なうこともできる。さらに、遊技者は、持点カードをカード精算機に投入することにより、残得点に見合った金額の景品交換を行なうことができる。
【0026】
遊技機においては、専用の遊技中断ボタンを押すことにより、一旦遊技を中断することができる。また、一旦中断した遊技を再開することもできるし、そのまま精算を行なうことも可能である。
【0027】
図2は、本発明に係る遊技用装置が用いられた遊技場の要部を示す構成図である。図3は、遊技場に設置されたホール管理用コンピュータのブロック図である。図4は、遊技機の一例としての弾球遊技機の一種のパチンコ機の正面図である。
【0028】
図2、図3、図4を参照して、本発明に係る遊技用装置が用いられた遊技場の管理設備装置は、パチンコ機100と、共通カードを発売するためのカード販売機300と、持点カードの精算を行なうためのカード精算機400と、パチンコ機100とカード販売機300とカード精算機400とを管理するためのホール管理用コンピュータ200とを含む。
【0029】
図2および図4のパチンコ機100は、前枠101と、遊技者が打球操作をするための操作ハンドル102と、前枠101の前面下側に配置された灰皿103と、前枠101の前面下部に設けられ、共通カードおよび持点カードを受入れるためのカード挿入口104と、カード挿入口104の下方に設けられ、持点カードを払出すためのカード払出口105と、遊技客の遊技の持点をデジタル表示するための遊技持点表示器106と、遊技持点をアナログ表示するためのアナログ表示器107と、遊技客の、操作ハンドル102の操作に応答して遊技球を発射するための打玉発射装置108と、カード挿入口104、カード払出口105の後方に設けられ、共通カードおよび持点カードに対して情報の読書きを行うためのカードリーダライタを制御するためのカードリーダライタ制御部109とを含む。パチンコ機100の左上には、遊技球が入賞口に入賞した場合の表示を行なうための入賞表示器110が設けられている。パチンコ機100の上方には、パチンコ機100にトラブルが起こった場合に遊技客が操作するためのトラブルスイッチ111と、トラブルスイッチ111が押された場合にその表示を行なうためのトラブル表示器112とが設けられている。パチンコ機100の前面中央下部には、遊技を終了して精算を行なう際に押すための精算スイッチ113と、一旦遊技を中断する際に押すための中断スイッチ114とが設けられている。
【0030】
カード販売機300の前面には、カード販売機300に割当てられた固有の販売機番号301が表示されている。カード販売機300の前面には、この他にカード販売機300が使用可能であることを表示するための使用可表示器302と、カード販売機300が使用中止状態であることを表示するための使用中止表示器303と、遊技客によって投入された金額の合計を表示するための投入金額表示器304と、遊技客がカードを購入する際に紙幣を挿入するための紙幣挿入口305とが設けられている。紙幣挿入口305の後方には、挿入された紙幣を識別し、紙幣が真正なものである場合には受入れ、そうでない場合には紙幣を排出するための紙幣識別機306と、受入れられた紙幣を収納するための紙幣収納部307とが設けられている。
【0031】
カード販売機300の前面下方には、釣銭出口308が設けられている。釣銭出口308の後方には、釣銭として用いられる紙幣を収納するためめの紙幣収納部310と、紙幣収納部310に収納されていた紙幣を釣銭として払出すための紙幣払出機309とが設けられている。
【0032】
カード販売機300の前面左中央には、共通カードの購入金額(たとえば1000円、2000円、3000円、5000円、10000円の5種類の金額)のうちの1つを選択するための選択スイッチ312と、遊技客によって選択された金額に相当する有価価値情報が書込まれた共通カードを払出すためのカード払出口313とが設けられている。カード払出口313の奥には、未使用の遊技カードをストックしておくためのカードストック部314と、カードストック部314からカードを1枚取出し、遊技客によって選択された金額に相当する有価価値情報を書込むためのカードライタ部315とが設けられている。
【0033】
カード販売機300の前面左下方には、投入された紙幣によって紙幣収納部307が一杯であることを表示するための投入紙幣充満表示器316と、釣銭切れを表示するための釣銭切れ表示器317と、カードストック部314にストックされたカードがなくなっていることを表示するためのカード切れ表示器318とが配置されている。カード販売機300の内部下方には、カード販売機300の制御をするためのコントローラ319が配置されている。
【0034】
カード精算機400の前面上部には、このカード精算機400に割当てられた精算機番号401と、使用可能であることを表示するための使用可表示器402と、使用中止状態であることを表示するための使用中止表示器403とが設けられている。カード精算機400の前面右には、挿入された持点カードに記録された有価価値情報に相当する遊技玉の玉数を表示するための玉数表示器404と、玉数を金額に換算して表示するための金額表示器405と、持点カードが挿入されるカード挿入口406と、精算にかかわる情報がプリンタによって印刷された紙が排出されるプリンタ出口417とが設けられている。
【0035】
カード挿入口406の奥には、挿入された持点カードに記録された有価価値情報を読取るための持点カード読取機407と、挿入された持点カードを収納しておくための持点カード収納部408とが設けられている。プリンタ出口417の奥には、プリンタ418が設けられている。
【0036】
カード精算機400の前面左には、精算の結果紙幣が払出される紙幣払出口409と、精算の結果硬貨が払出される硬貨払出口412とが設けられている。紙幣払出口409の後方には、払出のための紙幣をストックしておくための紙幣ストック部410と、紙幣ストック部410から、精算に必要な紙幣を取出して紙幣払出口409から払出すための紙幣払出装置411とが設けられている。硬貨払出口412の後方には、硬貨をストックしておき、必要な分の硬貨を払出すための硬貨払出し装置413が設けられている。
【0037】
カード精算機400の前面左下方には、紙幣ストック部410にストックされている紙幣が欠乏していることを示す紙幣欠乏表示器414と、硬貨払出装置413にストックされている硬貨が欠乏していることを示す硬貨切れ表示器415と、持点カード収納部408が、収納された持点カードで充満していることを示すカード充満表示器416とが配置されている。
【0038】
図2を参照して、遊技客は、払出された持点カードを用いて精算しようとする場合、カード精算機400を用いることができる。遊技客は、まず持点カードをカード挿入口406に挿入する。持点カード読取機407は、持点カードに記録された持点(景品得点)などのデータを読取る。もしも挿入されたカードが適正なものでない場合には、持点カード読取機407は挿入されたカードを排出する。このとき、アラームなどの異常処理を行なうようにしてもよい。
【0039】
挿入された持点カードが適正なものである場合には、カード精算機400は、持点カードを持点カード収納部408に収納する。そして、持点カードから読取った持点(景品得点)に対応する玉数を、玉数表示器404に表示する。また、相当する金額を金額表示器405に表示する。
【0040】
カード精算機400は、紙幣ストック部410に収納されていた紙幣から、払出しに必要な数の紙幣を取出し、紙幣払出装置411を用いて、紙幣払出口409から遊技客に対して払出す。また、精算に硬貨が必要な場合には、硬貨払出装置413が、必要な硬貨を硬貨払出口412に排出する。カード精算機400は、精算内容をプリンタ418を用いて印刷する。印刷された用紙はプリンタ出口417から排出される。これにより、持点カードを用いた精算は終了する。
【0041】
カード販売機300がターミナルボックス187を介して共通カード発行会社の集中管理コンピュータに回線接続されており、共通カードの販売金額や販売枚数等の販売情報が前記集中管理コンピュータに伝送される。カードリーダライタ制御部109もそれぞれにターミナルボックス187を介して前記集中管理コンピュータに回線接続されており、共通カードの遊技機への使用金額等の情報が集中管理コンピュータに伝送される。なお、本実施例では、共通カードや持点カードを精算して貨幣を払出すようにしたが、カード精算機400により持点をレシート等に記録して発行することでそのレシートを景品交換に使用できるようにしてもよいし、カード精算機400により、持点相当分の景品を払出すようにしてもよい。図中、186は引落しスイッチであり、共通カードを挿入した状態で操作されることにより引落し単位額(たとえば500円)分の有価価値が共通カードの残額から引落されて遊技に使用される。185は共通カードの残額を表示する共通カード残額表示器である。
【0042】
図2、図3を参照して、ホール管理用コンピュータ200は、コンピュータ本体203と、コンピュータ本体203に接続されたCRT(Cathode Ray Tube)201と、プリンタ202と、キーボード204とを含む。ホール管理用コンピュータ200はさらに、電源回路212を含む。電源回路212およびコンピュータ本体203は、電源断による情報の消失を防ぐために、電圧の降下を補償することができるバックアップ電源213を介して電源に接続されている。コンピュータ本体203には、カード販売機300、カード精算機400、パチンコ機100、遊技機の一例のパチスロ機700などが接続されている。
【0043】
図3を参照して、コンピュータ本体203は、バックアップ電源213から電源を供給され、ホール管理のための様々な処理を行なうためのMPU(Micro Processing Unit)206と、MPU206の記憶装置207と、MPU206に接続された大量のデータを記憶するための磁気ディスク208と、MPU206に接続されたフロッピーディスクドライバ209と、CRT201、プリンタ202、キーボード204などとMPU206とを接続するための処理装置210と、カード販売機300、カード精算機400、パチンコ機100、パチスロ機700などをMPU206に接続するためのデータ接続装置211とを含む。
【0044】
コンピュータ本体203の処理装置210には、カードライタ205を接続してもよい。カードライタ205は、共通カードもしくは持点カードに、所望のデータを書込むためのものである。カードライタ205を用いて共通カードもしくは持点カードに特定のデータを書入れることにより、そのカードが挿入された場合にパチンコ機100などが、予め定められた動作をするようにパチンコ機100の遊技プログラムを作成することができる。したがって、カードライタ205によって所望のテストに必要なカードを作成すれば、非常に簡単な操作でパチンコ機100などの動作状態のチェックを行なうことができる。
【0045】
図3を参照して、カード販売機300、カード精算機400、パチンコ機100などはいずれもホール管理用コンピュータ200に接続され、ホール管理用のデータをコンピュータ200に与えている。コンピュータ本体203は、データ接続装置211を介して与えられる、ホール管理用のデータに基づいて、ホール管理処理を実行している。そして、ホールの売上処理、あるいは事故処理などについての情報がCRT201上に随時表示されるとともに、必要ならばプリンタ200によって印刷される。
【0046】
図5は、パチンコ機100のブロック図である。図5を参照して、パチンコ機100は、ホール管理用コンピュータ200のデータ接続装置211に接続され、パチンコ機100の各部の制御を行なうための、ROM(Read−OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)などを有するMPU117と、MPU117に接続され、共通カードや持点カードに対するデータの入出力およびその受払いを行なうカード受払部を制御するためのカードリーダライタコントローラ140を含む。図2に示される持点表示器106、共通カード残額表示器185、アナログ表示器107、入賞表示器110、精算スイッチ113、中断スイッチ114、引落しスイッチ186はいずれも、MPU117に接続されている。パチンコ機100はさらに、遊技時に様々な効果音を発生するためのスピーカ115と、パチンコ機100において行なわれる遊技の実際のコントロールを行なうための遊技コントローラ116とを含む。遊技コントローラ116には、発射される遊技玉を検出するための発射玉センサ152と、正常に発射されず、打玉発射装置108付近に戻ってくるファール玉を検知するためのファール玉センサ156と、正常に発射され、各入賞口に入賞した入賞したセーフ玉を検知するためのセーフ玉センサ160とが接続されている。
【0047】
図6は、パチンコ機100の、カードの受払いを行なう部分の模式的側面図である。図6を参照して、カード挿入口104の奥には、挿入された持点カード600や共通カード250を搬送するためのカード搬送ローラ125a,125bと、カード搬送ローラ125a,125bを駆動するためのカード搬送モータ(1)124とが設けられている。カード搬送モータ(1)124およびカード搬送ローラ125bのさらに奥には、挿入された持点カード600を貯留しておくためのカード貯留部126が設けられている。カード貯留部126に搬送されてきたカードはこのカード貯留部126の最下部に落下して貯留される。このカード貯留部126の最下部には、貯留された持点カード600を送出側に搬送するためのカード搬送ローラ130と、そのカード搬送ローラ130を駆動するためのカード搬送モータ(3)129とが設けられている。カード搬送ローラ130によって送出側(図示左側)に搬送された持点カード600を、さらに送出側に搬送するためのカード搬送ローラ132a,132bと、カード搬送ローラ132a,132bを駆動するためのカード搬送モータ(2)131とが設けられている。カード搬送ローラ132bのさらに前方には、持点カード排出口105が位置している。
【0048】
カード貯留部126最下端部のさらに奥側には、持点カード600を取込側(図示右側)に搬送してゼロカード回収部199に回収して、ゼロカード回収部199にストックされている持点カード600を送出側に繰出したりするためのカード繰出ローラ175と、そのカード繰出ローラ175を回転駆動するためのカード繰出モータ(1)171が設けられている。ゼロカード回収部199の下方位置には、ソレノイド178が設けられており、このソレノイド178が励磁されることにより、ゼロカード回収部にストックされている持点カード600が上方に持ち上げられる。ゼロカード回収部199の上方には、カード繰出モータ(2)172で正転および逆転方向に回転駆動される繰出ローラ176が設けられている。ゼロカード回収部199のさらに奥側には、不良カード600′をストックするための不良カード貯留部181が設けられており、カード回収モータ180により回転駆動されるカード回収ローラ180′の働きにより不良カード600′がこの不良カード貯留部181に回収される。
【0049】
カード挿入口104の近傍には、挿入されたカードが共通カードであることを検出するためのカードセンサ138と、挿入されたカードが持点カードであることを検出するためのカードセンサ120とが設けられている。カードセンサ120,138はともに、カードリーダライタコントローラ140に接続されている。カード搬送ローラ125aの下方には、カードリーダライタコントローラ140にそれぞれ接続され、挿入されたカードに記録されている有価価値情報を読取るための読取ヘッド121と、挿入されたカードが共通カードである場合に、払出しの際に記録データを消去した後新たな有価価値情報を共通カードに書込むためのデータ消去書込ヘッド12とが配置されている。
【0050】
ゼロカード回収部199の側面の上部には、カードリーダライタコントローラ140に接続され、ゼロカード回収部199内に持点カードが充満していることを検出するためのカード充満センサ127が設けられている。ゼロカード回収部199の側面下部には、ゼロカード回収部199内の持点カードがほぼなくなっていることを検出するためのカード欠乏センサ128が設けられている。カード充満センサ127は、ゼロカード回収部199内の持点カード600を遊技場の係員が取出す際に、カード欠乏センサ128はゼロカード回収部199内に持点カード600を遊技場の係員が補給する際にそれぞれ利用される。
【0051】
カード搬送ローラ132aの下部のカード搬送ローラ130側には、カードリーダライタコントローラ140に接続され、カード搬送ローラ130から搬送されてきた持点カードを検出するためのカードセンサ136が設けられている。このカードセンサ136のカード送出側近傍位置には、カードリーダライタコントローラ140に接続されたデータ表示消去ヘッド123が設けられており、カード送出側に搬送されたきた持点カードの記録内容および表示内容をこのデータ表示消去ヘッド123により一旦消去する。そして、カード搬送ローラ123aのほぼ真下には、排出される持点カード600に、遊技終了時における遊技結果としての有価価値を特定するための情報を書込むための書込ヘッド137が設けられている。カード搬送ローラ132aとカード搬送ローラ132bとの間には、カードリーダライタコントローラ140によって制御され、持点カード600の可視表示部(表示窓)601へのデータの書込みを行なうための表示書込ヘッド133が設けられている。この可視表示部については後述する。なお、173は報知ランプである。
【0052】
次に、このカードの受払いを行なう部分の動作の概略を簡単に説明する。カード挿入口104に共通カード250が挿入されればその旨がカードセンサ138により検出されてカード搬送モータ(1)124が回転駆動してカードを取込方向に搬送し、その共通カード250に記録されているカード残額が読取ヘッド121により読取られてカード貯留部126の手前で停止し、引落スイッチ186が操作される毎に、引落単位額分の有価価値がその共通カードから引落とされる。そして、引落単位金額が引落とされる毎に共通カードの残高がデータ消去書込ヘッド122により引落し後の残額に書替えられる。そして、精算スイッチ113が操作された場合や共通カードのカード残額がなくなった時点でカード搬送モータ(1)124が逆転してその共通カード250がカード挿入口104から排出される。
【0053】
一方、カード挿入口104から持点カード600が挿入された場合にはカードセンサ120によりその旨が検出され、その持点カード600に記録されている持点(景品得点)が読取ヘッド121により読取られ、その持点の範囲内で遊技が可能となる。そして、その挿入された持点カードはカード貯留部126内にまで搬送されてカード貯留部126内に貯留された状態となる。遊技者が遊技をした後精算スイッチ113を操作すれば、その操作時点における獲得得点すなわち遊技結果としての有価価値が残存する場合にはカード貯留部126内の持点カード600がカード排出方向に搬送されてデータ表示消去ヘッド123により記録データおよび表示が一旦消去された後、その遊技終了時における得点データがデータ書込ヘッド137により書込まれ、次に、その書込まれた得点データに相当する価値情報が表示書込ヘッド133により可視表示部(表示窓)601に表示される。次にデータ書込ヘッド(2)137,表示書込ヘッド133により書込まれたデータが適正であるか否かをデータ確認センサ170により読取り確認し、その結果適正であり排出せんとする持点カードが不良カードでないと判断される場合にのみ持点カード600がカード払出口105から排出される。なお、データ確認センサ170によるデータの確認の結果、払出さんとする持点カード600が不良カード600′であると判別された場合には、その持点カードがカード取込方向に搬送され、一旦ゼロカード回収部199内に回収され、その状態でソレノイド178が励磁されてその不良カード600′が上方に持ち上げられて、カード繰出ローラ176,カード回収ローラ180′の働きにより、不良カード貯留部181に搬送されて回収される。
【0054】
