JP3771573B2 - 芳香族ポリメタクリレートを有する生体活性物質放出コーティング - Google Patents

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Description

本願は、2002年6月18日に出願され、そして出願番号10/174,635号が割り当てられた米国特許出願の優先権を主張するものであり、ここで開示されている全てのものが引用によって本明細書に組み入れられる。
1つの側面において、本発明は、コーティング組成物で埋め込み型医療器具を処置する方法であって、生理学的条件下で当該器具の表面からの生体活性(例えば、医薬)物質の放出を提供するための方法、に関する。別の側面において、本発明は、コーティング組成物自体、及び当該組成物でコーティングされた器具又は表面、に関する。更に別の側面において、本発明は、器具上に組成物をコーティングする方法、に関する。
多くの外科的介入が、体内への医療器具の留置を必要とする、様々な医学的症状を処置するのに必要且つ有益であると同時に、身体の中での金属又はポリマー製の器具の留置は多くの合併症をもたらす。これらの合併症のうちの幾つかとして、感染リスクの増大;炎症及び線維による被包化をもたらす異物反応の開始;及び、過形成及び再狭窄をもたらす創傷治癒反応の開始、が含まれる。これら、そして他の合併症は、金属又はポリマー製器具を体内に導入する場合に対処されなければならない。
そのような導入の潜在的に有害な作用を軽減するための1つのアプローチは、更に生体適合性のある埋め込み型器具の提供を試みることである。埋め込み型器具の生体適合性を改善するのに利用可能な特定の方法が存在しているが、限定的な成功に遭遇している1つの方法として、当該埋め込み物の近傍に生体活性化合物を送達する能力を有する器具を提供するものがある。そうすることにより、医療器具の埋め込みに伴う有害作用の幾つかが軽減されうる。従って、例えば、抗生物質は、感染の可能性を最小化するために器具の表面から放出されることもあり、そして抗増殖性薬物が過形成を阻止するために放出されることもある。生体活性物質の局所的放出の別の利点は、必要とされる部位に対し治療的な濃度に達するように全身的に与え与えられる場合に時として必要な薬物の毒性濃度の回避である。
表面から医薬物質を放出することができる医療器具の使用から予期される潜在的な利点は大きいが、そのような医療器具の開発は遅れている。この開発は、当該開発をに着手する場合に成功裏に克服される必要がある多数の課題によって妨げられている。これらの課題の幾つかとして、1)ある場合における生体活性物質の長期放出の要件;2)生体適合性で非炎症性の器具表面の必要性;3)有意な耐久力の必要性、特に体内に埋め込まれ又は体内で使用される場合の屈曲及び/又は拡張を受ける器具に必要なもの;4)前記器具を経済的に実行可能で且つ再生産可能な方法で製造することができるという加工性に関する懸案事項;及び5)完成した器具が常用の方法を用いて滅菌可能であるという要件、が含まれる。
薬用物質を送達することができる複数の埋め込み型医療器具が概説されている。薬物を含み且つ放出するコーティングとして生分解性ポリマー又は生体吸収性ポリマーを利用する器具に関する複数の特許があり、これらにはTang et al, 米国特許第4,916,193号及びMacGregor, 米国特許第4,994,071号が含まれる。他の特許には、埋め込み型医療器具の表面上での薬物含有ヒドロゲルの形成に関するものがあり、これらには、Amiden等の米国特許第5,221,698号及びSahatjianの米国特許第5,304,121号が含まれる。更に他の特許には、ステント表面に対する分散型治療材料を含有するポリマー溶液の適用、続く溶媒の除去、を介したコーティング型血管内ステントの調製方法が記載されている。この方法は、Berg等の米国特許第5,464,650号に記載されている。
しかしながら、埋め込み型医療器具の表面に対して治療的に有効量の生体活性化合物を提供するために克服されるべき重大な問題が残されている。これは特に、コーティングされた組成物が、埋め込み又は使用の間、器具の屈曲及び/又は拡張の過程で当該器具上に保持されなければならない場合に特に本当である。当該器具の表面からの生体活性物質の放出速度を制御する方法を手軽で且つ容易に加工可能なものにすることも望まれる。
様々な疎水性ポリマーがこれまでに薬物放出コーティングとしての使用のために概説されているが、本出願人は、少数のもののみが、それらを埋め込み時に屈曲及び/又は拡張を受ける埋め込み型医療器具にとって有用なものにならしめている物理的特性を保持していることに気づいた。薬物送達媒体として単独で使用される場合に良好な薬物放出特性を示す多数のポリマーが、脆すぎて屈曲及び/又は拡張を受ける器具上で使用され得ないコーティングを提供している。他のポリマーは、埋め込まれた場合に炎症反応を誘発することがある。これら又は他のポリマーは、ある薬物にとって良好な薬物特性を示すが、別のものにとっては非常に乏しい特性を示す。
特定のポリマーは、薬物無しで器具に適用された場合に良好な耐久性及び柔軟性の特性を示すが、薬物が添加される場合にはこれらの望ましい特性を失う。更に、しばしば、薬物の濃度が高くなるほど、あるいは器具表面に対するポリマーの適用が厚くなるほど、ポリマーの物理的特性は乏しくなる。薬物の存在下で適切な物理学的特性を提供するポリマーであって、当該薬物の送達速度が当該薬物の濃度又はポリマー層の厚さを変えることによって制御されうるポリマーを同定することは非常に困難であった。
出願人はこれまでに、埋め込み時に屈曲及び/又は拡張を受けることがあり、且つ器具の表面から治療的に有意な量の1又は複数の医薬物質を送達することができる埋め込み型器具を提供した。出願人の発行された米国特許第6,214,901号及び公開されたPCT出願番号WO00/55396は、第一のポリマー製成分としての少なくとも1つのポリアルキルメタクリレート、及び第二のポリマー製成分としてのポリエチレンコビニルアセテート(「pEVA」)を含んで成るコーティング組成物を提供し、そして、任意の適当な手段を用いて、例えば浸漬、噴霧等により、埋め込み物表面をコーティングするための前記組成物の使用を記載している。
確かに目的とする用途には適しているが、本出願人は、そのような組成物でコーティングした器具が、例えば本明細書に記載のような「加速生体活性物質放出(accelerated bioactive release)」試験法、又は「生体活性物質溶出(bioactive agent elution)」試験法を用いて評価した場合に、検出可能で且つ不所望な変動性を有する特性を示す可能性があることに気がついた。このことは、そのような変動の可能性に影響を与え、そして好ましくは制御する方法を発見して、均一な特性を持つコーティングされた器具を提供するのに役立つであろう。
種々の他の引用文献が、生体活性物質を有する埋め込み型医療器具を提供するためのコーティングの使用に関する。例えば、US20020007213、及び公開PCT出願番号WO2000187372、WO200187373、WO200187374、WO200187375、WO200187376、WO200226139、WO200226271、WO200226281、WO200187342、及びWO200187263、を参照のこと。
最後に、本願と同日に提出され、且つ代理人整理番号9896.129.9を有する本出願人の対応米国出願には、第一及び第二のポリマー成分並びに生体活性物質を有するコーティング組成物、並びに、好ましい態様において、制御された湿度の条件下(所定の温度)、例えば増大した又は低下した相対湿度の条件下(周囲湿度と比較した場合のもの)で、器具表面に対し組成物(その成分又は層を含む)を適用する段階を含む、関連する器具のコーティング方法、が記載されている。
用語「コーティング組成物」は、本明細書で使用する場合、生体活性物質、第一ポリマー成分及び/又は第二ポリマー成分を、単独で又は任意な適当な組み合わせで表面に効果的にコーティングするために使用される1又は複数の媒体(例えば、溶液、混合物、乳濁液、分散液、配合物等の系)を意味する。同様に、用語「コーティングされた組成物」とは、1又は複数のコーティング媒体の結果として形成されるものであろうと、あるいは1又は複数の層内で形成されるものであろうと、表面に対して有効な、生体活性物質、第一ポリマー成分及び第二ポリマー成分の組み合わせを意味する。
本発明は、コーティング組成物、及び生体活性物質で表面をコーティングするための、例えばin vivoで埋め込まれた場合に時間とともに生体活性物質を表面に放出させるように埋め込み型医療器具の表面をコーティングするための、前記コーティング組成物を用いるための関連方法、を提供する。
