JP3773280B2 - 遊技機の球発射装置 - Google Patents

遊技機の球発射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3773280B2
JP3773280B2 JP04504295A JP4504295A JP3773280B2 JP 3773280 B2 JP3773280 B2 JP 3773280B2 JP 04504295 A JP04504295 A JP 04504295A JP 4504295 A JP4504295 A JP 4504295A JP 3773280 B2 JP3773280 B2 JP 3773280B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
launch
game
residual
sphere
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04504295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08215380A (ja
Inventor
道春 赤坂
修一 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Heiwa Corp
Original Assignee
Heiwa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Heiwa Corp filed Critical Heiwa Corp
Priority to JP04504295A priority Critical patent/JP3773280B2/ja
Publication of JPH08215380A publication Critical patent/JPH08215380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3773280B2 publication Critical patent/JP3773280B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、遊技球を回転アームの回転によって加速案内しその回転に伴う遠心力により遊技盤上に向けて発射する遊技機の球発射装置に関し、特に戻り球の処理を的確に行えるようにした遊技機の球発射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機等の遊技機の球発射装置として、近年モータの回転運動をそのまま利用したものが、例えば特開平5−285253号公報等によって提案されている。この種の球発射装置は、順次送られてくる遊技球をモータにより回転駆動する腕によってガイド部(容器)の円周内壁に沿って誘導し、その腕の回転に伴う遠心力により生ずる遊技球の運動を円周内壁により加速案内し、このようにして遠心力を付与した遊技球を発射レールを介して遊技盤上に放出発射するものである。
このような球発射装置において、腕の回転強度が弱かったりすると、遊技球は遊技盤に到達せずに戻り球となって発射レールを逆流してくることがある。この戻り球は、通常は発射レールの途中に設けたファール口に入って回収されるが、ファール口が異物で塞がれていたり、回転強度が微弱であるため遊技球がファール口までも到達しないようなときには、ガイド部まで戻ってそこに残留することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の球発射装置では、このような戻り球が発生しても、続けて次の遊技球を供給するので、たとえその遊技球が正常に発射されても戻り球とぶつかってやはりガイド部に戻ってきて残留し、その結果、戻り球が数珠つなぎ状態となって、正常な発射が不能になってしまい、遊技そのものが続行不可能になってしまう。
この発明は上記に鑑み提案されたもので、戻り球が発生してガイド部に残留しても次の遊技球を正常に発射させることができる遊技機の球発射装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の遊技機の球発射装置は、前枠の前面側に設けられたハンドル部と、前枠の前面側に設けられた皿と、前枠の裏側に配置されハンドル部に対する遊技者の操作に応じ皿から遊技球を1個ずつ発射装置本体に供給する球供給装置と、前枠の裏側に配置され球供給装置から供給された遊技球を前枠の裏側に配置された遊技盤のガイドレールで囲まれた遊技部に向けてハンドル部に対する遊技者の操作に応じ1個ずつ発射する発射装置本体と、前枠の裏側に配置され発射装置本体と遊技盤のガイドレールとの間に開口されたファール口から取り込んだ遊技球を皿に戻すファール球樋と、発射装置本体の動作を制御する発射制御部とを備えた遊技機の球発射装置において、発射装置本体が、外壁と内壁とによって外壁と内壁との間に遊技球を周回案内する案内通路を形成したガイド部と、イド部で一方向に周回するように回転可能な回転アームと、転アームの一回転ごとに遊技球を1個ずつ発射するように回転アームを回転駆動するステッピングモータと、案内通路の下半側で回転アームが最下点を通過して上昇に転ずる位置近傍の外壁に形成された開口からファール口に延びる発射路と、回転アームの一回転ごとに停止する原点位置よりも上側に位置して案内通路に設けられ球供給装置から供給された1個の遊技球を保持する球保持部と、案内通路の最下点に残留する遊技球を残留球として検出する残留球検出センサとを備えており、発射制御部は回転アームが原点位置から最下点位置を発射路の側に通り過ぎるまでの範囲に位置しているか否かをステッピングモータに対する制御処理で判断し、回転アームが原点位置から最下点位置を発射路の側に通り過ぎるまでの範囲に位置している間は発射制御部が残留球検出センサから発射制御部に入力された検出信号を無効として扱い、回転アームが原点位置から最下点位置を発射路の側に通り過ぎるまでの範囲外に位置している場合は発射制御部が残留球検出センサから発射制御部に入力された検出信号によって発射制御部に設定された複数の加速パターンから残留球除去に必要な加速パターンを選択しかつ球供給装置の皿から球保持部への遊技球の供給動作を停止した後、選択された残留球除去に必要な加速パターンによって発射制御部がステッピングモータを駆動することによって、回転アームが原点位置から一方向に回転して残留球を案内通路から発射路を通過してファール口に到達するように発射することを特徴とする。
【0005】
【作用】
上述したように、この発明の遊技機の球発射装置によれば、残留球検出センサが残留球を検出すると、球供給装置が球保持部への遊技球の供給を停止し、回転アームが原点位置から一方向に残留球除去に必要な加速パターンで1回転しガイド部に残留する残留球ガイド部からファール口およびファール球樋を経由して皿に戻される
【0006】
【実施例】
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はパチンコ機1の一部を欠截した正面図であって、窓部を有して額縁状の前枠11の一側を外枠12に開閉可能に蝶着し、上記窓部には金枠13を設け、該金枠13の上方部分にはガラスを装着したガラス枠14を開閉可能に軸着し、上記外枠12およびガラス枠14を施錠装置15で施錠する。また、ガラス枠14の下方部分には上皿21を設けたフロントプレート22等からなる上受皿セット2を設け、前枠11の下方部分には下皿31を設けた下受皿セット3を設ける。
【0007】
上受皿セット2の裏面側の遊技盤載置台(図示せず)には上皿21から球発射装置6へ遊技球(以下、単に「球」という)を一個宛に供給する球供給装置80(図3)が位置する。