一方、持点カード600が挿入されて遊技をした結果、遊技終了時に得点が0になった場合には、カード貯留部126内に貯留されている持点カード600がカード取込方向に搬送されてゼロカード回収部199内に回収されて収容される。このゼロカード回収部199内に回収される際に、データ書込ヘッド(3)177によりその回収せんとする持点カード600に回収済情報が記録される。なお、このゼロカード回収部199内に回収されている持点カード600は、カード挿入口104に挿入された後何らカードデータが消去されていないために、カード挿入時における景品得点データがそのまま記録された状態で収容されている。
【0055】
共通カードを挿入して遊技をした結果、遊技終了時に獲得得点が存在する場合には、ソレノイド178が励磁されてカード繰出ローラ176,171によりゼロカード回収部に貯留されている持点カード600が繰出され、カード排出方向に搬送され、データ表示消去ヘッド123によりデータが一旦消去された後、前述と同様に、データ書込ヘッド(2)137,表示書込ヘッド133により所定のデータが書込まれてデータ確認センサ170による確認の結果問題なければ遊技者に払出される。この図6に示したカードの受払いを行なう部分により、遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される有価価値を使用して遊技を可能にする共通記録媒体処理手段と、遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段とが兼用構成されている。前記ゼロカード回収部199により、後述する遊技結果記録媒体回収手段により回収された遊技結果記録媒体を収容する回収記録媒体収容手段が構成されている。
【0056】
図7は、カードリーダライタコントローラ140およびカード受け払い部分のブロック図である。図7を参照してカードリーダライタコントローラ140は、ROMおよびRAMを有するMPU146を含む。カードセンサ120,136,138はそれぞれ検出回路120a,136a,138aを介してMPU146に接続されている。カード充満センサ127,カード欠乏センサ128は、それぞれ検出回路127a,128aを介してMPU146に接続されている。データ確認センサ170は検出回路182を介してMPUに接続されている。データ読取ヘッド121は検出回路121aを介してMPU146に接続されている。
【0057】
データ消去書込ヘッド122,データ書込ヘッド(2)137,データ書込ヘッド(3)177は、共通の書込制御回路142を介してMPU146に接続されている。持点カードの可視表示およびカードデータを消去するためのデータ表示消去ヘッド123は、消去制御回路143を介してMPU146に接続されている。可視表示を持点カードに書込むための表示書込ヘッド133は、表示書込制御回路144を介してMPU146に接続されている。カード搬送モータ124,131,129,カード繰出モータ171,172,カード回収モータ180はいずれもモータ駆動回路145を介してMPU146に接続されている。報知ランプ173はランプ回路174を介してMPU146に接続されている。ソレノイド178はソレノイド回路179を介してMPU146に接続されている。
【0058】
図8は持点カードを示し、(A)はその正面図、(B)はその裏面図である。図9は持点カードの他の例を示し、(A)はその正面図、(B)はその裏面図である。図10は、図8の持点カードのX−X矢印断面図である。なおこの図10は、カードの厚み方向に誇張して描かれている。特に図10を参照して、持点カード600は、ベースシート606と、表示窓601を形成するようにベースシート606の表面に形成されたスペーサ607と、スペーサ607上に貼り付けられた透明フィルム608と、透明フィルム608上に、表示窓601を残すように形成された印刷面604と、ベースシート606の裏面に形成された、磁気記録のための磁性層605と、ベースシート606と透明フィルム608とに挟まれた空間で、かつスペーサ607によって規定される空間に封入された鉄粉609とを含む。
【0059】
図8を参照して、持点カード600の裏面の磁性層605には、表示窓(可視表示部)601に表示される持点情報をドットマトリックスで表わすための表示用データが記録される表示トラック602と、持点データ(景品得点データ)等のカードデータが機械的に読取り可能な形で書込まれるデータトラック603とが形成されている。カードデータとは、図8(B)に示されているように、遊技店コード,カード発行年月日,カードナンバー,景品得点(持点),回収済情報,セキュリティコードなどである。なお、本実施例では、遊技結果としての有価価値を特定可能な情報として遊技結果としての有価価値自体すなわち景品得点自体を記録する例を示したが、持点カードのデータトラック603には景品得点を記録せずに、ホール管理用コンピュータ200の記憶部(たとえば主記憶装置207)にカードナンバーと対応させて景品得点を記憶するようにし、遊技開始時や精算時には、持点カードのカードナンバーを手掛にその持点カードの景品得点を特定し、ホール管理用コンピュータの記憶部から読出すようにしてもよい。この場合にはカードナンバーが景品得点(持点)を特定可能な情報ということになる。
【0060】
図10を参照して、磁性層600は、容易に磁化される。ベースシート606は十分薄く、封入された鉄粉609は、磁性層605の磁化された部分に付着する。したがって、磁性層605に、所望の形状を有する磁化領域を形成することにより、鉄粉609によって、その領域と同じ形状が表示窓601内に形成される。表示窓601,磁性層605,鉄粉609により、前記遊技結果記録媒体の記録情報によって特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段が構成されている。
【0061】
図11は、表示書込ヘッド133の模式図である。表示書込ヘッド133は、各々が7×5のマトリックス状に配置されたドット135を有し、それぞれ1字分の表示書込みを行なうヘッド134a〜134nを含む。たとえばヘッド134aの7×5のドットマトリックスを用いて、磁性層605(図10参照)に、所望の形状を有する磁性領域を形成することができる。ヘッド134a〜134nは、それぞれカードリーダライタコントローラ140によって制御される。
【0062】
図12は、表示窓601内に文字が形成された状態(a)と文字が消去された状態(b)とを示す表示窓601,601a,601bの模式図である。図12(a)に示すように、ヘッド134a〜134nを用いて磁性領域を形成し、鉄粉を磁性層605(図10参照)に引き付けるとにより、表示ドット141が形成される。表示ドット141が、所望のキャラクタを構成するように、ヘッド134aの各ドット135を制御すれば、表示窓601上には所望の数字列が形成される。この数字列を用いて、たとえば持玉数等の遊技結果としての有価価値を表示することができる。
【0063】
この遊技結果としての有価価値の表示は、磁性層605(図10参照)の磁性化を取除くことにより、完全に消去することができる。その状態を図12(b)に示す。この場合磁性層605に引き付けられる鉄粉は存在しないため、表示ドットは形成されず、鉄粉609は表示窓601内を自由に移動する。
【0064】
図8に示した持点カードの場合には、表示窓601が1つだけ設けられたものであり、この表示窓601に遊技終了時点における得点(景品得点)が表示された状態で遊技者に持点カード600が排出される。一方、図9に示す持点カードの場合には、データトラック603に、遊技店コード,カード発行年月日,カードナンバー,遊技開始時の得点,遊技終了時の得点,回収済情報,セキュリティコード等が記録されている。すなわち、図8に示された持点カード600の場合には、遊技終了時点における得点(景品得点)のみが有価価値情報として記録されていたのであるが、この図9に示す持点カード600の場合には、それに加えて、遊技開始時点における得点(景品得点)のデータも記録するようにした。そして、図9(A)に示すように、遊技開始時得点表示用の表示窓601aと遊技終了時点得点表示用の表示窓601bとを設け、それぞれの表示窓601a,601bにより、遊技開始時点の得点と遊技終了時点の得点とを表示するようにした。なお、この図9に示す持点カードの場合は、回収済情報は必ずしも記録させる必要はない。この図9に示す持点カードの場合は、表示窓601a,601b,磁性層605,鉄粉609により、前記遊技結果記録媒体の記録情報によって特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段が構成されている。
【0065】
図8および図9に示した持点カードの場合には、そのカードデータとカードデータの景品得点を表示する表示窓の表示データとが書替可能に構成されているために、たとえ景品得点が0になったとしても、再度遊技結果としての有価価値を記録させて再使用することができ、この持点カード600により、記録情報が新たな情報に書替えられることにより再使用が可能となる再使用型記録媒体が構成されている。
【0066】
図13は共通カードの記録情報を説明するための正面図である。
【0067】
図13に示された共通カード250は、情報記録領域である磁気ストライプ251には、共通カードの番号である共通カードNO.,この共通カード250を発行した発行店コード,共通カード250が発行された発行年月日,共通カードが有する有価価値であるカード残額,共通カード250のセキュリティを保持するためのセキュリティコードが記録されている。この共通カード250は、図示するように1万円カードであり、共通カード250の購入時には、遊技者が支払った購入代金としての1万円に相当する有価価値がカード残額に記録された状態で遊技者に払出される。
【0068】
図1〜図13を参照して、本発明に係る遊技用装置を用いた遊技および精算などは以下のように行なわれる。遊技者がこの遊技場でパチンコ機などの遊技機により遊技をする際には、遊技者はまずカード販売機300から共通カード250を購入する。まず紙幣を紙幣挿入口305に挿入する。挿入された紙幣は紙幣識別機306によって識別され、不適正な紙幣であった場合は利用者に返却される。適正な紙幣であった場合は紙幣収納部307内に紙幣が取込まれる。投入紙幣に相当する金額が投入金額表示器304によって表示される。
【0069】
遊技者は、投入金額表示器304の表示額の範囲内で選択スイッチ312を選択操作する。前述のように共通カード250には、1000円,2000円,3000円,5000円,10000円の5種類の金額のカードがあり、選択スイッチ312のいずれかを押圧することにいより、希望する共通カードを指定することができる。カードストック部314には、未使用の共通カードが予めストックされている。カードライタ部315は、カードストック部314から共通カードを1枚取出し、指定された金額に相当する有価価値情報やセキュリティコードなど必要な情報をエンコードし、カード払出口313から払出す。遊技者は、この共通カード250を受取り、遊技機100で遊技することができる。なお、この共通カード250の場合は、有価価値情報としてのカード残高データを直接共通カードに記録させる代わりに、そのカード残高を共通カード発行会社のホストコンピュータに共通カードナンバーとともに記憶させておき、共通カード使用時においてそのホストコンピュータと通信し、使用せんとする共通カード250のカードナンバーを手掛かりにホストコンピュータがそのカードに相当するカード残高を割り出してその割り出されたカード残額の範囲内で遊技が可能となるようにしてもよい。
【0070】
釣銭がある場合には、釣銭のための紙幣収納部310から、必要な紙幣を紙幣払出機309が取出す。取出された紙幣は釣銭出口308から遊技者に払出される。コントローラ319は、カード販売機300の各ブロックの動作を監視しており、カードストック部314が投入紙幣で一杯になった場合には投入紙幣充満表示器316を、紙幣収納部310に適正な量の紙幣が残っていなくなった場合には釣銭切れ表示器317を、カードストック部314に適正な枚数のカードが残っていなくなった場合にはカード切れ表示器318をそれぞれ点灯する。そして、紙幣の投入ができなくなり、必要な釣銭がなくなり、あるいは未使用のカードがなくなった場合には、使用可表示器302の表示を中止し、使用中止表示器303を点灯させる。
【0071】
パチンコ機100で遊技をする場合、遊技者は共通カード250または前回の遊技で獲得した持点カード600をカード挿入口104に挿入する。挿入口104にカードが挿入された場合、図5,図6,図7に示されるカードリーダライタコントローラ140が以下のように動作する。カードリーダライタコントローラ140のMPU146が実行するプログラムは、予めMPU146のROM(図7参照)に格納されており、図14〜図17に示すような制御の構造を有する。以下、図5,図6,図7および図14〜図17を参照して、カードリーダライタコントローラ140の、動作を説明する。
【0072】
挿入されたカードが共通カード250である場合は、カードセンサ138がその旨を検知し、検出回路138aを介してその情報がカードリーダライタコントローラ140に与えられる。投入されたカードが持点カード600である場合は、カードセンサ120がその旨を検出し、検出回路120aを介してその検出情報をカードリーダライタコントローラ140に与える。
【0073】
図14を参照して、カードリーダライタコントローラ140のMPU146で実行されるプログラムのステップS(以下単にSという)1において、カードセンサ138がONであるか否かが判断される。判断の答がYESであれば制御がS25に進み、さもなければ制御がS2に進む。S25においては、共通カード250が挿入されたときの処理が行なわれる。その処理を簡単に説明すると、たとえば挿入された共通カード250が適正でありかつカード残額がある場合には、そのカード残額がデータ読取ヘッド121により読取られて、前述したように引落スイッチ186が操作される毎に引落単位額(たとえば500円)分の有価価値が引落とされ、その引落有価価値を使用して遊技が可能となる。そして、精算スイッチ113が操作されることにより、カード残額が残存している場合にはその共通カードを遊技者に返却し、カード残額が0になった場合はその共通カード250を機内に取込む。なお、引落スイッチ186による手動操作に基づいた引落の代わりに、自動引落制御を行なってもよい。すなわち、適正でかつカード残額が残っている共通カード250が挿入されたことにより自動的に引落単位額分の有価価値を引落し、その引落有価価値を使用して遊技を行ない、その引落有価価値が0または0に近くなった段階で自動的に再度共通カード250から引落単位額分の有価価値を引落として遊技に使用できるようにしてもよい。さらに他の方法としては、適正でかつカード残額が残存する共通カード250が挿入された状態で、遊技者が打球操作して発射玉センサ152が発射玉を検出するごとにその発射玉に相当する金額が挿入カードのカード残額から減額され、入賞玉やファウル玉が発生することにより得点が加算更新された場合には、その得点のほうから優先して発射玉の発生に伴なう減額制御を行ない、その得点が0になった段階で再度挿入カード250のカード残額から発射玉に伴なう減額制御を行なうようにしてもよい。
【0074】
S2においては、カードセンサ120がONであるか否かの判断がなされ、ONでない場合にはS3に進み、精算スイッチが操作されてONになったか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS4に進み、カード充満センサがONになったか否かの判断がなされ、なっていない場合にS5に進み、カード欠乏センサがONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS1に戻る。このS1ないしS5のループの巡回途中で、持点カード600がカード挿入口104に挿入されればカードセンサ120がONになり制御がS7に進み、カード搬送モータ(1)124が正転にONされて、挿入された持点カード600がカード取込方向(図6の右方向)に搬送される。そして、その搬送途中で、S8により、カード情報の読取処理が行なわれる。このカード情報は図8(B),図9(B)に示したデータである。そして、S9に進み、挿入されたカードが適正で有効なカードであるか否かの判断がS8の読取情報に基づいて判断される。そして、有効でないと判断された場合にはS10に進み、カード搬送モータ(1)124を逆転にONして挿入された持点カード600をカード挿入口104から遊技者側に排出する処理がなされてS13に進み、カード搬送モータ(1)124をOFFにしてS1に戻る。なお、S9による判断は、前述した回収済情報が持点カード600に記録されているか否かの判断も行なわれ、回収済情報が記録されている場合は有効でないと判断してS10に進む。この回収済情報は、後述するS45により持点カード600に書込まれるものであり、持点カード600を挿入して遊技をした結果遊技結果としての有価価値である得点データが0となった場合に、その挿入されている持点カード600がゼロカード回収部199に回収されるのであり、その回収する際にデータ書込ヘッド(3)177により書込記録される情報である。そして、ゼロカード回収部にストックされている持点カードが不測に盗まれた場合はその持点カードが不正使用されるおそれがあり、その不正使用された場合はその持点カードに回収済情報が記録されているために、S9によりNOの判断がなされてS10以降のカード排出処理が行なわれ、持点カードの不正使用を受付けないように制御する。なお、前述した図9に示す持点カード600の場合には、回収済情報は必ずしも必要ではなく、回収済情報を記録しない場合には、遊技終了時得点が0になっているか否かをS9により判別し、0になっている場合にはNOの判断がなされてS10以降のカード排出処理を行なうようにしてもよい。これにより、前述と同様にゼロカード回収部から盗難された持点カード600の不正使用を受付けないようにすることができる。S9により挿入された持点カード600が有効であると判断された場合にはS11に進み、挿入された持点カード600から読取った情報のうち、前回までの遊技で獲得した有効得点(景品得点)に関する情報を、パチンコ機100のMPU117内のRAMに格納する処理がなされる。今回の遊技においては、この格納された有効得点から遊技がスタートすることになる。次にS12に進み、挿入された持点カード600をカード取込方向に搬送してカード貯留部126(図6参照)での保留が終了したか否かの判断がなされ、挿入カード600がカード貯留部126の最下部に保留された状態でS12よりYESの判断がなされてS13に進む。
【0075】
S1ないしS5のループの巡回途中で、精算スイッチ113が操作されればS3によりYESの判断がなされてS14に進む。一方、S1ないしS5のループの巡回途中で、ゼロカード回収部199におけるカード充満センサ127あるいはカード欠乏センサ128(図6参照)がONになれば、S6に進み、処理アラームが実行されてアラームが発生され、遊技場の係員などに異常が報知される。遊技場の係員は、この報知を聞きつけて、ゼロカード回収部199を点検し、持点カード600が満杯となっている場合にはその持点カード600の一部を取出して減少させ、持点カード600が欠乏している場合には、持点カードを補充する作業を行なう。この作業が行なわれればアラームは解除され、S1〜S5のループの巡回に戻る。
【0076】
