JP3764434B2 - 鍛造プレスにおける成形状況監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鍛造プレスにおける成形状況監視装置に関する。鍛造プレスにおいて、供給される鍛造素材の異常や金型の潤滑不良、金型の損傷等が生じた場合、成形異常が発生する。この成形異常は、不良品を発生させるため、搬送トラブルや次工程における加工不良の原因となる。そして、搬送トラブル等が発生すれば、プレスラインを停止しなければならず、プレスライン全体の生産効率が著しく低下してしまう。
本発明は、鍛造プレスにおいて、成形異常の発生を自動的に予見、検出するたことができる鍛造プレスにおける成形状況監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形異常を自動的に検出するシステムとして、鍛造荷重を監視するシステムが開発されている(非特許文献1)。
このシステムは、鍛造荷重そのものを監視するものであり、予めモニタ用プレスによって荷重・ストローク線図を作成しておき、測定された鍛造荷重の荷重・ストローク線図に対する偏差、つまり鍛造荷重の差によって成形状況を評価するものである。
このため、成形異常が生じた場合、例えば大きすぎる素材や、加熱温度が低い素材を成形した場合には、鍛造荷重の差が許容範囲以上となるため、成形異常が発生したことを検出することができるのである。
【0003】
【非特許文献1】
宇都宮、真岡,“鍛造加工の経済性向上に関する最新の考え方”,第22回鍛造実務講座,平成6年3月,p.30
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、成形異常が生じた場合であっても、鍛造荷重の差は、せいぜい数十t程度であり、鍛造プレスの最大荷重に比べれば非常に小さいものである。例えば、鍛造プレスの最大荷重が2000tであれば、数十t程度の荷重のズレは、最大荷重の数%にすぎないから、鍛造荷重の差を正確に検出することは困難であり、成形異常を検出する精度が低くなってしまう。しかも、鍛造荷重は衝撃的に作用するため、真の最大荷重を検出すること自体が非常に困難であり、さらに成形異常を検出する精度が低下することになる。
とくに最近では、不良な鍛造素材は鍛造プレスに供給される前に除去されているので、鍛造荷重の差はさらに小さくなっており、鍛造荷重を監視することによって成形異常を検出する方法には限界が生じてきている。
【0005】
また、金型の潤滑異常や金型表面の傷に起因した成形異常は、鍛造荷重の変化には現れにくいため、上記のごとく鍛造荷重を監視することでは、これらに起因する成形異常を検出することは困難である。現在、金型の潤滑異常や金型表面の傷に起因した成形異常は、離型性の悪化による搬送トラブルの有無をオペレータが視認することによって判断しており、これらに起因した成形異常を自動的に検出するシステムは存在しない。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑み、成形異常の発生を予見することが可能であり、かつ成形異常が発生した場合には正確に検出することができる鍛造プレスにおける成形状況監視装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の鍛造プレスにおける成形状況監視装置は、成形された鍛造品を金型から離型させるノックアウトピンと、該ノックアウトピンを前記金型の表面から出没させる作動手段と、該作動手段と前記ノックアウトピンとを連結するプッシュロッドとを有するノックアウト機構を備えた鍛造プレスにおいて、該鍛造プレスの鍛造荷重では検出が困難な成形異常を検出するために設けられた監視装置であって、該監視装置が、前記ノックアウトピンによって鍛造品を前記金型から離型させるときに、鍛造品から該ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出手段を備えており、前記プッシュロッドは、一端が前記作動手段に連結された上部プッシュロッドと、一端が前記ノックアウトピンに連結された下部プッシュロッドとからなり、前記反力検出手段が、前記上部プッシュロッドと前記下部プッシュロッドの他端間に配設されていることを特徴とする。
