JP4809414B2 - 鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法 - Google Patents

鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法 Download PDF

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本発明は、鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法に関する。さらに詳しくは、サーボ機構によってノックアウトピンの作動を制御するノックアウト装置を備えた鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法に関する。
鍛造プレスでは、鍛造後のワークを金型から離型するノックアウト装置を備えている。かかるノックアウト装置は、金型の上面から出没可能に設けられたノックアウトピンと、ノックアウトピンを昇降させる駆動機構とから構成されており、かかる駆動機構には、従来から機械式や油圧式の駆動機構が採用されている。
例えば、機械式の駆動機構の場合、通常、エキセン軸に設けられた上カムと、この上カムに追従して先端が揺動する上カムレバーと、上カムレバーの先端にロッドを介して連結された下レバーと、下レバーの軸に固定されノックアウトピンの下方に設けられたロッカーアームとから構成されている。
そして、かかる機械式の駆動機構を採用したノックアウト装置であれば、エキセン軸の回転に対応してロッカーアームが上下に揺動するので、ロッカーアームの揺動に対応してノックアウトピンを上下に昇降させることができる。
しかるに、上記のごときノックアウト装置の場合、ノックアウトピンの昇降動作(ノックアウトモーション)は上カムのプロファイルとエキセン軸の回転によって決定されてしまうため、ノックアウトモーションを調整するには、上カムの交換が必要となる。すると、鍛造品を変更した場合などにはノックアウトモーションも変更しなければならないが、ノックアウトモーションを変更するためには上カムを交換しなければならず、鍛造品の変更作業の工数が増加するし、作業時間も長くなるなどの問題があった。
かかる問題を解決する技術として、サーボ機構によってノックアウトピンを作動させる技術が開発されている(例えば、特許文献1〜4)。
特許文献1,2には、ノックアウトピンを作動させるロッカーアームや揺動アームをサーボモータに連結し、このサーボモータによりノックアウトピンの作動を制御する機構が開示されている。
また、特許文献3,4には、ノックアウトピンを作動させるロッカーアームを油圧シリンダのロッドに連結し、この油圧シリンダの作動を油圧回路によって制御し、ノックアウトピンの作動をコントロールする技術が開示されている。
これらの技術では、サーボモータや油圧シリンダの作動タイミングは、エキセン軸の回転に拘束されることなく自由に設定することができるので、金型変更作業等に伴うノックアウトモーションの変更を簡単かつ短時間で行うことができる。
ここで、鍛造プレスでは、ノックアウトピンを作動させるロッカーアームは、通常、ベッドの下方に設けられているため、ノックアウトピンは、金型からベッドまで貫通するように配設される。
しかし、上記のごとく金型からベッドまで貫通するノックアウトピンを設けていると、鍛造プレスの金型交換において、金型だけまたは金型をダイホルダとともに交換するときに、ノックアウトピンが金型等の交換の邪魔になる。
そこで、ノックアウトピンを複数の軸状のパーツ(軸状部材)から構成し、各軸状部材を、金型や、金型を支持する部材(ダイホルダ、ハードプレート、ベッド等)に設け、複数の軸状部材が同一軸状に並ぶように配置することが行われている。すると、最下層に位置するベッドに設けられている軸状部材をロッカーアームによって昇降させれば、複数の軸状部材を介して、金型に設けられている最上層の軸状部材を金型の上面から出没させることができる。
しかるに、上記のごとく複数の軸状部材でノックアウトピンを構成した場合、各軸部部材が金型交換の障害とならないように、各軸状部材の端面は、各軸状部材を保持するベッド等の端面から少し引っ込んだ状態になるように配設される。このため、隣接する軸状部材の端面間には隙間が形成されることになる。
すると、ベッドに設けられている軸状部材が作動しても、隣接する軸状部材間の隙間がなくなった状態、言い換えれば、隣接する軸状部材同士が全て接触した状態となるまで金型に設けた軸状部材は作動しないので、ベッドに設けられている軸状部材が作動されてから金型に設けた軸状部材が作動するまでには、タイムラグが発生する。かかるタイムラグが生じると、ノックアウトが開始されるタイミングにズレが生じるから、金型に設けられている軸状部材のノックアウトモーションが、サーボ機構が予定しているノックアウトモーションからズレてしまう可能性がある。
ノックアウトピンのノックアウトモーションは、ワークを搬送するトランスファフィーダのクランプ動作の際に、所定の位置までワークをリフトするように調整されているので、かかるズレが発生すると、トランスファフィーダがワークを正常にクランプできず、ワークの搬送に障害が生じる可能性がある。
また、鍛造作業の進行に伴ってノックアウトピンは磨耗してその長さが短くなるため、長期間鍛造作業を連続して行うと、上記のごときタイムラグはさらに大きくなり、ワークの搬送に障害が生じる可能性はさらに高くなる。
一方、短期間でノックアウトピンの摩耗状況などを調べればタイムラグが変化することを防ぐことはできるが、頻繁に設備を停止することになるので、生産効率が低下する。
特開2003−251430号 特開平11−138226号 特開平7−164091号 特開2001−47299号