精算スイッチ113が操作された場合にはS3によりYESの判断がなされて、制御が図15に示すS14に進む。S14では、共通カード250を使用した遊技か否かが判断され、遊技者が持点カード600を挿入して遊技をした場合には、NOの判断がなされS15に進み、精算スイッチが操作された時点における遊技結果としての有価価値である得点データが「0」であるか否かの判断がなされる。「0」でない場合すなわち得点データが残存している場合には、S16に進み、カード搬送モータ(3)129(図6参照)を正転にONし、カード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をカード排出側に搬送する処理がなされ、カードセンサ(2)136が持点カード600を検出してS17によりYESの判断がなされるまでカード搬送モータ(3)129の正転が続行される。そして、持点カード600がカードセンサ(2)136により検出された段階でS18に進み、カード搬送モータ(3)129をOFFにし、次にS19によりカード搬送モータ(2)136を正転にONする処理がなされる。これにより、持点カード600はさらにカード排出方向に搬送されることとなる。つぎにS22に進み、カードデータおよび可視面データの消去スイッチをONしてデータ表示消去ヘッド123により、搬送中の持点カード600のカードデータと表示窓601,601a,601bによる表示データとが消去される。次にS21に進み、精算時点における得点データすなわち遊技終了時における遊技結果としての有価価値データが持点カード600の磁気面(データトラック603)に書込まれる。次にS22に進み、S21により書込んだ得点データに相当する価値データをカードの可視面(表示窓601,601a,601b)に表示するためのデータを書込む処理がなされる。このS22による書込は、表示書込ヘッド133によりなされる。S22により、遊技終了時における遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を前記可視表示手段に表示させる遊技結果表示制御手段が構成されている。
【0077】
次にS23に進み、S21,S22により書込まれたデータをデータ確認センサ170により読取り確認する処理が行なわれ、S24に進み、その読取り確認の結果当該持点カード600が寿命等により不良カードとなっているか否かの判断がなされる。この判断基準は、書込みデータが全く読取れない場合、読取れるが書込みデータとS21,S22により書込むべき得点データとが一致していない場合、データは一致しているが読取り難い場合等に不良カードである旨の判断を行なう。不良カードである場合にはS29に進み、報知ランプ173を点灯するとともにS30以降の不良カード600′の回収制御がなされる。一方、不良カードでないと判断された場合にはS26に進み、カード排出口105から持点カードを排出し、S27に進み、カード搬送モータ(2)136をOFFにしてS1に戻る。
【0078】
データ確認センサ170とS23とにより、遊技結果記録媒体に記録した情報を読取って確認する記録内容確認手段が構成されている。報知ランプ173とS29とにより、前記記録内容確認手段による確認の結果、遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、その不良記録媒体が発生した旨の報知を行なうための報知手段が構成されている。なお、この報知手段は、報知ランプ等の視覚的な報知に代えてまたそれに加えて、スピーカ等から警報音を発生する等の聴覚を通じての報知を行なうものであってもよい。
【0079】
不良カード600′が発生した場合には、S30により、カード搬送モータ(2)131を逆転にONして不良カード600′をカード取込側(図6の右側)に搬送し、次にS31に進み、カード搬送モータ(3)129を逆転にONし、不良カード600′をさらにカード取込方向に搬送し、さらにS32により、カード繰出モータ(1)171を逆転にONし、不良カード600′をさらにカード取込方向に搬送し、不良カード600′がゼロカード回収部199まで搬送されてS33によりYESの判断がなされるまでS30ないしS32の搬送処理が行なわれる。そして、不良カード600′がゼロカード回収部199内にまで搬送された時点で、S34に進み、カード搬送モータ2,3およびカード繰出モータ(1)をOFFにする処理がなされる。不良カード貯留部181内の不良カード600′は後に遊技場の係員が回収する。次にS35に進み、ソレノイド178をONしてゼロカード回収部199内のカードを上方に持ち上げ、さらにカード繰出モータ(2)172を逆転にONし、ゼロカード回収部199内に貯留されている持点カード600のうちの最上部の持点カードすなわち不良カード600′をさらにカード取込方向(図6の右側方向)に搬送する処理がなされ、S36により、カード回収モータ180をONし、不良カード600′を不良カード貯留部181にまで搬送する処理がなされる。そして、不良カード600′が不良カード貯留部181内に回収された時点でS37によりYESの判断がなされてS38に進み、報知ランプ173が消灯され、S39に進み、カード繰出モータ(2)172とカード回収モータ180とをOFFにする処理がなされる。次にS40に進み、カード繰出モータ171,172を正転にONし、不良カード600′が回収された後のゼロカード回収部199内に収容されている持点カード600の最上部の1枚目をカード排出方向(図6の左側方向)に搬送する処理がなされ、カードの繰出しが完了してS41によりYESの判断がなされた段階で、S42に進み、ソレノイド178をOFFしてゼロカード回収部199内の持点カード600を下方に移動させるとともに、カード繰出モータ171,172をOFFにする処理がなされる。なお、不良カード貯留部181内の不良カード600′は後に遊技場の係員が回収するようにしてもよいし、遊技機設置島内に回収コンベアを設け、設置島で発生した不良カード600′を自動的に回収するようにしてもよい。
【0080】
次に制御が前記S16に進み、S16以降の持点カード600へのデータの書込排出および書込データの確認処理が再度実行される。この段階で、再度S24により不良カード600′が発見されれば、前述した不良カード600′の回収動作を再度実行する。前記S16〜S42により、前記記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該不良記録媒体の排出を禁止するとともに、他の遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体再発行手段が構成されている。
【0081】
遊技者が持点カード600を挿入して遊技をした結果精算操作時において得点データすなわち遊技結果としての有価価値が「0」となっている場合には、図16に示すS43に進み、挿入されてカード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をゼロカード回収部199に回収するための制御が行なわれる。またS43には、カード搬送モータ(3)129を逆転にONし、次にS44により、カード繰出モータ(1)171を逆転にONし、カード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をカード取込方向(図6の右側方向)に搬送する処理がなされる。この搬送途中において、S45には、回収済情報の書込処理がなされる。この回収済情報は、データ書込ヘッド(3)177により持点カード600に書込まれる。次にS46に進み、ゼロカード回収部199に持点カード600が回収されたか否かの判断がなされ、回収された段階でS47に進み、カード搬送モータ(3)129とカード繰出モータ(1)171とをOFFにした後S1に戻る。S15,S43〜S47により、前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に当該遊技結果記録媒体を回収する遊技結果記憶媒体回収手段が構成されている。データ書込ヘッド(3)177とS45とにより、前記遊技結果記録媒体回収手段により回収される遊技結果記録媒体に回収された旨を表わす回収済情報を記録する回収済情報記録手段が構成されている。
【0082】
図9に示した持点カード600を使用して遊技が行なわれた場合であって、遊技終了時において得点データが「0」となりS15によりYESの判断がなされた場合には、カード搬送モータ(3)129を正転にONしてまずカード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をカード排出方向に搬送し、さらにカード搬送モータ(2)131も正転方向にONして持点カード600をさらにカード排出方向に搬送させながら、データ書込ヘッド(2)137および表示書込ヘッド133により、遊技開始時における得点データと遊技終了時における得点データ(この場合には「0」)とを書込み、その後カード搬送モータ(2)131,カード搬送モータ(3)129,カード繰出モータ(1)171を逆転させて持点カード600をゼロカード回収部199内に回収する。
【0083】
遊技者が共通カード250を挿入して遊技を行ない、精算スイッチ113が操作された場合には、S24によりYESの判断がなされて、図16に示すS48に進む。S48では、得点データが「0」であるか否かの判断がなされ、「0」である場合にはそのままS1に戻るが、「0」でない場合すなわち遊技終了時における得点データが存在する場合にはS49に進み、以降の持点カード600への得点データの書込排出制御が行なわれる。まずS49により、ソレノイド178がONされてゼロカード回収部199内の持点カード600を上方に持ち上げ、次に前記S40に進み、ゼロカード回収部199内の持点カード600をカード排出方向に搬送して、遊技終了時における遊技結果としての有価価値を書込み、さらにその書込データを確認して不良カードであるか否かの判別等を行なう前述した制御が実行される。前記S14,S48,S49,S40〜S42,S16〜S27により、前記回収記録媒体収容手段に収容されている遊技結果記録媒体に、前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する遊技結果記録媒体発行手段が構成されている。
【0084】
図17は、本発明の別実施例を示すカードリーダライタコントローラ140の動作のフローチャートである。図17の(A)に示す別実施例の場合には、前記S24により不良カードが判別された場合に、その不良カード600′を機内に回収する代わりに、遊技者が遊技に使用不可能な状態に加工した後遊技者側に排出するものである。この図17(A)の場合には、カード排出口105からカードが排出する以前の箇所において、不良カード600′を切断するためのカッタ等の切断手段を設ける。そして、前記S29により報知ランプの点灯処理がなされた後SA30に進み、カッタにより不良カード600′を切断する処理がなされ、SA31に進み、カード排出口105からその切断された不良カード600′を排出する処理がなされ、次にSA32に進み、報知ランプ173を消灯し、次にSA33に進み、カード搬送モータ(2)131をOFFにし、次にSA34に進み、ソレノイド178をONしてゼロカード回収部199内の持点カード600を上方に持ち上げ、カード繰出モータ171,172を正転にONして持点カード600を繰出し、前記S40に進み、以降の持点カード600へのカードデータの書込排出動作が行なわれる。なお、カッタによる不良カード600′の切断に代えて、不良カード600′のデータトラック603にパンチ孔をあける穿孔手段を設け、SA30により不良カード600′に孔を穿孔するようにしてもよい。前記S16〜S29,SA30〜SA34,S40〜S42により、前記記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記憶媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該不良記録媒体を遊技に使用できない状態に加工して排出するとともに、他の遊技結果記録媒体に遊技終了時の前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体排出再発行手段が構成されている。
【0085】
図17の(B)は、さらに他の例を示すカードリーダライタコントローラ140の動作説明である。この図17(B)の場合には、カードリーダライタコントローラ140に電気的に接続されたリセットスイッチ等のリセット操作手段を遊技場の係員のみが操作可能な箇所すなわち遊技者が操作できない箇所に設けている。そして、不良カード600′が発生してS29により報知ランプ173が点灯した後SB30に進み、カード搬送モータ(2)131をOFFに制御する動作がなされる。一方、遊技場の係員は、報知ランプ173の点灯を見つけ出してあるいは警報音を聞いて不良カード600′が発生したことを認識し、前記リセット操作手段を操作する。すると、SB31によりYESの判断がなされてSB32に進み、カード搬送モータ(2)131を正転にONし、SB33により、カード排出口105からその不良カード600′を遊技場の係員に排出する。遊技場の係員は、排出されてきた不良カード600′を遊技者に渡すことなく回収する。次にSB34に進み、報知ランプ173が消灯され、SB35により、カード搬送モータ(2)131をOFFに制御し、SB36に進み、ソレノイド178をONにしてゼロカード回収部199内の持点カード600を持ち上げ、カード繰出モータ171,172を正転にONにしてゼロカード回収部199内の持点カード600を繰出し、前記S40に進み、持点カード600へのカードデータの書込排出動作が行なわれる。なお、リセット操作手段の操作により不良カード600′が遊技場の係員に排出される制御を行なう代わりに、遊技場の係員がカード受払い部を開放して内部に保留されている不良カード600′を手作業で取り除き、その後リセット操作手段を操作することにより、ゼロカード回収部199内の持点カード600へのカードデータの書込排出動作が行なわれるようにしてもよい。
【0086】
以上のように、この発明の一実施例の遊技用装置によれば、持点カード600に、獲得得点を容易に確認することができるような可視表示のための表示窓601が設けられている。このため、遊技客は容易に自己の獲得した持点を知ることができる。また、得点がなくなった持点カード600は、ゼロカード回収部に貯留される。そして、共通カード250を使用しての遊技の結果獲得得点がある場合や不良カードが発生した場合のみ新たにその得点を記録して遊技客に払出される。すなわち、この発明に係る遊技場用装置において利用される持点カードは何回でも使用することができる、再使用可能なものである。カードの使用枚数が際限なく増大することはなく、遊技場の経営上、再使用の不能なものを用いる場合と比較してはるかに低い費用で実現することができる。
【0087】
上述の実施例においては、共通カードの販売において、カード販売機300に未使用の共通カードをストックしておき、販売の都度、遊技客によって選択された金額に相当する遊技の持点をエンコードするものが示された。しかし、この発明はこれには限定されない。たとえば予め必要な情報がエンコードされた、複数種類のカードを用意しておき、遊技客の選択に応じて所望のカードを販売するようにしてもよい。
【0088】
さらに、このような持点カードの回収システムは、パチンコ機100内のみならず、ホール全体として実現することができる。図18は、そのようなシステムの一例である。図18を参照して、このシステムはパチンコ機100の設置島の下部に設けられ、パチンコ機100から排出される回収された持点カードを所定位置まで運搬するためのカード回収装置501と、カード回収装置501によって回収されたカードが集められる回収部505と、回収部505に集められた持点カードを上方に揚送するための揚送リフト506と、揚送リフト506により揚送された持点カードを貯留しておくためのカードタンク500と、カードタンク500から、各パチンコ機100に持点カードを配給するための配給レール507、508とを含む。
【0089】
カード回収装置501は、パチンコ機の設置島の下部に設けられたベルトコンベア504と、ベルトコンベア504を駆動するためのモータ502および伝動ベルト503とを含む。ベルトコンベア504は、各パチンコ機100から下方に排出された回収された持点カードを、回収部505方向に搬送するためのものである。
【0090】
図18に示されるようなカード回収システムを用いる場合、パチンコ機100のカード受払い部のゼロカード回収部199は、以下のように構成される必要がある。カード貯留部の上部は、カード配給レール508と連通している。ゼロカード回収部の底部には、ソレノイドなどで駆動される弁が設けられる。この弁が開くことにより、ゼロカード回収部199に貯留されていた回収持点カード600はベルトコンベア504上に落下する。
【0091】
ゼロカード回収部199の高さ方向の中央部には、それより上にある持点カードの落下を防止し、かつそれより下にある持点カードを、下方に押出すための押出し用のソレノイドが設けられている。
【0092】
ゼロカード回収部199が以上のように構成されていることにより、図18に示されるカード回収システムは以下のように動作する。再び図6を参照して、カード充満センサ127によってゼロカード回収部199内にカードが充満していることが検知された場合、まず押出用ソレノイドを駆動して、押出用ソレノイドより上方の持点カードが落下しないようにする。その上でゼロカード回収部199の底部の弁を開く。押出用ソレノイドで、そこより下方に存在する持点カードを下に向かって押出す。ゼロカード回収部199の下半部に貯留されていた持点カードは、弁から下方に落下し、図18のベルトコンベア504上に落ちる。カード貯留部126の底部の弁を閉めた後、押出用ソレノイドを再び動作させ、そこより上方に貯留されていた持点カードをカード貯留部126の底部に下ろす。
【0093】
図18を参照して、パチンコ機100からベルトコンベア504上に落下した持点カードは、ベルトコンベア504によって回収部505内に搬送される。回収部505内に集められた持点カードは、揚送リフト506によってカードタンク500に揚送される。持点カードは、カードタンク500に一時貯留される。
【0094】
再び図6を参照して、ゼロカード回収部199に設けられたカード欠乏センサ128が、カードの欠乏を検知したものとする。この情報はカードリーダライタコントローラ140を介してカード回収システムに伝えられる。カードタンク500から、カード配給レール507、508を介して、カード欠乏センサがオンしたパチンコ機100に対し、持点カードの配給が行なわれる。配給された持点カードは配給レール508を介してゼロカード回収部199内に補給される。
【0095】
このように、ホール全体で持点カードの回収システムを設けることにより、持点カードのより有効な利用を図ることができる。また、図18に示されるように、カード販売機で持点カードと同様の構造のカードを遊技カード(ハウスカード等の遊技に使用可能なカード)として販売する場合には、カードタンク500からカード販売機に対して配給レール509を設けて持点カードをカード販売機に供給するようにしてもよい。このようにすることにより、カード販売機に対して遊技カードが自動的に補給されることになる。したがって、ホール内の持点カードの管理が非常に簡単になる。
【0096】
次に、以上説明した本発明の実施例の特徴および変形例等を以下にまとめて列記する。
【0097】
(1) 実施例全体を通じて、本実施例では、遊技者の利便性を確保するとともに、遊技場のカードコスト(記録媒体に関するランニングコスト)の負担を極力軽減し、さらには、遊技場における記録媒体に関する作業の負担を極力軽減させんとしたものである。この実施例技術に関連するものとして、従来から一般的に知られているものに、たとえば、特開平4−242683号公報に記載のものがあった。この従来の技術においては、本発明の共通記録媒体に対応する記録媒体が何ら開示されていない。また、遊技結果記録媒体を挿入して遊技をすれば、その挿入記録媒体が適正な記録媒体であることを条件として挿入されたすべての適正な記録媒体が一旦回収部に回収されて貯留される。その貯留に先立ち、挿入された遊技結果記録媒体の記録情報が読取られた後消去される。その結果、回収部に回収されて貯留されている遊技結果記録媒体の記録情報(たとえば遊技結果としての有価価値情報)は消去された状態となっている。ゆえに、この従来技術においては、遊技者が遊技をするべく遊技結果記録媒体を挿入した後において、その挿入記録媒体のたとえば遊技結果としての有価価値の大きさ等に関する問い合わせを遊技場にした場合に、挿入された遊技結果記録媒体の記録情報がすでに消去されているために、遊技場としてはその遊技者の問い合わせに対応することができないという欠点が生ずる。
【0098】
さらに、この従来技術においては、回収されて貯留されている遊技結果記録媒体に遊技終了時における遊技結果としての有価価値情報等のカードデータを記録して遊技者に排出して発行する際に、正しく情報が記録されていない場合には、アラームが発生して遊技場の係員に報知されるのみで、異常発生時における具体的な制御動作が何ら開示されていない。
