JP2010207857A - 鍛造プレスにおけるノックアウト装置 - Google Patents

鍛造プレスにおけるノックアウト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010207857A
JP2010207857A JP2009056465A JP2009056465A JP2010207857A JP 2010207857 A JP2010207857 A JP 2010207857A JP 2009056465 A JP2009056465 A JP 2009056465A JP 2009056465 A JP2009056465 A JP 2009056465A JP 2010207857 A JP2010207857 A JP 2010207857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knockout
knockout pin
pin
hydraulic cylinder
release
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009056465A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Tawatari
正史 田渡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Techno Fort Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Techno Fort Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Techno Fort Co Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Techno Fort Co Ltd
Priority to JP2009056465A priority Critical patent/JP2010207857A/ja
Publication of JP2010207857A publication Critical patent/JP2010207857A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】ノックアウト作業を高速かつ安定して行うことができ、ノックアウトピンの移動速度等の調整が容易である鍛造プレスにおけるノックアウト装置を提供する。
【解決手段】上下一対の金型によって鍛造素材を成型する鍛造プレスに設けられ、上端部が下金型Mの底面から出没自在に設けられたノックアウトピン11と、ノックアウトピン11をその軸方向に沿って昇降させる昇降機構とからなるノックアウト装置10において、ノックアウトピン11は、鍛造素材を下金型Mから離型するための離型用ノックアウトピンと、離型用ノックアウトピンによって下金型Mから離型された鍛造素材をリフトするためのリフト用ノックアウトピン11とを備えており、昇降機構は、各ノックアウトピン11をそれぞれ駆動する2つの駆動手段を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造プレスにおけるノックアウト装置に関する。
従来から、プレスにおけるノックアウト装置には、エキセン軸に固定されたカムを利用してノックアウトピンを作動させる機構が採用されている。かかる機構は、カムとノックアウトピンとが機械的に連結されており、ノックアウトピンの駆動力としてエキセン軸の回転力を使用するので、大きなノックアウト力を発生させることができるという利点がある。
しかし、カム機構を採用しているため、ノックアウトのタイミング等を変更するにはカムを交換する必要があり、タイミング等の変更作業が非常に大変である。また、鍛造される鍛造素材にあわせて最適なタイミング等でノックアウトを行うには、ワーク毎にカムを用意しなければならなくなるため、経済的にも問題がある。
かかるカム機構を利用したノックアウト装置の問題点を解決する装置として、油圧シリンダやサーボモータを採用したノックアウト装置が開発されている(例えば、特許文献1,2)。
特許文献1には、油圧シリンダによってノックアウトピンを作動させるノックアウト装置が開示されている。
図4に示すように、かかる装置では、ノックアウトピン123に連結されたノックアウトブロック122がノックアウトレバー121を介して油圧シリンダ120に連結されているから、油圧シリンダ120を伸縮させれば、ノックアウトピン123を昇降させることができる。