本発明は上記事情に鑑み、ノックアウト開始タイミングにズレが生じることを防ぐことができる鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法を提供することを目的とする。
(ノックアウト方法)
第1発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、ノックアウトピンを作動させて金型から鍛造品を離型するノックアウト装置を備えた鍛造プレスにおいて、前記ノックアウトピンの作動を制御する制御方法であって、前記ノックアウト装置は、前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部を備えており、前記ノックアウトピンは、その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、各軸状部材は、その昇降方向に沿って並んで配設された、金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を遊びストローク量として設定し、前記ノックアウトピンが離型モーションを開始する前に、前記駆動軸状部材が前記ノックアウト開始位置に位置するように、該駆動軸状部材を移動させることを特徴とする。
第2発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、第1発明において、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が前記規定反力となる位置から離型モーションを開始することを特徴とする。
第3発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、第1または第2発明において、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が前記規定反力となるまでの前記駆動軸状部材の移動量に変更することを特徴とする。
(ノックアウト装置)
第4発明の鍛造プレスは、ノックアウト装置を備えた鍛造プレスであって、前記ノックアウト装置は、ノックアウトピンと、該ノックアウトピンを作動させるノックアウトピン作動手段とを備えており、前記ノックアウトピンは、その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、各軸状部材は、その昇降方向に沿って並んで配設された、金型および金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、前記ノックアウトピン作動手段は、前記複数の軸状部材のうち、最下層に位置する駆動軸状部材を昇降させる昇降部と、該昇降部の作動を制御する制御部と、前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部とを備えており、該制御部は、前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を、遊びストローク量として記憶する遊びストローク量記憶部を備えていることを特徴とする。
第5発明の鍛造プレスは、第4発明において、前記制御部は、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が規定反力となる位置から前記ノックアウトピンが離型モーションを開始するように制御することを特徴とする。
第6発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、第4または第5発明において、前記制御部は、前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記遊びストローク量記憶部に記憶されている遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が規定反力となる位置まで前記駆動軸状部材を移動させる移動量に変更する遊びストローク量変更部とを備えていることを特徴とする。
(ノックアウト方法)
第1発明によれば、ノックアウトを開始するタイミングでは、駆動軸状部材が前記ノックアウト開始位置に配置される。すると、軸状部材同士が互いに接触しかつ接触軸状部材の先端が鍛造品に接触した状態からノックアウトを開始させることができるから、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができる。
第2発明によれば、鍛造状態が異なるサイクルであっても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
第3発明によれば、鍛造作業中に遊びストローク量を変更できるので、ノックアウトピンに摩耗等が生じても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
(ノックアウト装置)
第4発明によれば、遊びストローク量が遊びストローク量記憶部に記憶されているので、遊びストローク量だけ駆動軸状部材を移動させれば、ノックアウトを開始するタイミングにおいて駆動軸状部材を前記ノックアウト開始位置に配置することができる。すると、軸状部材同士が互いに接触しかつ接触軸状部材の先端が鍛造品に接触した状態からノックアウトを開始させることができるので、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができる。
第5発明によれば、鍛造状態が異なるサイクルであっても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