好ましい態様において、前記コーティング組成物は、少なくとも1つの芳香族ポリメタクリレートを含んで成る第一ポリマー成分及びポリエチレンコビニルアセテートを含んで成る第二ポリマー成分を含む多数のポリマーと組み合わせて、生体活性物質を含んで成る。更に好ましい態様において、当該器具は、in vivoでの埋め込み又は使用の間に屈曲及び/又は拡張を受ける医療器具である。
本出願人は、第一ポリマー製成分として1又は複数の芳香族ポリメタクリレートの含有が、広範な生体活性物質の使用を、特に相当する広範な溶媒を考慮して、可能にする様式を発見した。例えば、そのような本発明の組成物は、それ自体典型的に使用されるものよりもより極性な溶媒及び溶媒系の使用によって、極性生体活性物質の含有を可能にする。
1つのそのような態様において、当該組成物は、好ましくは、ポリアリールメタクリレート、ポリアラルキルメタクリレート、及びポリアリールオキシアルキルメタクリレートから成る群から選択される少なくとも1つの第一ポリマー製成分を含んで成る。そのような用語は、本発明の組成物を提示すべく、少なくとも1つの炭素鎖及び少なくとも1つの芳香環がアクリル基と組み合わされているポリマー構造を説明するために使用され、典型的にはエステルである。例えば、そしてより具体的には、ポリアラルキルメタクリレート又はポリアリールアルキルメタクリレートは、芳香族部分をも含むアルコール由来の芳香族エステルから作ることができる。
更に好ましい態様において、器具のコーティング方法は、制御された湿度の条件下(所定の温度)、例えば、周囲湿度と比較した場合に、増大した又は低下した相対湿度の条件下で、器具表面に対し組成物(その成分又は層を含む)を適用する段階を含んで成る。
湿度は、任意の適当な様式で「制御」されてもよく、これは、前記組成物を調製及び/又は使用(適用によるものとしての使用)する際のこと(例えば、周囲条件と異なる相対湿度を提供するのに適合した、密閉されたチャンバー又は領域内で表面をコーティングすることによるもの)、そして/あるいはコーティング組成物又はコーティングされた組成物自体の含水量を調節することによることを含む。言い換えると、周囲湿度でさえも、相当する制御された生体活性物質放出プロファイルを提供するよう相関づけられ、且つ決定されたことが真実である場合には、本発明の目的のために「制御された」湿度と考えられうる。
更に、そして詳細には、多数のコーティング組成物(その成分を含む)を、相当する多数の層の形態でコーティングする場合に、湿度は、異なる方法で(例えば、水和又は脱水したコーティング組成物と比較して制御された環境を用いて)、そして/あるいは結果として生じる複合組成のコーティングにとって所望の放出プロファイルを提供するような異なるレベルで制御されうる。下文で説明し、そして例示するように、結果として生じる組成物は、多数の単独の段階又は層、例えば生体活性物質のみ(又は生体活性物質と一方又は両方の前記ポリマー製成分)を有する最初の層を含むもの、を用いてコーティングされてもよく、これらはそれらの上に生体活性物質、第一ポリマー製成分及び/又は第二ポリマー製成分、の適当な組み合わせを含む1又は複数の追加の層でコーティングされ、これらの組み合わされた結果により、本発明のコーティングされた組成物が提供される。同様に、且つ特に好ましい態様において、本発明は更に、in vivoで埋め込まれる医療器具の表面からの生体活性物質の放出(例えば、溶出)を再現可能に制御する方法であって、制御された湿度の条件下で、前記生体活性物質を含んでなるコーティング組成物で前記器具をコーティングする段階を含んで成る方法、を提供する。本出願人は、本発明のコーティング組成物が、増大した湿度の条件下で典型的に、in vivoでの生体活性物質の放出を加速し、一方、湿度レベルの低下が放出を減速する傾向にあることを発見した。制御された湿度は、任意の適当な手段によって、例えばコーティング工程の間に環境内の湿度を制御することによって、そして/あるいはコーティング組成物自体を水和することによって達成されうる。
更に、多数のコーティング組成物及び相当するコーティング段階が、それぞれそれ自身の制御された湿度を用いて、層の所望の組み合わせを提供するために、それぞれその相当する放出プロファイルで、利用されうる。当業者は、これらの種々の層の複合作用を使用することができ、そして最適化でき、その結果、in vivoで種々の効果を達成するという様式を理解するであろう。
理論に制約されることを意図しないが、in vivoでの生体活性物質の放出動態は、概して、埋め込みから何分から何時間かのオーダー内又はそれ未満の短期(「バースト」)放出成分、及び何時間から何日、場合によっては何ヶ月のオーダーにも及びうる有用な放出の長期放出成分、の両方を含むと考えられる。本明細書で使用する場合、生体活性物質の放出の「加速」又は「減速」は、これらの放出動態の成分のいずれか又はその両方を含んでもよい。
更に別の態様において、本発明は、コーティングされた組成物からの最適な放出速度を選択するための方法であって、多数の異なる湿度レベルで試料表面をコーティングする段階及び相当する放出プロファイルを評価し、所望のプロファイルに相当する制御された湿度レベルを決定する段階、を含んで成る。関連の態様において、本発明は、制御された湿度の条件下で本発明のコーティング組成物で医療器具をコーティングするのに使用するためのチャンバーを提供する。
1つのそのような態様において、例えば、コーティング組成物は、約0%〜約95%の相対湿度(約15℃〜30℃の間の、所定の温度で)、そして更に好ましくは約0%〜約50%の相対湿度のレベルで制御された相対湿度のもと、器具上にコーティングされる。理論に拘束されることを意図せず、本出願人は、同じ位置でのコーティングの実行間、及び/又は異なるコーティング位置間での周囲湿度の潜在的な差異が、有意に、且つ生体活性物質の放出又は溶出のような特性に影響しうる様式で、変化しうることに気づいた。制御された湿度を用いることによって、本出願人は、有意により制御可能で且つ再現性のある様式でコーティングを提供しうる。
更に、本発明の様式で器具をコーティングする性能は、種々のコーティング層の組成におけるより大きな自由度を提供し、例えば、大体の芳香族ポリメタクリレート(及び/又は、存在するのであればポリアルキルメタクリレート)が、異なる層(例えば、トップコート層として)を形成するのに使用されるコーティング組成物において使用されるのを可能にする。このことは、言い換えると、全体的なコーティングからの生体活性物質の放出及び溶出を更に制御する機会を提供するということである。
コーティング組成物は、任意の適当な形態で、例えば真溶液、又は流体又はペースト様の乳濁液、混合物、分散液又は配合物の形態で提供されうる。言い換えると、コーティングされた組成物は概して、表面上のコーティングされた組成物の原位置(in situ)に影響を及ぼす溶媒若しくは他の揮発性成分の除去及び/又は他の物理的−化学的作用(例えば、加熱又は照射)から生じうる。
別の態様において、コーティングされた組成物は、第一のポリマー製成分としての少なくとも1つのポリアルキルメタクリレート、及び第二のポリマー製成分としてのポリエチレンコビニルアセテート(「pEVA」)を更に含んで成ることもある。本発明における使用にとって特に好ましいポリマー混合物には、ポリn−ブチルメタクリレート(「pBMA」)とポリエチレンコビニルアセテートコポリマー(pEVA)の混合物が含まれる。このポリマー混合物は、約0.05〜約70%(コーティング組成物の重量当たり)の絶対ポリマー濃度(すなわち、コーティング組成物中の両ポリマーの合計の複合濃度)で有用であることが証明されている。1つの好ましい態様において、ポリマー混合物は、約100キロダルトン〜約1000キロダルトンの重量平均分子量を有するポリアルキルメタクリレート(例えばポリn−ブチルメタクリレート)と約20〜約40重量%の酢酸ビニル含量を有するpEVAコポリマーを含む。
特に好ましい態様において、ポリマー混合物は、約200キロダルトン〜約500キロダルトンの分子量を有するポリアルキルメタクリレート(例えばポリn−ブチルメタクリレート)と約30〜約34重量%の酢酸ビニル含量を有するpEVAコポリマーを含む。コーティング混合物中に溶解され、又は懸濁された1又は複数の生体活性物質の濃度は、最終的なコーティング組成物の重量に基づき、約0.01〜約90重量%に及ぶことがある。
芳香族ポリメタクリレートを含んで成るコーティング組成物は、特定の利用において、代わりにポリアルキルメタクリレートのみを使用するコーティング組成物と比較した場合であっても予期されない利点を提供する。そのような利点は、例えば、他のコーティング(例えば、ポリアルキルメタクリレート成分を含むもの)と異なる特性(例えば、異なる溶解特性)を有するコーティングを提供し、同時に、他の所望の特性の最適な組み合わせを維持する可能性と関連する。理論に拘束されることを意図せずに、本発明のアルキルポリメタクリレートではなく、芳香族によって提供される溶解度の増大(特により極性の溶媒中でのもの)は、それ自体がポリアルキルメタクリレートとの使用にとって典型的に好ましいものより極性である(例えば、有意により高い酢酸ビニル濃度を有する)ポリエチレンコビニルアセテート成分の使用を可能にする。
