JP4809414B2 - 鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法 - Google Patents
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例えば、機械式の駆動機構の場合、通常、エキセン軸に設けられた上カムと、この上カムに追従して先端が揺動する上カムレバーと、上カムレバーの先端にロッドを介して連結された下レバーと、下レバーの軸に固定されノックアウトピンの下方に設けられたロッカーアームとから構成されている。
そして、かかる機械式の駆動機構を採用したノックアウト装置であれば、エキセン軸の回転に対応してロッカーアームが上下に揺動するので、ロッカーアームの揺動に対応してノックアウトピンを上下に昇降させることができる。
特許文献1,2には、ノックアウトピンを作動させるロッカーアームや揺動アームをサーボモータに連結し、このサーボモータによりノックアウトピンの作動を制御する機構が開示されている。
また、特許文献3,4には、ノックアウトピンを作動させるロッカーアームを油圧シリンダのロッドに連結し、この油圧シリンダの作動を油圧回路によって制御し、ノックアウトピンの作動をコントロールする技術が開示されている。
これらの技術では、サーボモータや油圧シリンダの作動タイミングは、エキセン軸の回転に拘束されることなく自由に設定することができるので、金型変更作業等に伴うノックアウトモーションの変更を簡単かつ短時間で行うことができる。
しかし、上記のごとく金型からベッドまで貫通するノックアウトピンを設けていると、鍛造プレスの金型交換において、金型だけまたは金型をダイホルダとともに交換するときに、ノックアウトピンが金型等の交換の邪魔になる。
一方、短期間でノックアウトピンの摩耗状況などを調べればタイムラグが変化することを防ぐことはできるが、頻繁に設備を停止することになるので、生産効率が低下する。
第1発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、ノックアウトピンを作動させて金型から鍛造品を離型するノックアウト装置を備えた鍛造プレスにおいて、前記ノックアウトピンの作動を制御する制御方法であって、前記ノックアウト装置は、前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部を備えており、前記ノックアウトピンは、その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、各軸状部材は、その昇降方向に沿って並んで配設された、金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を遊びストローク量として設定し、前記ノックアウトピンが離型モーションを開始する前に、前記駆動軸状部材が前記ノックアウト開始位置に位置するように、該駆動軸状部材を移動させることを特徴とする。
第2発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、第1発明において、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が前記規定反力となる位置から離型モーションを開始することを特徴とする。
第3発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、第1または第2発明において、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が前記規定反力となるまでの前記駆動軸状部材の移動量に変更することを特徴とする。
(ノックアウト装置)
第4発明の鍛造プレスは、ノックアウト装置を備えた鍛造プレスであって、前記ノックアウト装置は、ノックアウトピンと、該ノックアウトピンを作動させるノックアウトピン作動手段とを備えており、前記ノックアウトピンは、その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、各軸状部材は、その昇降方向に沿って並んで配設された、金型および金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、前記ノックアウトピン作動手段は、前記複数の軸状部材のうち、最下層に位置する駆動軸状部材を昇降させる昇降部と、該昇降部の作動を制御する制御部と、前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部とを備えており、該制御部は、前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を、遊びストローク量として記憶する遊びストローク量記憶部を備えていることを特徴とする。
第5発明の鍛造プレスは、第4発明において、前記制御部は、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が規定反力となる位置から前記ノックアウトピンが離型モーションを開始するように制御することを特徴とする。
