JP7181807B2 - 鍛造プレス装置及び成形方法 - Google Patents
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このような鍛造プレス装置では、プレス動作から搬送までを安定的に行うためには、金型から被成形物の離型が円滑に行われる必要がある。
しかしながら、金型に潤滑剤が塗布された場合でも、金型が十分に暖まっていない場合等の種々の原因により金型面に潤滑膜が形成されずに、離型に要する力が増加し、円滑な離型が阻害される場合があった。
対をなす金型と、
前記対をなす金型にプレス動作を付与する駆動機構と、
前記金型内の被成形物を押し出すノックアウトピンと当該ノックアウトピンに押し出し動作を付与する油圧装置とを有するノックアウト装置と、
前記油圧装置を制御して、前記ノックアウトピンを規定の動作パターンに従って作動させる制御装置とを備える鍛造プレス装置であって、
前記ノックアウトピンの押し出し動作に関する特性値を検出する検出部を備え、
前記制御装置は、前記検出部により検出された特性値が規定範囲外の場合に、不調対応処理を実行すると共に、
前記不調対応処理として、前記規定の動作パターンに替えて、前記ノックアウトピンが補正した動作パターンに従って作動するように前記油圧装置を制御する場合を含む構成とした。
対をなす金型と、前記対をなす金型にプレス動作を付与する駆動機構と、前記金型内の被成形物を押し出すノックアウトピンと当該ノックアウトピンに押し出し動作を付与する油圧装置とを有するノックアウト装置と、前記油圧装置を制御して、前記ノックアウトピンを規定の動作パターンに従って作動させる制御装置とを備える鍛造プレス装置による成形方法であって、
前記ノックアウトピンの押し出し動作に関する特性値を検出すると共に、当該検出された特性値が規定範囲外の場合に、不調対応処理を実行すると共に、
前記不調対応処理として、前記規定の動作パターンに替えて、前記ノックアウトピンが補正した動作パターンに従って作動するように前記油圧装置を制御する場合を含む構成とした。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の鍛造プレス装置1を示す構成図である。
従って、被成形物は、図中左から右に向かって各上金型31及び下金型32において順々にプレスされて、成形品の最終形状になる。
鍛造プレス装置1は、上記の構成に加えて、プレス動作を行う駆動機構と、被成形物の搬送装置である図示しないトランスファフィーダと、下金型32からの被成形物の離型を行うノックアウト装置50と、プレス動作の合間で上金型31及び下金型32に対して移動式のノズル40により離型剤を供給する供給装置と、各部を制御する制御装置2を備えている。
鍛造プレス装置1は、スライド18を昇降するための構成として、モータ11、フライホイール12、クラッチブレーキ13、伝動軸14、減速機15、エキセン軸16及びコンロッド17を備える。このうち、モータ11、フライホイール12、クラッチブレーキ13が駆動機構に相当する。
図2はノックアウト装置50の構成図である。
ノックアウト装置50は、図示のように、ボルスタ24及び下金型32を貫通して、下金型32内の被成形物を押し出すノックアウトピン51と、ノックアウトピン51を上下に進退移動させる油圧シリンダ52と、油圧シリンダ52に油圧を供給する油圧ポンプ53と、油を貯留するタンク54と、圧油を一時的に貯留するアキュムレータ56と、油圧シリンダ52と油圧ポンプ53との接続状態を切り替えると共に、アキュムレータ56に畜圧された圧油を用いて供給油量を制御する流量調整弁(サーボバルブ)55とを備えている。上記油圧シリンダ52、油圧ポンプ53、流量調整弁55及びアキュムレータ56が本発明の油圧装置に対応する。
油圧シリンダ52は、複動式であり、ピストンを上昇させるポートと下降させるポートとを備えている。そして、これらのポートは、流量調整弁55により、一方が油圧ポンプ53、他方がタンク54に接続された状態と一方がタンク54、他方が油圧ポンプ53に接続された状態とこれらのいずれにも接続されずに閉塞された状態とに切り替えられる。