ガイド部6Gに連通する発射路70は、回転アーム65が押し出す球を、遊技盤5上に形成した遊技部52に案内する部材である。この発射路70は、ファール球樋79の入口(ファール口)79aへ延びる。なお、このファール球樋79は、遊技部52へ到達しなかった球が球発射装置6に逆流しないように下皿31へ導くためのものである。
【0008】
上記下受皿セット3の前面側には球発射装置6により遊技部52に打ち込む打球の飛距離を調整するためのハンドル部32を設ける。
【0009】
上記前枠11の窓部には、この窓部を塞ぐように遊技盤載置台に載せて交換可能とした遊技盤5を臨ませる。遊技盤5の表面側にはガイドレール51で囲まれる遊技部52を形成すると共に、当該遊技部52内に可変表示装置53や変動入賞装置54等の各種役物、始動口55や各種入賞具56a,56b、風車57a,57b、あるいは各種表示灯58…等を配設し、最下位置にアウト口59を配設する。なお、ガイドレール51の外側で右側の上方部分に配設した表示灯58cは完了表示灯を構成し、左側の上方部分に配設した表示灯58dは賞球表示灯を構成している。また、前枠11の上縁には外部表示灯58iが設けてある。
【0010】
一方、図2はパチンコ機1の背面図であって、上記前枠11の背面側には、遊技盤5を着脱自在に収納する皿枠状の金属板からなるリヤプレート(機構板)16を添設し、このリヤプレート16の背面側にはベース本体等の機構枠体16aを設ける。なお、この機構枠体16aはパチンコ機1の背面側における主要部材を前枠11の裏面側に取り付けるための部材の総称である。そして、上記ベース本体に向かって左側の上方部分には、賞球を貯留しておく上タンク17を着脱自在に設けると共に、この上タンク17に連通して当該上タンク17の球を賞球払出装置18aに誘導する下タンク17aを設ける。また、上タンク17の右側位置には、枠制御回路(基板)とホールコンピュータ等の外部とを電気的に接続する本体端子板19を配置すると共に、遊技盤5の裏面側に止着した遊技盤制御回路(基板)と外部および上記本体端子板19とを電気的に接続する中継端子板19aが臨む配線通過口19bを開設する。
【0011】
上記リヤプレート16には蝶番16bを介して機構枠体16aの一種である機構枠セット部材16cを開閉可能に蝶着する。この機構枠セット部材16cは閉止時にリヤプレート16の所定部分を覆う部材であって、上記下タンク17aに連通する賞球樋や賞球払出装置18aを形成すると共に、当該賞球払出装置18aが払い出す賞球を賞球出口23を通して上皿21に導く賞球放出路等を形成する。また、上記機構枠セット部材16cには遊技盤5の後方ほゞ中央部分を覆うリヤカバー16dを形成し、当該リヤカバー16dの下縁部分には入賞球の誘導路や入賞球を入賞球処理装置18bに導く整流樋ユニットを設ける。更に、上記リヤカバー16dの側方部分には遊技盤制御回路を収設した遊技盤制御ボックス18cに対応する開口窓を開設し、該開口窓の側縁に沿って配線押え部19cを形成する。
【0012】
図3は球発射装置の構成を示す図である。球発射装置6は、球を1個宛遊技部52へ向けて発射する発射装置本体60と、その発射装置本体60の動作を制御する発射制御部6Aとから成る。発射装置本体60は、球を1個宛順次供給する球供給装置80、その球を受け入れるガイド部6G、ガイド部6G内で回転可能な回転アーム65、回転アーム65を回転駆動するモータ68、およびガイド部6Gから遊技部52に向う発射路70を備えている。
球供給装置80は、一端が上皿21に連通し他端がガイド部6Gの外壁61の一部に開口して上皿21からの球をガイド部6Gに給送する給送樋81と、その給送樋81の曲折部分82に歯が臨むように設けた球送りスプロケット83と、球送りスプロケット83を球送りクランク84を介して動作させるラッチングソレノイド85とから構成される。
【0013】
ガイド部6Gは、同心円状に形成した外壁61と内壁62とから成り、その外壁61と内壁62との間に球1個分を円滑に周回案内する案内通路63が形成してあり、その中心には内壁62で囲んだモータ収納室62Aに収納したモータ68の回転軸68Aがモータ収納室62Aから突出しており、その突出した回転軸68Aに回転アーム65の一端部分65Aが軸着してある。そして、回転アーム65は、モータ68が回転すると、他端部分(先端部分)65Bが案内通路61に対して微少の一定間隙を保持して回動するようになっている。その回転方向は図中矢印I方向とする。モータ68には、例えば回転速度と回転角度との双方および回転方向を制御可能なステッピングモータを使用する。
【0014】
このガイド部6Gの下半側で回転アーム65が最下点を通過して上昇に転ずる位置近傍に、外壁61を開口して上記の発射路70が設けてある。
また、ガイド部6Gの外壁61が給送樋81に開口する部分には、給送樋81から送られてきた球を一旦案内通路63で保持するための球保持部64が、案内通路63に突き出して形成してある。
【0015】
回転アーム65の構成例を図4に示す。回転アーム65は、図に示すように、その先端部分65Bが案内通路63に臨むように他の直線部分に対して段差を設けてあり、先端部分65Bは上述したように案内通路63に対して微少の一定間隙を保持し、直線部分はモータ収納室62Aの面に対して一定の間隙を保持するように取り付けられている。
さらに、先端部分65Bは球保持部64を非接触で通過可能となるように先端側に開口して二股状に形成してあり、このとき、回転アーム65は、球保持部64が保持している球だけをその二股状の先端部分65Bに受けて回動し、先端部分65Bと球保持部64とは干渉しないようになっている。
【0016】
原点検出センサ91が、モータ68の回転軸68A周回部上の近傍に設けてあり、回転アーム65の先端部分65Bが球保持部64の直前にあるときの回転アーム65の位置を原点として検出するようになっている。原点検出センサ91による原点検出は、原点検出用レバー92を用いて行う。原点検出用レバー92は、図5に示すように、モータ68の回転軸68Aに軸着して回転アーム65とは所定角度(ここでは180°)を保持して一体に回動するようになっている。原点検出センサ91には、例えばフォトインタラプタが使用され、原点検出用レバー92の一端部分92Aがフォトインタラプタを通過して透光を遮った時点を検出し、その検出信号を原点を示す信号として発射制御部6Aに出力する。
【0017】
また、ガイド部6Gの案内通路63の最下点位置に残留球検出センサ93が設けてある。この残留球検出センサ93には、上記の原点検出センサ91と同様にフォトインタラプタが使用され、図6に示すように、球がフォトインタラプタを通過して透光を遮ったかどうかを検出し、その検出信号を発射制御部6Aに出力している。
【0018】
発射制御部6Aは、球発射装置ユニット40(図2)に設けられ、上記の原点検出センサ91、残留球検出センサ93等から送られてきた各種信号に基づいて、ROMに格納した発射制御プログラムに従いラッチングソレノイド85およびモータ68に指令信号を出力し、発射制御を実行する。
【0019】
上記構成の球発射装置6における作用を以下に順に説明する。先ず、ラッチングソレノイド85が、図3に示すように、発射制御部6Aからの突処理の指令に従ってシリンダ86を矢印J方向に突き出すと、球送りクランク84はその2つの支軸84A,84Bを支点として回動し、球送りスプロケット83は回転フリーの状態になる。このとき、給送樋81に整列している球P1は、その自重により球送りスプロケット83を矢印K方向に回動させ、球送りクランク84の一方の受け座84Dと、球送りスプロケット83の歯とを接触させ、球送りスプロケット83の回動を停止させる。その結果球P1は、給送樋81の曲折部分82に臨む球送りスプロケット83の歯と歯との間に入り込み、その状態で球送りスプロケット83の回動が停止するので、ガイド部6Gへの供給が阻止される。
