JP3767124B2 - ディスク自動選択装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転自在なロータリーテーブル上に略直立して狭ピッチで載置した複数のディスクから一つのディスクを選択して、この一つのディスクをディスク搬送手段によりディスク駆動部にローディングするディスク自動選択装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多数枚のディスクから一つの(所望の)ディスクを選択するディスク自動選択装置は各種の形態構造があるものの、特開平9−82007号公報に多数枚(100枚)のディスクをロータリーテーブル上に収納したディスク装置が開示されている。
【0003】
図21は従来のディスク装置の前面扉を開いた状態の外観斜視図、
図22は従来のディスク装置を説明するための図であり、(A)は装置の初期状態を示し、(B)はディスクをロータリーテーブルからディスク再生機構にローディングする状態を示し、(C)はディスクをディスク再生機構のディスクテーブルに装着した状態を示した図である。
【0004】
図21及び図22に示した従来のディスク装置100は、上記した特開平9−82007号公報に記載されたものであり、ここでは簡略に説明に説明する。
【0005】
図21に示した従来のディスク装置100において、筐体101の前面に取り付けたフロントパネル102に開口部102aが形成されており、この開口部102aに前面扉103が開閉自在に設けられている。また、筐体101内で開口部102aの奥には、多数枚(100枚)のディスクDを載置したロータリーテーブル104の一部が臨んでいる。
【0006】
次に、図22(A)に示した如く、従来のディスク装置100では、筐体101内にロータリーテーブル104が底板101aに固定した支軸105を中心に回転自在に設けられ、このロータリーテーブル104上で円周に沿って放射状に形成したスリット状開口を有する多数のディスク収納部104aに多数枚(100枚)のディスクDが略直立して載置されており、ディスク番号を入力して選択した一つのディスクD(以下、所望のディスクDと記す)をロータリーテーブル104の回転により待機位置から取出位置まで移動して、所望のディスクDをディスク搬送手段によりディスク再生機構110のディスクテーブル111に装着するものである。
【0007】
ここで、ディスク搬送手段として、第1のアーム106がロータリーテーブル104上で取出位置に至ったディスク収納部104aのスリット状開口を臨んで回動軸108を中心に回動可能に設けられている。また、第2のアーム107がロータリーテーブル104上で取出位置に至った所望のディスクDの左側方に回動軸108を中心に回動可能に設けられている。更に、ロータリーテーブル104の左側方に設けたディスク再生機構110より上方で且つロータリーテーブル104上で取出位置に至った所望のディスクDの上方にディスクガイド109が上下動可能に設けられている。
【0008】
そして、ロータリーテーブル104上で取出位置に至った所望のディスクDを取り出す前の状態では、第1,第2のアーム106,107が所望のディスクDの外周部から退避している。一方、ディスクガイド109は所望のディスクDの外周上部に接近した位置に位置している。
尚、後述する本願の実施例では、第2のアーム107に相当して第1アームをロータリーテーブルの側方に設け、第1のアーム106に相当して第2アーム12をロータリーテーブルのディスク載置用スリットに臨ませている。
【0009】
次に、図22(B)に示した如く、ロータリーテーブル104上で取出位置に至った所望のディスクDをディスク再生機構110のディスクテーブル111にローディングする時には、第1のアーム106を回動軸108を中心に反時計方向に回動して、第1のアーム106をディスク収納部104aのスリット状開口に進入させて、この第1のアーム106に形成した第1の搬送爪106aで所望のディスクDの外周下部を持ち上げ、且つ、第2のアーム107を回動軸108を中心に時計方向に回動して、この第2のアーム107に形成した第2の搬送爪107aで所望のディスクDの外周左側方部を掴み、その後、第1,第2のアーム106,107で所望のディスクDを挟み込んだまま、第1,第2のアーム106,107をディスク再生機構110側に回動することにより、所望のディスクDの外周上部がディスクガイド109に案内されて、所望のディスクDをディスクテーブル111にローディングしている。
【0010】