【0099】
ところが、本実施例においては、共通カードすなわち遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体を使用して遊技機による遊技が可能である。それに関連して、共通記録媒体を販売する共通記録媒体販売手段の一例のカード販売機300から共通記録媒体が販売されれば、その販売金額や販売枚数等の売上情報がターミナルボックス187を介して共通記録媒体発行会社の集中管理コンピュータである集中管理手段に転送される。さらに、共通記録媒体を挿入して遊技が行なわれた場合には、その共通記録媒体に記録されている有価価値の使用量等の有価価値の使用に関する情報がターミナルボックス187を介して共通記録媒体発行会社の集中管理コンピュータである集中管理手段に伝送される。なお、このターミナルボックス187は、共通記録媒体発行会社が設計製造して各遊技場に設置したものであり、内部構造に関してはブラックボックスとなっている。このターミナルボックス187により、共通記録媒体発行会社により製造され、各遊技場から発生した共通記録媒体の販売状況や使用状況に関する情報を共通記録媒体発行会社の集中管理手段に中継して伝送するための情報伝送中継手段が構成されている。
【0100】
また、本実施例においては、ゼロカード回収部199からなる回収記録媒体収容手段に回収されて収容された持点カード600からなる遊技結果記録媒体は、遊技結果としての有価価値情報等の記録情報が何ら消去されることなく回収収容されているために、遊技結果記録媒体を挿入した後における遊技者の前述した問い合わせに対し、回収記録媒体収容手段に収容されている当該遊技者が使用していた遊技結果記録媒体を遊技場側が取出して記録情報を確認することにより対応することができる。
【0101】
さらに、本実施例においては、不良カード等の不良記録媒体が判別されれば、それを回収したりまたは遊技に使用できない状態に加工して排出したりするために、その不良記録媒体が不測に遊技に使用されることが防止できる。
【0102】
また、回収済情報を記録したり、遊技終了時の有価価値情報を「0」に書替えたうえで回収するようにしたので、回収したカードが盗難等に遇ってそのカードが不正に遊技に使用させることを防止できる。
【0103】
(2) 図2,図4に示した実施例においては、カード受渡し部からなる共通記録媒体処理手段と遊技結果記録媒体処理手段とが、遊技機内に組み込まれた実施例であるか、その代わりに、共通記録媒体処理手段や遊技結果記録媒体処理手段を、遊技機とは分離可能に構成して遊技機の横または上方に設け、遊技機設置島に遊技機とともに併設するようにしてもよい。たとえば、共通記録媒体処理手段を遊技機設置島に設置されている各遊技機の間に設置し、遊技結果記録媒体処理手段を遊技機の上方の幕板部分に設けるようにしてもよい。前記両記録媒体処理手段が遊技機内に組込まれている場合は、その遊技機自体が本発明の遊技用装置となり、前記両記録媒体処理装置の少なくとも一方が遊技機外に設けられている場合は、その外部に設けられた記録媒体処理装置と遊技機とで本発明の遊技用装置が構成される。
【0104】
さらに、第2図,第4図に示したカード受払い部は、共通記録媒体と遊技結果記録媒体との挿入口が兼用されているものを示したが、その代わりに、共通記録媒体の挿入排出口をたとえば上方のカード挿入口104で構成し、遊技結果記録媒体の挿入排出口を下方のカード排出口105で構成するようにしてもよい。その場合には、カード排出口105から挿入された遊技結果記録媒体の記録情報を読取るための記録情報読取り手段を設ける必要がある。
【0105】
図2に示すカード精算機により、遊技機の遊技の結果としての有価価値を所望の景品に交換するための景品交換用記録媒体を排出するための景品交換用記録媒体発行手段が構成されている。この景品交換用記録媒体発行手段は、遊技結果記録媒体の記録情報を読取る記録情報読取り手段と、その記録情報に含まれている遊技結果としての有価価値の範囲内で景品交換用の価値情報を景品交換用記録媒体に記録するための景品記録用有価価値記録手段と、その記録手段により記録された景品交換用記録媒体を排出する排出手段とを含む。
【0106】
カード販売機300からなる共通記録媒体販売手段は、貨幣を投入可能な貨幣投入部と、その貨幣投入部に投入された貨幣の適否を判別する適否判別手段と、該適否判別手段で適正と判別された貨幣の投入金額を判別する投入額判別手段と、販売する共通記録媒体の額を入力操作するための記録媒体額入力手段と、その記録媒体額入力手段で入力された額が投入金額判別手段で判別された額以内であることを条件として、入力操作された金額に相当する価値情報を共通記録媒体に記録する価値情報記録手段と、該価値情報記録手段で記録された共通記憶媒体を払出す共通記録媒体払出手段とを含む。
【0107】
(3) 図6に示したカード受払い部からなる共通記録媒体処理手段および遊技結果記録媒体処理手段は、カードセンサ120,138により、記録媒体挿入口に挿入された記録媒体を検出する記録媒体検出手段が構成されている。またこの記録媒体検出手段は、挿入された記録媒体が共通記録媒体か遊技結果記録媒体かを検出する記録媒体種類検出手段としても兼用されている。さらに共通記録媒体処理手段および遊技結果記録媒体処理手段は、挿入された記録媒体を所定位置にまで搬送したり所定値の記録媒体を外部に排出したりするための記録媒体搬送手段を有する。また、挿入された共通記録媒体や遊技結果記録媒体の記録情報を読取るための記録情報読取り手段と、挿入された記録媒体に所定の情報を書込むための情報書込手段とを有する。また、カードリーダライタコントローラ140により、共通記録媒体処理手段および遊技結果記録媒体処理手段を制御するための制御手段が構成されている。カード充満センサ127により、回収して貯留されている記録媒体が満杯となったことを検出する満杯検出手段が構成されている。カード欠乏センサ128により、回収されて貯留されている記録媒体が欠乏したことを検出する記録媒体欠乏検出手段が構成されている。図8,図9に示した遊技結果記録媒体において、データトラック603により、遊技結果としての有価価値情報等の所定の情報を記録するための情報記録手段が構成されている。
【0108】
(4) 本実施例の持点カードの可視表示手段は、磁気を利用したものであるが、その代わりに、消去書換可能な感熱紙すなわちサーモ・クロミックフィルムからなる感熱紙等の熱可逆性記録媒体を利用したものでもよい。このサーモ・クロミックフィルムからなる感熱紙は、ポリエステルフィルムと有機低分子物質を含んだ記録層とそれを保護するオーバーコート層で構成されている。そして、熱に応じて記録層が透明や白濁になることにより、表示データを記録する。
【0109】
(5) 図14〜図17に示した制御動作において、S25により、共通記録媒体を処理するための共通記録媒体処理手段が構成されている。S9により、挿入された記録媒体が適正であるか否かを判別する記録媒体適否判別手段が構成されている。S11により、挿入されて読取られた記録媒体の記録情報を遊技機に伝送してその遊技機の所定の記憶手段に記憶させるための情報伝送記憶手段が構成されている。S25により、遊技機による遊技が終了した時点における遊技結果としての有価価値の大きさを判別する有価価値判別手段が構成されている。S25により、記録媒体に書込んだデータと記録媒体に書込むべきデータとを比較して両者が一致するか否かを判別する一致判別手段が構成されている。S28により、その一致判別手段の判別結果が一致しないと判別された場合に警報処理を行なう警報処理手段が構成されている。SA30により、不良記録媒体を遊技に使用できない状態に加工する不良記録媒体加工手段が構成されている。SB30により、不良記録媒体が判別された場合にその不良記録媒体の外部への排出を禁止する不良記録媒体排出禁止手段が構成されている。SB31により、前記不良記録媒体排出禁止手段による禁止状態を解除操作するための禁止解除操作手段が構成されている。SB32,SB33により、前記禁止解除操作手段の操作に基づいて不良記録媒体を排出する排出制御手段が構成されている。
【0110】
また、S11の処理に伴って、遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技開始時の有価価値すなわち前回の遊技終了時の遊技結果としての有価価値と、今回の遊技終了時の遊技結果としての有価価値とをカードリーダライタコントローラに記憶させるようにしてもよい。そして、遊技者の問い合わせに応じて所定の操作をすることにより、そのカードリーダライタコントローラに記憶されている両有価価値を遊技結果記録媒体ごとに出力表示できるようにしても記録媒体に遊技開始時や遊技終了時の有価価値を記録する場合と同様の効果が得られる。
【0111】
(6) 図18のカード回収装置501により、遊技機設置島に設置された複数の遊技機に対応する遊技結果記録媒体処理手段から回収された遊技結果記録媒体を遊技機設置島の所定位置にまで回収する島回収手段が構成されている。揚送リフト506とカードタンク500とにより、前記島回収手段で回収された遊技結果記録媒体を所定箇所に集めて貯留する遊技結果記録媒体貯留手段が構成されている。配給レール507,508により、前記遊技結果記録媒体貯留手段に貯留されている遊技結果記録媒体を各遊技結果記録媒体処理手段に配給するための遊技結果記録媒体配給手段が構成されている。
【0112】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、遊技結果記録媒体が、再使用型記録媒体で構成されており、その遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合にはその遊技結果記録媒体が回収されるために、遊技結果記録媒体が無駄に浪費されることが極力防止でき、遊技結果記録媒体の発行に伴なう遊技場における経済的な負担の増加を極力抑えることができる。
【0113】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、遊技終了時における遊技結果としての有価価値に相当する価値情報が遊技結果記録媒体の可視表示手段により表示されるために、遊技結果記録媒体を再使用可能としながらも遊技結果としての有価価値の確認が容易となり、遊技者の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技用装置に用いられる共通カードおよび持点カードの流れを示す模式図である。
【図2】本発明に係る遊技用装置が用いられている遊技場の要部を示す構成図である。
【図3】ホール管理用コンピュータのブロック図である。
【図4】遊技機の一例のパチンコ機の正面図である。
【図5】パチンコ機のブロック図である。
【図6】カードの受払いを行なう部分の模式的側断面図である。
【図7】共通カードおよび持点カードの受払いを行なうカード受払い部のブロック図である。
【図8】持点カードを示し、(A)は正面図、(B)は裏面図である。
【図9】持点カードの他の例を示し、(A)は正面図、(B)は裏面図である。
【図10】図8のX−X断面の断面図である。
【図11】書込ヘッドの模式図である。
【図12】持点カードの、表示窓による表示を示す模式図である。
【図13】共通カードの正面図である。
【図14】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムのフローチャートである。
【図15】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムのフローチャートである。
【図16】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムのフローチャートである。
【図17】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムの他の例を示すフローチャートである。
【図18】持点カードの回収システムの構成図である。
【符号の説明】
100は遊技機の一例のパチンコ機、104はカード挿入口、105はカード排出口、113は精算スイッチ、120,136,138はカードセンサ、121は読取ヘッド、122,137はデータ書込ヘッド、123は消去ヘッド、126はカード貯留部、133は表示書込ヘッド、170はデータ確認センサ、177はデータ書込ヘッド、173は報知ランプ、199はゼロカード回収部、181は不良カード貯留部、140はカードリーダライタコントローラ、600は遊技結果記録媒体の一例の持点カード、600′は不良記録媒体の一例の不良カード、250は共通記録媒体の一例の共通カードである。
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技用装置に関し、詳しくは、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段を含む遊技用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技用装置において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、遊技者が遊技の結果獲得した賞品玉等の遊技結果としての有価価値を、遊技場に設置されている所定の場所(たとえば景品交換所)で遊技者が希望する商品などの景品に交換してもらうというシステムがあった。
【0003】
しかし、この種の従来のものにおいては、遊技者が多くの有価価値を獲得すればそれだけ賞品玉の個数が増え、その運搬が困難になるという問題がある。
【0004】
一方、近年ではいわゆる全国共通カード等の記録媒体すなわち遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体を用い、その共通記録媒体の記録情報によって特定される有価価値を使用して遊技が可能な遊技機が設置された遊技場が提案されている。係る遊技場の遊技機においては、この共通記録媒体を使用し、その共通記録媒体の記録情報によって特定される有価価値の範囲内で遊技機による遊技を行なうことが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の遊技結果としての有価価値を巡る問題を解決するべく、共通記録媒体に、遊技結果としての有価価値を併わせて記録することが考えられる。しかし、その場合には共通記録媒体を購入した遊技場と、共通記録媒体を使用した遊技場、さらにはその共通記録媒体を用いて遊技結果としての有価価値を獲得した遊技場など、関連する遊技場が多数にわたり、それらの間での費用の精算などについて複雑な問題が生じる。
【0006】
係る問題を解決するために、遊技結果としての有価価値を記録させる遊技結果記録媒体を、共通記録媒体とは別に設けることが考えられる。この遊技結果記録媒体に遊技結果としての有価価値を特定可能な情報を記録させ、遊技終了時に遊技者に排出するようにすれば、共通記録媒体で特定される有価価値と遊技結果記録媒体で特定される遊技結果としての有価価値とが明確に区別でき、前述のような複雑な問題を極力回避することができる。
【0007】
しかし、共通記録媒体の他に遊技結果記録媒体も遊技者に発行しなければならず、この遊技結果記録媒体により特定される有価価値がなくなった段階でその遊技結果記録媒体を破棄するようにした場合には、使用される遊技結果記録媒体の数が多くなり、遊技場の経営上無視できないコストとなる。
【0008】
本発明は、係る実情に鑑み考え出させたものであり、その目的は、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体を発行した場合における、遊技場の経済的な負担増を極力抑えることのできる遊技用装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段を含む遊技用装置であって、
前記遊技結果記録媒体処理手段は、
前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に当該遊技結果記録媒体を回収する遊技結果記録媒体回収手段と、
該遊技結果記録媒体回収手段により回収した遊技結果記録媒体を収容する回収記録媒体収容手段と、
不良遊技結果記録媒体を収容する不良遊技結果記録媒体貯留部と、
前記遊技結果記録媒体に遊技結果としての有価価値情報を記録する有価価値記録手段と、
該有価価値記録手段により記録された情報を読み取る記録情報読取部と、
前記有価価値記録手段が前記遊技結果記録媒体に記録した有価価値情報が読み取れるか、および該読み取れた有価価値情報と前記有価価値記録手段により記録された有価価値情報とが一致するかを前記記録情報読取部の読取り結果に基づいて確認することにより該遊技結果記録媒体が不良となっているか否かを判断する記録内容確認手段と、
該記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該遊技結果記録媒体を不良遊技結果記録媒体貯留部に回収するとともに、前記回収記録媒体収容手段に収容している遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体再発行手段と、
前記回収記録媒体収容手段に収容されている遊技結果記録媒体を繰り出す繰出部材と、
前記回収記録媒体収容手段の下方位置に設けられたソレノイドを含み、当該ソレノイドを励磁状態と消磁状態とに切換えることによって、前記回収記録媒体収容手段に上下方向に重なって収容されている遊技結果記録媒体が持ち上げられて最上層の遊技結果記録媒体が前記繰出部材に位置する繰出状態と、前記最上層の遊技結果記録媒体が前記繰出部材に位置しない収容状態とに切換える切換え機構とを含み、
前記回収記録媒体収容手段は、前記不良遊技結果記録媒体を前記記録情報読取部から前記不良遊技結果記録媒体貯留部まで搬送させる経路途中に配置され、
前記記録媒体再発行手段は、
前記不良遊技結果記録媒体を前記記録情報読取部から前記回収記録媒体収容手段に搬送の上、一旦、回収した後、前記切換え機構を作動させて前記繰出状態とすることにより前記回収記録媒体収容手段の最上層に位置する前記不良遊技結果記録媒体を前記繰出部材に位置させ、前記繰出部材を回転駆動して前記不良遊技結果記録媒体を前記不良遊技結果記録媒体貯留部に搬送の上、回収し、
続いて、前記不良遊技結果記録媒体が搬送されることによって新たに最上層に位置することになった遊技結果記録媒体を前記繰出し部材の回転方向を切換えることによって前記回収記録媒体収容手段から前記有価価値記録手段に搬送し、遊技結果記録媒体を再発行することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記遊技結果記録媒体は、その記録情報により特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段を含み、
前記遊技結果記録媒体処理手段は、前記遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を前記可視表示手段に表示させる遊技結果表示制御手段を含むことを特徴とする。
【0014】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に、遊技結果記録媒体回収手段の働きにより、当該遊技結果記録媒体が回収され、該遊技結果記録媒体回収手段により回収された遊技結果記録媒体が回収記録媒体収容手段に収容される。記録内容確認手段の働きにより、有価価値記録手段が前記遊技結果記録媒体に記録した有価価値情報が読み取れるか、および該読み取れた有価価値情報と前記有価価値記録手段により記録された有価価値情報とが一致するかを記録情報読取部の読取り結果に基づいて確認することにより該遊技結果記録媒体が不良となっているか否かが判断される。該記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、記録媒体再発行手段の働きにより、前記遊技結果記録媒体が不良遊技結果記録媒体貯留部に回収されるとともに、前記回収記録媒体収容手段に収容している遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報が記録されて排出される。その場合、前記記録媒体再発行手段の働きにより、前記不良遊技結果記録媒体が前記記録情報読取部から前記回収記録媒体収容手段に搬送された上で、一旦、回収記録媒体収容手段に回収された後、切換え機構が作動して前記回収記録媒体収容手段の最上層に位置する前記不良遊技結果記録媒体が繰出部材に位置し、前記繰出部材が回転駆動されて前記不良遊技結果記録媒体が前記不良遊技結果記録媒体貯留部に搬送された上で回収される。さらに、前記記録媒体再発行手段の働きにより、前記繰出し部材の回転方向が切換えられることによって、前記不良遊技結果記録媒体が搬送されることによって新たに最上層に位置することになった遊技結果記録媒体が前記回収記録媒体収容手段から前記有価価値記録手段に搬送されて、遊技結果記録媒体が再発行される。