【0020】
次に、図7に示すように、ラッチングソレノイド85が、発射制御部6Aからの吸処理の指令に従ってシリンダ86を矢印L方向に吸引すると、球送りクランク84の受け座84Dが逃げて球送りスプロケット83はフリーの状態となるが、そのとき上記の球P1が落下するとともに次に待機していた球P2が球送りスプロケット83の歯を押すようになるので、結局球送りスプロケット83は、矢印M方向に回動し別の歯が球送りクランク84の他方の受け座84Eに当接して停止する。このとき、球P1はガイド部6Gに供給されて球保持部64に一旦保持される。
そして、再度ラッチングソレノイド85が、突処理の指令に従ってシリンダ86を突き出すと、今度は球P2が図3の球P1のように球送りスプロケット83の歯と歯との間に入り込み、次の供給に備えるようになる。
【0021】
ラッチングソレノイド85がシリンダ86を吸引して球保持部64に球P1を供給すると、発射制御部6Aはモータ68に所定の加速パターンで回転するように回転指令を送る。この加速パターンについては後述する。回転アーム65はそのモータ68の回転とともに回動し、球P1を先端部分65Bに保持して案内通路63を加速しつつ導き、そのときの回転に伴う遠心力により案内通路63の最下点を経て発射路70に向けて発射する(図7の矢印N)。その後、回転アーム65は球保持部64直前の原点位置に停止し、その原点位置で次の球P2を発射させるために回転アーム65は待機する。
【0022】
このようにして発射路70に向けて発射した球P1は、通常は遊技部52に入ることになるが、何らかの理由で発射路70を逆流して案内通路63に戻ってくると、その球P1は、図8に示すように案内通路63の最下点に停止して残留球検出センサ93に残留球として検出されることになる(図8)。この残留球の発生は、例えばファール口79aまでの発射路70の途中に異物があったり、ファール口79aそのものが異物でふさがれて戻り球がファール口79aに入れなかったり、あるいは回転アーム65の回転力が不足して球がファール口79aまで届かないようなときに起こる。
【0023】
残留球検出センサ93が上記の残留球を検出してその検出信号が発射制御部6Aに送られると、発射制御部6Aは、ラッチングソレノイド85に指令を送って次打球P2の供給を停止させるとともに、モータ68に指令を送って回転アーム65を回転させるので、回転アーム65は発射すべき球なしで空転し、案内通路63に残留する残留球だけに当たって、その残留球を遊技部52もしくはファール口79aに向けて発射させガイド部6Gから除去する。残留球除去後は通常の発射制御を行う。
この残留球除去時に、発射制御部6Aは、回転アーム65の回転強度を残留球除去に必要な最小限の回転強度以上に設定して回転アーム65を回転させることにより、残留球を発射させ除去する。
【0024】
ここで、残留球除去に必要な最小限の回転強度とは、球が最低でもファール口79aに達する程度の回転強度であり、その最小限の回転強度以上に設定することにより、遊技者が現在設定している発射強度のいかんに関係なく、確実に残留球を除去することができる。
【0025】
ところで、この回転強度が強すぎて残留球が遊技部52に入ってしまうと、その球は遊技者が調整した回転強度で発射したわけではないので、遊技者が期待する軌跡を描かず、遊技者に不利になってしまうが、このような不具合を防止すべく、この実施例では、回転強度に上限を設けて、回転アーム65の回転強度を残留球除去に必要な最小限の回転強度以上であってかつ残留球が遊技部52に到達しない範囲の回転強度以下に設定する。この回転強度の下限と上限の設定によって、残留球を確実にファール口79aに導いて除去することができ、また残留球が遊技部52に入ることによる無駄球の発生を確実に防止することができるので遊技者に有利な処理を行わせることができる。
【0026】
ただし、上記設定の回転強度で残留球を除去した場合、ファール口79aが異物等で塞がれていると、その残留球は何度発射させてもガイド部6Gに戻ってきて永久に残留球となってしまうので、上記のような回転強度設定は、初回の回転時にのみ適用し、連続して残留球が検出されるときの2回目以降の回転アーム65の回転時には、例えば最速の加速パターンに設定して最強の回転強度で回転させ残留球を確実に遊技部52に入れてしまう処理を行う。
【0027】
また、発射制御部6Aは、残留球検出センサ93からの検出信号のうち、回転アーム65が図9に示す所定範囲Rに位置しているときの検出信号を無効とする。この所定範囲Rは、回転アーム65が水平付近となるA点から最下点位置を少しだけ通り過ぎたB点までの範囲(原点位置を0°としたときのa°からb°の範囲)である。このように所定範囲Rを設定したのは、通常の発射制御時であっても回転アーム65の加速度が小さいときは、回転アーム65が水平付近となるA点以降では球が先に最下点に到達し正常な発射球であっても残留球として誤認される可能性があり、それを防止するためであり、また、回転アーム65自身が残留球検出センサ93を通過するので、その通過時に残留球と誤認するのを防止するためである。
【0028】
なお、上記の説明では、球供給装置80を球送りスプロケット83、ラッチングソレノイド85等を用いて構成するようにしたがこれは1例であり、他の構成、例えば図10に示すようにソレノイド851のシリンダ861を案内通路63の入口まで臨ませ、通常は吸処理でシリンダ861を引っ込め連続で球を球保持部64に供給するようにし、残留球発生時にのみ突処理でシリンダ861を突き出して、球の供給を停止するようにしてもよい。
【0029】
次に、上記発射制御部6Aの詳細な構成例および制御内容を図11〜図26を用いて説明する。図11は発射制御部の構成例を示すブロック図である。発射制御部6Aは、図に示すようにプロセッサ(CPU)600を中心に構成され、ROM601に格納してある制御プログラムに従って発射制御を行う。ROM602にはモータ68用の加速パターンに関するデータが格納してあり、RAM603には各種データが一時的に書き込まれアクセスされている。なお、ROM601とROM602とは同一のものであっても差し支えない。
【0030】
打球の飛距離を調整するハンドル部32には、可変抵抗器等から成る発射強度調整部321、遊技者が打球の発射を任意のタイミングで停止するためのリミットスイッチ等から成るハンドルストップ検出部322、および遊技者がハンドル32に触れている間のみ打球の発射を可能にするタッチ検出部323が設けてあり、発射強度調整部321はA/Dコンバータ606を介して、またハンドルストップ検出部322およびタッチ検出部323は、インタフェース回路607を介してそれぞれCPU600に接続されている。
【0031】
また、原点検出センサ91および残留球検出センサ93が、同様にインタフェース回路607を介してCPU600に接続され、各センサ91,93からの検出信号がCPU600に入力される。さらに、このCPU600は、インタフェース回路607を介してホールコンピュータ100に接続してある。ホールコンピュータ100は遊技店全体を管理するとともに、打止め等の時に強制的に打球の発射を停止する発射停止信号をCPU600に出力し、CPU600はラッチングソレノイド85(またはソレノイド851)に指令して球の供給を停止させる。
【0032】
また、モータ68およびラッチングソレノイド85がそれぞれドライバ604,605を介してCPU600に接続してあり、CPU600からの指令信号に従って動作するようになっている。さらに、CPU600にはドライバ606を介して表示器(LED)49が接続してあり、発射動作時のエラーを可視表示する。
【0033】
