JP3768786B2 - ホトマスクの製造方法、ホトマスクブランクスの製造方法およびホトマスクの再生方法 - Google Patents

ホトマスクの製造方法、ホトマスクブランクスの製造方法およびホトマスクの再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホトマスクの製造方法、ホトマスクブランクスの製造方法およびホトマスクの再生技術に関し、特に、半導体装置、超電導装置、マイクロマシーンおよび電子デバイス等の製造に用いられるホトリソグラフィ技術に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体装置の製造においては、微細パターンを半導体ウエハ上に転写する方法として、ホトリソグラフィ技術が用いられる。ホトリソグラフィ技術においては、主に投影露光装置が用いられる。投影露光装置に装着したホトマスク(以下、単にマスクと言う)のパターンを半導体ウエハ(以下、単にウエハと言う)上に転写してデバイスパターンを形成する。
【0003】
このホトリソグラフィ技術で用いられる通常のマスクは、透明石英基板上に形成されたクロム(Cr)等の遮光材を加工して作製される。すなわち、通常のマスクは石英基板上にクロム等からなる遮光膜が所望の形状で形成されて構成されている。
【0004】
ところで、近年、半導体装置の開発競争が進みデバイスデバッグを加速する必要から多数のマスクが必要となり、マスクを低コストで作る必要性が高まっている。マスク製造においてはパターン描画や形成したパターンの欠陥検査等に多大な費用がかかるが、マスクブランクス(以下、単にブランクスと言う)も無視できないコストがかかる。例えば、波長365nmのi線用マスクでは、対象パターン寸法が大きいため描画や欠陥検査にかかる費用は小さい。このような場合にはブランクスのコストはマスク作製全体のコストに対し20%程度の比率を占める。波長248nmのKrFエキシマレーザ用マスクでは、石英ガラス(透明石英基板)の平面度が露光転写精度に影響を与えるため、平面度はグレード分けされている。高品質ブランクスではサブミクロンレベルの平面度が要求されている。研磨によってブランクスの平面度を出しているが、選別法のため、高平面度ブランクスの歩留まりは低い。このため平面度の高いブランクスのコストは高い。波長193nmのArFエキシマレーザ用マスクや波長157nmのF2エキシマレーザ用マスクでは、カラーセンタ防止や欠陥密度低減等の観点から製造方法が異なってブランクスのコストが上がる。このようなことからマスク製造においてブランクスのコストは無視できるものではなく、コストを下げる必要がある。
【0005】
そこで、ブランクスのコストを下げるためにマスクの再生が行なわれる場合がある。すなわち、用済みのマスクあるいはクロム等からなる遮光パターン作成後の検査で合格しなかったマスクに対して再生処理を施す。本発明者らが検討したマスク再生処理は、例えば次のとおりである。まず、石英ガラス等からなるマスク基板の主面上の遮光パターンをウエットエッチングなどで除去する。この際、マスク基板の主面(遮光パターンの形成面)に僅かに段差が形成される。この段差を除去するためにガラス研摩を行う。この研磨によりマスク基板の主面上の段差は削られ平面度の高い面が形成される。その後、この工程で発生した異物を洗浄により除去し、異物検査を行ってブランクスに再生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記マスク技術においては、以下の課題があることを本発明者は見出した。
【0007】
すなわち、通常のマスクを再利用しようとする場合には、(1)コストの高い研磨工程が必要になる、(2)再生するほど研磨によりマスク基板が薄くなるため(すなわち、ブランクスが薄くなるため)、再生回数に限界がある、(3)研磨工程によりマスク基板の平面度が変わるため平面度を再測定し、レベル分けをする必要がある、という問題があって品質面及びコスト面であまり大きな優位性がなかった。
【0008】
また、本発明者らは、発明結果に基づいて、マスクの観点で技術調査を行った結果、マスクの低コスト化を目的とした別の取り組みとして、例えば特開平5−2189307号公報においては、遮光膜をレジスト膜で形成する、いわゆるレジストマスク法が開示されている。
【0009】
本発明の目的は、マスクを再利用することのできる技術を提供することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、マスクの品質を維持したままマスクを再利用することのできる技術を提供することにある。
【0011】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0013】
すなわち、本発明は、マスクに形成されたレジスト膜からなる遮光パターンを剥離した後、そのマスクにレジスト膜からなる新たな遮光パターンを形成することでマスクを再生するものである。
【0014】
また、本発明は、周辺領域にメタルからなる遮光パターンが形成されたマスクの集積回路パターン領域に形成されたレジスト膜からなる遮光パターンを剥離した後、再度、その周辺領域にメタルからなる遮光パターンが形成されたマスクの集積回路パターン領域にレジスト膜からなる新たな遮光パターンを形成することでマスクを再生するものである。
【0015】
また、本発明は、集積回路パターン領域に形成されたメタルからなる遮光パターンと、周辺領域に形成されたメタルからなる遮光パターンとを有するマスクの周辺回路パターン領域に形成されたレジスト膜からなる遮光パターンを剥離した後、再度、その集積回路パターン領域に形成されたメタルからなる遮光パターンと、周辺領域に形成されたメタルからなる遮光パターンとを有するマスクの集積回路パターン領域にレジスト膜からなる新たな遮光パターンを形成することでマスクを再生するものである。
【0016】
また、本発明は、マスク上にレジスト膜からなる遮光パターンを形成する工程と、そのレジスト膜からなる遮光パターンを剥離する工程とを繰り返すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
【0018】
1.マスク(光学マスク):マスク基板上に光を遮光するパターンや光の位相を変化させるパターンを形成したものである。実寸の数倍のパターンが形成されたレチクルも含む。マスクの第1の主面とは、上記光を遮蔽するパターンや光の位相を変化させるパターンが形成されたパターン面であり、マスクの第2の主面とは第1の主面とは反対側の面のことを言う。
【0019】
2.マスクのパターン面を以下の領域に分類する。転写されるべき集積回路パターンが配置される領域「集積回路パターン領域」、その外周の領域「周辺領域」。
【0020】
3.特に限定されるものではないが、本明細書中においては、便宜上、マスクを、その製造工程の観点から次の3つに分類する。すなわち、マスクブランクス(以下、単にブランクスという)、メタルマスクおよびレジストマスクである。ブランクスは、所望のパターンを転写するためのマスクとして完成する前の初期段階のマスクであって、上記集積回路パターン領域にパターンが形成されていないが、マスクを製造するのに必要な基本構成部を有する共通性(汎用性)の高い段階のマスクをいう。メタルマスクは、マスクとして完成されていないが、上記集積回路パターン領域にメタルからなるパターンが形成された段階のマスク。レジストマスクは、マスクとして完成されたものであって、上記集積回路パターン領域に、レジスト膜からなるパターンが形成された段階のマスク。マスク上において、所望のパターンを転写するためのパターンが、全てレジスト膜からなるものと、メタルおよびレジスト膜の両方からなるものとがある。
【0021】
4.通常のマスク(バイナリマスク):マスク基板上に、メタルからなる遮光パターンと、光透過パターンとでマスクパターンを形成した一般的なマスクのことを言う。上記メタルマスクとの違いは、所望のパターンを被処理基板上に転写可能なマスクとして完成されているか、否かの点である。
【0022】
5.ウエハとは、集積回路の製造に用いるシリコン単結晶基板(一般にほぼ平面円形状)、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板を言う。また、本願において半導体集積回路装置というときは、シリコンウエハやサファイア基板等の半導体または絶縁体基板上に作られるものだけでなく、特に、そうでない旨明示された場合を除き、TFT(Thin-Film-Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶等のようなガラス等の他の絶縁基板上に作られるもの等も含むものとする。
【0023】
6.デバイス面とは、ウエハの主面であって、その面にホトリソグラフィにより、複数のチップ領域に対応するデバイスパターンが形成される面を言う。
【0024】
7.「遮光領域」、「遮光膜」、「遮光パターン」と言うときは、その領域に照射される露光光のうち、40%未満を透過させる光学特性を有することを示す。一般に数%から30%未満のものが使われる。一方、「透明」、「透明膜」、「光透過領域」、「光透過パターン」と言うときは、その領域に照射される露光光のうち、60%以上を透過させる光学特性を有することを示す。一般に90%以上のものが使用される。
【0025】
8.ホールパターン:ウエハ上で露光波長と同程度又はそれ以下の二次元的寸法を有するコンタクトホール、スルーホール等の微細パターン。一般には、マスク上では正方形またはそれに近い長方形あるいは八角形等の形状であるが、ウエハ上では円形に近くなることが多い。
【0026】
9.ラインパターン:ウエハ上で配線等を形成する帯状のパターンをいう。
【0027】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
【0028】
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
【0029】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0030】
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
【0031】
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0032】
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするために遮光部(遮光膜、遮光パターン、遮光領域等)およびレジスト膜にハッチングを付す。
【0033】
また、本実施の形態においては、電界効果トランジスタを代表するMIS・FET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)をMISと略し、pチャネル型のMIS・FETをpMISと略し、nチャネル型のMIS・FETをnMISと略す。
【0034】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】
(実施の形態1)
本実施の形態においては、マスクの集積回路パターン領域の外周にメタル外枠が設けられたマスクについて説明する。本実施の形態のマスクの一例を図1〜図3に示す。なお、図1〜図3の(a)は、マスクの平面図、各図(b)は各図(a)のA−A線の断面図を示している。また、図1(c),(d)はマスクの要部拡大断面図である。
【0036】
これらマスクM1a,M1b,M1cは、例えば実寸の1〜10倍程度の寸法の集積回路パターンの原画を縮小投影光学系等を通してウエハに転写するためのレチクルを示している。ここでは、ウエハ上にラインパターンを転写する場合に用いるマスクを例示しているが、本発明の技術思想はこれに限定されるものではなく種々適用可能であり、例えばホールパターン等を転写する場合にも適用可能である。マスクM1a,M1bを用いる場合は、ウエハ上でポジ型のレジスト膜を用い、マスクM1cを用いる場合は、ウエハ上でネガ型のレジスト膜を用いる。また、マスクM1a,M1b,M1cのマスク基板1は、例えば平面四角形に形成された厚さ6mm程度の透明な合成石英ガラス基板等からなる。特に限定されるものではないが、マスク基板1の厚さは、加工性や機械的な強度を確保する観点からは、例えば4mm程度以上が好ましいが、マスク重量がスキャン精度に与える影響を考慮すると、例えば20mm程度以下が好ましい。
【0037】
