JP3777857B2 - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置の製造方法及び電気光学装置の技術分野に属し、特に基板と画素電極との間に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下適宜、TFTと称す)、薄膜ダイオード(Thin Film Diode:以下適宜、TFDと称す)等の画素スイッチング用素子やこれに接続されるデータ線、走査線、容量線などの配線等が層間絶縁膜を介して積層形成される形式の電気光学装置の製造方法及び電気光学装置の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
従来この種の電気光学装置は、一対の基板間に液晶等の電気光学物質が挟持されてなり、一方の基板には、マトリクス状に複数の画素電極が設けられる。ここで、画素電極表面に段差や凹凸があったのでは、液晶の配向不良等による表示不良を招く。より詳細には、このような段差や凹凸は画素電極表面に設けられる配向膜表面の段差や凹凸となって、そのラビング処理時におけるラビングむらを招き、当該ラビング処理により規定される液晶の配向不良が引き起こされて、最終的には画像表示品質の低下を招くのである。通常は、このような段差や凹凸によるラビングむらを最小限に抑えるために、画素部における装置構成に依存して決まる最も大きい段差(例えば、データ線に沿った段差)に沿ってラビング処理が施される。但し、このようにラビング処理を施すと、特に3枚の電気光学装置を3枚のライトバルブとして組み合わせて用いる複板式カラープロジェクタの場合には、3つの光を合成するために3枚のライトバルブのうちの1枚を反転させて使用するため、1枚のライトバルブでは視認不可能な程度のラビングむらによる色むらが、3枚のライトバルブを組み合わせることで増長されて視認可能な程度の色むらとなってしまう事態を招く。
【0003】
このため、一方の基板上において画素電極の下地膜となる最上層の層間絶縁膜の表面を平坦化することが好ましい。即ち、最上層の層間絶縁膜を平坦化すれば、基本的にラビングむらを低減できる。更に、前述した複板式カラープロジェクタの場合にも、反転して使用される1枚のライトバルブとそれ以外の2枚のライトバルブとの間で、ラビングむらの傾向を同じにできるラビング方向を選択可能となるため、前述した光合成時における表示むらの増長作用を抑えることも可能となる。これに加えて、段差のない配向膜を設ければ、良好な垂直配向も可能となり高コントラストの表示に繋がる。
【0004】
そこで従来は、最上層の層間絶縁膜の表面を、有機膜をスピンコートした平坦化膜から形成したりする。
【0005】
最上層の層間絶縁膜としての平坦化膜をスピンコートした有機膜から形成する場合には、例えば有機SOG(スピン・オン・グラス)や有機ポリイミド膜であれば、欠陥が少ない平坦化膜を形成するために、1000nm(ナノ・メーター)程度の比較的厚い膜を形成することで、画素電極下の最上層の層間絶縁膜の表面を平坦化する方法が用いられている。これにより、液晶のディスクリネーションの影響を抑えることができ、画素の高開口率化を実現できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機膜をスピンコートする技術による平坦化の場合には、比較的厚く形成するのには向いており、500nm以上の段差を吸収することは可能であるが、装置使用時の光による有機膜の劣化が顕著であるという根本的な問題点がある。特に強い光を用いるプロジェクタ用途の場合などには、この問題点は非常に深刻化してしまう。更に、有機膜のスピンコートにより分厚い平坦化膜を形成すると、この厚みに応じてコンタクトホールを開孔する工程がやはり非常に困難になるという問題点もある。
【0007】
そこで、このような耐光性の問題と膜厚の問題を解決するために、半導体製造装置の技術分野等で用いられている研磨処理を応用して平坦化を図ることが考えられる。
【0008】
しかしながら、単純にこの種の電気光学装置における層間絶縁膜に対して研磨処理を施す場合を考えると、低温形成可能なPSG等を厚く(例えば、1000nm程度)積むと、その下の膜に対する応力が強く発生して、クラックが生じ易くなるという問題点がある。特に研磨処理を施す時に、研磨対象たる層間絶縁膜と、その下に位置する配線や導電膜或は他の層間絶縁膜との界面にクラックが入り易い。更に、1000nm程度の比較的厚い層間絶縁膜を形成すると、既存の薄膜形成技術によれば、表面がボソボソに荒れてしまうため、研磨処理を施すこと自体が困難となってしまう。逆に、最上層の層間絶縁膜の下にあるデータ線、走査線、半導体層等の厚みを通常の厚みに設定してある場合に、研磨処理の研磨対象となる層間絶縁膜を薄く(例えば、500nm以下に)しようとすると、実際には、最上層の層間絶縁膜の表面におけるこれらの配線等が存在する個所の高さと存在しない個所の高さとの差(例えば、500nm以上)を、研磨により吸収できなってしまう。即ち、画素電極下に設けられる最上層の層間絶縁膜の表面が完全には平坦化できなくなってしまうという問題点が生じる。
【0009】
更に、この種の電気光学装置においては、画素電極と画素スイッチング用素子とは、相互に電気接続される必要があるが、両者間には、走査線、容量線、データ線等の配線及びこれらを相互に電気的絶縁するための複数の層間絶縁膜を含む、例えば1000nm程度又はそれ以上に厚い積層構造が存在するため、両者間を電気接続するためのコンタクトホールを開孔するのは基本的に困難である。従って、仮に上述したクラックの発生を低減しつつ分厚い層間絶縁膜を平坦化用に形成できたとしても、今度は、この厚みに応じてコンタクトホールを開孔する工程が非常に困難になるという問題点もある。
【0010】
そして時間管理により研磨処理をストップさせる技術の場合には、研磨時間と研磨量との関係には一般にバラツキが大きいため、研磨量が不足して、段差が残ってしまったり、研磨量が過剰であり、配線や電極が露出してしまったりし、最終的に平坦な表面を得ることは困難であり、更に研磨の結果として微視的に見て荒れた表面しか得られないというという問題点がある。特に、実際には基板の反り等に起因して、局所的に研磨量が不足したり過剰となったりするので、この問題点は実践上極めて重大である。
【0011】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、比較的容易に画素電極を平坦化可能であると共に画素スイッチング用素子と画素電極とをコンタクトホールを介して比較的容易に電気接続可能であり、高品位の画像表示が可能な電気光学装置の製造方法及び該方法により製造された電気光学装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板上に画素スイッチング用素子を形成する工程と、前記画素スイッチング用素子の上方に研磨処理に対するストッパ層を形成する工程と、前記ストッパ層上に前記ストッパ層の表面段差以上の厚みを有する一の層間絶縁膜を形成する工程と、前記ストッパ層の表面が露出するまで前記一の層間絶縁膜を研磨する工程と、前記研磨された一の層間絶縁膜上に他の層間絶縁膜を形成する工程と、該他の層間絶縁膜上にコンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されるように画素電極を形成する工程とを含む。
【0013】
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、先ず、基板上に、例えばTFT素子、TFD素子等の画素スイッチング用素子が形成され、この画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介して研磨処理に対するストッパ層が形成され、更に、このストッパ層上に一の層間絶縁膜が形成される。従ってこの時点で、基板及び一の層間絶縁膜の間に存在する画素スイッチング素子やその配線などにより、一の層間絶縁膜の表面には段差が生じている。続いて、一の層間絶縁膜が研磨されるが、ここで一の層間絶縁膜はストッパ層の表面段差以上の厚みを有すると共にストッパ層と比べて研磨され易いので、ストッパ層の最も高くに位置する個所における表面が露出する以前に、一の層間絶縁膜の表面の段差は研磨により消滅する。そして、ストッパ層の表面が露出すると、研磨処理をストップ(停止)する。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に他の層間絶縁膜が形成される。最後に、このように形成された他の層間絶縁膜上に、コンタクトホールを介して画素スイッチング用素子に接続されるように画素電極が形成される。
【0014】
以上のように、研磨処理を時間管理ではなくストッパ層を用いてストップするので、研磨時間と研磨量との関係にバラツキがあっても、一の層間絶縁膜の膜厚制御に応じた高い精度で研磨量(研磨する膜厚)を制御できる。このため、前述した従来例の如く研磨量が不足して段差が残ったり、研磨量が過剰で配線が断線したり、ショートしたり、寄生容量が増加したりする事態を未然防止できる。そして、前述した従来例の如く研磨処理により平坦化膜が薄くなり過ぎたるのを防ぐために研磨処理の対象となる平坦化膜を安全率を見込んで必要以上に厚くしなくてもよいので、表面の段差をとるのに最小限必要な膜厚の平坦化膜、即ち薄い一の層間絶縁膜を用いることができる。このため、一の層間絶縁膜によるストレスを低減でき、これによるクラックの発生も効果的に防ぐことが可能となる。更に、研磨処理後の一の層間絶縁膜の表面が微視的に見て荒らくても、その上に他の層間絶縁膜を形成するので、画素電極の下地表面として荒れの少ない表面を得ることが出来る。同時に、研磨処理により露出したストッパ層を他の層間絶縁膜により覆えるので、露出したストッパ層が、たとえ導電膜から構成されていても、ストッパ層と画素電極等とがショートすることもない。しかも、当該他の層間絶縁膜は、荒れの少ない表面を提供すると共にストッパ層を覆うに足りる膜厚だけ形成すればよく、その膜厚は非常に薄くてよい。従って、以上のように夫々薄く形成可能な一及び他の層間絶縁膜を含む積層構造に開孔される画素電極と画素スイッチング用素子とを接続するためのコンタクトホールの長さも短くて済む。
【0015】
以上の結果、本発明の電気光学装置の製造方法によれば、比較的容易に画素電極を平坦化可能であり、画素スイッチング用素子と画素電極とをコンタクトホールを介して比較的容易に電気接続可能である。この結果、段差のない画素電極を画素スイッチング用素子によりコンタクトホールを介して駆動することにより高品位の画像表示が可能な電気光学装置を製造できる。
【0016】
本発明の電気光学装置の製造方法の一の態様では、前記研磨処理は、CMP処理からなる。
【0017】
この態様によれば、研磨工程における研磨制御が容易であり、膜厚制御に応じた高い精度で研磨量を制御できる。
【0018】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記ストッパ層を形成する工程は、コンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されるようにデータ線を形成する工程を含み、前記ストッパ層は、前記データ線の少なくとも一部からなる。
【0019】