そして、油圧シリンダ120によってノックアウトピン123を作動させているから、サーボバルブなどの油圧機器を使用して油圧シリンダ120に供給する油量を制御することによって、ノックアウトのタイミング等をある程度自由に変更することができる。
また、特許文献2には、サーボモータによって作動されるボールネジ機構を利用してノックアウトピンを作動させるノックアウト装置が開示されている。
図5に示すように、かかる装置では、サーボモータ130の主軸にボールネジ131が連結されており、このボールネジ131に螺合したナットホルダ132に駆動アーム133の一端が連結されている。この駆動アーム133の他端は、ノックアウトピン134に連結されているから、サーボモータ130を作動させれば、ナットホルダ132がボールネジ131に沿って移動し、このナットホルダ132の移動と連動してノックアウトピン134を昇降させることができる。
そして、ナットホルダ132の移動によってノックアウトピン134を作動させている、言い換えれば、サーボモータ130の回転によってノックアウトピン134を作動させているから、ノックアウトのタイミング等をある程度自由に変更することができる。
ところで、熱間鍛造プレスの場合、鍛造素材と金型との接触時間が長くなると、鍛造素材の熱が金型に伝達され、その熱によって金型が軟化して金型寿命が短くなるという問題が生じるので、ノックアウト動作には高速性が要求される。
一方、ノックアウト動作が高速化すると、ノックアウトピンの移動速度や移動加速度も大きくなるので、ノックアウトされた鍛造素材の飛び跳ね現象が生じやすくなる。この飛び跳ね現象が発生すると、ノックアウト後金型からリフトされた鍛造素材を所定の位置に配置できなくなるので、鍛造素材を自動搬送することが困難となる。
したがって、熱間鍛造プレスのノックアウト装置には、ノックアウトピンの高速移動に加えて、高速ノックアウトを行っても飛び跳ね現象を生じさせないようにノックアウトピンの移動速度等を制御する機能が要求される。
油圧シリンダを利用したノックアウト装置の場合は、離型時に高速かつ大きなノックアウト力を発揮させることができる。しかし、油圧制御ゆえカム機構に比べて応答性が低いので、離型後のノックアウトピンの移動速度等を正確に制御することが難しく、高速ノックアウト動作を行う場合に飛び跳ね現象等を防ぐことは難しい。とくに、大きなノックアウト力を発生させるために大型の油圧シリンダを採用した場合には、高速応答させることはさらに難しくなる。
一方、サーボモータによって作動されるボールネジ機構を利用したノックアウト装置は応答性が高いので、高速ノックアウト動作を行っても、離型後のノックアウトピンの移動速度等を正確に制御できる。しかし、サーボモータは離型時に大きなノックアウト力を発揮させることが難しい。たしかに、大型のサーボモータを採用すれば大きなノックアウト力を発生させることも可能ではあるが、装置が大型化するし非常に高価であるため設備費が高騰する。
特開2000−288666号 特開平11−138226号
本発明は上記事情に鑑み、ノックアウト作業を高速かつ安定して行うことができ、ノックアウトピンの移動速度等の調整が容易である鍛造プレスにおけるノックアウト装置を提供することを目的とする。
第1発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、上下一対の金型によって鍛造素材を成型する鍛造プレスに設けられ、上端部が前記下金型の底面から出没自在に設けられたノックアウトピンと、該ノックアウトピンをその軸方向に沿って昇降させる昇降機構とからなるノックアウト装置において、前記ノックアウトピンは、前記鍛造素材を前記金型から離型するための離型用ノックアウトピンと、該離型用ノックアウトピンによって前記金型から離型された前記鍛造素材をリフトするためのリフト用ノックアウトピンとを備えており、前記昇降機構は、各ノックアウトピンをそれぞれ駆動する2つの駆動手段を備えていることを特徴とする。
第2発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第1発明において、前記2つの駆動手段は、前記離型用ノックアウトピンを駆動する駆動手段が油圧シリンダであり、前記リフト用ノックアウトピンを駆動する駆動手段がサーボモータ機構であることを特徴とする。
第3発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第1または第2発明において、前記リフト用ノックアウトピンは、前記離型用ノックアウトピンを貫通し、かつ、該離型用ノックアウトピンに対して相対的に移動可能に設けられていることを特徴とする。