次に、図22(C)に示した如く、所望のディスクDをディスクテーブル111に装着した後に、第1,第2のアーム106,107及びディスクガイド109を所望のディスクDの外周部から退避させている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来のディスク装置100では、フロントパネル102の開口部102aに設けた前面扉103を開蓋して、開口部102aからディスクDを挿入して、ロータリーテーブル104上に多数枚(100枚)のディスクDを載置したり、あるいは、開口部102aからロータリーテーブル104上に載置したディスクDを別なディスクDと交換できるようになっていると共に、ロータリーテーブル104上に載置した多数枚のディスクDから選択した所望のディスクDをディスク再生機構110のディスクテーブル111に自動的にローディングできるものの、市場では更により多数枚(200枚程度)のディスクDをロータリーテーブル104上に載置できるものが要求されている。
【0012】
この場合、ロータリーテーブル104の外径を大きくすることなく、多数枚 (200枚)のディスクDをロータリーテーブル104上でスリット状開口を有するディスク収納部104aに載置するためには、ロータリーテーブル104上で隣り合うディスク収納部104aの間隔(ピッチ)を狭めなければならない。
【0013】
しかしながら、ロータリーテーブル104上で隣り合うディスク収納部104aの間隔を狭めた場合に、隣り合うディスクDの間隔も当然狭まってしまう。これによって、ロータリーテーブル104上に載置した多数枚のディスクDから交換したいディスクDを指定して、交換したいディスクDをフロントパネル102の開口部102aに臨ませても、交換すべきディスクDを手で掴み出すことができにくくなってしまう。尚、従来の場合には、ディスク収納枚数が100枚であることから、ロータリーテーブル104上で隣り合うディスクDの間隔が広いため、交換すべきディスクDを手で掴み出すことができるものである。
【0014】
そこで、ロータリーテーブル上でディスク収納間隔を狭めて多数枚(200枚)のディスクを載置する場合、ロータリーテーブル上から交換したいディスクDを容易に掴み出すことができるディスク交換手段を筐体の前面側に設ける必要が生じている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、次の手段を有する。
すなわち、筐体と、ディスクが略直立に載置される複数のディスク載置部を有し前記筐体内に回転自在に設けられたロータリーテーブルと、ターンテーブルを有するディスク駆動部と、前記複数のディスク載置部に載置された複数のディスクから一つのディスクを選択して前記ターンテーブルにローディングするディスク搬送部と、を備えたディスク自動選択装置において、
前記ディスク載置部を略等間隔で放射状に形成されたスリットとし、前記筐体の前面に前記ディスクの交換用の開口部と該開口部を開閉するドアーとを設ける一方、前記開口部の内側近傍に、前記スリットを下方から臨んで上下動可能とされ前記スリットに載置されたディスクを前記スリットより上方に持ち上げるリフトアームを設け、前記ドアーの開閉と前記リフトアームの上下動とを、モータによって回転する一つのカムギアで行うよう構成して成ることを特徴とするディスク自動選択装置である。
【0016】
また、上記発明のディスク自動選択装置において、
前記筐体の前面に開口した開口部にドアーを開閉自在に設けると共に、前記ドアーの開閉と前記リフトアームの上下動とをモータによって回転する一つのカムギヤで行うことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るディスク自動選択装置の一実施例を図1乃至図20を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明に係るディスク自動選択装置の外観を示した斜視図、
図2は本発明に係るディスク自動選択装置を説明するための斜視図、
図3は本発明に係るディスク自動選択装置において、ディスク交換手段を説明するための斜視図、
図4は図2に示したロータリーテーブルに形成した第1,第2光検出板と、第1〜第3光センサを拡大して示した平面図、
図5は図4に示した第1〜第3光センサの出力波形を示した図、
図6は図2に示したロータリーテーブルの取出位置近傍を拡大して示した正面図である。
【0019】
図1に示した如く、本発明に係るディスク自動選択装置1の外観を構成する筐体30は箱状に形成されており、この筐体30の前面に取り付けたフロントパネル31には、ディスク交換用の開口部31aが形成されている。
【0020】
また、フロントパネル31に形成した開口部31aには、円弧状ドア32が左右方向(矢印方向)に開閉自在に設けられている。この円弧状ドア32は、開口部31aの奥に臨んで多数枚のディスクDを載置したロータリーテーブル4の外径より一回り大きな径に形成されて、ロータリーテーブル4の外周部に沿って移動可能になっている。
【0021】
また、ディスク自動選択装置1には、再生したいディスク番号または交換したいディスク交換番号を入力したり、各種の動作を指令する釦類がフロントパネル31及びリモコン33に設けられている。
【0022】
次に、図2に示したディスク自動選択装置1では、筐体30(図1)内で基台となるシャーシベース2上に中心軸3が固定設置され、この中心軸3にディスク収納部となる大径のロータリーテーブル4の中心孔4aを嵌合させて、中心軸3を中心にロータリーテーブル4が時計方向,反時計方向に回転自在に設けられている。この際、ロータリーテーブル4の直径は、約340mmである。
