JP3772338B2 - ハイブリッド自動車の空調制御装置 - Google Patents

ハイブリッド自動車の空調制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド自動車の空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のハイブリッド自動車は、従来の車載用の空調装置を流用してコンプレッサがエンジンにより駆動される。従って、空調装置の作動時には、コンプレッサの作動だけのためにエンジンが駆動されて燃費効率が悪くなる。
【0003】
また、パラレル式ハイブリッド自動車では、エンジン停止状態で冷却水温が低い時に暖房が機能しないことがあるので、バッテリを電力源としてモータを駆動させ、冷暖房機能を有する電動ヒートポンプ式空調装置を搭載している例もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、バッテリの電力は、制動時の回生エネルギやエンジンにより駆動される発電機により蓄えられるが以下の問題点がある。即ち、
▲1▼バッテリへの蓄電は効率が極めて悪く、回生エネルギやエンジンにより発生した電気エネルギの多くが無駄となる。
【0005】
▲2▼空調負荷はエンジンにとってさほど大きな負荷とはならないため、エンジンが低効率領域で運転される状態となり、燃費効率の悪化を招く。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、空調性能を維持しつつ、空調作動時でもエンジンの燃費効率を向上できるハイブリッド自動車の空調制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明のハイブリッド電気自動車の空調制御装置は、以下の構成を備える。即ち、
バッテリの電力により駆動力を発生する駆動用モータと内燃機関により駆動力を発生するエンジンを併用して走行するハイブリッド自動車において、コンプレッサを駆動するための空調用モータを有する空調装置と、車両の走行状態に応じて、前記駆動用モータを介して電気エネルギを回収して前記バッテリを充電するエネルギ回収手段と、前記空調装置の作動時において、前記バッテリの蓄電残量が所定量以上の場合、及び前記バッテリの蓄電残量が所定量以下で且つ前記エネルギ回収手段によるエネルギの回収率が所定比率以上の場合には、前記バッテリの充電よりも前記空調用モータを優先して前記エネルギ回収手段により回収された電気エネルギを供給する制御手段とを具備する。
【0009】
好ましくは、前記バッテリの蓄電残量に応じて、前記エンジンにより該バッテリを充電するバッテリ充電手段を更に備え、前記制御手段は、前記空調装置の作動時に前記バッテリの蓄電残量が所定量以上で、且つエンジンの作動時ならば、前記エンジンを高効率領域で運転すると共に、その余剰エネルギを電力として前記空調用モータに供給する
【0013】
また、好ましくは、前記エネルギ回収手段は、前記空調装置の作動時において電気エネルギの回収量を増加方向に補正する。
【0014】
また、好ましくは、前記エネルギ回収手段により電気エネルギの回収量が増加方向に補正されたことを乗員に報知する報知手段を更に具備する。
【0015】
また、好ましくは、前記空調装置はヒートポンプ式空調装置である。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、空調装置の作動時において、バッテリの蓄電残量が所定量以上の場合、及びバッテリの蓄電残量が所定量以下で且つエネルギ回収手段によるエネルギの回収率が所定比率以上の場合には、効率の悪いバッテリの充電よりも効率の高い空調用モータでの消費を優先して回収された電気エネルギを供給することにより、空調性能を維持しつつ、バッテリの消費を抑えることができ、これによりエンジン駆動による蓄電を少なくでき燃費効率を向上できる。
【0018】
また、請求項に記載の発明によれば、空調装置の作動時にバッテリの蓄電残量が所定量以上で、且つエンジンの作動時ならば、エンジンを高効率領域で運転すると共に、その余剰エネルギを電力として空調用モータに供給することにより、空調性能を維持或いは高めつつ、バッテリの消費を抑えることができ、これによりエンジン駆動による蓄電を少なくでき燃費効率を向上できる。
【0022】
また、請求項に記載の発明によれば、エネルギ回収手段は、空調装置の作動時において電気エネルギの回収量を増加方向に補正することにより、バッテリへの充電と共に、空調装置の作動時に必要な電気エネルギを効率よく回収できる。
【0023】
