JP3772543B2 - インバータモータを使用した電気機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気清浄器等のインバータモータを使用した電気機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図14に従来の空気清浄器の概略構成図を示す。図14において、本体1はモータ2を内蔵し、モータ2の回転軸に取り付けられた送風ファン11によって発生した負圧により、前面に設けられた吸気口3から吸入された空気は、フィルタ−4で除塵・脱臭された後、上面の排気口5より排出される。
【0003】
従来、空気清浄器としては、複数のタップを有するモータ2のタップを切り換えて、吸引する風量の制御を行うタイプのものが多く、このタイプにおいては、電源周波数、電源電圧変動、モータ2の個体別の特性のバラツキによる集塵性能への影響が大きかった。
【0004】
また、近年では、運転の低騒音化や省エネ等のため、モータ2として、インバータ装置で制御できるタイプのものを用いるものもある。図15にインバータ装置によるモータ2の制御のブロック図を示す。図15において、電源電圧が整流ダイオード6で交流から直流にコンバートされた後、直流電圧をインバータ装置7にてスイッチングし、モータ部8に回転磁界を発生させ、モータ2を回転させる。また、この制御系は回転速度を検出する速度検出手段9を有し、速度制御手段10は、速度検出手段9からの回転速度信号を入力して、インバータ装置7に速度指令信号を出力し、スイッチングの速度を可変することにより所望の回転速度での速度制御を行うことができる。速度検出手段9は、ホール素子等により構成され、モータ2に内蔵されたものが一般的である。
【0005】
また、一般的に速度制御を行う機器は、負荷が変動するもの、高速で回転するものに対して高速で高精度な応答が要求されることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のように、空気清浄器は、回転速度は比較的低速で、負荷も安定しており、ある期間は一定風量(回転速度は風量に対応している)で運転を行う機器であり、外乱等による速度検出手段9の検出する回転速度の変動に対して、速度制御手段10が回転速度のズレを補正する動作を頻繁に行うと耳障りな音の抑揚が発生したり、集塵性能が安定しないという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、以上のような従来の課題を解決するものであって、外乱等の影響を受けることなく、一定の回転速度で運転できる空気清浄器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段を設け、前記運転制御手段が風量(目標回転速度)を変えるよう前記速度制御手段に出力すると同時に、前記速度制御手段が時間計測を開始し、計時する時間が所定の時間経過していなければ、前記速度検出手段の検出する回転速度により決定した速度指令信号を、所定の時間経過していれば、前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、固定した速度指令信号を出力することにより、外乱等によるモータの回転速度の変動をなくし、安定した運転を行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段を有し、前記速度制御手段は、前記目標回転速度を変更してから所定の時間経過していなければ、前記速度検出手段の検出する回転速度に応じた速度指令信号で制御し、前記所定の時間経過していれば前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、速度指令信号を固定して、前記モータの回転速度を制御する形態としている。
【0010】
本発明の請求項2記載の発明は、インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段を有し、前記速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度に到達していなければ前記速度検出手段の検出する回転速度に応じた速度指令信号で、到達していれば前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、速度指令信号を固定して前記モータの回転速度を制御する形態とし、速度制御手段が、速度検出手段が検出する回転速度が目標回転速度に到達していることを確認して速度指令信号を固定するので、実際の回転速度に合った状態で速度指令信号を固定する事ができ、一定の回転速度で運転を行うことができる。
【0011】