この態様によれば、画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介してAl(アルミニウム)等からなるデータ線が形成される。そして、この上に酸化シリコン膜等から形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層としてのデータ線の表面が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に、酸化シリコン膜等から他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、データ線をデータ線本来の機能に加えて、研磨処理に対するストッパ層としても機能させられるので、ストッパ層を別途形成する必要がなく、製造工程上有利である。また、研磨処理により露出したデータ線を他の層間絶縁膜により覆えるので、露出したデータ線と画素電極等とがショートすることもない。
【0020】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記データ線を形成する工程は、前記データ線を複数の導電膜から積層形成する工程を含み、前記ストッパ層は、前記複数の導電膜のうち最上に位置するものの少なくとも一部からなる。
【0021】
この態様によれば、画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介してAl、W(タングステン)、Ti(チタン)、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、ポリシリコン等の複数の導電膜の積層体からなるデータ線が形成される。そして、この上に形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層としてのデータ線を構成する最上の導電膜が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、データ線本来の導電機能を主に最上の導電膜以外の、導電性に優れたAl膜等の導電膜に負わせることができる。同時に、研磨処理に対するストッパ層としての機能をストッパ層として研磨され難く且つ機械的強度に優れるTi等の最上の導電膜に負わせることができる。これらにより、多層構造を持つデータ線は、データ線本来の機能を良好に維持しつつ且つ研磨処理により断線したり導電性が低下することが殆ど無いまま、ストッパ層としての機能をも良好に発揮可能となる。
【0022】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記ストッパ層を形成する工程は、コンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されるようにデータ線を形成すると同時に前記データ線を構成する導電膜と同一層から前記データ線とは異なる個所に前記ストッパ層を形成する工程を含む。
【0023】
この態様によれば、画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介してAl等からなるデータ線が形成される。これと同時に、データ線を構成する導電膜と同一層からストッパ層が、データ線とは異なる個所に形成される。そして、これらの上に形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層としての導電膜の表面が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、データ線と同一層から研磨処理に対するストッパ層を形成できるので、ストッパ層を専用工程により形成する必要がなく、製造工程上有利である。また、研磨処理により露出したストッパ層や、更に同時に露出する可能性のあるデータ線を他の層間絶縁膜により覆えるので、露出したストッパ層やデータ線と画素電極等とがショートすることもない。
【0024】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記ストッパ層を形成する工程は、前記画素電極と前記画素スイッチング用素子との間に介在する中継用導電層を形成する工程を含み、前記ストッパ層は、前記中継用導電層の少なくとも一部からなる。
【0025】
この態様によれば、画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介して高融点金属等からなる中継用導電層(所謂バリア層)が形成される。そして、この上に酸化シリコン膜等から形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層としての中継用導電層の表面が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に、酸化シリコン膜等から他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、中継用導電層をその本来の中継機能に加えて、研磨処理に対するストッパ層としても機能させられるので、ストッパ層を別途形成する必要がなく、製造工程上有利である。また、研磨処理により露出した中継用導電層を他の層間絶縁膜により覆えるので、露出した中継用導電層と画素電極等とがショートすることもない。
【0026】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記ストッパ層を形成する工程は、前記画素電極と前記画素スイッチング用素子との間に介在する中継用導電層を形成すると同時に前記中継用導電層と同一層から前記中継用導電層とは異なる個所に前記ストッパ層を形成する工程を含む。
【0027】
この態様によれば、画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介して高融点金属等からなる中継用導電層が形成される。これと同時に、中継用導電層と同一層からストッパ層が、中継用導電層とは異なる個所に形成される。そして、これらの上に形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層としての中継用導電層の表面が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、中継用導電層と同一層から研磨処理に対するストッパ層を形成できるので、ストッパ層を専用工程により形成する必要がなく、製造工程上有利である。また、研磨処理により露出したストッパ層や、更に同時に露出する可能性のある中継用導電層を他の層間絶縁膜により覆えるので、露出したストッパ層や中継用導電層と画素電極等とがショートすることもない。
【0028】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記画素スイッチング用素子の上方に、コンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されるようにデータ線を形成する工程を更に含み、前記ストッパ層を形成する工程では、前記データ線上に前記ストッパ層を形成する。
【0029】
この態様によれば、画素スイッチング用素子の上方に、例えば層間絶縁膜等を介してAl等からなるデータ線が形成され、この上に、窒化シリコン膜等からなるストッパ層が形成される。そしてこの上に、酸化シリコン膜等から形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層の表面が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に、酸化シリコン膜等から他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、ストッパ層を専用工程により別途形成するので、ストッパ層に最も相応しい化学的・物理的性質(例えば、極めて研磨され難く、ストッパ層の検出が非常に容易であるなど)を有する材料からストッパ層を形成可能となる。また、研磨処理によりデータ線が断線等のダメージを受ける可能性も殆ど無い点で有利である。
【0030】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記ストッパ層を形成する工程は、前記基板及び前記ストッパ層の間にある全ての膜が堆積された前記基板上の所定個所に前記ストッパ層を形成する工程を含む。
【0031】
この態様によれば、基板上の所定箇所において、基板及びストッパ層の間にある、画素スイッチング用素子を構成する各種の膜、その配線を構成する導電膜、層間絶縁膜などの全ての膜が堆積された領域を形成しておき、この箇所に、例えば導電膜、高融点金属膜、絶縁膜等からなるストッパ層が形成される。そして、この上に形成された一の層間絶縁膜が研磨され、ストッパ層の表面が露出すると、研磨処理をストップする。次に、研磨された一の層間絶縁膜上に、他の層間絶縁膜が形成され、更に画素電極が形成される。従って、ストッパ層の下地表面において最も高い位置に当該ストッパ層を形成することになるので、ストッパ層の下地表面における段差を無くすために最適なストッパ層が得られる。
【0032】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記基板並びに前記基板及び前記ストッパ層の間にある膜のうち少なくとも一つは、前記画素スイッチング用素子及びその配線の少なくとも一部に対向する部分が溝状に窪んで形成されている。
【0033】
この態様によれば、平坦化膜たる一の層間絶縁膜を形成する前段階で、基板やその他の膜の溝に対応して、一の層間絶縁膜の下地となる膜の表面における段差が、ある程度緩和されている。即ち、平坦化のために最低限必要な一の層間絶縁膜の厚みは、溝の深さに応じて薄くてよくなる。従って、一の層間絶縁膜を形成した際に、その下地膜との界面で発生するストレスを効率的に緩和することができ、その部分におけるクラックの発生防止にも役立つ。また、平坦化に必要な研磨量も溝の深さに応じて低減可能である。更に、前述した従来例の如き厚い層間絶縁膜を形成した場合に層間絶縁膜の表面が荒れる事態も未然に防ぐことができ、良好に研磨処理を施すことが可能となる。
【0034】
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板上に画素スイッチング用素子を形成する工程と、前記画素スイッチング用素子の上方に平坦化膜を形成する工程と、前記平坦化膜上にコンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されるように画素電極を形成する工程とを含み、前記基板並びに前記基板及び前記平坦化膜の間にある膜のうち少なくとも一つは、前記画素スイッチング用素子及びその配線の少なくとも一部に対向する部分が溝状に窪んで形成されている。
【0035】
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、先ず、基板上に、例えばTFT素子、TFD素子等の画素スイッチング用素子が形成され、この画素スイッチング用素子の上方に、層間絶縁膜等を介して、例えば上面が研磨処理により平坦化された酸化シリコン膜、スピンコートされた有機膜などの平坦化膜が形成される。ここで得に、平坦化膜を形成する前段階で、基板やその他の膜の溝に対応して、平坦化膜の下地となる膜の表面における段差が、ある程度緩和されている。即ち、平坦化のために最低限必要な平坦化膜の厚みは、溝の深さに応じて薄くてよくなる。従って、平坦化膜が薄い分だけ、画素電極と画素スイッチング用素子とを結ぶコンタクトホールの長さも短くて済むので製造上有利である。また特に研磨処理を用いて平坦化膜を形成する場合には、その下地膜との界面で発生するストレスを効率的に緩和することができ、その部分におけるクラックの発生防止にも役立つ。更に平坦化に必要な研磨量も溝の深さに応じて低減可能である。
これらに加えて、前述した従来例の如き厚い層間絶縁膜を形成した場合に層間絶縁膜の表面が荒れる事態も未然に防ぐことができ、良好に研磨処理を施すことが可能となる。