第6発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、第4または第5発明において、前記制御部は、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記遊びストローク量記憶部に記憶されている遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が規定反力となる位置まで前記駆動軸状部材を移動させる移動量に変更する遊びストローク量変更部とを備えていることを特徴とする。
第1発明によれば、ノックアウトを開始するタイミングでは、駆動軸状部材が前記ノックアウト開始位置に配置される。すると、軸状部材同士が互いに接触しかつ接触軸状部材の先端が鍛造品に接触した状態からノックアウトを開始させることができるから、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができる。
第2発明によれば、鍛造状態が異なるサイクルであっても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
第3発明によれば、鍛造作業中に遊びストローク量を変更できるので、ノックアウトピンに摩耗等が生じても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
(ノックアウト装置)
第4発明によれば、遊びストローク量が遊びストローク量記憶部に記憶されているので、遊びストローク量だけ駆動軸状部材を移動させれば、ノックアウトを開始するタイミングにおいて駆動軸状部材を前記ノックアウト開始位置に配置することができる。すると、軸状部材同士が互いに接触しかつ接触軸状部材の先端が鍛造品に接触した状態からノックアウトを開始させることができるので、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができる。
第5発明によれば、鍛造状態が異なるサイクルであっても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
第6発明によれば、鍛造作業中に遊びストローク量を変更できるので、ノックアウトピンに摩耗等が生じても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
図2は本実施形態の鍛造プレスにおけるノックアウト装置の概略説明図である。同図において、符号Dは上下一対の金型における下型(以下では単に金型Dという)示している。この金型DはダイホルダHに保持されており、このダイホルダHは、ハードプレートPを介してベッドBの上面に取り付けられている。つまり、金型Dは、ベッドB、ハードプレートP、ダイホルダHによって支持されているのである。
なお、ベッドB、ハードプレートP、ダイホルダHが特許請求の範囲にいう金型Dを支持する複数の部材に相当する。
よって、ノックアウトピンNを構成する各軸状部材NP1〜NP4が金型Dの交換作業時等の障害となることを防ぐことができるから、ノックアウトピンNを取り外さなくても、金型Dの交換作業等を行うことができる。
そして、前記油圧シリンダ11は、制御部20の作動制御部21によってその作動が制御されている。具体的には、作動制御部21に設けられた油圧回路によって、油圧シリンダ11が伸縮するタイミングおよび伸縮速度が制御されているのである。
そして、駆動軸状部材NP4が上昇すると、駆動軸状部材NP4の上端が軸状部材NP3に接触し、軸状部材NP3を下方から押し上げる。同様に、軸状部材NP3によって軸状部材NP2が押し上げられ、軸状部材NP2によって軸状部材NP1が押し上げられる。逆に、駆動軸状部材NP4が上昇した状態から下降すると、駆動軸状部材NP4の下降に伴って、軸状部材NP1〜NP3は自重で下方に移動する。
つまり、制御部20によって油圧シリンダ11を作動させて駆動軸状部材NP4を昇降させれば、ノックアウトピンNの最上層に位置する軸状部材NP1(以下、接触軸状部材NP1という)の上端を金型Dの上面Daから出没させることができるから、ノックアウトピンNによって、金型Dから鍛造品Wをノックアウトすることができるのである。
また、以下では、駆動軸状部材NP4が最下方まで下降した位置を基準位置というが、かかる基準位置は、ノックアウトする鍛造品Wや金型、ダイホルダ等に応じて適宜定められる位置である。例えば、油圧シリンダ11が完全に収縮している状態における駆動軸状部材NP4の位置を基準位置としでもよいし、油圧シリンダ11が若干伸長している状態における駆動軸状部材NP4の位置を基準位置としでもよい。
とくに、図2に示すように油圧シリンダ11によってノックアウトピンNを作動させる場合であれば、ノックアウトピンNに加わる鍛造品Wからの反力は油圧シリンダ11の油圧として検出することができる。よって、かかる構成の場合には、反力検出部30として、油圧シリンダ11の油圧を検出する圧力センサを採用することができる。すると、反力検出部30の設置や反力の検出が容易になるという利点がある。