【0015】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、遊技結果記録媒体が可視表示手段を含み、遊技結果表示制御手段の働きにより、前記遊技結果としての有価価値に相当する価値情報がその可視表示手段に表示される。
【0019】
【発明の実施例】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る遊技用装置における、共通カードと持点カードとの流れを模式的に示す図である。図1において、共通カードと持点カードとは矢印の方向に流れる。
【0021】
図1を参照して、まず未発行の共通カード250(図13参照)が準備される。この共通カードは、カード販売機などによって遊技者に対し販売される。この共通カードとは、共通カードシステムに加盟している全国の遊技場において使用可能な第三者発行型のプリペードカードのことである。この共通カードにより、遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体が構成されている。共通カードには、予め定められた金額に相当する有価価値(たとえば1000円,3000円,5000円など)を示す情報が記録されており、セキュリティコード等が払出しの際にエンコードされる。
【0022】
遊技者は、この共通カードを遊技場に持参し、パチンコ遊技機などの遊技機に設けられた共通カード用の読取装置にこの共通カードを挿入する。挿入された共通カードが有効なものであり、かつ記録された有価価値(残額)が残存している場合には、遊技機が遊技開始可能な状態となる。また、それ以前に獲得していた持点カード600(図8,図9参照)を遊技機に挿入することにより、同様に遊技が可能な状態となる。持点カードとは、遊技者が遊技機により遊技をした結果遊技者に付与される有価価値が記録されたカードであり、原則としてその遊技結果としての有価価値を獲得した遊技場においてのみ使用可能である。この持点カードにより、遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体が構成されている。なお、共通記録媒体および遊技結果記録媒体は、本実施例では磁気カードにより構成したが、その他、ICカード,光ディスクメモリ等を利用した記録媒体であってもよい。すなわち本発明における「記録」は、「記憶」をも含む広い概念である。
【0023】
共通カードを使用して遊技をした結果、その共通カードの残額(得点)が「0」となれば、その共通カードが遊技者に返却される。一方、持点カードを使用して遊技をした結果、その持点カードの持点(得点)が「0」となれば、その持点カードが遊技機内部に回収される。この回収された持点カードは、後述するように再使用される。
【0024】
一方、共通カードを使用して遊技をした結果、その共通カードの残額がまだ残存している場合には、その残額が記録された共通カードが遊技者に排出される。共通カードまたは持点カードを使用して遊技をした結果、遊技終了時における遊技結果としての有価価値(得点)がある場合には、持点カードにその得点データを書込む処理がなされ、書込まれた持点カードが適正なカードであった場合にはその持点カードが遊技者に排出される。一方、得点データが書込まれた持点カードが不良カードであった場合には、その不良カードが遊技機内に回収されるとともに、他の持点カードに得点データが書込まれて遊技者に排出されるという再発行処理がなされる。
【0025】
遊技者は、排出された共通カードや持点カードを用いて、他の遊技機で新たに遊技を行なうこともできる。さらに、遊技者は、持点カードをカード精算機に投入することにより、残得点に見合った金額の景品交換を行なうことができる。
【0026】
遊技機においては、専用の遊技中断ボタンを押すことにより、一旦遊技を中断することができる。また、一旦中断した遊技を再開することもできるし、そのまま精算を行なうことも可能である。
【0027】
図2は、本発明に係る遊技用装置が用いられた遊技場の要部を示す構成図である。図3は、遊技場に設置されたホール管理用コンピュータのブロック図である。図4は、遊技機の一例としての弾球遊技機の一種のパチンコ機の正面図である。
【0028】
図2、図3、図4を参照して、本発明に係る遊技用装置が用いられた遊技場の管理設備装置は、パチンコ機100と、共通カードを発売するためのカード販売機300と、持点カードの精算を行なうためのカード精算機400と、パチンコ機100とカード販売機300とカード精算機400とを管理するためのホール管理用コンピュータ200とを含む。
【0029】
図2および図4のパチンコ機100は、前枠101と、遊技者が打球操作をするための操作ハンドル102と、前枠101の前面下側に配置された灰皿103と、前枠101の前面下部に設けられ、共通カードおよび持点カードを受入れるためのカード挿入口104と、カード挿入口104の下方に設けられ、持点カードを払出すためのカード払出口105と、遊技客の遊技の持点をデジタル表示するための遊技持点表示器106と、遊技持点をアナログ表示するためのアナログ表示器107と、遊技客の、操作ハンドル102の操作に応答して遊技球を発射するための打玉発射装置108と、カード挿入口104、カード払出口105の後方に設けられ、共通カードおよび持点カードに対して情報の読書きを行うためのカードリーダライタを制御するためのカードリーダライタ制御部109とを含む。パチンコ機100の左上には、遊技球が入賞口に入賞した場合の表示を行なうための入賞表示器110が設けられている。パチンコ機100の上方には、パチンコ機100にトラブルが起こった場合に遊技客が操作するためのトラブルスイッチ111と、トラブルスイッチ111が押された場合にその表示を行なうためのトラブル表示器112とが設けられている。パチンコ機100の前面中央下部には、遊技を終了して精算を行なう際に押すための精算スイッチ113と、一旦遊技を中断する際に押すための中断スイッチ114とが設けられている。
【0030】
カード販売機300の前面には、カード販売機300に割当てられた固有の販売機番号301が表示されている。カード販売機300の前面には、この他にカード販売機300が使用可能であることを表示するための使用可表示器302と、カード販売機300が使用中止状態であることを表示するための使用中止表示器303と、遊技客によって投入された金額の合計を表示するための投入金額表示器304と、遊技客がカードを購入する際に紙幣を挿入するための紙幣挿入口305とが設けられている。紙幣挿入口305の後方には、挿入された紙幣を識別し、紙幣が真正なものである場合には受入れ、そうでない場合には紙幣を排出するための紙幣識別機306と、受入れられた紙幣を収納するための紙幣収納部307とが設けられている。
【0031】
カード販売機300の前面下方には、釣銭出口308が設けられている。釣銭出口308の後方には、釣銭として用いられる紙幣を収納するためめの紙幣収納部310と、紙幣収納部310に収納されていた紙幣を釣銭として払出すための紙幣払出機309とが設けられている。
【0032】
カード販売機300の前面左中央には、共通カードの購入金額(たとえば1000円、2000円、3000円、5000円、10000円の5種類の金額)のうちの1つを選択するための選択スイッチ312と、遊技客によって選択された金額に相当する有価価値情報が書込まれた共通カードを払出すためのカード払出口313とが設けられている。カード払出口313の奥には、未使用の遊技カードをストックしておくためのカードストック部314と、カードストック部314からカードを1枚取出し、遊技客によって選択された金額に相当する有価価値情報を書込むためのカードライタ部315とが設けられている。
【0033】
カード販売機300の前面左下方には、投入された紙幣によって紙幣収納部307が一杯であることを表示するための投入紙幣充満表示器316と、釣銭切れを表示するための釣銭切れ表示器317と、カードストック部314にストックされたカードがなくなっていることを表示するためのカード切れ表示器318とが配置されている。カード販売機300の内部下方には、カード販売機300の制御をするためのコントローラ319が配置されている。
【0034】
カード精算機400の前面上部には、このカード精算機400に割当てられた精算機番号401と、使用可能であることを表示するための使用可表示器402と、使用中止状態であることを表示するための使用中止表示器403とが設けられている。カード精算機400の前面右には、挿入された持点カードに記録された有価価値情報に相当する遊技玉の玉数を表示するための玉数表示器404と、玉数を金額に換算して表示するための金額表示器405と、持点カードが挿入されるカード挿入口406と、精算にかかわる情報がプリンタによって印刷された紙が排出されるプリンタ出口417とが設けられている。
【0035】
カード挿入口406の奥には、挿入された持点カードに記録された有価価値情報を読取るための持点カード読取機407と、挿入された持点カードを収納しておくための持点カード収納部408とが設けられている。プリンタ出口417の奥には、プリンタ418が設けられている。
【0036】
カード精算機400の前面左には、精算の結果紙幣が払出される紙幣払出口409と、精算の結果硬貨が払出される硬貨払出口412とが設けられている。紙幣払出口409の後方には、払出のための紙幣をストックしておくための紙幣ストック部410と、紙幣ストック部410から、精算に必要な紙幣を取出して紙幣払出口409から払出すための紙幣払出装置411とが設けられている。硬貨払出口412の後方には、硬貨をストックしておき、必要な分の硬貨を払出すための硬貨払出し装置413が設けられている。
【0037】
カード精算機400の前面左下方には、紙幣ストック部410にストックされている紙幣が欠乏していることを示す紙幣欠乏表示器414と、硬貨払出装置413にストックされている硬貨が欠乏していることを示す硬貨切れ表示器415と、持点カード収納部408が、収納された持点カードで充満していることを示すカード充満表示器416とが配置されている。
【0038】
図2を参照して、遊技客は、払出された持点カードを用いて精算しようとする場合、カード精算機400を用いることができる。遊技客は、まず持点カードをカード挿入口406に挿入する。持点カード読取機407は、持点カードに記録された持点(景品得点)などのデータを読取る。もしも挿入されたカードが適正なものでない場合には、持点カード読取機407は挿入されたカードを排出する。このとき、アラームなどの異常処理を行なうようにしてもよい。
【0039】
挿入された持点カードが適正なものである場合には、カード精算機400は、持点カードを持点カード収納部408に収納する。そして、持点カードから読取った持点(景品得点)に対応する玉数を、玉数表示器404に表示する。また、相当する金額を金額表示器405に表示する。
【0040】
カード精算機400は、紙幣ストック部410に収納されていた紙幣から、払出しに必要な数の紙幣を取出し、紙幣払出装置411を用いて、紙幣払出口409から遊技客に対して払出す。また、精算に硬貨が必要な場合には、硬貨払出装置413が、必要な硬貨を硬貨払出口412に排出する。カード精算機400は、精算内容をプリンタ418を用いて印刷する。印刷された用紙はプリンタ出口417から排出される。これにより、持点カードを用いた精算は終了する。
【0041】
カード販売機300がターミナルボックス187を介して共通カード発行会社の集中管理コンピュータに回線接続されており、共通カードの販売金額や販売枚数等の販売情報が前記集中管理コンピュータに伝送される。カードリーダライタ制御部109もそれぞれにターミナルボックス187を介して前記集中管理コンピュータに回線接続されており、共通カードの遊技機への使用金額等の情報が集中管理コンピュータに伝送される。なお、本実施例では、共通カードや持点カードを精算して貨幣を払出すようにしたが、カード精算機400により持点をレシート等に記録して発行することでそのレシートを景品交換に使用できるようにしてもよいし、カード精算機400により、持点相当分の景品を払出すようにしてもよい。図中、186は引落しスイッチであり、共通カードを挿入した状態で操作されることにより引落し単位額(たとえば500円)分の有価価値が共通カードの残額から引落されて遊技に使用される。185は共通カードの残額を表示する共通カード残額表示器である。
【0042】
図2、図3を参照して、ホール管理用コンピュータ200は、コンピュータ本体203と、コンピュータ本体203に接続されたCRT(Cathode Ray Tube)201と、プリンタ202と、キーボード204とを含む。ホール管理用コンピュータ200はさらに、電源回路212を含む。電源回路212およびコンピュータ本体203は、電源断による情報の消失を防ぐために、電圧の降下を補償することができるバックアップ電源213を介して電源に接続されている。コンピュータ本体203には、カード販売機300、カード精算機400、パチンコ機100、遊技機の一例のパチスロ機700などが接続されている。
【0043】
図3を参照して、コンピュータ本体203は、バックアップ電源213から電源を供給され、ホール管理のための様々な処理を行なうためのMPU(Micro Processing Unit)206と、MPU206の記憶装置207と、MPU206に接続された大量のデータを記憶するための磁気ディスク208と、MPU206に接続されたフロッピーディスクドライバ209と、CRT201、プリンタ202、キーボード204などとMPU206とを接続するための処理装置210と、カード販売機300、カード精算機400、パチンコ機100、パチスロ機700などをMPU206に接続するためのデータ接続装置211とを含む。
【0044】
コンピュータ本体203の処理装置210には、カードライタ205を接続してもよい。カードライタ205は、共通カードもしくは持点カードに、所望のデータを書込むためのものである。カードライタ205を用いて共通カードもしくは持点カードに特定のデータを書入れることにより、そのカードが挿入された場合にパチンコ機100などが、予め定められた動作をするようにパチンコ機100の遊技プログラムを作成することができる。したがって、カードライタ205によって所望のテストに必要なカードを作成すれば、非常に簡単な操作でパチンコ機100などの動作状態のチェックを行なうことができる。
【0045】
図3を参照して、カード販売機300、カード精算機400、パチンコ機100などはいずれもホール管理用コンピュータ200に接続され、ホール管理用のデータをコンピュータ200に与えている。コンピュータ本体203は、データ接続装置211を介して与えられる、ホール管理用のデータに基づいて、ホール管理処理を実行している。そして、ホールの売上処理、あるいは事故処理などについての情報がCRT201上に随時表示されるとともに、必要ならばプリンタ200によって印刷される。
【0046】
図5は、パチンコ機100のブロック図である。図5を参照して、パチンコ機100は、ホール管理用コンピュータ200のデータ接続装置211に接続され、パチンコ機100の各部の制御を行なうための、ROM(Read−OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)などを有するMPU117と、MPU117に接続され、共通カードや持点カードに対するデータの入出力およびその受払いを行なうカード受払部を制御するためのカードリーダライタコントローラ140を含む。図2に示される持点表示器106、共通カード残額表示器185、アナログ表示器107、入賞表示器110、精算スイッチ113、中断スイッチ114、引落しスイッチ186はいずれも、MPU117に接続されている。パチンコ機100はさらに、遊技時に様々な効果音を発生するためのスピーカ115と、パチンコ機100において行なわれる遊技の実際のコントロールを行なうための遊技コントローラ116とを含む。遊技コントローラ116には、発射される遊技玉を検出するための発射玉センサ152と、正常に発射されず、打玉発射装置108付近に戻ってくるファール玉を検知するためのファール玉センサ156と、正常に発射され、各入賞口に入賞した入賞したセーフ玉を検知するためのセーフ玉センサ160とが接続されている。
【0047】
図6は、パチンコ機100の、カードの受払いを行なう部分の模式的側面図である。図6を参照して、カード挿入口104の奥には、挿入された持点カード600や共通カード250を搬送するためのカード搬送ローラ125a,125bと、カード搬送ローラ125a,125bを駆動するためのカード搬送モータ(1)124とが設けられている。カード搬送モータ(1)124およびカード搬送ローラ125bのさらに奥には、挿入された持点カード600を貯留しておくためのカード貯留部126が設けられている。カード貯留部126に搬送されてきたカードはこのカード貯留部126の最下部に落下して貯留される。このカード貯留部126の最下部には、貯留された持点カード600を送出側に搬送するためのカード搬送ローラ130と、そのカード搬送ローラ130を駆動するためのカード搬送モータ(3)129とが設けられている。カード搬送ローラ130によって送出側(図示左側)に搬送された持点カード600を、さらに送出側に搬送するためのカード搬送ローラ132a,132bと、カード搬送ローラ132a,132bを駆動するためのカード搬送モータ(2)131とが設けられている。カード搬送ローラ132bのさらに前方には、持点カード排出口105が位置している。
【0048】
カード貯留部126最下端部のさらに奥側には、持点カード600を取込側(図示右側)に搬送してゼロカード回収部199に回収して、ゼロカード回収部199にストックされている持点カード600を送出側に繰出したりするためのカード繰出ローラ175と、そのカード繰出ローラ175を回転駆動するためのカード繰出モータ(1)171が設けられている。ゼロカード回収部199の下方位置には、ソレノイド178が設けられており、このソレノイド178が励磁されることにより、ゼロカード回収部にストックされている持点カード600が上方に持ち上げられる。ゼロカード回収部199の上方には、カード繰出モータ(2)172で正転および逆転方向に回転駆動される繰出ローラ176が設けられている。ゼロカード回収部199のさらに奥側には、不良カード600′をストックするための不良カード貯留部181が設けられており、カード回収モータ180により回転駆動されるカード回収ローラ180′の働きにより不良カード600′がこの不良カード貯留部181に回収される。
【0049】
カード挿入口104の近傍には、挿入されたカードが共通カードであることを検出するためのカードセンサ138と、挿入されたカードが持点カードであることを検出するためのカードセンサ120とが設けられている。カードセンサ120,138はともに、カードリーダライタコントローラ140に接続されている。カード搬送ローラ125aの下方には、カードリーダライタコントローラ140にそれぞれ接続され、挿入されたカードに記録されている有価価値情報を読取るための読取ヘッド121と、挿入されたカードが共通カードである場合に、払出しの際に記録データを消去した後新たな有価価値情報を共通カードに書込むためのデータ消去書込ヘッド12とが配置されている。
【0050】