第4発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第1、第2または第3発明において、前記離型用ノックアウトピンを駆動する駆動手段が油圧シリンダであり、前記離型用ノックアウトピンが、前記油圧シリンダのロッドであることを特徴とする。
第5発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第4発明において、前記リフト用ノックアウトピンを駆動する駆動手段がサーボモータ機構であり、該サーボモータ機構は、前記ノックアウトピンの移動方向に沿って、前記離型用ノックアウトピンを駆動する油圧シリンダと直列に配設されていることを特徴とする。
第6発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、第2発明において、複数工程を有する鍛造プレスに使用することを特徴とする。
第1発明によれば、離型用とリフト用のノックアウトピンをそれぞれ別々に設けており、しかも、各ノックアウトピンはそれぞれ別々の駆動手段によって駆動される。このため、離型時の駆動手段として短ストロークの高速かつ大きなノックアウト力を発揮できるものを採用し、リフト時の駆動手段としてノックアウトピンの移動速度等を正確に制御できるものを採用すれば、鍛造素材を確実に離型させることができ、しかも、鍛造素材の飛び跳ねも確実に防止することができる。
第2発明によれば、離型時の駆動手段が油圧シリンダであるから、短ストロークの高速かつ大きなノックアウト力を効果的に発生させることができ、リフト時の駆動手段がサーボモータ機構であるからノックアウトピンの移動速度等の正確な制御を容易に行うことができる。
第3発明によれば、ノックアウトピンを2つ設けても、その設置スペースを小さくすることができる。
第4発明によれば、離型用のノックアウトピンを、離型用ノックアウトピンを駆動する油圧シリンダのロッドと別に設ける必要がなく、また、ノックアウトピンを設置する位置に油圧シリンダも配置することができるので、装置をコンパクトにでき、その設置スペースも小さくすることができる。
第5発明によれば、油圧シリンダとサーボモータ機構とが、ノックアウトピンの移動方向に沿って直列に配置されているので、ノックアウト装置をコンパクトにでき、その設置スペースも小さくすることができる。
第6発明によれば、サーボモータ機構は個々の工程で個別制御を簡単に行うことができるから、各工程におけるリフト動作を、各工程にそれぞれ適したタイミング、移動速度等に調整することができる。しかも、油圧シリンダによるノックアウトストロークが短いので、各工程における離型タイミングを同じにすることも可能であり、この場合、油圧シリンダの制御系を一系統とすることができるので、装置の構成を簡単にすることができる。
本実施形態の鍛造プレスのノックアウト装置10の概略説明図である。 ノックアウト作業時における本実施形態のノックアウト装置10の作動を説明した図であり、(I)は離型作業の説明図であり、(II)はリフト作業の説明図である。 本実施形態のノックアウト装置10を適用した複数工程を行う鍛造プレスの要部概略説明図である。 駆動源として油圧シリンダを採用したノックアウト装置の概略説明図である。 駆動源としてサーボモータを採用したノックアウト装置の概略説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1において、符号Bは鍛造プレスのベッドを示しており、符号MはベッドBの上面に設けられた下金型を示している。図1に示すように、ベッドB及び下金型Mには、貫通孔Bh、貫通孔Mhがそれぞれ形成されている。
図1に示すように、下金型Mの貫通孔Mhには、本実施形態の鍛造プレスのノックアウト装置10(以下、ノックアウト装置10という)の油圧シリンダ30が配設されている。この油圧シリンダ30は、その中心軸が貫通孔Mhの中心軸と同軸となり、しかも、そのピストン32が貫通孔Mhの軸方向に沿って移動するように配設されている。なお、油圧シリンダ30のシリンダボディ31は、下金型Mに対して移動しないように、貫通孔Mh内に固定されている。
この油圧シリンダ30は、前記ピストン32に連結された上下一対のロッドを備えている。そして、上方のロッド33は、ピストン32が上方に移動されると、その上端が下金型Mの底面から突出する長さであって、その突出量が少なくなるように形成されている。例えば、下金型Mから鍛造素材を引き剥がすために必要な最低限の突出量に調整されている。具体的には、鍛造素材の形状によって差はあるものの、突出量は、5〜20mm程度となるように調整されている。
また、油圧シリンダ30には、そのピストン32および上下一対のロッドをその中心軸に沿って貫通する貫通孔30hが形成されているが、その理由は後述する。
