JP3770366B2 - 制御プログラムの開発環境装置、制御プログラムを実行する制御装置、並びに、それらを実現するプログラムの記録媒体 - Google Patents

制御プログラムの開発環境装置、制御プログラムを実行する制御装置、並びに、それらを実現するプログラムの記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御グループを単位として異常処理、状態遷移処理を行うことにより、システムの正当性、モジュール性を向上させた制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
制御装置の設計において、制御中の異常時にどのように対応するかに関しては、従来より様々な考え方が存在する。
【0003】
例えば、制御装置とコミュニケーションするデバイスが複数存在するような制御システムにおいては、1つのデバイスで異常が発生した場合に、それとコミュニケーションする制御装置の側を運転停止状態あるいは運転継続状態のいずれにするかに関しては、予めシステムで固定化しておくか、あるいは、プログラム作成時にファイル等でパラメータライズ化可能とする異常時対応方式(1)が採用される。
【0004】
また、1つの制御装置で複数の制御対象を制御し、複数の制御対象に対するプログラムを1つあるいは複数のタスクで記述しているような制御システムにおいては、あるタスクで0除算等の命令実行異常が発生した場合には、制御装置で実行している全てのタスクを強制的に停止させるか、あるいは構わず運転を継続させると言った二者択一の異常時対応方式(2)が採用されている。
【0005】
また、制御システムによっては、外部機器からの命令によって運転状態から運転停止状態にする等、制御装置全体の状態を一括して変更する異常時対応方式(3)も採用されている。
【0006】
また、制御システムによっては、制御装置の起動時、終了時、異常時にそれぞれ特定の処理を実行するようにプログラムしておき、それらの処理の中で複数の制御対象に固有の必要な処理、システム全体に関わる処理をユーザが任意に記述できるようにした異常時対応方式(4)も採用されている。
【0007】
さらに、制御システムによっては、複数の制御対象を制御する場合、個々の制御対象の異常に容易に対応できるように、複数の制御装置で制御を行う異常対応方式(5)も採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の異常時対応方式(1)にあっては、あるデバイスで異常が発生した場合に、制御装置全体を運転停止させるような処理を設定すると、他の制御対象を制御しているデバイスが正常であるにも拘わらず、システム全体が停止してしまう。制御対象間の関係が粗なシステムでは、このような一括停止処理は適さない。逆に、いずれのデバイスで異常が発生しても、制御装置全体の運転が継続されるような処理を設定すると、制御対象間が密なシステムでは、システム全体として整合のとれた制御を行なうことができない。
【0009】
上述の異常時対応方式(2)にあっては、ある制御対象を制御するためのタスクが複数存在する場合、それらのタスクのうち、ある1つのタスクで命令実行異常が発生した場合に、制御装置の運転を継続させるとその制御対象に対する制御が整合性のとれたものにならない。一方、あるタスクで異常が発生した場合に、システム全体の運転を停止させてしまうと、制御対象間で粗な関係のシステムでは、粗な関係にある制御対象に対する制御まで(正常に動作しているにも拘わらず)停止してしまう。
【0010】
上述の異常時対応方式(3)にあっては、複数の制御対象を制御するシステムにおいて、システムをデバッグ(シミュレーション)する際に、特定の制御対象に対する処理だけを実行させてデバッグを行い、次に別の制御対象について同様にしてデバッグを行うと言った手順、あるいは、AとBという制御対象に関する処理だけを実行させてデバッグを行うと言った手順でBuild Up式のデバッグができないため、プログラム開発時にどこに不具合が存在するかを特定することが困難である。また、運転中の制御装置においてある制御対象に関して異常が発生した場合に、その制御対象に対する処理だけを停止し、その制御対象だけに終了処理を実行することはできない。
【0011】
上述の異常時対応方式(4)にあっては、制御装置の起動時、終了時などに1つのタスクにすべての制御対象に関する処理、終了処理を記述していた場合、ある制御対象で異常が発生してその制御対象に対する制御処理を行なう必要がないにも拘わらず、起動処理、終了処理が実行されてしまう。また、1つのタスクにすべての制御対象に対する処理を記述した場合、制御対象に対する処理の順番に依存性がある場合で順番を変更しようとした場合、プログラムの記述を大幅に変更する必要が生じる。
【0012】
上述の異常時対応方式(5)にあっては、複数の制御装置で複数の制御対象を制御している場合、シミュレーション、デバッグは、各制御装置個々で行っているため、複数の制御装置でシステムの動きが分かるようなシステムの場合、全体の動作検証を1つの環境で行うことが困難である。
【0013】