本発明の請求項3記載の発明は、速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、再度、速度検出手段の検出する回転速度により速度指令信号を決定する形態とし、何らかの要因でモータの負荷が変動し、速度検出手段が検出する回転速度が変化した状態が継続しても、速度制御手段が再度回転速度の調整を行い、負荷の変動に対しても、安定して運転することができる。
【0012】
本発明の請求項4記載の発明は、インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段と、速度指令信号を記憶する記憶手段を有し、前記速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、記憶した速度指令信号により、前記モータの回転速度を制御する形態とし、負荷変動等により通常の動作状態と異なる状態が発生して速度検出手段の検出する回転速度が目標回転速度からはずれても、速度制御手段が、記憶手段にて記憶した速度指令信号を出力することにより、回転速度の変動を最小限に抑えることができる。
【0013】
本発明の請求項5記載の発明は、記憶手段は、所定の回転数に到達しているときの速度指令信号を記憶し、速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、記憶した速度指令信号により、モータの回転速度を制御する形態とし、速度検出手段の検出する回転速度が、比較的長い期間目標回転速度からはずれても、目標回転速度に到達した時点で記憶した速度指令信号を出力することにより、モータの各個体に見合った速度指令信号を出力して安定した運転を行うことができる。
【0014】
本発明の請求項6記載の発明は、インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段と、所定の回転数に到達しているときの速度指令信号より、目標回転速度を変更する場合の速度指令信号を決定する初期速度決定手段と、前記初期速度決定手段が決定した速度指令信号を記憶する記憶手段を有し、前記速度制御手段は、目標回転速度を変更したときには、前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、前記記憶手段の記憶する速度指令信号を出力し、以後前記速度検出手段の検出する回転速度により、速度指令信号を決定する形態とし、風量(モータの目標回転速度)が変化した時、速度制御手段が目標回転速度に到達した時点で記憶した速度指令信号を出力した後、速度検出手段の検出する回転速度情報により速度指令信号を決定して出力することにより、モータの個体別の特性のばらつきに応じて、滑らかで応答の速い回転速度変化を行うことができる。
【0015】
本発明の請求項7記載の発明は、インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段と、前記速度検出手段の検出する回転速度が所定の回転数に到達している時の速度指令信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶する速度指令信号により、目標回転速度を変更した場合に速度制御手段が前記インバータ装置に出力する速度指令信号を決定する初期速度決定手段とを有し、前記速度制御手段は、目標回転速度を変更した時には、前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、前記初期速度決定手段の出力する速度指令信号を出力し、以後前記速度検出手段の検出する回転速度により、速度指令信号を決定する形態とし、モータの個体別の特性のばらつきに応じて、滑らかで応答の速い回転速度変化を行うことができる。
【0016】
【実施例】
本実施例においては、インバータモータを使用した電気機器として、空気清浄器について説明する。
【0017】
(実施例1)
以下本発明の第1の実施例について図1、図2、図3を用いて説明する。
【0018】
尚、従来と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
図1において、21は運転風量に対応した目標回転速度を決定する運転制御手段であり、24はモータであり、22はモータ24の回転速度の制御を行う速度制御手段であり、23はインバータ装置であり、駆動回路7を有してモータ24を回転駆動する。25は速度制御手段22が有する計時手段であり、26はモータ24の回転速度を検出する速度検出手段である。
【0019】
上記構成による作用は以下の通りである。
運転制御手段21は、複数の風量に対応した目標回転速度を有しており、使用者の操作または、空気の汚れ等に応じて風量(以下、目標回転速度という)を決定し、決定した目標回転速度を速度制御手段22に出力する。
【0020】