【0023】
また、ロータリーテーブル4は、上面4b側から下面4c側を一部貫通して複数のディスク載置用スリット4dが円周に沿って略等間隔に且つ外周部4eに向かって放射状に形成されている。この際、複数のディスク載置用スリット4dは、ロータリーテーブル4の外径をそれ程大きくすることなく、隣り合うディスク載置用スリット4dの間隔(ピッチ)を狭めて多数枚(約200枚)のディスクDを載置できるように放射状に形成されている。また、複数のディスク載置用スリット4dには、図6に拡大して示したように、12cm径のCD(コンパクトディスク)又は8cm径のCD(コンパクトディスク)が混在して載置できる。更に、複数のディスク載置用スリット4dは、後述するリフトアーム43及び第2アーム13が進入する中央開口の両端を円弧状に閉鎖して、この円弧状部位で12cmCD又は8cmCDの外周部を確実に位置決めしながらディスクDを円周に沿って略等間隔に且つロータリーテーブルの外周部4eに向かって放射状に略直立した状態に載置している。
【0024】
また、ロータリーテーブル4の外周部4eに沿ってディスク番号が表示され、且つ、外周部4eの下方には歯車部4fが円周に沿って形成されており、この歯車部4fに平歯車5の小歯部5aが常時噛合し、且つ、この小歯部5aと一体の大歯部5bは図示しない歯車列からなる減速機構部6を介してモータ7と連結している。
【0025】
また、フロントパネル31(図1)の開口部31aの内側近傍でディスクDの交換位置には、本発明の要部となるディスク交換手段が設けられている。
【0026】
即ち、図3に拡大して示した如く、ロータリーテーブル4の上方でディスクDの交換位置には、ドアガイド兼用ディスクガイド34がシャーシベース2上に固定した中心軸3に対して取付けられており、このドアガイド兼用ディスクガイド34はロータリーテーブル4の上方で固定されて円弧状ドア32の上方部位をドアガイド部34aでガイドすると共に、交換したいディスクDをディスクガイド部34bでガイドしている。この際、円弧状ドア32の下方部位は、シャーシベース2に形成したドアガイド部2aでガイドされている。
【0027】
また、円弧状ドア32の内側でシャーシベース2上には、カムギア35が中心軸36を中心に回転自在に設けられており、このカムギア35は平歯車37,歯車列からなる減速機構部38を介してモータ39と連結している。
【0028】
上記カムギア35は下段と上段が同一径に形成されて、上段側に欠歯部35aが形成されており、欠歯部35aを形成した上段側に円弧状ドア32に形成した円弧状ラック部32aが噛合する一方、下段側に上記平歯車37が噛合している。そして、カムギア35の回転により円弧状ドア32が矢印方向に開蓋し、円弧状ラック部32aがカムギア35の欠歯部35aに至った時に円弧状ドア32が開ききった位置で停止しているものの、ディスク交換のためにカムギア35が更に回転できるようになっている。
【0029】
また、カムギア35の近傍に、レバー40が回動軸41を中心に回動可能に設けられ、このレバー40の一端側に形成したボス部40aをカムギア35の上面に形成したカム溝35bに嵌合させている。また、レバー40の近傍に台形カム付きスライド材42がロータリーテーブル4の径方向にスライド可能に設けられている。この台形カム付きスライド材42は、一端側に台形カム部42aが形成され、台形カム部42aより一段低い他端側にボス部42bが突出形成されている。そして、レバー40の他端側に形成した長孔部40bに台形カム付きスライド材42の他端側に形成したボス部42bを遊嵌させている。
【0030】
また、台形カム付きスライド材42の近傍に、シャーシベース2からアーム支持部2bが立設されており、このアーム支持部2bにリフトアーム43がネジリバネ44に付勢されながら回動軸45を中心に回動可能に設けられている。このリフトアーム43は、一端側に形成したボス部43aがネジリバネ44の付勢力によって台形カム付きスライド材42の台形カム部42aに当接しており、一方、回動軸45を介して他端側に形成したアーム部43bがロータリーテーブル4上でディスクDの交換位置に至ったディスク載置用スリット4dを下方から臨んでディスク載置用スリット4内に進退できるよう上下動可能になっている。
そして、円弧状ドア32が開蓋した後のカムギア35の回転により、レバー40を介して台形カム付きスライド材42がロータリーテーブル4の径方向に向かってスライドするようになっている。そして、後述するように、台形カム付きスライド材42がロータリーテーブル4の外周側に向かってスライドする時にはリフトアーム43のアーム部43bが下動するように回動する一方、台形カム付きスライド材42がロータリーテーブル4の内周側に向かってスライドする時にはリフトアーム43のアーム部43bが上動するようになっている。
【0031】