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、周期タスク、イベントタスク、リフレッシュブロックといった処理の単位を1つの制御グループとして定義すると共に、この複数の制御グループを1つの環境で実行し、制御グループ毎に最適な異常処理、状態遷移時の処理を実現することにより、デバッグ効率の向上、システムカスタマイズ性の向上、プログラミング容易性、制御の独立性を確保することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この出願の請求項1に記載の発明は、タスクプライオリティ、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つ周期タスクと、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つリフレッシュブロックと、タスクプライオリティをタスクのスケジューリング属性として持つイベントタスクと、で表現される任意の制御仕様を制御装置に実行させるための制御プログラムを開発するための制御プログラムの開発環境装置であって、
周期タスクとリフレッシュブロックとイベントタスクとで決まる1つの制御仕様の処理を1つの制御グループとして定義するとともに、その制御グループを複数個定義するための手段と、
前記1つの制御グループに対して、1若しくは2以上の周期タスクと、1若しくは2以上のリフレッシュブロックと、1若しくは2以上のイベントタスクと入力するための手段と、
前記定義するための手段と入力するための手段との操作により、1つの制御グループとなる周期タスクとリフレッシュブロックとイベントタスクとの組を該当する定義の制御グループ関連づけて記述され、その操作が各制御グループについて行なわれることにより、複数の制御グループを含んでなる制御プログラムを生成する手段と、
を具備することを特徴とする制御プログラムの開発環境装置にある。
【0015】
この出願の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の開発環境装置の各構成手段をコンピュータにて実現するためのプログラムを記録した記録媒体にある。
【0016】
この出願の請求項3に記載の発明は、タスクプライオリティ、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つ周期タスクと、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つリフレッシュブロックと、タスクプライオリティをタスクのスケジューリング属性として持つイベントタスクと、で表現される任意の制御仕様に対応する制御プログラムを実行する制御装置であって、
1若しくは2以上の周期タスクと、1若しくは2以上のリフレッシュブロックと、1若しくは2以上のイベントタスクとからなる制御グループが複数グループ定義された制御プログラムを格納するための手段と、
前記制御プログラムを構成するすべての制御グループのすべてのリフレッシュブロック並びに全ての周期タスクを、唯一のサイクルタイムに同期して一括に実行する手段と、
を具備することを特徴とする制御プログラムを実行する制御装置にある。
【0017】
この出願の請求項4に記載の発明は、いずれかの制御グループで致命的な異常が発生した場合には、その制御グループに属する処理のみを停止し、その他の制御グループの処理は継続することを特徴とする請求項3に記載の制御プログラムを実行する制御装置にある。
【0018】
この出願の請求項5に記載の発明は、制御グループの初期( initial )状態、稼働( run )状態、停止( stop )状態、終了( settle )状態の相互間における状態遷移に関して、すべての制御グループの状態を遷移させるモードと、特定の制御グループの状態を遷移させるモードとを併有することを特徴とする請求項1に記載の制御プログラムを実行する制御装置にある。
【0019】
この出願の請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の制御装置の各構成手段をコンピュータにて実現するためのプログラムを記録した記録媒体にある。
【0020】
以上の発明の意図はつぎのように説明される。本発明は、周期タスク、イベントタスク、リフレッシュブロックといった処理の単位を1つの制御部グループとして定義することで、1つの制御装置内に論理的な制御装置を複数定義可能とする。
【0021】
各制御グループは、お互いに独立して動作するのではない。
【0022】
すなわち、INリフレッシュする場合は、全ての制御グループのすべてのINリフレッシュブロックをスケジューリング属性に従い実行する(制御グループに拘わらず、INリフレッシュは一括で行う)。
【0023】
周期タスクを実行する場合は、全ての制御グループのすべての周期タスクをスケジューリング属性に従い実行する(制御グループに関わらず周期タスクの実行は一括して行う)。
【0024】
OUTリフレッシュする場合は、全ての制御グループのすべてのOUTリフレッシュブロックをスケジューリング属性に従い実行する(制御グループに拘わらずOUTリフレッシュは一括して行う)。
【0025】
上記の結果、システムの処理は制御グループに拘わらず、OUTリフレッシュ→周期タスク実行→OUTリフレッシュの実行手順となる。
【0026】
なお、周期タスク、リフレッシュブロックの実行は、システムが唯一もつサイクルタイムに同期して動作する。例えば、サイクルタイムが10msecの場合は、周期タスク、リフレッシュブロックはこのサイクルタイムの整数倍でしか動作しない。これにより制御グループ間のメモリの排他制御が不要となる。
【0027】
異常処理については、制御グループで致命的な異常が発生した場合、その制御グループに属する処理(周期タスク、リフレッシュブロック、イベントタスク)のみを停止し、その他の制御グループの処理は継続実行する。
【0028】