図1のマスクM1aは、半導体チップの周辺が遮光領域となるマスクを例示している。このマスクM1aにおけるマスク基板1の主面中央の上記集積回路パターン領域には、平面長方形状の光透過領域2aが形成され、マスク基板1の主面の一部が露出されている。この集積回路パターン領域においてマスク基板1の第1の主面上には、ウエハ上に集積回路パターンを転写するための遮光パターン3aが配置されている。ここでは、集積回路パターン領域にレジスト膜からなる遮光パターン3aのみが配置されており、その遮光パターン3aが、ウエハ上のラインパターン(集積回路パターン)として転写される場合が例示されている。
【0038】
本実施の形態においては、遮光パターン3aがレジスト膜で形成されている。このため、後述するように遮光パターン3aを、比較的簡単に除去することができる。そして、新たな遮光パターン3aを簡単にしかも短時間のうちに形成することができる。この遮光パターン3aを形成するレジスト膜は、例えばKrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)またはF2レーザ光(波長157nm)等のような露光光を吸収する性質を有しており、メタルからなる遮光パターンとほぼ同様の遮光機能を有している。
【0039】
遮光パターン3aは、図1(c)に示すようにレジスト膜の単体で構成しても良いし、図1(d)に示すように吸光性有機膜3a1上に感光性有機膜3a2を積層することで構成しても良い。吸光性有機膜3a1と感光性有機膜3a2との積層構造とすることにより、例えばi線(波長365nm)やKrF等のような波長が200nm以上の露光光に対しても十分な減光性を得ることが可能となる。このレジスト膜の材料等ついては後述する。なお、レジスト膜によって遮光パターンを形成する技術については、本願発明者らによる特願平11−185221号(平成11年6月30日出願)に記載がある。
【0040】
図1のマスク基板1の第1の主面において集積回路パターン領域の外周(上記周辺領域)は、その集積回路パターン領域の外周からマスク基板1の外周にわたって遮光パターン4a(外枠:メタルからなる第2の遮光部)によって覆われている。遮光パターン4aは、例えばクロム(Cr)またはクロム上に酸化クロムが堆積されてなる。ただし、遮光パターン4aの材料は、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)またはチタン(Ti)等のような高融点金属、窒化タングステン(WN)等のような高融点金属窒化物、タングステンシリサイド(WSix)やモリブデンシリサイド(MoSix)等のような高融点金属シリサイド(化合物)、あるいはこれらの積層膜を用いても良い。本実施の形態のマスクの場合は、レジスト膜からなる遮光パターン3aを除去した後、それを洗浄し再度使用するので、遮光パターン4aは耐剥離性や耐摩耗性に富む材料が好ましい。タングステン等の高融点金属は、耐酸化性および耐摩耗性に富み、耐剥離性に富むので、遮光パターン4aの材料として好ましい。この遮光パターン4a部分は、マスクM1aを露光装置に装着した際に、露光装置の装着部が接触される領域となる。このような遮光パターン4aを設けたことにより、異物の発生を伴うことなく、マスクM1aを露光装置に装着することができる。
【0041】
図1のマスク基板1の上記周辺領域には、マスクM1aの情報検出用のマークを形成する光透過パターン2bが形成されている。この光透過パターン2bは、例えば電子線描画装置等を用いてマスクM1a上に所定のパターンを描画する際に、マスクM1a自身から直接マスクM1aの位置情報を検出するためのパターンである。また、マスクM1aの上記周辺領域において、上記光透過パターン2bのさらに外側にもマスクM1aの情報検出用のマークを形成する光透過パターン2cが形成されている。光透過パターン2cは、例えばアライメント用のマークやマスク製造で用いる校正用のマーク等として使用される。アライメント用のマークは、検査装置や露光装置等の所定の装置にマスクM1aを装着した際に、マスクM1aの位置を検出することでマスクM1aと検査装置や露光装置等とのアライメントを行うのに用いる。また、校正用のマークは、パターン合わせずれ、パターンの形状状態またはパターン転写精度を測定する際および露光装置のフォーカスドリフトを自動校正する際に用いる。なお、上記光透過パターン2b,2cは、ウエハ上に転写されない。
【0042】
図2のマスクM1bは、半導体チップの周辺輪郭が遮光領域となるマスクを例示している。マスクM1bの集積回路パターン領域についてはマスクM1aと同じなので説明を省略する。このマスク基板1の第1の主面において集積回路パターン領域の外周は、帯状の遮光パターン(メタルからなる遮光部)4bによって取り囲まれている。また、マスクM1bの上記周辺領域の外側の大半は、遮光膜が除去されて光透過領域2dとなっている。その光透過領域2dには、マスクM1bの情報検出用のマークを形成する遮光パターン4cが形成されている。この遮光パターン4cは、上記マスクM1aの光透過パターン2bと同一機能のマークである。また、マスクM1bの上記周辺領域において、上記遮光パターン4cのさらに外側には、上記マスクM1aの光透過パターン2cと同一機能の遮光パターン4dが形成されている。上記遮光パターン4c,4dは、ウエハ上に転写されない。上記した遮光パターン4b〜4dは、同一材料を同一のパターン加工時に加工することで形成されている。遮光パターン4b〜4dの構造(材料や積層構造等)は、上記遮光パターン4aと同一のメタルからなる。ただし、マーク用の遮光パターン4c,4dをレジスト膜で形成しても良い。マークの検出は、通常のハロゲンランプ等を用いる場合があるので、その場合は、レジスト膜からなるマーク用の遮光パターンを、上記したように吸光性有機物と感光性有機物との積層構造とすることが好ましい。
【0043】
図3のマスクM1cは、上記マスクM1a,M1bの反転パターンを例示するものである。基本構造(上記ブランクスの構造)は、マスクM1aと同じである。このマスク基板1の第1の主面における集積回路パターン領域(すなわち、光透過領域2a)は、レジスト膜からなる遮光膜3bにより覆われている。この遮光膜3bの構造(材料や積層構造等)は、上記遮光パターン3aと同じである。この遮光膜3bの外周部分は遮光パターン4aの一部上に積み重なっている。そして、集積回路パターン領域における遮光膜3bの一部が除去されて光透過パターン2eが形成されている。この光透過パターン2eによりウエハ上にラインパターン等が転写される。なお、この遮光膜3bおよび光透過パターン2eによるマスクパターンの構造は、図2のマスクM1bにも適用できる。
【0044】
次に、上記マスクM1a,M1b,M1cの製造方法、使用方法および再生(再利用)方法方法を図4のフロー図に沿って、図5〜図17により説明する。なお、図5〜図17の(b)は、各図(a)のA−A線の断面図である。
【0045】
まず、図5に示すように、マスク基板1の第1の主面の全面にメタルからなる遮光膜4が全面に被着されたブランクスを用意した(工程101)。遮光膜4の構造(材料や積層構造等)は、上記遮光パターン4aと同一である。ただし、上記レジスト膜からなる遮光パターン3a、遮光膜3bの剥離に際して酸素プラズマアッシングを用いる場合は、タングステン等の酸化耐性を有するメタルを選ぶほうが耐剥離性や耐摩耗性に富むため好ましい。マスクM1a,M1cの場合は、主面中央の集積回路パターン領域は遮光膜4を除去してしまうので、その部分に該当する遮光膜4にピンホール等の欠陥が存在していても構わない。また、マスクM1bの場合は、主面中央および外周の遮光膜4を除去してしまうので、その両者に該当する遮光膜4に上記欠陥が存在していても構わない。
【0046】
続いて、図6に示すように、メタルからなる遮光膜4上にレジスト膜5を塗布した後(工程102)、パターン描画、現像を行って、図7に示すようにレジストパターン5aを形成する(工程103,104)。このレジストパターン5aをマスクにしてメタルからなる遮光膜4をエッチングした後(工程105)、レジストパターン5aを剥離(工程106)して図8に示すようにメタルの遮光パターン4a(外枠)を形成する。形成したメタルの遮光パターン4aは、上記集積回路パターン領域の外周を覆うパターンであり、その遮光パターン4aの領域内には、レチクルアライメントマーク、露光装置のベースライン補正マークおよびウエハ合わせマーク等を形成する光透過パターン2b,2cが形成されている。この図5,図6および図8の各図のマスクは、上記ブランクスに該当する。
【0047】
図8に示したブランクスは、上記マスクM1a,M1cの両方の製造に使用することができる。また、図9および図10は、上記マスクM1bの場合において、上記工程101から工程106を経て得られたブランクスを例示している。図9のマスク基板1の第1の主面上には、メタル(遮光膜4)からなる遮光パターン4bおよびマーク用の遮光パターン4c,4dが形成されている。図10のマスク基板1における第1の主面上には、遮光パターン4bのみが形成されている。この図10のブランクスは、マーク用の遮光パターンを上記レジスト膜の遮光パターンで形成する場合のブランクスを例示している。
【0048】
その後、欠陥検査を行い(工程107)、欠陥が見つかった場合は欠陥修正を施した後(工程108)、欠陥が見つからなかった場合は、そのまま洗浄処理を施す(工程109)。
【0049】
続いて、図11に示すように、図8等に示したマスク基板1(ブランクス)の第1の主面上にレジスト膜(感光性有機膜)3を厚さ150nm程度で塗布し(工程110)、マスクパターン描画及び現像を行うことにより、図1〜図3に示したレジスト膜からなる遮光パターン3aまたは遮光膜3bを形成し、マスクM1a,M1b,M1cを製造する(工程111,112)。
【0050】
このレジスト膜3としては、例えばα-メチルスチレンとα−クロロアクリル酸の共重合体、ノボラック樹脂とキノンジアジド、ノボラック樹脂とポリメチルペンテン−1−スルホン、クロロメチル化ポリスチレン等を主成分とするものを用いた。ポリビニルフェノール樹脂等のようなフェノール樹脂やノボラック樹脂に酸発生剤を混合した、いわゆる化学増幅型レジスト等を用いることができる。ここで用いるレジスト膜3の材料としては、投影露光装置の光源に対し遮光特性をもち、マスク製造工程における、パターン描画装置の光源、例えば電子線あるいは230nm以上の光に感度を有する特性を持っていることが必要であり、前記材料に限定されるものではなく種々変更可能である。また、膜厚も150nmに限定されるものではなく、上記条件を満足する膜厚で良い。
【0051】
ポリフェノール系、ノボラック系樹脂を約100nmの膜厚に形成した場合は、例えば150nm〜230nm程度の波長で透過率がほぼ0であり、例えば波長193nmのArFエキシマレーザ光、波長157nmのF2レーザ等に十分なマスク効果を有する。ここでは、波長200nm以下の真空紫外光を対象にしたが、これに限定されない。波長248nmのKrFエキシマレーザ光等のようなマスク材は、他の材料を用いるか、レジスト膜に光吸収材や光遮蔽材を添加する、あるいは上記したようにレジスト膜を吸光性有機膜と感光性有機膜との積層膜にすることが必要である。また、レジスト膜からなる遮光パターン3aや遮光膜3bを形成した後、露光光照射に対する耐性を向上させる目的での熱処理工程の付加や予め紫外光を強力に照射する、いわゆるレジスト膜のハードニング処理を行うのも有効である。
【0052】
次いで、このマスクM1a,M1b,M1cを露光装置にかけ、ウエハ上にテスト露光を行った(工程113)。ウエハを現像処理してウエハ上に形成された転写パターンの欠陥検査を行った(工程114)。複数ショット間の欠陥発生モードを調べてマスク欠陥を抽出し、致命欠陥の有無を判別した。具体的には複数のショット間でショット内の同じ位置に欠陥が検出されたものをマスク欠陥と見なした。ここでは、ウエハ上にテスト露光を施し、欠陥検査を行う場合について説明したが、これに限定されるものではく、露光することなくマスクM1a,M1b,M1cの欠陥を検査する方法を採用しても良い(以下、レジストマスクの欠陥検査において同じ)。
【0053】
欠陥検査不合格になったマスクM1a,M1b,M1cはレジストからなる遮光パターン3aまたは遮光膜3bを剥離し(工程115)、洗浄を行った後(工程116)、例えばパーティクルや傷の有無等を検査する異物検査を行った(工程117)。規定の大きさ以上の異物検査数が規定の数以下の場合、再生ブランクスとして再利用した(上記図8〜図10等のブランクスの状態)。すなわち、再度、遮光部形成用のレジスト膜の塗布から行い、マスクM1a,M1b,M1cを作製した(再生処理)。このマスク再製造後のマスクに形成される集積回路パターン(上記遮光パターン3aや光透過パターン2e等)は再生前のパターンと同一であっても別のものであっても構わない。
【0054】