図12は上記のモータ68が4相励磁タイプのステッピングモータであるときの励磁方式を示す図であり、(a)はモータ68を低速で正転させるときに各相Φ1、Φ2、Φ3、Φ4に対して印加するパルス幅を、(b)はモータ68を高速で正転させるときに各相Φ1、Φ2、Φ3、Φ4に対して印加するパルス幅を、(c)はモータ68を逆転させるときに各相Φ1、Φ2、Φ3、Φ4に対して印加するパルス幅を、それぞれ示す。高速回転のときは低速回転のときより短いパルス幅を印加し、逆転させるときは正転させるときに対してパルスを各相Φ1〜Φ4に逆順に印加する。
【0034】
モータ68を、所定の加速パターンに従って回転させる際には、このパルス幅を順次変化させることになる。この加速パターンは、上述したようにROM602に格納してあり、例えば図13に示すように、ROM602のアドレス領域J,K,L,M,N,Oに対してそれぞれ加速パターン1、加速パターン2、加速パターン3、加速パターン4、加速パターン5、および逆回転パターンがテーブル割り付けしてある。この加速パターン1〜5は例えば図14に示すように設定する。図14の横軸は時間t、縦軸は角速度ωであり、いずれの加速パターン1〜5も1周期TC毎に同一の加速パターンを繰り返す。1周期TCはここでは606msに設定してある。
【0035】
加速パターン1は加速度が最も小さいパターンであり、加速パターン2,3,4となるほど順に加速度も大きくなり、加速パターン5でモータ68の加速度最大となる。t0は1周期TCの開始時点であるがt0〜t1の間ではモータ68が回転せず、加速パターン1,2,3,4,5のいずれの場合でも、回転アーム65は原点に停止して待機状態にある。t1が実際の回転開始時点となり、t1〜t2で各加速パターンに従って加速し、t2で最大の加速度となった後、急速に減速してt3で原点に戻り停止し、その停止状態で1周期TCを完了する。また、各周期で最大加速度となる時点t2,t21,t22,……の各時間間隔もTCで一定である。これらの加速パターン1〜5のうち、加速パターン5が一番短時間で最高速に達し、かつその時点の角速度が最大であるため、発射強度も最大のパターンとなる。また、上述した、残留球除去に必要な最小限の回転強度以上かつ球が遊技部52に到達しない範囲の回転強度となる加速パターンとしては、例えば加速パターン2が該当するようになる。
【0036】
そして、これらの加速パターン1〜5において、t2,t21,t22,……は回転アーム65が案内通路63の最下点に達する時点、すなわち球を発射路70に向けて発射させるリリースポイントとなる時点であり、この実施例ではt2,t21,t22,……を、t0〜t1の時間幅を加速パターン毎に変化させることにより、いずれの加速パターン1〜5の場合でも同一時点となるように設定している。したがって、遊技者が、ハンドル部32を操作して発射強度を変更した場合でも、球は常に一定間隔でリリースし、遊技者は安定した感覚でハンドル操作を行うことができる。
【0037】
上記加速パターン1〜5の選択は、ハンドル部32の発射強度調整部321において行う。この発射強度調整部321は、図15に示すような可変抵抗器から成るレンジ0〜5Vの発射強度調整ボリュームを備え、遊技者がハンドル部32を操作したときの選択電圧Vinは発射強度データとして、A/Dコンバータ606でフルスケール0〜255のディジタル値に変換され、CPU600はそのディジタル値を読みとって加速パターンを選択する。図16に選択電圧Vinに対する加速パターン1〜5の選択例を示す。この例では、選択電圧Vinが3.0Vのときディジタル値は152となり、このときCPU600は図13の加速パターンテーブルから加速パターン3を選択する。
【0038】
モータ68に対する加速パターンデータは、ROM602において図17に示すようなデータ列で与えられる。図17は加速パターン1のときのアドレス領域Jでの加速パターンデータを示している。CPU600は、このROM602の加速パターンデータを2ms毎にアドレス順に読みとり、読みとったデータが「1」のときその相Φに対してパルスONの信号を出力することによりモータ68の各相Φ1〜Φ4のパルス幅を制御し、モータ68を所定の加速パターンで回転させる。なお、加速パターンデータは1周期(606ms)分のデータで構成する。
【0039】
また、ROM602には図18に示すような、加速度パターンに対する原点停止タイムテーブルが格納してある。この原点停止タイムDTは、モータ68に対し回転開始の指令が出てモータ68が動き出し、確実に回転アーム65が原点から離れるまでの時間であり、モータ68が動き出しても回転アーム65がある程度回転しないと、原点検出センサ91はONからOFFに切り替わらないために設けたものである。原点停止タイムDT経過後は、原点検出センサ91からの信号状態は確実に非原点を示すことになる。後述するように、この原点停止タイムDTを監視することにより回転アーム65の動作エラー等の検出を行うようにしている。
【0040】
次に、発射制御の詳細な内容を図19〜図28のフローチャートに基づいて説明する。まず、図19の発射制御全体を示すフローチャートから説明する。電源投入による起動後、最初のループではイニシャル1完了フラグがセットされていないため、後述するイニシャル1処理を実行し、イニシャル1完了フラグをセットするとともに、CPU600に内蔵のインターバルタイマーをスタートさせて2ms毎に割り込み(INT)を発生させる(S1,S2)。S2でイニシャル1完了フラグがセットされたのちは、2ms毎に、入力処理(S3)、出力処理(S4)、発射禁止処理(S5)、残留球検出処理(S6)、発射球供給処理(S7)、および発射処理(S8)を時分割的に実行し、無限ループにて次の割り込みを待つ。なお、各々の1割り込み当たりの処理時間の合計は、インターバル時間2msより確実に短いものとする。また、各処理の結果はRAM603のワークエリアに記憶されて次回の処理につなげるようにする。
【0041】
上記S2のイニシャル1処理では、まずS2−1でRAM603のワークエリア(タイマー、フラグ等)をクリアし、S2−2でCPU内蔵のI/Oポートを設定し、S2−3でインターバルタイマーを2msに設定し、続いてインターバルタイマー割り込みを許可し(S2−4)、S2−5でイニシャル完了フラグをセットする。なお、このイニシャル1処理は、一旦電源をオフした後再度の電源投入時までは実行されない。
【0042】
上記S3の入力処理では、まずS3−1でA/Dコンバータ606からのA/D変換データ(発射強度データ)を読み込み、続いて各種入力信号の有無を判別する。すなわち、S3−2ではハンドルストップ検出部322からの入力があったか否かを判別し、入力があればハンドルストップONタイマーをインクリメントするとともにハンドルストップOFFタイマーをクリアーし(S3−3)、入力がなければハンドルストップONタイマーをクリアーするとともにハンドルストップOFFタイマーをインクリメントする(S3−4)。
S3−5ではタッチ検出部323からの入力があったか否かを判別し、入力があればタッチONタイマーをインクリメントするとともにタッチOFFタイマーをクリアーし(S3−6)、入力がなければタッチONタイマーをクリアーするとともにタッチOFFタイマーをインクリメントする(S3−7)。
【0043】
S3−8ではホールコンピュータ100から発射停止信号の入力があったか否かを判別し入力があれば発射停止信号ONタイマーをインクリメントするとともに発射停止信号OFFタイマーをクリアーし(S3−9)、入力がなければ発射停止信号ONタイマーをクリアーするとともに発射停止信号OFFタイマーをインクリメントする(S3−10)。
S3−11では原点検出センサ91からの入力があったか否かを判別し入力があれば原点ONタイマーをインクリメントするとともに原点OFFタイマーをクリアーし(S3−12)、入力がなければ原点ONタイマーをクリアーするとともに原点OFFタイマーをインクリメントする(S3−13)。