本発明のコーティング組成物の調製における使用に適したポリマー、及び生体活性物質は、常用の有機合成手段を用いて調製することができ、そして/あるいは様々な供給源から商業的に入手可能であり、例えばSigma Aldrich(例えば、1,3−ジオキソラン、硫酸ビンクリスチン、及びポリエチレンコビニルアセテート)、及びPolysciences,Inc,Warrington,PA(例えば、ポリベンジルメタクリレート及びポリメチルメタクリレートコ−n−ブチルメタクリレート)を含む。任意に、且つ好ましくは、そのようなポリマー成分は、in vivoでの使用に適した形態で提供されるか、又は当業者にとって利用可能な常用の方法によってそのような使用のために所望の程度(例えば、不純物を除去することによる)にまで精製されるかする。
前記コーティング組成物及び方法は、埋め込み型医療器具の1又は複数の表面からの生体活性物質(例えば薬物)の放出の量及び速度を制御するために使用されうる。好ましい態様において、当該方法は、疎水性ポリマー混合物を、1又は複数の生体活性物質、例えば医薬物質と組み合わせて利用し、その結果、医療器具からの1又は複数の物質の放出の量及び速度が、例えば、当該混合物中の疎水性ポリマーの相対的な型及び/又は濃度を調整することによって制御されうる。所定のポリマーの組み合わせの場合、例えば、このアプローチは、コーティング混合物中の前記ポリマーの相対濃度を単純に調節することにより、放出速度が調整され、且つ制御されるのを可能にする。
本発明の好ましいコーティング組成物は、相補的な物理的特性を有する2又はそれ以上のポリマーの混合物、及び埋め込み又は使用の際に屈曲及び/又は拡張を受ける埋め込み型医療器具の表面に適用される1又は複数の医薬物質、を含む。適用されるコーティング組成物は、医療器具の表面上に粘着性且つ柔軟性のある生体活性物質放出コーティングのされた組成物を提供するように硬化(例えば、溶媒蒸発)される。相補的なポリマーは、広範な相対ポリマー濃度が、前記ポリマーの所望の物理的特性に有害に作用することなしに使用されうるように選択される。本発明のポリマー混合物の使用によりコーティングされた医療器具からの生体活性物質の放出速度は、ポリマーの相対濃度を調整することによって操作されうる。
本発明の詳細な説明
特に好ましい態様において、本発明は、コーティング組成物及び埋め込みにより屈曲及び/又は拡張を受ける埋め込み型医療器具をコーティングするための関連方法、に関する。基底の器具の構造及び組成は、任意の適当な、且つ医学的に許容されるデザインのものであってもよく、そしてコーティング自体に適合する、任意の適当なものであってもよい。当該医療器具の表面は、1又は複数の活性物質を含むコーティングに供される。
好ましいコーティングを提供するために、コーティング組成物は、溶媒、当該溶媒に溶解される相補的なポリマーの組み合わせ、及び当該ポリマー/溶媒混合物中に分散される1又は複数の生体活性物質、を含む。当該溶媒は、好ましくは、当該ポリマーが真溶液を形成するものである。医薬物質自体は当該溶媒中で可溶であっても、又は当該溶媒を通して分散液を形成してもよい。例えば、本出願人の従前の米国特許第6,214,901号は、溶媒としてテトラヒドロフランの使用を例示している。THFは、特定のコーティング組成物にとって確かに適当で且つ時に好ましいが、本出願人は、予期できない利点を提供するために、他の溶媒が同様に使用されうることを更に発見した。これらの溶媒には、限定しないが、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、プロパノール及びイソプロパノール)、アルカン(例えば、ハロゲン化アルカン又は非ハロゲン化アルカン、例えばヘキサン及びシクロヘキサン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド)、エーテル(例えば、THF及びジオキソラン)、ケトン(例えば、メチルエチルケトン)、芳香族化合物(例えば、トルエン及びキシラン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル)及びエステル(例えば、酢酸エチル)、が含まれる。
結果として生じるコーティング組成物は、任意の適当な方法で、制御された相対湿度の条件下前記器具に適用されてもよく、例えば、それは医療器具の表面に直接、あるいは表面改質した医療器具の表面に、浸漬、噴霧、又は任意な常用の技術によって適用されうる。1つのそのような態様において、例えば、コーティングは少なくとも2つの層を含んで成り、これらはいずれかが相対湿度の条件下でコーティングされるか、そして/あるいはそれら自体が異なるものである。例えば、基層は、生体活性物質を単独で又は1又は複数のポリマー製成分と一緒に有し、これを経て1又は複数のトップコート層が、生体活性物質と共に又はそれ無しで、そして/あるいは相対湿度の異なる条件下、コーティングされる。これらの異なる層は、言い換えると、結果として生じる複合コーティングにおいて協力して、特定の所望な特性を有する全体的な放出プロファイルを提供し、そしてこれは高分子量の生体活性物質と共に使用するのに特に好ましい。好ましくは、前記組成物は、1又は複数の利用において器具表面上にコーティングされる。当該器具にコーティング組成物を適用する方法は、典型的に、当該器具の構成及び他の工程における検討事項に支配される。コーティングは続いて溶媒の蒸発によって硬化される。硬化工程は、室温で、高温、又は真空の力を借りて実施されうる。
本発明における使用のためのポリマー混合物は、好ましくは生体適合性であり、例えば埋め込まれたときに炎症又は刺激の誘発を生じさせないようなものである。尚、前記ポリマーの組み合わせは、当該ポリマーの幅広い絶対濃度及び相対濃度、それらの両方のもとで有用でなければならない。このことは、前記コーティングの物理学的特性、例えば粘着性、柔軟性、耐久性、柔軟性及び拡張性が、典型的に広範なポリマー濃度にわたり適当であろうことを意味する。更に、様々な医薬物質の放出速度を制御する当該コーティングの性能は、好ましくはポリマーの絶対濃度及び相対濃度を変更することによって操作されうる。
本発明の第一ポリマー成分は、種々の構造的/機能的特性、例えば疎水性、耐久性、生体活性物質放出特性、生体適合性、分子量、及び利用可能性、の最適な組み合わせを提供する。
適当な第一ポリマーの更なる例には、ポリアリールメタクリレート、ポリアラルキルメタクリレート、及びポリアリールオキシアルキルメタクリレート、特に6〜16個の炭素原子を有するアリール基及び約50〜約900キロダルトンの重量平均分子量を有するもの、が含まれる。ポリアリールメタクリレートの例には、ポリ―9―アントラセニルメタクリレート、ポリクロロフェニルアクリレート、ポリメタクリルオキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノン、ポリメタクリルオキシベンゾトリアゾール、ポリナフチルアクリレート、ポリナフチルメタクリレート、ポリ―4―ニトロフェニルアクリレート、ポリペンタクロロ(ブロモ、フルオロ)アクリレート及びポリペンタクロロ(ブロモ、フルオロ)メタクリレート、ポリフェニルアクリレート及びポリフェニルメタクリレートが含まれる。ポリアラルキルメタクリレートの例には、ポリベンジルアクリレート及びポリベンジルメタクリレート、ポリ−2−フェネチルアクリレート及びポリ−2−フェネチルメタクリレート、ポリ−1−ピレニルメチルメタクリレート、が含まれる。ポリアリールオキシアルキルメタクリレートの例には、ポリフェノキシエチルアクリレート及びポリフェノキシエチルメタクリレート、様々なポリエチレングリコール分子量を有するポリエチレングリコールフェニルエーテルアクリレート及びポリエチレングリコールフェニルエーテルメタクリレート、が含まれる。
本発明の第二ポリマー成分は、類似の特性の最適な組み合わせ、特に第一ポリマー成分と混合して使用される場合に最適な組み合わせを提供する。適当な第二ポリマーの例は市販のものであり、約8%〜約90%の酢酸ビニル濃度を有する、ビーズ、ペレット、グラニュール等の形態のポリエチレンコビニルアセテートを含む。より低いパーセントの酢酸ビニルを有するpEVAコポリマーほど、典型的な溶媒中でますます不溶性となる。
