JP3775057B2 - 口腔洗浄器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノズルから水を吐出して口腔を洗浄する口腔洗浄器に関し、詳しくはこれにおいて水を吐出するノズルを収納する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の口腔洗浄器は図8に示すように口腔洗浄器本体1の側部にタンク2が一体に設けられており、口腔洗浄器本体1の上端にはノズル(図示せず)を接続する接続口3が設けられている。口腔洗浄器本体1の本体ハウジング4内にはタンク2内の水を吸引して加圧するポンプ5と、ポンプ5を駆動するモータ6と、モータ6の回転動作をポンプ5に伝達させる駆動ブロック7と、電源部となる充電池等が収納される電池収納部8が内蔵されている。ここで、上記モータ6の出力軸にはピニオン9が固着され、該ピニオン9はフェイスギア10と噛合し、フェイスギア10の回転中心には軸ピン11がフェイスギア10を貫通して設けられている。フェイスギア10にはコンロッド12が係合する円形突起13が設けられ、且つこの円形突起13の回転中心はフェイスギア10の回転中心とは一致させずに偏心させてある。そして、コンロッド12の下部は上記フェイスギア10の円形突起13に回転自在に係合されると共に、コンロッド12の上部はポンプ5内部の円筒状のピストン14に係合されている。このピストン14は、ポンプ5内壁を摺動自在に往復運動を行って水の圧縮をするものである。またポンプ5の上部には吸入弁15と吐出弁16とが設けられている。吸入弁15は吸い上げチューブ17を介してタンク2に水路的に連結されており、タンク2の上部には給水のための給水蓋18が開閉自在に設置されている。また本体ハウジング4の外にはモータ6のオン、オフをするスイッチSWが設けられている。モータ6を駆動すると、ポンプ5が駆動され、タンク2内の水が吸い上げチューブ17を介してポンプ5に吸引され、ポンプ5から吐出する水が接続口3に接続したノズルから吐出して口腔の洗浄を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように使用する口腔洗浄器は、使用後、口腔洗浄器を携帯するためにはノズルを取り付けたままでは全長が長くなって、不便なためにノズルを接続口3から取り外すが、ノズルを取り外したとき、ノズルの収納場所がなく、ノズルを紛失するおそれがあった。
【0004】
また、上記のように容量のあるタンク2を口腔洗浄器本体1の側部に一体に設けると、口腔洗浄器全体のサイズが大きくなる(太さが太くなる)ため、使用時に持ちにくいという問題があり、携帯するときに嵩張るという問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ノズルを取り外した状態でノズルを収納して邪魔にならないようにできると共に衛生的に保管でき、しかもノズルを紛失するおそれのない口腔洗浄器を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の口腔洗浄器は、ポンプ5を駆動することによりノズル22から水を吐出して口腔を洗浄する口腔洗浄器本体1の下部の外周に上面を開口せる有底筒状のタンク2を上下にスライド自在に装着し、上記ノズル22を収納するためのノズル収納部30を口腔洗浄器本体1の外周面に上下方向に凹設し、タンク2を上にスライドさせたときタンク2がノズル収納部30の下部にオーバラップする位置までスライドする口腔洗浄器であって、ノズル収納部30の上部が開口し、口腔洗浄器本体1の上部に装着したキャップ31でノズル収納部30に収納したノズル22を保持し得るようにして成ることを特徴とする。口腔洗浄器の使用後にノズル22を取り外してノズル22をノズル収納部30に収納することができるものであって、ノズル22を収納して邪魔にならないようにできると共に衛生的に保管できる。また、ノズル収納部30にノズル22を収納し、ノズル収納部30の下部にオーバラップさせるようにタンク2を上にスライドさせることでノズル収納部30内にノズル22を保持でき、ノズル22の紛失を防止できる。さらに口腔洗浄本体1の下部から伸ばすようにタンク2を下にスライドさせることによりタンク2に水を給水して溜める使用状態にでき、タンク2の容量を確保しつつ、使用時の握りやすい細さを確保して便利に使用できる。また縮めるようにタンク2を上にスライドさせることにより使用しない収納状態にでき、収納時は全長を短くして携帯に便利にできる。また口腔洗浄器本体1の上部に装着したキャップ31でノズル収納部30に収納したノズル22をノズル収納部30に確実に収納保持できる。