ウエハ欠陥検査に合格したマスクM1a,M1b,M1cはウエハの露光(工程118)に用いられる。この露光処理の一例を説明すると次の通りである。図12(a)は、その露光処理前のウエハ6の要部平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図を示している。被投影基板となるウエハ6は、例えばシリコン単結晶からなり、その主面上には絶縁膜7が堆積されている。絶縁膜7上の全面には導体膜8が堆積されている。さらに、その導体膜8上には、例えばArFに感光性を持つ通常のレジスト膜9が、例えば300nm程度の膜厚で堆積されている。なお、マスクM1a,M1bを用いる場合は、レジスト膜9として、例えばポジ型のものを使用する。また、マスクM1cを用いる場合は、レジスト膜9として、例えばネガ型のものを使用する。
【0055】
縮小投影露光装置の投影光は、例えば波長193nmのArFエキシマレーザ光を用い、投影レンズの開口数NAは、例えば0.68、光源のコヒーレンシσは、例えば0.7を用いた。使用したマスクマスクM1a,M1b,M1cと縮小投影露光装置とのアライメントは、上記マスクマスクM1a,M1b,M1cの光透過パターン2cまたは遮光パターン4dを検出することで行った。
【0056】
その後、通常の露光方法によってマスクM1a,M1b,M1c上の集積回路パターンをウエハ6の主面上に投影した。そして、通常の熱処理、現像工程を経て、図8に示すレジストパターン9aを形成した。その後、そのレジストパターン9aをエッチングマスクとして、導体膜8に対してエッチング処理を施すことにより、図14に示すように導体膜パターン8aを形成した。この結果、上記通常のマスクを用いた露光時とほぼ同じパターン転写特性が得られた。例えば0.19μmラインアンドスペースが0.4μmの焦点深度で形成できた。
【0057】
以上のような露光処理後、用済みになった後でマスクM1a,M1b,M1c上のレジスト膜(遮光パターン3a、遮光膜3b)を剥離し、洗浄を行って異物検査を行った(高低115,116,117)。異物検査で不合格になったものは再度洗浄を行い、異物検査を行った(工程116,117)。異物検査に合格したものは再生ブランクス(上記図8〜図10等のブランクス)として再利用した。このように本実施の形態においては、マスクを再利用することができる。このため、マスク製造における材料費、工程費および燃料費を低減できる。したがって、マスクのコストを大幅に低減することができる。また、マスクの製造期間を大幅に短縮することができる。さらに、省資源、環境対策の面でも効果がある。
【0058】
本手順の上記マスクの再生工程を図15〜図17を参照しながら説明する。なお、ここでは、主としてマスクM1aを例示するが、他のマスクM1b,M1cにおいても同様である。
【0059】
まず、露光済みのマスクM1aからレジスト膜からなる遮光パターン3a(マスクM1cにおいては遮光膜3b)を、図15に示すように、例えばn−メチル−2−ピロリドン有機溶剤にて剥離した。この他、加熱したアミン系有機溶剤またはアセトンにより遮光パターン3aや遮光膜3bを剥離しても良い。テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液、オゾン硫酸または過酸化水素水と濃硫酸との混合液により除去することも可能である。TMAH水溶液を用いる場合には、その濃度を5%程度にするとメタル(遮光パターン4a,4b等)を侵すことなくレジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b)を剥離することができたので好ましい。
【0060】
また、レジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b等)を除去する別の方法として酸素プラズマアッシング法を用いることも可能である。この酸素プラズマアッシングが最も剥離能力が高かった。この方法は、特に、マスクM1a上のレジスト膜からなる遮光パターン3a(マスクM1cの遮光膜3b)に対して上記レジスト膜のハードニング処理を施している場合に有効である。ハードニング処理を施しているレジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b等)は硬化しており、上記化学的な除去方法では充分に除去できない場合が生じるからである。
【0061】
また、レジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b等)をピーリングによって機械的に剥離しても良い。すなわち、マスクM1aのレジスト膜からなる遮光パターン3a(マスクM1cの遮光膜3b)の形成面に粘着テープを張り付けた後、その粘着テープを剥がすことにより、レジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b)を剥離する。この場合、真空状態を形成する必要がないので、レジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b)を、比較的簡単に、しかも短時間のうちに剥離することが可能となる。
【0062】
レジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b)の除去工程後、洗浄処理を施すことにより、マスクM1aの表面の異物50を除去する。これにより、図8〜図10に示したマスクブランクスの状態に再生する。ここでの洗浄では、例えばオゾン硫酸洗浄およびブラシ洗浄処理の組合せを用いたが、異物除去能力が高く、メタル(遮光パターン4a〜4d)を侵さない方法であれば、この方法に限定されず種々変更可能である。
【0063】
続いて、図16に示すように、前記したのと同様に、図8〜図10に示したマスク基板1(ブランクス)上に、レジスト膜3を塗布し、マスクパターン描画及び現像を行うことにより、図17に示すように、レジスト膜からなる遮光パターン3a(マスクM1cにおいては遮光膜3b)を形成し、マスクM1aを製造する。ここでは、図1に示した遮光パターン3aとは形状・配置の異なる遮光パターン3aを形成した場合を例示した。もちろん、図1の遮光パターン3aと同じパターンを形成しても良い。なお、マスクの製造や再生方法の説明では、遮光パターンや遮光膜が単体のレジスト膜で形成される場合について説明したが、遮光部が感光性有機膜と吸光性有機膜との積層膜からなる場合も同様に本方法を適用することができる。
【0064】
本実施の形態によれば、(1)メタルの除去および研磨が不要で工程が少ないこと、(2)研磨不要ゆえマスク基板1が再生の度に薄くなることがなく繰り返し再利用が可能なこと、(3)マスク基板1に再生するのではなく露光装置に掛ける上で必要なパターンが配置されたメタル外枠(遮光パターン4a)が形成された状態で再利用可能であり、マスクの製造工程を大幅に短縮できること、(4)再利用マスク基板1(ブランクス)の検査工程をなくせるか、あるいは通常のマスクの再利用を想定した場合に比べて検査精度を大幅に緩和できるので、マスクの製造工程を大幅に短縮できること、および(5)クロム等のメタルを遮光部として用いる場合はスパッタリング法で形成するため微小異物が核になって異物が発生する結果、再生歩留りが低いのに対し、本実施の形態の場合は、再利用されるとき用いられる遮光部(減光膜)が塗布形成のレジスト膜であるため遮光部異物の発生が少ない、すなわち、歩留まり向上が図れるといった優れた特長があった。
【0065】
(実施の形態2)
本実施の形態においては、マスクの集積回路パターン領域にレジスト膜からなる遮光パターンのみが形成されているマスクについて説明する。本実施の形態のマスクの一例を図18〜図20に示す。なお、図18〜図20の(a)は、マスクの平面図、各図(b)は各図(a)のA−A線の断面図を示している。また、図1(c),(d)はマスクの要部拡大断面図である。
【0066】
図18のマスクM2aは、図1のマスクM1aの遮光パターン4a(メタル外枠)が、レジスト膜からなる遮光パターン3cで形成されている。遮光パターン3cは、レジスト膜の遮光パターン3aのパターン加工時に遮光パターン3aと同じレジスト材料を加工することで形成されている。それ以外は、前記実施の形態1のマスクM1aと同じである。ただし、遮光パターン3cは、露光装置のステージ等、機械的に接触を受ける部分はとり除かれ、マスク基板1が露出するようにされている。これにより、マスク装着時の異物発生等を抑制または防止できる。
【0067】
また、図19のマスクM2bは、図2のマスクM1bの遮光パターン4b〜4dが、それぞれレジスト膜からなる遮光パターン3d〜3fで形成されている。遮光パターン3d〜3fは、レジスト膜の遮光パターン3aのパターン加工時に遮光パターン3aと同じレジスト材料を加工することで形成されている。それ以外は、前記実施の形態1のマスクM1bと同じである。
【0068】
さらに、図20のマスクM2cは、図3のマスクM1cの遮光パターン4aもレジスト膜からなる遮光膜3bで形成されている。すなわち、マスク基板1の第1の主面上の全面にレジスト膜からなる遮光膜3bが堆積され、その一部が除去されて集積回路パターン転写用の光透過パターン2eやマーク用の光透過パターン2b,2cが形成されている。露光装置のステージ等、機械的に接触を受ける部分のレジスト膜もとり除かれている。それ以外は、前記実施の形態1のマスクM1cと同じである。
【0069】
これらマスクM2a,M2b,M2cの場合も、遮光パターン3a,3c〜3fおよび遮光膜3bを、図18(c)に示すようにレジスト膜の単体膜で構成しても良いし、図18(d)に示すように、吸光性有機膜3a1上に感光性有機膜3a2を積層した構成としても良い。
【0070】
次に、上記マスクM2a,M2b,M2cの製造方法、使用方法および再生(再利用)方法を、図21〜図25により説明する。なお、図21〜図25の(b)は、各図(a)のA−A線の断面図である。
【0071】
まず、図21に示すように、マスク基板1のみのブランクスを用意し、その第1の主面上に、図22に示すように、レジスト膜(感光性有機膜)3を厚さ150nm程度で塗布する。続いて、そのレジスト膜3に対してマスクパターン描画及び現像を行うことにより、図18〜図20に示したレジスト膜からなる遮光パターン3a,3c〜3fまたは遮光膜3bのパターンを形成し、マスクM2a,M2b,M2c(レジストマスク)を製造する。その後、このマスクM2a,M2b,M2cを露光装置にかけ、ウエハ上にテスト露光を行い、前記実施の形態1と同様に転写パターンの欠陥検査を行った。レジストマスクの欠陥検査は、前記実施の形態1と同様に、テスト露光するものに限定されず、露光することなくマスクM2a,M2b,M2cの欠陥を検査する方法を採用しても良い。
【0072】
欠陥検査不合格になったマスクM2a,M2b,M2cはレジスト膜からなる遮光パターン3a,3c〜3fまたは遮光膜3bを剥離し、洗浄を行った後、異物検査を行った。規定の大きさ以上の異物検査数が規定の数以下の場合、再生ブランクスとして再利用した(上記図21のブランクス)。このマスク再製造後のマスクに形成される集積回路パターン(上記遮光パターン3aや光透過パターン2e等)は再生前のパターンと同一であっても別のものであっても構わない。ウエハ欠陥検査に合格したマスクM2a,M2b,M2cは、前記実施の形態1と同様にウエハの露光に用いられる。
【0073】
次いで、露光済みのマスクM2a,M2b,M2cのレジスト膜(遮光パターン3a,3c〜3fまたは遮光膜3b)を、図23に示すように、前記実施の形態1と同様に剥離した後、異物50を洗浄により除去し、図24に示すようにマスク基板1のみのブランクスを再生した。ここでの洗浄では、例えば1wt%のフッ酸水溶液洗浄、オゾン硫酸洗浄、及びブラシ水洗洗浄を用いた。1wt%というフッ酸水溶液の濃度は一例でありこれに限るものではないが、濃度が薄すぎると洗浄効果が落ち、濃すぎればガラス表面(マスク基板1の表面)が荒れて透過率が落ちるなどの問題が生じる場合を考慮したものである。フッ酸洗浄によるマスク基板1のエッチング量は特に問題とならない。フッ酸洗浄処理後のマスク基板1を、例えば200℃以上の温度でベークし表面に付着したフッ素を飛ばしておくことが肝要である。フッ酸がマスク基板1の表面に残っていると再利用するとき化学増幅系の感光性組成物(レジスト膜)と相互作用し、レジスト形状が劣化し、また描画感度に変化が起こるためである。このベークは最終洗浄後に行なっても構わない。また、オゾン硫酸洗浄を行なった場合は基板をアンモニアと過酸化水素水の混合液で洗浄しておくと放置時の基板曇りが発生しなくなるため有効である。
【0074】