【0044】
続いて、S3−14では、後述の出力処理(S4)にてモータ68の1ステップ角毎にインクリメントまたはデクリメントされる回転角カウンターによって回転アーム65がA点とB点との間に位置しているか否かを判別し、A点とB点との間に位置していると判別したときはそのまま終了して入力処理を行わず、そうでないときはS3−15に進んで残留球検出センサ93からの入力があったか否かを判別し入力があれば残留球ONタイマーをインクリメントするとともに残留球OFFタイマーをクリアーし(S3−16)、入力がなければ残留球ONタイマーをクリアーするとともに残留球OFFタイマーをインクリメントする(S3−17)。
この入力処理によって、各種入力がONであるかOFFであるかを、各々のタイマーをチェックするだけで確実に判断できるようになる。
【0045】
上記S4の出力処理では、まずラッチングソレノイド85に対する吸動作または突動作を指令する処理を行う。すなわち、S4−1で後述の発射球供給処理(S7)にてセットまたはクリアする吸フラグがセットされているか否かを判別し、セットされているときは、やはり後述の発射球供給処理(S7)にてタイマー値がセットされる吸タイマーをデクリメントするとともにCPU600に内蔵のラッチングソレノイド吸ポートの出力をONし(S4−2)、吸フラグがクリアされているときは、そのラッチングソレノイド吸ポートの出力をOFFする(S4−3)。
次に、突処理に関しても上記の吸処理(S4−1〜S4−3)と同様の処理を行う(S4−4〜S4−6)。なお、この吸処理と突処理とは、後述の発射球供給処理にて同時にONすることのないように取り扱われている。
【0046】
続いて、モータ68に対する回転動作を指令する処理を行う。すなわち、まず後述の発射処理(S8)にてタイマー値がセットされる回転タイマーが0でないとき回転タイマーをデクリメントした後、やはり後述の発射処理(S8)にてセットまたはクリアされる正回転フラグがセットされているか否かを判別する(S4−7〜S4−9)。なお、回転タイマーが0のときはS4−8をスキップして直接正回転フラグがセットされているか否かを判別する。なお、この回転タイマーは1分間当たりの発射回数を管理するために、またモータ68のエラー状態を判断するために用いる。
【0047】
正回転フラグがセットされているときは正回転処理を行う。すなわち、ROM602に格納してある加速パターンデータから現時点におけるアドレスでのデータを読み込み、CPU600に内蔵のモータ出力ポートにそのデータを出力する。その後、アドレスをインクリメントして次回の割り込み処理に備える(S4−10,S4−11)。次に、今回割り込み時でのデータ(今回データ)と前回割り込み時でのデータ(前回データ)とを比較し、一致していなければモータ68が1ステップ角だけ回転したことになるので、回転角カウンタをインクリメントする。その後、今回データを前回データ保存エリアにコピーして、次回でのモータ68の回転判別に用いる(S4−12〜S4−14)。
【0048】
S4−9で正回転フラグがクリアされているときは、後述の発射処理(S8)にてセットまたはクリアされる逆回転フラグがセットされているか否かを判別し、逆回転フラグがセットされているときは逆回転処理を行う。この逆回転処理は、回転タイマー(1分間当たりの発射回数によりタイマーセット値が決まる)がタイムアップしたときにモータ68が1回転して原点に戻っていないとき(モータ回転ロック時)に実行される。基本的には正回転処理と同じ処理を行うが、相違点は、回転タイマーがないことと、今回データと前回データとが一致していなければ回転角カウンタをデクリメントすることである(S4−9,S4−15〜S4−20)。
【0049】
上記S5の発射禁止処理では、まず回転タイマーが0であるか否かを判別して回転タイマーが0のときのみ、すなわちモータ68が原点にいるときのみ実行するようにし、モータ68を原点以外のポイントでは停止させないようにする(S5−1)。そして、次の3つの発射許可条件、すなわち(1)ハンドルストップ検出部322からの入力なし。(2)タッチ検出部323からの入力あり。(3)ホールコンピュータ100からの発射停止信号なし。がすべて成立したときのみ、発射禁止フラグをクリアし、その条件の1つでも成立しないときは発射禁止フラグをセットする(S5−2〜S5−6)。
【0050】
上記S6の残留球検出処理では、回転アーム65がA点とB点との間に位置していない場合で、残留球が検出されたとき残留球有りフラグをセットし(S6−1〜S6−3)、モータ68が回転開始(1周期開始)して回転タイマーが604msになった時点で残留球が検出されないとき残留球有りフラグをクリアする(S6−4〜S6−6)。なお、残留球を検出したときモータ68を1回転以上空転させるために、残留球がないと判断するまでに、1秒間程時間を持たせている(S6−4)。ただし、この1秒間の時間設定は、特に制限はなく何回転でも空転させるようにしてもよい。
【0051】
また、残留球がない状態が1秒経過する以前に、再度残留球が発生した場合、その時点から新たに1秒間の残留球がない状態になるまで、回転アーム65を空転させる。
回転アーム65がA点とB点との間に位置していない場合で、モータ68が回転中であるのに残留球が長時間検出された場合は、残留球検出センサ93の異常であるので、表示器49を用いてセンサエラー警告表示を行い、その後のタイマー割り込み処理を停止する(S6−7〜S6−10)。
残留球有りフラグがセットされている場合、後述の発射球供給処理において発射球の供給はなされず、また後述の発射処理において発射強度が自動的に残留球除去のために設定された発射強度にセットされる。
【0052】
上記S7の発射球供給処理では、発射禁止状態ではなく(発射禁止フラグがクリアされていて)、かつ残留球がない(残留球有りフラグがクリアされている)場合、モータ68の回転開始(1周期開始、回転タイマー=606ms)の250ms前に、ラッチングソレノイド85に吸状態からの突処理を一回行わせて発射球を球保持部64に1個供給するようになっている(S7−1〜S7−11)。なお、球の供給開始をモータ68の次の回転開始の250ms前にしたのは、球の球保持部64までの転がり時間を見込んで設定したものである。また、発射禁止フラグがセットされているときは突処理を行わず球の供給を停止する。
【0053】
残留球がない場合、この発射球供給処理の開始時点で吸タイマーおよび突タイマーにラッチングソレノイド85の動作時間をセットし(S7−3)、また吸タイマーがタイムアップして0msになるまでは突処理を行わずに吸処理のみ行い(S7−5)、タイムアップ後(吸処理終了後)に突処理を行うようになっている(S7−8〜S7−11)。なお、吸フラグおよび突フラグは、各々の処理時(タイムアップ前)のみセットされるようになっているので、吸処理と突処理のラッチングソレノイド85への出力が同時にONすることはない。
上記S8の発射処理は、(1)通常処理、(2)残留球有りのときの処理、および(3)イニシャル処理の3つに分けられ、以下に各々の処理を順に説明する。
【0054】
(1)通常処理(S8−1〜S8−12,S8−18〜S8−24)
モータ68は、発射禁止フラグがクリアされていて、かつ回転タイマーが0となったとき発射条件が成立したとして回転駆動する。発射条件が成立したとき、A/Dコンバータ606からの発射強度データに応じた加速パターンを選択し、その加速パターンテーブルの先頭アドレスを加速パターンデータのアドレスにセットする。また、各加速パターン毎に設定してある原点停止タイムDT(図18)から当該加速パターンの原点停止タイムDTを選択する。その後、回転タイマーに1分間当たり約99個の球を発射させるための時間606msをセットし、また正回転フラグをセットする。その後は上述したモータ68の正回転処理を行う。