ゼロカード回収部199の側面の上部には、カードリーダライタコントローラ140に接続され、ゼロカード回収部199内に持点カードが充満していることを検出するためのカード充満センサ127が設けられている。ゼロカード回収部199の側面下部には、ゼロカード回収部199内の持点カードがほぼなくなっていることを検出するためのカード欠乏センサ128が設けられている。カード充満センサ127は、ゼロカード回収部199内の持点カード600を遊技場の係員が取出す際に、カード欠乏センサ128はゼロカード回収部199内に持点カード600を遊技場の係員が補給する際にそれぞれ利用される。
【0051】
カード搬送ローラ132aの下部のカード搬送ローラ130側には、カードリーダライタコントローラ140に接続され、カード搬送ローラ130から搬送されてきた持点カードを検出するためのカードセンサ136が設けられている。このカードセンサ136のカード送出側近傍位置には、カードリーダライタコントローラ140に接続されたデータ表示消去ヘッド123が設けられており、カード送出側に搬送されたきた持点カードの記録内容および表示内容をこのデータ表示消去ヘッド123により一旦消去する。そして、カード搬送ローラ123aのほぼ真下には、排出される持点カード600に、遊技終了時における遊技結果としての有価価値を特定するための情報を書込むための書込ヘッド137が設けられている。カード搬送ローラ132aとカード搬送ローラ132bとの間には、カードリーダライタコントローラ140によって制御され、持点カード600の可視表示部(表示窓)601へのデータの書込みを行なうための表示書込ヘッド133が設けられている。この可視表示部については後述する。なお、173は報知ランプである。
【0052】
次に、このカードの受払いを行なう部分の動作の概略を簡単に説明する。カード挿入口104に共通カード250が挿入されればその旨がカードセンサ138により検出されてカード搬送モータ(1)124が回転駆動してカードを取込方向に搬送し、その共通カード250に記録されているカード残額が読取ヘッド121により読取られてカード貯留部126の手前で停止し、引落スイッチ186が操作される毎に、引落単位額分の有価価値がその共通カードから引落とされる。そして、引落単位金額が引落とされる毎に共通カードの残高がデータ消去書込ヘッド122により引落し後の残額に書替えられる。そして、精算スイッチ113が操作された場合や共通カードのカード残額がなくなった時点でカード搬送モータ(1)124が逆転してその共通カード250がカード挿入口104から排出される。
【0053】
一方、カード挿入口104から持点カード600が挿入された場合にはカードセンサ120によりその旨が検出され、その持点カード600に記録されている持点(景品得点)が読取ヘッド121により読取られ、その持点の範囲内で遊技が可能となる。そして、その挿入された持点カードはカード貯留部126内にまで搬送されてカード貯留部126内に貯留された状態となる。遊技者が遊技をした後精算スイッチ113を操作すれば、その操作時点における獲得得点すなわち遊技結果としての有価価値が残存する場合にはカード貯留部126内の持点カード600がカード排出方向に搬送されてデータ表示消去ヘッド123により記録データおよび表示が一旦消去された後、その遊技終了時における得点データがデータ書込ヘッド137により書込まれ、次に、その書込まれた得点データに相当する価値情報が表示書込ヘッド133により可視表示部(表示窓)601に表示される。次にデータ書込ヘッド(2)137,表示書込ヘッド133により書込まれたデータが適正であるか否かをデータ確認センサ170により読取り確認し、その結果適正であり排出せんとする持点カードが不良カードでないと判断される場合にのみ持点カード600がカード払出口105から排出される。なお、データ確認センサ170によるデータの確認の結果、払出さんとする持点カード600が不良カード600′であると判別された場合には、その持点カードがカード取込方向に搬送され、一旦ゼロカード回収部199内に回収され、その状態でソレノイド178が励磁されてその不良カード600′が上方に持ち上げられて、カード繰出ローラ176,カード回収ローラ180′の働きにより、不良カード貯留部181に搬送されて回収される。
【0054】
一方、持点カード600が挿入されて遊技をした結果、遊技終了時に得点が0になった場合には、カード貯留部126内に貯留されている持点カード600がカード取込方向に搬送されてゼロカード回収部199内に回収されて収容される。このゼロカード回収部199内に回収される際に、データ書込ヘッド(3)177によりその回収せんとする持点カード600に回収済情報が記録される。なお、このゼロカード回収部199内に回収されている持点カード600は、カード挿入口104に挿入された後何らカードデータが消去されていないために、カード挿入時における景品得点データがそのまま記録された状態で収容されている。
【0055】
共通カードを挿入して遊技をした結果、遊技終了時に獲得得点が存在する場合には、ソレノイド178が励磁されてカード繰出ローラ176,171によりゼロカード回収部に貯留されている持点カード600が繰出され、カード排出方向に搬送され、データ表示消去ヘッド123によりデータが一旦消去された後、前述と同様に、データ書込ヘッド(2)137,表示書込ヘッド133により所定のデータが書込まれてデータ確認センサ170による確認の結果問題なければ遊技者に払出される。この図6に示したカードの受払いを行なう部分により、遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される有価価値を使用して遊技を可能にする共通記録媒体処理手段と、遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段とが兼用構成されている。前記ゼロカード回収部199により、後述する遊技結果記録媒体回収手段により回収された遊技結果記録媒体を収容する回収記録媒体収容手段が構成されている。
【0056】
図7は、カードリーダライタコントローラ140およびカード受け払い部分のブロック図である。図7を参照してカードリーダライタコントローラ140は、ROMおよびRAMを有するMPU146を含む。カードセンサ120,136,138はそれぞれ検出回路120a,136a,138aを介してMPU146に接続されている。カード充満センサ127,カード欠乏センサ128は、それぞれ検出回路127a,128aを介してMPU146に接続されている。データ確認センサ170は検出回路182を介してMPUに接続されている。データ読取ヘッド121は検出回路121aを介してMPU146に接続されている。
【0057】
データ消去書込ヘッド122,データ書込ヘッド(2)137,データ書込ヘッド(3)177は、共通の書込制御回路142を介してMPU146に接続されている。持点カードの可視表示およびカードデータを消去するためのデータ表示消去ヘッド123は、消去制御回路143を介してMPU146に接続されている。可視表示を持点カードに書込むための表示書込ヘッド133は、表示書込制御回路144を介してMPU146に接続されている。カード搬送モータ124,131,129,カード繰出モータ171,172,カード回収モータ180はいずれもモータ駆動回路145を介してMPU146に接続されている。報知ランプ173はランプ回路174を介してMPU146に接続されている。ソレノイド178はソレノイド回路179を介してMPU146に接続されている。
【0058】
図8は持点カードを示し、(A)はその正面図、(B)はその裏面図である。図9は持点カードの他の例を示し、(A)はその正面図、(B)はその裏面図である。図10は、図8の持点カードのX−X矢印断面図である。なおこの図10は、カードの厚み方向に誇張して描かれている。特に図10を参照して、持点カード600は、ベースシート606と、表示窓601を形成するようにベースシート606の表面に形成されたスペーサ607と、スペーサ607上に貼り付けられた透明フィルム608と、透明フィルム608上に、表示窓601を残すように形成された印刷面604と、ベースシート606の裏面に形成された、磁気記録のための磁性層605と、ベースシート606と透明フィルム608とに挟まれた空間で、かつスペーサ607によって規定される空間に封入された鉄粉609とを含む。
【0059】
図8を参照して、持点カード600の裏面の磁性層605には、表示窓(可視表示部)601に表示される持点情報をドットマトリックスで表わすための表示用データが記録される表示トラック602と、持点データ(景品得点データ)等のカードデータが機械的に読取り可能な形で書込まれるデータトラック603とが形成されている。カードデータとは、図8(B)に示されているように、遊技店コード,カード発行年月日,カードナンバー,景品得点(持点),回収済情報,セキュリティコードなどである。なお、本実施例では、遊技結果としての有価価値を特定可能な情報として遊技結果としての有価価値自体すなわち景品得点自体を記録する例を示したが、持点カードのデータトラック603には景品得点を記録せずに、ホール管理用コンピュータ200の記憶部(たとえば主記憶装置207)にカードナンバーと対応させて景品得点を記憶するようにし、遊技開始時や精算時には、持点カードのカードナンバーを手掛にその持点カードの景品得点を特定し、ホール管理用コンピュータの記憶部から読出すようにしてもよい。この場合にはカードナンバーが景品得点(持点)を特定可能な情報ということになる。
【0060】
図10を参照して、磁性層600は、容易に磁化される。ベースシート606は十分薄く、封入された鉄粉609は、磁性層605の磁化された部分に付着する。したがって、磁性層605に、所望の形状を有する磁化領域を形成することにより、鉄粉609によって、その領域と同じ形状が表示窓601内に形成される。表示窓601,磁性層605,鉄粉609により、前記遊技結果記録媒体の記録情報によって特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段が構成されている。
【0061】
図11は、表示書込ヘッド133の模式図である。表示書込ヘッド133は、各々が7×5のマトリックス状に配置されたドット135を有し、それぞれ1字分の表示書込みを行なうヘッド134a〜134nを含む。たとえばヘッド134aの7×5のドットマトリックスを用いて、磁性層605(図10参照)に、所望の形状を有する磁性領域を形成することができる。ヘッド134a〜134nは、それぞれカードリーダライタコントローラ140によって制御される。
【0062】
図12は、表示窓601内に文字が形成された状態(a)と文字が消去された状態(b)とを示す表示窓601,601a,601bの模式図である。図12(a)に示すように、ヘッド134a〜134nを用いて磁性領域を形成し、鉄粉を磁性層605(図10参照)に引き付けるとにより、表示ドット141が形成される。表示ドット141が、所望のキャラクタを構成するように、ヘッド134aの各ドット135を制御すれば、表示窓601上には所望の数字列が形成される。この数字列を用いて、たとえば持玉数等の遊技結果としての有価価値を表示することができる。
【0063】
この遊技結果としての有価価値の表示は、磁性層605(図10参照)の磁性化を取除くことにより、完全に消去することができる。その状態を図12(b)に示す。この場合磁性層605に引き付けられる鉄粉は存在しないため、表示ドットは形成されず、鉄粉609は表示窓601内を自由に移動する。
【0064】
図8に示した持点カードの場合には、表示窓601が1つだけ設けられたものであり、この表示窓601に遊技終了時点における得点(景品得点)が表示された状態で遊技者に持点カード600が排出される。一方、図9に示す持点カードの場合には、データトラック603に、遊技店コード,カード発行年月日,カードナンバー,遊技開始時の得点,遊技終了時の得点,回収済情報,セキュリティコード等が記録されている。すなわち、図8に示された持点カード600の場合には、遊技終了時点における得点(景品得点)のみが有価価値情報として記録されていたのであるが、この図9に示す持点カード600の場合には、それに加えて、遊技開始時点における得点(景品得点)のデータも記録するようにした。そして、図9(A)に示すように、遊技開始時得点表示用の表示窓601aと遊技終了時点得点表示用の表示窓601bとを設け、それぞれの表示窓601a,601bにより、遊技開始時点の得点と遊技終了時点の得点とを表示するようにした。なお、この図9に示す持点カードの場合は、回収済情報は必ずしも記録させる必要はない。この図9に示す持点カードの場合は、表示窓601a,601b,磁性層605,鉄粉609により、前記遊技結果記録媒体の記録情報によって特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段が構成されている。
【0065】
図8および図9に示した持点カードの場合には、そのカードデータとカードデータの景品得点を表示する表示窓の表示データとが書替可能に構成されているために、たとえ景品得点が0になったとしても、再度遊技結果としての有価価値を記録させて再使用することができ、この持点カード600により、記録情報が新たな情報に書替えられることにより再使用が可能となる再使用型記録媒体が構成されている。
【0066】
図13は共通カードの記録情報を説明するための正面図である。
【0067】
図13に示された共通カード250は、情報記録領域である磁気ストライプ251には、共通カードの番号である共通カードNO.,この共通カード250を発行した発行店コード,共通カード250が発行された発行年月日,共通カードが有する有価価値であるカード残額,共通カード250のセキュリティを保持するためのセキュリティコードが記録されている。この共通カード250は、図示するように1万円カードであり、共通カード250の購入時には、遊技者が支払った購入代金としての1万円に相当する有価価値がカード残額に記録された状態で遊技者に払出される。
【0068】
図1〜図13を参照して、本発明に係る遊技用装置を用いた遊技および精算などは以下のように行なわれる。遊技者がこの遊技場でパチンコ機などの遊技機により遊技をする際には、遊技者はまずカード販売機300から共通カード250を購入する。まず紙幣を紙幣挿入口305に挿入する。挿入された紙幣は紙幣識別機306によって識別され、不適正な紙幣であった場合は利用者に返却される。適正な紙幣であった場合は紙幣収納部307内に紙幣が取込まれる。投入紙幣に相当する金額が投入金額表示器304によって表示される。
【0069】
遊技者は、投入金額表示器304の表示額の範囲内で選択スイッチ312を選択操作する。前述のように共通カード250には、1000円,2000円,3000円,5000円,10000円の5種類の金額のカードがあり、選択スイッチ312のいずれかを押圧することにいより、希望する共通カードを指定することができる。カードストック部314には、未使用の共通カードが予めストックされている。カードライタ部315は、カードストック部314から共通カードを1枚取出し、指定された金額に相当する有価価値情報やセキュリティコードなど必要な情報をエンコードし、カード払出口313から払出す。遊技者は、この共通カード250を受取り、遊技機100で遊技することができる。なお、この共通カード250の場合は、有価価値情報としてのカード残高データを直接共通カードに記録させる代わりに、そのカード残高を共通カード発行会社のホストコンピュータに共通カードナンバーとともに記憶させておき、共通カード使用時においてそのホストコンピュータと通信し、使用せんとする共通カード250のカードナンバーを手掛かりにホストコンピュータがそのカードに相当するカード残高を割り出してその割り出されたカード残額の範囲内で遊技が可能となるようにしてもよい。
【0070】
釣銭がある場合には、釣銭のための紙幣収納部310から、必要な紙幣を紙幣払出機309が取出す。取出された紙幣は釣銭出口308から遊技者に払出される。コントローラ319は、カード販売機300の各ブロックの動作を監視しており、カードストック部314が投入紙幣で一杯になった場合には投入紙幣充満表示器316を、紙幣収納部310に適正な量の紙幣が残っていなくなった場合には釣銭切れ表示器317を、カードストック部314に適正な枚数のカードが残っていなくなった場合にはカード切れ表示器318をそれぞれ点灯する。そして、紙幣の投入ができなくなり、必要な釣銭がなくなり、あるいは未使用のカードがなくなった場合には、使用可表示器302の表示を中止し、使用中止表示器303を点灯させる。
【0071】
パチンコ機100で遊技をする場合、遊技者は共通カード250または前回の遊技で獲得した持点カード600をカード挿入口104に挿入する。挿入口104にカードが挿入された場合、図5,図6,図7に示されるカードリーダライタコントローラ140が以下のように動作する。カードリーダライタコントローラ140のMPU146が実行するプログラムは、予めMPU146のROM(図7参照)に格納されており、図14〜図17に示すような制御の構造を有する。以下、図5,図6,図7および図14〜図17を参照して、カードリーダライタコントローラ140の、動作を説明する。
【0072】
挿入されたカードが共通カード250である場合は、カードセンサ138がその旨を検知し、検出回路138aを介してその情報がカードリーダライタコントローラ140に与えられる。投入されたカードが持点カード600である場合は、カードセンサ120がその旨を検出し、検出回路120aを介してその検出情報をカードリーダライタコントローラ140に与える。
【0073】
図14を参照して、カードリーダライタコントローラ140のMPU146で実行されるプログラムのステップS(以下単にSという)1において、カードセンサ138がONであるか否かが判断される。判断の答がYESであれば制御がS25に進み、さもなければ制御がS2に進む。S25においては、共通カード250が挿入されたときの処理が行なわれる。その処理を簡単に説明すると、たとえば挿入された共通カード250が適正でありかつカード残額がある場合には、そのカード残額がデータ読取ヘッド121により読取られて、前述したように引落スイッチ186が操作される毎に引落単位額(たとえば500円)分の有価価値が引落とされ、その引落有価価値を使用して遊技が可能となる。そして、精算スイッチ113が操作されることにより、カード残額が残存している場合にはその共通カードを遊技者に返却し、カード残額が0になった場合はその共通カード250を機内に取込む。なお、引落スイッチ186による手動操作に基づいた引落の代わりに、自動引落制御を行なってもよい。すなわち、適正でかつカード残額が残っている共通カード250が挿入されたことにより自動的に引落単位額分の有価価値を引落し、その引落有価価値を使用して遊技を行ない、その引落有価価値が0または0に近くなった段階で自動的に再度共通カード250から引落単位額分の有価価値を引落として遊技に使用できるようにしてもよい。さらに他の方法としては、適正でかつカード残額が残存する共通カード250が挿入された状態で、遊技者が打球操作して発射玉センサ152が発射玉を検出するごとにその発射玉に相当する金額が挿入カードのカード残額から減額され、入賞玉やファウル玉が発生することにより得点が加算更新された場合には、その得点のほうから優先して発射玉の発生に伴なう減額制御を行ない、その得点が0になった段階で再度挿入カード250のカード残額から発射玉に伴なう減額制御を行なうようにしてもよい。
【0074】