続いて、前記したのと同様に、図24に示したマスク基板1(ブランクス)上に、レジスト膜3を塗布し、マスクパターン描画および現像を行うことにより、図25に示すように、レジスト膜からなる遮光パターン3a,3c(または遮光パターン3d〜3f、遮光膜3b)を形成し、マスクM2aを製造する。ここでは、図18に示した遮光パターン3aとは形状または配置の異なる遮光パターン3aを形成した場合を例示した。もちろん、図18の遮光パターン3aと同じパターンを形成しても良い。なお、マスクの製造や再生(再利用)方法の説明では、遮光パターンや遮光膜が単体のレジスト膜で形成される場合について説明したが、遮光部が感光性有機膜と吸光性有機膜との積層膜からなる場合も同様に本方法を適用することができる。
【0075】
本実施の形態によれば、前記実施の形態1で得られた効果(例えば上記効果(1)、(2)、(4)および(5))と同様の効果を得ることが可能となる。
【0076】
(実施の形態3)
本実施の形態においては、マスクの集積回路パターン領域にレジスト膜からなる遮光パターンおよびメタルからなる遮光パターンが形成されたマスクについて説明する。本実施の形態のマスクの一例を図26〜図28に示す。なお、図26〜図28の(a)は、マスクの平面図、各図(b)は各図(a)のA−A線の断面図を示している。
【0077】
図26のマスクM3aは、マスク基板1の第1の主面において集積回路パターン領域に、メタルからなる遮光パターン(メタルからなる第1の遮光部)4eと、レジスト膜からなる遮光パターン3aとの両方が形成されている。ここでは、部分的(領域REのみ)にレジスト膜からなる遮光パターン3aが形成されている。遮光パターン4eは、遮光パターン4aのパターン加工時に同じメタル材料を加工することで形成されている。この場合は、遮光パターン4e,3aによりウエハ上にラインパターン等が転写される。特に、メタルからなる遮光パターン4eは、設計やプロセス上修正の少ないパターン、あるいはシステムLSI(Large Scale Integrated circuit)等においてIP化され、汎用に用いられる回路部分を転写するパターンとした。また、レジスト膜からなる遮光パターン3aは変更や修正がされ易い回路部分を転写するパターンとした。それ以外は、前記実施の形態1のマスクM1aと同じである。
【0078】
また、図27のマスクM3bにおいても、マスク基板1の第1の主面において集積回路パターン領域に、メタルからなる遮光パターン4eと、レジスト膜からなる遮光パターン3aとの両方が形成されている。遮光パターン4eは、遮光パターン4b〜4dのパターン加工時に同じメタル材料を加工することで形成されている。それ以外は、前記実施の形態1のマスクM1bの場合と同じである。
【0079】
さらに、図28のマスクM3cにおけるマスク基板1の第1の主面は、その集積回路パターン領域を含む大半がメタルからなる遮光膜4fで覆われている。遮光膜4fは、上記遮光パターン4aと同一材料からなる。そして、集積回路パターン領域における遮光膜4fの一部が除去されることにより、集積回路パターンを転写するための光透過パターン2eと、平面四角形状の光透過領域とが形成されている。ただし、その平面四角形状の光透過領域は、遮光膜3bによって覆われている。そして、その遮光膜3bの一部が除去されて、集積回路パターンを転写する光透過パターン2eが形成されている。それ以外は、前記実施の形態1のマスクM1cと同じである。
【0080】
これらマスクM3a,M3b,M3cの場合も、遮光パターン3aおよび遮光膜3bを、図18(c)に示すようにレジスト膜の単体膜で構成しても良いし、図18(d)に示すように、吸光性有機膜3a1上に感光性有機膜3a2を積層した構成としても良い。
【0081】
次に、上記マスクM3a,M3b,M3cの製造方法、使用方法および再生(再利用)方法を、図29のフロー図に沿って、図30〜図37により説明する。なお、図30〜図37の(b)は、各図(a)のA−A線の断面図である。
【0082】
まず、前記実施の形態1と同様に、図5に示すように、マスク基板1の第1の主面の全面にメタルからなる遮光膜4が全面に被着されたブランクスを用意し(工程301)、その遮光膜4上に、図6に示すように、レジスト膜5を塗布した後(工程302)、パターン描画、現像を行って、図30に示すようにレジストパターン5a,5bを形成する(工程303,304)。レジストパターン5aは、上記遮光パターン4aを形成するためのマスクパターンであり、レジストパターン5bは、上記遮光パターン4eを形成するためのマスクパターンである。続いて、このレジストパターン5a,5bをマスクにしてメタルからなる遮光膜4をエッチングした後(工程305)、レジストパターン5a,5bを剥離(工程306)して図31に示すようにメタルの遮光パターン4a,4eを形成する。この段階は、上記メタルマスクの段階である。この際に形成されたメタルの遮光パターン4aは、上記集積回路パターン領域の外周を覆うパターンであり、その遮光パターン4aの領域内には、レチクルアライメントマーク、露光装置のベースライン補正マークおよびウエハ合わせマーク等を形成する光透過パターン2b,2cが形成されている。また、上記集積回路パターン領域内に形成されたメタルの遮光パターン4eは、ウエハ上に集積回路パターンを転写するパターンである。
【0083】
また、図32および図33は、それぞれ上記マスクM3b,M3cの場合において、上記工程301から工程306を経て得られたメタルマスクを例示している。図32のマスク基板1の第1の主面上において、周辺領域には、メタル(遮光膜4)からなる遮光パターン4b、マーク用の遮光パターン4c,4dが形成され、集積回路パターン領域には、メタル(遮光膜4)からなる遮光パターン4eが形成されている。また、図33のマスク基板1における第1の主面上は、その大半が遮光膜4fで覆われている。この遮光膜4fの一部が除去されて、集積回路パターン転写用の光透過パターン2e、マーク用の光透過パターン2b,2cおよび平面四角形状の光透過パターン2fが形成されている。
【0084】
その後、前記実施の形態1と同様、欠陥検査を行い(工程307)、欠陥が見つかった場合は欠陥修正を施した後(工程308)、欠陥が見つからなかった場合は、そのまま洗浄処理を施す(工程309)。
【0085】
続いて、図34に示すように、図31に示したマスク基板1(メタルマスク)の第1の主面上にレジスト膜(感光性有機膜)3を厚さ150nm程度で塗布する(工程310)。マスクM3bを再生する場合は、図32のメタルマスク、マスクM3cを再生する場合は、図33のメタルマスク上にレジスト膜3を塗布する。続いて、そのレジスト膜3にマスクパターン描画及び現像を行うことにより、図26〜図28に示したレジスト膜からなる遮光パターン3aまたは遮光膜3bを形成し、マスクM3a,M3b,M3cを製造する(工程311,312)。
【0086】
その後、このマスクM3a,M3b,M3cのパターンを露光装置を用いてウエハ上に転写した後(工程313)、前記実施の形態1と同様にして、ウエハ上のパターンを欠陥検査し、マスク欠陥の有無を調べた(工程314)。レジストマスクの欠陥検査は、前記実施の形態1と同様に、テスト露光するものに限定されず、露光することなくマスクM3a,M3b,M3cの欠陥を検査する方法を採用しても良い(以下、レジストマスクの欠陥検査において同じ)。致命欠陥が見つかった場合は、レジスト膜(遮光パターン3aや遮光膜3b)を剥離し(工程315)、マスク欠陥検査を行った後(工程316)、洗浄を行い(工程317)、再度、レジスト膜からなる遮光パターン3aまたは遮光膜3b等を描画し、現像を行ってマスクM3a,M3b,M3cを再製造した。その後、ウエハ露光を行って欠陥検査した(工程313,314)。その欠陥検査で合格したマスクM3a,M3b,M3cは、前記実施の形態1と同様にウエハ露光用のマスクとして使用され(工程318)、用済みになったらレジスト剥離(工程315)、欠陥検査(工程316)、洗浄(工程317)を行って図31〜図33に示したメタルマスクの状態に戻した。その後、その図31〜図33に示したメタルマスクを用いて、集積回路パターンを設計修正した他の集積回路パターンや新たに設計し直した他の集積回路パターンを持つマスクを、上記のレジスト塗布工程310から欠陥検査工程314を経て(修正があった場合はレジスト剥離工程315から洗浄工程317を経て)作製した。
【0087】
次に、レジストマスク(マスクM3a,M3b,M3c)をメタルマスクの状態に戻す再生工程を図35〜図37を参照しながら説明する。なお、ここでは、主としてマスクM3aを例示するが、他のマスクM3b,M3cにおいても同様である。
【0088】
まず、露光済みのマスクM3aからレジストからなる遮光パターン3a(マスクM3cにおいては遮光膜3b)を、図35に示すように、前記実施の形態1と同様に剥離した。ここでは、マスクM3aの集積回路パターン領域にメタルの遮光パタン4eが残される。続いて、洗浄処理を施すことにより、メタルマスクの表面の異物50を、前記実施の形態1,2と同様に除去する。これにより、図31のメタルマスクの状態に再生する。その後、図36に示すように、前記実施の形態1と同様に、図31〜図33に示したマスク基板1(メタルマスク)の第1の主面上に、レジスト膜3を塗布し、マスクパターン描画及び現像を行うことにより、図37に示すように、レジスト膜からなる遮光パターン3a(マスクM3cにおいては遮光膜3b)を形成し、マスクM3aを製造する。ここでは、図26に示した遮光パターン3aとは形状や配置等の異なる遮光パターン3aを形成した場合を例示した。もちろん、図26の遮光パターン3aと同じパターンを形成しても良い。なお、マスクの製造や再利用方法の説明では、遮光パターンや遮光膜が単体のレジスト膜で形成される場合について説明したが、遮光部が感光性有機膜と吸光性有機膜との積層膜からなる場合も同様に本方法を適用することができる。
【0089】
本実施の形態によれば、前記実施の形態1で得られた効果(例えば上記効果の(1),(2),(3),(5))の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
【0090】
すなわち、マスクパターンの一部のみを再生するため、マスクコストの大半を占めるパターン描画を大幅に少なくすることができる。システムLSIでは少量多品種でマスクの使用量が多く、一方でIP化された回路パターンを多く含むので、この効果は特に大きい。配線の一部を変更するときなど特に有効である。
【0091】
(実施の形態4)
本実施の形態4は、前記実施の形態3の変形例を説明するものである。前記実施の形態3では、マスクの集積回路パターン領域における一領域内の遮光パターンの全てがレジスト膜で形成されている場合を例示した。
【0092】
しかし、マスク上におけるレジスト膜の遮光パターンの配置は、これに限定されるものではなく、例えば図38の(a)に示すレジスト膜の遮光パターン3aのように配置しても良い。このマスクM4は、メタルの遮光パターン4eと、レジスト膜の遮光パターン3aとが接続されることで、ウエハ上に集積回路パターンを転写することが可能な構造となっている。このようなマスクM4は、例えば半導体集積回路装置の開発期における電気的特性値の修正や変更に伴う配線経路の変更、または冗長回路構成における配線経路の変更等のように、レジスト膜の遮光パターン3aの配置の仕方により配線経路を切り換える場合に有効である。
【0093】
図38(b)は、(a)のマスクM4によってウエハ上に転写される導体膜パターン8b(集積回路パターン)を示している。また、図38(c)は、前記再生処理を施すことで、(a)のレジスト膜3aを除去したメタルマスクの状態を示している。また、図38(d)は、(c)のメタルマスクを用いてウエハ上にパターンを転写した際の導体膜パターン8cを模式的に示している。
【0094】
本実施の形態4においては、前記実施の形態3で得られた効果の他に、以下の効果を得ることができる。
(1).マスクの再生処理により、集積回路パターンの全体の中において極めて部分的な修正や変更を、簡単に、しかも短時間のうちに行うことが可能となる。したがって、マスクの製造期間を大幅に短縮できる。
(2).マスクを再生処理することにより、マスクの極めて部分的な変更や修正に際して全部を最初から製造し直す場合に比べて、材料費、工程費および燃料費を大幅に低減させることができるので、マスクのコストを大幅に低減できる。
(3).マスクを再生処理することにより、資源を有効に活用することができる。
【0095】
(実施の形態5)
本実施の形態においては、前記実施の形態1,3,4のマスクにおいてメタルの遮光パターンを保護膜で覆う技術について説明する。
【0096】