具体的には、作動制御部21は、油圧シリンダ11に作動油を供給排出する油圧回路と、予め定められている接触軸状部材NP1のノックアウトモーション(基準モーション)の情報とを記憶する記憶部とを備えている。そして、作動制御部21は、基準モーションで接触軸状部材NP1が作動するように、油圧回路を作動させる機能を有している。
なお、基準モーションの情報とは、プレスのスライドの昇降タイミングと駆動軸状部材NP4の移動量とを対応づけた情報である。つまり、どのタイミングで駆動軸状部材NP4の作動を開始させるか、また、どのタイミングで駆動軸状部材NP4をどの程度移動させるか等を定めた情報である。
また、隣接する軸状部材NP同士の隙間が無くなって隣接する軸状部材NP同士が完全に接触しかつ反力検出部30によって検出される反力が規定反力となった状態における駆動軸状部材NP4の位置を、以下では、ノックアウト開始位置という。
ついで、作動制御部21の油圧回路によって、基準モーションで駆動軸状部材NP4が移動するように油の供給排出が制御される。すると、接触軸状部材NP1は、その先端が鍛造品Wに接触した状態から基準モーションで作動し、そして、トランスファフィーダによって鍛造品Wが移動されると、駆動軸状部材NP4が基準位置まで下降しノックアウトが終了する。
また、隣接する軸状部材同士の隙間が無くなって隣接する軸状部材同士が完全に接触しかつ反力検出部30によって検出される反力が規定反力となった状態、言い換えれば、接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daと面一となった状態(以下では、遊び補正終了状態という)から、基準モーションでノックアウトピンNが作動するように油圧シリンダ11を伸縮させる制御をノックアウト作動制御という。
ここで、上述した遊び補正制御を行うには、遊びストローク量を設定しなければならないが、遊びストローク量は、以下の方法で設定することができる。
以下、図3,図4(A)に基づいて、遊びストローク量の設定作業を説明する。
そして、ノックアウトピンNに加わる反力が規定反力に達すると、油圧シリンダ11の作動が一旦停止する。そして、作動開始からの現状までの油圧シリンダ11の作動量(伸長量)、言い換えれば、基準位置から規定反力を検出するまで(ノックアウト開始位置まで)の駆動軸状部材NP4の移動量が遊びストローク量として遊びストローク量記憶部22に記憶される。
つまり、図4(B)に示すように、プレス稼動から複数サイクル(例えば、10サイクル)の間は、上記方法によって、各サイクルにおける基準位置から規定反力を検出するまでの駆動軸状部材NP4の移動量を遊びストローク量記憶部22に記憶しておく。その上で、規定回数だけ駆動軸状部材NP4の移動量が得られると、記憶されている移動量に基づいて遊びストローク量を算出するようにしてもよい。遊びストローク量を算出する方法はとくに限定されず、例えば、全移動量の平均値を遊びストローク量とするようにしてもよいし、最小値等を遊びストローク量とするようにしてもよい。
また、鍛造状況によっては、駆動軸状部材NP4を遊びストローク量分移動させたときにおける反力が、許容範囲を超えて規定反力からズレるサイクルが存在する。かかる場合には、反力検出部30が規定反力を検出したときに、駆動軸状部材NP4を基準モーションで移動させるように制御してもよい(図5)。
例えば、遊びストローク量分移動させるまえに規定反力となった場合には、駆動軸状部材NP4が遊びストローク量分移動していなくでも、反力検出部30が検出する反力が規定反力となったタイミングで駆動軸状部材NP4の移動を停止し、基準モーションを開始するタイミングまでその状態を保持するように制御する。
逆に、遊びストローク量分移動しても規定反力とならない場合には、規定反力となるまで駆動軸状部材NP4の移動し、反力検出部30が検出する反力が規定反力となったときに駆動軸状部材NP4の移動を停止し、基準モーションを開始するタイミングまでその状態を保持するように制御する。
すると、鍛造状況が通常のサイクルよりもが大きくずれたサイクルがあっても、安定したノックアウトを行うことができる。
また、鍛造作業を長時間行えば、各軸状部材NP1〜NP4は、その端部が摩耗してその長さが短くなる場合がある。また、金型の熱膨張等が発生したりすると、軸状部材NP1が短くなった場合と同等の状況が発生する。すると、駆動軸状部材NP4をノックアウト開始位置まで移動させても、接触軸状部材NP1の先端と金型Dの上面Daとが面一の状態にならず、接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daよりも凹んだ位置に配置されてしまう。かかる状態となるとノックアウトモーションにズレが生じるので、通常の鍛造プレスであれば、ノックアウトピンNは交換される。