図2に4段階の風量を有した例を示す。図2においてA時点までは0.5m3/minに対応した400r.p.mを出力し、A時点以降は1.5m3/minに対応した600r.p.mを、B時点以降は3.5m3/minに対応した1000r.p.mを、C時点以降は2.5m3/minに対応した800r.p.mを出力する。風量に対する回転速度は、モータ24の特性により決まる。
【0021】
速度制御手段22は、速度検出手段26からの回転速度情報を入力しており、常時、モータ24の回転速度を認識しており、モータ24の回転速度が目標回転速度に安定するよう速度指令信号をインバータ装置23に出力する。
【0022】
図3は目標回転速度に対する速度指令信号の変化と速度検出手段26の検出する回転速度の変化を示した図であり、(イ)の線で示すようにa時点で目標回転速度を変化したとすると、速度制御手段22は、速度指令信号を大きくし、回転速度が高くなるよう出力し、モータ24の回転速度は、(ロ)の線で示すように過渡状態を経て定常状態へと移行する。この間、速度制御手段22は、速度検出手段26の検出する回転速度が、目標回転速度と一致するよう、速度指令信号を調整しながら出力を行う。
【0023】
空気清浄器においては、モータ24の回転速度が、一旦目標回転速度に到達すれば、以降は、常時回転速度検出による速度制御を行う必要性は少なく、逆に、外乱等によって発生した速度検出手段26の出力の変動により、過渡状態へと再度移行し、使用者にとって耳障りな動作音の変動が発生する恐れがある。
【0024】
計時手段25は、運転制御手段21が目標回転速度を変えた瞬間を検出してa時点より計時を開始し、予め設定した時間Tが経過すると、経過したという情報を出力する。速度制御手段22は、この情報が出力されて以降(図3中のb時点以降)は、速度指令信号を固定し、図3中のc時点に示すように、速度検出手段26の検出、あるいは出力する回転速度情報が一瞬低下しても速度指令信号を固定することにより、外乱に対して回転速度が変動することなく、安定した運転を行うことができる。
【0025】
尚、時間Tは、目標回転速度が変化してから定常状態に移行するまでの時間に対し、充分な時間を設定する。
【0026】
(実施例2)
本発明の第2の実施例を図4、図5を用いて説明する。尚、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
【0027】
図4において、32は、モータ24の回転速度を制御する速度制御手段であり、31は速度検出手段26の検出する回転速度が目標回転速度に到達したかどうかを判定する速度制御手段32の有する判定手段である。
【0028】
上記構成による作用は以下の通りである。
図5は目標回転速度に対する速度指令信号の変化と速度検出手段26の検出する回転速度の変化を示した図であり、(イ)の線で示すようにa時点で目標回転速度を変化したとすると、速度制御手段32は、速度指令信号を大きくし、回転速度が高くなるよう出力し、モータ24の回転速度は、(ロ)の線で示すように過渡状態を経て定常状態へと移行する。この間、速度制御手段22は、速度検出手段26の検出する回転速度が、目標回転速度と一致するよう、速度指令信号を調整しながら出力を行う。
【0029】
判定手段31は、目標回転速度に対して予め設定した判定値△V1と判定時間Tを有しており、運転制御手段21の出力する目標回転速度の変化後、速度検出手段26の検出する回転速度が目標回転速度に対して△V1の範囲に入ると計時を開始し、△V1の範囲に入っている時間が、時間T継続すると、b時点で回転速度が目標回転速度に到達していると判定して到達しているという情報を出力する。
【0030】
速度制御手段32は、判定手段31が目標回転速度に到達しているという情報を出力するまでは、速度検出手段26から入力される回転速度が目標回転速度に安定するよう速度指令信号を調整して回転速度制御を行い、到達しているという情報を出力して以降は、速度指令信号を固定してモータ24を駆動する。これにより、実際の回転速度の状態に合ったタイミングで指令速度を固定する事ができ、外乱に対して回転速度が変動することなく、安定した運転を行うことができる。
【0031】
(実施例3)
本発明の第3の実施例を図6、図7を用いて説明する。尚、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
【0032】
図6において、42はモータ24の回転速度の制御を行う速度制御手段であり、41は速度制御手段42の有する計時手段であり、43は回転速度が目標回転速度に対してある範囲内に入っているか判定する速度制御手段42の有する速度範囲判定手段である。
【0033】
上記構成による作用は以下の通りである。
図7において、第1の実施例で説明したように計時手段41の計時する時間が時間T経過し、速度制御手段42はb時点で、速度指令信号を固定したとする。