本発明における使用にとって特に好ましいコーティング組成物には、ポリアルキルメタクリレート(例えば、ポリブチルメタクリレート)又は芳香族ポリメタクリレート(例えば、ポリベンジルメタクリレート)及びポリエチレンコビニルアセテートコポリマー(pEVA)の混合物が含まれる。このポリマー混合物は、約0.05〜約70パーセント(重量当たり)、更に好ましくは約0.25〜約10パーセント(重量当たり)の絶対ポリマー濃度(すなわち、コーティング組成物中の両ポリマーの合計の複合濃度)で有用なことが立証されている。1つの好ましい態様において、当該ポリマー混合物は、約100キロダルトン〜約500キロダルトンの重量平均分子量を有する第一ポリマー製成分及び約8〜約90重量パーセント、更に好ましくは約20〜約40重量パーセントの酢酸ビニル含量を有するpEVAコポリマーを含む。特に好ましい態様において、当該ポリマー混合物は、約200キロダルトン〜約400キロダルトンの分子量を有する第一ポリマー製成分及び約30〜約34重量パーセントの酢酸ビニル含量を有するpEVAコポリマーを含む。コーティング混合物中で溶解又は懸濁される1又は複数の生体活性物質の濃度は、最終的なコーティング組成物の重量に基づき、約0.01〜約90重量%に及ぶことがある。
本発明において有用な生体活性(例えば、医薬)物質には、埋め込み部位への適用にとって望ましい治療的特性を有する、実質的に任意な治療物質が含まれる。これらの物質には、トロンビン阻害物質、抗血栓性物質、血栓溶解物質、線維素溶解物質、血管痙攣阻害物質、カルシウムチャネルブロッカー、血管拡張物質、血圧降下物質、抗菌物質、抗生物質、表面糖タンパク質受容体の阻害物質、抗血小板物質、抗分裂物質、微小管阻害物質、抗分泌物質、アクチン阻害物質、再構築阻害物質、アンチセンスヌクレオチド、代謝拮抗物質、抗増殖物質(抗血管新生物質を含む)、抗ガン性化学治療物質、抗炎症性ステロイド又は非ステロイド性抗炎症物質、免疫抑制物質、増殖ホルモンアンタゴニスト、増殖因子、ドーパミンアゴニスト、放射線治療物質、ペプチド、タンパク質、酵素、細胞外マトリックス成分、ACE阻害物質、フリーラジカル捕捉物質、キレート物質、抗酸化物質、アンチポリメラーゼ、抗ウイルス物質、光線力学的治療物質、及び遺伝子治療物質、が含まれる。
本発明のコーティング組成物は、様々な器具の表面をコーティングするのに使用されることがあり、そして水性の系と接触しうるそれらの器具に特に有用である。そのような器具は、延長され、且つ制御された様式で、概して、器具表面とその水性環境との最初の接触で開始して生体活性物質を放出するよう適合された組成物でコーティングされる。
本発明のコーティング組成物は、好ましくは、in vivoでの埋め込み又は使用の間に屈曲又は拡張を受ける埋め込み型医療器具をコーティングするために使用される。用語「屈曲」及び「拡張」は、本明細書にて埋め込み型器具に関して使用する場合、留置の間に、又はその後のin vivoでの使用の間に折り曲げられ(例えば、少なくとも45度以上に)、そして/あるいは拡張される(例えば、その最初の寸法の二倍以上に)器具、又はその一部を意味する。
適当なカテーテルの例には、抗菌物質(例えば、バンコマイシン又はノルフロキサシンのような抗生物質)を表面コーティング中に組み込むことから恩恵を受けうる導尿カテーテル、及び抗菌物質及び抗血栓性物質(例えば、ヘパリン、ヒルジン、クマジン)から恩恵を受けうる静脈内カテーテル、が含まれる。そのようなカテーテルは、典型的にシリコーンゴム、ポリウレタン、ラテックス及びポリ塩化ビニル、から作られる。
前記コーティング組成物はまた、ステント、例えば、典型的にニチノールから調製される自己拡張型ステント、又は、典型的にステンレス鋼から調製されるバルーン拡張型ステント、のいずれかに使用されうる。他のステント材料、例えばコバルトクロム合金は、同様にコーティング組成物によってコーティングされうる。
本発明のコーティング組成物は、任意の適当な手段を用いて、例えば浸漬、噴霧等によって埋め込み物表面をコーティングするために使用されうる。特定の材料に対する使用についての当該コーティング組成物の適合性、言い換えるとコーティングされた組成物の適合性は、本明細書を考慮して、当業者により評価されうる。
表面上のコーティングの全重量は、典型的には重要ではない。生体活性物質に起因するコーティングの重量は、好ましくは、当該器具の有効表面積1cm2当たり約1μg〜約10mgの生体活性物質の範囲内である。「有効」表面積とは、前記組成物自体でコーティングできる表面を意味する。平面の非多孔質表面の場合、例えば、このことは概して巨視的な表面積自体であり、一方、かなりより多孔質で又は入り組んだ(例えば、波形、プリーツ、又は繊維状)表面の場合、有効表面積は、相当する巨視的な表面積よりも有意に大きくなることがある。更に好ましくは、生体活性物質に起因するコーティングの重量は、器具の合計の表面積1cm2当たり生体活性物質約0.01mg〜約0.5mgの間である。この薬物の量は、概して、生理学的条件下で適切な活性を提供するのに必要とされる。
言い換えると、現時点で好ましいコーティングされた組成物の最終的なコーティング厚は、典型的に約0.1μm〜約100μmの範囲内であり、好ましくは約0.5μm〜約25μmの間である。このコーティング厚のレベルは、概して、生理学的条件下で適切な活性を提供するのに適切な薬物濃度を提供するのに必要とされる。
コーティングされた組成物は、様々な生体材料表面から生体活性物質を送達するための手段を提供する。好ましい生体材料には、合成ポリマー、例えばオリゴマー、ホモポリマー、及び付加重合又は縮合重合のいずれかから生じるコポリマー、から形成されるものが含まれる。適当な付加ポリマーの例には、限定しないが、アクリル、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、グリセリルアクリレート、グリセリルメタクリレート、メタクリルアミド、及びアクリルアミド;ビニル、例えばエチレン、プロピレン、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、及び二フッ化ビニリデン、から重合化されるものが含まれる。縮合ポリマーの例には、限定しないが、ナイロン、例えばポリカプロラクタム、ポリラウリルラクタム、ポリヘキサメチレンアジパミド、及びポリヘキサメチレンドデカンジアミド、並びに、更にはポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタラート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジメチルシロキサン、及びポリエーテルエーテルケトンが含まれる。
特定の天然の材料も適当な生体材料であり、これにはヒトの組織、例えば骨、軟骨、皮膚及び歯;並びに他の有機性材料、例えば木、セルロース、圧縮炭(compressed carbon)、及びゴムが含まれる。他の適当な生体材料には、金属及びセラミックが含まれる。当該材料は、限定しないが、チタン、ステンレス鋼、及びコバルトクロムを含む。第二クラスの金属には、貴金属、例えば金、銀、銅、及び白金、が含まれる。金属の合金は、同様に生体材料に適している場合がある。セラミックスは、限定しないが、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ジルコニア、及びアルミナ、並びにガラス、シリカ、及びサファイアを含む。セラミックスと金属の組み合わせは、生体材料の別のクラスであろう。生体材料の別のクラスには、天然の線維性又は多孔性のものがある。そのような生体材料の表面は、当該生体材料の表面特性を変えるために、前処理されうる(例えば、パリレンコーティング組成物で)。
生体材料は、様々な埋め込み型器具を製作するのに使用されうる。適当な埋め込み型器具の一般的なクラスには、限定しないが、血管用器具、例えば移植片、ステント、カテーテル、弁、人工心臓、及び心臓補助器具;整形外科用器具、例えば関節インプラント、破損修復器具、及び人工腱;歯科用器具、例えば歯科インプラント及び破損修復器具;薬物送達器具;眼科用器具及び緑内障用ドレーンシャント;泌尿器科用器具、例えば陰茎、括約筋、尿道、膀胱、及び腎臓、の器具;並びに他のカテーテル、合成プロテーゼ、例えば義乳房及び人工器官、が含まれる。他の適当な生物医学的器具には、透析チューブ及び透析膜、血液酸素発生器具のチューブ及び膜、血液バッグ、縫合糸、細胞培養器具、クロマトグラフィーサポート材料、バイオセンサー等が含まれる。
本発明は更に、以下の限定的でない実施例を参照して説明される。当業者にとって、多数の変更が、本発明の精神を逸脱することなく説明した態様において行われうることは自明であろう。従って、本発明の範囲は、本願において説明した態様に限定されるべきでないが、特許請求の範囲の言語及びそれらの態様の均等物にのみ限定されるべきである。特に断らない限り、全てのパーセンテージは重量当たりである。