この遊びストローク量変更部24は、反力検出部30から送信される反力に関する信号と、駆動軸状部材NP4の移動量(言い換えれば、油圧シリンダ11の作動量)とに基づいて、遊びストローク量記憶部22に記憶されている遊びストローク量を変更するように構成されている。具体的には、駆動軸状部材NP4が遊びストローク量だけ移動したときにおける反力(遊び補正終了時反力)を規定反力と比較して、遊び補正終了時反力が規定反力と異なる場合、遊びストローク量記憶部22に記憶されている遊びストローク量を、反力検出部30によって検出される反力が規定反力となる状態までの駆動軸状部材NP4の移動量に変更する機能を有している。
図6に示すように、各鍛造サイクルの鍛造工程が終了すると、ノックアウトサイクルが開始され、制御部20の作動制御部21の遊び補正制御が実行される。すると、油圧シリンダ11は駆動軸状部材NP4が遊びストローク量分だけ上昇するように作動される。
なお、駆動軸状部材NP4が遊びストローク量だけ上昇する期間も反力検出部30はノックアウトピンNに加わる反力を検出しており、検出された反力に関する情報は、順次、遊びストローク量変更部24に送信されている。
遊び補正終了時反力が規定反力と同じ反力であれば、遊びストローク量変更部24から作動制御部21に対して何の信号も送信されない。この場合には、作動制御部21による油圧シリンダ11の制御が遊び補正制御からノックアウト作動制御に切り換わり、基準モーションでノックアウトピンNが作動される。
なお、この間も反力検出部30はノックアウトピンNに加わる反力を検出しており、検出された反力に関する情報は、順次、遊びストローク量変更部24に送信されている。
すると、遊びストローク量記憶部23に記憶されている遊びストローク量が、遊びストローク量変更部24によってこのサイクルにおける現在までの駆動軸状部材NP4の移動量に変更される。
遊びストローク量の変更と同時または遊びストローク量の変更後、作動制御部21に対して、遊びストローク量変更部24から制御切換指令が送信されるので、作動制御部21による制御が、遊び補正制御からノックアウト作動制御に切り換わり、ノックアウト作動制御が実行される。すると、現在の状態から基準モーションでノックアウトピンNが作動される。つまり、ノックアウトピンNは、所定のタイミングまでその移動が停止され、所定のタイミングから鍛造品Wをノックアウトするように作動されるのである。
また、上記例では、遊び補正終了時反力が規定反力よりも小さい場合を説明したが、遊び補正終了時反力が規定反力よりも大きい場合、言い換えれば、駆動軸状部材NP4は遊びストローク量分上昇する前に反力検出部30が検出する反力が規定反力と同じ大きさになる場合もある。
かかる場合には、遊びストローク量変更部24は、反力検出部30が検出する反力が規定反力と同じになると、遊びストローク量記憶部23に記憶されている遊びストローク量を、基準位置から規定反力を検出するまでの駆動軸状部材NP4の移動量に変更する(図6)。
遊びストローク量の変更と同時または遊びストローク量の変更後、遊びストローク量変更部24は、作動制御部21に対して、制御切換指令を送信する。すると、作動制御部21による制御が、遊び補正制御からノックアウト作動制御に切り換わり、ノックアウト作動制御が実行され、ノックアウトピンNは、所定のタイミングまでその移動が停止され、所定のタイミングから鍛造品Wをノックアウトするように作動されるのである。
しかも、本実施形態の鍛造プレスでは、所定のノックアウトストローク(鍛造品Wの金型Dからのリフト量)が確保できるのであれば、摩耗したノックアウトピンNをそのまま継続して使用しても、ノックアウトモーションにズレが生じることを防ぐことができる。
よって、ノックアウトピンNの耐用年数を長くすることができるので、ノックアウトピンN等をメンテナンスする頻度を抑えることができ、生産効率も向上する。
しかし、鍛造品Wによっては、接触軸状部材NP1が金型Dの貫通孔Dh内において最下方に位置した状態でも、接触軸状部材NP1の上面が成形後の鍛造品Wと接触する場合もある。つまり、接触軸状部材NP1の上面も鍛造品Wを成形する型の一部として機能する場合もある(図7参照)。
かかる場合には、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態とすれば、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができるから、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態となるまでの駆動軸状部材NP4の移動量を遊びストローク量とすればよい。そして、この場合には、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態となった状態における駆動軸状部材NP4の位置がノックアウト開始位置となる。
なお、上記例では、昇降部として油圧シリンダ11を採用した場合を説明したが、昇降部は図8のごとき構成としてもよい。