また、請求項に記載の発明によれば、エネルギ回収手段により電気エネルギの回収量が増加方向に補正されたことを乗員に報知する報知手段を更に具備することにより、乗員の受ける減速過多による違和感を予め認知させることで低減することができる。
【0024】
また、請求項に記載の発明によれば、空調装置はヒートポンプ式空調装置であることにより、エンジン水温を利用した暖房が不要となり、空調装置のためだけにエンジンが駆動されるのを防止して燃費効率を向上できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[ハイブリッド自動車の機械的構成]
図1は、本実施形態のハイブリッド自動車の機械的構成を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように、本実施形態のハイブリッド自動車は、駆動力を発生するためのパワーユニットとして、バッテリ3から供給される電力により駆動されるモータ2とガソリン等の液体燃料の爆発力により駆動されるエンジン1とを併用して走行し、後述する車両の走行状態に応じて、モータ2のみによる走行、エンジンのみによる走行、或いはモータ2とエンジン1の双方による走行とが実現される。
【0027】
エンジン1はトルクコンバータ5を介してクラッチ6の締結により自動変速機7に駆動力を伝達する。自動変速機7は、エンジン1から入力された駆動力を走行状態に応じて(或いは運転者の操作により)所定のトルク及び回転数に変換して、ギヤトレイン11及び差動機構8を介して駆動輪9、10に伝達する。また、エンジン1はバッテリ3を充電するために発電機4を駆動する。
【0028】
モータ2はバッテリ3から供給される電力により駆動され、ギアトレイン11を介して駆動輪9、10に駆動力を伝達する。
【0029】
エンジン1は例えば高燃費型のバルブの閉弁タイミングを遅延させるタイプのものが搭載され、モータ2は例えばIPM同期式モータであり、バッテリ3は例えばニッケル水素電池が搭載される。
【0030】
統括制御ECU100はCPU、ROM、RAM、インバータ等からなり、エンジン1の転化時期や燃料噴射量等をコントロールすると共に、モータ2の出力トルクや回転数等をコントロールする。また、統括制御ECU100は、エンジン1の作動時に発電機4にて発電された電力を、モータ2に供給したり、バッテリに充電させるように制御する。更に、統括制御ECU100は、空調制御ECU200から空調装置50の作動信号及び停止信号を受け取り、後述するようにバッテリ3の電力やモータ2から回収した電力をインバータ12で所定電圧(例えば、100V)に整えた後にコンプレッサ用モータ51や補機類用モータ61に供給する。
【0031】
空調制御ECU200は、乗員により空調スイッチ42がオンされると空調装置50の作動信号を統括制御ECU100に出力すると共に、設定温度を維持するように空調装置50及びコンプレッサ用モータ51を制御する。また、空調制御ECU200は、乗員により空調スイッチ42がオフされると空調装置50の停止信号を統括制御ECU100に出力すると共に、空調装置50及びコンプレッサ用モータ51の制御を停止する。
【0032】
次に、図2〜7を参照して本実施形態のハイブリッド自動車の走行状態に応じた駆動力の伝達形態について説明する。
[発進&低速走行時]
図2に示すように、発進及び低速走行時には、エンジン&モータ制御ECU100はモータ2のみを駆動させ、このモータ2による駆動力をギアトレイン11を介して駆動輪9、10に伝達する。また、発進後の低速走行時もモータ2による走行となる。
[加速時]
図3に示すように、加速時には、エンジン&モータ制御ECU100はエンジン1とモータ2の双方を駆動させ、エンジン1とモータ2による駆動力を併せて駆動輪9、10に伝達する。
[定常走行時]
図4に示すように、定常走行時には、エンジン&モータ制御ECU100は、エンジン1のみを駆動させ、エンジン1からギアトレイン11を介して駆動輪9、10に駆動力を伝達する。定常走行時とは、エンジン回転数が2000〜3000rpm程度の最も高燃費となる領域での走行である。
[減速時]
図5に示すように、減速時には、クラッチ6を解放して、駆動輪9、10の駆動力がギアトレイン11を介してモータ2に回生され、モータ2が駆動源となってバッテリ3が充電されると共に、空調装置50のコンプレッサ用モータ51に回生された電力が供給される。
[定常走行時&充電時]
図6に示すように、定常走行&充電時には、クラッチ6を締結して、エンジン1からギアトレイン11を介して駆動輪9、10に駆動力が伝達されると共に、エンジン1は発電機4を駆動してバッテリ3を充電すると共に、余剰電力が空調装置50のコンプレッサ用モータ51に供給される。
[充電時]