ここで、図2に戻り、ロータリーテーブル4の下面4c側でディスク載置用スリット4dより内周側には、第1,第2光検出板4g,4hが中心軸3と同軸的にリング状に下方に向かって一体形成されている。
【0032】
上記第1光検出板4gは、内周側に形成した第2光検出板4hより外周側に形成されており、且つ、図4に示した如く、第1光検出板4gは、上記ディスク載置用スリット4dの個数と対応して複数の凹凸部4g1,4g2がリング状の円周に沿って等間隔に順次繰り返して形成されている。
一方、第2光検出板4hは、図4に示した如く、リング状の円周に沿って所定の角度(30゜)に分割した角度範囲内に一対の凹凸部4h1,4h2が夫々形成されており、各一対の凹凸部4h1,4h2は分割した順に長さを順次違えて図示のように形成されている。
【0033】
また、ロータリーテーブル4上に載置した多数枚のディスクDのうちからディスク番号を入力して選択した一つのディスクD(以下、所望のディスクDと記す)を後述のディスク駆動部20側に取り出す取出位置近傍には、ロータリーテーブル4に形成した第1光検出板4gと対向して第1,第2光センサ8,9が位置を僅かにずらしてシャーシベース2上に設置され、且つ、ロータリーテーブル4に形成した第2光検出板4hと対向して第3光センサ10が設置されている。
この際、所望のディスクDの取出位置は、前記したディスクDの交換位置と略直角な位置に設定されている。
【0034】
そして、図5(A)〜(C)に示したように、ロータリーテーブル4を回転させた時に、第1光センサ8の出力は、ディスク載置用スリット4dの個数と対応して等間隔に出力されて、所望のディスクDが待機する待機位置と所望のディスクDを取り出す取出位置間の相対位置関係を算出する機能を備えている。また、第2光センサ9の出力は、第1光センサ8の出力と略90゜位相をずらして出力されて、所望のディスクDを取出位置に確実に停止するように引き込む機能を備えている。更に、第3光センサ10の出力は、上述した第1光センサ8の出力と組み合わせて多数枚のディスクDの絶対番地を示す機能を備えている。
【0035】
次に、ロータリーテーブル4の上方で所望のディスクDの取出位置には、ディスクガイド11がディスク駆動部20側に向かって設けられており、このディスクガイド11の下端をシャーシベース2上に固定した中心軸3に取り付け、且つ、上端をローディグベース15に取り付けている。そして、ディスクガイド11はロータリーテーブル4上で取出位置に至ったディスクDを案内している。
【0036】
また、所望のディスクDの取出位置近傍には、所望のディスクDを後述するディスク駆動部20に取り出すためのディスク搬送手段となる第1〜第3アーム12〜14がシャーシベース2上に垂設したローディグベース15に回動自在に設けられている。この際、第1,第3アーム12,14は、ローディグベース15に固定した回動軸16,18に夫々支持されている。一方、第2アーム13は、ローディグベース15上でロータリーテーブル4の径方向にスライド可能に設けたスライド板19上の回動軸17に支持されている。
また、第1,第2アーム12,13は、図示しないカム機構とリンクを介して連結されており、一方、第3アーム14は、後述するディスク駆動部20を回動する回動ベース台(図示せず)とロッドを用いたクラッチ機構(図示せず)を介して連結されている。
【0037】
即ち、図6に拡大して示した如く、第1アーム12は、ロータリーテーブル4上で取出位置に至った所望のディスクDの右側方に回動軸16を介して回動可能に設けられて、取出位置に至った所望のディスクDの外周右側方部を支持するようになっている。
【0038】
また、第2アーム13は、ロータリーテーブル4上で取出位置に至った所望のディスクDを載置したディスク載置用スリット4d内に下方から進入できるようにスライド板19上の回動軸17を介して回動可能に設けられて、所望のディスクDの外周下部を持ち上げるようになっている。
【0039】
また、第3アーム14は、ロータリーテーブル4上で取出位置に至った所望のディスクDの上方に回動軸18を介して回動可能に設けられて、所望のディスクDの外周上部を支持するようになっている。上記第3アーム14は、図示しないクラッチ機構により、クラッチ・オン時に所望のディスクDの外周上部から退避しており、一方、クラッチ・オフ時に重力落下するようになっている。
【0040】
ここで、後述するように、第2アーム13で所望のディスクDをロータリーテーブル4からディスク駆動部20にローディングする際中に、第2アーム13の回動軸17をスライド板19によりロータリーテーブル4の内周方向にスライドさせ、一方、第2アーム13で所望のディスクDをディスク駆動部20からロータリーテーブル4にアンローディングする際中に、第2アーム13の回動軸17をスライド板19によりロータリーテーブル4の外周方向にスライドさせることで、第2アーム13の長さを短く設定できる。
【0041】