第6発明によれば、鍛造作業中に遊びストローク量を変更できるので、ノックアウトピンに摩耗等が生じても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図2は本実施形態の鍛造プレスにおけるノックアウト装置の概略説明図である。同図において、符号Dは上下一対の金型における下型(以下では単に金型Dという)示している。この金型DはダイホルダHに保持されており、このダイホルダHは、ハードプレートPを介してベッドBの上面に取り付けられている。つまり、金型Dは、ベッドB、ハードプレートP、ダイホルダHによって支持されているのである。
なお、ベッドB、ハードプレートP、ダイホルダHが特許請求の範囲にいう金型Dを支持する複数の部材に相当する。
図2に示すように、上下方向に積層された、金型D、ダイホルダH、ハードプレートP、ベッドB(以下、金型D等という)には、その上下方向を貫通する貫通孔Dh,Hh,Ph,Bh(以下、貫通孔Dh等という)がそれぞれ形成されている。そして、金型D等は、上下方向に積層された状態において、貫通孔Dh等の中心軸が同軸上(図2では軸CL上)に位置するように配設されている。つまり、金型D等は、金型DからベッドBまで貫通する孔ができるように配設されるのである。
図2に示すように、金型DからベッドBまで貫通する孔には、ノックアウトピンNが配置されている。このノックアウトピンNは複数の軸状部材NP1〜NP4から構成されており、各軸状部材NP1〜NP4は、金型D等の各貫通孔Dh等にそれぞれ取り付けられている。
各軸状部材NP1〜NP4は、各金型D等に対して、それぞれ上下方向昇降可能に設けられている。しかも、各軸状部材NP1〜NP4は、各貫通孔Dh等から上方には抜き取ることはできるが、下方には一定以上移動できないように構成されている。つまり、各軸状部材NP1〜NP4は、各貫通孔Dh等から下方に脱落しないように設けられているのである。
また、各軸状部材NP1〜NP4は、その軸方向の長さが、各軸状部材NP1〜NP4が設けられている金型D等の厚さ(上下方向の長さ)よりも短くなるように形成されている。しかも、各軸状部材NP1〜NP4は、各貫通孔Dh等内において最下方に位置した状態(図2、図3(C)の状態)では、その上端および下端が金型D等の上面および下面からいずれも突出しないように、金型D等に保持されている。
このため、金型D等を積層した状態では、各軸状部材NP1〜NP4は、互いに接触しない状態、つまり、隣接する軸状部材の端面間に隙間が形成された状態とすることができる。しかも、互いに接触する金型D等同士の境界(例えば、金型D下面とダイホルダHの上面との境界)の位置には、各軸状部材NP1〜NP4が存在しない状態とすることができる。
よって、ノックアウトピンNを構成する各軸状部材NP1〜NP4が金型Dの交換作業時等の障害となることを防ぐことができるから、ノックアウトピンNを取り外さなくても、金型Dの交換作業等を行うことができる。
図2に示すように、ベッドBの下端には、ステーSTを介して、ノックアウトピン作動手段10の昇降部である油圧シリンダ11が設けられている。この油圧シリンダ11は、ノックアウトピンNを昇降させるものであり、そのロッドを上方に向けた状態で配設されている。しかも、油圧シリンダ11のロッドは、貫通孔Bhの下端から挿入されており、その先端が最下層の軸状部材NP4(以下、駆動軸状部材NP4という)の下端より下方に位置している。
そして、前記油圧シリンダ11は、制御部20の作動制御部21によってその作動が制御されている。具体的には、作動制御部21に設けられた油圧回路によって、油圧シリンダ11が伸縮するタイミングおよび伸縮速度が制御されているのである。
なお、油圧シリンダ11の作動は、単純に所定のタイミングで所定の量だけロッドが移動するように制御してもよいし、ロッドの移動量(つまり、油圧シリンダ11の伸縮量)を図示しないセンサによって常時検出してその移動量をサーボ制御してもよい。サーボ制御を行う場合には、油圧シリンダ11の伸縮量に関する信号はセンサから作動制御部21に送信される。
以上のごとき構成であるから、制御部20によって油圧シリンダ11を作動させれば、駆動軸状部材NP4を、所定のストローク、タイミングかつ所定の速度で昇降させることができる。
そして、駆動軸状部材NP4が上昇すると、駆動軸状部材NP4の上端が軸状部材NP3に接触し、軸状部材NP3を下方から押し上げる。同様に、軸状部材NP3によって軸状部材NP2が押し上げられ、軸状部材NP2によって軸状部材NP1が押し上げられる。逆に、駆動軸状部材NP4が上昇した状態から下降すると、駆動軸状部材NP4の下降に伴って、軸状部材NP1〜NP3は自重で下方に移動する。
つまり、制御部20によって油圧シリンダ11を作動させて駆動軸状部材NP4を昇降させれば、ノックアウトピンNの最上層に位置する軸状部材NP1(以下、接触軸状部材NP1という)の上端を金型Dの上面Daから出没させることができるから、ノックアウトピンNによって、金型Dから鍛造品Wをノックアウトすることができるのである。
ここで、油圧シリンダ11が収縮している状態では、隣接する軸状部材間に隙間が存在するので(図2、図3(C)参照)、油圧シリンダ11が作動を開始してから接触軸状部材NP1がノックアウトを開始するまでには、若干のタイムラグが発生する。すると、接触軸状部材NP1のノックアウトモーションが、制御部20が予定しているノックアウトモーションからズレてしまう可能性がある。
しかし、本願の鍛造プレスでは、ノックアウトピン作動手段10の制御部20が以下のごとき構成を有しており、しかも、ノックアウトピン作動手段10が反力検出部30を有しているので、接触軸状部材NP1のノックアウトモーションと制御部20が予定しているノックアウトモーションとを、確実に一致させることができる。