図7に示すように、充電時には、クラッチ6を解放してエンジン1から自動変速機7に駆動力が伝達されないようにし、エンジン1は発電機4を駆動してバッテリ3を充電する。
[ハイブリッド自動車の電気的構成]
図8は、本実施形態のハイブリッド電気自動車の電気的構成を示すブロック図である。
【0033】
図8に示すように、統括制御ECU100には、車速を検出する車速センサ101からの信号、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ102からの信号、エンジン1に供給される電圧センサ103からの信号、エンジン1のスロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ104からの信号、ガソリン残量センサ105からの信号、バッテリ3の蓄電残量を検出する蓄電残量センサ106からの信号、セレクトレバーによるシフトレンジを検出するシフトレンジセンサ107からの信号、運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出するためのペダル踏込量センサ108からの信号、その他センサ109として、自動変速機4の作動油温度を検出する油温センサからの信号等を入力してエンジン1に対して点火時期や燃料噴射量の制御等を行うと共に、モータ2への電力供給量の制御等を行うようになっている。
【0034】
また、統括制御ECU100は、空調制御ECU200から上記各センサ101〜109からの信号やエンジン1やモータ2への制御信号を表示制御ECU200に出力する。
【0035】
統括制御ECU100は、空調制御ECU200から空調装置50の作動信号及び停止信号を入力すると共に、作動信号を入力すると後述するブレーキ回収モードに移行した旨を乗員に報知するためにインジケータ13を点灯する。また、統括制御ECU100は、乗員の各種スイッチ操作に応じて、ワイパ駆動モータ、パワーステアリング駆動モータ、オイルポンプ駆動モータその他の補機類用モータ61を制御する。
【0036】
空調制御ECU200は、乗員により空調スイッチ42がオンされると空調装置50の作動信号を統括制御ECU100に出力すると共に、設定温度を維持するようにコンプレッサ用モータ51を制御し、空調スイッチ42がオフされると空調装置50の停止信号を統括制御ECU100に出力すると共に、コンプレッサ用モータ51を停止する。
[空調装置の機械的構成]
図9は、本実施形態のハイブリッド自動車に搭載される空調装置の機械的構成を示す図である。
【0037】
図9に示すように、図示の空調装置50はヒートポンプ式であり、冷媒圧縮用のコンプレッサ21と、このコンプレッサ21の吐出側に接続された四路切換弁22と、空気通路30の外部の空気と熱交換する車外側熱交換器23と、空気通路30の内部の空気と熱交換する車内側熱交換器24と、車内側熱交換器24へ供給される冷媒の圧力を減圧する冷房用減圧回路25と、冷房用減圧回路25に対して並列に接続された除湿用熱交換器26と、除湿用熱交換器26へ供給される冷媒の圧力を減圧する暖房用減圧回路27と、コンプレッサ21の吸入側に設けられたアキュムレータ28とを有する冷凍サイクルを構成する。尚、冷房用及び暖房用減圧回路25、27としては、減圧度が変化しない固定式のキャピラリチューブ等が採用されている。
【0038】
そして、四路切換弁22の切り換え動作により、冷凍サイクルを循環する冷媒の循環方向を変更(即ち、冷房運転時にはコンプレッサ21の吐出側を車外側熱交換器23に、吸入側を車内側熱交換器24に連通させる一方、暖房運転時にはコンプレッサ21の吐出側を車内側熱交換器24に連通させ、吸入側を車外側熱交換器23に連通させるように変更)して車内側熱交換器24での冷媒状態を変化させることにより、車内側熱交換器24を通過する空気を加熱或いは冷却するように構成されている。
【0039】
車内側熱交換器24及び除湿用熱交換器26は、車室内前方に形成された空調ユニットケース29内の空気通路30に配設されており、上流側に除湿用熱交換器26が、下流側に車内側熱交換器24が位置している。空調ユニットケース29には、乗員の足元付近へ空調空気を吹き出すヒート吹出口33、ウィンドウ側へ空調空気を吹き出すデフ吹出口34及び乗員の上半身へ向けて空調空気を吹き出すベント吹出口35が設けられており、ヒート吹出口33及びデフ吹出口34の入口を選択して開閉するダンパ31と、ベント吹出口35の入口を開閉するダンパ32とが付設されている。
【0040】