【0034】
速度範囲判定手段43は、図7中に示すように目標回転速度に対して予め設定した範囲△V2を有しており、速度検出手段26から入力される速度情報が△V2の範囲になると、速度指令信号の固定をやめ、速度検出手段26の出力する回転速度が目標回転速度になるよう速度指令信号を再度調整するよう出力すると共に、計時手段41に再度時間Tの計測を行うよう出力する。
【0035】
これにより、速度指令信号を固定した後、何らかの要因でモータ24の負荷が変動しても、目標回転速度で運転することができる。
【0036】
(実施例4)
本発明の第4の実施例を、図8、図9を用いて説明する。尚、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
【0037】
図8において、51は速度指令信号を記憶しておく記憶手段であり、52はモータ24の回転速度の制御を行う速度制御手段であり、53は速度制御手段52の有する速度範囲判定手段である。
【0038】
上記構成による作用は以下の通りである。
図9は目標回転速度に対する速度指令信号の変化と速度検出手段26の検出する回転速度の変化を示した図であり、(イ)の線で示すようにa時点で目標回転速度を変化したとすると、速度制御手段52は、速度指令信号を大きくし、回転速度が高くなるよう出力し、モータ24の回転速度は、(ロ)の線で示すように過渡状態を経て定常状態へと移行する。
【0039】
記憶手段51は、予め各風量(目標回転速度)に対応した速度指令信号を記憶しており、風量(目標回転速度)変更時に、運転風量に応じて記憶した速度指令信号を速度制御手段52に出力する。
【0040】
速度範囲判定手段53は目標回転速度に対して予め設定した範囲△V2を有しており、図9中のc時点からd時点の間で、負荷変動等の何らかの要因で速度検出手段26の出力する速度情報が変動し、△V2の範囲外の回転速度となると、範囲外であるとういう情報を出力する。
【0041】
速度制御手段52は、速度検出手段26の出力する回転速度が、速度範囲判定手段53の有する判定値△V2の範囲内の時は、回転速度が目標回転速度と一致するよう、速度指令信号を調整しながら出力を行い、速度範囲判定手段53から△V2の範囲外であるという情報が出力されると、回転速度を目標回転速度と一致させるよう制御しているにも関わらず、目標回転速度に安定していないと判断して、範囲外である期間のみ、速度検出手段26の出力する回転速度に関わらず記憶手段51から入力した速度指令信号をインバータ装置23に出力する。これにより、何らかの要因による負荷変動等が発生して、速度検出手段26の出力が比較的長い期間、目標回転速度からはずれても、回転速度の変動を最小限に抑え、安定した運転を行うことができる。
【0042】
(実施例5)
本発明の第5の実施例を、図10を用いて説明する。尚、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
【0043】
図10において、62はモータ24の回転速度を制御する速度制御手段であり、61は速度検出手段26の検出する回転速度が目標回転速度に到達したかどうかを判定する速度制御手段62の有する判定手段であり、63は回転速度が目標回転速度に対してある範囲内に入っているか判定する速度制御手段62の有する速度範囲判定手段であり、64は判定手段61の出力により速度指令信号を記憶する記憶手段である。
【0044】
上記構成による作用は以下の通りである。
判定手段61は、第2の実施例で説明したように、回転速度が目標回転速度に到達していると判定すると、その情報を記憶手段64に出力する。
【0045】
記憶手段64は、速度制御手段62の出力する速度指令信号を常時入力しており、判定手段61から回転速度が目標回転速度に到達しているという情報を入力すると、その時の速度指令信号を現在運転中の風量(目標回転数)に対応した速度指令信号として記憶し、運転制御手段21により風量(目標回転速度)が変更されると、これを各風量(目標回転速度)毎に行う。
【0046】
速度範囲判定手段63は、第4の実施例で説明したように、速度検出手段26の出力する回転速度が、目標回転速度に対して範囲外であると判定すると、範囲外であるという情報を出力する。
【0047】
速度制御手段62は、速度範囲判定手段63が範囲内と判定している時は、回転速度が目標回転速度と一致するよう、速度指令信号を調整しながら出力を行い、範囲外であるという情報が出力されると、回転速度を目標回転速度と一致させるよう制御しているにも関わらず、目標回転速度に安定していないと判断して、範囲外である期間のみ、速度検出手段26の出力する回転速度に関わらず記憶手段61から入力した速度指令信号をインバータ装置23に出力する。
【0048】