なお、本明細書では、ノックアウトモーションは、実際に鍛造品Wのノックアウトを開始してからノックアウトピンNが元の位置に戻るまでの動き(離型モーション)を意味している。言い換えれば、ノックアウトモーションは、接触軸状部材NP1と鍛造品Wとが接触するまで駆動軸状部材NP4を上昇させてから(図3(A)参照)、駆動軸状部材NP4が最下方に位置した状態(油圧シリンダ11が収縮した状態、図3(C)参照)となるまでの動きを意味している。
また、以下では、駆動軸状部材NP4が最下方まで下降した位置を基準位置というが、かかる基準位置は、ノックアウトする鍛造品Wや金型、ダイホルダ等に応じて適宜定められる位置である。例えば、油圧シリンダ11が完全に収縮している状態における駆動軸状部材NP4の位置を基準位置としでもよいし、油圧シリンダ11が若干伸長している状態における駆動軸状部材NP4の位置を基準位置としでもよい。
まず、図2に示すように、ノックアウトピン作動手段10は、ノックアウトピンNに対して鍛造品Wから加わる反力を検出する反力検出部30を備えている。この反力検出部30は、ノックアウトピンNに加わる鍛造品Wからの反力を検出し、検出した反力に対応した信号を出力する機能を有している。そして、反力検出部30は、かかる信号を後述する制御部20の作動制御部21および遊びストローク量記憶部22に供給するように構成されている。
なお、反力検出部30は、上記機能を有するものであればとくに限定されず、例えば、圧力センサやロードセル等も採用することができる。
とくに、図2に示すように油圧シリンダ11によってノックアウトピンNを作動させる場合であれば、ノックアウトピンNに加わる鍛造品Wからの反力は油圧シリンダ11の油圧として検出することができる。よって、かかる構成の場合には、反力検出部30として、油圧シリンダ11の油圧を検出する圧力センサを採用することができる。すると、反力検出部30の設置や反力の検出が容易になるという利点がある。
図2に示すように、制御部20は、作動制御部21、遊びストローク量記憶部22および反力記憶部23を備えている。
まず、作動制御部21は、上述したように油圧シリンダ11の作動をサーボ制御する機能を有している。
具体的には、作動制御部21は、油圧シリンダ11に作動油を供給排出する油圧回路と、予め定められている接触軸状部材NP1のノックアウトモーション(基準モーション)の情報とを記憶する記憶部とを備えている。そして、作動制御部21は、基準モーションで接触軸状部材NP1が作動するように、油圧回路を作動させる機能を有している。
なお、基準モーションの情報とは、プレスのスライドの昇降タイミングと駆動軸状部材NP4の移動量とを対応づけた情報である。つまり、どのタイミングで駆動軸状部材NP4の作動を開始させるか、また、どのタイミングで駆動軸状部材NP4をどの程度移動させるか等を定めた情報である。
遊びストローク量記憶部22は、遊びストローク量を記憶する機能を有するものである。この遊びストローク量とは、油圧シリンダ11が作動を開始してから、ノックアウトピンNがノックアウトモーションを開始するまでの油圧シリンダ11の伸長量を意味している。より具体的にいえば、油圧シリンダ11が収縮した状態(駆動軸状部材NP4が基準位置に配置された状態)から、隣接する軸状部材NP同士の隙間が無くなって隣接する軸状部材同士が完全に接触しかつ反力検出部30によって検出される反力が規定反力となるまでの油圧シリンダ11の伸長量、つまり、駆動軸状部材NP4の移動量を意味しているのである。
なお、規定反力とは、隣接する軸状部材NP同士の隙間が無くなって隣接する軸状部材同士が完全に接触しかつ接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daと面一となった状態を判断する基準となる反力であり、各鍛造品に応じて(つまり、金型形状や鍛造品の素材等に応じて)適切な値に設定される。かかる規定反力は、経験に基づいて適切な値を設定してもよいし、プレス設備の試運転時などにおいて測定される値(例えば、ノックアウトピンに加わる反力等)に基づいて設定してもよく、規定反力を定める方法はとくに限定されない。
また、隣接する軸状部材NP同士の隙間が無くなって隣接する軸状部材NP同士が完全に接触しかつ反力検出部30によって検出される反力が規定反力となった状態における駆動軸状部材NP4の位置を、以下では、ノックアウト開始位置という。
また、反力記憶部23は、規定反力を記憶しておく機能を有するものであり、作動制御部21からの指令に基づいて、記憶している規定反力に関する情報を作動制御部21に送信する機能を有している。
以上のごとき構成であるから、制御部20は、ノックアウトサイクルにおいて、ノックアウトピンNの作動を以下のように制御する。
まず、図1(A)に示すように、制御部20は、ノックアウトサイクルを開始すると、作動制御部21の油圧回路によって油圧シリンダ11に対する作動油の供給排出を制御して、遊びストローク量だけ駆動軸状部材NP4を上昇させる。すると、接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daと面一となった状態(反力が規定反力となった状態)となり、その先端が鍛造品Wに接触した状態となる(図3(A))。
ついで、作動制御部21の油圧回路によって、基準モーションで駆動軸状部材NP4が移動するように油の供給排出が制御される。すると、接触軸状部材NP1は、その先端が鍛造品Wに接触した状態から基準モーションで作動し、そして、トランスファフィーダによって鍛造品Wが移動されると、駆動軸状部材NP4が基準位置まで下降しノックアウトが終了する。
以上のごとく、本実施形態の鍛造プレスでは、遊びストローク量だけ駆動軸状部材NP4が上昇した後、つまり、駆動軸状部材NP4がノックアウト開始位置に配置された状態から、基準モーションでノックアウトピンNが移動する。よって、油圧シリンダ11が収縮した状態、つまり、駆動軸状部材NP4が基準位置に配置されている状態において軸状部材NP同士の間に隙間があっても、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができる。