【0008】
またキャップ31が口腔洗浄器本体1の上部に回転自在に装着され、キャップ31の外周にノズル収納部30の上端に対応する切り欠き32を設けると共にキャップ31の天面にノズル22を装着するための開口穴33を設けて成ることを特徴とすることも好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
図1、図2は参考例を示し、図3は実施の形態の一例を示し、図4乃至図7はの例を示すが、先ず図4により口腔洗浄器の構造を説明する。
【0011】
口腔洗浄器本体1は、タンク2内の水を吸引して加圧するポンプ5、ポンプ5を駆動するモータ6、モータ6の回転動作をポンプ5に伝達させる駆動ブロック7、電源部となる充電池等を収納する電池収納部(図示せず)を円筒状の本体ハウジング4内に内蔵させて形成されている。口腔洗浄器本体1の上端部には接続口3が設けられており、水を吐出するノズル22を着脱自在に接続できるようになっている。このノズル22はノズル本体22aと鍔部22bと差し込み部22cを一体に設けて形成され、差し込み部22cを接続口3に差し込んで接続できるようになっている。上記モータ6の出力軸にはピニオン9が固着され、該ピニオン9はフェイスギア10と噛合し、フェイスギア10の回転中心には軸ピン11がフェイスギア10を貫通して設けられている。フェイスギア10にはコンロッド12が係合する円形突起13が設けられ、且つこの円形突起13の回転中心はフェイスギア10の回転中心とは一致させずに偏心させてある。そして、コンロッド12の下部は上記フェイスギア10の円形突起13に回転自在に係合されると共に、コンロッド12の上部はポンプ5内部の円筒状のピストン14に係合されている。このピストン14は、ポンプ5内壁を摺動自在に往復運動を行って水の圧縮をするものである。またポンプ5の上部には吸入弁15と吐出弁16とが設けられている。吸入弁15を設けた部分からポンプ吸い込み口23を一体に連出してあり、本体ハウジング4内には上下に長い連通管21を連通管21の下端が本体ハウジング4の下端に至るように形成してあり、ポンプ吸い込み口23を連通管21の上端に接続してある。また本体ハウジング4の外にはモータ6のオン、オフをするスイッチSWが設けられている。
【0012】
本体ハウジング4の略下半部の外周には外径を細くした凹段部24を設けてあり、この凹段部24には上面を開口せる有底円筒状のタンク2を上下にスライド自在に被嵌して装着してある。凹段部24には上下方向に複数条のスライド溝25を凹設してあり、タンク2の内面の上端にはフック26を設けてあり、フック26をスライド溝25にスライド自在に嵌合してあり、これによりタンク2が上下にスライドするときガイドされると共にタンク2を上端までスライドさせた収納状態やタンク2を下端までスライドさせた使用状態で位置決めされるようになっている。タンク2を最上部までスライドさせたとき、フック26がスライド溝25の上端の突起部(図示せず)に係止し得るようになっている。タンク2の下部の側面には給水口27を設けてあり、この給水口27を開閉自在な給水蓋18にて閉塞してある。吸い上げパイプ19はタンク2内に配置してあると共に吸い上げパイプ19を連通管21の下端から連通管21内に上下に出入り自在に挿通してある。連通管21内にはコイルバネよりなるバネ20を内装してあり、バネ20にて吸い上げパイプ19を下方に付勢してあって、吸い上げパイプ19の下端をタンク2の底面に押し付けてある。この連結管21の内面は上部の内径が大きく下部の内径が小さくなるように形成されており、また吸い上げパイプ19の上端の外周にはシールするためのOリング28が取り付けられており、吸い上げパイプ19が下方に移動して出た状態ではOリング28が連通管21の内面に接触されてシールされるが、吸い上げパイプ19が上方に移動して入った状態ではOリング28が連通管21の内面に接触せずシールされないようになっている。
【0013】