請求項2の鍛造プレスにおける成形状況監視装置は、請求項1記載の発明において、前記反力検出手段が、前記上部プッシュロッドと前記下部プッシュロッドの他端間に設けられたシリンダと、該シリンダ内圧を検出する圧力検出部とからなり、前記シリンダが、鍛造品から前記ノックアウトピンに対して該ノックアウトピンの移動方向に沿って反力が加わると、その内部に収容されている作動流体が圧縮されるように配設されていることを特徴とする。
請求項3の鍛造プレスにおける成形状況監視装置は、請求項2記載の発明において、前記圧力検出部が、前記シリンダの内部と連通されたリリーフバルブを備えていることを特徴とする。
請求項4の鍛造プレスにおける成形状況監視装置は、請求項2記載の発明において、前記作動手段が、前記ノックアウトピンを、その移動加速度が0.5G以下で移動させることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の鍛造プレスにおける成形状況監視装置は、鍛造プレスの成形異常を監視するためのシステムであって、鍛造プレスに設けられたノックアウト機構のノックアウトピンに加わるノックアウト荷重を用いて成形状況を判断するようにしたことが特徴である。
まず、本発明の特徴である成形状況監視装置を説明する前に、成形状況監視装置が設けられる、ノックアウト機構を備えた鍛造プレスを説明する。
【0009】
図2は本実施形態の成形状況監視装置が設けられた鍛造プレスの概略側面図である。図3は、本実施形態の成形状況監視装置が設けられた鍛造プレスの概略正面図である。
図2および図3において、符号Dは、下型を示しており、符号11は鍛造プレスのベッドを示しており、符号12は鍛造プレスのコラムを示しており、符号13は鍛造プレスのクラウンを示している。また、符号14はクラウン13に回転可能に取り付けられた偏心軸を示しており、この偏心軸14には、図示しないコンロッドとスライダを介して上型が取り付けられている。つまり、偏心軸14を回転させれば、上型を下型Dに接近離間させることができるから、下型D上に配置しておけば鍛造素材を成形して、鍛造品を製造することができるのである。
【0010】
図3に示すように、前記下型Dには、その上下を貫通するように複数のノックアウトピン23が設けられている。各ノックアウトピン23は、下型Dの底面Mdから出没自在に設けられている。
この複数のノックアウトピン23の下方には、複数本のアーム24の先端部がそれぞれ配置されている。このアーム24の基端は、前記ベッド11の下端に回転自在に取り付けられた連結軸27に固定されている。また、この連結軸27には、揺動アーム26の基端が固定されている。
この揺動アーム26の先端には、下部プッシュロッド25B の下端が取り付けられており、この下部プッシュロッド25B 、反力検出手段30のシリンダ40、上部プッシュロッド25A を介して、揺動部材22の先端に連結されている。
揺動部材22は、その基端が前記偏心軸14に軸支されており、その下面が前記偏心軸14に取り付けられているカム21の上面に接するように配設されている。
【0011】
このため、偏心軸14を回転させれば、上下のプッシュロッド25A,25B および反力検出手段30のシリンダ40を介して、揺動アーム26を、その基端を支点として上下に揺動させることができる。すると、揺動アーム26の揺動に連動して連結軸27が回転し、複数のアーム24の先端が上下に揺動するから、複数のノックアウトピン23を上下に移動させて、下型Dの底面Mdから出没させることができるのである。
上記のカム21、揺動部材22、ノックアウトピン23、アーム24、上下のプッシュロッド25A,25B 、揺動アーム26および連結軸27が特許請求の範囲にいうノックアウト機構であり、カム21と揺動部材22とが特許請求の範囲にいう作動手段である。
【0012】
さて、本発明の特徴である成形状況監視装置を説明する。
図1(A)は反力検出手段30のブロック図であり、(B)はシリンダ40の概略断面図である。成形状況監視装置は、上述した上下のプッシュロッド25A ,25B と、反力検出手段30とから構成されたものである。
図1〜図3において、符号40は、前記上部プッシュロッド25A と前記下部プッシュロッド25B との間に設けられた、反力検出手段30のシリンダを示している。このシリンダ40は、上下一対のプレート41,41と、中空な筒状部材42とからなるシリンダボディ40b を備えたものである。
このシリンダボディ40b の上側のプレート41には、上部プッシュロッド25Aの下端が固定されており、下側のプレート41には、前記下部プッシュロッド25Bの上端部が摺動可能かつ液密に取り付けられている。