以下では、作動制御部21による油圧シリンダ11の作動制御のうち、油圧シリンダ11が収縮した状態から遊びストローク量だけ駆動軸状部材NP4を上昇させる制御を遊び補正制御という。
また、隣接する軸状部材同士の隙間が無くなって隣接する軸状部材同士が完全に接触しかつ反力検出部30によって検出される反力が規定反力となった状態、言い換えれば、接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daと面一となった状態(以下では、遊び補正終了状態という)から、基準モーションでノックアウトピンNが作動するように油圧シリンダ11を伸縮させる制御をノックアウト作動制御という。
(遊びストローク量の設定)
ここで、上述した遊び補正制御を行うには、遊びストローク量を設定しなければならないが、遊びストローク量は、以下の方法で設定することができる。
以下、図3,図4(A)に基づいて、遊びストローク量の設定作業を説明する。
まず、鍛造プレスを稼動し、鍛造作業を開始する。このときには、遊びストローク量は未設定であるか、もしくは、前回の鍛造作業を行った時における遊びストローク量が設定されている。
最初の鍛造が終了すると、制御部20の作動制御部21によって油圧シリンダ11が作動されて、油圧シリンダ11が伸長し、油圧シリンダ11の伸長に伴って駆動軸状部材NP4が上昇する。すると、軸状部材NP3、軸状部材NP2、軸状部材NP1が順次押し上げられ、やがて隣接する軸状部材間の隙間が全てなくなり、全ての軸状部材NP1〜NP4が接触した状態となる(図3(B))。
全ての軸状部材NP1〜NP4が接触した状態となってからも、さらに油圧シリンダ11の作動(伸長)を継続させる。すると、接触軸状部材NP1の上端から鍛造品Wに対して、鍛造品Wを上方に押し上げようとする力が加わるので、ノックアウトピンNには鍛造品Wからの反力が加わる。
さらに、駆動軸状部材NP1が鍛造品Wを上方に付勢するように油圧シリンダ11の作動を継続すると、ノックアウトピンNに加わる反力が上昇する。
そして、ノックアウトピンNに加わる反力が規定反力に達すると、油圧シリンダ11の作動が一旦停止する。そして、作動開始からの現状までの油圧シリンダ11の作動量(伸長量)、言い換えれば、基準位置から規定反力を検出するまで(ノックアウト開始位置まで)の駆動軸状部材NP4の移動量が遊びストローク量として遊びストローク量記憶部22に記憶される。
遊びストローク量が設定された後は、作動制御部21によってノックアウト作動制御が実行され、基準モーションでノックアウトピンNが作動される。そして、次のノックアウトサイクルからは、設定された遊びストローク量に基づく遊び補正制御とノックアウト作動制御が順に実行される。
なお、上記実施形態では、一回のノックアウトサイクルで遊びストローク量を設定しているが、複数回のノックアウトサイクルに基づいて遊びストローク量を設定してもよい。
つまり、図4(B)に示すように、プレス稼動から複数サイクル(例えば、10サイクル)の間は、上記方法によって、各サイクルにおける基準位置から規定反力を検出するまでの駆動軸状部材NP4の移動量を遊びストローク量記憶部22に記憶しておく。その上で、規定回数だけ駆動軸状部材NP4の移動量が得られると、記憶されている移動量に基づいて遊びストローク量を算出するようにしてもよい。遊びストローク量を算出する方法はとくに限定されず、例えば、全移動量の平均値を遊びストローク量とするようにしてもよいし、最小値等を遊びストローク量とするようにしてもよい。
(サイクル毎の調整)
また、鍛造状況によっては、駆動軸状部材NP4を遊びストローク量分移動させたときにおける反力が、許容範囲を超えて規定反力からズレるサイクルが存在する。かかる場合には、反力検出部30が規定反力を検出したときに、駆動軸状部材NP4を基準モーションで移動させるように制御してもよい(図5)。
例えば、遊びストローク量分移動させるまえに規定反力となった場合には、駆動軸状部材NP4が遊びストローク量分移動していなくでも、反力検出部30が検出する反力が規定反力となったタイミングで駆動軸状部材NP4の移動を停止し、基準モーションを開始するタイミングまでその状態を保持するように制御する。
逆に、遊びストローク量分移動しても規定反力とならない場合には、規定反力となるまで駆動軸状部材NP4の移動し、反力検出部30が検出する反力が規定反力となったときに駆動軸状部材NP4の移動を停止し、基準モーションを開始するタイミングまでその状態を保持するように制御する。
すると、鍛造状況が通常のサイクルよりもが大きくずれたサイクルがあっても、安定したノックアウトを行うことができる。
(遊びストローク量の変更)
また、鍛造作業を長時間行えば、各軸状部材NP1〜NP4は、その端部が摩耗してその長さが短くなる場合がある。また、金型の熱膨張等が発生したりすると、軸状部材NP1が短くなった場合と同等の状況が発生する。すると、駆動軸状部材NP4をノックアウト開始位置まで移動させても、接触軸状部材NP1の先端と金型Dの上面Daとが面一の状態にならず、接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daよりも凹んだ位置に配置されてしまう。かかる状態となるとノックアウトモーションにズレが生じるので、通常の鍛造プレスであれば、ノックアウトピンNは交換される。
しかし、本実施形態の鍛造プレスでは、上述したような反力検出部30を設けているので、制御部20に、前記作動制御部21、前記遊びストローク量記憶部22および反力記憶部23に加えて、遊びストローク量変更部24を設けておけば、鍛造作業を行いながら、遊びストローク量を調整することができるので、ノックアウトモーションを補正することができる。