空気通路30には、不図示のブロアユニットにより車内空気或いは車外空気が選択されて吸引され、除湿用熱交換器26及び車内側熱交換器24を通過して除湿冷却後に加熱された空調空気とされ、或いは車内側熱交換器24を通過して冷却された空調空気とされ、ダンパ11、12の開閉操作によってヒート吹出口33、デフ吹出口34及びベント吹出口35が選択されて車室内へ吹出される。
【0041】
空調ユニットケース29には、空気通路30における除湿用熱交換器26よりも下流であって車内側熱交換器24の上流側から車内側熱交換器24を経由しない空調空気をベント吹出口35へ導く(換言すれば、乗員の上半身へ向けて吹き出す)分岐通路36が設けられており、この分岐通路36の入口には、分岐通路36を必要に応じて開閉するダンパ37が設けられている。
【0042】
更に、冷房用減圧回路25を有する冷媒流路38及び暖房用減圧回路27を有する冷媒流路39には、冷房運転時及び暖房運転時にのみ冷媒流通を許容する逆止弁40、41が夫々設けられている。
【0043】
上述のように構成された空調装置50は以下のように作用する。
<暖房運転時>
冷凍サイクルは、四路切換弁22を切り換え作動させることにより、実線矢印で示すように、コンプレッサ21→四路切換弁22→車内側熱交換器24→暖房用減圧回路27→逆止弁41→除湿用熱交換器26→車外側熱交換器23→四路切換弁22→アキュムレータ28→コンプレッサ21の順で冷媒が循環するヒートポンプサイクルを構成する。このヒートポンプサイクルにおいては、冷媒はコンプレッサ21で高温高圧のガス状態となり、車内側熱交換器24で放熱して液化し、暖房用減圧回路27で減圧されて低温低圧となり、除湿用熱交換器26で加熱されて一部が蒸発し、車外側熱交換器23で更に加熱されて大部分又は全部が蒸発気化した後、アキュムレータ28を経て再びコンプレッサ21へ還流する。
【0044】
一方、空調ユニットケース29におけるダンパ32、37は閉止され、その空気通路30に不図示のブロアユニットにより吸引された空気は、除湿用熱交換器26で冷却除湿された後、車内側熱交換器24で加熱され、ダンパ31、32の開閉操作によってヒート吹出口33、デフ吹出口34及びベント吹出口35が選択されて車室内へ吹き出されるが、いずれの吹出口から吹き出される空調空気(即ち、温風)も同じ温度である。ダンパ31は、図示のように中間位置(即ち、ヒート吹出口33及びデフ吹出口34が共に開状態)としてもよいが、乗員の足元が寒い場合にはダンパ31によりデフ吹出口34を全閉状態としてもよく、ウィンドウが曇る場合にはダンパ31によりヒート吹出口33を全閉状態としてもよい。
<冷房運転時>
冷凍サイクルは、四路切換弁22を切り換え作動させることにより、点線矢印で示すように、コンプレッサ21→四路切換弁22→車外側熱交換器23→冷房用減圧回路25→逆止弁40→車内側熱交換器24→四路切換弁22→アキュムレータ28→コンプレッサ21の順で冷媒が循環するヒートポンプサイクルを構成する。このヒートポンプサイクルにおいては、冷媒はコンプレッサ21で高温高圧のガス状態となり、車外側熱交換器23で放熱して液化し、冷房用減圧回路25で減圧されて低温低圧となり、車内側熱交換器24で蒸発気化した後、アキュムレータ28を経て再びコンプレッサ21へ還流する。
【0045】
一方、空調ユニットケース29におけるダンパ37は閉止され、その空気通路30に不図示のブロアユニットにより吸引された空気は、車内側熱交換器24で冷却され、ダンパ31、32の開閉操作によってヒート吹出口33、デフ吹出口34及びベント吹出口35が選択されて車室内へ吹き出される。ダンパ31は、中間位置(即ち、ヒート吹出口33及びデフ吹出口34が共に開状態)としてもよいが、必要に応じてヒート吹出口33或いはデフ吹出口34を全閉状態としてもよい。
[空調装置作動時の制御]
次に、本実施形態の空調装置作動時の統括制御ECU及び空調制御ECUの動作ついて説明する。
【0046】
図10は、本実施形態の空調装置作動時の統括制御ECU及び空調制御ECUの動作を示すフローチャートである。図11は、本実施形態でのエンジンの負荷と回転数との関係を示すマップである。図12は、空調温度を設定温度内に制御するためのコンプレッサ制御手順を示す図である。
【0047】
図10に示すように、ステップS2では、統括制御ECU100は、空調制御ECU200から空調装置50の作動信号を入力するのを待つ。空調制御ECU200では、乗員により空調スイッチ42がオンされると空調装置50の作動信号を統括制御ECU100に出力する。
【0048】
ステップS4では、統括制御ECU100は、ブレーキ回収モードに移行して、シフトダウン時や下り坂走行時の電力エネルギ回収量を通常より増加する方向に補正する。
【0049】