一般的に、インバータ装置23とモータ24の特性の個体差により、ある1つの速度指令信号に対する回転速度は異なるが、これにより、何らかの要因による負荷変動等が発生して、速度検出手段26の出力が比較的長い期間、目標回転速度からはずれても、モータ24の各個体に見合った速度指令信号を出力して、安定した運転を行うことができる。
【0049】
(実施例6)
本発明の第6の実施例を、図11、図12を用いて説明する。尚、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
【0050】
図11において、72はモータ24の回転速度を制御する速度制御手段であり、71は速度検出手段26の検出する回転速度が目標回転速度に到達したかどうかを判定する速度制御手段72の有する判定手段であり、74は判定手段71の出力する速度指令信号よりモータ24の起動時の速度指令信号を決定する初期速度決定手段であり、73は初期速度決定手段74の出力により起動時の速度指令信号を記憶する記憶手段である。
【0051】
上記構成による作用は以下の通りである。
いま、複数有する風量(目標回転速度)のうち、1つの目標回転速度について説明すると、判定手段71が目標回転速度に到達していると判定すると、到達しているという情報を初期速度決定手段74に出力し、初期速度決定手段74は、速度制御手段72の出力する速度指令信号を常時入力しているので、判定手段71から目標回転速度に到達しているという情報を入力すると、その時の速度指令信号である図12中のVに対して△V3低めのV−△V3を起動時の速度指令信号として設定し、記憶手段73に出力し、記憶手段73は、初期速度決定手段74の出力する起動時の速度指令信号を入力して記憶する。
【0052】
運転制御手段21にて風量(目標回転速度)が切り替わり、各風量での運転毎に、記憶手段73は各目標回転速度に対する起動時の速度指令信号を記憶する。
【0053】
速度制御手段72は、図12中のa時点において、運転制御手段21からの起動信号を入力して、モータ24の起動のために、記憶手段73から入力した速度指令信号をインバータ装置23に出力し、以降は、速度検出手段26の出力する回転速度が目標回転速度になるよう速度指令信号を調整しながら、モータ24の回転速度を目標回転数に到達させる。
【0054】
これにより、インバータ装置23とモータ24の特性の個体のばらつきに応じて、最適な起動時の速度指令信号を出力でき、個体に関係なく滑らかな起動を行うことができる。
【0055】
(実施例7)
本発明の第7の実施例を、図13を用いて説明する。尚、上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付し、説明を省略する。
【0056】
図13において、上記実施例6の構成と異なるのは、記憶手段83が回転速度が目標回転速度に到達した時の速度指令信号を記憶し、記憶した速度指令信号に基づいて初期速度決定手段84が各風量(目標回転速度)に対する起動時の速度指令信号を出力するようにした点である。
【0057】
上記構成による作用は以下の通りである。
各風量(目標回転速度)での運転において、記憶手段83は、速度制御手段82から速度指令信号を常時入力しており、判定手段81から目標回転速度に到達しているという情報を入力すると、その時の速度指令信号をその風量(目標回転速度)に対応した速度指令信号として記憶する。
【0058】
初期速度決定手段84は、記憶手段83から速度指令信号を入力して、その速度指令信号Vに対して△V3低めのV−△V3を起動時の速度指令信号として設定し、各風量(目標回転速度)毎の起動時の速度指令信号を速度制御手段82に出力する。
【0059】
速度制御手段82は、運転制御手段21にてある風量での運転が設定され、運転制御手段21からの起動信号を入力すると、モータ24の起動のために、初期速度決定手段84から入力した目標回転速度に対応した起動時の速度指令信号V−△V3をインバータ装置23に出力し、以降は、速度検出手段26の出力する回転速度が目標回転速度になるよう速度指令信号を調整しながら、モータ24の回転速度を目標回転数に到達させることにより、インバータ装置23とモータ24の特性の個体のばらつきに関係なく滑らかな起動を行うことができると共に、記憶した速度指令信号を、第5の実施例に示す構成にも活用でき、第5の実施例と本実施例の複合の構成を簡単な構成で実現することができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の発明によれば、モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段を有し、速度制御手段は、目標回転速度を変更してから所定の時間経過していなければ、速度検出手段の検出する回転速度に応じた速度指令信号で制御し、所定の時間経過していれば前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、速度指令信号を固定して、モータの回転速度を制御する構成を設けることにより、電源周波数、電源電圧の変動、モータの特性のバラツキによる集塵性能への影響をなくすと共に、外乱等で、回転速度情報が一瞬変動しても、実際の回転速度が変動することはないので、動作音の抑揚もなく、安定した集塵性能で運転を行うことができる。