【0036】
以上の結果、本発明の電気光学装置の製造方法によれば、比較的容易に画素電極を平坦化可能であり、画素スイッチング用素子と画素電極とをコンタクトホールを介して比較的容易に電気接続可能である。この結果、段差のない画素電極を画素スイッチング用素子によりコンタクトホールを介して駆動することにより高品位の画像表示が可能な電気光学装置を製造できる。
【0037】
本発明の電気光学装置の製造方法の一の態様では、前記平坦化膜の下地となる膜の表面段差が500nm以下となるように、前記画素スイッチング用素子及びその配線の少なくとも一部に対向する部分が溝状に窪んで形成されている。
【0038】
この態様によれば、平坦化膜として最低限必要な厚みとしては、その下地膜の表面段差以上の厚みである500nm程度の厚みがあればよい。即ち、平坦化膜を500nm程度に薄く形成することが可能となり、平坦化膜にコンタクトホールを開孔する工程が比較的容易となる。また特に研磨処理を用いて平坦化膜を形成する場合には、低温形成可能なPSG、BSG、BPSG等から平坦化膜を形成しても、500nm程度の比較的薄い膜厚であれば、その下地膜に対して発生する応力を低減でき、その界面におけるクラックの発生を効率的に阻止し得る。更に、500nm程度の比較的薄い膜厚であれば、既存の薄膜形成技術によっても、表面の荒れは殆ど起こらず、研磨処理を施すに十分良好な表面が得られる。
【0039】
本発明の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記基板並びに前記基板及び前記平坦化膜の間にある膜のうち少なくとも一つは、前記基板上に形成される周辺回路を構成する素子に対向する部分も溝状に窪んで形成されている。
【0040】
この態様によれば、基板の周辺領域に周辺回路を備える、例えば所謂駆動回路内蔵型の電気光学装置を製造する場合に、画素スイッチング素子が配列された画像表示領域における平坦化処理を、周辺領域における段差が妨げる事態を未然に防ぐことが出来る。また、同様の理由から、例えばデータ線、走査線、容量線等の配線を画像表示領域から周辺領域への引き出すための配線領域についても同様に平坦化膜の下地表面の段差を緩和するための溝を基板や層間絶縁膜などに形成しておくとよい。
【0041】
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板と、該基板上に形成された画素スイッチング用素子と、該画素スイッチング用素子の上方に形成された研磨処理に対するストッパ層と、該ストッパ層上に形成されており前記研磨処理により前記ストッパ層の表面レベルまで研磨されて平坦化された一の層間絶縁膜と、該一の層間絶縁膜上に形成された他の層間絶縁膜と、該他の層間絶縁膜上に形成されておりコンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されている画素電極とを備える。
【0042】
本発明の電気光学装置によれば、その製造の際に、研磨処理を時間管理ではなくストッパ層を用いてストップしているので、平坦化時に高い精度で研磨量(研磨する膜厚)が制御されている。このため、平坦化膜における研磨量不足により残った段差に起因して液晶の配向不良等が生じたり、研磨量過剰により断線やショートなどの配線不良等が生じたり、或いは研磨量過剰により画素電極と画素スイッチング用素子との寄生容量の増大等が生じたりすることによる装置欠陥や表示不良が低減されている。この結果、製造歩留まり及び装置信頼性が高く、段差のない画素電極を画素スイッチング用素子によりコンタクトホールを介して駆動することにより高品位の画像表示が可能となる
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、基板と、該基板上に形成された画素スイッチング用素子と、該画素スイッチング用素子の上方に形成された平坦化膜と、該平坦化膜上に形成されておりコンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に接続されている画素電極とを備えており、前記基板並びに前記基板及び前記平坦化膜の間にある膜のうち少なくとも一つは、前記画素スイッチング用素子及びその配線の少なくとも一部に対向する部分が溝状に窪んで形成されている。
【0043】
本発明の電気光学装置によれば、基板やその他の膜の溝に対応して、平坦化膜の下地表面における段差が、ある程度緩和されているので、その分だけ平坦化膜の厚みは薄く構成可能である。従って、平坦化膜が薄い分だけ、画素電極と画素スイッチング用素子とを結ぶコンタクトホールの長さも短くて済むので、コンタクトホールの径も比較的小さくて済む。これにより画素開口率の向上が可能となる。また特に研磨処理を用いて形成された平坦化膜を備えた場合には、平坦化膜とその下地膜との界面におけるクラックが低減されている。この結果、製造歩留まり及び装置信頼性が高く、段差のない画素電極を画素スイッチング用素子によりコンタクトホールを介して駆動することにより高品位の画像表示が可能となる。
【0044】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0046】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態における電気光学装置の構成について、図1から図3を参照して説明する。図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路であり、図2は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図3は、図2のA−A’断面図である。尚、図3においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0047】
図1において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、画素電極9aを制御するためのTFT30がマトリクス状に複数形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例として液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラックモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過可能とされ、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に容量線3bとの間で蓄積容量70を付加する。
【0048】
図2において、電気光学装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。データ線6aは、コンタクトホール5を介して例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち後述のソース領域に電気接続されている。相隣接する画素電極9a間の間隙における走査線3aに沿った領域(図中右上がりの斜線で示した領域)には夫々、島状の導電層(以下、バリア層と称す)80aが設けられている。画素電極9aは、バリア層80aを中継して、コンタクトホール8aを介して半導体層1aのうち後述のドレイン領域に電気接続されている。また、半導体層1aのうち図中右下がりの斜線領域で示したチャネル領域1a’に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a’に走査線3aがゲート電極として対向配置された画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0049】
容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って突出した突出部とを有する。
【0050】
特に、バリア層80aは夫々、コンタクトホール8aにより半導体層1aのドレイン領域に電気接続されており、コンタクトホール8bにより画素電極9aに電気接続されており、半導体層1aのドレイン領域と画素電極9aとの間におけるバッファとして機能している。
【0051】
次に図3の断面図に示すように、電気光学装置は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な他方の基板の一例を構成する対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0052】
他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極(共通電極)21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0053】
TFTアレイ基板10には、各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0054】
対向基板20には、更に図3に示すように、各画素の非開口領域に、ブラックマスク或いはブラックマトリクスと称される第2遮光膜23が設けられている。このため、対向基板20の側から入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに侵入することはない。更に、第2遮光膜23は、コントラストの向上、カラーフィルタを形成した場合における色材の混色防止などの機能を有する。
【0055】
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、後述のシール材(図12及び図13参照)により囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材は、TFTアレイ基板10及び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材(スペーサ)が混入されている。
【0056】
更に、TFTアレイ基板10と複数の画素スイッチング用TFT30との間には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。下地絶縁膜12は、例えば、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。
【0057】
本実施形態では、半導体層1aを高濃度ドレイン領域1eから延設して第1蓄積容量電極1fとし、これに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とし、ゲート絶縁膜を含んだ絶縁薄膜2を走査線3aに対向する位置から延設してこれらの電極間に挟持された第1誘電体膜とすることにより、第1蓄積容量70aが構成されている。更に、この第2蓄積容量電極と対向するバリア層80aの一部を第3蓄積容量電極とし、これらの電極間に第1層間絶縁膜81を設ける。第1層間絶縁膜81は第2誘電体膜として機能し、第2蓄積容量70bが形成されている。そして、これら第1蓄積容量70a及び第2蓄積容量70bがコンタクトホール8aを介して並列接続されて蓄積容量70が構成されている。このように第2蓄積容量70bを構成する第1層間絶縁膜81は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等でもよいし、多層膜から構成してもよい。一般にゲート絶縁膜等の絶縁薄膜2を形成するのに用いられる各種の公知技術(減圧CVD法、プラズマCVD法、熱酸化法等)により、第1層間絶縁膜81を形成可能である。
【0058】