制御部20の遊びストローク量変更部24は、各軸状部材NP1〜NP4の摩耗等により変化した遊びストローク量、つまり、現在の状態における遊びストローク量を求め、遊びストローク量記憶部22に記憶されている遊びストローク量を現在の状態における遊びストローク量に変更する機能を有するものである。
この遊びストローク量変更部24は、反力検出部30から送信される反力に関する信号と、駆動軸状部材NP4の移動量(言い換えれば、油圧シリンダ11の作動量)とに基づいて、遊びストローク量記憶部22に記憶されている遊びストローク量を変更するように構成されている。具体的には、駆動軸状部材NP4が遊びストローク量だけ移動したときにおける反力(遊び補正終了時反力)を規定反力と比較して、遊び補正終了時反力が規定反力と異なる場合、遊びストローク量記憶部22に記憶されている遊びストローク量を、反力検出部30によって検出される反力が規定反力となる状態までの駆動軸状部材NP4の移動量に変更する機能を有している。
また、遊びストローク量変更部24は、遊び補正終了時反力が規定反力より小さい場合、作動制御部21に対して、遊び補正制御からノックアウト作動制御への切換を停止して遊び補正制御を継続させる指令(遊び補正継続指令)を送る機能も有している。なお、遊び補正制御を継続させるとは、遊び補正制御時と同じ速度で駆動軸状部材NP4を移動させることを意味している。
さらに、遊びストローク量変更部24は、反力検出部30によって検出される反力が規定反力と同じ大きさになると、作動制御部21に対して、遊び補正制御からノックアウト作動制御に制御を切換させる指令(制御切換指令)を送る機能も有している。
つぎに、上記のごとく遊びストローク量変更部24を有する場合における遊びストローク量を変更する作業を、図6に基づいて説明する。
(遊びストローク量が長くなった場合の変更作業)
図6に示すように、各鍛造サイクルの鍛造工程が終了すると、ノックアウトサイクルが開始され、制御部20の作動制御部21の遊び補正制御が実行される。すると、油圧シリンダ11は駆動軸状部材NP4が遊びストローク量分だけ上昇するように作動される。
なお、駆動軸状部材NP4が遊びストローク量だけ上昇する期間も反力検出部30はノックアウトピンNに加わる反力を検出しており、検出された反力に関する情報は、順次、遊びストローク量変更部24に送信されている。
やがて、駆動軸状部材NP4は遊びストローク量だけ上昇すると、遊びストローク量変更部24によって、この状態において反力検出部30から送信される反力(遊び補正終了時反力)と規定反力とが比較される。
遊び補正終了時反力が規定反力と同じ反力であれば、遊びストローク量変更部24から作動制御部21に対して何の信号も送信されない。この場合には、作動制御部21による油圧シリンダ11の制御が遊び補正制御からノックアウト作動制御に切り換わり、基準モーションでノックアウトピンNが作動される。
一方、遊び補正終了時反力が規定反力よりも小さい場合には、作動制御部21に対して、遊びストローク量変更部24から遊び補正継続指令が送信される。すると、作動制御部21によって遊び補正制御が継続され、遊び補正制御時の移動速度のまま駆動軸状部材NP4が上昇するように油圧シリンダ11の作動が制御される。
なお、この間も反力検出部30はノックアウトピンNに加わる反力を検出しており、検出された反力に関する情報は、順次、遊びストローク量変更部24に送信されている。
駆動軸状部材NP4が上昇していくと、やがて、接触軸状部材NP1の先端が鍛造品Wに接触する。そして、接触軸状部材NP1の先端が鍛造品Wに接触してからも駆動軸状部材NP4が上昇を継続すると、反力検出部30が検出する反力はやがて規定反力と同じ大きさになる。
すると、遊びストローク量記憶部23に記憶されている遊びストローク量が、遊びストローク量変更部24によってこのサイクルにおける現在までの駆動軸状部材NP4の移動量に変更される。
遊びストローク量の変更と同時または遊びストローク量の変更後、作動制御部21に対して、遊びストローク量変更部24から制御切換指令が送信されるので、作動制御部21による制御が、遊び補正制御からノックアウト作動制御に切り換わり、ノックアウト作動制御が実行される。すると、現在の状態から基準モーションでノックアウトピンNが作動される。つまり、ノックアウトピンNは、所定のタイミングまでその移動が停止され、所定のタイミングから鍛造品Wをノックアウトするように作動されるのである。
(遊びストローク量が短くなった場合の変更作業)
また、上記例では、遊び補正終了時反力が規定反力よりも小さい場合を説明したが、遊び補正終了時反力が規定反力よりも大きい場合、言い換えれば、駆動軸状部材NP4は遊びストローク量分上昇する前に反力検出部30が検出する反力が規定反力と同じ大きさになる場合もある。
かかる場合には、遊びストローク量変更部24は、反力検出部30が検出する反力が規定反力と同じになると、遊びストローク量記憶部23に記憶されている遊びストローク量を、基準位置から規定反力を検出するまでの駆動軸状部材NP4の移動量に変更する(図6)。
遊びストローク量の変更と同時または遊びストローク量の変更後、遊びストローク量変更部24は、作動制御部21に対して、制御切換指令を送信する。すると、作動制御部21による制御が、遊び補正制御からノックアウト作動制御に切り換わり、ノックアウト作動制御が実行され、ノックアウトピンNは、所定のタイミングまでその移動が停止され、所定のタイミングから鍛造品Wをノックアウトするように作動されるのである。