本発明においては、前記したようにマスクを再利用するので、メタルの遮光パターンに、ある程度の耐性が要求される。そこで、本実施の形態においては、メタルの遮光パターンを保護膜で覆う構造とした。これにより、マスクにおけるレジスト膜の遮光パターンの剥離やマスクの洗浄処理に際してメタルを保護することができるので、メタルからなる遮光パターンの耐性を向上させることができる。このため、マスクの再利用回数を増加させることができるので、資源の有効活用が可能となる。また、マスクのコスト低減をさらに推進させることが可能となる。また、通常のマスクの遮光膜材料として一般的に使用されているクロムを遮光膜材料として使用することもできる。
【0097】
図39(a)は、そのマスクM5aの断面の具体例を示している。ここには、遮光パターン4aの上面のみに保護膜10が被着されている場合が例示されている。メタル外枠(遮光パターン4a)等の場合は欠陥発生の少ないスパッタリング法による上面保護型が望ましい。この保護膜10は、マスク基板1上に遮光膜をスパッタリング法によって堆積した後、その上に、保護膜10をスパッタリング法等によって堆積し、さらに、保護膜10および遮光膜をパターン加工することで形成される。図39(b)は、(a)のレジスト膜の遮光パターン3aを除去した後の再生初期段階のメタルマスクの状態を示している。新たな遮光パターンを形成するには、前記実施の形態1と同様に遮光パターン形成用のレジスト膜を塗布し、これに電子線や紫外線等を用いてパターンを描画し、現像処理を施せば良い。
【0098】
また、図40(a)は、他のマスクM5bの断面の具体例を示している。ここには、遮光パターン4a,4eの表面(すなわち、遮光パターン4a,4eの上面および側面)およびマスク基板1の第1の主面に、保護膜10が被着されている場合が例示されている。集積回路パターンを転写するための微細な遮光パターン4eを保護する場合は、このような全面被覆型が望ましい。この場合の保護膜10は、遮光パターン4a,4eのパターン加工後に、例えばCVD法またはスパッタリング等によって形成されている。レジスト膜の遮光パターン3aは、その保護膜10上にパターン形成されている。図40(b)は、(a)のレジスト膜の遮光パターン3aを除去した後の再生初期段階のメタルマスクの状態を示している。再生方法は上記したのと同じである。
【0099】
このような保護膜10としては、例えばチタン酸化膜を用いた。このほかアルミナ膜を用いても良い。これらの膜は薬品耐性や酸素アッシング耐性に富む。この保護膜10を被着させておくことにより、酸素プラズマアッシングやオゾン硫酸等の薬品耐性が飛躍的に向上させることができ、再生可能回数を大幅に増やすことができた。また、保護膜10の材料として酸化シリコン膜を用いることもできる。なお、この構造は、前記実施の形態1,3,4のいずれのマスクについても適用できる。
【0100】
(実施の形態6)
本実施の形態は、マスクの製造工程と、マスクの再利用工程と、半導体集積回路装置の製造工程とで構成を共有化する技術を説明するものである。ここでは、マスクも、ウエハも、同じクリンルームの中で処理する場合を例示している。これを図41によって説明する。
【0101】
まず、マスクの流れを説明すると、上記ブランクス上にコータで遮光パターン形成用のレジスト膜を塗布し、描画装置でマスク描画する(工程601a,602a)。続いて、現像を行って、作製したマスク(レジストマスク)をストッカに保管しておく(工程603a,604a)。そのマスクのパターンをスキャナ(露光装置)でウエハに露光した後(工程605)、マスク欠陥の判定を行って(工程606a)、欠陥が検出されたらレジスト膜の遮光パターンを剥離し(工程607a)、再度、レジスト膜の遮光パターンを形成すべく、コータによるレジスト塗布工程に戻る(工程601a)。ウエハ露光に用いられたマスクは、その後使用する予定がある場合はストッカに戻し(工程608a)、使用予定がない場合はレジスト膜の遮光パターンを剥離して(工程607a)、再生ブランクスとして活用する。
【0102】
一方、ウエハは、前工程(ウエハプロセス)で被膜形成等の処理を行った後(工程601b)、コータでレジスト膜を塗布し(工程602b)、前述のマスクを用いてスキャナで露光する(工程605)。現像を行ってレジストパターンを形成した後(工程603b)、ウエハ上で欠陥検査を行いマスク欠陥とウエハ処理起因欠陥を分離する(工程604b)。欠陥が検出された場合は、その情報をマスク側に提供する。マスク側では、マスク上に欠陥が存在するか否かを検査し、欠陥が検出されたら上記と同様にマスク上におけるレジスト膜の遮光パターンを剥離して再びレジスト膜の遮光パターンを形成する(工程606a、607a、601a〜604a)。上記ウエハ側での欠陥検査(工程604b)の後、測長SEM(Scanning Electron Microscope)、合わせ検査等のウエハ検査を行った後(工程605b、606b)、上記ウエハ上のレジストパターンをマスクにした加工または不純物導入等の処理を行い、レジスト膜を剥離して次の工程に進む(工程607b、608b)。
【0103】
この流れの中で同一クリンルーム内ということでスキャナを共有化し、欠陥検査情報等も有線、無線、光通信または記憶媒体等のような情報伝達手段を通じて共有化した。ただし、レジスト膜の剥離には別の装置を用いた。これはシリコン等からなるウエハと、石英ガラス等を主要部とするブランクスとでは重量、形状が異なり搬送系を適応させることが困難なことと、比熱が大幅に異なるためである。
【0104】
本実施の形態によれば、前記実施の形態1〜6で得られた効果の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
(1).マスクの製造工程と、マスクの再利用工程と、ウエハの製造工程とで構成を共有化することにより、それぞれ互いに関連のある工程を一体化して管理することができる。
(2).上記共有化により、各工程で得られる情報を、他の工程で有効に活用することができる。
(3).上記(2)により、例えば早期段階での欠陥修正や設計変更が可能となる。このため、材料や工程の無駄を低減することが可能となる。
(4).上記(1),(2)または(3)により、それぞれの工程を別々に管理する場合に比べて、マスクおよび半導体集積回路装置の製造効率の向上を図ることが可能となる。
(5).上記(1)〜(4)により、半導体集積回路装置の開発期間や製造期間を短縮することが可能となる。
(6).上記(3),(4)により、半導体集積回路装置のコストを低減することが可能となる。
【0105】
(実施の形態7)
一口にマスク基板(またはブランクス)といっても使用する露光波長により材質が異なり、またその表面の平面度に応じてランク分けがなされているものである。例えばi線(波長365nm)やKrFエキシマレーザ用のガラスと、ArFエキシマレーザ用のガラス、及びF2エキシマレーザ用のガラスでは含有されているOHの量や製法が異なる。この差は照射耐性等の差になる。透過率等の簡便な測定では判別困難で、材料組成状態等の高価な分析を行わないと品種、品質分けは難しい。
【0106】
ここで、通常のマスクを再生することを想定すると、クロム等のパターン部を剥離し、加えてガラス研磨を行って無垢のガラス板(マスク基板)に戻す。このため再生したマスク基板が、どの波長対応のものであったかを判別するのが困難になる。波長等を特定するためのマスク情報も除去されてしまうからである。また、マスク基板の平面度は転写性能を左右する重要なものであるが、ガラス研摩を行うため再生前と再生後とでは状態が異なり、平面度の再測定を行う必要がある。それとともに再生前の平面度が高くても再生後には低くなることがある。平面度のクラス分けは選別法によるものであって、高い平面度のマスク基板(またはブランクス)の出現率は低い。通常のマスクの再生法には、このような問題が生じる。
【0107】
本実施の形態では、このような課題を解決する方法を提供するものである。本実施の形態を、マスクの再利用手順を示した図42と、ブランクスの構造を示した図43および図44とを用いて説明する。
【0108】
まず、ガラスブランクスの平面度を測定する(工程701)。続いて、例えば管理番号、平面度、適応露光波長等の情報を文字、記号、バーコードなどの印に換えてメタル枠に記入する(工程702)。
【0109】
ここで、図43(a)はブランクスの平面図であり、(b)はその断面図である。図43には、管理番号11a、平面度等の品質情報11bおよび適応露光波長情報11c等のようなマスク情報パターン(ブランクス情報パターン)が、メタル枠(遮光パターン4a)の一部が除去されて文字表示された場合が例示されている。この場合は、メタル枠(遮光パターン4a)に情報を記入した場合を例示したが、マスク基板1上の光透過領域にメタルパターンを形成することで、これらの情報を記しても良い。
【0110】
また、図44(a)は他の例のブランクスの平面図であり、(b)はその断面図である。図44は、メタルを用いないブランクスであって、管理番号11a、平面度等の品質情報11bおよび適応露光波長情報11c等のようなマスク情報パターンが、マスク基板1の第2の主面の周辺領域に部分的に掘り込みを入れることで形成した場合が例示されている。マスク情報パターンとしてはバーコードを用いた。マスク基板1の掘り込みの時はパターン面(第1の主面)とは反対面側の第2の主面に堀り込んでおく方が、遮光パターン形成用のレジスト膜の塗布むら等が発生し難く望ましい。ただし、露光装置の吸着面に掘り込んではならない。なお、図44では、掘り込み表示とメタル印字とを併用しているが、片方のみでも良い。
【0111】
以上のような識別子形成工程後、ブランクスのパターン形成面上に、遮光パターン形成用のレジスト膜を塗布し(工程703)、マスクパターンを描画する(工程704)。現像を行ってブランクス上にレジスト膜からなる遮光パターンを形成し(工程705)、マスク(レジストマスク)を製造する。続いて、前記実施の形態1と同様にして、このマスクを使ったウエハ露光による欠陥検査を行った後(工程706,707)、ウエハ露光を行う(工程708)。欠陥検査で不合格になったマスクやウエハ露光使用済みになったマスクは、レジスト膜からなる遮光パターンを剥離し、洗浄、異物検査を経て(工程709〜711)、先程述べたマスク情報パターンを基に用途およびグレード分けし、保管管理する(工程712)。そして、用途や必要グレードに応じた再生ブランクスをその中から出庫し、再度レジスト膜の塗布工程(工程703)から上記手順にしたがって再生マスク(レジストマスク)を作製した。
【0112】
本実施の形態によれば、前記実施の形態1〜6で得られた効果の他に、以下の効果を得ることが可能となる。
【0113】
すなわち、マスク情報が再生工程で除去されない構造となっているため、用途、品質にあった再生ブランクスを効率的に供給することが可能となる。また、本再生工程では研磨を用いないのでブランクスの平面度は変わらない。管理番号等から作製時の平面度情報を使用することができ、平面度を再測定しなくても良い。このため、極めて簡単に、しかも短時間のうちに品質の高いブランクスを提供することが可能となる。すなわち、平面度の良い高品質ブランクスを新たに入手することなく繰り返し使用することが可能となる。さらに、管理番号等のマスク情報を読み取ることにより、特定の再生ブランクスを特定の会社に供給することが可能となる。また、管理番号等のマスク情報を読み取ることにより、例えばレチクルアライメント配置精度、フラットネス面内分布等のようなブランクス固有の情報を良好に管理することが可能となる。
【0114】
(実施の形態8)
本実施の形態8は、本発明の技術思想を、例えばツイン・ウエル方式のCMIS(Complementary MIS)回路を有する半導体集積回路装置の製造に適用した場合について説明する。
【0115】
図45は、その製造工程中におけるウエハ6の要部断面図である。ウエハ6は、例えば平面が円形状の半導体薄板からなる。ウエハ6を構成する半導体基板6sは、例えばn-形のシリコン(Si)単結晶からなり、その上部には、例えばnウエルNWLおよびpウエルPWLが形成されている。nウエルNWLには、例えばリンまたはヒ素(As)が導入されている。また、pウエルPWLには、例えばホウ素が導入されている。
【0116】
この半導体基板6sの主面には、例えば酸化シリコン膜からなる分離用のフィールド絶縁膜12がLOCOS(Local Oxidization of Silicon)法等によって形成されている。なお、分離部は溝型としても良い。すなわち、半導体基板6sの厚さ方向に掘られた溝内に絶縁膜を埋め込むことで分離部を形成しても良い。このフィールド絶縁膜12によって囲まれた活性領域には、nMISQnおよびpMISQpが形成されている。
【0117】