試験方法
特定のコートされる組成物がin vivoでの使用にとって潜在的に適当であるかは、耐久性、柔軟性及び放出性の試験を含む様々な方法によって決定することができ、これらの各実施例を本明細書で説明する。
試料調製
1ミリメーターの直径のステンレス鋼のワイヤー(例えば304グレード)を5cmの長さに切断する。当該ワイヤーセグメントは、パリレンCコーティング組成物で処理されてもよく(パリレンはUnion Carbide Corporationの商標である)、あるいは処理せずに評価されてもよい。当該ワイヤーセグメントは、マイクロバランス上で計量する。
生体活性物質/ポリマー混合物は、本明細書で説明する様式で、適切な溶媒中一定範囲の濃度で調製される。コーティング混合物は、各ワイヤー、又はその一部に対し浸漬又は噴霧によって適用され、そしてコーティングされたワイヤーは、溶媒蒸発によって硬化するまで放置される。コーティングされたワイヤーは再計量される。この重量から、コーティングの質量が算出され、これにより同様にコーティングされるポリマー及び生体活性物質の質量を決定することができる。コーティング厚は、任意の適当な手段を用いて、例えばマイクロプロセッサーコーティングシックネスゲージ(Minitest 4100)の使用によって測定されうる。
コーティングされた組成物の耐久性及び柔軟性は、以下の様式で決定することができる。
耐久性試験
適当な耐久性試験は、試料が実際の使用において暴露されるであろう磨耗の型を模倣するよう意図された反復型の摩擦力に対し、コーティングされた標本(例えば、ワイヤー)がかけられる方法を包含する。
後述する試験は、繰り返しの60サイクルの処理を採用し、そして最初の5サイクルと最後の5サイクルとの間の力の測定においてなんらかの変化があるか否か、あるいは走査電子顕微鏡(「SEM」)解析によって検出可能な、なんらかの観察可能な剥離又は瘢痕があるか否か、を決定するために使用される。再生セルロース膜は水和され、そして200gのステンレス鋼のそり(sled)の周囲を包む。当該セルロース膜は、当該そりの反対側をクリップできつく留められる。回転可能なアームを有するそりは、コンピューターインターフェースを有する250gのデジタルフォースゲージに取り付けられる。試験する表面を、マイクロステッパーモーター制御でレールテーブル上に載せる。ワイヤーを試験表面上に固定する。セルロースで覆われたそりをワイヤーの上面に据える。最初の力の測定は、そりが5回のプッシュ/プルサイクルにつき、5cmのセクション上を0.5cm/秒で動いたときに行う。続いて、当該そりは、磨耗を模倣するために、5cm/秒で50回のプッシュ/プルサイクルについてコートされた試料上をサイクルし続ける。続いて、速度を0.5cm/秒に減速し、そして最後の力の測定は、更に5回のプッシュ/プルサイクルにわたり行われる。
コーティングに対する磨耗の効果を評価するために、磨耗させられた、コーティングされたワイヤー及び磨耗されてないコーティングされたワイヤーのSEMの顕微鏡写真を撮る。
柔軟性試験
続いて、適当な柔軟性試験が、コーティングされた標本の柔軟の間に現れる欠陥(走査電子顕微鏡で試験した場合のもの)、特に、曲げの領域又はその付近の亀裂の徴候、を検出するために使用されうる。
ワイヤー標本を入手して、上述の様式でコーティングする。コーティングされたワイヤーの一方の末端(1.0cm)を取付万力で固定する。ワイヤーの自由端(1.0cm)をプライヤーで維持する。当該ワイヤーを、それで自らを形成する角が90度未満になるまで折り曲げられる。当該ワイヤーは万力から外され、そしてコーティングに対する屈曲の作用を決定するためにSEMによって試験される。
生体活性物質放出アッセイ
本明細書に記載するような、適当な生体活性物質放出アッセイは、生理学的条件下で薬物放出の程度及び速度を決定するために使用されうる。通常、放出される薬物の全量のうちの50%未満が最初の24時間以内に放出されることが望ましい。少なくとも30日の期間に放出される薬物の量がしばしば望ましい。全ての薬物が放出された後、SEMの評価は、無傷なコーティングを解明するはずである。
本明細書で別段に定める場合を除き、それぞれのコーティングされたワイヤーは、5mlの緩衝液を含む試験管中に据えられ、これは、本明細書で特に断らない限り、リン酸緩衝液(「PBS」、10mMリン酸塩、150mMNaCl、pH7.4、の水溶液)の形態で提供された。
当該管は、エンバイロンメンタルオービタルシェーカー内のラックに据えられ、そして37℃で振とうされた。時間を制限した間隔で、PBSを当該管から抜き取り、そして新しいPBSと交換した。各PBS試料中の薬物濃度は、適切な方法を用いて決定される。
全ての測定可能な薬物がコーティングされたワイヤーから放出された後、当該ワイヤーは水で洗浄され、乾燥され、そして再計量され、コーティングの厚さが再測定され、そしてコーティングの質がSEM解析によって試験される。
比較例1
コーティングされたステンレス鋼ワイヤーからのヘキサクロロフェンの放出
1mmの直径のステンレス鋼ワイヤー(304グレード)を2cmのセグメントに切断した。当該セグメントを、当該ワイヤー上に薄い絶縁保護(conformal)ポリマーコーティングを蒸着するために、パリレンCコーティング組成物で処理する。
当該ワイヤーのコーティングに使用するための4つの溶液を調製した。当該溶液には、pEVA(33重量%の酢酸ビニル、Aldrich Chemical Company,Inc.);ポリn−ブチルメタクリレート「pBMA」(337,000平均分子量、Aldrich Chemical Company,Inc.);及びヘキサクロロフェン(「HCP」)(Sigma Chemical Co.)をテトラヒドロフランに溶解した混合物が含まれた。当該溶液は、以下のように調製した:
1)10mg/mlpEVA//60mg/mlpBMA//100mg/mlHCP
2)35mg/mlpEVA//35mg/mlpBMA//100mg/mlHCP
3)10mg/mlpEVA//10mg/mlpBMA//100mg/mlHCP
4)0mg/mlpEVA//0mg/mlpBMA//100mg/mlHCP
9個のワイヤーセグメントを各コーティング溶液でコーティングした。以下のプロトコールは、当該ワイヤーセグメントをコーティングするために行った。パリレン処理したワイヤーセグメントを、コーティング前にイソプロピルアルコールで湿らせたティッシュで拭いた。当該ワイヤーセグメントを、2cm/秒の浸漬速度を用いてコーティング溶液中に浸漬した。当該ワイヤーセグメントを、コーティングされたセグメントが室温で風乾した後に、1cm/秒の速度で当該コーティング溶液から直ちに引き出された。
個々のワイヤーセグメントを2mlのリン酸緩衝液(「PBS」、pH7.4)を含むチューブに据えた。当該チューブを、37℃、100回転/分のエンバイロンメンタルオービタルシェーカー上でインキュベートした。PBSは、初日の1時間、3時間、及び5時間目に交換し、そしてその後毎日交換した。PBS試料は、HCP濃度について、UV/可視光分光光度計上298nmで試料の吸光度を測定し、そしてHCP標準曲線と比較することによって解析した。
結果は米国特許第6,214,901号の図1に提示されており、これは、ポリマー混合物の相対濃度を変化させることによって、コーティングされた表面から医薬物質の放出速度を制御することの可能性を証明している。
比較例2
本開示に記載されているポリマーは、上文で概説したアッセイのプロトコールを用いて評価した。評価したポリマー混合物は、100%pBMAから100%pEVAにまで及んだ。これらの評価の代表的な結果を以下に要約する。
全体的にpBMAから構成されている対象のコーティングは、耐久性試験において磨耗の徴候を示さない非常に耐久力のあるものである。しかしながら、柔軟性試験にかけた場合、これらのコーティングは亀裂を生じさせ、特に有意な濃度の薬物の存在下で生じる。これらのコーティングはまた、薬物を非常にゆっくりと放出する。
全体的にpEVAから構成されている対象のコーティングは、対照的に、あまり耐久性がなく、そして柔軟性試験において亀裂の徴候を示さないが、耐久性試験において有意な瘢痕を生じる。これらのコーティングは、相対的に素早く薬物を放出し、通常24時間以内に全体の50%超を放出する。
両ポリマーの混合物を含むこれらのコーティングは、非常に耐久性があると共に、耐久性試験において磨耗の徴候がなく、そして柔軟性試験において亀裂が生じない。これらのコーティングからの薬物放出は、前記ポリマーの相対濃度を変更することによって操作可能である。例えば、薬物放出の速度は、pEVAの相対濃度を増大させることによって制御可能に増大しうる。