また、シリンダボディ40b の筒状部材42の内部には、前記下部プッシュロッド25Bの上端が固定されたピストン44が設けられている。このピストン44は、筒状部材42の軸方向に沿って摺動自在、かつ筒状部材42の内部を液密に分割するように設けられている。そして、筒状部材42の内部において、ピストン44と上下のプレート41との間には、例えば油等の比較的粘度の高い圧縮性流体である作動流体が容された上下のシリンダ室45 ,47が形成されている。
【0013】
図1(B)に示すように、下側のシリンダ室45には、前記下側のプレート41に形成されていた流路46と配管Pを介して、反力検出手段50のリリーフバルブ52が連通されている。このリリーフバルブ52は、作動流体の圧力、つまりシリンダ室45内の圧力が所定の圧力(以下、リリーフ圧という)よりも高くなると、シリンダ室45内の作動流体をタンクTに排出するものである。このリリーフバルブ52のリリーフ圧は、正常な成形が行なわれたときに、鍛造品からノックアウトピン23に対して加わる反力(以下、ノックアウト荷重という)を、シリンダ室45の断面積で除した値(以下、ノックアウト圧力という)よりも大きな値となるように設定されている。
また、リリーフバルブ52とシリンダ室45を連通する配管Pには、その配管P内の作動流体の圧力を測定する圧力センサ等の圧力センサ51が設けられている。
そして、配管PとタンクTは供給配管SPによって連通されており、この供給配管SPには、配管PとタンクTに向かって作動流体が流れないように逆止弁53が設けられている。
【0014】
なお、上部シリンダ室47は、オリフィスとして機能する流路48を介して図示しないタンク等と連通されており、両者の間を作動流体が流れることができるようになっており、ピストン44が上方に向けて移動されるときに、その移動速度を緩やかにするためのダンパとして機能するものである。
【0015】
つぎに、成形状況監視装置の作用と効果を説明する。
鍛造プレスが作動されると、前記偏心軸14が回転され、前記作動手段のカム21も偏心軸14とともに回転する。このカム21の回転により揺動部材22が上方に揺動されると、上部プッシュロッド25Aが上方に向けて移動され、上部プッシュロッド25Aとともにシリンダ40のシリンダボディ40b が上方に移動される。このとき、ピストン44はシリンダボディ40b の筒状部材42に対して摺動自在であり、筒状部材42と機械的に結合されていないので、シリンダ室45内の作動流体はピストン44と下側のプレート41によって圧縮されることになる。
すると、作動流体の圧力が高くなり、シリンダ室45の内圧が高くなる。しかし、その圧力はノックアウト圧力よりも小さいものであるから、リリーフバルブ52は作動せず、作動流体はシリンダ室45内に密封されたままに保たれる。このため、ピストン44はシリンダボディ40b の筒状部材42に対して相対的に移動できず、結局、ピストン44はシリンダボディ40b とともに上方に移動される。よって、下部プッシュロッド25Bも上方に移動され、前記ノックアウトピン23は上向きに移動、つまり下型Dから突出する方向に移動される。
つまり、作動手段が上部プッシュロッド25A を作動させる力は、シリンダ40内のシリンダ室45内の作動流体を介して下部プッシュロッド25およびノックアウトピン23に伝達されており、その力の大きさは、シリンダ室45内の作動流体に加わる圧力とシリンダ室45の断面積を掛け合わせたものと等しくなるのである。
【0016】
ノックアウトピン23が上向きに移動されると、やがて、ノックアウトピン23が鍛造品に接触し、ノックアウトピン23にはその移動方向に沿って、移動方向と逆向きのノックアウト荷重が加わわることになる。すると、シリンダ40のピストン44には、下部プッシュロッド25Bを介して、シリンダボディ40b に対して下方に移動させる力が加わることとなるから、シリンダ室45内の作動流体はさらに圧縮され、シリンダ室45の内圧が上昇する。正常な成形が行なわれた場合には、シリンダ室45の内圧はリリーフバルブ52のリリーフ圧よりも低く保たれるので、作動流体は密封されたままに保たれ、シリンダ室45の内圧はノックアウト圧力と同じ大きさとなる。
したがって、配管P内の作動流体の圧力、つまりシリンダ室45の内圧を圧力センサ51によって検出すれば、ノックアウト荷重を簡単かつ直接的に検出することができるのである。
【0017】