nMISQnおよびpMISQpのゲート絶縁膜13は、例えば酸化シリコン膜からなり、熱酸化法等によって形成されている。また、nMISQnおよびpMISQpのゲート電極14は、ウエハ6の主面上に、例えば低抵抗ポリシリコンからなるゲート形成用の導体膜をCVD法等によって堆積した後、その膜を、上記マスクを用いたホトリソグラフィ技術と通常のエッチング技術とによってパターン加工することで形成されている。特に限定されないが、ゲート長は、例えば0.15μm程度である。
【0118】
nMISQnのソースまたはドレインを形成する半導体領域15は、ゲート電極14をマスクとして、例えばリンまたはヒ素を半導体基板6sにイオン注入法等によって導入することにより、ゲート電極14に対して自己整合的に形成されている。また、pMISQpのソースまたはドレインを形成する半導体領域16は、ゲート電極14をマスクとして、例えばホウ素を半導体基板6sにイオン注入法等によって導入することにより、ゲート電極14に対して自己整合的に形成されている。
【0119】
ただし、上記ゲート電極14は、例えば低抵抗ポリシリコンの単体膜で形成されることに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば低抵抗ポリシリコン膜上にタングステンシリサイドやコバルトシリサイド等のようなシリサイド層を設けてなる、いわゆるポリサイド構造としても良いし、例えば低抵抗ポリシリコン膜上に、窒化チタンや窒化タングステン等のようなバリア導体膜を介してタングステン等のような金属腹を設けてなる、いわゆるポリメタル構造としても良い。
【0120】
このような半導体基板6s上に、図46に示すように、例えば酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜17aをCVD法等によって堆積した後、その上面にポリシリコン膜をCVD法等によって堆積する。続いて、そのポリシリコン膜を、マスクを用いたホトリソグラフィ技術およびエッチングによってパターニングした後、そのパターニングされたポリシリコン膜の所定領域に不純物を導入することにより、ポリシリコン膜からなる配線18Lおよび抵抗18Rを形成する。
【0121】
その後、図47に示すように、半導体基板6s上に、例えば酸化シリコン膜からなるHLD膜17bを堆積した後、層間絶縁膜17aおよびHLD膜17bに半導体領域15,16および配線18Lの一部が露出するようなコンタクトホール19を、上記マスクを用いたホトリソグラフィ技術およびエッチングによって穿孔する。さらに、半導体基板6s上に、例えばチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)およびタングステン(W)からなる金属膜を順次スパッタリング法およびCVD法等によって堆積した後、その金属膜上に、上記マスクを用いたホトリソグラフィでレジストパターンを形成した後、エッチングすることにより、図48に示すように、第1層配線20Lを形成する。これ以降は、第1層配線20Lと同様に第2層配線以降を形成し、半導体集積回路装置を製造する。
【0122】
例えばカスタムLSI製品では、特に、第1層配線を中心にマスクデバッグ(マスクの修正や変更を含む)が行われることが多い。マスクデバッグでは、少量のウエハ露光を行うだけでそのマスクは用済みになり、かつ、1製品を製造するのに必要なマスク枚数も多くなるので、この工程に本発明の技術思想を適用することにより、大きなコスト低減効果を得ることができる。
【0123】
(実施の形態9)
本実施の形態は会社間でのマスクの流れと料金の決め方に関するものである。図49は、本実施の形態のマスクの流れの概要の一例を示したもので、この図を参考にしながら説明する。なお、ここで用いるブランクスとしては、前記図8,9,10,21のブランクスを例示することができる。また、遮光パターンや遮光膜を遮光部と略す。
【0124】
A社(ブランクス供給業者)は、ブランクスを供給する業者でブランクスメーカ、あるいはブランクス再生業者である。A社は、ユーザの要求に応じた品質のブランクスをユーザに供給するとともに再生に回すブランクスを回収する。B社およびC社(マスク使用業者)は自社内にマスクショップを持つICファンドリあるいはICチップメーカである。D社およびE社(マスク使用業者)はマスクメーカであり、F社およびG社(マスク使用業者)は自社内にマスクショップを持たないICチップメーカである。ただし、マスクの流れが本質であり、各社は例示にすぎない。例えば業者の数はこの数に規定されるものではなく、例えばICメーカはH社、I社と数が増えても構わない。また、F社やG社はICファンドリでも構わない。なお、ここでは製品としてIC(Integrated Circuit)と表現しているが、これはシリコンやガリウムヒ素(GaAs)を基板とする半導体ICの他、TFTパネル、液晶パネル等、種々の製品を代表する一例にすぎない。
【0125】
A社は、適応露光波長、平面度などのグレードを示す識別子と管理番号が前記実施の形態7に示された方法で形成されたブランクスを入手あるいは自社内で作製し、保管管理しておく。ここで、ユーザが要求するときは管理番号を省いても良い。ユーザの即納要求に即応するため、グレード毎に仕分けして保管管理することが好ましい。
【0126】
ユーザ(ここではB〜E社)はA社に発注を出してブランクスを出荷してもらう。B社に納入されたブランクスは、前記実施の形態1,2で述べた方法によってレジスト塗布、マスク描画、現像、ウエハ露光、欠陥検査を行う。欠陥検査が不合格のときはB社内でマスクにおけるレジスト膜からなる遮光部を剥離し、そのマスクをA社に回収してもらう。欠陥検査に合格すればそのマスクはウエハ露光に使用し、マスクが用済みになった時点でマスク上のレジスト膜からなる遮光部を剥離する。自社内でマスク上のレジスト膜からなる遮光部を剥離することによりパターンデータ等の機密事項が社外に漏洩する心配がなくなる。ファンドリでは、特に顧客情報の漏洩があってはならないのでこのことは重要なことである。
【0127】
C社においても同様の工程でマスクを作製し、使用するが、欠陥検査不合格のマスクとウエハ露光用済みのマスクは、レジスト膜の遮光部を剥離することなくA社に引き取ってもらう。
【0128】
D社に納入されたブランクスはレジスト膜の塗布、欠陥検査、マスク描画、現像を行ってマスクとしてF社やG社のICメーカに出荷する。欠陥検査が不合格になった場合は、レジスト膜からなる遮光部を剥離してA社に送る。F社はそのマスクを使ってウエハ露光し、ウエハ上のパターンを欠陥検査してマスク欠陥の有無を判定する。合格の場合はウエハ露光に使用する。不合格の場合もマスク用済みの場合もD社に戻す。D社では、レジスト膜からなる遮光部を剥離し、A社に送る。G社でもF社と同様にそのマスクを使ってウエハ露光し、ウエハ上のパターンを欠陥検査してマスク欠陥の有無を判定する。ただし、G社では、F社と異なり、欠陥検査が不合格の場合も用済みの場合もA社に戻す。
【0129】
A社に戻ってきたマスクは、レジスト膜からなる遮光部が被着されている場合は、まず、そのレジスト膜の剥離を行い、洗浄を行う。そのレジスト膜が既に剥離されている場合は洗浄を行う。その後、異物検査を行う。異物検査の合格基準は基準サイズ以上の異物が基準数以下になることである。ここで異物は付着異物の他、傷等の欠け欠陥も含まれる。異物が残っている場合は再度洗浄と異物検査を行う。基準回数以上の洗浄を行っても異物検査に合格しないマスクは破棄する。異物検査に合格したマスクはグレード識別子や管理番号を基に平面度や適応波長のグレード分けを行う。また、必要に応じて適応波長の光に対する透過率を測定する。これらのグレード毎に、このマスクブランクスを仕分けして保管し、ユーザの求めに応じて、要求に沿ったグレードのブランクスを再生ブランクスとして出荷する。なお、ここでの仕分けとは、グループ化されて管理されていることを意味し、必ずしもかたまって保管しておく必要はない。ブランクスの依頼やマスクの再生依頼等は、各社または各部署の担当者が、A社等の用意したホームページまたは通信エリアに対してインターネット回線または専用回線のような通信回線を通じてアクセスすることで行うことが可能となっている。もちろん、電話回線や他の通信手段等によって上記依頼を行うことも可能となっている。このようにすることで、マスクの製造および再生の循環を効率的に行うことが可能となる。また、A社は、ブランクスやマスクの再生に関する情報を、広域的に、しかも即座に供給することが可能となる。なお、上記の例でもレジストマスクの欠陥検査に際してテスト露光を行う場合について説明しているが、レジストマスクの欠陥検査は、前記実施の形態1と同様に、テスト露光するものに限定されず、露光することなくマスクの欠陥を検査する方法を採用しても良い。
【0130】
このようなマスクの流れにおいて、A社とB社との間の取引の料金を、例えば以下のようにした。
【0131】
まず、A社がB社に出荷するブランクスの出荷量に応じてB社がA社に引き渡すブランクスの値段を変える、あるいはA社がB社に出荷するブランクスの出荷量に対するB社がA社に引き渡すブランクスの回収量の比、すなわち、回収率に応じてブランクスの出荷価格を変える。また、A社は、回収するブランクスの平面度グレードおよび適応波長に応じて回収ブランクスの値段を変える。このようにするとブランクスの回収率が上がり、したがって、再利用率も上がることから系全体としてブランクスにかかるコストが下がる。この効果は、特に高いグレードのブランクスにおいて大きい。A社はブランクス再生処理業務およびブランクス管理業務を通じて利益を得ることができ、B社は用済みになったブランクスを活用することでコスト低減が図れるといった効果が得られる。この関係はA社とC社との間およびA社とD社との間でも同様である。さらに、このリサイクルシステムによって省資源化が進むので社会環境にも効果がある。
【0132】
また、G社のようにA社が直接ブランクスを出荷していない業者からもグレード表示のあるブランクスをそのグレード(平面度および適応波長)に応じた価格でA社は引き取る。A社は調達コストがその価値に見合ったものとなるため利益を出し易くなる。また、A社は、A社の管理番号がついたブランクスを通常のブランクスより高値で引き取る。自社のブランクスでない場合、製造番号等を付け加える工程が必要となりコスト高になる上、他のブランクス再生業者に流れ、回収率が下がるのを防止するためである。回収率が下がれば新品ブランクスの比率が上がり、A社はコスト高となるからである。
【0133】
本実施の形態によれば、マスクの製造、マスクの再生およびそのマスクを用いた製品の製造間の連携を効率的に行うことができる。また、資源の有効活用が可能となる。これらにより、経済および産業の向上を促進させることが可能となる。
【0134】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0135】
例えば前記実施の形態9において、A社は遮光部形成用のレジスト膜を塗布したブランクスを各社に供給することもできる。この場合、各社はレジスト塗布の次の工程からマスク製造あるいは再生を行えば良い。
【0136】
また、前記実施の形態9において、F社またはG社は、マスクのレジスト膜からなる遮光パターンを除去した後、それによって得られたブランクスをD社またはA社に返却しても良い。
【0137】
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるCMIS回路を有する半導体集積回路装置の製造方法に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)またはフラッシュメモリ(EEPROM;Electric Erasable Programmable Read Only Memory)等のようなメモリ回路を有する半導体集積回路装置、マイクロプロセッサ等のような論理回路を有する半導体集積回路装置あるいは上記メモリ回路と論理回路とを同一半導体基板に設けている混載型の半導体集積回路装置にも適用できる。この他、例えば半導体装置、超電導装置、マイクロマシーン、磁気ヘッド、電子デバイスまたは液晶パネル等の製造に用いられるホトリソグラフィ技術に適用して有効である。
【0138】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下の通りである。
(1).本発明によれば、マスクに形成されたレジスト膜からなる遮光パターンを剥離した後、そのマスクにレジスト膜からなる新たな遮光パターンを形成することでマスクを再生することにより、マスクを再利用することが可能となる。
(2).上記(1)により、マスクのコストを下げることが可能となる。