耐久性試験において瘢痕の徴候を示さず、そして柔軟性試験において亀裂を生じない生体活性物質含有コーティングは、埋め込み及び/又は使用の間に屈曲及び/又は拡張を受ける埋め込み型医療器具への適用に必要な特徴を有する。
実施例1
それぞれ35mg/mlの濃度にある3つの異なるポリマー溶液は、ワンパートシステム(one part systems)の形態でコーティング組成物を提供するために、下文に提示した様式で1,3−ジオキソラン中で調製された。第一の溶液は、適切な337キロダルトンの重量平均分子量を有するポリn−ブチルメタクリレートを含み、第二の溶液は、60%(w/w)の酢酸ビニル含量のポリエチレンコビニルアセテート及びポリベンジルメタクリレート(「PEVA60/P[ベンジル]MA」)を、それぞれ(50/50%w/w)のポリマー比で含んだ。ポリn−ブチルメタクリレート及びポリエチレンコビニルアセテートは、不純物、例えばモノマー残渣を除去するために、有機溶媒による抽出によって精製された。第三の溶液は、60%(w/w)の酢酸ビニル含量のポリエチレンコビニルアセテート及び、ポリメチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレートとして市販され、且つ知られているポリメチルメタクリレートコ−n−ブチルメタクリレート(「PEVA60/P[メチルコ−n−ブチル]MA」)を、それぞれ(50/50%w/w)のポリマー比で含んだ。硫酸ビンクリスチン及びやや追加的な1,3−ジオキソランが、ワンパートシステムの形態でコーティング組成物を提供するために(17.5mg/mlの終濃度)、3つの溶液のそれぞれに添加された。ビンクリスチン/ポリマーの比は30/70%(w/w)であった。
試料の調製
16mmの直径の、2mmの全厚を有するステンレス鋼ディスクを、14mmの直径の平面台と一緒に組み立てた。当該平面台は、1.54cm2の表面積を有した。パリレンのような表面処理は当該ディスクに適用することができ、あるいは表面を未処理で放置することもできる。当該ディスクは、マイクロバランス上で計量された。
硫酸ビンクリスチンを含むポリマー溶液は、ピペットを用いて当該ディスクの台表面に適用された。2つのコートが適用され、適用の間にコーティングが乾燥された。溶媒がディスクから蒸発させられ、そして当該ディスクは、ディスク当たりの硫酸ビンクリスチンの量を得るために、マイクロバランス上で再計量された。
生体活性物質放出アッセイ
本明細書に記載のような、適当な生体活性物質放出アッセイは、生体活性物質の放出の範囲及び速度を決定するために使用されうる。通常、生体活性物質の全量の50%未満が最初の24時間以内に放出されることが望ましい。少なくとも30日の期間に放出される薬物の量がしばしば望ましい。
本明細書で特に断らない限り、それぞれのコーティングされたディスクは、4mlの溶出溶媒を含むアンバーバイアル中に据えた。溶出溶媒は、50%メタノール及び50%PBSから構成された。当該バイアルは水槽中に据えられ、そして37℃で攪拌された。時間間隔で、ディスクはバイアルから抜き取られ、新しい溶出溶媒を含む新規なバイアル中に据えられ、そして当該新規なバイアルは実験を続けるために前記水槽内に据えられた。各溶出溶媒試料中の生体活性物質濃度は、UV分光光度計を用いて決定された。
全ての測定可能な生体活性物質がコーティングされたディスクから放出された後、当該ディスクは水で洗浄され、乾燥され、そして再計量されて、ディスクの減量が決定された。
結論
結果を図1に提示し、ここで、約80%以上の硫酸ビンクリスチンが、ポリn−ブチルメタクリレート又はポリメチルメタクリレートコ−n−ブチルメタクリレートとポリエチレンコビニルアセテートの配合物のいずれかを含んだコーティングの場合に1日以内に放出されたことがわかる。ポリベンジルメタクリレートとポリエチレンコ−ビニルアセテートを含む配合物は、1ヶ月超の期間維持され、制御された硫酸ビンクリスチンの放出を示した。
湿度の実施例
2つの異なる生体活性物質、すなわち、272ダルトンの重量の低分子量生体活性物質の例としてのβ−エストラジオール、及び4400ダルトンの重量の水溶性高分子量生体活性物質の例としてのテトラメチルローダミンイソチオシアネート−デキストラン(デキストラン−TRITC)を用いて、2つの実施例を提示する。
実施例2
溶液の調製−デキストラン
ツーパートシステムの形態の出願人の同時継続出願のコーティング組成物を提示するために、2つの溶液を調製した。第一の溶液は、生体活性物質であるデキストランTRITCを15mg/mlの濃度で含む水溶液であった。第二の溶液は、33%(w/w)の酢酸ビニル含量のポリエチレンコビニルアセテート、及び337キロダルトンの適切な重量平均分子量を有するポリn−ブチルメタクリレート、を含んだ。ポリn−ブチルメタクリレート及びポリエチレンコビニルアセテートは、不純物、例えばモノマー残渣を除去するために、有機溶媒による抽出によって精製された。第二の溶液のポリマーはテトラヒドロフラン中に10mg/mlの濃度で溶解された。
試料の調製
15mmの直径の、2mmの全厚を有するステンレス鋼ディスクを、9mmの直径の平面台と一緒に組み立てた。当該平面台は、0.64cm2の表面積を有した。パリレンのような表面処理は当該ディスクに適用することができ、あるいは表面を未処理で放置することもできる。当該ディスクは、マイクロバランス上で計量された。水性の生体活性物質溶液が、ピペットを用いて当該ディスクの台表面に適用された。水を当該ディスクから蒸発させ、そして当該ディスクは、ディスク上の生体活性物質の量を得るために、マイクロバランス上で再計量された。ポリエチレンコビニルアセテートとポリn−ブチルメタクリレートを含むポリマーコーティング溶液が当該ディスクの全面に適用され、デキストランで覆われた。当該ポリマーコーティング溶液は、一定範囲の湿度条件下でコーティングされた。テトラヒドロフランをディスクから蒸発させ、そして当該コーティングは真空下で乾燥された。当該ディスクは、ディスク当たりのポリマーコーティングの量を得るために三回目に計量された。
生体活性物質放出アッセイ
本明細書に記載のような、適当な生体活性物質放出アッセイは、生理学的条件下での生体活性物質の放出の範囲及び速度を決定するために使用されうる。通常、生体活性物質の全量の50%未満が最初の24時間以内に放出されることが望ましい。少なくとも30日の期間に放出される薬物の量がしばしば望ましい。
本明細書で特に断らない限り、それぞれのコーティングされたディスクは、4mlのPBSを含むアンバーバイアル中に据えた。当該バイアルは水槽中に据えられ、そして37℃で攪拌された。時間間隔で、ディスクはバイアルから抜き取られ、新しいPBSを含む新規なバイアル中に据えられ、そして当該新規なバイアルは実験を続けるために前記水槽内に据えられた。各PBS試料中の生体活性物質濃度は、UV分光光度計を用いて決定された。
全ての測定可能な生体活性物質がコーティングされたディスクから放出された後、当該ディスクは水で洗浄され、乾燥され、そして再計量されて、ディスクの減量が決定された。
結論
結果を図2に提示し、ここで、ポリマー製のトップコート組成物がコーティングされた相対湿度は、基底層中にコーティングされた生体活性物質の放出速度を制御するために使用されうることがわかる。当該生体活性物質は、トップコートが48%の相対湿度でコーティングされた複合コーティングから、10%の相対湿度でコーティングされたポリマートップコートコーティングからよりも速い速度で放出された。
実施例3
溶液の調製−β−エストラジオール
33%(w/w)の酢酸ビニル含量を有するポリエチレンコビニルアセテート及びポリn−ブチルメタクリレートを含むポリマーコーティング溶液は、テトラヒドロフラン中それぞれ14/86%(w/w)のポリマー比で調製された。β−エストラジオールは、ワンパートシステムの形態で、出願人の標題の同時継続出願のコーティング組成物を提供するために、当該ポリマーの溶解後にポリマーコーティング溶液に添加された。β−エストラジオール含有ポリマー溶液の生体活性物質/ポリマー比は、10mg/mlの濃度で30/70%(w/w)であった。
試料の調製
18mm長の、2mmの外径を有する電解研磨したステンレス鋼ステントを組み立てた(Laserage Technology Corporation,Waukegan IL)。パリレンのような表面処理は当該ステントに適用することができ、あるいはその表面を未処理で放置することもできる。当該ステントは、マイクロバランス上で計量された。β−エストラジオール含有ポリマー溶液は、0,20,30又は40%の相対湿度、22℃で維持された環境においてステンレス鋼ステント上にコーティング(例えば、噴霧)された。当該ステントは、ステント当たりのβ−エストラジオール量を得るために、乾燥後に再計量された。
生体活性物質放出アッセイ