これらにより、油圧シリンダ52は、ノックアウトピン51の進出(上昇)状態、退避(下降)状態、現在位置を維持する状態のいずれかに切り替えることができる。
なお、流量調整弁55の切り替え動作は制御装置2により制御される。
位置センサ58は、油圧シリンダ52のピストンに接続されたリニアセンサであり、ノックアウトピン51の上下方向の位置を検出する。また、この位置センサ58による検出位置の単位時間当たりの変化量からノックアウトピン51の上下方向の移動速度を求めることができる。つまり、位置センサ58は、速度検出部としても機能する。
加速度センサ59は、ノックアウトピン51又は油圧シリンダ52のピストンに設けられており、これらの上下方向の加速度を検出することができる。
制御装置2は、CPUやメモリ、周辺回路などのハードウェアが組み込まれて構成され、鍛造プレス装置1を統合制御するものであり、後述する各種の処理をプログラムによる実行するいわゆるシーケンサーである。
上記制御装置2は、図1及び図2に示すように、圧力センサ57、位置センサ58、加速度センサ59に接続されており、これらのセンサから各々が検出したノックアウトピン51の作動圧、ノックアウトピン51の上下方向の位置、ノックアウトピン51の加速度等が入力される。
また、前述したエキセン軸16には、その軸角度を検出する図示しないエンコーダが併設されており、当該エンコーダがエキセン軸16の軸角度を検出して制御装置2に入力する。なお、エキセン軸16の軸角度ではなく、スライド18の高さを検出するリニアセンサ、その他の検出手段を備える構成としても良い。
さらに、制御装置2には、表示部26が接続されており、鍛造プレス装置1の制御状態等の各種の情報を表示させる。
一方、スライド18が下死点を通過すると、制御装置2は、ノックアウト装置50の流量調整弁55を制御して、ノックアウトピン51の上昇動作と下降動作とを実行する。これにより、ノックアウトピン51は、下金型32内の被成形物に衝突し、下金型32から離型させる。
そして、制御装置2は、トランスファフィーダのサーボモータを制御して、新しい被成形物の供給又は離型した被成形物の搬送を実行する。
これ以降は、モータ11を駆動したままの状態で、クラッチブレーキ13の接続と切断との切り替えにより、成形動作を繰り返し実行する。
図3(A)は、上金型31を保持するスライド18の上下方向における動作線図である。横軸は時間、縦軸は高さを示す。スライド18は、連続的な成形動作において、制御装置2の制御により、一ストローク分のスライド18の上下動と上死点における一時停止とを繰り返し行う。鍛造プレス装置1は、一ストロークの動作時間と一時停止時間の合計時間を一周期として上金型31及び下金型32によるプレス動作を実行する。離型が円滑に行われている場合、このプレス動作の一周期は一定の値(規定周期)となる。このように、規定周期でプレス動作を実行する制御を第一のプレス動作制御とする。
なお、制御装置2に制御盤を備え付けて、規定周期を任意に設定可能としても良い。
図3(B)に示すように、制御装置2は、エキセン軸16に設けられたエンコーダによりスライド18の下死点通過が検出されると、流量調整弁55を制御して、ノックアウトピン51の上昇動作を開始し、最高位置に達すると一定時間滞留し、その後に最低位置まで下降させる。
上述のノックアウトピン51の上昇時間t1、滞留時間t2、下降時間t3、ノックアウトピン51の上昇量h1及び下降量h1については、予め設定値が定められており、ノックアウトピン51は、図3(B)に示す規定の動作パターンに従って離型動作を実行する。なお、この図3(B)に示す台形となる規定の動作パターンは、ノックアウトピン51に対する指令値に基づく動作線図であり、ノックアウトピン51の実際の動作は、多少の変動や遅れが発生する。
図示において、実線L1は規定の動作パターンの指令値、破線L2はノックアウトピン51の検出位置、実線L3はノックアウトピン51の検出作動圧、点線L4はノックアウトピン51の検出加速度を示している。また、横軸は時間、縦軸は位置、圧力、加速度の大きさを示す。