(3).上記(1)により、省資源、環境対策の面でも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図、(c)および(d)は(b)の要部拡大断面図である。
【図2】(a)は本発明の一実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図3】(a)は本発明の一実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるホトマスクの製造技術のフロー図である。
【図5】(a)は本発明の一実施の形態であるホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図6】(a)は図5に続くホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図7】(a)は図6に続く図1のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図8】(a)は図7に続く図1のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図9】(a)は図2のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図10】(a)は図2のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図11】(a)は図8に続く図1のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図12】(a)はパターン形成工程における半導体ウエハの要部平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図13】(a)は図12に続くパターン形成工程における半導体ウエハの要部平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図14】(a)は図13に続くパターン形成工程における半導体ウエハの要部平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図15】(a)は本発明の一実施の形態である図1のホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図16】(a)は図15に続く図1のホトマスクの再生工程におけるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図17】(a)は図16に続く図1のホトマスクの再生工程における一例の平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図18】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図、(c)および(d)は(b)の要部拡大断面図である。
【図19】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図20】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図21】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図22】(a)は図21に続く本発明の他の実施の形態であるホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の要部拡大断面図である。
【図23】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の要部拡大断面図である。
【図24】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の要部拡大断面図である。
【図25】(a)は本発明の他の実施の形態であるホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の要部拡大断面図である。
【図26】(a)は本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図27】(a)は本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図28】(a)は本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図29】本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの製造技術のフロー図である。
【図30】(a)は本発明のさらに他の実施の形態である図26のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図31】(a)は図30に続く本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図32】(a)は本発明のさらに他の実施の形態である図27のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図33】(a)は本発明のさらに他の実施の形態である図28のホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図34】(a)は図31に続く本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの製造工程中における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図35】(a)は本発明のさらに他の実施の形態である図26のホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の要部拡大断面図である。
【図36】(a)は図35に続く本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図37】(a)は図36に続く本発明のさらに他の実施の形態であるホトマスクの再生工程における平面図、(b)は(a)のA−A線の断面図である。
【図38】(a)は本発明の異なる実施の形態であるホトマスクの要部平面図、(b)は(a)によって転写されるパターンの平面図、(c)は(a)のホトマスクの再生処理工程における要部平面図、(d)は(c)のホトマスクによって転写されるパターンの平面図である。
【図39】(a)は本発明のさらに異なる実施の形態であるホトマスクの断面図、(b)は(a)のホトマスクの再生処理工程における断面図である。
【図40】(a)は本発明のさらに異なる実施の形態であるホトマスクの断面図、(b)は(a)のホトマスクの再生処理工程における断面図である。
【図41】本発明の他の異なる実施の形態であるホトマスクおよび半導体ウエハの製造フロー図である。
【図42】本発明のさらに他の異なる実施の形態であるホトマスクおよび半導体ウエハの製造フロー図である。
【図43】(a)は本発明のさらに他の異なる実施の形態であるホトマスクの平面図、(b)は(a)の断面図である。
【図44】(a)は本発明のさらに他の異なる実施の形態である他のホトマスクの平面図、(b)は(a)の断面図である。
【図45】本発明の実施の形態であるホトマスクを用いた半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図46】図45に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図47】図46に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図48】図47に続く半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図である。
【図49】本発明の他の実施の形態であるホトマスクの製造および再利用経路を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 マスク基板
2a 光透過領域
2b,2c 光透過パターン
2d 光透過領域
2e 光透過パターン
2f 光透過領域
3 レジスト膜
3a 遮光パターン
3a1 吸光性有機膜
3a2 感光性有機膜
3b 遮光膜
3c〜3f 遮光パターン
4a〜4d 遮光パターン
4e 遮光パターン
4f 遮光膜
5 レジスト膜
5a レジストパターン
6 半導体ウエハ
7 絶縁膜
8 導体膜
8a〜8c 導体膜パターン
9 レジスト膜
9a レジストパターン
10 保護膜
11a 管理番号
11b 品質情報
11c 適応露光波長情報
12 フィールド絶縁膜
13 ゲート絶縁膜
14 ゲート電極
15,16 半導体領域
17a 層間絶縁膜
17b HLD膜
18L 配線
18R 抵抗
19 コンタクトホール
20L 第1層配線
M1a,M1b,M1c ホトマスク
M2a,M2b,M2c ホトマスク
M3a,M3b,M3c ホトマスク
M4,M5a,M5b ホトマスク
Qp pチャネル型のMIS・FET
Qn nチャネル型のMIS・FET

Claims (26)

  1. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法;
    (a)マスク基板上にレジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部をパターン形成する工程、
    (b)前記レジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部を剥離する工程、
    (c)前記レジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部を剥離した後のマスク基板上にレジスト膜からなる集積回路用の第2の遮光部をパターン形成する工程、
    (d)前記(a)工程の前に、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有し、
    前記マスク情報パターンを、マスク基板に形成された溝、マスク基板上に形成されたメタルからなる遮光パターンまたはその両方によって形成するホトマスクの製造方法。
  2. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法;
    (a)マスク基板上にレジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部をパターン形成する工程、
    (b)前記レジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部を検査する工程、
    (c)前記検査の結果、不合格であった場合は、前記レジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部を剥離する工程、
    (d)前記レジスト膜からなる集積回路用の第1の遮光部を剥離した後のマスク基板上にレジスト膜からなる集積回路用の第2の遮光部をパターン形成する工程、
    (e)前記(a)工程の前に、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有し
    前記マスク情報パターンを、マスク基板に形成された溝、マスク基板上に形成されたメタルからなる遮光パターンまたはその両方によって形成することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  3. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法;
    (a)マスク基板上にメタルからなる遮光膜を堆積する工程、
    (b)前記メタルからなる遮光膜をパターン加工することにより、前記マスク基板において集積回路パターン領域の外周の周辺領域にメタルからなる遮光部を形成する工程、
    (c)前記メタルからなる遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成する工程、
    (d)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する工程、
    (e)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離した後のマスク基板において前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第2の遮光部をパターン形成する工程。
