JP3776587B2 - 超音波探触子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波探触子、特に音響レンズの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波探触子は、一般に、複数の超音波振動素子を直線配列させてなるアレイ振動子を有する。そのアレイ振動子には1又は複数の整合層が設けられ、更にその整合層の上には周知の音響レンズが設けられる。この音響レンズは、振動素子配列方向と直交する方向(スライス方向)に超音波ビームを集束させるために機能するものである。音響レンズは一般にはシリコーンゴムで構成される。ここで、シリコーンゴムは0.8dB/mmMHz程度という比較的大きな減衰率(超音波減衰率)を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
音響レンズは、スライス方向に沿って見た場合、生体の音速よりも低い音速をもったレンズ材料を使用する場合には、その中央部が最も厚く両端にかけて薄くなる凸形状を有する。よって、音響パワー的には中央部の超音波減衰が最も大きく、その両端にかけて超音波減衰が次第に小さくなる減衰特性となる。本来、集束性向上のためのアポダイゼーション(重み付け)の観点からすれば、レンズ中央部の音響パワーが最も大きいことが望まれるが、音響レンズ自体はその要請とは逆の超音波減衰特性をもっている。これに関し、スライス分解能を改善するために各種の技術が提案されているが、より簡単かつ低コストの手法が要望されている。
【0004】
なお、特公平7−121158号公報には、互いに異なる減衰率をもった第1レンズ層及び第2レンズ層で構成された音響レンズが開示されている。ここでは、上述のような音響レンズによる逆重み付け特性を改善するために、各レンズ層の厚みが調整されている。しかし、この従来方法では、音響インピーダンスや密度に関する制限がなく、減衰の分布が一定である。これに対して、以下に述べる本発明では、望ましくは、2種類のレンズ層間で音響インピーダンスや密度が同じで、減衰の分布が中央部が最も小さくスライス方向の両端にかけて大きくできあるいは一定にできるという利点がある。
【0005】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡単かつ低コストにスライス方向の分解能を向上することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、音響レンズ本来の機能を有効に維持しつつ、その音響レンズによる減衰度の逆重み付け特性を改善するとともに、更にはスライス方向の重み付けによって音響レンズの集束範囲を拡大することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、複数の振動素子を配列させてなるアレイ振動子と、振動素子配列方向と直交するスライス方向の超音波ビーム形状を集束させるための音響レンズと、を含む超音波探触子において、前記音響レンズは、少なくとも第1レンズ層及び第2レンズ層を含み、前記第1レンズ層と前記第2レンズ層は、基材とその基材中に分散された粒状の混入物とで構成され、前記第1レンズ層と前記第2レンズ層では、互いに単位体積当たり混入物の密度が同様とされ、かつ、前記混入物の粒の大きさが異なることを特徴とする。すなわち、好適には2つの音響レンズの音響インピーダンスが同様とされる。
【0008】
上記構成によれば、前記第1レンズ層と前記第2レンズ層では、互いに単位体積当たり混入物の密度(混入率)が同様とされ基本的に音響インピーダンスが同様にされるため、2種類のレンズ層境界面での超音波の反射や屈折が発生せず、音響レンズ本来の機能を維持できる。その一方、基材と異なる音響インピーダンスをもつ混入物は、その粒径が大きい程、超音波をより強く散乱し、透過超音波の減衰は大きくなるので、それらの超音波減衰率は異なる。よって、第1レンズ層及び第2レンズ層の厚みを適宜調整すれば、レンズ中央からスライス方向の両端にかけて減衰が大きくなる減衰特性を構築できる。
【0009】
すなわち、上記構成によれば、音響レンズ全体として中央部の減衰を小さく、スライス方向両端の減衰を大きくできるので、適正なアポダイゼーションを形成して、従来よりもスライス方向の分解能を高めることができる。
【0010】