上記のように口腔洗浄器が構成されるが、使用状態ではタンク2を下方に移動させて伸ばした状態になっており、タンク2内に所定の内容積を確保できるようになっている。この状態ではバネ20による付勢にて吸い上げパイプ19が連通管21から下方に突出しており、吸い上げパイプ19がタンク2内から水を吸い上げることができる状態になっている。この状態で給水口27から水を給水してタンク2内に水を溜めて使用することができる。そしてポンプ5を駆動すると、タンク2内の水が吸い上げパイプ19にて吸い上げられて連通管21を介してポンプ5に吸い込まれ、接続口3を介してノズル22から水が吐出されて口腔洗浄行うことができる。このようにすることで、タンク2の容積を確保しつつ、使用時も握りやすい細さを確保できて便利に使用することができる。また収納状態ではタンク2内の水を空にしてタンク2を上にスライドさせてタンク2が口腔洗浄器本体1の下部外周に重なるようになっている。このときバネ20に抗して吸い上げパイプ19が連通管21内に収まる。このように収納することで長さを短くして携帯に便利にできる。
【0014】
上記のように口腔洗浄器が構成されるが、口腔洗浄器本体1から取り外したノズル22を収納するために次のような構造を採用している。図1、図2の参考例では口腔洗浄器本体1の外周面には上下方向に長いノズル収納部30が凹設されている。このノズル収納部30の上端が口腔洗浄器本体1の上端近くまで至っているが、ノズル収納部30の上端は上壁で閉塞されている。ノズル収納部30の下部は凹段部24の中程まで至っている。口腔洗浄器の使用状態ではノズル22の差し込み部22cを接続口3に差し込んで図1に示すようにノズル22が口腔洗浄器本体1に装着されていると共にタンク2を下にスライドさせてあるが、ノズル22を収納する際、差し込み部22cを接続口3から抜いてノズル22を取り外し、ノズル22をノズル収納部30に収納する。ノズル22をノズル収納部30に収納したとき差し込み部22cの方が上になるように収納する。ノズル22をノズル収納部30に収納した状態でタンク2を上にスライドさせて図2に示すようにノズル収納部30の下部の外周をタンク2にて覆う。このようにノズル22をノズル収納部30に収納することでノズル22はノズル収納部30の上端の上壁とタンク2とで囲まれ、ノズル収納部30からノズル22が脱落しないようにノズル22を収納することができる。
【0015】
図3の実施の形態の一例では次の構造を採用している。この例の場合、ノズル収納部30の上端は口腔洗浄器本体1の上端まで至っており、ノズル収納部30の上端が開放されている。また口腔洗浄器本体1の上端にはこの上端を覆うようにキャップ31が着脱自在に取り付けられている。口腔洗浄器の使用状態ではキャップ31が口腔洗浄器本体1から取り外され、接続口3に差し込み部22cを差し込むことでノズル22が口腔洗浄器本体1に装着されている。使用後はノズル22を口腔洗浄器本体1から取り外してノズル22をノズル収納部30に収納する。この場合、タンク2を上に引き上げるようにスライドさせ、キャップ31を口腔洗浄器本体1の上端に被嵌するように装着することでノズル22がノズル収納部30に確実に収納保持される。またこの場合の収納動作はキャップ31を取り外した状態で、タンク2を上に引き上げた後に行うことができ、口腔洗浄器本体1の上部からノズル22を挿入して収納することができる。
【0016】
また図4乃至図7に示す例では次の構造を採用している。この例の場合も、ノズル収納部30の上端は口腔洗浄器本体1の上端まで至っており、ノズル収納部30の上端が開放されている。口腔洗浄器本体1の上端にはキャップ31が被嵌して装着されるが、キャップ31の周方向に亙るフック34を口腔洗浄器本体1の上部の全周に亙る溝35に係合してあり、キャップ31が回転自在になるように装着してある。キャップ31には外周の位置で切り欠き32を設けてあり、天面の位置で開口穴33を設けてある。切り欠き32は略半円状であり、ノズル収納部30の上端の開口と対応する位置でこの開口に略合致する大きさに形成されている。開口穴33は円穴であり、接続口3と対応する位置でこの接続口3に略合致する大きさに形成されている。