ノックアウトピン51は、破線L2に示すように、上昇の開始の立ち上がりで遅れを生じるが、加速して被成形物に衝突した後に、指令値よりも高速(符号F)で上昇して離型動作が行われる。
次に、下金型32からの被成形物の離型が円滑に行われずノックアウトピン51の負荷が大きくなった場合の動作特性について説明する。
図5は、図3(B)の規定の動作パターンの指令値に対して、ノックアウトピン51の離型動作が円滑に行われなかった場合に、圧力センサ57及び位置センサ58によって検出された検出値から得られたノックアウトピン51の作動圧、位置(高さ)の時間的変化を示す線図である。
また、図6は、図3(B)の規定の動作パターンの指令値に対して、ノックアウトピン51の離型動作が円滑に行われなかった場合に、位置センサ58及び加速度センサ59によって検出された検出値から得られたノックアウトピン51の位置(高さ)、加速度の時間的変化を示す線図である。
実線L3aに示すように、離型が円滑に行われないと、ノックアウトタイミングで作動圧は通常よりも高圧となるまで急激に上昇し、離型の後は通常の作動圧まで低下する傾向を示す。
また、この場合、一点鎖線L2aに示すように、ノックアウトピン51は、ノックアウトの際に、通常よりも高位置まで上昇を生じる。さらに、このとき、ノックアウトピン51は、急激な上昇を行うので、通常の上昇速度よりも高速に達する。
実線L4aに示すように、離型が円滑に行われないと、離型の際に加速度は通常よりも高い値となるまで急激に上昇し、離型の後は通常の加速度まで低下する傾向を示す。
従って、制御装置2は、図5又は図6に示すように、ノックアウトピン51の作動圧及び加速度について、不調時に達して通常は達しない値の閾値Pe、Geを予め定めて記憶しておき、作動中の検出作動圧又は検出加速度が、それぞれの閾値Pe、Geを超えるか否かによって、離型が円滑に行われない離型動作の不調の発生を検出することができる。
また、制御装置2は、図5又は図6に示すように、ノックアウトピン51のノックアウト時の高さについて、不調時に達して通常は達しない値の閾値Ieを予め定めて記憶しておき、ノックアウト時における検出位置が閾値Ieを超えるか否かによって、離型動作の不調の発生を検出することができる。
また、ノックアウト時における検出位置の変化から求まるノックアウトピン51の上昇速度について、不調時に達して通常は達しない値の閾値Veを予め定めて記憶しておき、ノックアウト時における検出位置の変化から求まる上昇速度が閾値Veを超えるか否かによって、離型動作の不調の発生を検出することができる。
制御装置2は、ノックアウトピン51の作動圧、ノックアウトピン51の加速度、ノックアウト時のノックアウトピン51の高さ、ノックアウト時のノックアウトピン51の上昇速度のそれぞれについて閾値Pe、Ge、Ie、Veを定め、検出された作動圧、加速度、高さ、上昇速度のいずれか一つでも、各々に定められた閾値を超えた場合には、離型動作の不調が発生したものと判断する。
そして、制御装置2は、次回の離型動作の際に不調対応処理(1)を実行する。
不調対応処理(1)では、制御装置2は、ノックアウトピン51の離型動作において、前述した規定の動作パターンに替えて補正した動作パターンに従って離型動作を実行する。
前述したように、規定の動作パターンでは、ノックアウトピン51の上昇時間t1、滞留時間t2、下降時間t3及びノックアウトピン51の上昇量h1及び下降量h1が規定値に定められている。
これに対して、補正した動作パターンでは、滞留時間t2、下降時間t3及びノックアウトピン51の上昇量及び下降量は、規定の動作パターンと同じ値となるが、上昇時間t1aは、規定の動作パターンの上昇時間t1に対して係数kを乗じた値となる。
t1a=k・t1 (但し、k>1)
その場合、補正した動作パターンは、前回の補正した動作パターンにおける上昇時間t1aにさらに係数kを乗じた値を新たな上昇時間t1bとする。
t1b=k・t1a
但し、不調対応処理(1)の繰り返し回数は、上限値が設定されている。そして、当該上限値を超えても、検出された作動圧、加速度、高さ、上昇速度の全てが各々に定められた閾値以下とならない場合には、制御装置2は、鍛造プレス装置1には解消不能な異常が発生しているものと判断して、異常の報知処理と成形動作の停止とを実行する。