以上のごとく、遊びストローク量変更部24によって遊びストローク量が適切な量となるように調整できるから、ノックアウトピンNに摩耗等が生じても、接触軸状部材NP1の先端が金型Dの上面Daと面一となった状態から基準モーションに基づいてノックアウトピンNの移動を開始させることができる。よって、長時間鍛造を行っても、ノックアウトの開始タイミングにズレが発生することを防ぐことができる。
しかも、本実施形態の鍛造プレスでは、所定のノックアウトストローク(鍛造品Wの金型Dからのリフト量)が確保できるのであれば、摩耗したノックアウトピンNをそのまま継続して使用しても、ノックアウトモーションにズレが生じることを防ぐことができる。
よって、ノックアウトピンNの耐用年数を長くすることができるので、ノックアウトピンN等をメンテナンスする頻度を抑えることができ、生産効率も向上する。
ここで、上記例では、ノックアウトモーション終了時には、駆動軸状部材NP4が基準位置まで下降するので、遊び補正制御を行えば、ノックアウトを開始するタイミングにおいて、駆動軸状部材NP4をノックアウト開始位置に確実に配置させることができるという利点がある。
一方、遊び補正制御に代えて、ノックアウトモーション終了時からノックアウトを開始するタイミングまでの期間も、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態となるように油圧シリンダ11の作動を制御してもよい。この場合には、ノックアウトピンNの作動制御が迅速かつ容易になるので、好適である。
具体的には、制御部20によって、基準モーションでノックアウトピンNが作動している状態において、駆動軸状部材NP4の移動量(油圧シリンダ11の伸長量)が遊びストローク量と一致すると、そのタイミングで油圧シリンダ11の作動を停止し、ノックアウトを開始するタイミングまで油圧シリンダ11の作動を停止した状態に維持する制御を行う。この場合、プレス稼動後の最初のサイクルでのみ遊び補正制御が行われ、それ以後のサイクルでは、常に遊びストロークがない状態、言い換えれば、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間がない状態からノックアウトピンNを作動させることができる(図1(B))。すると、最初のサイクルでのみ遊び補正制御を行えばよいので、毎サイクル遊び補正制御を行う場合に比べて、ノックアウトピンNの作動制御が迅速かつ容易になる。
なお、ノックアウトモーション終了からノックアウトを開始するタイミングまでの期間において、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態とする方法は上記方法に限られない。例えば、ノックアウトモーションにおいて、駆動軸状部材NP4が基準位置に戻った直後に遊びストローク量分だけ上昇するように油圧シリンダ11の作動させ、その後、ノックアウトを開始するタイミングまで油圧シリンダ11の作動を停止した状態に維持する制御を行ってもよい。
また、上記例では、駆動軸状部材NP4をノックアウト開始位置まで上昇させなければ接触軸状部材NP1の上面が成形後の鍛造品Wと接触しない状態において鍛造品Wの成形が行われる場合を説明した(図2、図3)。言い換えれば、接触軸状部材NP1が金型Dの貫通孔Dh内において最下方に位置した状態では、接触軸状部材NP1の上面が鍛造品Wと接触しない場合を説明した。
しかし、鍛造品Wによっては、接触軸状部材NP1が金型Dの貫通孔Dh内において最下方に位置した状態でも、接触軸状部材NP1の上面が成形後の鍛造品Wと接触する場合もある。つまり、接触軸状部材NP1の上面も鍛造品Wを成形する型の一部として機能する場合もある(図7参照)。
かかる場合には、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態とすれば、ノックアウトを開始するタイミングにズレが生じることを防ぐことができるから、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態となるまでの駆動軸状部材NP4の移動量を遊びストローク量とすればよい。そして、この場合には、隣接する駆動軸状部材NP間に隙間が存在しない状態となった状態における駆動軸状部材NP4の位置がノックアウト開始位置となる。
(異なる昇降部を採用した例)
なお、上記例では、昇降部として油圧シリンダ11を採用した場合を説明したが、昇降部は図8のごとき構成としてもよい。
図8において、符号12は、主軸が上方を向いた状態で配設されたサーボモータを示しており、このサーボモータ12の主軸にはカップリング12aを介してボールねじ13のねじ軸13aが連結されている。このねじ軸13aにはナット13bが螺合しており、このナット13bは連結部材14を介して駆動軸状部材NP4の下端に連結されている。そして、連結部材14は、ねじ軸13aとともに回転しないようになっている。言い換えれば、ボールねじ13のナット13bは、ねじ軸13aが回転しても回転しないようになっているのである。
かかる構成の場合には、油圧シリンダ11の伸縮量や駆動軸状部材NP4の移動量に代えて、サーボモータ12の主軸の回転量によって駆動軸状部材NP4の移動量をコントロールできる。すると、駆動軸状部材NP4の移動量を正確に制御することができるし、遊びストローク量もより正確に把握できる。
また、サーボモータ12は、ノックアウトピンNの駆動に必要とする力が大きくなると、所定の回転速度を維持するために必要とする電流量が増加する。つまり、ノックアウトピンNに加わる反力が大きくなると、サーボモータ12に供給する電流量が大きくなるのである。このため、図6のように、サーボモータ12によってノックアウトピンNを駆動する構成とした場合には、ノックアウトピンNに加わる反力に代えて、サーボモータ12に供給する電流量の変化に基づいて鍛造品Wと接触軸状部材NP1との接触を判断できる。すると、特別な反力検出部30を設ける必要がないので、ノックアウト装置を簡単な構成とすることができる。
