JP3771508B2 - ルア− - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に重錘体を移動自在に収容し遠投が可能であると共に、重錘体の移動音や衝突音を改良したルア−に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からルア−本体内に設けた重りが前後に移動し、投入時に大きな飛距離を稼げるルア−が使用されている。
これらのルア−は、例えば、実公平3−15021号公報にはルア−本体内前後方向に設けた通路内を球状の重りが転がりながら移動し、重りは通路前端の磁石で保持されるルア−が紹介されている。
しかし、この様なルア−は、重りが移動するときに転がり音が発生するため魚を警戒させてしまうことがある。
【0003】
また、特開2001−299150号公報のようにルア−本体内に前後方向に設けた線材に重りを遊嵌させ、この線材に沿って重りを前後移動自在にしたルア−が紹介されている。
さらにこのルア−は重りが前方に移動したとき前方の内部壁に設けた磁石に保持されるようになっている。
この様なルア−においては重りが線材に沿って移動するため移動時にあまり音が発生せず、魚を警戒させることがない。
しかし、線材に沿って重りが移動した後に前方の内部壁に正面から衝突するため、衝突音が発生し、この時の衝突音により魚を警戒させるおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、重りが移動するときに転がり音が発生するため魚を警戒させてしまうことや、線材に沿って重りが移動した後に前方の内部壁に正面から衝突するため、衝突音が発生し、この時の衝突音により魚を警戒させるおそれがあることである。
【0005】
本発明の目的は前記欠点に鑑み、重錘体の転がり音や衝突音の発生しないルア−を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、
請求項1に係わる本発明は、ルア−内部に設けた空間部に前後方向へ線材を配して該線材に重錘体を遊嵌保持したルア−において、前記重錘体の後方側に周囲に向けて突出する突片を設け、前記重錘体がルア−本体の前端側に位置したとき、前記突片が、ルア−本体内の突出部に当接して前記重錘体の前端がルア−本体に当接しないことを要旨とするものである。
請求項2に係わる本発明は、重錘体の突片は、ルア−本体内に設けた突出部と磁着可能とすることを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1の本発明により、重錘体7、7′が線材6に沿って移動するため移動時の音の発生が防止されると共に重錘体7、7′がルア−本体1内の前端側に移動したときも重錘体7、7′の正面でなく、後方周囲の突片7bで広く突出部1dに当接し、又は、突出部1dがルア−本体1の外殻1gより薄肉で衝撃を吸収するため衝突音が小さくなり魚を警戒させることがない。
請求項2の本発明により、重錘体7、7′の突片7bは、ルア−本体1内に設けた突出部1dに固定した磁石8、10に磁着可能としたので、ルア−本体1の動きに合わせて前後方向にふらつくことがなく、ふらつきによる衝突音が防止できる。
【0008】
【実施例】
以下、図示の実施例によって本発明を説明すると、図1は第1実施例で、図1はルア−本体の内側の側面図である。
【0009】
ルア−は外殻体がABS、ポリカ−ボネ−ト等の合成樹脂製で内部が中空となるように左右対称の外殻を有するルア−本体1が接合されて形成されている。
ルア−本体1の前端と下側と後端には夫々肉厚部1a、1b、1cが形成されている。
前端の肉厚部1aにはリング状の釣り糸の止着部2が設けられ直接又はスナップ等を介して釣り糸が止着可能になっている。
下側の肉厚部1bと後端の肉厚部1cには夫々リング状の釣り針止着部3、3が設けられ接続リング4、4を介して釣り針5、5が止着されている。
下側の肉厚部1bと後端の肉厚部1cに金属や合成樹脂製の線材6の両端が埋設されてルア−本体1内部の前後方向に架設されている。
線材6には重錘体7が線材6に沿ってルア−本体1の前後方向に移動自在に遊嵌保持されている。
【0010】
重錘体7の材料は鉄、銅、鉛、タングステンやこれら合金などの金属やこれらの金属を混入した合成樹脂など比重7以上のものが好ましい。
重錘体7の形状は軸部7aの後方に周囲に向けて突出する突片7bが形成され、軸部7aの中心に貫通孔7cが穿設されている。
ルア−本体1の肉厚部1bより後側に上下方向に、ルア−本体1の外殻1gより薄肉な仕切り板状の突出部1dが形成されている。