また、第1〜第3アーム12〜14には、所望のディスクDの外周部を把持するための凹状溝部12a〜14aが夫々形成されている。また、第1アーム12の凹状溝部12a内に所望のディスクDの外周部に添接するローラ12a1が2か所取り付けられており、且つ、第2アーム13には後述する動作における退避時に図示しないカム機構に当接する突起13bが形成されている。
この際、前述したように、多数枚(200枚)のディスクDをディスク載置用スリット4dに載置するためにロータリーテーブル4上で隣り合うディスク載置用スリット4dの間隔を狭めている。これに伴って、第1,第2アーム12,13の凹状溝部12a,13aの幅B1,B2を、ロータリーテーブル4上で所望のディスクDと隣り合うディスクDに干渉しないように幅狭く形成している。これに対して、ロータリーテーブル4上で所望のディスクDと隣り合うディスクDに干渉しない部位に形成した第3アーム14の凹状溝部14aの幅B3を幅広く形成している。
【0042】
そして、後述するように、所望のディスクDをロータリーテーブル4からディスク駆動部20のターンテーブル22にローディングする時には第1,第2アーム12,13を回動させ、一方、ディスクDをターンテーブル22からロータリーテーブル4にアンローディングする時には第1〜第3アーム12〜14を回動させている。
この際、ローディング時に第1アーム12がディスクDの外周右側方部に当接するまでの回動角でディスクDの径が12cmであるかまたは8cmであるかを検出して、この検出結果により図示しないカム機構に基づいて第1アーム12の動作を決めて、第1〜第3アーム12〜14がディスクDの径に応じて夫々所定のタイミングで所定の角度回動するようになっている。
【0043】
次に、所望のディスクDの取出位置の右方には、図6にも拡大して示した如く、ディスク駆動部20が設けられている。ここでは、ディスク駆動部20の基台となるトラバースベース21がシャ−シベース2に対して直立し、且つ、ロータリーテーブル4上に載置した所望のディスクDと略平行に設けられている。このトラバースベース21には、ターンテーブル22を固着したモータ23がトラバースベース21に対して直角に取り付けられている。従って、ディスクDは、略垂直な姿勢でターンテーブル22に回転自在に支持されることになる。また、ターンテーブル22の側方には、光ピックアップ24がディスクDの径方向に往復動自在に設けられている。
この際、ディスク駆動部20は、紙面に対して垂直な方向、言い換えると、ターンテーブル22の軸方向に図示しない回動ベース台により回動可能になっており、ディスクDの中心孔がターンテーブル22と対向した時にターンテーブル22のチャッキング用ボス22aがディスクDの中心孔Hに対して進退する構造になっている。
【0044】
次に、上記構成によるディスク自動選択装置1において、ディスクの交換動作について、図3,図7,図8を併用して説明する。
【0045】
図7及び図8は本発明に係るディスク自動選択装置において、ディスク交換動作を説明するための図である。
【0046】
図7に示した状態は、円弧状ドア32が閉蓋している状態である。ここで、フロントパネル31又はリモコン33(図1)によりロータリーテーブル4上のディスクDから交換したいディスク交換番号を入力すると、指定したディスク交換番号のディスクDを載置したロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4dがディスクDの交換位置に至って停止する。
尚、ディスクDの交換位置には、交換位置を検出する光センサが設けられていなものの、ディスクDの交換位置とディスクDの取出位置との相対位置関係が予め定められていることから、図示しないマイコンで交換位置に対応する取出位置を計算することで、ディスクDの交換位置にディスク交換番号を指定したディスクDが至る。更に、ディスク交換番号の入力は円弧状ドア32が開蓋した状態でも可能である。
【0047】
また、円弧状ドア32が閉蓋している状態では、図3に示したカムギア35,レバー40を介してスライド可能な台形カム付きスライド材42がロータリーテーブル4の外周側に向かってスライドして円弧状ドア32に接近した前方の初期位置に至っている。そして、リフトアーム43の一端側に形成したボス部43aがネジリバネ44の付勢力に抗しながら台形カム付きスライド材42の台形カム部42aに当接しているので、リフトアーム43が回動軸45を中心に時計方向に回動し、これによってリフトアーム43の他端側に形成したアーム部43bが下動してロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4dの下方に退避している。
【0048】