よって、油圧シリンダ30のピストン32を上方に移動させれば、上方のロッド33をピストン32の上端を下金型Mの底面から突出させることができるし、ピストン32を下方に移動させれば、上方のロッド33の上端面を下金型Mの底面と同じ高さに配置させることができるのである。
なお、油圧シリンダ30は、下金型Mに形成された油圧通路を通して油圧回路に接続されており、この油圧回路によってその作動が制御されている。この油圧回路は、サーボバルブなどの油圧機器を使用して、油圧シリンダ30に供給する油量を制御し油圧シリンダ30の作動を制御するものであるが、油圧シリンダ30の作動のタイミング等をある程度自由に変更することができるようになっているものが好ましい。
図1に示すように、前記油圧シリンダ30の貫通孔30h内には、上下方向に沿って移動可能にリフト用ノックアウトピン11の上ノックアウトピン11bが配設されている。この上ノックアウトピン11bの下端には、リフト用ノックアウトピン11の下ノックアウトピン11aの上端が連結されている。この下ノックアウトピン11aは、前記ベッドBの貫通孔Bh内に、上下方向に沿って移動可能に配置されている。
なお、リフト用ノックアウトピン11の下ノックアウトピン11aおよび上ノックアウトピン11bは、その中心軸が、ベッドBの貫通孔Bhおよび油圧シリンダ30の貫通孔30hの中心軸とそれぞれ一致するように配設されている。
図1に示すように、前記下ノックアウトピン11aの下端には、この下ノックアウトピン11aを作動させるサーボモータ機構20が連結されている。
このサーボモータ機構20は、ベッドBの底面に固定されたハウジング20hを備えている。このハウジング20hには、その上端に、下ノックアウトピン11aの中心軸と同軸な貫通孔が形成されており、この貫通孔にはスライド23が配置されている。このスライド23は、その下端がハウジング20h内に位置し、その上端がハウジング20h外に突出した状態となるように配設されており、その上端には下ノックアウトピン11aの下端が連結されている。そして、スライド23は、ハウジング20hに対して上下方向へは移動可能であるが、その中心軸周りの回転はできないように貫通孔に取り付けられている。
なお、ハウジング20hの上端には、貫通孔とスライド23の隙間からハウジング20h内スケール等が侵入することを防ぐために、スケールカバー24が設けられている。
一方、前記ハウジング20hの下端には、ACサーボモータ21が固定されている。このACサーボモータ21は、その主軸がハウジング20h内に位置し、かつ、その主軸が前記下ノックアウトピン11aと同軸となるように配設されている。
このACサーボモータ21の主軸には、カップリング21cを介して、ボールネジ22aが連結されている。このボールネジ22aは、下ノックアウトピン11aと同軸となるように配設されており、軸受20bによってハウジング20hに対して回転自在となるように取り付けられている。
そして、このボールネジ22aには、前記スライド23に固定されたボールネジナット22bがネジ結合されている。
以上のごとき構成であるので、ACサーボモータ21を作動させれば、ボールネジ22aが回転されるので、この回転によりネジ結合されているボールネジナット22bをボールネジ22aに沿って移動させることができ、ボールネジナット22bとともにスライド23を上下に移動させることができる。すると、スライド23の上端には、下ノックアウトピン11aが連結されているから、スライド23の上下に移動に伴って、リフト用ノックアウトピン11を昇降させることができ、上ノックアウトピン11bの上端を下金型Mから出没させることができるのである。
なお、サーボモータ機構20のACサーボモータ21は、その作動を制御する制御手段に電気的に接続されており、その作動のタイミングや回転速度等が制御されている。
(ノックアウト装置10によるノックアウト作業の説明)
つぎに、本実施形態のノックアウト装置10によるノックアウト作業の説明する。
まず、成形時には、上方のロッド33の上端面が下金型Mの底面と面一となるように(図1の状態)、油圧回路によって油圧シリンダ30に供給される作動油が制御される。このとき、リフト用ノックアウトピン11における上ノックアウトピン11bの上端面が油圧シリンダ30における上方のロッド33の上端面と面一となるように、サーボモータ機構20のACサーボモータ21の作動が制御される。言い換えれば、上ノックアウトピン11bの上端面が下金型Mの底面と面一となるように、サーボモータ機構20のACサーボモータ21の作動が制御される。