【0055】
回転スタートしても原点停止タイムDTが経過するまでは、回転アーム65が原点に停止もしくはその近傍にいるのでそのまま正回転処理を行い、その間は回転タイマーで原点停止タイムDTをモニターする。原点停止タイムDTの経過後は原点ONタイマーをモニターして原点に回転アーム65が戻ってくるのを監視し、原点に戻ったことが検出されたら回転アーム65が1回転したと判断して正回転フラグをクリアしてモータ68を停止させる。
【0056】
この通常処理時にエラーが発生し、原点ONタイマーが長時間、例えば606ms以上作動した場合は、1回転に相当する時間の間回転アーム65が原点から回転していないか、あるいは原点検出センサ91の故障なのでエラー処理を行う。なお、原点から回転してないことを検出する手段としては種々あり、例えば、回転タイマーが原点停止タイムDTの経過以降の短時間、例えば10msを計時し、その間に原点が検出されていれば回転アーム65が原点に停止し続けているということになる。
【0057】
エラー検出(S8−11でa≧606ms)時には、例えば異物の混入などでモータ68がロックして回転しなかったと考えられるので、逆回転処理を所定時間、例えば加速パターンデータテーブルのデータ数分だけ行う。この処理は、正回転フラグをクリアして逆回転フラグをセットすることで行う。この処理を実施しても回転アーム65が正常に回転しない場合、繰り返し同じ処理を行い、5回リトライした時点でモータ68あるいは原点検出センサ91のエラー警告表示を表示器49を用いて行い、その後のタイマー割り込み処理を停止する。
また、回転タイマーがタイムアップして0msになった時点で原点が検出されなかった場合でも、モータ68が原点以外の位置でロックしたと考えられるので、上述と同様のエラー処理を行う。
【0058】
なお、上記表示器49によるエラー表示と共に、パチンコ機1の前面側に設けた種々の表示灯58…を通常とは異る周期で点滅させたり、全ての表示灯58…を一斉に点灯させたり、或はパチンコ島の幕板に各パチンコ機1に対応して配置してある呼び出しランプを点灯させると共に、島端に設けた三色灯を点灯させるなどして警報を発するようにしてもよい。
【0059】
(2)残留球有りのときの処理(S8−15)
基本的には通常処理と同じであるが、通常処理と相違する点は、回転開始時に残留球有りフラグ(S6の残留球検出処理でセット/クリアされる)がセットされているとき、例えば加速パターン2を自動選択し、残留球を確実にファール口79aに導くようにした点である。ここで、加速パターン2は残留球除去に必要な最小限の回転強度以上でかつ球が遊技部52に到達しない範囲の回転強度に相当するものとする。
なお、このフローチャートには示していないが、残留球が何度も連続してガイド部6Gに戻ってくるようなときは、2回目以降の発射強度として例えば加速パターン5を自動選択し、最強の発射強度で残留球を遊技部52に送り込んで除去するようにしてもよい。
【0060】
(3)イニシャル処理(S8−13,14,S8−16,17)
この処理は、電源投入時に回転アーム65が原点の位置でない場合に、発射許可条件が成立していなくても、回転アーム65を回転させて原点に移動させるものであり、回転開始後の処理は通常処理と同じある。
【0061】
以上、述べたように、この実施例では、残留球を検出したときに、球の供給を停止するとともに回転アーム65を回転させるので、回転アーム65は発射すべき球なしで空転し、ガイド部6Gに残留する残留球だけに当たって、その残留球をガイド部から除去することができる。したがって、戻り球が数珠つなぎ状態となるようなことはなく、常に正常に球を発射させることができる。
【0062】
また、残留球検出時に回転アーム65の回転強度を、残留球除去に必要な最小限の回転強度以上に設定して空転させるので、遊技者が設定している発射強度のいかんに関係なく、確実に残留球を除去することができる。
さらに、残留球除去時の回転アーム65の回転強度に上限を設けて、残留球が遊技部52に到達しない範囲の回転強度以下に設定するので、残留球を確実にファール口79aに導いて除去することができ、また残留球が遊技部52に入ることによる無駄球の発生を確実に防止することができるので遊技者に有利な処理を行わせることができる。
【0063】
また、球供給装置80を設け、球の供給を必要に応じて停止させるので、残留球発生時だけでなく、他の発射機構の異常検出時やホールコンピュータ100からの発射停止信号時にも迅速に対応して球の供給を停止させることができる。
なお、上記の説明では、加速パターンを5パターンとしたが、それに限定されず必要に応じてパターン数を増減して備えることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明の遊技機の球発射装置によれば、回転アームの1回転ごとに案内通路からファール口の方向に発射された遊技球がファール口に到達しないで発射路から案内通路に戻り、このガイド部に戻った遊技球が残留球として残留球検出センサで検出されると球供給装置が球保持部への遊技球の供給を停止し、回転アームが原点位置から一方向に残留球除去に必要な加速パターンで1回転し、ガイド部に残留する残留球がガイド部からファール口およびファール球樋を経由して皿に戻されるので、回転アームの1回転ごとにガイド部から複数の遊技球が遊技盤の遊技領域に発射されることはなく、常に、遊技盤の遊技領域に遊技球を1個ずつ適切に発射させることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の一部を欠截した正面図である。
【図2】パチンコ機の背面図である。
【図3】球発射装置の構成を示す図である。
【図4】回転アームの構成例を示す図である。
【図5】原点検出センサの構成例を示す図である。
【図6】残留球検出センサの構成例を示す図である。
【図7】球発射装置による球供給の説明図である。
【図8】球発射装置における残留球発生の説明図である。
【図9】残留球検出の無効範囲を示す図である。
【図10】球供給装置の第2の構成例を示す図である。
【図11】発射制御部の構成例を示すブロック図である。
【図12】モータの励磁方式を示す図である。
【図13】加速パターンデータテーブルを示す図である。
【図14】加速パターン1〜5を示す図である。
【図15】ハンドル部の発射強度調整部の構成を示す図である。
【図16】加速パターン選択の説明図である。
【図17】加速パターン1のデータ例を示す図である。
【図18】原点停止タイムテーブルを示す図である。
【図19】発射制御全体のフローチャートを示す図である。
【図20】イニシャル1処理のフローチャートを示す図である。
【図21】入力処理のフローチャートを示す図である。
【図22】出力処理のフローチャートを示す図である。
【図23】出力処理のフローチャートを示す図である。
【図24】発射禁止処理のフローチャートを示す図である。
【図25】残留球検出処理のフローチャートを示す図である。
【図26】発射球供給処理のフローチャートを示す図である。
【図27】発射処理のフローチャートを示す図である。
【図28】発射処理のフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
6 球発射装置
6A 発射制御部
6G ガイド部
32 ハンドル部
60 発射装置本体
63 案内通路
64 球保持部
65 回転アーム
68 モータ
80 球供給装置
81 給送樋
85 ラッチングソレノイド
91 原点検出センサ
93 残留球検出センサ
600 プロセッサ(CPU)
601 ROM(プログラム用)
602 ROM(データ用)