図3において、画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁薄膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電極9aのうちの対応する一つがバリア層80aを中継して接続されている。また、バリア層80a及び第1層間絶縁膜81の上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5及びバリア層80aへ通じるコンタクトホール8bが各々形成された第2層間絶縁膜4が形成されている。この高濃度ソース領域1dへのコンタクトホール5を介して、データ線6aは高濃度ソース領域1dに電気接続されている。更に、データ線6a及び第2層間絶縁膜4の上には、バリア層80aへのコンタクトホール8bが形成された第3層間絶縁膜7が形成されている。このコンタクトホール8bを介して、画素電極9aはバリア層80aに電気接続されており、更にバリア層80aを中継してコンタクトホール8aを介して高濃度ドレイン領域1eに電気接続されている。前述の画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁膜7の上面に設けられている。
【0059】
本実施形態では特に、第3層間絶縁膜7は、平坦化膜の一例を構成しており、第2層間絶縁膜4及びデータ線6aからなる第3層間絶縁膜7の下地表面の段差を吸収するように構成されている。より具体的には、第3層間絶縁膜7は、その製造工程において、先ず当該下地表面の段差以上の厚みに積まれ、その後研磨処理により、当初最も低かった部分が研磨されるまで研磨され、更にデータ線6aが露出しない程度の厚みまで研磨されることにより、表面が完全に平らとなるように形成されている。しかるに本実施形態では、図3に示したように、TFTアレイ基板10は、画素スイッチング用TFT30並びにその配線であるデータ線6a、走査線3a及び容量線3bに対向する部分に凹状の溝10aが掘られている。従って、通常のように平らな基板を用いた場合と比較して、溝10aに応じて第3層間絶縁膜7により平坦化すべき段差が緩和されている。このため、平坦化膜として第3層間絶縁膜7に要求される膜厚は、通常のように平らな基板を用いた場合と比較して、溝10aの深さの分だけ薄くて良いことになる。研磨処理の方法として、精度よく研磨量を制御するためにCMP処理を用いてもよい。
【0060】
従って、本実施形態によれば、平坦化膜たる第3層間絶縁膜7が薄い分だけ、画素電極9aと画素スイッチング用TFT30とを結ぶコンタクトホール8bの長さも短くて済むので、製造工程における当該コンタクトホール8bを開孔する工程が容易となる。また、コンタクトホール8bの径も比較的小さくて済むので、画素開口率の向上が可能となる。特に研磨処理を用いて第3層間絶縁膜7を形成しているが、その膜厚は比較的薄いため、その膜厚が厚い程に大きくなる第3層間絶縁膜7によるストレスの発生を低減でき、その結果、第3層間絶縁膜7と第2層間絶縁膜4との界面におけるクラックの発生を低減できる。
【0061】
以上の結果、第1実施形態によれば、製造が比較的容易で製造歩留まり及び装置信頼性が高く、段差のない画素電極9aを画素スイッチング用TFT30により駆動することにより高品位の画像表示が可能となる。尚、第3層間絶縁膜7を有機膜をスピンコートする工程により形成しても、平らな基板を用いた場合と比較して、やはり溝10aの深さに応じて平坦化すべき段差が緩和されているため、比較的薄い平坦化膜により完全な平坦化が可能となる。従って、コンタクトホール8bを短くする利益は、上述した研磨処理の場合と同様に得られる。
【0062】
本実施形態では好ましくは、溝10aの深さは、第3層間絶縁膜7の下地表面の段差が500nm以下となるように設定される。このように溝10aを掘っておけば、平坦化膜としての第3層間絶縁膜7に最低限必要な厚みは、500nm程度でよい。即ち、第3層間絶縁膜7を500nm程度に薄く形成することが可能となり、コンタクトホール8bを開孔する工程が非常に容易となる。特に、低温形成可能なPSG、BSG、BPSG等から第3層間絶縁膜7を形成しても、500nm程度の比較的薄い膜厚であれば、発生する応力は極めて小さくて済み、その界面におけるクラックの発生を効率的に阻止し得る。また、500nm程度の比較的薄い膜厚であれば、既存の薄膜形成技術によっても、研磨処理を施す前の第3層間絶縁膜7の表面の荒れは殆ど起こらず、研磨処理を施すに十分良好な表面が得られる。因みに、このような溝10aが無かったと仮定すると、画素電極9a及び画素スイッチング用TFT30の間にある走査線3a、容量線3b、データ線6a等の配線並びにこれらを相互に電気的に絶縁するための第1層間絶縁膜81及び第2層間絶縁膜4の存在により、第3層間絶縁膜7の下地表面における段差は1000nm程度或いはそれ以上となるため、本実施形態の如き利益を得ることは基本的に困難である。尚、このような深さの溝10aは、既存のエッチング技術により比較的容易に掘ることが可能である。
【0063】
以上説明した第1実施形態では、画素スイッチング用TFT30は、好ましくは図3に示したようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極を高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュアルゲート或いはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。
【0064】
また本実施形態の電気光学装置では特に、図2及び図3に示すように高濃度ドレイン領域1eと画素電極9aとをコンタクトホール8a及びコンタクトホール8bを介してバリア層80aを経由して電気接続するので、画素電極9aからドレイン領域まで一つのコンタクトホールを開孔する場合と比較して、コンタクトホール8a及びコンタクトホール8bの径を夫々小さくできる。
【0065】
このようなバリア層80aは、例えば高融点金属であるTi(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)及びPb(鉛)のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成するようにする。これにより、コンタクトホール8bを介してバリア層80a及び画素電極9a間で良好な電気接続がとれる。また、バリア層80aの膜厚は、例えば50nm以上500nm以下程度とするのが好ましい。50nm程度の厚みがあれば、製造プロセスにおけるコンタクトホール8bの開孔時に突き抜ける可能性は低くなり、また500nm程度であればバリア層80aの存在に起因した画素電極9aの表面の凹凸は問題とならないか或いは比較的容易に平坦化可能だからである。
【0066】
尚、本実施形態の各コンタクトホール(8a、8b及び5)の平面形状は、円形や四角形或いはその他の多角形状等でもよいが、円形は特にコンタクトホールの周囲の層間絶縁膜等におけるクラック防止に役立つ。そして、良好な電気接続を得るために、ドライエッチング後にウエットエッチングを行って、これらのコンタクトホールに夫々若干のテーパをつけることが好ましい。
【0067】
以上のように構成される第1実施形態の電気光学装置の製造プロセスについては、後述する第3実施形態の電気光学装置の製造プロセスに若干の変更を加えれば足りるので、第3実施形態の製造プロセスのところで併せて説明する。
【0068】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態における電気光学装置の構成について、図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態における図2のA−A’断面に対応する箇所の断面図である。また、図4においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。尚、図4に示した第2実施形態において図3に示した第1実施形態と同様の構成要素については、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0069】
図4において、第2実施形態では、第1実施形態と比べて、先ずTFTアレイ基板10に溝10aが設けられていない点とTFTアレイ基板10上におけるTFT30に対向する位置に第1遮光膜11aが設けられている点とが異なる。更に、第3層間絶縁膜7が、一の層間絶縁膜の一例である層間絶縁膜7a及び他の層間絶縁膜の一例である層間絶縁膜7bの2層からなる点と、これらのうち層間絶縁膜7aがストッパ層としてのデータ線6a上に形成され且つデータ線6aの表面レベルまで研磨されて平坦化されている点と、層間絶縁膜7bが層間絶縁膜7a及び研磨処理により露出したデータ線6a部分上に形成されている点が異なる。その他の構成については第1実施形態の場合と同様である。
【0070】
従って、第2実施形態の電気光学装置によれば、その製造の際に、研磨処理を時間管理ではなくデータ線6aをストッパ層として用いてストップしているので、層間絶縁膜7aの平坦化時に高い精度で研磨量(研磨する膜厚)が制御されている。このため、層間絶縁膜7aにおける研磨量不足により残った段差に起因して液晶50の配向不良等が生じたり、研磨量過剰によりデータ線6aが断線したり、或いは研磨量過剰により画素電極9aとデータ線6aとの寄生容量の増大等が生じたりすることによる装置欠陥や表示不良が低減されている。これに加えて、前述した従来例の如く研磨処理により平坦化膜が薄くなり過ぎたるのを防ぐために研磨処理の対象となる平坦化膜を安全率を見込んで必要以上に厚くしなくてもよいので、表面の段差をとるのに最小限必要な膜厚の一の層間絶縁膜7aを用いることができる。このため、層間絶縁膜7aにより発生するストレスを低減でき、これによるクラック等の発生も有効に防ぐことができる。更に、画素電極9aとTFT30とを接続するためのコンタクトホール8bの長さも短くて済む。
【0071】
また、第2実施形態では、走査線3a、容量線3b及びTFT30の下側を通るように、第1遮光膜11aが設けられているので、TFTアレイ基板10の側からの反射光(戻り光)等がTFT30のチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに入射する事態を未然に防ぐことができ、これに起因した光電流の発生によりTFT30の特性が劣化することはない。第1遮光膜11aは、好ましくは不透明な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成される。尚、第1遮光膜11aは、例えば走査線3a下に延設されて、定電位線に電気接続されてもよい。このように構成すれば、第1遮光膜11aに対向配置されるTFT30に対し第1遮光膜11aの電位変動が悪影響を及ぼすことはない。この場合、定電位線としては、当該電気光学装置を駆動するための周辺回路(例えば、走査線駆動回路、データ線駆動回路等)に供給される負電源、正電源等の定電位線、接地電源、対向電極21に供給される定電位線等が挙げられる。また、第1遮光膜11aの平面レイアウトとしては、走査線3aあるいはデータ線6aに沿って延設された縞状でも良いし、データ線6a及び走査線3aに沿って格子状でも良いし、少なくとも画素スイッチング用TFT30のチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cを覆うように島状でもよい。
【0072】
以上のように構成される第2実施形態の電気光学装置の製造プロセスについては、後述する第3実施形態の電気光学装置の製造プロセスに若干の変更を加えれば足りるので、第3実施形態の製造プロセスのところで併せて説明する。
【0073】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態における電気光学装置の構成について、図5を参照して説明する。図5は、第3実施形態における図2のA−A’断面に対応する箇所の断面図である。また、図5においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。尚、図5に示した第3実施形態において図3に示した第1実施形態又は図4に示した第2実施形態と同様の構成要素については、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0074】
図5において、第3実施形態では、第1実施形態と比べて、第2実施形態の場合と同様に、第3層間絶縁膜7が層間絶縁膜7a及び層間絶縁膜7bの少なくとも2層からなる点と、層間絶縁膜7aがストッパ層としてのデータ線6a上に形成され且つCMP処理等によりデータ線6aの表面レベルまで研磨されて平坦化されている点と、層間絶縁膜7bがその上に形成されている点が異なる。その他の構成については第1実施形態の場合と同様である。
【0075】
従って、第3実施形態の電気光学装置によれば、第1実施形態におけるTFTアレイ基板10に溝10aを形成したことによる前述した効果と、第2実施形態におけるデータ線6aをストッパ層として用いて層間絶縁膜7aをCMP処理等により平坦化した上に層間絶縁膜7bを形成したことによる前述の効果との両方の効果を奏する。
【0076】
(第3実施形態における電気光学装置の製造プロセス)
次に、以上のような構成を持つ第3実施形態における電気光学装置を構成するTFTアレイ基板側の製造プロセスについて、図6から図9を参照して説明する。尚、図6から図9は各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を、図5と同様に図2のA−A’断面に対応させて示す工程図である。
【0077】
先ず図6の工程(1)に示すように、石英基板、ハードガラス基板、シリコン基板等のTFTアレイ基板10を用意する。ここで、好ましくはN(窒素)等の不活性ガス雰囲気且つ約900〜1300℃の高温でアニール処理し、後に実施される高温プロセスにおけるTFTアレイ基板10に生じる歪みが少なくなるように前処理しておく。即ち、製造プロセスにおける最高温で高温処理される温度に合わせて、事前にTFTアレイ基板10を同じ温度かそれ以上の温度で熱処理しておく。
【0078】
次に工程(2)に示すように、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、TFTアレイ基板10上のTFT30、データ線6a、走査線3a及び容量線3b等が形成される予定の領域に溝10aを掘る。この際、溝10aの深さは、後に第3層間絶縁膜7の下地表面の段差が500nm以下となるように設定される。即ち、溝10aの深さは、TFT30及びデータ線6a等の配線を構成する各種の導電膜や半導体層、更に層間絶縁膜を構成する各種の絶縁膜の膜厚の設計値に応じて個別具体的に決定される。
【0079】
次に工程(3)に示すように、TFTアレイ基板10の上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる下地絶縁膜12を形成する。この下地絶縁膜12の膜厚は、例えば、約500〜2000nmとする。
【0080】
次に工程(4)に示すように、下地絶縁膜12の上に、約450〜550℃、好ましくは約500℃の比較的低温環境中で、流量約400〜600cc/minのモノシランガス、ジシランガス等を用いた減圧CVD(例えば、圧力約20〜40PaのCVD)により、アモルファスシリコン膜を形成する。その後、窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜10時間、好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施することにより、ポリシリコン膜1を約50〜200nmの厚さ、好ましくは約100nmの厚さとなるまで固相成長させる。固相成長させる方法としては、RTA(Rapid Thermal Anneal)を使ったアニール処理でも良いし、エキシマレーザー等を用いたレーザーアニールでも良い。
【0081】
この際、図3に示した画素スイッチング用TFT30として、nチャネル型の画素スイッチング用TFT30を作成する場合には、当該チャネル領域にSb(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族元素の不純物イオンを僅かにイオン注入等によりドープしても良い。また、画素スイッチング用TFT30をpチャネル型とする場合には、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、In(インジウム)などのIII族元素の不純物イオンを僅かにイオン注入等によりドープしても良い。尚、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜1を直接形成しても良い。或いは、減圧CVD法等により堆積したポリシリコン膜にシリコンイオンを打ち込んで一旦非晶質化し、その後アニール処理等により再結晶化させてポリシリコン膜1を形成しても良い。
【0082】
次に工程(5)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した如き第1蓄積容量電極1fを含む所定パターンを有する半導体層1aを形成する。
【0083】
次に工程(6)に示すように、画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aと共に第1蓄積容量電極1fを約900〜1300℃の温度、好ましくは約1000℃の温度により熱酸化することにより、約30nmの比較的薄い厚さの熱酸化シリコン膜2aを形成し、更に工程(7)に示すように、減圧CVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる絶縁膜2bを約50nmの比較的薄い厚さに堆積し、熱酸化シリコン膜2a及び絶縁膜2bを含む多層構造を持つ画素スイッチング用TFT30のゲート絶縁膜と共に蓄積容量形成用の第1誘電体膜を含む絶縁薄膜2を形成する。この結果、半導体層1aの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとなり、絶縁薄膜2の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100nmの厚さとなる。このように高温熱酸化時間を短くすることにより、特に8インチ程度の大型基板を使用する場合に熱によるそりを防止することができる。但し、ポリシリコン膜1を熱酸化することのみにより、単一層構造を持つ絶縁薄膜2を形成してもよい。
【0084】
次に工程(8)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等によりレジスト層500を第1蓄積容量電極1fとなる部分を除く半導体層1a上に形成した後、例えばPイオンをドーズ量約3×1012/cmでドープして、第1蓄積容量電極1fを低抵抗化してもよい。
【0085】
次に工程(9)に示すように、レジスト層500を除去した後、減圧CVD法等によりポリシリコン膜3を堆積し、更にリン(P)を熱拡散し、ポリシリコン膜3を導電化する。又は、Pイオンをポリシリコン膜3の成膜と同時に導入したドープトシリコン膜を用いてもよい。ポリシリコン膜3の膜厚は、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約300nmに堆積する。
【0086】
次に図7の工程(10)に示すように、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した如き所定パターンの走査線3a及び容量線3bを形成する。走査線3a及び容量線3bは、高融点金属や金属シリサイド等の金属合金膜で形成しても良いし、ポリシリコン膜等と組み合わせた多層配線としても良い。
【0087】
次に工程(11)に示すように、図5に示した画素スイッチング用TFT30をLDD構造を持つnチャネル型のTFTとする場合、半導体層1aに、先ず低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを形成するために、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして、PなどのV族元素の不純物イオンを低濃度で、例えば、Pイオンを1〜3×1013/cmのドーズ量にてドープする。これにより走査線3a下の半導体層1aはチャネル領域1a’となる。この不純物イオンのドープにより容量線3b及び走査線3aも低抵抗化される。
【0088】
次に工程(12)に示すように、画素スイッチング用TFT30を構成する高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを形成するために、走査線3aよりも幅の広いマスクでレジスト層600を走査線3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素の不純物イオンを高濃度で、例えば、Pイオンを1〜3×1015/cmのドーズ量にてドープする。また、画素スイッチング用TFT30をpチャネル型とする場合、半導体層1aに、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを形成するために、BなどのIII族元素の不純物イオンを用いてドープする。尚、例えば、低濃度のドープを行わずに、オフセット構造のTFTとしてもよく、走査線3aをマスクとして、Pイオン、Bイオン等を用いたイオン注入技術によりセルフアライン型のTFTとしてもよい。この不純物イオンのドープにより容量線3b及び走査線3aも更に低抵抗化される。
【0089】
尚、これらのTFT30の素子形成工程と並行して、nチャネル型TFT及びpチャネル型TFTから構成される相補型構造を持つデータ線駆動回路、走査線駆動回路等の周辺回路をTFTアレイ基板10上の周辺部に形成してもよい。このように、本実施形態において画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層1aをポリシリコン膜で形成すれば、画素スイッチング用TFT30の形成時にほぼ同一工程で、周辺回路を形成することができ、製造上有利である。
【0090】
次に工程(13)に示すように、レジスト層600を除去した後、容量線3b及び走査線3a並びに絶縁薄膜2上に、減圧CVD法、プラズマCVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜からなる第1層間絶縁膜81を約200nm以下の比較的薄い厚さに堆積する。但し、前述のように、第1層間絶縁膜81は、多層膜から構成してもよいし、一般にTFTのゲート絶縁膜を形成するのに用いられる各種の公知技術により、第1層間絶縁膜81を形成可能である。
【0091】
次に工程(14)に示すように、バリア層80aと高濃度ドレイン領域1eとを電気接続するためのコンタクトホール8aを、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。このようなドライエッチングは、指向性が高いため、小さな径のコンタクトホール8aを開孔可能である。或いは、コンタクトホール8aが半導体層1aを突き抜けるのを防止するのに有利なウエットエッチングを併用してもよい。このウエットエッチングは、コンタクトホール8aに対し、テーパを付与することにより、接続不良を防止し、良好な電気接続が可能となる。
【0092】
次に工程(15)に示すように、第1層間絶縁膜81及びコンタクトホール8aを介して覗く高濃度ドレイン領域1eの全面に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等の金属や金属シリサイド等の金属合金膜をスパッタリングにより堆積して、50〜500nm程度の膜厚の導電膜80を形成する。50nm程度の厚みがあれば、後にコンタクトホール8bを開孔する時に突き抜ける可能性は殆どない。尚、この導電膜80上には、表面反射を緩和するためにポリシリコン膜等の反射防止膜を形成しても良い。
【0093】
次に図8の工程(16)に示すように、該形成された導電膜80上にフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等を行うことにより、バリア層80aを形成する。
【0094】
次に工程(17)に示すように、第1層間絶縁膜81及びバリア層80aを覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁膜4を形成する。第2層間絶縁膜4の膜厚は、約500〜1500nmが好ましい。第2層間絶縁膜4の膜厚が500nm以上あれば、データ線6a及び走査線3a間における寄生容量は余り又は殆ど問題とならない。
【0095】
次に工程(18)の段階で、半導体層1aを活性化するために約1000℃のアニール処理を20分程度行った後、データ線6aと半導体層1aの高濃度ソース領域1dを電気接続するためのコンタクトホール5を絶縁薄膜2、第1層間絶縁膜81及び第2層間絶縁膜4に開孔する。また、走査線3aや容量線3bを基板周辺領域において図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、コンタクトホール5と同一の工程により開孔することができる。
【0096】
次に、工程(19)に示すように、第2層間絶縁膜4の上に、スパッタリング等により、Al等の低抵抗金属や金属シリサイド等を金属膜6として、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約300nmに堆積する。
【0097】
次に工程(20)に示すように、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等により、所定パターンのデータ線6aを形成する。
【0098】
次に図9の工程(21)に示すように、データ線6a上を覆うように、後に行われる研磨処理により化学研磨され易い性質の絶縁性ガラスから研磨処理の対象となる層間絶縁膜7a’(研磨処理後に層間絶縁膜7aとなる膜)を形成する。例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、酸化シリコン膜等からなる層間絶縁膜7a’を形成する。層間絶縁膜7a’の膜厚は、その下地表面(データ線6a及び第2層間絶縁膜4の表面)における段差に若干のマージンを加えた厚さで足り、例えば約500nm程度が好ましい。
【0099】
次に工程(22)に示すように、層間絶縁膜7a’をCMP法等により研磨する。具体的には、例えば研磨プレート上に固定された研磨パッド上に、シリカ粒を含んだ液状のスラリー(化学研磨液)を流しつつ、スピンドルに固定した基板表面(層間絶縁膜7a’の側)を、回転接触させることにより、層間絶縁膜7a’の表面を研磨する。ここで、層間絶縁膜7a’はその下地表面の段差以上の厚みを有すると共に酸化シリコン膜などからなり、ストッパ層としてのAl等からなるデータ線6aと比べて、CMP処理により研磨され易い。従って、データ線6aの最も高くに位置する個所における表面が露出する以前に、層間絶縁膜7a’の表面の段差は研磨により消滅する。そして、データ線6aの表面が露出すると、CMP処理をストップ(停止)する。
【0100】
この場合のストッパ層表面の検出は、例えばデータ線6aを構成するAl膜等の金属表面と層間絶縁膜7aを構成する酸化シリコン膜或いはPSG等の絶縁性ガラス表面とでは、摩擦係数が異なることを利用して、データ線6aがストッパ層として露出した際の摩擦係数の変化を検出する摩擦検出式により行えばよい。この場合具体的には、例えば前述のスピンドルにおけるモータ電流の変化を測定すればよい。或いは、ストッパ層表面の検出は、データ線6aがストッパ層として露出した際に発生する振動を検出する振動検出式により行ってもよい。この場合具体的には、例えば前述のスピンドル内に加速度センサや振動センサを取り付けて、これにより加速度や振動の変化を測定すればよい。或いは、ストッパ層表面の検出は、データ線6aが露出した際の反射光量の変化を検出する光学式により行ってもよい。この場合具体的には、例えば前述の研磨プレート内に受光センサや光源を取り付けて、これにより研磨中の基板表面からの反射光強度の変化を検出すればよい。
【0101】
次に工程(23)に示すように、研磨された層間絶縁膜7a上に層間絶縁膜7bが形成される。即ち、少なくとも2層構造の第3層間絶縁膜7が形成される。
【0102】
次に工程(24)に示すように、画素電極9aとバリア層80aとを電気接続するためのコンタクトホール8bを、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチングにより形成する。コンタクトホール8bをテーパ状にするためにウェットエッチングを追加しても良い。この様にテーパ状にすれば、画素電極9aとバリア層80aとの接続不良を防止し、良好な電気接続が可能となる。
【0103】
次に工程(25)に示すように、層間絶縁膜7bの上に、スパッタリング等により、ITO膜等の透明導電性薄膜を、約50〜200nmの厚さに堆積し、更にフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等により、画素電極9aを形成する。尚、当該電気光学装置を反射型として用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。
【0104】
以上説明したように本実施形態における製造プロセスによれば、工程(22)において、研磨処理を時間管理ではなくストッパ層(即ち、データ線6a)を用いてストップするので、研磨時間と研磨量との関係にバラツキがあっても、層間絶縁膜7a’の膜厚制御に応じた高い精度で研磨量を制御できる。更に、研磨処理後の層間絶縁膜7aの表面が微視的に見て荒らくても、その上に層間絶縁膜7bを形成するので、画素電極9aの下地表面として荒れの少ない表面を得ることが出来る。これらに加えて、工程(2)で設けた溝10aに対応して、工程(21)の時点で層間絶縁膜7a’の下地表面(第2層間絶縁膜4及びデータ線6a)における段差が緩和されているでの、工程(21)及び工程(22)において研磨前の層間絶縁膜7a’及び研磨後の層間絶縁膜7aは共に薄くてよい。従って層間絶縁膜7a’によるストレス緩和によりクラックの防止に役立ち、分厚い層間絶縁膜を形成した場合のように表面がボソボソに荒れることもなく良好に研磨処理を開始することが可能となり、研磨量も低減可能であり、更に工程(24)におけるコンタクトホール8bの長さも短くて済む。
【0105】
同時に、工程(23)において研磨処理により露出したデータ線6aを層間絶縁膜7bにより覆えるので、露出したデータ線6aと画素電極9a等とがショートすることもない。しかも、層間絶縁膜7bは、荒れの少ない表面を提供すると共にデータ線6aを覆うに足りる膜厚だけ形成すればよく、その膜厚は非常に薄くてよいので一層有利である。
【0106】
特に本実施形態では、データ線6aをデータ線本来の機能に加えて、研磨処理に対するストッパ層としても機能させられるので、ストッパ層を別途形成する必要がなく、製造工程上有利である。
【0107】
尚、第1実施形態の電気光学装置(図3参照)を製造する場合には、上述の第3実施形態の電気光学装置を製造する方法における図6の工程(21)において層間絶縁膜7a’をより厚く積んだ後、工程(22)においてデータ線6aをストッパ層とすることなく、時間管理等により研磨処理を行って平坦化された第3層間絶縁膜7を形成し、その後、工程(24)及び工程(25)を行えばよい。その他の工程(1)から工程(20)については詳述した第3実施形態の場合と同様である。
【0108】
また、第2実施形態の電気光学装置(図4参照)を製造する場合には、上述の第3実施形態の電気光学装置を製造する方法における図6の工程(2)に代えて、TFTアレイ基板10の全面に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等の金属や金属シリサイド等の金属合金膜を、スパッタリング、フォトリソグラフィ及びエッチング等により、100〜500nm程度の膜厚、好ましくは約200nmの膜厚の所定パターンの第1遮光膜11aを形成すればよい。その他の工程(1)及び(3)から工程(25)については詳述した第3実施形態の場合と同様である。尚、第1及び第3実施形態で、第1遮光膜11aを設けて良いことは言うまでもない。
【0109】
以上説明した第1から第3実施形態の電気光学装置の製造方法において、工程(19)及び(20)におけるデータ線6aを形成する工程を、例えばAl膜上にW膜やポリシリコン膜を重ねるなど、複数の導電膜からデータ線6aを積層形成する工程としてもよい。そして、これらの複数の導電膜のうち最上に位置するものの少なくとも一部を、工程(22)におけるストッパ層として用いる。このようにすれば、例えばAl膜よりも研磨処理され難く機械的強度も高いW膜からなる上側の導電膜がストッパ層として良好に機能し、例えばAl膜からなる下側の導電膜によりデータ線6a本来の導電機能を良好に維持できる。特に下側の導電膜は、研磨処理により直接ダメージを受けることがないので断線等し難く、しかも仮に上側の導電膜が研磨処理により部分的にダメージを受けたとしても上側の導電膜が下側の導電膜に対して大部分において冗長的に存在することでデータ線6aの抵抗を下げることも可能であるので構造上有利である。
【0110】
また、以上説明した第1から第3実施形態の製造方法において、工程(20)におけるデータ線6aを形成する工程と同時に、データ線6aを構成するAl膜等と同一膜からデータ線6aとは異なる個所にストッパ層を形成する工程を行ってもよい。このようにすれば、データ線6aと同一膜から研磨処理に対するストッパ層を形成できるので、ストッパ層を専用工程により形成する必要がなく、しかもTFTアレイ基板10上の所望の位置にストッパ層を形成できるので、製造工程上有利である。
【0111】
(第4実施形態の電気光学装置の製造プロセス)
本発明の第4実施形態の電気光学装置の製造プロセスについて、その構成と共に図6から図8及び図10を参照して説明する。尚、図10は各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を、図5と同様に図2のA−A’断面に対応させて示す工程図である。
【0112】
ここに、第4実施形態の電気光学装置の構成は、第3実施形態と比べて、図10の工程(36)の断面図に示すように、データ線6a上にデータ線6aとは別個にストッパ層が形成されている点が異なり、他の構成については第3実施形態の場合と同様である。
【0113】
このように構成される第4実施形態の電気光学装置の製造プロセスでは、先ず上述した第3実施形態の電気光学装置の製造プロセス場合と同様に、図6の工程(1)から図8の工程(20)までが行われる。
【0114】
次に図10の工程(31)に示すように、第2層間絶縁膜4上にデータ線6aが形成された基板表面の全体に、第3層間絶縁膜7(層間絶縁膜7a’)を構成する例えば酸化シリコン膜に対してストッパ層として機能する(即ち、第3層間絶縁膜7a’と比べてCMP法等により研磨され難い)窒化シリコン膜等からなるストッパ層57を、減圧又は常圧CVD法、プラズマCVD法、熱酸化法等により形成する。
【0115】
次に図10の工程(32)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(21)の場合と同様に、ストッパ層57を覆うように、層間絶縁膜7a’(研磨処理後に層間絶縁膜7aとなる膜)を形成する。
【0116】
次に工程(33)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(22)の場合と同様に、層間絶縁膜7a’をCMP法等により研磨する。ここで、層間絶縁膜7a’はその下地表面の段差以上の厚みを有すると共に酸化シリコン膜などからなり、ストッパ層57と比べて、研磨され易い。従って、ストッパ層57の最も高くに位置する個所における表面が露出する以前に、層間絶縁膜7a’の表面の段差は研磨により消滅する。そして、ストッパ層57の表面が露出すると、研磨処理をストップ(停止)する。
【0117】
次に工程(34)から工程(36)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(23)から工程(25)の場合と同様に、研磨された層間絶縁膜7a上に層間絶縁膜7bを形成し、コンタクトホール8bをドライエッチングにより形成し、層間絶縁膜7bの上に画素電極9aを形成する。
【0118】
以上のように第4実施形態の電気光学装置の製造プロセスによれば、ストッパ層57を専用工程によりデータ線6aとは別途形成するので、ストッパ層57に最も相応しい化学的・物理的性質(例えば、当該CMP処理により極めて研磨され難く、ストッパ層の検出が非常に容易であるなど)を有する材料からストッパ層を形成可能となる。また、図9の工程(33)に示すように研磨処理によりデータ線6aが断線等のダメージを受けることもない。
【0119】
(第5実施形態の電気光学装置の製造プロセス)
本発明の第5実施形態の電気光学装置の製造プロセスについて、その構成と共に図11を参照して説明する。尚、図11は各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を、図5と同様に図2のA−A’断面に対応させて示す工程図である。
【0120】
ここに、第5実施形態の電気光学装置の構成は、第3実施形態と比べて、図11の工程(46)の断面図に示すように、半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eにコンタクトホール88aを介して接続されておりデータ線6aと同一層(即ち、本実施形態ではAl膜)から構成された中継導電層6bと、画素電極9aにコンタクトホール88cを介して接続された導電膜からなる第1バリア層90aとを備えている。そして、中継導電層6bと第1バリア層90aとは、データ線6a及び中継導電層6b上に形成された第2層間絶縁膜4を介して対向配置されており、この第2層間絶縁膜4に開孔されたコンタクトホール88bを介して相互に電気接続されている。更に、第1バリア層90aと同一の導電層からなる第2バリア層90bが設けられており、第2バリア層90bと容量線3bとは、コンタクトホール88dを介して電気接続されている。その他の構成については第1実施形態の場合と同様である。
【0121】
従って、第5実施形態では、二つの中継用の導電膜である中継導電層6b及び第1バリア層90aにより、画素電極9aから半導体層1aまでを良好に中継可能となる。特に画素電極9aがITO膜からなりデータ線6aがAl膜からなる場合には、両者との間で良好な電気接続が得られるW、Mo、Cr、Ti等の高融点金属等から構成するのが好ましい。
【0122】
このように構成される第5実施形態の電気光学装置の製造プロセスでは、先ず上述した第3実施形態の電気光学装置の製造プロセス場合と同様に、図6の工程(1)から図7の工程(12)までが行われる。
【0123】
次に第3実施形態における工程(17)に示した第2層間絶縁膜4の形成と同様に、第1層間絶縁膜81を形成し、工程(18)に示したコンタクトホール5の開孔と同様に、コンタクトホール5及び88aを開孔し、工程(19)及び工程(20)に示したデータ線6aの形成と同様に、データ線6a及び中継導電層6bを形成する。この際特に、Al膜と同一膜からなる中継導電層6bを、コンタクトホール88aの部分を含めて高濃度ドレイン領域1eの上方に中継導電層6bを形成すべきのパターンが残るようにする。
【0124】
次に第3実施形態における工程(13)に示した第1層間絶縁膜81の形成と同様に第2層間絶縁膜4を形成し、工程(14)に示したコンタクトホール8aの開孔と同様にコンタクトホール88bを開孔し、工程(15)及び(16)に示したバリア層80aの形成と同様に、第1バリア層90a及び第2バリア層90bを形成する。
【0125】
以上により図11の工程(41)に示すように、第1バリア層90a及び第2バリア層90bがストッパ層として基板表面に形成された構造が得られる。即ち、高融点金属等からなる第1バリア層90a及び第2バリア層90bは、第3層間絶縁膜7(層間絶縁膜7a’)を構成する例えば酸化シリコン膜に対してストッパ層として良好に機能する。
【0126】
次に工程(42)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(21)の場合と同様に、第1バリア層90a及び第2バリア層90bが形成された第2層間絶縁膜4上の全体を覆うように、層間絶縁膜7a’を形成する。
【0127】
次に工程(43)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(22)の場合と同様に、層間絶縁膜7a’をCMP法等により研磨する。ここで、層間絶縁膜7a’はその下地表面の段差以上の厚みを有すると共に酸化シリコン膜などからなり、第1バリア層90a及び第2バリア層90bと比べて、研磨され易い。従って、第1バリア層90a及び第2バリア層90bの最も高くに位置する個所における表面が露出する以前に、層間絶縁膜7a’の表面の段差は研磨により消滅する。そして、第1バリア層90a及び第2バリア層90bが露出すると、研磨処理をストップ(停止)する。
【0128】
次に工程(44)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(23)の場合と同様に、研磨された層間絶縁膜7a上に層間絶縁膜7bを形成し、第3層間絶縁膜7とする。
【0129】
次に工程(45)に示すように、第3実施形態における工程(24)に示したコンタクトホール8bの開孔と同様にコンタクトホール88cを開孔する。
【0130】
次に工程(46)に示すように、第3実施形態について図9に示した工程(25)の場合と同様に、層間絶縁膜7bの上に画素電極9aを形成する。
【0131】
以上のように第5実施形態の電気光学装置の製造プロセスによれば、第1バリア層90a及び第2バリア層90bをその本来の中継機能に加えて、研磨処理に対するストッパ層としても機能させられるので、ストッパ層を別途形成する必要がなく、製造工程上有利である。また、研磨処理により露出した第1バリア層90a及び第2バリア層90bを層間絶縁膜7bにより覆えるので、露出した第1バリア層90a及び第2バリア層90bと画素電極9a等とがショートすることもない。
【0132】
尚、以上説明した第5実施形態の製造方法において、工程(41)における第1バリア層90a及び第2バリア層90bを形成する工程と同時に、第1バリア層90a及び第2バリア層90bを構成する高融点金属等と同一膜から第1バリア層90a及び第2バリア層90bとは異なる個所にストッパ層を形成してもよい。このようにすれば、バリア層90a及び90bと同一膜から研磨処理に対するストッパ層を形成できるので、ストッパ層を専用工程により形成する必要がなく、しかもTFTアレイ基板10上の所望の位置にストッパ層を形成できるので、製造工程上有利である。
【0133】
尚、以上説明した第1及び第3から第5実施形態において、TFTアレイ基板10に溝10aを形成することに代えて又は加えて、下地絶縁膜12に同じような溝を形成してよく、或いは、研磨処理、スピンコート処理、リフロー法等により行ったり、有機SOG(Spin On Glass)膜、無機SOG膜、ポリイミド膜等を利用して、第1層間絶縁膜81や第2層間絶縁膜4における平坦化を行なってもよい。このように第3層間絶縁膜7における研磨処理による平坦化を行う以前に、その下地表面における段差をある程度緩和しておけば、上述した各実施形態における比較的容易に画素電極9aの平坦化を可能ならしめるにいう効果が得られる。
【0134】
(電気光学装置の全体構成)
以上のように構成された各実施形態における電気光学装置の全体構成を図12及び図13を参照して説明する。尚、図12は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図13は、図12のH−H’断面図である。
【0135】
図12において、TFTアレイ基板10の上には、シール材52がその縁に沿って設けられており、その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じ或いは異なる材料から成る画像表示領域の周辺を規定する額縁としての第3遮光膜53が設けられている。シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定タイミングで供給することによりデータ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給することにより走査線3aを駆動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば奇数列のデータ線は画像表示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画像表示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するようにしてもよい。この様にデータ線6aを櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回路101の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路を構成することが可能となる。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的に導通をとるための導通材106が設けられている。そして、図13に示すように、図12に示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。尚、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリング回路103、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。尚、本実施の形態によれば、対向基板20上の第2遮光膜23はTFTアレイ基板10上の遮光領域よりも小さく形成すれば良く、また電気光学装置の用途により、容易に取り除くこともできる。
【0136】