S2においては、カードセンサ120がONであるか否かの判断がなされ、ONでない場合にはS3に進み、精算スイッチが操作されてONになったか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS4に進み、カード充満センサがONになったか否かの判断がなされ、なっていない場合にS5に進み、カード欠乏センサがONになっているか否かの判断がなされ、なっていない場合にはS1に戻る。このS1ないしS5のループの巡回途中で、持点カード600がカード挿入口104に挿入されればカードセンサ120がONになり制御がS7に進み、カード搬送モータ(1)124が正転にONされて、挿入された持点カード600がカード取込方向(図6の右方向)に搬送される。そして、その搬送途中で、S8により、カード情報の読取処理が行なわれる。このカード情報は図8(B),図9(B)に示したデータである。そして、S9に進み、挿入されたカードが適正で有効なカードであるか否かの判断がS8の読取情報に基づいて判断される。そして、有効でないと判断された場合にはS10に進み、カード搬送モータ(1)124を逆転にONして挿入された持点カード600をカード挿入口104から遊技者側に排出する処理がなされてS13に進み、カード搬送モータ(1)124をOFFにしてS1に戻る。なお、S9による判断は、前述した回収済情報が持点カード600に記録されているか否かの判断も行なわれ、回収済情報が記録されている場合は有効でないと判断してS10に進む。この回収済情報は、後述するS45により持点カード600に書込まれるものであり、持点カード600を挿入して遊技をした結果遊技結果としての有価価値である得点データが0となった場合に、その挿入されている持点カード600がゼロカード回収部199に回収されるのであり、その回収する際にデータ書込ヘッド(3)177により書込記録される情報である。そして、ゼロカード回収部にストックされている持点カードが不測に盗まれた場合はその持点カードが不正使用されるおそれがあり、その不正使用された場合はその持点カードに回収済情報が記録されているために、S9によりNOの判断がなされてS10以降のカード排出処理が行なわれ、持点カードの不正使用を受付けないように制御する。なお、前述した図9に示す持点カード600の場合には、回収済情報は必ずしも必要ではなく、回収済情報を記録しない場合には、遊技終了時得点が0になっているか否かをS9により判別し、0になっている場合にはNOの判断がなされてS10以降のカード排出処理を行なうようにしてもよい。これにより、前述と同様にゼロカード回収部から盗難された持点カード600の不正使用を受付けないようにすることができる。S9により挿入された持点カード600が有効であると判断された場合にはS11に進み、挿入された持点カード600から読取った情報のうち、前回までの遊技で獲得した有効得点(景品得点)に関する情報を、パチンコ機100のMPU117内のRAMに格納する処理がなされる。今回の遊技においては、この格納された有効得点から遊技がスタートすることになる。次にS12に進み、挿入された持点カード600をカード取込方向に搬送してカード貯留部126(図6参照)での保留が終了したか否かの判断がなされ、挿入カード600がカード貯留部126の最下部に保留された状態でS12よりYESの判断がなされてS13に進む。
【0075】
S1ないしS5のループの巡回途中で、精算スイッチ113が操作されればS3によりYESの判断がなされてS14に進む。一方、S1ないしS5のループの巡回途中で、ゼロカード回収部199におけるカード充満センサ127あるいはカード欠乏センサ128(図6参照)がONになれば、S6に進み、処理アラームが実行されてアラームが発生され、遊技場の係員などに異常が報知される。遊技場の係員は、この報知を聞きつけて、ゼロカード回収部199を点検し、持点カード600が満杯となっている場合にはその持点カード600の一部を取出して減少させ、持点カード600が欠乏している場合には、持点カードを補充する作業を行なう。この作業が行なわれればアラームは解除され、S1〜S5のループの巡回に戻る。
【0076】
精算スイッチ113が操作された場合にはS3によりYESの判断がなされて、制御が図15に示すS14に進む。S14では、共通カード250を使用した遊技か否かが判断され、遊技者が持点カード600を挿入して遊技をした場合には、NOの判断がなされS15に進み、精算スイッチが操作された時点における遊技結果としての有価価値である得点データが「0」であるか否かの判断がなされる。「0」でない場合すなわち得点データが残存している場合には、S16に進み、カード搬送モータ(3)129(図6参照)を正転にONし、カード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をカード排出側に搬送する処理がなされ、カードセンサ(2)136が持点カード600を検出してS17によりYESの判断がなされるまでカード搬送モータ(3)129の正転が続行される。そして、持点カード600がカードセンサ(2)136により検出された段階でS18に進み、カード搬送モータ(3)129をOFFにし、次にS19によりカード搬送モータ(2)136を正転にONする処理がなされる。これにより、持点カード600はさらにカード排出方向に搬送されることとなる。つぎにS22に進み、カードデータおよび可視面データの消去スイッチをONしてデータ表示消去ヘッド123により、搬送中の持点カード600のカードデータと表示窓601,601a,601bによる表示データとが消去される。次にS21に進み、精算時点における得点データすなわち遊技終了時における遊技結果としての有価価値データが持点カード600の磁気面(データトラック603)に書込まれる。次にS22に進み、S21により書込んだ得点データに相当する価値データをカードの可視面(表示窓601,601a,601b)に表示するためのデータを書込む処理がなされる。このS22による書込は、表示書込ヘッド133によりなされる。S22により、遊技終了時における遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を前記可視表示手段に表示させる遊技結果表示制御手段が構成されている。
【0077】
次にS23に進み、S21,S22により書込まれたデータをデータ確認センサ170により読取り確認する処理が行なわれ、S24に進み、その読取り確認の結果当該持点カード600が寿命等により不良カードとなっているか否かの判断がなされる。この判断基準は、書込みデータが全く読取れない場合、読取れるが書込みデータとS21,S22により書込むべき得点データとが一致していない場合、データは一致しているが読取り難い場合等に不良カードである旨の判断を行なう。不良カードである場合にはS29に進み、報知ランプ173を点灯するとともにS30以降の不良カード600′の回収制御がなされる。一方、不良カードでないと判断された場合にはS26に進み、カード排出口105から持点カードを排出し、S27に進み、カード搬送モータ(2)136をOFFにしてS1に戻る。
【0078】
データ確認センサ170とS23とにより、遊技結果記録媒体に記録した情報を読取って確認する記録内容確認手段が構成されている。報知ランプ173とS29とにより、前記記録内容確認手段による確認の結果、遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、その不良記録媒体が発生した旨の報知を行なうための報知手段が構成されている。なお、この報知手段は、報知ランプ等の視覚的な報知に代えてまたそれに加えて、スピーカ等から警報音を発生する等の聴覚を通じての報知を行なうものであってもよい。
【0079】
不良カード600′が発生した場合には、S30により、カード搬送モータ(2)131を逆転にONして不良カード600′をカード取込側(図6の右側)に搬送し、次にS31に進み、カード搬送モータ(3)129を逆転にONし、不良カード600′をさらにカード取込方向に搬送し、さらにS32により、カード繰出モータ(1)171を逆転にONし、不良カード600′をさらにカード取込方向に搬送し、不良カード600′がゼロカード回収部199まで搬送されてS33によりYESの判断がなされるまでS30ないしS32の搬送処理が行なわれる。そして、不良カード600′がゼロカード回収部199内にまで搬送された時点で、S34に進み、カード搬送モータ2,3およびカード繰出モータ(1)をOFFにする処理がなされる。不良カード貯留部181内の不良カード600′は後に遊技場の係員が回収する。次にS35に進み、ソレノイド178をONしてゼロカード回収部199内のカードを上方に持ち上げ、さらにカード繰出モータ(2)172を逆転にONし、ゼロカード回収部199内に貯留されている持点カード600のうちの最上部の持点カードすなわち不良カード600′をさらにカード取込方向(図6の右側方向)に搬送する処理がなされ、S36により、カード回収モータ180をONし、不良カード600′を不良カード貯留部181にまで搬送する処理がなされる。そして、不良カード600′が不良カード貯留部181内に回収された時点でS37によりYESの判断がなされてS38に進み、報知ランプ173が消灯され、S39に進み、カード繰出モータ(2)172とカード回収モータ180とをOFFにする処理がなされる。次にS40に進み、カード繰出モータ171,172を正転にONし、不良カード600′が回収された後のゼロカード回収部199内に収容されている持点カード600の最上部の1枚目をカード排出方向(図6の左側方向)に搬送する処理がなされ、カードの繰出しが完了してS41によりYESの判断がなされた段階で、S42に進み、ソレノイド178をOFFしてゼロカード回収部199内の持点カード600を下方に移動させるとともに、カード繰出モータ171,172をOFFにする処理がなされる。なお、不良カード貯留部181内の不良カード600′は後に遊技場の係員が回収するようにしてもよいし、遊技機設置島内に回収コンベアを設け、設置島で発生した不良カード600′を自動的に回収するようにしてもよい。
【0080】
次に制御が前記S16に進み、S16以降の持点カード600へのデータの書込排出および書込データの確認処理が再度実行される。この段階で、再度S24により不良カード600′が発見されれば、前述した不良カード600′の回収動作を再度実行する。前記S16〜S42により、前記記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該不良記録媒体の排出を禁止するとともに、他の遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体再発行手段が構成されている。
【0081】
遊技者が持点カード600を挿入して遊技をした結果精算操作時において得点データすなわち遊技結果としての有価価値が「0」となっている場合には、図16に示すS43に進み、挿入されてカード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をゼロカード回収部199に回収するための制御が行なわれる。またS43には、カード搬送モータ(3)129を逆転にONし、次にS44により、カード繰出モータ(1)171を逆転にONし、カード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をカード取込方向(図6の右側方向)に搬送する処理がなされる。この搬送途中において、S45には、回収済情報の書込処理がなされる。この回収済情報は、データ書込ヘッド(3)177により持点カード600に書込まれる。次にS46に進み、ゼロカード回収部199に持点カード600が回収されたか否かの判断がなされ、回収された段階でS47に進み、カード搬送モータ(3)129とカード繰出モータ(1)171とをOFFにした後S1に戻る。S15,S43〜S47により、前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に当該遊技結果記録媒体を回収する遊技結果記憶媒体回収手段が構成されている。データ書込ヘッド(3)177とS45とにより、前記遊技結果記録媒体回収手段により回収される遊技結果記録媒体に回収された旨を表わす回収済情報を記録する回収済情報記録手段が構成されている。
【0082】
図9に示した持点カード600を使用して遊技が行なわれた場合であって、遊技終了時において得点データが「0」となりS15によりYESの判断がなされた場合には、カード搬送モータ(3)129を正転にONしてまずカード貯留部126の最下部に保留されている持点カード600をカード排出方向に搬送し、さらにカード搬送モータ(2)131も正転方向にONして持点カード600をさらにカード排出方向に搬送させながら、データ書込ヘッド(2)137および表示書込ヘッド133により、遊技開始時における得点データと遊技終了時における得点データ(この場合には「0」)とを書込み、その後カード搬送モータ(2)131,カード搬送モータ(3)129,カード繰出モータ(1)171を逆転させて持点カード600をゼロカード回収部199内に回収する。
【0083】
遊技者が共通カード250を挿入して遊技を行ない、精算スイッチ113が操作された場合には、S24によりYESの判断がなされて、図16に示すS48に進む。S48では、得点データが「0」であるか否かの判断がなされ、「0」である場合にはそのままS1に戻るが、「0」でない場合すなわち遊技終了時における得点データが存在する場合にはS49に進み、以降の持点カード600への得点データの書込排出制御が行なわれる。まずS49により、ソレノイド178がONされてゼロカード回収部199内の持点カード600を上方に持ち上げ、次に前記S40に進み、ゼロカード回収部199内の持点カード600をカード排出方向に搬送して、遊技終了時における遊技結果としての有価価値を書込み、さらにその書込データを確認して不良カードであるか否かの判別等を行なう前述した制御が実行される。前記S14,S48,S49,S40〜S42,S16〜S27により、前記回収記録媒体収容手段に収容されている遊技結果記録媒体に、前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する遊技結果記録媒体発行手段が構成されている。
【0084】
図17は、本発明の別実施例を示すカードリーダライタコントローラ140の動作のフローチャートである。図17の(A)に示す別実施例の場合には、前記S24により不良カードが判別された場合に、その不良カード600′を機内に回収する代わりに、遊技者が遊技に使用不可能な状態に加工した後遊技者側に排出するものである。この図17(A)の場合には、カード排出口105からカードが排出する以前の箇所において、不良カード600′を切断するためのカッタ等の切断手段を設ける。そして、前記S29により報知ランプの点灯処理がなされた後SA30に進み、カッタにより不良カード600′を切断する処理がなされ、SA31に進み、カード排出口105からその切断された不良カード600′を排出する処理がなされ、次にSA32に進み、報知ランプ173を消灯し、次にSA33に進み、カード搬送モータ(2)131をOFFにし、次にSA34に進み、ソレノイド178をONしてゼロカード回収部199内の持点カード600を上方に持ち上げ、カード繰出モータ171,172を正転にONして持点カード600を繰出し、前記S40に進み、以降の持点カード600へのカードデータの書込排出動作が行なわれる。なお、カッタによる不良カード600′の切断に代えて、不良カード600′のデータトラック603にパンチ孔をあける穿孔手段を設け、SA30により不良カード600′に孔を穿孔するようにしてもよい。前記S16〜S29,SA30〜SA34,S40〜S42により、前記記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記憶媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該不良記録媒体を遊技に使用できない状態に加工して排出するとともに、他の遊技結果記録媒体に遊技終了時の前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体排出再発行手段が構成されている。
【0085】
図17の(B)は、さらに他の例を示すカードリーダライタコントローラ140の動作説明である。この図17(B)の場合には、カードリーダライタコントローラ140に電気的に接続されたリセットスイッチ等のリセット操作手段を遊技場の係員のみが操作可能な箇所すなわち遊技者が操作できない箇所に設けている。そして、不良カード600′が発生してS29により報知ランプ173が点灯した後SB30に進み、カード搬送モータ(2)131をOFFに制御する動作がなされる。一方、遊技場の係員は、報知ランプ173の点灯を見つけ出してあるいは警報音を聞いて不良カード600′が発生したことを認識し、前記リセット操作手段を操作する。すると、SB31によりYESの判断がなされてSB32に進み、カード搬送モータ(2)131を正転にONし、SB33により、カード排出口105からその不良カード600′を遊技場の係員に排出する。遊技場の係員は、排出されてきた不良カード600′を遊技者に渡すことなく回収する。次にSB34に進み、報知ランプ173が消灯され、SB35により、カード搬送モータ(2)131をOFFに制御し、SB36に進み、ソレノイド178をONにしてゼロカード回収部199内の持点カード600を持ち上げ、カード繰出モータ171,172を正転にONにしてゼロカード回収部199内の持点カード600を繰出し、前記S40に進み、持点カード600へのカードデータの書込排出動作が行なわれる。なお、リセット操作手段の操作により不良カード600′が遊技場の係員に排出される制御を行なう代わりに、遊技場の係員がカード受払い部を開放して内部に保留されている不良カード600′を手作業で取り除き、その後リセット操作手段を操作することにより、ゼロカード回収部199内の持点カード600へのカードデータの書込排出動作が行なわれるようにしてもよい。
【0086】
以上のように、この発明の一実施例の遊技用装置によれば、持点カード600に、獲得得点を容易に確認することができるような可視表示のための表示窓601が設けられている。このため、遊技客は容易に自己の獲得した持点を知ることができる。また、得点がなくなった持点カード600は、ゼロカード回収部に貯留される。そして、共通カード250を使用しての遊技の結果獲得得点がある場合や不良カードが発生した場合のみ新たにその得点を記録して遊技客に払出される。すなわち、この発明に係る遊技場用装置において利用される持点カードは何回でも使用することができる、再使用可能なものである。カードの使用枚数が際限なく増大することはなく、遊技場の経営上、再使用の不能なものを用いる場合と比較してはるかに低い費用で実現することができる。
【0087】
上述の実施例においては、共通カードの販売において、カード販売機300に未使用の共通カードをストックしておき、販売の都度、遊技客によって選択された金額に相当する遊技の持点をエンコードするものが示された。しかし、この発明はこれには限定されない。たとえば予め必要な情報がエンコードされた、複数種類のカードを用意しておき、遊技客の選択に応じて所望のカードを販売するようにしてもよい。
【0088】
さらに、このような持点カードの回収システムは、パチンコ機100内のみならず、ホール全体として実現することができる。図18は、そのようなシステムの一例である。図18を参照して、このシステムはパチンコ機100の設置島の下部に設けられ、パチンコ機100から排出される回収された持点カードを所定位置まで運搬するためのカード回収装置501と、カード回収装置501によって回収されたカードが集められる回収部505と、回収部505に集められた持点カードを上方に揚送するための揚送リフト506と、揚送リフト506により揚送された持点カードを貯留しておくためのカードタンク500と、カードタンク500から、各パチンコ機100に持点カードを配給するための配給レール507、508とを含む。
【0089】
カード回収装置501は、パチンコ機の設置島の下部に設けられたベルトコンベア504と、ベルトコンベア504を駆動するためのモータ502および伝動ベルト503とを含む。ベルトコンベア504は、各パチンコ機100から下方に排出された回収された持点カードを、回収部505方向に搬送するためのものである。
【0090】
図18に示されるようなカード回収システムを用いる場合、パチンコ機100のカード受払い部のゼロカード回収部199は、以下のように構成される必要がある。カード貯留部の上部は、カード配給レール508と連通している。ゼロカード回収部の底部には、ソレノイドなどで駆動される弁が設けられる。この弁が開くことにより、ゼロカード回収部199に貯留されていた回収持点カード600はベルトコンベア504上に落下する。
【0091】
ゼロカード回収部199の高さ方向の中央部には、それより上にある持点カードの落下を防止し、かつそれより下にある持点カードを、下方に押出すための押出し用のソレノイドが設けられている。