制御グループの状態遷移については、制御グループ全体を遷移させる方法と特定の制御グループの状態を遷移させることとの双方が可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施の一形態を添付図面並びに表を参照しつつ詳細に説明する。
【0030】
先ず、図7に従って、本発明が適用されたシステムの概要を説明する。同図において、符号1,2が付されているのは、制御装置で実行されるべきプログラムを作成するための開発環境装置(この例では、パソコンで構成される)である。これらの開発環境装置1,2は、例えばパソコン上で動作するプログラムを主体として構成されている。開発環境装置1,2で作成された制御プログラム(シーケンス制御プログラム等)は、パソコンのメモリ、HDD等の記録媒体に記録される。
【0031】
符号3が付されているのは、本発明の制御装置に相当するシーケンスエンジン稼働装置である。このシーケンスエンジン稼働装置3も、例えばパソコン上で動作するプログラムを主体として構成されている。
【0032】
開発環境装置1,2と制御装置であるシーケンスエンジン稼働装置3とは、ネットワークで接続されている複数台のパソコンで構成される場合と、1台のパソコン上に、開発環境装置1,2と制御装置であるシーケンスエンジン可動装置とに相当するソフトウェアを組み込むことで構成される場合とがある。
【0033】
開発環境装置1,2で開発されて記録媒体上に格納された制御プログラムは、制御装置であるシーケンスエンジン稼働装置3に転送されて、同じくメモリ、HDD等の記録媒体に格納される。
【0034】
制御装置であるシーケンスエンジン稼働装置3は、コミュニケーションを介して結ばれた1若しくは2以上のデバイス4に対してプログラムの演算結果を出力する。またデバイス4のデータを獲得してプログラムの演算を行う。
【0035】
開発環境装置1,2で行なわれる作業の流れが図8のフローチャートに示されている。以下、図8に従って、開発環境装置1,2における作業内容を詳細に説明する。
【0036】
[制御グループの定義]
プログラム開発時には、図1に示されるように、プログラム開発ツール上で制御グループを定義する(ステップ801YES,802)。
【0037】
図から明らかなように、この例では、制御グループ1には、3つのイベントタスク(イベントタスク1,2,3)と、2つの周期タスク(周期タスク1,2)と、3つのリフレッシュブロック(リフレッシュブロック1,2,3)とが定義されている。
【0038】
また、制御グループに属さないものとしては、3つのイベントタスク(電源イベントタスク1,I/O異常タスク2,Initialイベントタスク)と、1つの周期タスク(周期タスク10)と、1つのリフレッシュブロック(リフレッシュブロック10)とが定義されている。
【0039】
なお、後に詳述するが、図1において、符号aで示される( )内の数値はタスクプライオリティ、符号bで示される( )内の一対の数値は実行開始サイクルと周期、符号cで示されるものは同一スケジューリング属性をもつもの同士を結合する直線である。例えば、制御グループ1内の周期タスク1を例に取ると、そのタスクプライオリティは『10』、実行開始サイクルは『1』、周期は『2』であることが理解される。
【0040】
開発環境装置1,2において制御グループが定義されると、パソコンのメモリ上あるいはハードディスク等の記録媒体上には、例えば表1に示されるような情報が生成される。表1の例では、各制御グループ毎に、『周期タスク名』、『INリフレッシュブロック名』、『OUTリフレッシュブロック名』、『イベントタスク名』が関連づけて記憶されている。
【0041】
【表1】
Figure 0003770366
[イベント、イベントタスクの定義]
制御グループの定義に続いて、イベント・イベントタスクを定義する(ステップ803)。イベントには、制御グループ内で有効な(制御グループが無効状態の場合はイベントを発生しない)ローカルイベントと、制御グループの状態に関係なく発生するグローバルイベントとが存在する。
【0042】
グローバルイベントには、電断発生イベント、電断解除イベント、デバイス異常イベント、Initialイベント、Runイベント、Pauseイベント、Settleイベント等が存在する。
【0043】
状態遷移に関わるInitial,Run,Pause,Settleイベント(グローバルイベント)について説明する。Initialイベントとは、全ての制御グループを同時にInitial状態に遷移させた場合に発生するグローバルイベントである。個々の制御グループをInitial状態に遷移させた場合は、本イベントは発生しない。本イベントが発生する場合は、各制御グループに対するInitialイベントが発生する。各制御グループに対するInitialイベントタスクの実行順序、あるいは、制御グループに対するInitialイベントタスクと(グローバルな)Initialイベントタスクの実行順序は、タスクプライオリティによって決定される。
【0044】
Run,Pause,Settleイベントに対する考え方も上記のInitialイベントと全く同じである(Initialをそれぞれの状態に読み替える)。
【0045】
イベントタスクでは、イベント、タクスプライオリティ、イベントタスクで実行されるプログラムを定義する。イベントタスクは、図3の一巡実行サイクルのゼネラルフローチャートに示されるプリエンプティブポイントで実行される。
【0046】
開発環境装置1,2においてイベントタスクが定義されると、パソコンのメモリ上あるいはハードディスク等の記録媒体上には、例えば表2に示されるような情報が生成される。表2の例では、各カテゴリ毎に、『イベント名』、『タスク名』、『制御グループ名』、『タスクプライオリティ』が関連づけて記憶されている。