成形が終了すると後、油圧回路から作動油が供給されて油圧シリンダ30のピストン32が上方に移動される。すると、油圧シリンダ30の上方のロッド33はその上端が下金型Mの底面から突出するように移動するので、上方のロッド33によって鍛造素材が押され鍛造素材が離型される(図2(I))。
ここで、離型時には、鍛造素材を迅速に下金型Mから引き剥がすために、高速かつ大きなノックアウト力を鍛造素材に付与する必要がある。本実施形態のノックアウト装置10では、油圧シリンダ30の上方のロッド33によって鍛造素材を離型するので、高速かつ大きなノックアウト力を効果的に鍛造素材に付与することができる。よって、本実施形態のノックアウト装置10では、迅速かつ確実に下金型Mから鍛造素材を引き剥がすことができる。
しかも、油圧シリンダ30は、その突出量(つまり、ノックアウトストローク)が少なく、下金型Mから鍛造素材を引き剥がすために必要な最低限の突出量に調整されている。このため、離型時に油圧シリンダ内の作動油に蓄えられる弾性エネルギーが小さいので(引き剥がされた瞬間に開放されるエネルギーが小さいので)、離型時には、いわゆる鍛造素材の飛び跳ねが生じる可能性は極めて小さくなる。
なお、離型時には、ACサーボモータ21は、上ノックアウトピン11bの上端面と上方のロッド33の上端面とが面一の状態を維持するように作動が制御されるのが望ましい。かかる状態を維持するためには、リフト用ノックアウトピン11が油圧シリンダ30のピストン32と同じタイミングかつ同じ速度で移動するように、ACサーボモータ21の作動が制御される。すると、離型作業中、リフト用ノックアウトピン11は、その上ノックアウトピン11bの上端面が常時鍛造素材に接触した状態で移動することになる。
油圧シリンダ30の上方のロッド33による鍛造素材の離型が終了すると、リフト用ノックアウトピン11によるリフト作業が開始される。つまり、上ノックアウトピン11bの上端面が上方のロッド33の上端面から突出するように、ACサーボモータ21の作動が制御される(図2(II))。すると、鍛造素材は、上方のロッド33の上端面から離れ、上ノックアウトピン11bの上端面にのみ接触した状態で上方に移動される。
なお、油圧シリンダ30は、リフト用ノックアウトピン11による鍛造素材のリフトが開始すると、成形作業開始時における状態に復帰する。つまり、上方のロッド33の上端面と下金型Mの底面とが面一となるように油圧シリンダ30に供給される作動油が制御される。
上ノックアウトピン11bの上端面に接触した鍛造素材は、上ノックアウトピン11bの上端面に載せられた状態で、つまり、所定の姿勢のままで所定の搬送位置(以下、単にストローク端という)までリフトされる。すると、その位置でトランスファーフィーダ等の自動搬送装置によって鍛造素材は、次工程に搬出される。
ここで、生産効率を向上させるためには、鍛造素材のリフト速度も高速化する必要があるので、リフト作業中のリフト用ノックアウトピン11も高速での移動が求められる。しかし、リフト用ノックアウトピン11のストローク端での加速度が大きい場合(急速に停止させた場合)、鍛造素材の飛び跳ねが発生する可能性が高い。
本実施形態のノックアウト装置10では、リフト用ノックアウトピン11の駆動手段としてACサーボモータ21によって駆動されるサーボモータ機構20を採用しているので、その応答性が高くリフト用ノックアウトピン11の移動速度等を正確に制御できる。つまり、ACサーボモータ21の作動を制御すれば、ストローク端近傍において鍛造素材の飛び跳ねが生じない移動速度および移動加速度となるように、リフト用ノックアウトピン11の移動を制御することができる。すると、高速でリフト用ノックアウトピン11を移動させても、鍛造素材を、ストローク端の所定の位置に所定の姿勢で配置することができるから、鍛造素材を確実に自動搬送することができる。
そして、鍛造素材が搬出されれば、リフト用ノックアウトピン11は成形作業開始時における状態に復帰する。つまり、上ノックアウトピン11bの上端面が、上方のロッド33の上端面と面一となるようにACサーボモータ21の作動が制御される。
以上のごとく、本実施形態のノックアウト装置10では、鍛造素材の離型はノックアウトストロークの短い油圧シリンダ30によって行い、離型後の鍛造素材のリフトはサーボモータ機構20によって行っている。よって、離型時には、鍛造素材の飛び跳ねさせることなく高速かつ大きなノックアウト力を確実に鍛造素材に付与でき、また、リフト時には、ストローク端において鍛造素材の飛び跳ねが生じないように、正確にリフト用ノックアウトピン11を移動できるので、ノックアウト作業を高速化かつ安定して行うことができる。