本発明の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法は、サーボ機構によってノックアウトピンの作動を制御するノックアウト装置を備えた鍛造プレスに適している。
本実施形態のノックアウト制御方法のフローチャートであって、(A)はは遊び補正制御を毎サイクル行う場合におけるノックアウト制御方法のフローチャートであり、(B)は遊び補正制御を一回のみ行う場合におけるノックアウト制御方法のフローチャートである。 本実施形態の鍛造プレスにおけるノックアウト装置の概略説明図である。 本実施形態のノックアウト制御方法によるノックアウト作業中の装置の作動を説明した図である。 遊びストローク量を設定する作業のフローチャートであって、(A)は一サイクルで遊びストローク量を設定する場合のフローチャートであり、(B)は複数サイクルの平均で遊びストローク量を設定する場合のフローチャートである。 遊びストローク量分移動したときにおける反力が規定反力からズレている場合の作業のフローチャートである。 遊びストローク量変更作業のフローチャートである。 他の実施形態の鍛造プレスにおけるノックアウト装置の概略説明図である。 本実施形態の鍛造プレスにおいて、異なる昇降部を採用したノックアウト装置の概略説明図である。
符号の説明
10 ノックアウトピン作動手段
11 油圧シリンダ
12 サーボモータ
13 ボールねじ機構
20 制御部
21 作動制御部
22 遊びストローク量記憶部
23 反力記憶部
24 遊びストローク量変更部
P ノックアウトピン
NP 軸状部材
NP1 接触軸状部材
NP4 駆動軸状部材
D 金型
B ベッド

Claims (6)

  1. ノックアウトピンを作動させて金型から鍛造品を離型するノックアウト装置を備えた鍛造プレスにおいて、前記ノックアウトピンの作動を制御する制御方法であって、
    前記ノックアウト装置は、
    前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部を備えており、
    前記ノックアウトピンは、
    その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、
    各軸状部材は、
    その昇降方向に沿って並んで配設された、金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、
    前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を遊びストローク量として設定し、
    前記ノックアウトピンが離型モーションを開始する前に、前記駆動軸状部材が前記ノックアウト開始位置に位置するように、該駆動軸状部材を移動させる
    ことを特徴とする鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法。
  2. 前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が前記規定反力となったときに離型モーションを開始する
    ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法。
  3. 前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、
    前記遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が前記規定反力となるまでの前記駆動軸状部材の移動量に変更する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法。
  4. ノックアウト装置を備えた鍛造プレスであって、
    前記ノックアウト装置は、
    ノックアウトピンと、
    該ノックアウトピンを作動させるノックアウトピン作動手段とを備えており、
    前記ノックアウトピンは、
    その昇降方向に沿って並んで配設された複数の軸状部材から構成されており、
    各軸状部材は、
    その昇降方向に沿って並んで配設された、金型および金型を支持する複数の部材にそれぞれ昇降可能に配設されており、
    前記ノックアウトピン作動手段は、
    前記複数の軸状部材のうち、最下層に位置する駆動軸状部材を昇降させる昇降部と、
    該昇降部の作動を制御する制御部と、
    前記ノックアウトピンに対して加わる反力を検出する反力検出部とを備えており、
    該制御部は、
    前記駆動軸状部材を、基準位置から、前記反力検出部によって検出される反力が規定反力となるノックアウト開始位置まで移動させる移動量を、遊びストローク量として記憶する遊びストローク量記憶部を備えている
    ことを特徴とする鍛造プレス。
  5. 前記制御部は、
    前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記反力が規定反力となる位置から前記ノックアウトピンが離型モーションを開始するように制御する
    ことを特徴とする請求項4記載の鍛造プレス。
  6. 前記制御部は、
    前記駆動軸状部材を前記遊びストローク量分移動させたときにおける前記反力が前記規定反力と異なるサイクルにおいて、前記遊びストローク量記憶部に記憶されている遊びストローク量を、前記基準位置から前記反力が規定反力となる位置まで前記駆動軸状部材を移動させる移動量に変更する遊びストローク量変更部とを備えている
    ことを特徴とする請求項4または5記載の鍛造プレス。
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