異常の報知処理は、例えば、表示部26において、離型動作の異常を報知する報知画面を表示する、表示部26が音声出力部を備えている場合には報知音を出力する等である。
また、成形動作の停止の際に、モータ11の停止、クラッチブレーキ13によるフライホイール12の制動、ノックアウト装置50の停止、トランスファフィーダの停止を含む鍛造プレス装置1の全構成を停止させる。制御装置2は、制御盤から動作の復帰の入力が行われない限り、上記各構成の停止状態を維持する。
なお、異常の報知処理と成形動作の停止とは、いずれか一方のみを実行する構成としてもよい。
前述したように、鍛造プレス装置1では、連続的な成形動作を一定の周期で実行する。そして、連続的な成形動作において、周期的に行われるスライド18の昇降動作の合間を縫って、ノックアウト装置50による離型動作とトランスファフィーダによる被成形物の搬送動作とが行われる。
この場合、スライド18が下死点に達してから次の成形時のスライド18の下降動作の開始までの時間を離型動作と搬送動作を行うための作業時間T0とし、ノックアウト装置50による離型動作の所要時間をT1、トランスファフィーダの搬送動作の所要時間をT2とすると、T0≧T1+T2であることが要求される。
この場合、制御装置2は、クラッチブレーキ13を制御して、スライド18の上死点における一時停止時間を延長する。この一時停止時間の延長に伴って延長された作業時間をT0aとすると、制御装置2は、T0a=T1+T2となるように調整する。
これにより、次のスライド18の昇降動作の開始までに、ノックアウト装置50による離型動作とトランスファフィーダの搬送動作を終えることができる。
従って、制御装置2は、次回以降の成形動作において、検出された作動圧、加速度、高さ、上昇速度の全てが正常範囲となった場合には、その次の作業時間を短縮させるように、クラッチブレーキ13を制御する。その場合の短縮時間は、前回の延長分であるT0a-T0とし、短縮された作業時間T0bは、T0b=T0-(T0a-T0)とすることが望ましい。
このように、作業時間の短縮により規定周期より短い周期でプレス動作を実行する制御を第二のプレス動作制御とする。
制御装置2は、成形作業において検出された作動圧、加速度、高さ、上昇速度のいずれか一つでも、各々に定められた閾値を超えた場合には、離型動作の不調が発生したものとして、不調対応処理(1)と共に不調対応処理(2)を実行する。
不調対応処理(2)では、制御装置2は、表示部26に離型動作の不調の発生を報知する報知画面を表示する。
図8は成形動作において制御装置2が実行する動作制御を示すフローチャートである。
このフローチャートに基づいて形成動作の制御について説明する。このフローチャートでは、連続的に成形動作が行われる場合の一回の成形動作における処理を示している。
そして、スライド18の下死点到達がエンコーダにより検出されると、制御装置2は、前回の成形動作において選択された動作パターンに基づいてノックアウト装置50による離型動作を開始する(ステップS5)。
その結果、離型動作の不調が発生していないと判定した場合には、制御装置2は、次回の成形動作中の離型動作を規定の動作パターンで実行することを決定する(ステップS9)。
そして、周期が延長されていた場合には、制御装置2は、次回の成形動作について短縮された作業時間T0bに基づく周期を選択する(ステップS13)。このとき、制御装置2は、表示部26に、今回の成形動作の周期と次回の成形動作の周期とを表示し(ステップS15)、今回の成形動作を終了する。
一方、周期の延長がされていなかった場合には、制御装置2は、次回の成形動作について通常の作業時間T0に基づく周期を選択し(ステップS17)、今回の成形動作を終了する。
その結果、不調の連続発生回数が上限値を超えている場合には、制御装置2は、表示部26に異常の報知画面を表示して、成形動作を停止させる(ステップS21)。そして、今回の成形動作はそのまま終了となる。