しかも、油圧シリンダ30にはロングストロークや高応答、移動速度等の精度が求められないから、大型化や油圧回路の複雑化を防ぐことができる。一方、サーボモータ機構20のサーボモータ21には大きなノックアウト力が求められないから、サーボモータの大型化も防ぐことができる。よって、制御系を含めたノックアウト装置10が、大型化、複雑化することを防ぐことができる。
そして、必要とされる機能が異なる離型時とリフト時において、各工程におけるノックアウトピンを作動させる駆動手段を完全に分けているので、各工程におけるノックアウトピンの制御が容易になりかつ自由度も高くできる。そして、各駆動手段のメンテナンス性を向上させることもできる。
なお、上記の油圧シリンダ30の上方のロッド33が特許請求の範囲にいう離型用ノックアウトピンに相当するが、油圧シリンダ30とは別に離型専用のノックアウトピンを設け、リンク機構などによってこの離型用ノックアウトピンを作動させてもよい。しかし、上記のごとく、油圧シリンダ30の上方のロッド33を離型用ノックアウトピンとして使用すれば、リンク機構や離型専用のノックアウトピンを設ける必要がないので、装置をコンパクトにでき、その設置スペースも小さくすることができる。
また、リフト用ノックアウトピン11の上ノックアウトピン11bが油圧シリンダ30のロッドを貫通しているので、離型用ノックアウトピン(油圧シリンダ30の上方のロッド33)とリフト用ノックアウトピン11がそれぞれ別々に設けられていても、その設置スペースを小さくすることができる。
しかも、かかる構成とすれば、ノックアウトピンの昇降方向に沿って、油圧シリンダ30とサーボモータ機構20とを直列に配置できる。すると、ノックアウト装置10自体の幅がコンパクトになるし、ノックアウト装置10の設置スペース、つまり、下金型MやベッドBの断面積に占めるノックアウト装置10の割合も小さくすることができる。
(多工程プレス)
とくに、本実施形態のノックアウト装置10は、一台の鍛造プレスで複数の成形を行う多工程プレスにおけるノックアウト装置に適している。つまり、多工程プレスにおける各工程のノックアウト装置として、本実施形態のノックアウト装置10を採用すれば、上述したように、ノックアウト装置10の設置スペースを小さくできるので、プレス自体をコンパクト化できる。しかも、この効果に加えて、以下のごとき効果も得らえる。
図3には、2工程の成形を行う鍛造プレスの下金型MとベッドBを示しており、各工程に本実施形態のノックアウト装置10A,10Bがそれぞれ設けられている。
各工程において、成形後の鍛造素材の形状はそれぞれ異なるため、離型時における飛び跳ねやストローク端での飛び跳ねを防止するために必要なリフト用ノックアウトピン11A,11Bの移動速度等はそれぞれ異なる。
しかし、本実施形態のノックアウト装置10の場合には、各工程のリフト用ノックアウトピン11A,11Bの移動をサーボモータ機構20A,20Bによって制御している。このため、各サーボモータ機構20A,20Bの作動をそれぞれ別々に制御すれば、ストローク端における鍛造素材の飛び跳ねを防止することができる。そして、各サーボモータ機構20A,20Bはサーボモータ21を駆動源としているので、個々の工程において個別の制御を簡単に行うことができる。よって、各工程におけるリフト動作を、各工程にそれぞれ適したタイミング、移動速度等に簡単に調整することができる。
しかも、油圧シリンダ30によるノックアウトストロークが短いので、各工程における離型タイミングを実用上問題とならない程度で同じタイミングとすることも可能であり、この場合、油圧シリンダ30A,30Bの制御系を一系統とすることができる。すると、各工程について、油圧シリンダ30を制御するための油圧回路をそれぞれ設ける必要がないので、ノックアウト装置10の構成を簡単にすることができる。そして、鍛造プレス設備も簡単かつコンパクトな構造とすることができるし、メンテナンス性も向上させることができる。勿論、各工程に個別のバルブ等を設けて、各工程における離型タイミングを個別に制御しても良い。
本発明の鍛造プレスにおけるノックアウト装置は、上型の昇降動作によりコイニング、トリミング、絞り、鍛造などの成形が行われるプレスにおけるノックアウト装置として適している。
10 ノックアウト装置
11 リフト用ノックアウトピン
20 ボールネジ機構
21 ACサーボモータ
22a ボールネジ
22b ボールネジナット
30 油圧シリンダ
33 上方のロッド
M 下金型

Claims (6)

  1. 上下一対の金型によって鍛造素材を成型する鍛造プレスに設けられ、上端部が前記下金型の底面から出没自在に設けられたノックアウトピンと、該ノックアウトピンをその軸方向に沿って昇降させる昇降機構とからなるノックアウト装置において、
    前記ノックアウトピンは、
    前記鍛造素材を前記金型から離型するための離型用ノックアウトピンと、