また、サーボモータ12は、ノックアウトピンNの駆動に必要とする力が大きくなると、所定の回転速度を維持するために必要とする電流量が増加する。つまり、ノックアウトピンNに加わる反力が大きくなると、サーボモータ12に供給する電流量が大きくなるのである。このため、図6のように、サーボモータ12によってノックアウトピンNを駆動する構成とした場合には、ノックアウトピンNに加わる反力に代えて、サーボモータ12に供給する電流量の変化に基づいて鍛造品Wと接触軸状部材NP1との接触を判断できる。すると、特別な反力検出部30を設ける必要がないので、ノックアウト装置を簡単な構成とすることができる。
11 油圧シリンダ
12 サーボモータ
13 ボールねじ機構
20 制御部
21 作動制御部
22 遊びストローク量記憶部
23 反力記憶部
24 遊びストローク量変更部
P ノックアウトピン
NP 軸状部材
NP1 接触軸状部材
NP4 駆動軸状部材
D 金型
B ベッド
Claims (6)
- ノックアウトピンを作動させて金型から鍛造品を離型するノックアウト装置を備えた鍛造プレスにおいて、前記ノックアウトピンの作動を制御する制御方法であって、
前記ノックアウト装置は、
前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部を備えており、
前記ノックアウトピンは、
その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、
各軸状部材は、
その昇降方向に沿って並んで配設された、金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、
前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を遊びストローク量として設定し、
前記ノックアウトピンが離型モーションを開始する前に、前記駆動軸状部材が前記ノックアウト開始位置に位置するように、該駆動軸状部材を移動させる
ことを特徴とする鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法。 - 前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が前記規定反力となったときに離型モーションを開始する
ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法。 - 前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、
前記遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が前記規定反力となるまでの前記駆動軸状部材の移動量に変更する
ことを特徴とする請求項1または2記載の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法。 - ノックアウト装置を備えた鍛造プレスであって、
前記ノックアウト装置は、
ノックアウトピンと、
該ノックアウトピンを作動させるノックアウトピン作動手段とを備えており、
前記ノックアウトピンは、
その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、
各軸状部材は、
その昇降方向に沿って並んで配設された、金型および金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、
前記ノックアウトピン作動手段は、
前記複数の軸状部材のうち、最下層に位置する駆動軸状部材を昇降させる昇降部と、
該昇降部の作動を制御する制御部と、
前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部とを備えており、
該制御部は、
前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を、遊びストローク量として記憶する遊びストローク量記憶部を備えている
ことを特徴とする鍛造プレス。 - 前記制御部は、
前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が規定反力となる位置から前記ノックアウトピンが離型モーションを開始するように制御する
ことを特徴とする請求項4記載の鍛造プレス。 - 前記制御部は、
前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記遊びストローク量記憶部に記憶されている遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が規定反力となる位置まで前記駆動軸状部材を移動させる移動量に変更する遊びストローク量変更部とを備えている
ことを特徴とする請求項4または5記載の鍛造プレス。
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