本明細書に記載のような、適当な生体活性物質放出アッセイは、生理学的条件下での生体活性物質の放出の範囲及び速度を決定するために使用されうる。通常、生体活性物質の全量の50%未満が最初の24時間以内に放出されることが望ましい。少なくとも30日の期間に放出される薬物の量がしばしば望ましい。
本明細書で特に断らない限り、それぞれのコーティングされたステントは、1.6mlのPBSを含むアンバーバイアル中に据えた。当該バイアルは水槽中に据えられ、そして37℃で攪拌された。時間間隔で、ステントはバイアルから抜き取られ、新しいPBSを含む新規なバイアル中に据えられ、そして当該新規なバイアルは実験を続けるために前記水槽内に据えられた。各PBS試料中のβ−エストラジオール濃度は、UV分光光度計を用いて決定された。
結論
結果を以下の図3に提示し、ここで、異なる湿度レベル条件下でのステントのコーティングが、ポリエチレンコビニルアセテートとポリn−ブチルメタクリレートを含むコーティングからのβ−エストラジオールの放出速度を制御するために使用されうることがわかる。
図1は、実施例1に記載の実験結果を示すプロットを提供する。 図2は、実施例2に記載の実験結果を示すプロットを提供する。 図3は、実施例3に記載の実験結果を示すプロットを提供する。

Claims (48)

  1. 少なくとも1つの芳香族ポリメタクリレートポリマーを含んで成る第一ポリマー成分及びポリエチレンコビニルアセテートを含んで成る第二ポリマーを含む、2又はそれ以上のポリマーと組み合わせて生体活性物質を含んで成る生体活性物質で医療器具をコーティングするためのコーティング組成物。
  2. 第一ポリマー組成物が、ポリアリールメタクリレート、ポリアラルキルメタクリレート、及びポリアリールオキシアルキルメタクリレート、から成る群から選択されるポリマーを含んで成る、請求項1に記載の組成物。
  3. 第一ポリマー成分が、6〜16個の炭素原子を有するアリール基を有し、約50〜約900キロダルトンの重量平均分子量を有する、ポリアリールメタクリレート、ポリアラルキルメタクリレート、及びポリアリールオキシアルキルメタクリレート、から成る群から選択されるポリマーを含んで成る、請求項1に記載の組成物。
  4. ポリアリールメタクリレートが、ポリ―9―アントラセニルメタクリレート、ポリクロロフェニルアクリレート、ポリメタクリルオキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノン、ポリメタクリルオキシベンゾトリアゾール、ポリナフチルアクリレート、ポリナフチルメタクリレート、ポリ―4―ニトロフェニルアクリレート、ポリペンタクロロ(ブロモ、フルオロ)アクリレート及びポリペンタクロロ(ブロモ、フルオロ)メタクリレート、ポリフェニルアクリレート及びポリフェニルメタクリレート、から成る群から選択され、ポリアラルキルメタクリレートが、ポリベンジルアクリレート及びポリベンジルメタクリレート、ポリ−2−フェネチルアクリレート及びポリ−2−フェネチルメタクリレート、ポリ−1−ピレニルメチルメタクリレート、から成る群から選択され、ポリアリールオキシアルキルメタクリレートが、ポリフェノキシエチルアクリレート及びポリフェノキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールフェニルエーテルアクリレート及びポリエチレングリコールフェニルエーテルメタクリレート、から成る群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  5. 第二ポリマー成分が、重量当たり約8%〜約90%の酢酸ビニル濃度を有するポリエチレンコビニルアセテートポリマーから成る群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  6. 酢酸ビニル濃度が重量当たり約20%〜約40%である、請求項5に記載の組成物。
  7. 溶液、乳濁液、混合物、分散液又は配合物、から成る群から選択される形態で提供される、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記組成物中の両ポリマーの合計の複合濃度が重量当たり約0.05%〜約70%である、請求項7に記載の組成物。
  9. 第一ポリマー製成分が、約100キロダルトン〜約500キロダルトンの重量平均分子量を有し、且つポリエチレンコビニルアセテートが重量当たり約20%〜約40%の酢酸ビニル含量を有する、請求項2に記載の組成物。
  10. 生体活性物質が重量当たり約0.01%〜約90%の濃度でコーティング組成物中に溶解又は懸濁され、そしてトロンビン阻害物質、抗血栓性物質、血栓溶解物質、線維素溶解物質、血管痙攣阻害物質、カルシウムチャネルブロッカー、血管拡張物質、血圧降下物質、抗菌物質、抗生物質、表面糖タンパク質受容体の阻害物質、抗血小板物質、抗分裂物質、微小管阻害物質、抗分泌物質、アクチン阻害物質、再構築阻害物質、アンチセンスヌクレオチド、代謝拮抗物質、抗増殖物質、抗ガン性化学治療物質、抗炎症性ステロイド又は非ステロイド性抗炎症物質、免疫抑制物質、増殖ホルモンアンタゴニスト、増殖因子、ドーパミンアゴニスト、放射線治療物質、ペプチド、タンパク質、酵素、細胞外マトリックス成分、阻害物質、フリーラジカル捕捉物質、キレート物質、抗酸化物質、アンチポリメラーゼ、抗ウイルス物質、光線力学的治療物質、及び遺伝子治療物質、から成る群から選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 生体活性物質で医療器具をコーティングする方法であって、請求項1に記載の組成物を準備する段階、及び当該組成物を当該医療器具に適用する段階、を含んで成る方法。
  12. 器具が組成物でコーティングされる際の湿度を制御することによって、そして/あるいはコーティング又はコーティングされた組成物自体の含水量を制御することによって湿度が制御される条件下で、コーティングが埋め込み型医療器具の表面に提供される、請求項11に記載の方法。
  13. 組成物が埋め込み型医療器具の表面に提供され、且つ多数のコーティング組成物を含んで成り、それぞれが独立して制御された湿度条件下でコーティングされる、請求項11に記載の方法。
  14. 器具が、in vivoでの埋め込み又は使用の間に屈曲及び/又は拡張を受けるものである、請求項11に記載の方法。
  15. 第一ポリマー成分が、6〜16個の炭素原子を有するアリール基を有し、約50〜約900キロダルトンの重量平均分子量を有する、ポリアリールメタクリレート、ポリアラルキルメタクリレート、及びポリアリールオキシアルキルメタクリレート、から成る群から選択されるポリマーを含んで成る、請求項11に記載の方法。
  16. ポリアリールメタクリレートが、ポリ―9―アントラセニルメタクリレート、ポリクロロフェニルアクリレート、ポリメタクリルオキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノン、ポリメタクリルオキシベンゾトリアゾール、ポリナフチルアクリレート、ポリナフチルメタクリレート、ポリ―4―ニトロフェニルアクリレート、ポリペンタクロロ(ブロモ、フルオロ)アクリレート及びポリペンタクロロ(ブロモ、フルオロ)メタクリレート、ポリフェニルアクリレート及びポリフェニルメタクリレート、から成る群から選択され、ポリアラルキルメタクリレートが、ポリベンジルアクリレート及びポリベンジルメタクリレート、ポリ−2−フェネチルアクリレート及びポリ−2−フェネチルメタクリレート、ポリ−1−ピレニルメチルメタクリレート、から成る群から選択され、ポリアリールオキシアルキルメタクリレートが、ポリフェノキシエチルアクリレート及びポリフェノキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールフェニルエーテルアクリレート及びポリエチレングリコールフェニルエーテルメタクリレート、から成る群から選択される、請求項15に記載の方法。
  17. コーティング組成物が、約0%〜約95%の相対湿度のレベルで制御された相対湿度のもと器具上にコーティングされる、請求項12に記載の方法。
  18. 第二ポリマー成分が、重量当たり約8%〜約90%の酢酸ビニル濃度を有するポリエチレンコビニルアセテートポリマーから成る群から選択される、請求項11に記載の方法。
  19. 酢酸ビニル濃度が重量当たり約20%〜約40%である、請求項18に記載の方法。
  20. 組成物が、溶液、乳濁液、混合物、分散液又は配合物、から成る群から選択される形態で準備される、請求項11に記載の方法。
  21. 前記組成物中の両ポリマーの合計の複合濃度が重量当たり約0.05%〜約70%である、請求項20に記載の方法。