次に、図8に示した状態は、円弧状ドア32(図示せず)が開蓋した後、図3に示したカムギア35,レバー40を介してスライド可能な台形カム付きスライド材42がロータリーテーブル4の内周側に向かってスライドする。そして、リフトアーム43の一端側に形成したボス部43aが台形カム付きスライド材42の台形カム部42aから外れるので、リフトアーム43がネジリバネ44の付勢力によって回動軸45を中心に反時計方向に回動し、これによってリフトアーム43の他端側に形成したアーム部43bが上動してロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4d内に進入し、このアーム部43bでディスク載置用スリット4d上の交換したいディスクDを前方上方(前方に向かって斜め上方)に持ち上げる。ここで、12cmCDの場合には、交換したいディスクDの外周上部がドアガイド兼用ディスクガイド34のディスクガイド部34bにガイドされるものの、8cmCDの場合にはディスク径が小さいためディスク載置用スリット4dとアーム部43bとで支持することで、ディスクガイド部34bにガイドされなくても何等の支障もきたさない。
【0049】
そして、リフトアーム43のアーム部43bで交換したいディスクDをロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4dより上方に持ち上げることにより、交換したいディスクDの外周部が隣り合うディスクDの外周部より前方上方(前方に向かって斜め上方)に突出するので、12cm径,8cm径の交換したいディスクDの外周部を手で容易に掴むことができ、多数枚(200枚)のディスクDをロータリーテーブル4上に載置した場合でもディスク交換動作を容易に行うことができる。
【0050】
次に、上記構成によるディスク自動選択装置1の全体動作について図9乃至図20を用いて説明する。
【0051】
図9乃至図14はディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図であり、(A)は12cmCDの場合を示し、(B)は8cmCDの場合を示した図、
図15乃至図20はディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図であり、(A)は12cmCDの場合を示し、 (B)は8cmCDの場合を示した図である。
【0052】
尚、上記した図9乃至図14,図15乃至図20には、12cmCDの場合と8cmCDの場合とを夫々示しているが、第1〜第3アーム12〜14の基本的な動作はディスク径にかかわらず略同じであり、ディスク径によって第1〜第3アーム12〜14の動作タイミグ及び回動角度が多少異なるが、以下の説明では12cmCD,8cmCDの場合を合わせて述べる。
【0053】
まず、図9(A),(B)に示した如く、ロータリーテーブル4を回転して、ロータリーテーブル4上に載置した多数枚のディスクDのうちから選択した所望のディスクDを待機位置から取出位置まで移動する。この状態では、所望のディスクDはロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4d内に略直立した状態で載置されていると共に、第1〜第3アーム12〜14は所望のディスクDの外周部から退避している。また、第2アーム13の回動軸17は、スライド板19(図6)の右方向への移動により第1アーム12の回動軸16に接近した位置に至っている。この後、ディスクDをロータリーテーブル4側からターンテーブル22側にローディングする動作は、主として第1,第2アーム12,13を用いている。
【0054】
即ち、図10(A),(B)に示した如く、第1アーム12を回動軸16を中心に反時計方向に回動させ、且つ、第2アーム13を回動軸17を中心に時計方向に回動させる。ここでは、第1アーム12を第2アーム13によりも僅かに先に所望のディスクDに向かわせて第1アーム12をこのディスクDの外周右側方部に当接させている。また、第2アーム13の回動軸17は、スライド板19 (図6)を介してロータリーテーブル4の内周側に向かうように左方に移動を開始する。
【0055】
次に、図11(A),(B)に示した如く、第2アーム13がロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4d内に下方から進入して、所望のディスクDの外周下部を持ち上げて、このディスクDをディスク載置用スリット4dから離脱させ、この第2アーム13とディスクDの外周右側方部に当接した第1アーム12とでディスクDを挟み込む。
ここで、ディスクDの径が12cmの場合には、第2アーム13によって持ち上げられたディスクDの外周上部が上方で退避している第3アーム14にガイドされるが、ディスクDの径が8cmの場合には第3アーム14にガイドされるまでディスクDが待ち上げられないものの何等の支障はない。
そして、第1,第2アーム12,13で所望のディスクDを挟み込んだ状態を維持しながら、第1アーム12の回動方向を逆転させて回動軸16を中心に時計方向に回動させ、且つ、第2アーム13の回動軸17をスライド板19(図6)を介して左方に移動しながら第2アーム13を継続して時計方向に回動させて、ディスクDをディスク駆動部20のターンテーブル22側に移動させる。
【0056】
次に、図12(A),(B)に示した如く、第1,第2アーム12,13で所望のディスクDを挟み込んだ状態を維持しながら、第1,第2アーム12,13を更に時計方向に回動させると、ディスクDがターンテーブル22側に接近する。また、第2アーム13の回動軸17はスライド板19(図6)を介して更に左方に移動する。