【0047】
【表2】
Figure 0003770366
[周期タスクの定義]
イベント・イベントタスクの定義に続いて、周期タスクを定義する(ステップ804)。周期タスクには、制御グループ内で有効な(制御グループが無効状態の場合は、実行されない)周期タスクと、制御グループの状態に拘わらず実行される周期タスクが存在する。
【0048】
周期タスクでは、周期タスクのスケジューリング属性(実行開始サイクル、周期、タスクプライオリティ)と周期タスクで実行されるプログラムを定義する。周期タスクの制御装置内での動作態様は、図5に示されている。
【0049】
開発環境装置1,2において周期タスクが定義されると、パソコンのメモリ上あるいはハードディスク等の記録媒体上には、例えば表3に示されるような情報が生成される。周期タスクの属性には、周期、実行開始サイクル、タスクプライオリティが存在する。周期と開始サイクルの意味はリフレッシュブロックと同じである。タスクプライオリティは同一周期に実行すべき周期タスクが複数あった場合の実行順序を意味する。表3の例では、各タスク名毎に、『周期』、『実行開始サイクル』、『タスクプライオリティ』、『制御グループ名』が関連づけて記憶されている。
【0050】
【表3】
Figure 0003770366
[リフレッシュブロックの定義]
周期タスクの定義に続いて、リフレッシュブロックを定義する(ステップ805)。リフレッシュブロックには、制御グループ内で有効な(制御グループが無効状態の場合はリフレッシュブロックを実行しない)リフレッシュブロックと、制御グループの状態に関わらず実行されるリフレッシュブロックが存在する。
【0051】
リフレッシュブロックを定義する際は、図2に示されるように、デバイスタイプ、デバイス名、I/O名を定義する。リフレッシュブロックには、以下に示す3つの場合がある。
【0052】
▲1▼1つのデバイスで1つのリフレッシュブロックを構成する場合
(図2のI−1,O−1の場合)
▲2▼複数のデバイスで1つのリフレッシュブロックを構成する場合
(図2のI−2,O−2の場合)
▲3▼1つのデバイスで複数のリフレッシュブロックを構成する場合
(図2のI−3,I−4,O−3,O−4の場合)
リフレッシュブロックの制御装置内の動作態様は、図6に示されている。
【0053】
開発環境装置1,2においてリフレッシュブロックが定義されると、パソコンのメモリ上あるいはハードディスク等の記録媒体上には、例えば表4,表5に示されるような情報が生成される。リフレッシュブロックの属性には、周期と開始サイクルがある。周期は、制御装置がもつサイクルタイムの倍数を示す(サイクルタイムが10msecで、周期が5の場合は、10×5で50msecの実行周期を持つことを示す)。また、開始サイクルとは、制御装置がサイクル動作を開始した場合に、何サイクル目からリフレッシュブロックの実行を行うかを定義するものである。表4の例では、INリフレッシュブロック毎に、『デバイス名』が記憶されている。また、表5の例では、各リフレッシュブロック毎に、『周期』、『実行開始サイクル』、『制御グループ名』が関連づけて記憶されている。
【0054】
【表4】
Figure 0003770366
【表5】
Figure 0003770366
[開発環境から制御装置実行環境へのプロジェクトのダウンロード]
すべての制御グループに関する定義が完了したならば(ステップ810YES)、図7に示される開発環境装置1,2で生成し、開発環境装置1,2のメモリ上あるいはハードディスク等の記録媒体に格納されている情報(表1,2,3,4,5に示される)をネットワーク等を通じてシーケンスエンジン稼働環境3にダウンロードする(ステップ811YES,812)。すると、ダウンロードされた情報は、可動装置3内のメモリあるいはハードディスク等の記録媒体に格納される。
【0055】
[制御装置の動作]
次に、制御装置であるシーケンスエンジン稼働装置3の動作の概略を、図3のフローチャート、図4の状態遷移図、並びに、図10のブロック図を参照して説明する。
【0056】
まず、制御装置であるシーケンスエンジン稼働装置3の状態について説明する。制御装置であるシーケンスエンジン稼働装置3は、開発環境装置1,2から運転の指示を受けると図4の状態遷移図に示すInitial状態に遷移する。Initial状態では、制御装置3のシステムの初期処理、あるいは、制御装置3がInitialイベントを発生させてユーザが定義したInitialイベントタスクを実行する。
【0057】
Initial状態の処理が終わると制御装置はユーザがあらかじめ定義した情報に従ってRun状態かPause状態に遷移する。このとき、Run状態に遷移する場合には、制御装置はRunイベントを発生させ、ユーザが定義したRunイベントタスクがあればこれを実行する。Pause状態に遷移する場合も同様である。Pause状態は、図3に示されるのOUTリフレッシュ、INリフレッシュ、命令実行が実行されず周辺処理のみを行っている状態である。
【0058】
なお、Settle状態は、制御装置のシステム終了処理、あるいは、制御装置がSettleイベントを発生させSettleイベントタスクが定義されていればこれを実行する状態である。
【0059】
次に、制御装置3の内部処理について説明する。制御装置3内の処理ブロック図を図10に示す。同図に示されるように、制御装置3の内部処理は、スケジューリング部101と、リフレッシュブロック実行部102と、周期タスク実行部103と、周辺処理実行部104と、イベントタスク実行部105とから構成されている。