  4. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法;
    (a)マスク基板上にメタルからなる遮光膜を堆積する工程、
    (b)前記メタルからなる遮光膜をパターン加工することにより、前記マスク基板において集積回路パターン領域の外周の周辺領域にメタルからなる遮光部を形成する工程、
    (c)前記メタルからなる遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成する工程、
    (d)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を検査する工程、
    (e)前記検査の結果、不合格であった場合は、前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する工程、
    (f)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離した後のマスク基板において集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第2の遮光部をパターン形成する工程。
  5. 請求項3または4記載のホトマスクの製造方法において、
    前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する前の工程において、前記メタルからなる遮光部に保護膜を形成することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のホトマスクの製造方法において、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  7. 請求項6記載のホトマスクの製造方法において、
    前記マスク情報パターンを、マスク基板に形成された溝、前記メタルからなる遮光部の一部が除去された光透過パターンまたはその両方によって形成することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  8. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法;
    (a)マスク基板上にメタルからなる遮光膜を堆積する工程、
    (b)前記メタルからなる遮光膜をパターン加工することにより、前記マスク基板において集積回路パターン領域にメタルからなる第1の遮光部を形成し、前記集積回路パターン領域の外周の周辺領域にメタルからなる第2の遮光部を形成する工程、
    (c)前記メタルからなる第1、第2の遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成する工程、
    (d)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する工程、
    (e)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離した後のマスク基板において集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第2の遮光部をパターン形成する工程。
  9. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法;
    (a)マスク基板上にメタルからなる遮光膜を堆積する工程、
    (b)前記メタルからなる遮光膜をパターン加工することにより、前記マスク基板において集積回路パターン領域にメタルからなる第1の遮光部を形成し、前記集積回路パターン領域の外周の周辺領域にメタルからなる第2の遮光部を形成する工程、
    (c)前記メタルからなる第1、第2の遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成する工程、
    (d)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を検査する工程、
    (e)前記検査の結果、不合格であった場合は、前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する工程、
    (f)前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離した後のマスク基板において集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第2の遮光部をパターン形成する工程。
  10. 請求項8または9記載のホトマスクの製造方法において、
    前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する前の工程において、前記メタルからなる第1,第2の遮光部に保護膜を形成することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項に記載のホトマスクの製造方法において、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  12. 請求項11記載のホトマスクの製造方法において、
    前記マスク情報パターンを、マスク基板に形成された溝、前記メタルからなる第2の遮光部の一部を除去することで形成された光透過パターンまたはその両方によって形成することを特徴とするホトマスクの製造方法。
  13. 請求項1,2,6,7または12記載のホトマスクの製造方法において、前記マスク情報パターンは、マスク基板の管理番号または品質を示すものであることを特徴とするホトマスクの製造方法。
  14. 請求項13記載のホトマスクの製造方法において、
    前記品質は、適応する露光光源、マスク基板の平面度またはその両方であることを特徴とするホトマスクの製造方法。
  15. 請求項3〜14のいずれか1項に記載のホトマスクの製造方法において、
    前記メタルの遮光膜が、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、窒化タングステン、タングステンシリサイド、モリブデンシリサイドあるいはそれらの積層膜からなることを特徴とするホトマスクの製造方法。
  16. (a)マスク基板上にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成することによりホトマスクを製造する工程、
    (b)前記ホトマスクを用いて露光処理を行うことにより、被処理基板に所望のパターンを転写する工程、
    (c)前記ホトマスクにおける前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離することにより、前記マスク基板からなるホトマスクブランクスを再製造する工程、
    (d)前記(a)工程の前に、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有し
    前記マスク情報パターンを、マスク基板に形成された溝、マスク基板上に形成されたメタルからなる遮光パターンまたはその両方によって形成することを特徴とするホトマスクブランクスの製造方法。
  17. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクブランクスの製造方法;
    (a)集積回路パターン領域の外周の周辺領域にメタルからなる遮光部を有するマスク基板を用意する工程、
    (b)前記メタルからなる遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成することによりホトマスクを製造する工程、
    (c)前記ホトマスクを用いて露光処理を行うことにより、被処理基板に所望のパターンを転写する工程、
    (d)前記ホトマスクにおける前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離することにより、前記メタルの遮光部を有するマスク基板からなるホトマスクブランクスを再製造する工程。
  18. 請求項17記載のホトマスクブランクスの製造方法において、前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する前の工程において、前記メタルからなる遮光部に保護膜を形成することを特徴とするホトマスクブランクスの製造方法。
  19. 請求項17または18記載のホトマスクブランクスの製造方法において、
    前記メタルの遮光膜が、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、窒化タングステン、タングステンシリサイド、モリブデンシリサイドあるいはそれらの積層膜からなることを特徴とするホトマスクブランクスの製造方法。
  20. 請求項17、18または19記載のホトマスクブランクスの製造方法において、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有することを特徴とするホトマスクブランクスの製造方法。
  21. 請求項20記載のホトマスクブランクスの製造方法において、前記マスク情報パターンを、マスク基板に形成された溝、前記メタルからなる第2の遮光部の一部を除去することで形成された光透過パターンまたはその両方によって形成することを特徴とするホトマスクブランクスの製造方法。
  22. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの再生方法;
    (a)集積回路パターン領域の外周の周辺領域にメタルからなる遮光部を有するマスク基板を用意する工程、
    (b)前記メタルからなる遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成することによりホトマスクを製造する工程、
    (c)前記ホトマスクを用いて露光処理を行うことにより、被処理基板に所望のパターンを転写する工程、
    (d)前記ホトマスクにおける前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離することにより、前記メタルの遮光部を有するマスク基板を再製造する工程、
    (e)前記メタルからなる遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第2の遮光部をパターン形成することによりホトマスクを再生する工程。
  23. 以下の工程を有することを特徴とするホトマスクの再生方法;
    (a)集積回路パターン領域に形成されたメタルからなる第1の遮光部と、前記集積回路パターン領域の外周の周辺領域に形成されたメタルからなる第2の遮光部とを有するマスク基板を用意する工程、
    (b)前記メタルからなる第1、第2の遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第1の遮光部をパターン形成することによりホトマスクを製造する工程、
    (c)前記ホトマスクを用いて露光処理を行うことにより、被処理基板に所望のパターンを転写する工程、
    (d)前記ホトマスクにおける前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離することにより、前記メタルの第1,第2の遮光部を有するマスク基板を再製造する工程、
    (e)前記メタルからなる第1,第2の遮光部を有するマスク基板において、前記集積回路パターン領域にレジスト膜からなる第2の遮光部をパターン形成することによりホトマスクを再生する工程。
  24. 請求項22または23記載のホトマスクの再生方法において、前記レジスト膜からなる第1の遮光部を剥離する前の工程において、前記メタルからなる遮光部に保護膜を形成することを特徴とするホトマスクの再生方法。
  25. 請求項22または23記載のホトマスクの再生方法において、
    前記メタルの遮光膜が、タングステン、モリブデン、タンタル、チタン、窒化タングステン、タングステンシリサイド、モリブデンシリサイドあるいはそれらの積層膜からなることを特徴とするホトマスクの再生方法。
  26. 請求項22〜25のいずれか1項に記載のホトマスクの再生方法において、前記(a)工程後、前記(b)工程の前に、前記マスク基板にマスク情報パターンを形成する工程を有することを特徴とするホトマスクの再生方法。
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