図4、図5は口腔洗浄器の使用状態であり、キャップ31の切り欠き32とノズル収納部30とが対応していると共に開口穴33と接続口3とが対応しており、ノズル22の差し込み部22cが開口穴33を介して接続口3に差し込んでノズル22が口腔洗浄器本体1に装着されていると共にタンク2を下にスライドさせてある。口腔洗浄器を使用した後、収納する場合、タンク2を引き上げるようにスライドさせ、ノズル22を口腔洗浄器本体1から取り外し、キャップ31を取り外すことなく、切り欠き32からノズル22をノズル収納部30に収納し、キャップ31を回転してキャップ31の外周の切り欠き32の位置を図7に示すようにノズル収納部30に対して周方向にずらし、ノズル22を確実に収納することができる。このとき、図7に示すようにキャップ31の天面の開口穴33は口腔洗浄器本体1の接続口3からずれた位置にくるために、接続口3をキャップ31で塞ぐこととなり、接続口3へのほこりの浸入を防ぐことができる。また再度使用するときはキャップ31の外周の切り欠き32とノズル収納部30を合わせると、キャップ31の天面の開口穴33と口腔洗浄器本体1の接続口3とが一致するためにノズル22の取り出しとノズル22の装着が1回のキャップ31の回転操作でできる。
【0017】
【発明の効果】
上記のように本発明は、ポンプを駆動することによりノズルから水を吐出して口腔を洗浄する口腔洗浄器本体の下部の外周に上面を開口せる有底筒状のタンクを上下にスライド自在に装着し、上記ノズルを収納するためのノズル収納部を口腔洗浄器本体の外周面に上下方向に凹設し、タンクを上にスライドさせたときタンクがノズル収納部の下部にオーバラップする位置までスライドするようにしているので、ノズルを取り外してノズルをノズル収納部に収納することができるものであって、ノズルを収納して邪魔にならないようにできると共に衛生的に保管できるものであり、しかもノズル収納部にノズルを収納し、ノズル収納部の下部にオーバラップさせるようにタンクを上にスライドさせることでノズル収納部内にノズルを保持できてノズルの紛失を防止できるものであり、また口腔洗浄器本体の下部から伸ばすようにタンクを下にスライドさせることによりタンクに水を給水して溜める使用状態にでき、タンクの容量を確保しつつ、使用時の握りやすい細さを確保して便利に使用できるものであり、また縮めるようにタンクを上にスライドさせることにより使用しない収納状態にでき、収納時は全長を短くして携帯に便利にできるものである。また口腔洗浄器本体の上部に装着したキャップでノズル収納部に収納したノズルをノズル収納部に確実に収納保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の使用状態の正面図である。
【図2】 同上の収納状態の正面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の一例の収納状態の正面図である。
【図4】 同上の他の例の断面図である。
【図5】 図4の正面図である。
【図6】 同上のキャップの平面図である。
【図7】 同上のキャップの動作を説明する平面図である。
【図8】 従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
1 口腔洗浄器本体
2 タンク
5 ポンプ
22 ノズル
30 ノズル収納部
31 キャップ
32 切り欠き
33 開口穴

Claims (2)

  1. ポンプを駆動することによりノズルから水を吐出して口腔を洗浄する口腔洗浄器本体の下部の外周に上面を開口せる有底筒状のタンクを上下にスライド自在に装着し、上記ノズルを収納するためのノズル収納部を口腔洗浄器本体の外周面に上下方向に凹設し、タンクを上にスライドさせたときタンクがノズル収納部の下部にオーバラップする位置までスライドする口腔洗浄器であって、ノズル収納部の上部が開口し、口腔洗浄器本体の上部に装着したキャップでノズル収納部に収納したノズルを保持し得るようにして成ることを特徴とする口腔洗浄器。
  2. キャップが口腔洗浄器本体の上部に回転自在に装着され、キャップの外周にノズル収納部の上端に対応する切り欠きを設けると共にキャップの天面にノズルを装着するための開口穴を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の口腔洗浄器。
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