【0060】
スケジューリング部101は、開発環境装置1,2からダウンロードされてきた表3,4に示される情報を基に、実行すべき周期タスクやリフレッシュブロックを決定し、各処理実行部102〜105に処理を依頼する。周期タスク、INリフレッシュ、OUTリフレッシュ、周辺処理をどのような順番で実行するかは、システムで固定である場合、あるいは記憶媒体によりパラメータライズ化されている場合の2通りがある。
【0061】
リフレッシュブロック処理部102は、スケジューリング部101から指示されたリフレッシュブロックを実行するものである。
【0062】
周期タスク実行部103は、スケジューリング部101から指示された周期タスクを実行するものである。具体的には、制御装置内のメモリに格納された値に対してプログラムに従い演算し、演算結果を制御装置内のメモリに格納する処理を行う。
【0063】
周辺処理実行部104は、開発環境装置1,2等の外部機器とコミュニケーションを行うものである。具体的には、制御装置3内のあるメモリの情報を、制御装置とコミュニケーションするデバイス4へ送信したり、あるいは、デバイス4の値を受信して制御装置3内のあるメモリに格納することを行う。
【0064】
次に、スケジューリング部101の処理をより詳細に説明する。Run状態、Pause状態のスケジューリング部の処理を図11〜図13のフローチャートに示す。この例では、処理の順番は、INリフレッシュ、周期タスク実行、OUTリフレッシュ実行、周辺処理実行という順番になっている。スケジューラは、サイクルタイムで示される周期で起動し、上記の処理を順番に実行する。以下、各処理について順に説明する。
【0065】
まず、図11のフローチャートに示されるINリフレッシュに関する処理(ステップ1102〜1106)について説明する。
【0066】
INリフレッシュ処理を開始するに際しては、それに先だって、現在の制御装置の状態を判定する。もし制御装置がPause状態の場合は、INリフレッシュは実行しないので、次の処理(図12の周期タスク実行)に移る。
【0067】
もし、制御装置がRun状態の場合は、表5に示される内容の情報と現在の制御装置のサイクル(ステップ1101でカウントされる)とから、実行すべきリフレッシュブロックとそのリフレッシュブロックが属する制御グループとを獲得する。なお、表5に示される内容の情報は、INとOUTごとに存在する。次に、上記の処理で獲得した制御グループを実行すべきかどうかを表6に示される内容の情報から獲得する(ステップ1102)。
【0068】
【表6】
Figure 0003770366
表6に示される内容の情報により制御グループが実行すべきであった場合は、リフレッシュブロック実行部(図10に符号102で示す)に実行すべきリフレッシュブロックを指定して実行依頼する(ステップ1103)。もし、表6により実行すべきでない制御グループであった場合は、このリフレッシュブロックは実行しない。
【0069】
スケジューリング部(図10に符号101で示す)は、実行依頼したリフレッシュブロックが正常終了したのをリフレッシュブロック実行部から通知されると(ステップ1104YES)、次のリフレッシュブロックに関する処理を行う(ステップ1105NO,1101)。もし、異常終了が通知された場合は(ステップ1104NO)、スケジューラは異常処理(ステップA1〜A4)を行う。
【0070】
異常処理では、まず、表4に示される内容の情報より異常が発生したリフレッシュブロックはどのデバイスに対するものなのかを判定する。例として、もし、INリフレッシュブロック3で異常が発生した場合、デバイス5で異常が発生したことが、表4より判定できる。そして表2を使ってデバイス5に対するリフレッシュブロックを検索する。表4よりINフレッシュブロック4についても実行を停止する必要があることがわかる。
【0071】
次に、表5を使用して停止すべきリフレッシュブロックが存在する制御グループは、制御グループ1,2であることを判定する(ステップA1)。
【0072】
次に、表6に停止すべき制御グループに対して無効であることを示す値を格納する(ステップA2)。
【0073】
次に、制御装置は、表2を参照して「I/O致命的異常」に対するイベントタスクが定義されているかを検索し(ステップA3)、定義されていればイベントタスクを実行する(ステップA4)。スケジューラはイベントタスクの実行が終了すると、元の処理を行う。
【0074】
以上が、INリフレッシュに関するスケジューラの処理である。OUTリフレッシュについても同一の処理(ステップ1301〜1305)である。
【0075】
次に、命令実行部の処理(ステップ1201〜1205)について説明する。概要はINリフレッシュ部と同じであるので、説明を簡略化する。
【0076】
先ず、制御装置の状態を判定してPause状態であればSKIPする。表3を参照して実行すべき周期タスク、制御グループを獲得する(ステップ1201)。表6を参照して、実行すべき周期タスクの属する制御グループは実行が許可されているかを判定する。実行すべき周期タスクが複数存在する場合は、タスクプライオリティの高いものから実行する(ステップ1202,1203,1204,1205)。周期タスク実行部から異常が返ってきた場合は(ステップ1203NO)、異常処理を行う。異常処理では、異常が発生した制御グループを無効にするために、表6に無効を格納する。表5を参照して「命令実行異常イベント」に対するイベントタスクが定義されているかを判定して、定義されていればこれを実行する(ステップA1〜A4)。元の処理を行う。周辺処理は、制御装置の状態に関わらず実行する(ステップ1306)。