【0061】
本発明の請求項2記載の発明によれば、速度制御手段が、回転速度が所定の回転速度に到達していなければ、速度検出手段の検出する回転速度に応じた速度指令信号で、到達していれば記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、速度指令信号を固定してモータの回転速度を制御する構成を設けることにより、回転速度が目標回転速度に到達していることを確認して速度指令信号を固定するので、実際の回転速度に合った状態で速度指令信号を固定する事ができ、個体別に最も早く集塵性能を安定することができる。
【0062】
本発明の請求項3記載の発明によれば、速度制御手段が、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、再度、速度検出手段の検出する回転速度により速度指令信号を決定する構成を設けることにより、速度指令信号を固定した後、何らかの要因でモータの負荷が変動し、回転速度が変化した状態が継続しても、再度回転速度の調整を行うので、負荷の変動に対しても、安定した清浄運転を行うことができる。
【0063】
本発明の請求項4記載の発明によれば、速度制御手段が、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、記憶した速度指令信号により、モータの回転速度を制御する構成を設けることにより、負荷変動等により通常の動作状態と異なる状態が発生して目標回転速度からはずれても、回転速度の変動を最小限に抑え、安定した清浄運転を行うことができる。
【0064】
本発明の請求項5記載の発明によれば、記憶手段は所定の回転数に到達しているときの速度指令信号を記憶し、速度制御手段は回転速度が所定の回転速度範囲外の時は記憶した速度指令信号により、モータの回転速度を制御する構成を設けることにより、負荷変動等により比較的長い期間目標回転速度からはずれても、モータの各個体の特性に見合った制御を行い、動作音を安定させると共に安定した集塵性能を供給することができる。
【0065】
本発明の請求項6記載の発明によれば、所定の回転数に到達しているときの速度指令信号より目標回転速度を変更する場合の速度指令信号を決定する初期速度決定手段と、初期速度決定手段が決定した速度指令信号を記憶する記憶手段を有し、速度制御手段は目標回転速度を変更したときには、速度検出手段の検出する回転速度に関わらず記憶手段の記憶する速度指令信号を出力し、以後速度検出手段の検出する回転速度により速度指令信号を決定する構成を設けることにより、モータの起動時には記憶した速度指令信号を出力した後、回転速度情報により速度指令信号を決定して出力するので、モータの個体別の特性のばらつきに応じて、滑らかで最適な起動を行うことができる。
【0066】
本発明の請求項7記載の発明によれば、速度検出手段の検出する回転速度が所定の回転数に到達している時の速度指令信号を記憶する記憶手段と、記憶手段の記憶する速度指令信号により、目標回転速度を変更した場合に速度制御手段がインバータ装置に出力する速度指令信号を決定する初期速度決定手段とを有し、速度制御手段は、目標回転速度を変更した時には、速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、初期速度決定手段の出力する速度指令信号を出力し、以後速度検出手段の検出する回転速度により、速度指令信号を決定する構成を設けることにより、モータの個体別の特性のばらつきに応じて、滑らかで最適な起動を行うことができると共に、記憶した速度指令信号を本発明の請求項5記載の構成にも活用することができ、簡単な構成で複数の機能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図2】同空気清浄器の風量と目標回転数の関係を示す図
【図3】同空気清浄器の動作説明図
【図4】本発明の第2の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図5】同空気清浄器の動作説明図
【図6】本発明の第3の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図7】同空気清浄器の動作説明図
【図8】本発明の第4の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図9】同空気清浄器の動作説明図