突出部1dに重錘体7の軸部7aが挿通可能な透孔1eが穿設されている。
突出部1dの後面の透孔1e周囲に板状の磁石8が固定されている。
板状の磁石8は重錘体7又はルア−本体1を構成する合成樹脂より柔らかい合成樹脂、ゴム等の磁石として衝突音をより小さくしてもよい。
重錘体7が磁性材の時は、突片7bが磁石8に直接磁着される。
【0011】
ルア−を投入する時は、竿先にルア−本体1の前端を上方にして垂下させ、重錘体7は自重で線材6に沿って落下し、重錘体7はルア−本体1内の後端側に位置し、この状態でルア−を投入すると、ルア−の飛距離がでる。
着水後、ルア−を動かすと、水の抵抗で前方が下方を向き重錘体7は線材6に沿ってルア−本体1内の前方側に移動する。
この時重錘体7前端がルア−本体1の下側の肉厚部1bに当接しない状態で突片7bが突出部1dに当接される。
この突出部1dには磁石8が固定されているから、突片7bが磁着される。
この状態でルア−を動かすと、重錘体7が保持されてこれ以上後方へ移動しない。
また、竿先にルア−を垂下させキャスティングの準備にはいると突出部1dへの磁着が解除し、重錘体7はともにルア−後方側へ落下する。
【0012】
尚、例えば2点鎖線のように球状のゴム又は合成樹脂の緩衝部材9を線材6に遊嵌させ、衝突音を小さくする等線材6の各所に緩衝部材を設けてもよい。
重錘体7の突片7bと磁石8が磁着した状態で重錘体7が緩衝部材9に当接している。
緩衝部材9はなくともよい。
【0013】
前記のようにルア−が構成されると、重錘体7が線材6に沿って移動するため移動時の音の発生が防止されると共に重錘体7がルア−本体1内の前端側に移動したときも重錘体7の正面でなく、後方周囲の突片7bで広く突出部1dに当接し、又は、突出部1dがルア−本体1の外殻1gより薄肉で衝撃を吸収するため衝突音が小さくなり魚を警戒させることがない。
重錘体7の突片7bは、ルア−本体1内に設けた突出部1dに固定した磁石8に磁着可能としたので、ルア−本体1の動きに合わせて前後方向にふらつくことがなく、ふらつきによる衝突音が防止できる。
【0014】
図2は第2実施例で、図2はルア−本体の内側の側面図である。
【0015】
第2実施例では、ルア−本体1内の上下方向に薄肉からなる仕切り板状の突出部1dが形成されている。
突出部1dに重錘体7′の軸部7aが挿通可能な透孔1eが穿設されている。
突出部1dの前面の透孔1e周囲に凹部1fが形成されて凹部1f内に板状の磁石10が埋設固定されている。
重錘体7′は非磁性材で形成されて突片7bの前側の軸部7a外周に板状の磁石または磁性体11が固定され、磁石11は重錘体7′又はルア−本体1を構成する合成樹脂より柔らかい合成樹脂、ゴム等のゴム磁石としてもよい。
重錘体7′を磁性材で形成した時は磁石11を省略してもよい。
他の構成は前記第1実施例と略同一である。
【0016】
前記説明では、突出部1dの後面に板状の磁石8が固定されたり、突出部1dの前面の凹部1f内に板状の磁石10が埋設固定されたが、他の構造で磁石を取り付けてもよい。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0018】
請求項1により、重錘体が線材に沿って移動するため移動時の音の発生が防止されると共に重錘体がルア−本体内の前端側に移動したときも重錘体の正面でなく、後方周囲の突片で広く突出部に当接し、又は、突出部がルア−本体の外殻より薄肉で衝撃を吸収するため衝突音が小さくなり魚を警戒させることがない。
請求項2の本発明により、重錘体の突片は、ルア−本体内に設けた突出部に固定した磁石に磁着可能としたので、ルア−本体の動きに合わせて前後方向にふらつくことがなく、ふらつきによる衝突音が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、ルア−本体の内側の側面図である。
【図2】第2実施例で、ルア−本体の内側の側面図である。
【符号の説明】
1 ルア−本体
1d 突出部
6 線材
7、7′ 重錘体
7b 突片
8、10、11 磁石
Claims (2)
- ルア−内部に設けた空間部に前後方向へ線材を配して該線材に重錘体を遊嵌保持したルア−において、前記重錘体の後方側に周囲に向けて突出する突片を設け、前記重錘体がルア−本体の前端側に位置したとき、前記突片が、ルア−本体内の突出部に当接して前記重錘体の前端がルア−本体に当接しないことを特徴とするルア−。
- 重錘体の突片は、ルア−本体内に設けた突出部と磁着可能とすることを特徴とする請求項1記載のルア−。
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