【0077】
[制御装置の実行]
制御装置は、開発環境等の外部機器からの指示を受けると、図4に示されるように、Initial状態に遷移する。Initial状態に遷移した場合、グローバルイベントであるInitialイベントと、各制御グループに対するInitialイベントが発行される。もし、説明したイベントに対するイベントタスクが定義されていた場合、タスクのプライオリティに従い実行される。もし、制御グループの初期処理を記述した制御グループに対するInitialイベントタスクの実行をシステム全体の初期処理を記述したグローバルなInitialイベントタスクの実行の後にしたい場合は、制御グループ1に対するInitialイベントタスクのタスクプライオリティをグローバルなInitialイベントタスクのタスクプライオリティより低く設定しておく。
【0078】
上記の内容を表2および図9のフローチャートを参照して説明する。制御装置は、外部機器やユーザプログラム命令によって制御装置の状態をInitial状態に遷移する指示がきた場合、全ての制御グループをInitial状態に遷移させる命令なのか、特定の制御グループに対するものなのかを判定する(ステップ901)。
【0079】
すべての制御グループの状態を遷移させる指示の場合は(ステップ901全ての制御グループ)、表2のInitialイベントに対するイベントタスク10,11,12をタスクプライオリティに従い実行する。この場合、イベントタスク10,11,12の順に実行される(ステップ903)。
【0080】
Initial状態遷移の指示が特定の制御グループ1に対するものである場合(ステップ901特定の制御グループ)、表2より実行すべきイベントタスクはイベントタスク11であることを判定し実行する(ステップ902)。
【0081】
[命令実行異常発生時の処理]
図10のスケジューリング部101の処理が、図11〜図13のフローチャートに示されている。
【0082】
Run状態の制御装置において、周期タスク1において命令実行中に0除算や配列のオーバフロー等の致命的な異常が発生した場合(ステップ1102)、スケジューリング部101は、表1から周期タスク1が制御グループ1に属することを判定する。その結果、制御グループ1に属する周期タスク2、INリフレッシュブロック1〜3、OUTリフレッシュブロック1〜3、イベントタスク1〜3の処理を無効すべきと判定し、以降、制御グループ1に属する処理を行わない。
【0083】
この場合、命令実行異常イベントが発生され、このイベントは制御グループに依存しないイベントであるため、このイベントに対するイベントタスクが実行される。もし、制御グループ同士に関連が存在して、他の制御グループの処理を停止させたい場合、あるいは制御を終了したい場合等、異常時の処理を定義したい場合は、このイベントタスクに制御グループ停止命令、あるいは制御終了命令を記述する。
【0084】
なお、制御グループ停止命令とは、指定した(複数可能)制御グループの処理を停止する命令である。制御終了命令は、制御装置をSettle状態に遷移させて制御装置を運転停止状態にする命令である。
【0085】
[デバイスの異常発生時の処理]
表4の例で、デバイス3で致命的な異常が発生した場合、表4からデバイス3はリフレッシュブロック1に属することがわかる。そしてリフレッシュブロック1は、表1から制御グループ1に属することが判明する。従って、制御装置は、制御グループ1に属する周期タスク2、INリフレッシュブロック1〜3、OUTリフレッシュブロック1〜3、イベントタスク1〜3の処理を停止する。
【0086】
デバイスに対して致命的な異常が発生した場合は、デバイス異常システムイベントが発生する。このイベントは、制御グループに依存しないイベントである。このイベントに対するイベントタスクが定義されている場合は、制御装置はイベントタスクを実行する。
【0087】
もし、制御グループ同士に関連が存在して、他の制御グループの処理を停止させたい場合、あるいは制御を終了したい場合等、異常時の処理を定義したい場合は、このイベントタスクに制御グループ停止命令、あるいは制御終了命令を記述する。
【0088】
[デバッグ作業]
制御グループ1〜3がPause状態である場合において、外部機器から制御グループ1をRun状態に遷移させる命令を周辺処理で受信した場合、制御装置は以下の処理を行なう。
【0089】
・制御グループ1に対するRunイベントを発行し、左記イベントに対するイベントタスクが定義されている場合は、制御装置はイベントタスクを実行する。
【0090】
・制御グループ1をRun状態にする。すなわち、制御グループ1に属する周期タスク1〜2、INリフレッシュブロック1〜3、OUTリフレッシュブロック1〜3、イベントタスク1〜3の処理を実行する。
【0091】
続いて、外部機器からRun状態にある制御グループ1に対し、以下のような命令を送り、制御グループ1の動作を検証する。
【0092】
・Nサイクル実行命令(出願済み)
・指定イベントタスク実行命令(出願済み)
・データトレース命令(公知)
・強制セット・リセット命令(公知)
外部機器からRun状態にある制御グループ1をPause状態に遷移させる命令を周辺処理で受信した場合、制御装置は以下の処理を行なう。
【0093】
・制御グループ1に対するPauseイベントを発行し、左記イベントに対するイベントタスクが定義されている場合は、制御装置はイベントタスクを実行する。
【0094】
・制御グループ1をPause状態にする。
【0095】