Claims (1)

  1. 前枠の前面側に設けられたハンドル部と、前枠の前面側に設けられた皿と、前枠の裏側に配置されハンドル部に対する遊技者の操作に応じ皿から遊技球を1個ずつ発射装置本体に供給する球供給装置と、前枠の裏側に配置され球供給装置から供給された遊技球を前枠の裏側に配置された遊技盤のガイドレールで囲まれた遊技部に向けてハンドル部に対する遊技者の操作に応じ1個ずつ発射する発射装置本体と、前枠の裏側に配置され発射装置本体と遊技盤のガイドレールとの間に開口されたファール口から取り込んだ遊技球を皿に戻すファール球樋と、発射装置本体の動作を制御する発射制御部とを備えた遊技機の球発射装置において、発射装置本体が、外壁と内壁とによって外壁と内壁との間に遊技球を周回案内する案内通路を形成したガイド部と、ガイド部で一方向に周回するように回転可能な回転アームと、回転アームの一回転ごとに遊技球を1個ずつ発射するように回転アームを回転駆動するステッピングモータと、案内通路の下半側で回転アームが最下点を通過して上昇に転ずる位置近傍の外壁に形成された開口からファール口に延びる発射路と、回転アームの一回転ごとに停止する原点位置よりも上側に位置して案内通路に設けられ球供給装置から供給された1個の遊技球を保持する球保持部と、案内通路の最下点に残留する遊技球を残留球として検出する残留球検出センサとを備えており、発射制御部は回転アームが原点位置から最下点位置を発射路の側に通り過ぎるまでの範囲に位置しているか否かをステッピングモータに対する制御処理で判断し、回転アームが原点位置から最下点位置を発射路の側に通り過ぎるまでの範囲に位置している間は発射制御部が残留球検出センサから発射制御部に入力された検出信号を無効として扱い、回転アームが原点位置から最下点位置を発射路の側に通り過ぎるまでの範囲外に位置している場合は発射制御部が残留球検出センサから発射制御部に入力された検出信号によって発射制御部に設定された複数の加速パターンから残留球除去に必要な加速パターンを選択しかつ球供給装置の皿から球保持部への遊技球の供給動作を停止した後、選択された残留球除去に必要な加速パターンによって発射制御部がステッピングモータを駆動することによって、回転アームが原点位置から一方向に回転して残留球を案内通路から発射路を通過してファール口に到達するように発射することを特徴とする遊技機の球発射装置
JP04504295A 1995-02-10 1995-02-10 遊技機の球発射装置 Expired - Fee Related JP3773280B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04504295A JP3773280B2 (ja) 1995-02-10 1995-02-10 遊技機の球発射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04504295A JP3773280B2 (ja) 1995-02-10 1995-02-10 遊技機の球発射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08215380A JPH08215380A (ja) 1996-08-27
JP3773280B2 true JP3773280B2 (ja) 2006-05-10