ステップS6では、統括制御ECU100はブレーキ回収モードに移行した旨を乗員に報知するためにインジケータ13を点灯する。インジケータ13で報知するのは、ブレーキ回収モードに移行すると、通常走行時よりもブレーキが強くかかるため乗員が違和感を感じないように予め準備させた方が良いからである。
【0050】
ステップS8では、空調制御ECU200は、現在の車内温度が乗員により設定された温度範囲内であるか否かを判定する。ステップS8で設定温度範囲内でないならば(ステップS8でYES)、ステップS10に進む。
【0051】
ステップS10では、空調制御ECU200は、車内温度が設定温度範囲内を維持するようにコンプレッサ用モータ51を作動させる。
【0052】
一方、ステップS8で設定温度範囲内ならば(ステップS8でNO)、ステップS12に進む。
【0053】
ステップS12では、空調制御ECU200は、コンプレッサ用モータ51を作動させず、又は作動中のコンプレッサ用モータ51を停止させ、ステップS2にリターンする。
【0054】
ステップS14では、統括制御ECU100は走行中の自動車から電力エネルギが回収されているか否かを判定する。ステップS14で回収されているならば(ステップS14でYES)ステップS16に進み、回収されていない或いは回収量がわずかならば(ステップS14でNO)ステップS24に進む。
【0055】
ステップS16では、統括制御ECU100は、バッテリ3の蓄電残量が所定量W1以上か否かを判定する。ステップS16でバッテリ3の蓄電残量が所定量W1以上ならば(ステップS16でYES)ステップS22に進む。
【0056】
ステップS22では、統括制御ECU100は、バッテリ3の充電よりもコンプレッサ用モータ51を優先して、モータ2から回収された電力エネルギをバッテリ3を介さずに直接コンプレッサ用モータ51に供給する。
【0057】
このステップS22では、空調装置をバッテリの電力で作動させる場合に比べてバッテリの蓄電残量の低下を抑えて、エンジンの燃費効率の向上を図ることができる。
【0058】
一方、ステップS16でバッテリ3の蓄電残量が所定量W1以下ならば(ステップS16でNO)ステップS18に進む。
【0059】
ステップS18では、統括制御ECU100はエネルギ回収率が所定値W2以上か否かを判定する。ステップS18でエネルギ回収率が所定値W2以上ならば(ステップS18でYES)ステップS22に進む。また、エネルギ回収率が所定値W2以下ならば(ステップS18でNO)ステップS20に進む。
【0060】
ステップS20では、統括制御ECU100は、コンプレッサ用モータ51への電力供給よりもバッテリ3の充電を優先してモータ2から回収された電力エネルギを供給する。
【0061】
上記ステップS16→S18→S22では、バッテリ3の蓄電残量が少なく充電が必要な時に、エネルギ回収率が高い(単位時間当たりに回収される電力が大きい)ならば、高回転で駆動する方が効率が良いコンプレッサ用モータ51に回収された電力を供給する。また、上記ステップS16→S18→S20では、エネルギ回収率が低い(単位時間当たりに回収される電力が小さい)ならば、長期間を必要とするバッテリ3の充電のために電力を供給する。
【0062】
ステップS24では、統括制御ECU100は、エンジン1の作動条件が成立したか否かを判定する。ステップS24でエンジン作動条件が成立したならば(ステップS24でYES)、ステップS26に進む。エンジン作動条件は、例えば、バッテリ3の蓄電残量が少なくなり充電が必要になった場合に成立する。
【0063】
ステップS26では、統括制御ECU100は、エンジン1を高燃費効率領域で運転するために、例えば、図11に示すA点からB点にエンジン1の運転領域を移行させる。
【0064】
ステップS28では、統括制御ECU100は、エンジン1により発生される駆動エネルギから自動車の走行に供される分を差し引いた余剰エネルギを、発電機4で発電させて電力エネルギとしてコンプレッサ用モータ51に供給する。
【0065】
このステップS26、28では、自動車の走行に必要な駆動力とコンプレッサ用モータ51を駆動するための電力との和によりエンジン1の運転領域が決定されるが、このとき、エンジンが低燃費効率領域での運転になる場合には、高燃費効率領域まで運転領域を引き上げて、その余剰した電力を用いてコンプレッサ用モータ51の出力を上げることにより空調能力を高め、エンジンの燃費効率も向上することができる。即ち、コンプレッサ作動時にはエンジンを常に高燃費効率領域まで引き上げて運転し、コンプレッサ非作動時にはエンジン停止又は走行状態に応じた運転に切り換えながらコンプレッサをオン/オフ駆動させるので、空調装置をバッテリの電力又は低燃費効率領域で運転されたエンジンで作動させる場合に比べて燃費向上を実現できる。