そして、成形異常があった場合、例えば、不良な鍛造素材が供給されたり、潤滑不良や金型に傷ができていた場合には、金型と鍛造品の摩擦抵抗が大きくなり、ノックアウト荷重が通常よりも大きくなるから、ノックアウト圧力がリリーフバルブ52のリリーフ圧力よりも小さければ、成形異常を確実に検出することができる。そして、圧力センサ51の値から、成形異常の発生を検出したときに、鍛造プレスを停止させたり、オペレータに警告するようにしておけば、成形異常が発生してすぐに成形を中止することができるから、不良品が必要以上に発生することを防ぐことができ、歩留まりの悪化を防ぐことができる。
そして、従来自動的に検出することができなかった潤滑不良や金型の傷等に起因する成形異常も、各サイクル毎に自動的に検出することができるから、搬送トラブルなどの二次的なトラブルの発生も事前に防ぐことができる。
【0018】
しかも、ノックアウト荷重は鍛造荷重に比べて非常に小さいから、通常成形時のノックアウト荷重に対する成形異常が発生したときにおけるノックアウト荷重の変化量の割合を大きくすることができる。よって、成形異常があった場合におけるその荷重の変化を確実に検出することができるから、成形異常の検出精度を高くすることができる。
【0019】
また、圧力センサ51によって、毎サイクル、シリンダ室45の内圧を介してノックアウト荷重を検出しているから、ノックアウト荷重の時間的な変化を把握することができる。すると、ノックアウト荷重の時間的な変化を解析することによって成形異常の発生するタイミング、つまり不良品の発生するタイミングを予測判断することができるから、不良品の発生を事前に防ぐことも可能となるから、歩留まりをさらに向上させることができ、鍛造プレスの生産効率を高くすることができる。
【0020】
そして、ノックアウト圧力がリリーフバルブ52のリリーフ圧力よりも高くなると、リリーフバルブ52によってシリンダ室45内の作動流体がタンクTに排出され、シリンダ室45の内圧を下げることができる。すると、過大なノックアウト荷重が発生した場合であっても、ノックアウトピン23や、上下のプッシュロッド25A ,25Bや作動手段に加わる力を軽減することができるので、ノックアウトピン23等が破損することを防ぐことができる。
なお、リリーフバルブ52によって作動流体が排出された場合、ピストン44がシリンダボディ40b に対して相対的に上昇すればシリンダ室45内が負圧になるため、逆止弁53を介して、作動流体がタンクTからシリンダ室45に自動的に必要量だけ吸引される。
さらになお、リリーフバルブ52によって作動流体が排出された後、正確な量の作動流体をシリンダ室45に供給するのであれば、配管PとタンクTとの間に、作動流体をシリンダ室45に強制的に供給するポンプ等の供給手段を設けてもよい。
【0021】
さらに、前記作動手段のカム21は、前記揺動部材22の先端の移動加速度が0.5G以下に保たれるような形状に形成されている。言い換えれば、ノックアウトピン23の移動加速度が0.5G以下に保たれるよう形状に形成されているのである。
揺動部材22の先端の移動加速度が大きくなると、ピストン44と円筒部材42との相対的な移動加速度の差が大きくなり、シリンダ室45内の作動流体の圧力の変動量が極端に大きくなる。すると、作動流体がシリンダ室45内で振動する、いわゆるサージングを発生する可能性がある。
しかし、揺動部材22の先端の移動加速度を0.5G以下としておけばサージングの発生を防ぐことができるから、つまりノックアウト荷重の検出精度を高くすることができる。
【0022】
なお、図2に示すように、鍛造プレスのコラム12にブラケット12b を設け、このブラケット12b とシリンダ40の上端との間に、上部プッシュロッド25A の移動方向に沿ってシリンダ40を下向きに付勢する、バネ等の付勢手段12s を設けておけば、揺動部材22を確実にカム21に接触させておくことができるから、ノックアウトピン23を常に同じタイミングで作動させることができるので、成形異常の検出精度を高く保つことができる。
【0023】
さらになお、ノックアウト機構および作動手段の構成は上記の構成に限られず、ノックアウトピン23を下型Dに対して出没させることができ、かつ鍛造品からノックアウト荷重が加わったときにシリンダ40内の作動流体を圧縮させることができるものであれば特に限定はない。