【図10】本発明の第5の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図11】本発明の第6の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図12】同空気清浄器の動作説明図
【図13】本発明の第7の実施例における空気清浄器の動作ブロック図
【図14】従来の空気清浄器の概略構成断面図
【図15】従来の空気清浄器のインバータ装置を用いたモータの制御ブロック図
【符号の説明】
21 運転制御手段
22 速度制御手段
23 インバータ装置
24 モータ
25 計時手段
26 速度検出手段
Claims (7)
- インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段を有し、前記速度制御手段は、前記目標回転速度を変更してから所定の時間経過していなければ、前記速度検出手段の検出する回転速度に応じた速度指令信号で制御し、前記所定の時間経過していれば前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、速度指令信号を固定して、前記モータの回転速度を制御することを特徴とするインバータモータを使用した電気機器。
- インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段を有し、前記速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度に到達していなければ、前記速度検出手段の検出する回転速度に応じた速度指令信号で、到達していれば前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、速度指令信号を固定して、前記モータの回転速度を制御することを特徴とするインバータモータを使用した電気機器。
- 速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、再度、速度検出手段の検出する回転速度により速度指令信号を決定することを特徴とする請求項1または2記載のインバータモータを使用した電気機器。
- インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段と、速度指令信号を記憶する記憶手段を有し、前記速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、記憶した速度指令信号により、前記モータの回転速度を制御することを特徴とするインバータモータを使用した電気機器。
- 記憶手段は、所定の回転数に到達しているときの速度指令信号を記憶し、速度制御手段は、回転速度が所定の回転速度範囲外の時は、記憶した速度指令信号により、モータの回転速度を制御することを特徴とする請求項4記載のインバータモータを使用した電気機器。
- インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段と、所定の回転数に到達しているときの速度指令信号より、目標回転速度を変更する場合の速度指令信号を決定する初期速度決定手段と、前記初期速度決定手段が決定した速度指令信号を記憶する記憶手段を有し、前記速度制御手段は、目標回転速度を変更したときには、前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、前記記憶手段の記憶する速度指令信号を出力し、以後前記速度検出手段の検出する回転速度により、速度指令信号を決定することを特徴とするインバータモータを使用した電気機器。
- インバータ装置により回転速度が可変駆動されるモータと、前記モータの回転速度を検出する速度検出手段と、複数の目標回転速度を有して目標回転速度を決定する運転制御手段と、前記インバータ装置に速度指令信号を出力して前記モータの回転速度が目標回転速度となるよう制御する速度制御手段と、前記速度検出手段の検出する回転速度が所定の回転数に到達している時の速度指令信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶する速度指令信号により、目標回転速度を変更した場合に速度制御手段が前記インバータ装置に出力する速度指令信号を決定する初期速度決定手段とを有し、前記速度制御手段は、目標回転速度を変更した時には、前記速度検出手段の検出する回転速度に関わらず、前記初期速度決定手段の出力する速度指令信号を出力し、以後前記速度検出手段の検出する回転速度により、速度指令信号を決定するインバータモータを使用した電気機器。
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