本発明の好適な態様では、前記第1レンズ層の減衰率と前記第2レンズ層の減衰率とが異なることを特徴とする。また、本発明の好適な態様では、前記第1レンズ層と前記第2レンズ層は重合され、前記2つのレンズ層の内で減衰率の低い方のレンズ層はその中央部が厚くスライス方向の両端にかけて薄くなる断面形状を有し、前記2つのレンズ層の内で減衰率の高い方のレンズ層はその中央部が薄くスライス方向の両端にかけて厚くなる断面形状を有することを特徴とする。
【0011】
以上のように、本発明によれば、混入物の粒の大きさを変えるという製造時の簡便な手法で従来の問題を解消でき、スライス方向の分解能の向上と相俟って超音波画像の画質向上を図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1には、本発明に係る超音波探触子の要部構成が示されている。なお、後述の電極14に接続して引き出されるグランドリードと、電極16に接続し引き出される信号リードは図面簡略化のために省略されている。
【0014】
アレイ振動子(圧電体アレイ)12は、直線配列された複数の振動素子12aで構成される。なお、図1には直線配列型アレイ振動子12が示されているがコンベックス状に形成されたアレイ振動子を利用してもよい。バッキング層13は、後方へ放射される超音波を吸収するための部材である。
【0015】
アレイ振動子12を構成する各振動素子12aにはその上面及び下面に電極14及び16が形成されており、これらの電極14及び16間に送信パルスを印加することによって各振動素子12aにて超音波を発生でき、また、このような構成によって受波された超音波から受信信号を生成できる。
【0016】
アレイ振動子12の上部には2つの整合層18及び20が形成されている。これらの整合層18及び20は、被検体である生体と振動素子12a間において、音響インピーダンス的に整合させるために機能するものである。
【0017】
以上の構成は従来の超音波探触子における構成と同様であるが、以下に本発明に係る音響レンズ22について詳述する。
【0018】
音響レンズ22は、周知のように振動素子配列方向と直交するスライス方向の超音波ビーム形状を集束させるための手段として機能するものである。本実施形態において、音響レンズ22は、2つのレンズ層で構成され、具体的には、第1レンズ層24及び第2レンズ層26で構成される。本実施形態の音響レンズ22はスライス方向の断面を見た場合全体として凸型を有している。2番目の整合層20の上には第1レンズ層24が形成され、更にその上には第2レンズ層26が形成されている。
【0019】
図2には、音響レンズ22の曲率方向の断面すなわちスライス方向の断面が示されている。第1レンズ層24と第2レンズ層26は本実施形態において同様の音響インピーダンスを有し、かつ第1レンズ層24の超音波減衰率よりも第2レンズ層26の超音波減衰率の方が大きく設定されている。
【0020】
具体的には、各レンズ層24及び26は、基材とその基材中に分散された粒状の混入物とで構成される。基材は例えばシリコーンゴムであり、混入物は例えば酸化チタンやシリカなどで構成される。第1レンズ層24及び第2レンズ層26の構成材料はそれぞれ同じであるが、粒状の混入物の粒径のみが2つのレンズ層で異なっている。すなわち、第1レンズ層24及び第2レンズ層26では、単位体積当たりの混入物の量(混入率)は同じであるが、混入物の粒径(形状を含む)は異なっており、これによって2つのレンズ層の減衰率が異なっている。図2に示されるように、第1レンズ層24の粒径よりも第2レンズ層26の粒径の方が大きい。
【0021】
ここで、第1レンズ層24はそのスライス方向の断面がほぼ蒲鉾状を有しており、すなわち中央部が厚く両端にかけて徐々に薄くなる形状を有している。一方、第2レンズ層26はその中央部が最も薄く、その両端にかけて徐々に厚くなる形状を有している。したがって、上述の減衰率の関係から、音響レンズ22を全体として見た場合、中央部の減衰率を小さくし、かつ両端の減衰率を大きくできることが理解される。ちなみに、第1レンズ層24及び第2レンズ層26はそれぞれ同じ音速と音響インピーダンスを有しているため、第1レンズ層24と第2レンズ層26の境界において、超音波の屈折や反射が発生せず、音響レンズ22の全体としてのレンズ機能は従来同様に発揮される。第1レンズ層24における混入物の粒径は例えば1μmであり、一方、第2レンズ層26における混入物の粒径は例えば数十μmである。
【0022】
次に、各レンズ層の形状について参考までに説明する。各レンズ層の形状は以下の式によって定義される。
【0023】
{K1×y1+K2(y2-y1)}/K1×T=W(x)
ここで、K1は第1レンズ層の減衰率(dB/mm MHz)であり、K2は第2レンズ層の減衰率(dB/mm MHz)である。Tはレンズの頂点部における厚さであり、W(x)は振幅の重み付け率であり、W(0)=1である。
【0024】
図4には、本実施形態の音響レンズの減衰特性102が示されている。図示されるように、レンズ中央部における減衰が最も小さく、スライス方向の両端にかけて減衰が徐々に大きくなっている。
【0025】
図4における100は従来の音響レンズにおける減衰特性であり、上述したように逆重み付け特性となっている。本実施形態によればこのような特性を改善できるだけでなく、更には適切なアポダイゼーションを行うことができる。
【0026】
他の実施形態を図5に示す。この例では、前記実施形態の第2レンズ層を下層とし、第1レンズ層を上層とした構成を有している。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単かつ低コストにスライス方向の分解能を向上でき、特に、本発明によれば音響レンズ本来の機能を有効に維持しつつその音響レンズによる減衰の逆重み付け特性を改善するだけでなく、更にアポダイゼーションを行うことによってスライス方向の超音波ビームの集束範囲を拡大できるので、超音波画像の画質向上を図れるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波探触子の要部構成を示す斜視図である。
【図2】 音響レンズの断面図である。
【図3】 音響レンズ形状を示す説明図である。
【図4】 減衰度特性を示す説明図である。
【図5】 他の実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 超音波探触子、12 アレイ振動子、18,20 整合層、22 音響レンズ、24 第1レンズ層、26 第2レンズ層。

Claims (5)

  1. 複数の振動素子を配列させてなるアレイ振動子と、振動素子配列方向と直交するスライス方向の超音波ビーム形状を集束させるための音響レンズと、を含む超音波探触子において、
    前記音響レンズは、少なくとも第1レンズ層及び第2レンズ層を含み、
    前記第1レンズ層と前記第2レンズ層は、基材とその基材中に分散された粒状の混入物とで構成され、
    前記第1レンズ層と前記第2レンズ層では、互いに単位体積当たり混入物の密度が同様とされ、かつ、前記混入物の粒の大きさが異なり、
    前記音響レンズは、レンズ中央からスライス方向の両端にかけて減衰が大きくなる減衰特性を有することを特徴とする超音波探触子。
  2. 請求項1記載の超音波探触子において、
    前記第1レンズ層と前記第2レンズ層は互いに同様の音響インピーダンスを有することを特徴とする超音波探触子。
  3. 請求項1記載の超音波探触子において、
    前記第1レンズ層の減衰率と前記第2レンズ層の減衰率とが互いに異なることを特徴とする超音波探触子。
  4. 請求項記載の超音波探触子において、
    前記第1レンズ層と前記第2レンズ層は重合され、
    前記2つのレンズ層の内で減衰率の低い方のレンズ層はその中央部が厚くスライス方向の両端にかけて薄くなる断面形状を有し、
    前記2つのレンズ層の内で減衰率の高い方のレンズ層はその中央部が薄くスライス方向の両端にかけて厚くなる断面形状を有することを特徴とする超音波探触子。
  5. 超音波振動子と、超音波ビーム形状を集束させるための音響レンズと、を含む超音波探触子において、
    前記音響レンズは、少なくとも第1レンズ層及び第2レンズ層を含み、
    前記第1レンズ層と前記第2レンズ層は、基材とその基材中に分散された粒状の混入物とで構成され、
    前記第1レンズ層と前記第2レンズ層では、互いに単位体積当たり混入物の密度が同様とされ、かつ、前記混入物の粒の大きさが異なり、
    前記音響レンズは、レンズ中央からレンズ両端にかけて減衰が大きくなる減衰特性を有することを特徴とする超音波探触子。
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