制御グループ1の動作が正常であることが確かめられた場合、次に制御グループ2,3と同様な処理を行ない、各制御グループ単体での動作検証を行なう。例えば制御グループ1と制御グループ2が協調動作している場合は、外部機器から制御グループ1と2をRun状態に遷移させる命令を制御装置に送信する。この命令を制御装置が受信した場合、図3のフローチャートに示される周辺処理でこの命令を認識し、制御グループ1と2をRun状態に遷移させる。それぞれの制御グループの状態遷移時の処理は上の説明と同様である。そして、Run状態にある制御グループ1と2の動作を検証する。
【0096】
[全ての制御グループを同時に状態遷移させる場合]
例えば、全ての制御グループの動作を検証したい場合、全ての制御グループを同時に運転開始したい場合、全ての制御グループの運転を終了したい場合等がある。制御グループ1〜3がPause状態の場合において、全ての制御グループをInitial状態に遷移させる命令を制御装置が周辺処理で受信した場合、制御装置は、以下の処理を行なう。
【0097】
・同時に▲1▼Initialイベント(グローバル)、▲2▼制御グループ1に対するInitialイベント(ローカル)、▲3▼制御グループ2に対するInitialイベント(ローカル)、▲4▼制御グループ3に対するInitialイベント(ローカル)を発生する。
【0098】
・同時に発生したイベントに対するイベントタスクをタスクプライオリティに従い順に処理する。
【0099】
・制御装置は、Initial状態の処理を実行し、指定された状態(Run/Pause)に遷移する。
【0100】
上記のInitial以外の全ての制御グループの状態を遷移させる命令(Run,Pause,Settle)については、考え方は上記とまったく同じである(InitialをRun/Pause/Settleに読み替える)。
【0101】
[制御グループ内での制御グループの制御]
例えば、制御グループ1と2の間で協調動作をしていて、どちらか一方の制御グループで異常が発生した場合、他の制御グループの実行を無効にする必要が存在する場合がある。これを制御装置のシステムコール形式で実現し、このシステムコールをプログラム中に記述することが可能である。このシステムコールが記述されていた場合は、制御装置はシステムコールで記述されている制御グループの有効・無効制御を行なう。
【0102】
例えば、制御グループ1に属するイベントタスクにおいて上記システムコールで制御グループ2を無効にする内容を記述しておくと、左記イベントタスク実行要因(例:ロボット1の故障)が発生した場合、このイベントタスクの実行により、制御グループ2の処理が実行されなくなる。
【0103】
また、制御グループ1に属するイベントタスクで制御グループ2を有効にする内容を記述しておくと、左記イベントタスクを実行要因(例:ロボット1の故障復旧)が発生した場合、このイベントタスクの実行により、制御グループ2の処理が実行される。
【0104】
上記の例では、制御グループ2の処理を中止、再開する様子を説明したが、中止位置から再開するのではなく、制御グループ2を制御グループの初期処理から実行したい場合がある。この場合、上記と同様にシステムコールという形でユーザプログラムで記述する。
【0105】
例えば、制御グループ1に属するイベントタスク1(ロボット1故障)で制御グループ2を無効にするシステムコールを記述しておき、イベントタスク2(ロボット1故障復旧)で制御グループ2をInitial状態から実行するシステムコールを記述しておく。
【0106】
これにより、Run状態の制御グループ1,2がRun状態の場合に、ロボット1が故障した場合は、制御グループ2が無効状態となり、ロボット2の故障が復旧した場合、制御グループ1をRun状態にしたまま制御グループ2をInitial状態に遷移させ、初期処理を実行した後再び制御装置がRun状態になる。制御グループ2の状態遷移時は、サイクルタイム−スキャンタイムで計算される時間で処理される。
【0107】
[制御グループに属さない処理]
制御グループに共通な処理、あるいは、制御グループ間の制御を行なう処理は、制御グループに属さないようにしておく。たとえば、制御グループ間のインターロック等はこれにあたる。
【0108】
[その他]
本実施形態のように1つの装置(パソコン)内で複数の制御グループを実行することも可能であるが、各制御グループを別の制御装置で実行させることも可能である。
【0109】
すなわち、複数の制御グループを1つの制御装置で実行していた場合、制御装置自体に致命的な異常(MPU故障)が発生した場合、全ての制御グループの実行が不可能となる。そのため、各制御グループをそれぞれ別の制御装置で実行させることが考えられる。この場合、分散した制御装置が全体としてどのような振る舞いをするかをシミュレーションする必要がある。本発明はこのようなケースにおいても有効である。
【0110】
この場合、本実施例のように1つの装置で開発環境で複数の制御グループを実行させて、複数の制御グループのデバッグ、シミュレーションを行う。制御グループとコミュニケーションするデバイスは実デバイスでなく、開発環境マシンのメモリで行ってもかまわない。各制御グループのデバッグ、シミュレーションを行った後、各制御グループを別々の制御装置にダウンロードする。これにより1つの制御装置で分散した制御装置上で動作する制御グループの動作をシミュレーション、デバッグすることが可能である。
【0111】
【発明の効果】
以上の実施形態の説明でも明らかなように、本発明によれば、制御グループを単位として異常処理、状態遷移処理を行うことにより、システムの正当性、モジュール性を向上させることができる。これによりプログラム作成、保守が容易となる。