【0092】
ゼロカード回収部199が以上のように構成されていることにより、図18に示されるカード回収システムは以下のように動作する。再び図6を参照して、カード充満センサ127によってゼロカード回収部199内にカードが充満していることが検知された場合、まず押出用ソレノイドを駆動して、押出用ソレノイドより上方の持点カードが落下しないようにする。その上でゼロカード回収部199の底部の弁を開く。押出用ソレノイドで、そこより下方に存在する持点カードを下に向かって押出す。ゼロカード回収部199の下半部に貯留されていた持点カードは、弁から下方に落下し、図18のベルトコンベア504上に落ちる。カード貯留部126の底部の弁を閉めた後、押出用ソレノイドを再び動作させ、そこより上方に貯留されていた持点カードをカード貯留部126の底部に下ろす。
【0093】
図18を参照して、パチンコ機100からベルトコンベア504上に落下した持点カードは、ベルトコンベア504によって回収部505内に搬送される。回収部505内に集められた持点カードは、揚送リフト506によってカードタンク500に揚送される。持点カードは、カードタンク500に一時貯留される。
【0094】
再び図6を参照して、ゼロカード回収部199に設けられたカード欠乏センサ128が、カードの欠乏を検知したものとする。この情報はカードリーダライタコントローラ140を介してカード回収システムに伝えられる。カードタンク500から、カード配給レール507、508を介して、カード欠乏センサがオンしたパチンコ機100に対し、持点カードの配給が行なわれる。配給された持点カードは配給レール508を介してゼロカード回収部199内に補給される。
【0095】
このように、ホール全体で持点カードの回収システムを設けることにより、持点カードのより有効な利用を図ることができる。また、図18に示されるように、カード販売機で持点カードと同様の構造のカードを遊技カード(ハウスカード等の遊技に使用可能なカード)として販売する場合には、カードタンク500からカード販売機に対して配給レール509を設けて持点カードをカード販売機に供給するようにしてもよい。このようにすることにより、カード販売機に対して遊技カードが自動的に補給されることになる。したがって、ホール内の持点カードの管理が非常に簡単になる。
【0096】
次に、以上説明した本発明の実施例の特徴および変形例等を以下にまとめて列記する。
【0097】
(1) 実施例全体を通じて、本実施例では、遊技者の利便性を確保するとともに、遊技場のカードコスト(記録媒体に関するランニングコスト)の負担を極力軽減し、さらには、遊技場における記録媒体に関する作業の負担を極力軽減させんとしたものである。この実施例技術に関連するものとして、従来から一般的に知られているものに、たとえば、特開平4−242683号公報に記載のものがあった。この従来の技術においては、本発明の共通記録媒体に対応する記録媒体が何ら開示されていない。また、遊技結果記録媒体を挿入して遊技をすれば、その挿入記録媒体が適正な記録媒体であることを条件として挿入されたすべての適正な記録媒体が一旦回収部に回収されて貯留される。その貯留に先立ち、挿入された遊技結果記録媒体の記録情報が読取られた後消去される。その結果、回収部に回収されて貯留されている遊技結果記録媒体の記録情報(たとえば遊技結果としての有価価値情報)は消去された状態となっている。ゆえに、この従来技術においては、遊技者が遊技をするべく遊技結果記録媒体を挿入した後において、その挿入記録媒体のたとえば遊技結果としての有価価値の大きさ等に関する問い合わせを遊技場にした場合に、挿入された遊技結果記録媒体の記録情報がすでに消去されているために、遊技場としてはその遊技者の問い合わせに対応することができないという欠点が生ずる。
【0098】
さらに、この従来技術においては、回収されて貯留されている遊技結果記録媒体に遊技終了時における遊技結果としての有価価値情報等のカードデータを記録して遊技者に排出して発行する際に、正しく情報が記録されていない場合には、アラームが発生して遊技場の係員に報知されるのみで、異常発生時における具体的な制御動作が何ら開示されていない。
【0099】
ところが、本実施例においては、共通カードすなわち遊技者の支払った購入代金の対価としての有価価値を特定可能な情報が記録され複数の遊技場において共通に使用可能な共通記録媒体を使用して遊技機による遊技が可能である。それに関連して、共通記録媒体を販売する共通記録媒体販売手段の一例のカード販売機300から共通記録媒体が販売されれば、その販売金額や販売枚数等の売上情報がターミナルボックス187を介して共通記録媒体発行会社の集中管理コンピュータである集中管理手段に転送される。さらに、共通記録媒体を挿入して遊技が行なわれた場合には、その共通記録媒体に記録されている有価価値の使用量等の有価価値の使用に関する情報がターミナルボックス187を介して共通記録媒体発行会社の集中管理コンピュータである集中管理手段に伝送される。なお、このターミナルボックス187は、共通記録媒体発行会社が設計製造して各遊技場に設置したものであり、内部構造に関してはブラックボックスとなっている。このターミナルボックス187により、共通記録媒体発行会社により製造され、各遊技場から発生した共通記録媒体の販売状況や使用状況に関する情報を共通記録媒体発行会社の集中管理手段に中継して伝送するための情報伝送中継手段が構成されている。
【0100】
また、本実施例においては、ゼロカード回収部199からなる回収記録媒体収容手段に回収されて収容された持点カード600からなる遊技結果記録媒体は、遊技結果としての有価価値情報等の記録情報が何ら消去されることなく回収収容されているために、遊技結果記録媒体を挿入した後における遊技者の前述した問い合わせに対し、回収記録媒体収容手段に収容されている当該遊技者が使用していた遊技結果記録媒体を遊技場側が取出して記録情報を確認することにより対応することができる。
【0101】
さらに、本実施例においては、不良カード等の不良記録媒体が判別されれば、それを回収したりまたは遊技に使用できない状態に加工して排出したりするために、その不良記録媒体が不測に遊技に使用されることが防止できる。
【0102】
また、回収済情報を記録したり、遊技終了時の有価価値情報を「0」に書替えたうえで回収するようにしたので、回収したカードが盗難等に遇ってそのカードが不正に遊技に使用させることを防止できる。
【0103】
(2) 図2,図4に示した実施例においては、カード受渡し部からなる共通記録媒体処理手段と遊技結果記録媒体処理手段とが、遊技機内に組み込まれた実施例であるか、その代わりに、共通記録媒体処理手段や遊技結果記録媒体処理手段を、遊技機とは分離可能に構成して遊技機の横または上方に設け、遊技機設置島に遊技機とともに併設するようにしてもよい。たとえば、共通記録媒体処理手段を遊技機設置島に設置されている各遊技機の間に設置し、遊技結果記録媒体処理手段を遊技機の上方の幕板部分に設けるようにしてもよい。前記両記録媒体処理手段が遊技機内に組込まれている場合は、その遊技機自体が本発明の遊技用装置となり、前記両記録媒体処理装置の少なくとも一方が遊技機外に設けられている場合は、その外部に設けられた記録媒体処理装置と遊技機とで本発明の遊技用装置が構成される。
【0104】
さらに、第2図,第4図に示したカード受払い部は、共通記録媒体と遊技結果記録媒体との挿入口が兼用されているものを示したが、その代わりに、共通記録媒体の挿入排出口をたとえば上方のカード挿入口104で構成し、遊技結果記録媒体の挿入排出口を下方のカード排出口105で構成するようにしてもよい。その場合には、カード排出口105から挿入された遊技結果記録媒体の記録情報を読取るための記録情報読取り手段を設ける必要がある。
【0105】
図2に示すカード精算機により、遊技機の遊技の結果としての有価価値を所望の景品に交換するための景品交換用記録媒体を排出するための景品交換用記録媒体発行手段が構成されている。この景品交換用記録媒体発行手段は、遊技結果記録媒体の記録情報を読取る記録情報読取り手段と、その記録情報に含まれている遊技結果としての有価価値の範囲内で景品交換用の価値情報を景品交換用記録媒体に記録するための景品記録用有価価値記録手段と、その記録手段により記録された景品交換用記録媒体を排出する排出手段とを含む。
【0106】
カード販売機300からなる共通記録媒体販売手段は、貨幣を投入可能な貨幣投入部と、その貨幣投入部に投入された貨幣の適否を判別する適否判別手段と、該適否判別手段で適正と判別された貨幣の投入金額を判別する投入額判別手段と、販売する共通記録媒体の額を入力操作するための記録媒体額入力手段と、その記録媒体額入力手段で入力された額が投入金額判別手段で判別された額以内であることを条件として、入力操作された金額に相当する価値情報を共通記録媒体に記録する価値情報記録手段と、該価値情報記録手段で記録された共通記憶媒体を払出す共通記録媒体払出手段とを含む。
【0107】
(3) 図6に示したカード受払い部からなる共通記録媒体処理手段および遊技結果記録媒体処理手段は、カードセンサ120,138により、記録媒体挿入口に挿入された記録媒体を検出する記録媒体検出手段が構成されている。またこの記録媒体検出手段は、挿入された記録媒体が共通記録媒体か遊技結果記録媒体かを検出する記録媒体種類検出手段としても兼用されている。さらに共通記録媒体処理手段および遊技結果記録媒体処理手段は、挿入された記録媒体を所定位置にまで搬送したり所定値の記録媒体を外部に排出したりするための記録媒体搬送手段を有する。また、挿入された共通記録媒体や遊技結果記録媒体の記録情報を読取るための記録情報読取り手段と、挿入された記録媒体に所定の情報を書込むための情報書込手段とを有する。また、カードリーダライタコントローラ140により、共通記録媒体処理手段および遊技結果記録媒体処理手段を制御するための制御手段が構成されている。カード充満センサ127により、回収して貯留されている記録媒体が満杯となったことを検出する満杯検出手段が構成されている。カード欠乏センサ128により、回収されて貯留されている記録媒体が欠乏したことを検出する記録媒体欠乏検出手段が構成されている。図8,図9に示した遊技結果記録媒体において、データトラック603により、遊技結果としての有価価値情報等の所定の情報を記録するための情報記録手段が構成されている。
【0108】
(4) 本実施例の持点カードの可視表示手段は、磁気を利用したものであるが、その代わりに、消去書換可能な感熱紙すなわちサーモ・クロミックフィルムからなる感熱紙等の熱可逆性記録媒体を利用したものでもよい。このサーモ・クロミックフィルムからなる感熱紙は、ポリエステルフィルムと有機低分子物質を含んだ記録層とそれを保護するオーバーコート層で構成されている。そして、熱に応じて記録層が透明や白濁になることにより、表示データを記録する。
【0109】
(5) 図14〜図17に示した制御動作において、S25により、共通記録媒体を処理するための共通記録媒体処理手段が構成されている。S9により、挿入された記録媒体が適正であるか否かを判別する記録媒体適否判別手段が構成されている。S11により、挿入されて読取られた記録媒体の記録情報を遊技機に伝送してその遊技機の所定の記憶手段に記憶させるための情報伝送記憶手段が構成されている。S25により、遊技機による遊技が終了した時点における遊技結果としての有価価値の大きさを判別する有価価値判別手段が構成されている。S25により、記録媒体に書込んだデータと記録媒体に書込むべきデータとを比較して両者が一致するか否かを判別する一致判別手段が構成されている。S28により、その一致判別手段の判別結果が一致しないと判別された場合に警報処理を行なう警報処理手段が構成されている。SA30により、不良記録媒体を遊技に使用できない状態に加工する不良記録媒体加工手段が構成されている。SB30により、不良記録媒体が判別された場合にその不良記録媒体の外部への排出を禁止する不良記録媒体排出禁止手段が構成されている。SB31により、前記不良記録媒体排出禁止手段による禁止状態を解除操作するための禁止解除操作手段が構成されている。SB32,SB33により、前記禁止解除操作手段の操作に基づいて不良記録媒体を排出する排出制御手段が構成されている。
【0110】
また、S11の処理に伴って、遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技開始時の有価価値すなわち前回の遊技終了時の遊技結果としての有価価値と、今回の遊技終了時の遊技結果としての有価価値とをカードリーダライタコントローラに記憶させるようにしてもよい。そして、遊技者の問い合わせに応じて所定の操作をすることにより、そのカードリーダライタコントローラに記憶されている両有価価値を遊技結果記録媒体ごとに出力表示できるようにしても記録媒体に遊技開始時や遊技終了時の有価価値を記録する場合と同様の効果が得られる。
【0111】
(6) 図18のカード回収装置501により、遊技機設置島に設置された複数の遊技機に対応する遊技結果記録媒体処理手段から回収された遊技結果記録媒体を遊技機設置島の所定位置にまで回収する島回収手段が構成されている。揚送リフト506とカードタンク500とにより、前記島回収手段で回収された遊技結果記録媒体を所定箇所に集めて貯留する遊技結果記録媒体貯留手段が構成されている。配給レール507,508により、前記遊技結果記録媒体貯留手段に貯留されている遊技結果記録媒体を各遊技結果記録媒体処理手段に配給するための遊技結果記録媒体配給手段が構成されている。
【0112】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、遊技結果記録媒体が、再使用型記録媒体で構成されており、その遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合にはその遊技結果記録媒体が回収されるために、遊技結果記録媒体が無駄に浪費されることが極力防止でき、遊技結果記録媒体の発行に伴なう遊技場における経済的な負担の増加を極力抑えることができる。
【0113】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、遊技終了時における遊技結果としての有価価値に相当する価値情報が遊技結果記録媒体の可視表示手段により表示されるために、遊技結果記録媒体を再使用可能としながらも遊技結果としての有価価値の確認が容易となり、遊技者の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技用装置に用いられる共通カードおよび持点カードの流れを示す模式図である。
【図2】本発明に係る遊技用装置が用いられている遊技場の要部を示す構成図である。
【図3】ホール管理用コンピュータのブロック図である。
【図4】遊技機の一例のパチンコ機の正面図である。
【図5】パチンコ機のブロック図である。
【図6】カードの受払いを行なう部分の模式的側断面図である。
【図7】共通カードおよび持点カードの受払いを行なうカード受払い部のブロック図である。
【図8】持点カードを示し、(A)は正面図、(B)は裏面図である。
【図9】持点カードの他の例を示し、(A)は正面図、(B)は裏面図である。
【図10】図8のX−X断面の断面図である。
【図11】書込ヘッドの模式図である。
【図12】持点カードの、表示窓による表示を示す模式図である。
【図13】共通カードの正面図である。
【図14】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムのフローチャートである。
【図15】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムのフローチャートである。
【図16】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムのフローチャートである。
【図17】カードリーダライタコントローラで実行されるプログラムの他の例を示すフローチャートである。
【図18】持点カードの回収システムの構成図である。
【符号の説明】
100は遊技機の一例のパチンコ機、104はカード挿入口、105はカード排出口、113は精算スイッチ、120,136,138はカードセンサ、121は読取ヘッド、122,137はデータ書込ヘッド、123は消去ヘッド、126はカード貯留部、133は表示書込ヘッド、170はデータ確認センサ、177はデータ書込ヘッド、173は報知ランプ、199はゼロカード回収部、181は不良カード貯留部、140はカードリーダライタコントローラ、600は遊技結果記録媒体の一例の持点カード、600′は不良記録媒体の一例の不良カード、250は共通記録媒体の一例の共通カードである。
Claims (2)
- 遊技機による遊技の結果としての有価価値を特定可能な情報が記録された遊技結果記録媒体の記録情報を読取り、該記録情報に基づいて特定される遊技結果としての有価価値を使用して遊技を可能にする遊技結果記録媒体処理手段を含む遊技用装置であって、
前記遊技結果記録媒体処理手段は、
前記遊技結果記録媒体の記録情報により特定される遊技結果としての有価価値がなくなった場合に当該遊技結果記録媒体を回収する遊技結果記録媒体回収手段と、
該遊技結果記録媒体回収手段により回収した遊技結果記録媒体を収容する回収記録媒体収容手段と、
不良遊技結果記録媒体を収容する不良遊技結果記録媒体貯留部と、
前記遊技結果記録媒体に遊技結果としての有価価値情報を記録する有価価値記録手段と、
該有価価値記録手段により記録された情報を読み取る記録情報読取部と、
前記有価価値記録手段が前記遊技結果記録媒体に記録した有価価値情報が読み取れるか、および該読み取れた有価価値情報と前記有価価値記録手段により記録された有価価値情報とが一致するかを前記記録情報読取部の読取り結果に基づいて確認することにより該遊技結果記録媒体が不良となっているか否かを判断する記録内容確認手段と、
該記録内容確認手段の確認結果に基づいて当該遊技結果記録媒体が不良である旨の判別が行なわれた場合に、該遊技結果記録媒体を不良遊技結果記録媒体貯留部に回収するとともに、前記回収記録媒体収容手段に収容している遊技結果記録媒体に前記遊技結果としての有価価値を特定できる情報を記録して排出する記録媒体再発行手段と、
前記回収記録媒体収容手段に収容されている遊技結果記録媒体を繰り出す繰出部材と、
前記回収記録媒体収容手段の下方位置に設けられたソレノイドを含み、当該ソレノイドを励磁状態と消磁状態とに切換えることによって、前記回収記録媒体収容手段に上下方向に重なって収容されている遊技結果記録媒体が持ち上げられて最上層の遊技結果記録媒体が前記繰出部材に位置する繰出状態と、前記最上層の遊技結果記録媒体が前記繰出部材に位置しない収容状態とに切換える切換え機構とを含み、
前記回収記録媒体収容手段は、前記不良遊技結果記録媒体を前記記録情報読取部から前記不良遊技結果記録媒体貯留部まで搬送させる経路途中に配置され、
前記記録媒体再発行手段は、
前記不良遊技結果記録媒体を前記記録情報読取部から前記回収記録媒体収容手段に搬送の上、一旦、回収した後、前記切換え機構を作動させて前記繰出状態とすることにより前記回収記録媒体収容手段の最上層に位置する前記不良遊技結果記録媒体を前記繰出部材に位置させ、前記繰出部材を回転駆動して前記不良遊技結果記録媒体を前記不良遊技結果記録媒体貯留部に搬送の上、回収し、
続いて、前記不良遊技結果記録媒体が搬送されることによって新たに最上層に位置することになった遊技結果記録媒体を前記繰出し部材の回転方向を切換えることによって前記回収記録媒体収容手段から前記有価価値記録手段に搬送し、遊技結果記録媒体を再発行することを特徴とする、遊技用装置。 - 前記遊技結果記録媒体は、その記録情報により特定される遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を可視表示する可視表示手段を含み、
前記遊技結果記録媒体処理手段は、前記遊技結果としての有価価値に相当する価値情報を前記可視表示手段に表示させる遊技結果表示制御手段を含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技用装置。
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