ここで上述した各実施形態の電気光学装置における図12及び図13に示した走査線駆動回路101やデータ線駆動回路104の如くTFTアレイ基板10上に形成される周辺回路を構成するTFT等の素子に係る構成について図14を参照して説明を加える。ここに図14は、このような周辺回路を構成する素子の一例として、Nチャネル型TFTを示す断面図である。
【0137】
図14に示すように、周辺回路を構成するソース電極201、ドレイン電極202及びゲート電極203を持つTFT130に対向する部分も、TFTアレイ基板10に溝10bが掘られており、更に画素部におけるTFT30の場合と同様に、その上方に位置する第3層間絶縁膜7(層間絶縁膜7a)により平坦化されている。従って、周辺回路内蔵型の電気光学装置を製造する場合にも、画素部におけるCMP処理等による平坦化を行う際に、周辺領域における段差が当該平坦化処理を妨げる事態を未然に防ぐことが出来る。例えば、仮に同一基板上の周辺領域に画像表示領域よりも表面が高い箇所が存在していたのでは、画像表示領域に対してCMP処理等を行うことが極めて困難となってしまう。また、例えばデータ線6a、走査線3a、容量線3等の配線を画像表示領域から周辺領域への引き出すための配線領域(例えば、図12に示したシール材52に対向するシール領域)についても、平坦化膜の下地表面の段差を緩和するための溝をTFTアレイ基板10や層間絶縁膜などに形成してもよい。
【0138】
以上説明した各実施形態の製造プロセスにおいて、ストッパ層を形成する工程は、TFTアレイ基板10及びストッパ層の間にある全ての膜が堆積されたTFTアレイ基板10上の所定個所に、専らストッパ層としての機能を有する専用ストッパ層を形成するようにしてもよい。この一例として、専用ストッパ層がデータ線6aと同一膜からなる場合を図15に示す。ここに図15は、専用ストッパ層を示す断面図である。
【0139】
図15に示すように、製造プロセスにおいて、TFTアレイ基板10上のストッパ形成用の所定箇所に、TFT30を構成する半導体層と同一膜からなる導電膜1g、走査線3aと同一層からなる配線として機能する又は機能しない導電膜3c、下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜81、第2層間絶縁膜4等の製造プロセスにおいてデータ線6aが形成されるまでに形成される全ての膜を積み上げておく。そして、この上に、データ線6aと同一層からなる専用ストッパ層6cを形成する。そして、この上に形成された層間絶縁膜7aに対してCMP処理等を行って平坦化すれば、画素部のデータ線6aよりも高い位置に専用ストッパ層6cを形成することになるので、下地表面における段差を無くすために最適な専用ストッパ層が得られる。これにより、データ線6aの断線等を防ぐことができる。特に、TFTアレイ基板10の反り等に起因して、局所的に研磨量が不足したり過剰となったりするのに対処すべく、このような所定個所としてTFTアレイ基板10上の複数の箇所、例えばTFTアレイ基板10の4角付近(図12参照)などに適度に分散して設けるとよい。
【0140】
以上図1から図15を参照して説明した各実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0141】
以上説明した各実施形態における電気光学装置は、プロジェクタに適用されるため、3枚の電気光学装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになる。従って、各実施形態では、対向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、第2遮光膜23の形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー電気光学装置に各実施形態における電気光学装置を適用できる。更に、対向基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板10上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィルタ層を形成することも可能である。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい電気光学装置が実現できる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー電気光学装置が実現できる。
【0142】
更に、第1及び第3から第5実施形態において、第2実施形態と同様にTFT30の下側に第1遮光膜11aを設けてもよい。これにより、戻り光に対する遮光性能が高く、プロジェクタ用途に適した電気光学装置を実現できる。
【0143】
本発明は、上述した各実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう電気光学装置の製造方法或いは電気光学装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の電気光学装置における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図2】第1実施形態の電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】第2実施形態の電気光学装置の図2のA−A’断面に対応する個所における断面図である。
【図5】第3実施形態の電気光学装置の図2のA−A’断面に対応する個所における断面図である。
【図6】第3実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その1)である。
【図7】第3実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その2)である。
【図8】第3実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その3)である。
【図9】第3実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図(その4)である。
【図10】第4実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図である。
【図11】第5実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図である。
【図12】各実施形態の電気光学装置におけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図13】図12のH−H’断面図である。
【図14】各実施形態の電気光学装置の周辺回路を構成するTFTの断面図である。
【図15】各実施形態の電気光学装置の所定個所に設けられる専用ストッパ層の断面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層
1a’…チャネル領域
1b…低濃度ソース領域
1c…低濃度ドレイン領域
1d…高濃度ソース領域
1e…高濃度ドレイン領域
1f…第1蓄積容量電極
2…絶縁薄膜
3a…走査線
3b…容量線
4…第2層間絶縁膜
5…コンタクトホール
6a…データ線
6b…中継導電層
7…第3層間絶縁膜
8a…コンタクトホール
8b…コンタクトホール
9a…画素電極
10…TFTアレイ基板
11…第1遮光膜
12…下地絶縁膜
16…配向膜
20…対向基板
21…対向電極
22…配向膜
23…第2遮光膜
30…画素スイッチング用TFT
50…液晶層
70…蓄積容量
70a…第1蓄積容量
70b…第2蓄積容量
80a…バリア層
81…第1層間絶縁膜
88a…コンタクトホール
88b…コンタクトホール
88c…コンタクトホール
88d…コンタクトホール

Claims (10)

  1. 基板上に画素スイッチング用素子を形成する工程と、
    前記画素スイッチング用素子の上方に研磨処理に対するストッパ層を形成する工程と、
    前記ストッパ層上に前記ストッパ層の表面段差以上の厚みを有する一の層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記ストッパ層の表面が露出するまで前記一の層間絶縁膜を研磨する工程と、
    前記研磨された一の層間絶縁膜上に他の層間絶縁膜を形成する工程と、
    該他の層間絶縁膜上にコンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に電気的に接続されるように画素電極を形成する工程と
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記他の層間絶縁膜は平坦であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記ストッパ層を形成する工程は、コンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に電気的に接続されるようにデータ線を形成する工程を含み、
    前記ストッパ層は、前記データ線の少なくとも一部からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記データ線を形成する工程は、前記データ線を複数の導電膜から積層形成する工程を含み、
    前記ストッパ層は、前記複数の導電膜のうち最上に位置するものの少なくとも一部からなることを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記ストッパ層を形成する工程は、コンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に電気的に接続されるようにデータ線を形成すると同時に前記データ線を構成する導電膜と同一層から前記データ線とは異なる個所に前記ストッパ層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記ストッパ層を形成する工程は、前記画素電極と前記画素スイッチング用素子との間に介在する中継用導電層を形成する工程を含み、
    前記ストッパ層は、前記中継用導電層の少なくとも一部からなることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 前記ストッパ層を形成する工程は、前記画素電極と前記画素スイッチング用素子との間に介在する中継用導電層を形成すると同時に前記中継用導電層と同一層から前記中継用導電層とは異なる個所に前記ストッパ層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  8. 前記画素スイッチング用素子の上方に、コンタクトホールを介して前記画素スイッチング用素子に電気的に接続されるようにデータ線を形成する工程を更に含み、
    前記ストッパ層を形成する工程では、前記データ線上に前記ストッパ層を形成することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  9. 前記ストッパ層を形成する工程は、前記基板及び前記ストッパ層の間にある全ての膜が堆積された前記基板上の所定個所に前記ストッパ層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  10. 前記基板並びに前記基板及び前記ストッパ層の間にある膜のうち少なくとも一つは、前記画素スイッチング用素子及びその配線の少なくとも一部に対向する部分が溝状に窪んで形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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