さらに、次回の成形動作中の離型動作を補正した動作パターンで実行することを決定する(ステップS25)。また、このとき、制御装置2は、次回の成形動作中の離型動作の動作パターンにおける上昇時間t1a又はt1bを算出する(ステップS27)
その結果、T0≧T1+T2である場合には、制御装置2は、次回の成形動作について通常の作業時間T0に基づく周期を選択し(ステップS31)、今回の成形動作を終了する。
上記鍛造プレス装置1は、ノックアウトピン51の押し出し動作に関する特性値を検出する検出部として圧力センサ57、位置センサ58及び加速度センサ59を備え、制御装置2は、これらのセンサ57,58,59により検出されたノックアウトピン51の作動圧、ノックアウトピン51の加速度、ノックアウト時のノックアウトピン51の高さ、ノックアウト時のノックアウトピン51の上昇速度が閾値を超えた場合(規定範囲外の場合)に、不調対応処理(1)、(2)を実行する。
このため、作業者は、離型動作の不調の発生を認識することができ、又は、離型動作の不調を抑制する処理が実行され、離型作業の円滑化を図ることが可能となる。
従って、動作パターンの変更により、離型動作の不調を解消し、離型作業の円滑化を図ることが可能となる。
このため、不調対応処理(1)により生じ得るプレス動作の遅延を低減又は解消し、生産性の低下を抑制又は回避することが可能となる。
このように、繰り返し動作パターンを補正しても離型動作の不調が解消しない場合には、離型動作の不調が、動作の変更により解消し得る原因ではない可能性が高い。従って、そのような場合には、報知処理や成形動作の停止により、他の原因であることを作業者に知らしめると共に、検査の機会が得られるようにすることが可能である。
以上、本発明の各実施形態について説明した。しかし、本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、鍛造プレス装置1の実施形態で示した細部は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
また、制御装置2は、プログラムにより各種の機構を実現するシーケンサーを例示したが、ハードウェアである各種の回路を用いて、同様の機能を実現しても良い。
即ち、前回以前に不調対応処理(1)が実行されているか否かに拘わらず、規定の動作パターンによる離型動作が行われた場合に、その次のプレス動作において、プレス動作の周期の低減を図る第二のプレス動作制御を実行する構成としても良い。
その場合、プレス動作の周期の短縮時間は、予め規定された時間又は規定された割合で短縮することが好ましい。
これにより、プレス動作が連続して実行される場合に、生産性の向上を図ることが可能となる。
2 制御装置
11 モータ(駆動機構)
12 フライホイール(駆動機構)
13 クラッチブレーキ(駆動機構)
18 スライド
26 表示部
31 上金型
32 下金型
50 ノックアウト装置
51 ノックアウトピン
52 油圧シリンダ
53 油圧ポンプ
55 流量調整弁
56 アキュムレータ
57 圧力センサ(検出部)
58 位置センサ(検出部)
59 加速度センサ(検出部)
Claims (13)
- 対をなす金型と、
前記対をなす金型にプレス動作を付与する駆動機構と、
前記金型内の被成形物を押し出すノックアウトピンと当該ノックアウトピンに押し出し動作を付与する油圧装置とを有するノックアウト装置と、
前記油圧装置を制御して、前記ノックアウトピンを規定の動作パターンに従って作動させる制御装置とを備える鍛造プレス装置であって、
前記ノックアウトピンの押し出し動作に関する特性値を検出する検出部を備え、
前記制御装置は、前記検出部により検出された特性値が規定範囲外の場合に、不調対応処理を実行すると共に、
前記不調対応処理として、前記規定の動作パターンに替えて、前記ノックアウトピンが補正した動作パターンに従って作動するように前記油圧装置を制御する場合を含む、
鍛造プレス装置。 - 前記検出部は、前記ノックアウトピンの作動圧を検出する圧力検出部を含み、
前記制御装置は、前記圧力検出部が検出する作動圧が規定値を超える場合に、前記不調対応処理を実行するように前記油圧装置を制御する、