【0112】
また、全ての制御グループの周期タスクはサイクルタイムの整数倍で動作するため、制御グループ間で同じメモリをアクセスしている場合でも、メモリの排他制御を行う必要がない。したがって、制御装置の性能に悪影響を及ぼさない。また、プログラムを作成する際は、メモリの排他制御を意識する必要がないため容易にプログラムを作成することができる。
【0113】
また、制御グループが複数存在する場合でも、INリフレッシュ、OUTリフレッシュは制御グループに関わらず一括で行うため、データの同時性に優れる。
【0114】
さらに、分散した制御装置の振る舞いを1台の制御装置(開発環境)でシミュレーション、デバッグを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御グループ定義内容の説明図である。
【図2】リフレッシュブロック定義内容の説明図である。
【図3】一巡実行サイクルのゼネラルふーちゃーとである。
【図4】制御装置の状態遷移図である。
【図5】周期タスクの動作態様を示す説明図である。
【図6】リフレッシュブロックの動作態様を示す説明図である。
【図7】システム全体の構成図である。
【図8】開発環境装置における作業手順を示すフローチャートである。
【図9】制御装置におけるイベントタスク選択実行処理を示すフローチャートである。
【図10】制御装置内の処理ブロック図である。
【図11】INリフレッシュに関するスケジューラの処理を示すフローチャートである。
【図12】命令実行に関するスケジューラの処理を示すフローチャートである。
【図13】OUTリフレッシュに関するスケジューラの処理を示すフローチャートである。
【図14】制御ブロックと制御対象ブロックとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2 開発環境装置
3 シーケンスエンジン稼働装置(制御装置)
4 デバイス
101 スケジューリング部
102 リフレッシュブロック部
103 周期タスク実行部
104 周辺処理実行部
105 イベントタスク実行部
a タスクプライオリティ
b 実行開始サイクルと周期

Claims (6)

  1. タスクプライオリティ、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つ周期タスクと、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つリフレッシュブロックと、タスクプライオリティをタスクのスケジューリング属性として持つイベントタスクと、で表現される任意の制御仕様を制御装置に実行させるための制御プログラムを開発するための制御プログラムの開発環境装置であって、
    周期タスクとリフレッシュブロックとイベントタスクとで決まる1つの制御仕様の処理を1つの制御グループとして定義するとともに、その制御グループを複数個定義するための手段と、
    前記1つの制御グループに対して、1若しくは2以上の周期タスクと、1若しくは2以上のリフレッシュブロックと、1若しくは2以上のイベントタスクと入力するための手段と、
    前記定義するための手段と入力するための手段との操作により、1つの制御グループとなる周期タスクとリフレッシュブロックとイベントタスクとの組を該当する定義の制御グループ関連づけて記述され、その操作が各制御グループについて行なわれることにより、複数の制御グループを含んでなる制御プログラムを生成する手段と、
    を具備することを特徴とする制御プログラムの開発環境装置。
  2. 請求項1に記載の開発環境装置の各構成手段をコンピュータにて実現するためのプログラムを記録した記録媒体。
  3. タスクプライオリティ、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つ周期タスクと、周期、実行開始サイクルをタスクのスケジューリング属性として持つリフレッシュブロックと、タスクプライオリティをタスクのスケジューリング属性として持つイベントタスクと、で表現される任意の制御仕様に対応する制御プログラムを実行する制御装置であって、
    1若しくは2以上の周期タスクと、1若しくは2以上のリフレッシュブロックと、1若しくは2以上のイベントタスクとからなる制御グループが複数グループ定義された制御プログラムを格納するための手段と、
    前記制御プログラムを構成するすべての制御グループのすべてのリフレッシュブロック並びに全ての周期タスクを、唯一のサイクルタイムに同期して一括に実行する手段と、
    を具備することを特徴とする制御プログラムを実行する制御装置。
  4. いずれかの制御グループで致命的な異常が発生した場合には、その制御グループに属する処理のみを停止し、その他の制御グループの処理は継続することを特徴とする請求項3に記載の制御プログラムを実行する制御装置。
  5. 制御グループの初期( initial )状態、稼働( run )状態、停止( stop )状態、終了( settle )状態の相互間における状態遷移に関して、すべての制御グループの状態を遷移させるモードと、特定の制御グループの状態を遷移させるモードとを併有することを特徴とする請求項3に記載の制御プログラムを実行する制御装置。
  6. 請求項3〜5のいずれかに記載の制御装置の各構成手段をコンピュータにて実現するためのプログラムを記録した記録媒体。
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