  22. 第一ポリマー製成分が、約100キロダルトン〜約500キロダルトンの重量平均分子量を有し、且つポリエチレンコビニルアセテートが重量当たり約20%〜約40%の酢酸ビニル含量を有する、請求項20に記載の方法。
  23. 第一ポリマー製成分が約200キロダルトン〜約400キロダルトンの重量平均分子量を有し、且つポリエチレンコビニルアセテートが、重量当たり約30%〜約34%の酢酸ビニル含量を有する、請求項22に記載の方法。
  24. 生体活性物質が、重量当たり約0.01%〜約90%の濃度でコーティング組成物中に溶解又は懸濁される、請求項11に記載の方法。
  25. 生体活性物質が、トロンビン阻害物質、抗血栓性物質、血栓溶解物質、線維素溶解物質、血管痙攣阻害物質、カルシウムチャネルブロッカー、血管拡張物質、血圧降下物質、抗菌物質、抗生物質、表面糖タンパク質受容体の阻害物質、抗血小板物質、抗分裂物質、微小管阻害物質、抗分泌物質、アクチン阻害物質、再構築阻害物質、アンチセンスヌクレオチド、代謝拮抗物質、抗増殖物質、抗ガン性化学治療物質、抗炎症性ステロイド又は非ステロイド性抗炎症物質、免疫抑制物質、増殖ホルモンアンタゴニスト、増殖因子、ドーパミンアゴニスト、放射線治療物質、ペプチド、タンパク質、酵素、細胞外マトリックス成分、阻害物質、フリーラジカル捕捉物質、キレート物質、抗酸化物質、アンチポリメラーゼ、抗ウイルス物質、光線力学的治療物質、及び遺伝子治療物質、から成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
  26. 生体活性物質が、重量当たり約0.01%〜約90%の濃度でコーティング組成物中に溶解又は懸濁される、請求項12に記載の方法。
  27. 生体活性物質が、トロンビン阻害物質、抗血栓性物質、血栓溶解物質、線維素溶解物質、血管痙攣阻害物質、カルシウムチャネルブロッカー、血管拡張物質、血圧降下物質、抗菌物質、抗生物質、表面糖タンパク質受容体の阻害物質、抗血小板物質、抗分裂物質、微小管阻害物質、抗分泌物質、アクチン阻害物質、再構築阻害物質、アンチセンスヌクレオチド、代謝拮抗物質、抗増殖物質、抗ガン性化学治療物質、抗炎症性ステロイド又は非ステロイド性抗炎症物質、免疫抑制物質、増殖ホルモンアンタゴニスト、増殖因子、ドーパミンアゴニスト、放射線治療物質、ペプチド、タンパク質、酵素、細胞外マトリックス成分、阻害物質、フリーラジカル捕捉物質、キレート物質、抗酸化物質、アンチポリメラーゼ、抗ウイルス物質、光線力学的治療物質、及び遺伝子治療物質、から成る群から選択される、請求項26に記載の方法。
  28. 生体活性物質が、重量当たり約0.01%〜約90%の濃度でコーティング組成物中に溶解又は懸濁される、請求項18に記載の方法。
  29. 生体活性物質が、トロンビン阻害物質、抗血栓性物質、血栓溶解物質、線維素溶解物質、血管痙攣阻害物質、カルシウムチャネルブロッカー、血管拡張物質、血圧降下物質、抗菌物質、抗生物質、表面糖タンパク質受容体の阻害物質、抗血小板物質、抗分裂物質、微小管阻害物質、抗分泌物質、アクチン阻害物質、再構築阻害物質、アンチセンスヌクレオチド、代謝拮抗物質、抗増殖物質、抗ガン性化学治療物質、抗炎症性ステロイド又は非ステロイド性抗炎症物質、免疫抑制物質、増殖ホルモンアンタゴニスト、増殖因子、ドーパミンアゴニスト、放射線治療物質、ペプチド、タンパク質、酵素、細胞外マトリックス成分、阻害物質、フリーラジカル捕捉物質、キレート物質、抗酸化物質、アンチポリメラーゼ、抗ウイルス物質、光線力学的治療物質、及び遺伝子治療物質、から成る群から選択される、請求項28に記載の方法。
  30. 請求項11に記載の方法に従い組成物でコーティングされた医療器具を含んで成る組み合わせであって、水性の環境に置かれた場合に生体活性物質の制御された放出を提供するよう適合されている組み合わせ。
  31. 器具が、in vivoでの埋め込み又は使用の間に屈曲及び/又は拡張を受ける埋め込み型医療器具であり、そして表面が多数のコーティング組成物でコーティングされ、それぞれが独立して制御された湿度条件下でコーティングされる、請求項30に記載の組み合わせ。
  32. 第一ポリマー成分が、6〜16個の炭素原子を有するアリール基を有し、約50〜約900キロダルトンの重量平均分子量を有する、ポリアリールメタクリレート、ポリアラルキルメタクリレート、及びポリアリールオキシアルキルメタクリレート、から成る群から選択され、且つ第二ポリマー成分が、重量当たり約8%〜約90%の酢酸ビニル濃度を有するポリエチレンコビニルアセテートポリマーから成る群から選択される、請求項30に記載の組み合わせ。
  33. 前記組成物中の両ポリマーの合計の複合濃度が重量当たり約0.05%〜約70%であり、且つ生体活性物質が、重量当たり約0.01%〜約90%の濃度でコーティング組成物中に溶解又は懸濁される、請求項32に記載の組み合わせ。
  34. 器具がカテーテル及びステントから成る群から選択される、請求項33に記載の組み合わせ。
  35. カテーテルが、導尿カテーテル及び静脈内カテーテルから成る群から選択される、請求項34に記載の組み合わせ。
  36. 生体活性物質に起因するコーティングの重量が、器具の総表面積の1cm2当たり約1μg〜約10mgの生体活性物質の範囲内である、請求項30に記載の組み合わせ。
  37. 生体活性物質に起因するコーティングの重量が、器具の総表面積の1cm2当たり約0.01mg〜約0.5mgの生体活性物質の範囲内であり、且つ組成物のコーティング厚が約0.1μm〜約100μmの範囲内である、請求項36に記載の組み合わせ。
  38. 組成物が、ポリマーが真溶液を形成する溶媒を更に含んで成る、請求項1又は3に記載の組成物。
  39. 器具が、アクリル、ビニル、ナイロン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタラート、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリジメチルシロキサン、及びポリエーテルエーテルケトン、天然有機性材料、金属、セラミックス、ガラス、シリカ、及びサファイア、から成る群から選択される生体材料を含んで成る、請求項11又は22に記載の方法。
  40. アクリルが、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、グリセリルアクリレート、グリセリルメタクリレート、メタクリルアミド、及びアクリルアミドから選択され、ビニルが、エチレン、プロピレン、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、及び二フッ化ビニリデン、から選択され、ナイロンが、ポリカプロラクタム、ポリラウリルラクタム、ポリヘキサメチレンアジパミド、及びポリヘキサメチレンドデカンジアミド、から選択され、有機性材料が、ヒトの組織、木、セルロース、圧縮炭(compressed carbon)、及びゴム、から選択され、金属が、チタン、ステンレス鋼、コバルトクロム、金、銀、銅、及び白金並びにそれらの合金、から選択され、そしてセラミックスが、窒化ケイ素、炭化ケイ素、ジルコニア、及びアルミナ、から選択され、そのような生体材料の組み合わせを含む、請求項39に記載の方法。
  41. 器具が、血管用器具、整形外科用器具、歯科用器具、薬物送達器具、眼科用器具、緑内障用ドレーンシャント、泌尿器科用器具、合成プロテーゼ、透析チューブ及び透析膜、血液酸素発生器具のチューブ及び膜、血液バッグ、縫合糸、細胞培養器具、クロマトグラフィーサポート材料、及びバイオセンサー、から成る群から選択される、請求項11又は22に記載の方法。
  42. 血管用器具が、移植片、ステント、カテーテル、弁、人工心臓、及び心臓補助器具、から選択され、整形外科用器具が、関節インプラント、破損修復器具、及び人工腱から選択され、歯科用器具が、歯科インプラント及び破損修復器具から選択され、泌尿器科用器具が、陰茎、括約筋、尿道、膀胱、及び腎臓、の器具、から選択される、請求項41に記載の方法。
  43. 生体活性物質が抗増殖物質である、請求項1〜9及び38のいずれか1項に記載の組成物。
  44. 生体活性物質がエストラジオールである、請求項1〜9及び38のいずれか1項に記載の組成物。
  45. 生体活性物質が抗増殖物質である、請求項11〜24、26、28いずれか1項に記載の方法。
  46. 生体活性物質がエストラジオールである、請求項11〜24、26、28いずれか1項に記載の方法。
  47. 生体活性物質が抗増殖物質である、請求項30〜37のいずれか1項に記載の組み合わせ。
  48. 生体活性物質がエストラジオールである、請求項30〜37のいずれか1項に記載の組み合わせ。
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