【0057】
次に、図13(A),(B)に示した如く、第1,第2アーム12,13で所望のディスクDを挟み込んだ状態を維持しながら、第1,第2アーム12,13をより更に時計方向に回動させ、且つ、第2アーム13の回動軸17をスライド板19(図6)を介してより更に左方に移動して、ディスクDの中心孔Hがターンテーブル22と対向した時に、ディスク駆動部20を紙面垂直な前方に回動させて、ターンテーブル22のチャッキング用ボス22aをディスクDの中心孔Hに進入させると、所望のディスクDがターンテーブル22に略垂直な姿勢で支持される。
【0058】
この後、図14(A),(B)に示したように、所望のディスクDをターンテーブル22にチャッキングした時に、第1,第2アーム12,13はディスクDの外周部から退避する。即ち、第1アーム12は更に時計方向に回動してディスクDの外周から退避する。一方、第2アーム13の回動軸17の左方への移動を停止させ、且つ、第2アーム13は回動方向を逆転させてロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4d内に退避せている。この際、第2アーム13の退避は、図示しないカム機構で突起13bを押すことで逆転して退避させている。
【0059】
次に、所望のディスクDの駆動が終了した時点では、図15(A),(B)に示したように、第1〜第3アーム12〜14がターンテーブル22にチャッキングしたディスクDの外周部から退避している。この後、所望のディスクDをターンテーブル22側からロータリーテーブル4側にアンローディングする動作は、上記したローディング動作の逆動作ではなく、ここでは、第1〜第3アーム12〜14を用いている。
【0060】
即ち、図16(A),(B)に示した如く、所望のディスクDがターンテーブル22に略垂直な姿勢でチャッキングされている状態で、第1アーム12を回動軸16を中心に反時計方向に回動して第1アーム12をディスクDの外周右側方部に当接させ、且つ、第3アーム14のクラッチ機構(図示せず)をオフして重力落下により第3アーム14を回動軸18を中心に反時計方向に回動して第3アーム14をディスクDの外周左上部に当接させ、第1アーム12と第3アーム14とでディスクDを挟み込んだ後、ターンテーブル22を元の初期状態まで戻している。
この際、第3アーム14に形成した凹状溝部14aの幅は幅広く形成されているので、第3アーム14がディスクDを向かえにいった時に凹状溝部14a内にディスクDの外周左上部を確実に進入させることができる。更に、ここでは第2アーム13がロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4d内に退避していれば良いものの、図示しないカム機構によって往路と復路を一部共用しているため、回動軸17がスライド板19(図6)を介してロータリーテーブル4の外周側に向かうように右方に移動しながら回動軸17を中心に時計方向に回動してディスクDの外周左下方に接近してディスクDに当接しない。
【0061】
次に、図17(A),(B)に示した如く、第1アーム12をディスクDの外周右側方部に当接させたまま更に反時計方向に回動して第1アーム12でディスクDを上方に少し持ち上げると共に、第3アーム14をディスクDの外周左上部に当接させたまま回動方向を時計方向に逆転させ、第1アーム12と第3アーム14とでディスクDを挟み込んだ状態でディスクDをロータリーテーブル4側に移動させる。更に、第2アーム13は回動軸17がスライド板19(図6)を介して更に右方に移動しながら回動方向を反時計方向に逆転させて、ロータリーテーブル4のディスク載置用スリット4d内に移動させているものの、ここでもディスクDに当接しない。
【0062】
次に、図18(A),(B)に示した如く、第1アーム12をディスクDの外周右側方部に当接させたまま更に反時計方向に回動することにより、ディスクDの外周右下方がディスク載置用スリット4d内に移動した第2アーム13に当接する。ここで、第3アーム14の回動を停止して、12cmCDの場合に第3アーム14でディスクDの外周上部をガイドする一方、8cmCDの場合には第3アーム14にディスクDの外周上部が当接しない。
【0063】
次に、図19(A),(B)に示した如く、第1アーム12をディスクDの外周右側方部に当接させたまま更に反時計方向に回動し、且つ、ディスクDの外周右下方を支持した第2アーム13を更に反時計方向に回動してディスク載置用スリット4dの下方に移動させると、所望のディスクDがディスク載置用スリット4d内に再び載置される。ここでは、所望のディスクDが下方に下がるため、ディスクDの外周上部は第3アーム14から離間している。また、第2アーム13の回動軸17の右方への移動が停止する。
【0064】