請求項1に記載の鍛造プレス装置。 - 前記検出部は、前記ノックアウトピンの動作速度を検出する速度検出部を含み、
前記制御装置は、前記速度検出部が検出する動作速度が規定値を超える場合に、前記不調対応処理を実行するように前記油圧装置を制御する、
請求項1又は2に記載の鍛造プレス装置。 - 前記検出部は、前記ノックアウトピンの加速度を検出する加速度検出部を含み、
前記制御装置は、前記加速度検出部が検出する加速度が規定値を超える場合に、前記不調対応処理を実行するように前記油圧装置を制御する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の鍛造プレス装置。 - 前記検出部は、前記ノックアウトピンの位置を検出する位置検出部を含み、
前記制御装置は、前記ノックアウトピンが前記金型から前記被成形物を押し出す際に前記位置検出部が検出する位置が規定値を超える場合に、前記不調対応処理を実行するように前記油圧装置を制御する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の鍛造プレス装置。 - 前記補正した動作パターンは、前記規定の動作パターンよりも、前記ノックアウトピンの押し出し方向の移動速度が低速となるパターンである、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の鍛造プレス装置。 - 前記制御装置は、
前記不調対応処理が連続する場合に、
前記補正した動作パターンを、前回の前記補正した動作パターンよりも、前記ノックアウトピンの押し出し方向の移動速度が低速となるパターンとする、
請求項6に記載の鍛造プレス装置。 - 前記制御装置は、
規定周期で前記対をなす金型のプレス動作を実行するように前記駆動機構を制御する第一のプレス動作制御と、
前記補正した動作パターンによる前記ノックアウトピンの移動速度の低速化に伴い、前記金型のプレス動作の遅延が生じた場合に、当該遅延が生じたプレス動作以降のプレス動作を前記規定周期より短い周期で実行するように前記駆動機構を制御する第二のプレス動作制御とを実行する、
請求項6又は7に記載の鍛造プレス装置。 - 前記制御装置は、
規定周期で前記対をなす金型のプレス動作を実行するように前記駆動機構を制御する第一のプレス動作制御を実行し、
前記規定の動作パターンによる前記ノックアウトピンの押し出し動作が行われる場合に、前記金型のプレス動作を、前回の周期よりも短い周期で実行する、
請求項6から8のいずれか一項に記載の鍛造プレス装置。 - 前記制御装置は、前記金型のプレス動作の周期が変更された場合に、表示部によって、変更の前後の前記金型のプレス動作の周期をそれぞれ表示する、
請求項8又は9に記載の鍛造プレス装置。 - 前記制御装置は、
前記補正した動作パターンによる前記ノックアウトピンの押し出し動作が規定回数繰り返されても、前記検出部により検出された特性値が規定範囲外のままである場合に、異常の報知処理と成形動作の停止のいずれか一方又は両方を実行する、
請求項1から10のいずれか一項に記載の鍛造プレス装置。 - 前記制御装置は、前記不調対応処理として、表示部による不調発生の報知を実行する場合を含む、
請求項1から11のいずれか一項に記載の鍛造プレス装置。 - 対をなす金型と、前記対をなす金型にプレス動作を付与する駆動機構と、前記金型内の被成形物を押し出すノックアウトピンと当該ノックアウトピンに押し出し動作を付与する油圧装置とを有するノックアウト装置と、前記油圧装置を制御して、前記ノックアウトピンを規定の動作パターンに従って作動させる制御装置とを備える鍛造プレス装置による成形方法であって、
前記ノックアウトピンの押し出し動作に関する特性値を検出すると共に、当該検出された特性値が規定範囲外の場合に、不調対応処理を実行すると共に、
前記不調対応処理として、前記規定の動作パターンに替えて、前記ノックアウトピンが補正した動作パターンに従って作動するように前記油圧装置を制御する場合を含む、
成形方法。
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