Family

ID=12708317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04504295A Expired - Fee Related JP3773280B2 (ja) 1995-02-10 1995-02-10 遊技機の球発射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3773280B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4603514B2 (ja) * 2006-07-14 2010-12-22 株式会社オリンピア 弾球遊技機
JP4748798B2 (ja) * 2006-08-11 2011-08-17 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP6175612B2 (ja) * 2012-07-11 2017-08-09 株式会社高尾 循環式遊技機
JP6528426B2 (ja) * 2015-01-31 2019-06-12 株式会社三洋物産 遊技機
JP2018126658A (ja) * 2018-05-29 2018-08-16 株式会社三共 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08215380A (ja) 1996-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3773280B2 (ja) 遊技機の球発射装置
JP2011067429A (ja) 遊技機
JPH08173597A (ja) ぱちんこ遊技機
JP3143025B2 (ja) 賞球払出装置およびその制御方法
JP2010022469A (ja) 遊技機
JP3989034B2 (ja) パチンコ機
JPH10337363A (ja) パチンコ機の賞球払い出し装置
JP3556296B2 (ja) 遊技機の球発射制御装置
JP2002119735A5 (ja)
JP4317907B2 (ja) 弾球遊技機
JP2685539B2 (ja) 弾発遊技機
JP2004097461A (ja) パチンコ機
JP3821263B2 (ja) パチンコ球の払い出し制御機構
JP2674804B2 (ja) 遊技機
JP2002200250A (ja) 遊技機
JPH0748289Y2 (ja) パチンコゲーム機
JPS62144679A (ja) 図柄可変組合せ表示式遊技機
JP3729887B2 (ja) 遊技機の球発射装置
JPH084058Y2 (ja) パチンコ機用景品球放出装置
JP2954909B2 (ja) 弾球遊技機の表示制御装置
JP2004166988A (ja) 遊技機
JP4178287B2 (ja) 遊技機
JP2002301217A (ja) 遊技機
JPH11192354A (ja) パチンコ機
JP2000189556A (ja) 遊技球の連続投入装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050329

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050527

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050913

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051012

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20051115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090224

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100224

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110224

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120224

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130224

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140224

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees