JP3776311B2 - 電力系統連係装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2つの電力系統を相互に連係する電力系統連係装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自家発電設備を備える電力系統(以下、自家発電系統と称する)は、電力会社から供給されている商用電力系統と連係されることが多い。
【0003】
このような自家発電系統と商用電力系統を互いに接続し、商用電力系統に事故があった場合に、その接続を遮断して、自家発電系統のみでの運用を行えるようにするための装置が電力系統連係装置である。
【0004】
図9は、従来の電力系統連係装置を示す回路図である。
【0005】
図示するように、従来の電力系統連係装置は、商用電力系統101と、自家発電設備109を備えた自家発電系統103とを接続する電力母線105に、遮断器107を接続したものである。これら電力系統によって電力を供給されている重要負荷111は、遮断器107より自家発電系統103側に接続されている。
【0006】
そして、商用電力系統101に落雷などによる瞬時電圧低下や停電などが発生した場合に、遮断器107が回路を遮断して商用電力系統101側を切り離して運用することができるようにされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の電力系統連係装置では、商用電力系統101で事故が発生すると、図10(a)に示すように、商用電力系統101の側からの電圧が急激に低下する。このとき遮断器107が働いて商用電力系統101を遮断するのであるが、遮断器107は機械式であるため事故発生から、実際に電路が遮断されるまでに交流電力のサイクルで3サイクル程度必要である。このため、図10(b)に示すように、自家発電系統103側から事故点に大電流が流れたり、あるいは、図10(c)に示すように、自家発電系統103の電圧が下がったりするといった問題があった。このため、この間に重要負荷が停止して、自家発電系統103の発電設備109が不安定になり、商用電力系統101を切り離しても運転継続ができない可能性がある。
【0008】
また、電力系統連係装置は、重要な装置であるため保守が欠かせないが、保守時には、系統連係を行うことができないといった問題もある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、商用電力系統側で事故が生じても自家発電系統側が良好に運転を継続することができると共に、保守時にも系統連係を維持することができる電力系統連係装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された第1の遮断器、半導体スイッチ、リアクトル、および断路器と、前記第1の遮断器、半導体スイッチ、リアクトル、および断路器に対して、並列に接続された第2の遮断器と、を有し、前記半導体スイッチは、前記第1の遮断器と前記断路器との間に設けられていることを要旨とする。
【0011】
この発明は、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、第1の遮断器、半導体スイッチ、リアクトル、および断路器を直列に接続することで、事故発生時には、半導体スイッチにより、遮断器よりも速く第1の電力系統と第2の電力系統を遮断し、事故電流をリアクトルによって限流する一方、保守時には、第1の遮断器と断路器とを開放し、第2の遮断器によって連係を維持しようとするものである。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器前記断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器に対して前記第2の電力系統側に直列に接続されたリアクトルと、前記断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器よりなる直列電路部分に対して並列に接続された第2の遮断器と、を有することを要旨とする。
【0013】
この発明は、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、断路器、半導体スイッチ、第1の遮断器、およびリアクトルを直列に接続することで、事故発生時には、半導体スイッチにより、遮断器よりも速く第1の電力系統と第2の電力系統を遮断し、事故電流をリアクトルによって限流する一方、第2遮断器を断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器に対してのみ並列に接続することで、第2の遮断器にかかるリアクトルの影響を少なくして、断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器よりなる直列電路部分と第2遮断器を通る電路との位相差をなくして、直列電路から第2遮断器側電路への切り替えの際に連係を切ることなく行うことができるようにしようとするものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器と、前記第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器に対して前記第2の電力系統側に直列に接続された第1の遮断器およびリアクトルと、前記1の断路器、前記半導体スイッチ、および前記第2の断路器に対して並列に接続された第2の遮断器と、を有することを要旨とする。
【0015】
この発明は、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器を直列に接続することで、事故発生時には、半導体スイッチにより、遮断器よりも速く第1の電力系統と第2の電力系統を遮断し、事故電流をリアクトルによって限流する一方、第2遮断器を第1の断路器、半導体スイッチ、および第1の断路器に対してのみ並列に接続することで、第2の遮断器にかかるリアクトルの影響を少なくして、第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器よりなる直列電路部分と第2遮断器を通る電路とで位相差をなくして、直列電路から第2遮断器側電路への切り替えの際に連係を切ることなく行うことができるようにしようとするものである。
【0016】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器と、前記第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器に対して前記第2の電力系統側に直列に接続された第1の遮断器およびリアクトルと、前記1の断路器、前記半導体スイッチ、および前記第2の断路器に対して並列に接続された負荷開閉器と、を有することを要旨とする。
【0017】
この発明は、第1の電力系統と第2の電力系統との間に、第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器を直列に接続することで、事故発生時には、半導体スイッチにより、遮断器よりも速く第1の電力系統と第2の電力系統を遮断し、事故電流をリアクトルによって限流する一方、負荷開閉器を第1の断路器、半導体スイッチ、および第1の断路器に対してのみ並列に接続することで、負荷開閉器にかかるリアクトルの影響を少なくして、第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器よりなる直列電路部分と負荷開閉器を通る電路とで位相差をなくして、直列電路から負荷開閉器側電路への切り替えの際に連係を切ることなく行うことができるようにしようとするものである。
【0018】
請求項5記載の発明は、前記請求項1〜4のいずれか一つに記載の電力系統連係装置おいて、前記リアクトルのインピーダンスは、前記第1の電力系統および第2の電力系統のうち、いずれか一方を自家発電系統とし、当該自家発電系統に用いられている発電設備の最小容量時のd軸の次過度リアクタンスをxd”、連係点から商用電力系統事故点までのインピーダンスをxs、事故時の連係点の許容電圧vfとし、前記リアクトルのインピーダンスをXLとしたとき、下記(1)式を満たすように、設定されていることを要旨とする。
【0019】
XL>vf×xd”/(1−vf)−xs …(1)
この発明は、リアクトルのインピーダンスを上記(1)式を満たすようにすることで、事故発生から商用電力系統と自家発電系統が遮断されるまでの電流(事故電流)を、リアクトルによって確実に限流することができるようにしようとするものである。
【0020】
請求項6記載の発明は、前記請求項1〜5のいずれか一つに記載の電力系統連係装置おいて、前記第1の電力系統は商用電力系統であり、前記第2の電力系統は自家発電系統であることを要旨とする。
【0021】
この発明は、第1の電力系統を商用電力系統とし、第2の電力系統を自家発電系統とすることで、電力系統連係装置により商用電力系統と自家圧電系統を連係しようとするものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下添付した図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施の形態における電力系統連係装置の構成を示す回路図である。
【0024】
この電力系統連係装置は、商用電力系統101と自家発電設備109を備えた自家発電系統103とを結ぶ電力母線105に、商用電力系統101側から順に、第1の遮断器1、半導体スイッチ3、リアクトル5、および断路器7を直列に接続し、さらにこれらと並列に第2の遮断器9を接続したものである。
【0025】
そしてこの電力系統には、重要負荷111が電力母線105の自家発電系統103側に接続されており、また、事故検出回路11からの信号が第1の遮断器1および半導体スイッチ3に入力されている。
【0026】
ここで、第1の遮断器1は、機械式の遮断器であり、事故検出回路11からの信号により電路を遮断するが、半導体スイッチ3より数サイクル遅れて動作する。したがって、本実施の形態では、この第1の遮断器1はバックアップ用の遮断器として使用している。
【0027】
半導体スイッチ3は、事故発生時に商用電力系統101と自家発電系統103を遮断するためのメインとなる電路遮断器である。この半導体スイッチ3としては、たとえばサイリスタを用いた場合、事故検出回路11からの指令により、事故検出後1サイクル以内に電流を遮断する。
【0028】
リアクトル5は、その設定インピーダンスにより、事故発生時に自家発電系統103から事故点へ流れる電流を限流するためのものである。
【0029】
このリアクトル5のインピーダンスは次のように選定する。
【0030】
自家発電設備109の最小容量のd軸次過度リアクタンスをd”、連係点から商用電力系統事故点までのインピーダンスをxs、事故時の自家発電系統側母線の許容電圧をvfとし、リアクトル5のインピーダンスをXLとして、下記(1)式を満足するように選定する。
【0031】
XL>vf×xd”/(1−vf)−xs …(1)
断路器7は、手動操作によって機械的に電路を遮断するものであり、第1の遮断器1、半導体スイッチ3、およびリアクトル5からなる直列電路を保守するときにこの経路を遮断するために用いられる。
【0032】
第2の遮断器9は、通常の遮断器で、電力系統の一方に所定値以上の電圧降下があった場合に機械的に電路を遮断する。
【0033】
事故検出回路11は、電力母線105の電圧や電流を監視し、電圧異常や過電流などが発生した場合に、第1の遮断器1および半導体スイッチ3に対して、遮断指令を出力する。
【0034】
次に本実施の形態における電力系統連係装置の作用を説明する。
【0035】
通常の運用では、第1の遮断器1と断路器7とを閉状態とし、第2の遮断器9を開状態として、半導体スイッチ3を通電させる。これにより商用電力系統101と自家発電系統103が連係される。
【0036】
この状態で、商用電力系統101に事故が発生した場合、図2(a)に示すように、商用電力系統101の電圧が急激に低下する。これにより、事故検出回路11からの指令によって、半導体スイッチ3が事故検出後1サイクル以内に電流を遮断する。そして、図2(b)に示すように、リアクトル5により事故電流が限流されると同時に自家発電系統103側の電圧低下がこのリアクトル5のインピーダンスにより軽減される。したがって、自家発電系統103の電圧は、図2(c)に示すように、事故の瞬間でも所定の電圧が維持されている。
【0037】
ここで、リアクトルによる限電動作について説明する。
【0038】
一般に、発電機のインピーダンスは時間と共に変化する。また、半導体スイッチは1サイクル程度で電路を遮断する。そこで、この半導体スイッチが作動するまでの時間における発電機のインピーダンスは、一般的にxd”とよばれるd軸の次過度リアクタンスで考慮すればよい。また、発電機が複数台接続される場合は、想定される最小容量で計算する。連係点の電圧は、発電機電圧がd軸の次過度リアクタンスと、連係点から事故点までのインピーダンスxsとリアクトルのインピーダンスXLの和で分圧される形になるので、前記(1)式を満足するようにXLを選定することにより、事故発生から商用電力系統101が遮断されるまでの電流(事故電流)を、リアクトルによって限流することができるのである。
【0039】
また、本実施の形態では、保守時の連係についても考慮されている。
【0040】
これは、一般に半導体スイッチは、機械的な遮断器と比較して、多くの部品を使用している関係で、十分なメンテナンスを行うために、その保守周期を機械式の遮断器だけで構成する場合と比較して短くする必要がある。そこで第2の遮断器9を、半導体スイッチ3が設けられている直列電路に対して並列に接続することによって、この第2の遮断器9を投入し、第1の遮断器1および断路器7の解放により半導体スイッチ3を回路から切り離すことで、電力系統の連係を維持しつつ半導体スイッチ3のメンテナンスを実施することができるようにしている。
【0041】
また、本実施の形態では、半導体スイッチ3に対して直列に第1の遮断器を設けることで、連係装置の内部、たとえば半導体スイッチ3で短絡事故が生じたような場合でも、事故発生時には第1の遮断器1が動作することにより商用電力系統101と自家発電系統103を切り離し、かつ、第1の遮断器1が開極するまでの期間、リアクトル5により発電設備109からの事故電流や自家発電系統103側の電圧低下を低減するようにしている。
【0042】
なお、本実施の形態の変形例として、図3に示すように、第1の遮断器1と断路器7との順序を入れ替えても同様な作用効果を得ることができる。
【0043】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明を適用した第2の実施の形態における電力系統連係装置を示す回路図である。
【0044】
この電力系統連係装置は、商用電力系統101と自家発電系統103とを結ぶ電力母線105に、商用電力系統101側から順に、断路器7、半導体スイッチ3、第1の遮断器1、およびリアクトル5を直列に接続し、さらに断路器7、半導体スイッチ3、および第1の遮断器1からなる直列電路部分に対して第2の遮断器9を並列に接続したものである。
【0045】
なお、その他の構成は、第1の実施の形態と同様に、重要負荷111は、電力母線105の自家発電系統103側に接続されており、事故検出回路11からの信号が第1の遮断器1および半導体スイッチ3に入力されている。また、個々の部材の機能についても第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。同様にリアクトル5のインピーダンスの設定も、前述した(1)式を満たすようにする。
【0046】
次に本実施の形態における電力系統連係装置の作用を説明する。
【0047】
通常の運用は、第1の遮断器1と断路器7は閉とし、第2の遮断器9は開状態とする。この状態で半導体スイッチ3をオンさせることにより、商用電力系統101と自家発電系統103は連係される。
【0048】
商用電力系統101で事故が発生した場合は、第1の実施の形態と同様に、半導体スイッチ3としてたとえばサイリスタを使用した場合、事故検出回路11からの指令により、半導体スイッチ3が事故検出後1サイクル以内に電路を遮断する。そして、リアクトル5により事故電流が限流されると同時に、自家発電系統側の電圧低下がリアクトル5のインピーダンスにより軽減される。
【0049】
一方、保守時においては、前述した第1の実施の形態では、通常運用中に第2の遮断器9の両端にはリアクトル5の電圧降下分に対応する位相差があるため、保守時あるいは半導体スイッチ3の故障時において、通常運用から保守対応に切り替える際に、一度連係を切断し、その後第2の遮断器9を同期投入する必要があった。
【0050】
これに対して、本実施の形態では、第2の遮断器9を並列に接続した部分には、リアクトルがないため、通常運用中における第2の遮断器9の両端に発生する電位差はわずかであり、第2の遮断器9を通る経路と、これに並列な経路とで位相差はほとんど生じない。
【0051】
したがって、保守時あるいは半導体スイッチ3の故障時に通常運用から保守応対に切り替える際には、通常運用の状態からそのまま第2の遮断器9を投入し、その後、断路器7および第1の遮断器1を解放して、半導体スイッチ3の保守を行うことができる。
【0052】
同様に保守対応状態から通常運用状態に復帰するときも、第2の遮断器9が投入された状態で、断路器7および第1の遮断器1を投入し、かつ半導体スイッチ3をオンにした後、第2の遮断器9を解放すれば、第2の遮断器9のアーク電圧により電流が第2の遮断器9から半導体スイッチ3へ転流させることができる。このように、本実施の形態では、通常運用と保守対応との切り替えの際にも、一切系統連係を中断する必要がない。
【0053】
本実施の形態における第1の遮断器1によるバックアップ動作は、前述した第1の実施の形態と同様であり、半導体スイッチ3が故障した場合などには、第1の遮断器1が商用電力系統101と自家発電系統103を遮断し、かつ第1の遮断器1が開極するまでの事故電流はリアクトル5によって限流されるようになっている。
【0054】
なお、本実施の形態の変形例として、図5に示すように、断路器7と遮断器1の順序を入れ替えても同様な作用効果を得ることができる。
【0055】
(第3の実施の形態)
図6は、本発明を適用した第3の実施の形態における電力系統連係装置を示す回路図である。
【0056】
この電力系統連係装置は、商用電力系統101と自家発電系統103とを結ぶ電力母線105に、商用電力系統101側から順に、第1の断路器7、半導体スイッチ3、第2の断路器13、第1の遮断器1、およびリアクトル5を直列に接続し、さらに第1の断路器7、半導体スイッチ3、および第2の断路器13からなる直列電路部分に対して第2の遮断器9を並列接続したものである。
【0057】
なお、その他の構成は、第1の実施の形態と同様に、重要負荷111は、電力母線105の自家発電系統103側に接続されており、事故検出回路11からの信号が第1の遮断器1および半導体スイッチ3に入力されている。また、個々の部材の機能についても第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。同様にリアクトル5のインピーダンスの設定も、前述した(1)式を満たすようにする。
【0058】
次に本実施の形態における電力系統連係装置の作用を説明する。
【0059】
通常の運用は、第1の遮断器1と第2の断路器7、第2の断路器13は閉とし、第2の遮断器9は開状態とする。この状態で半導体スイッチ3をオンすることにより、商用電力系統101と自家発電系統103が連係される。
【0060】
そして、商用電力系統101で事故が発生した場合は、第1の実施の形態と同様に、半導体スイッチ3としてたとえばサイリスタを使用した場合、事故検出回路11からの指令により、半導体スイッチ3が事故検出後1サイクル以内に電流を遮断する。さらにリアクトル5により事故電流が限流されると同時に自家発電系統側の電圧低下がリアクトル5のインピーダンスにより軽減される。
【0061】
また保守時においては、すでに説明したように、前述した第1の実施の形態では、通常運用中に第2の遮断器9の両端にリアクトル5の電圧降下分に対応する位相差があるため、通常運用から保守対応に切り替える際に、一度連係を切断してから、第2の遮断器9を同期投入する必要があった。
【0062】
これに対して、本実施の形態では、通常運用中における第2の遮断器9の両端に発生する電位差はわずかであり、位相差がないため、保守時あるいは半導体スイッチ3の故障時に、通常運用から保守対応状態に切り替える際に、そのまま第2の遮断器9を投入し、その後、第1の断路器7および第2の断路器13を解放して半導体スイッチ3の保守を行えばよい。
【0063】
同様に、保守対応状態から通常運用状態に復帰する時も、第2の遮断器9が投入された状態で、第1および第2の断路器7および13を投入し、かつ半導体スイッチ3をオン状態にした後、第2の遮断器9を解放すれば、第2の遮断器9のアーク電圧により電流が遮断器9から半導体スイッチ3へ転流することができる。したがって、系統連係中もメンテナンスを実施することができるばかりでなく、通常運用とメンテナンスの切替の際にも系統連係を中断する必要はない。
【0064】
また、本実施の形態における第1の遮断器1によるバックアップ動作は、前述した第1の実施の形態と同様であり、半導体スイッチ3が故障した場合などには、第1の遮断器1が商用電力系統101と自家発電系統103を遮断し、かつ第1の遮断器1が開極するまでの事故電流はリアクトル5によって限流されるようになっている。
【0065】
なお、本実施の形態の変形例として、図7に示すように、第1の遮断器1とリアクトル5の順序を入れ替えても同様な作用効果が得られる。
【0066】
また、図8に示すように、第2の遮断器9の代わりに負荷開閉器15を用いても同様な作用効果を得ることができる。
【0067】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、たとえば各実施の形態の中でも説明したとおり、第1の遮断器1、半導体スイッチ3、および断路器7などの直列回路部分の構成を入れ替えてもよい。また、本発明の技術思想の範囲内において、適宜変形できることは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、商用電力系統側で事故が生じても、その瞬間から、確実に自家発電系統側で運転を継続することができ、かつ、保守時にも系統連係が可能な電力系統連係装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態における電力系統連係装置の構成を示す回路図である。
【図2】第1の実施の形態における事故発生時の商用電力系統電圧、事故電流、および自家発電系統電圧を示す図面である。
【図3】本発明を適用した第1の実施の形態における電力系統連係装置の変形例を示す回路図である。
【図4】本発明を適用した第2の実施の形態における電力系統連係装置を示す回路図である。
【図5】本発明を適用した第2の実施の形態における電力系統連係装置の変形例を示す回路図である。
【図6】本発明を適用した第3の実施の形態における電力系統連係装置を示す回路図である。
【図7】本発明を適用した第3の実施の形態における電力系統連係装置の変形例を示す回路図である。
【図8】本発明を適用した第3の実施の形態における電力系統連係装置の他の変形例を示す回路図である。
【図9】従来の電力系統連係装置の構成を示す回路図である。
【図10】従来の電力系統連係装置における事故発生時の商用電力系統電圧、事故電流、および自家発電系統電圧を示す図面である。
【符号の説明】
1 第1の遮断器
3 半導体スイッチ
5 リアクトル
7 断路器(または第1の断路器)
9 第2の遮断器
11 事故検出回路
13 第2の断路器
15 負荷開閉器
101 商用電力系統
103 自家発電系統
105 電力母線
107 遮断器
109 自家発電設備
111 重要負荷

Claims (6)

  1. 第1の電力統と第2の電力統との間に、直列に接続された第1の遮断器、半導体スイッチ、リアクトル、および断路器と、
    前記第1の遮断器、半導体スイッチ、リアクトル、および断路器に対して、並列に接続された第2の遮断器と、をし、
    前記半導体スイッチは、前記第1の遮断器と前記断路器との間に設けられていることを特徴とする電力系統連係装置。
  2. 第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器
    前記断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器に対して前記第2の電力系統側に直列に接続されたリアクトルと、
    前記断路器、半導体スイッチ、および第1の遮断器よりなる直列電路部分に対して並列に接続された第2の遮断器と、
    を有すること特徴とする電力系統連係装置。
  3. 第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器と、
    前記第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器に対して前記第2の電力系統側に直列に接続された第1の遮断器およびリアクトルと、
    前記1の断路器、前記半導体スイッチ、および前記第2の断路器に対して並列に接続された第2の遮断器と、
    を有することを特徴とする電力系統連係装置。
  4. 第1の電力系統と第2の電力系統との間に、直列に接続された第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器と、
    前記第1の断路器、半導体スイッチ、および第2の断路器に対して前記第2の電力系統側に直列に接続された第1の遮断器およびリアクトルと、
    前記1の断路器、前記半導体スイッチ、および前記第2の断路器に対して並列に接続された負荷開閉器と、
    を有することを特徴とする電力系統連係装置。
  5. 前記リアクトルのインピーダンスは、前記第1の電力系統および第2の電力系統のうち、いずれか一方を自家発電系統とし、当該自家発電系統に用いられている発電設備の最小容量時のd軸の次過度リアクタンスをxd”、連係点から商用電力系統事故点までのインピーダンスをxs、事故時の連係点の許容電圧vfとし、前記リアクトルのインピーダンスをXLとしたとき、下記(1)式を満たすように、設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電力系統連係装置。
    XL>vf×xd”/(1−vf)−xs …(1)
  6. 前記第1の電力系統は商用電力系統であり、前記第2の電力系統は自家発電系統であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電力系統連係装置。
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