【0066】
また、空調スイッチ42がオンされている間は、統括制御ECU100は図10の動作を繰り返し実行し、空調制御ECU200は、図12に示すように車内温度が設定温度範囲内に維持されるようにコンプレッサ用モータ51の作動/停止を繰り返し行う。
【0067】
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のハイブリッド自動車の機械的構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態のハイブリッド自動車の発進&低速走行時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図3】本実施形態のハイブリッド自動車の加速時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図4】本実施形態のハイブリッド自動車の定常走行時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図5】本実施形態のハイブリッド自動車の減速時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図6】本実施形態のハイブリッド自動車の定常走行&充電時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図7】本実施形態のハイブリッド自動車の充電時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図8】本実施形態のハイブリッド自動車の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態の空調装置の詳細構成を示す図である。
【図10】本実施形態の空調装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態でのエンジンの負荷と回転数との関係を示すマップである。
【図12】空調温度を設定温度内に制御するためのコンプレッサ動作を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 モータ
3 バッテリ
4 発電機

Claims (5)

  1. バッテリの電力により駆動力を発生する駆動用モータと内燃機関により駆動力を発生するエンジンを併用して走行するハイブリッド自動車において、
    コンプレッサを駆動するための空調用モータを有する空調装置と、
    車両の走行状態に応じて、前記駆動用モータを介して電気エネルギを回収して前記バッテリを充電するエネルギ回収手段と、
    前記空調装置の作動時において、前記バッテリの蓄電残量が所定量以上の場合、及び前記バッテリの蓄電残量が所定量以下で且つ前記エネルギ回収手段によるエネルギの回収率が所定比率以上の場合には、前記バッテリの充電よりも前記空調用モータを優先して前記エネルギ回収手段により回収された電気エネルギを供給する制御手段とを具備することを特徴とするハイブリッド自動車の空調制御装置。
  2. 前記バッテリの蓄電残量に応じて、前記エンジンにより該バッテリを充電するバッテリ充電手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記空調装置の作動時に前記バッテリの蓄電残量が所定量以上で、且つエンジンの作動時ならば、前記エンジンを高効率領域で運転すると共に、その余剰エネルギを電力として前記空調用モータに供給することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド自動車の空調制御装置。
  3. 前記エネルギ回収手段は、前記空調装置の作動時において電気エネルギの回収量を増加方向に補正することを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド自動車における空調制御装置。
  4. 前記エネルギ回収手段により電気エネルギの回収量が増加方向に補正されたことを乗員に報知する報知手段を更に具備することを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド自動車における空調制御装置。
  5. 前記空調装置はヒートポンプ式空調装置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のハイブリッド自動車における空調制御装置。
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