    該離型用ノックアウトピンによって前記金型から離型された前記鍛造素材をリフトするためのリフト用ノックアウトピンとを備えており、
    前記昇降機構は、
    各ノックアウトピンをそれぞれ駆動する2つの駆動手段を備えている
    ことを特徴とする鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  2. 前記2つの駆動手段は、
    前記離型用ノックアウトピンを駆動する駆動手段が油圧シリンダであり、
    前記リフト用ノックアウトピンを駆動する駆動手段がサーボモータ機構である
    ことを特徴とする請求項1記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  3. 前記リフト用ノックアウトピンは、
    前記離型用ノックアウトピンを貫通し、かつ、該離型用ノックアウトピンに対して相対的に移動可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  4. 前記離型用ノックアウトピンを駆動する駆動手段が油圧シリンダであり、
    前記離型用ノックアウトピンが、前記油圧シリンダのロッドである
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  5. 前記リフト用ノックアウトピンを駆動する駆動手段がサーボモータ機構であり、
    該サーボモータ機構は、
    前記ノックアウトピンの移動方向に沿って、前記離型用ノックアウトピンを駆動する油圧シリンダと直列に配設されている
    ことを特徴とする請求項4記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
  6. 複数工程を有する鍛造プレスに使用する
    ことを特徴とする請求項2記載の鍛造プレスにおけるノックアウト装置。
JP2009056465A 2009-03-10 2009-03-10 鍛造プレスにおけるノックアウト装置 Pending JP2010207857A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009056465A JP2010207857A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 鍛造プレスにおけるノックアウト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009056465A JP2010207857A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 鍛造プレスにおけるノックアウト装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010207857A true JP2010207857A (ja) 2010-09-24

Family

ID=42968617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009056465A Pending JP2010207857A (ja) 2009-03-10 2009-03-10 鍛造プレスにおけるノックアウト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010207857A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105328105A (zh) * 2015-12-10 2016-02-17 重庆福悦安科技有限公司 水平双头冷镦装置
KR101799549B1 (ko) * 2016-04-22 2017-11-21 주식회사 테크아이 Oca 필름 후 공정 연속 처리 장치
CN107838356A (zh) * 2017-11-10 2018-03-27 瑞安市中凯自动化科技有限公司 压力机的脱模机构
CN116408415A (zh) * 2023-02-13 2023-07-11 江苏珀然股份有限公司 一种铝合金车轮锻造用顶出装置
JP7494035B2 (ja) 2019-07-11 2024-06-03 住友重機械工業株式会社 プレス装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5312830U (ja) * 1976-07-14 1978-02-02