さらになお、ノックアウト荷重を検出する方法は、上記の方法に限られず、どのような方法を使用してもよい。例えば、下部プッシュロッド25B に歪みゲージを張付けその出力を用いてノックアウト荷重を算出する方法等でもよい。
【0024】
【発明の効果】
請求項1の発明は、ノックアウトピンによって鍛造品を前記下型から離型させるときに、鍛造品からノックアウトピンに対して加わる反力(以下、ノックアウト荷重という)を反力検出手段によって検出することができる。ノックアウト荷重は、鍛造荷重に比べて非常に小さいので、鍛造荷重では検出できない成形異常があった場合でも、その荷重の変化を確実に検出することができるから、成形異常を検出する精度を高くすることができる。また、各サイクル毎のノックアウト荷重を検出すれば、その荷重の時間的な変化を把握することができるから、その変動を解析することによって成形異常の発生するタイミング、つまり不良品の発生するタイミングを予測判断することができる。すると、不良品の発生を事前に防ぐことも可能となるから、歩留まりを向上させることができる。そして、不良品の発生による搬送トラブルを防ぐことができるから、鍛造プレスの生産効率を高くすることができる。
請求項2の発明によれば、ノックアウトピンに対してノックアウト荷重が加わると、シリンダの作動流体が圧縮される。このため、圧力検出部によってシリンダ内圧を検出すれば、作動流体の圧力としてノックアウト荷重を検出することができるから、ノックアウト荷重を、簡単かつ直接的に検出することができる。
請求項3の発明によれば、シリンダ内圧が所定の圧力以上になるとリリーフバルブによってシリンダ内の作動流体が排出され、シリンダ内圧を下げることができる。すると、ノックアウトピンや作動手段に加わる力を軽減することができるので、過大なノックアウト荷重が発生した場合であっても、ノックアウトピン等が破損することを防ぐことができる。
請求項4の発明によれば、シリンダ内の作動流体のサージングを防ぐことができるから、作動流体の圧力、つまりノックアウト荷重の検出精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は成形状況監視装置30のブロック図であり、(B)はシリンダ40の概略断面図である。
【図2】 本実施形態の成形状況監視装置30が設けられた鍛造プレスの概略側面図である。
【図3】 本実施形態の成形状況監視装置30が設けられた鍛造プレスの概略正面図である。
【符号の説明】
23 ノックアウトピン
30 反力検出手段
40 シリンダ
50 圧力検出部
51 圧力センサ
52 リリーフバルブ
D 下型
Claims (4)
- 成形された鍛造品を金型から離型させるノックアウトピンと、該ノックアウトピンを前記金型の表面から出没させる作動手段と、該作動手段と前記ノックアウトピンとを連結するプッシュロッドとを有するノックアウト機構を備えた鍛造プレスにおいて、該鍛造プレスの鍛造荷重では検出が困難な成形異常を検出するために設けられた監視装置であって、
該監視装置が、
前記ノックアウトピンによって鍛造品を前記金型から離型させるときに、鍛造品から該ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出手段を備えており、
前記プッシュロッドは、
一端が前記作動手段に連結された上部プッシュロッドと、
一端が前記ノックアウトピンに連結された下部プッシュロッドとからなり、
前記反力検出手段が、
前記上部プッシュロッドと前記下部プッシュロッドの他端間に配設されている
ことを特徴とする鍛造プレスにおける成形状況監視装置。 - 前記反力検出手段が、
前記上部プッシュロッドと前記下部プッシュロッドの他端間に設けられたシリンダと、
該シリンダ内圧を検出する圧力検出部とからなり、
前記シリンダが、鍛造品から前記ノックアウトピンに対して該ノックアウトピンの移動方向に沿って反力が加わると、その内部に収容されている作動流体が圧縮されるように配設されている
ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおける成形状況監視装置。 - 前記圧力検出部が、
前記シリンダの内部と連通されたリリーフバルブを備えている
ことを特徴とする請求項2記載の鍛造プレスにおける成形状況監視装置。 - 前記ノックアウトピンの移動加速度が0.5G以下に保たれる
ことを特徴とする請求項2記載の鍛造プレスにおける成形状況監視装置。
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