次に、図20(A),(B)に示した如く、所望のディスクDがディスク載置用スリット4d内に完全に載置されたら、第1,第2アーム12,13を所望のディスクDの外周部から退避させると、ディスク自動選択装置1が元の初期状態に戻る。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、交換したいディスクの外周部を手で容易に掴むことができ、多数枚(200枚)のディスクをロータリーテーブル上に載置した場合でもディスク交換動作を容易に行うことができ、ドアー及びリフトアームの駆動機構の部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディスク自動選択装置の外観を示した斜視図である。
【図2】本発明に係るディスク自動選択装置を説明するための斜視図である。
【図3】本発明に係るディスク自動選択装置において、ディスク交換手段を説明するための斜視図である。
【図4】図2に示したロータリーテーブルに形成した第1,第2光検出板と、第1〜第3光センサを拡大して示した平面図である。
【図5】図4に示した第1〜第3光センサの出力波形を示した図である。
【図6】図2に示したロータリーテーブルの取出位置近傍を拡大して示した正面図である。
【図7】本発明に係るディスク自動選択装置において、ディスク交換動作を説明するための図である。
【図8】本発明に係るディスク自動選択装置において、ディスク交換動作を説明するための図である。
【図9】ディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図である。
【図10】ディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図である。
【図11】ディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図である。
【図12】ディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図である。
【図13】ディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図である。
【図14】ディスクをロータリーテーブルからターンテーブルにローディングする動作を示した図である。
【図15】ディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図である。
【図16】ディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図である。
【図17】ディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図である。
【図18】ディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図である。
【図19】ディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図である。
【図20】ディスクをターンテーブルからロータリーテーブルにアンローディングする動作を示した図である。
【図21】従来のディスク装置の前面扉を開いた状態の外観斜視図である。
【図22】従来のディスク装置を説明するための図である。
【符号の説明】
1…ディスク自動選択装置、
2…シャーシベース、
4…ロータリーテーブル、4d…ディスク載置用スリット、
12〜14…ディスク搬送手段(第1〜第3アーム)、
20…ディスク駆動部、
30…筐体、31…フロントパネル、31a…開口部、
32…ドア(円弧状ドア)、35…カムギア、39…モータ、
40…レバー、42…台形カム付きスライド材、43…リフトアーム、
D…ディスク。
Claims (1)
- 筐体と、
ディスクが略直立に載置される複数のディスク載置部を有し前記筐体内に回転自在に設けられたロータリーテーブルと、
ターンテーブルを有するディスク駆動部と、
前記複数のディスク載置部に載置された複数のディスクから一つのディスクを選択して前記ターンテーブルにローディングするディスク搬送部と、を備えたディスク自動選択装置において、
前記ディスク載置部を略等間隔で放射状に形成されたスリットとし、
前記筐体の前面に前記ディスクの交換用の開口部と該開口部を開閉するドアーとを設ける一方、前記開口部の内側近傍に、前記スリットを下方から臨んで上下動可能とされ前記スリットに載置されたディスクを前記スリットより上方に持ち上げるリフトアームを設け、
前記ドアーの開閉と前記リフトアームの上下動とを、モータによって回転する一つのカムギアで行うよう構成して成ることを特徴とするディスク自動選択装置。
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- 1997-09-30 JP JP28452097A patent/JP3767124B2/ja not_active Expired - Fee Related
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