JP2008304034A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Sumitomo Heavy Industries Techno-Fort Co Ltd シリンダ装置および鍛造プレスにおけるノックアウト装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5312830U (ja) * 1976-07-14 1978-02-02
JP2008304034A (ja) * 2007-06-11 2008-12-18 Sumitomo Heavy Industries Techno-Fort Co Ltd シリンダ装置および鍛造プレスにおけるノックアウト装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105328105A (zh) * 2015-12-10 2016-02-17 重庆福悦安科技有限公司 水平双头冷镦装置
KR101799549B1 (ko) * 2016-04-22 2017-11-21 주식회사 테크아이 Oca 필름 후 공정 연속 처리 장치
CN107838356A (zh) * 2017-11-10 2018-03-27 瑞安市中凯自动化科技有限公司 压力机的脱模机构
CN107838356B (zh) * 2017-11-10 2023-09-26 瑞安市中凯自动化科技有限公司 压力机的脱模机构
JP7494035B2 (ja) 2019-07-11 2024-06-03 住友重機械工業株式会社 プレス装置
CN116408415A (zh) * 2023-02-13 2023-07-11 江苏珀然股份有限公司 一种铝合金车轮锻造用顶出装置
CN116408415B (zh) * 2023-02-13 2023-12-12 江苏珀然股份有限公司 一种铝合金车轮锻造用顶出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010207857A (ja) 鍛造プレスにおけるノックアウト装置
JP4079952B2 (ja) 鍛造プレスのノックアウト装置
JP4813422B2 (ja) シリンダ装置および鍛造プレスにおけるノックアウト装置
JP2010089148A (ja) サーボモータ駆動プレスおよびその成形方法
CN201950140U (zh) 一种用于数控冲孔机床的送料机构
JP2007083250A (ja) 粉末成形方法と粉末成形装置
JP5396070B2 (ja) ダイ取付機構及びダイ取付方法
KR20080017231A (ko) 리니어 모터가 탑재된 프레스 기계
JP4824605B2 (ja) 鍛造プレスのノックアウト装置
JP2008284598A (ja) プレス機
CN101830033A (zh) 翻砂造型顶出模机构
JP5977967B2 (ja) ダイ抜き取り方法及び該方法に用いる金型交換装置
CN102233379B (zh) 一种数控冲孔机床
CN204620860U (zh) 一种汽车覆盖件冲压模具的侧翻边机构
JP5250319B2 (ja) 成形体の成形方法
CN201889355U (zh) 模高调整装置
JP4809414B2 (ja) 鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法
CN202845577U (zh) 自动冲压模具
CN219900100U (zh) 一种锻造轴类快速成型装置
CN205264524U (zh) 电容器组立机数控调机装置
JP4951605B2 (ja) 鍛造プレスおよび鍛造プレスにおけるノックアウト制御方法
CN105033001B (zh) 一种双机联动扭轴折弯机
KR200452959Y1 (ko) 소재 이송용 척장치
JP2011224574A (ja) 複動鍛造プレス
JP2003251430A (ja) 鍛造プレスにおけるノックアウト装置

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20120117

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130412

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130523

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130522

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130611

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20131029