JP6778719B2 - ノックアウト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス機械に装着する金型の内部又はプレス機械に設けるノックアウト装置に関する。
プレス機械で成形する製品の形状によっては、プレス成形後の製品が金型から離間し難いことがある。このような製品を金型から離間させるノックアウト装置の構造が、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3に開示されている。
特開2014−113620号公報 特開2001−334330号公報 特開2006−305583号公報
ノックアウト装置を用いても、製品が金型に固着してしまうと製品を金型から離間させることができない。その場合、製品を送り装置で次工程に送ることができず、二度打ちしてしまうという問題がある。
特許文献1では、プレス成形装置の成形パンチ(上型)が上昇すると、圧縮ばねが付勢するピンホルダに接続されたはね出しピンが上昇し、被加工部(製品)を成形ダイ(下型)から離間させる。しかし、製品の金型への固着力が圧縮ばねによる付勢力を上回ると、製品を金型から離間させることができない。特許文献1には、はね出しピンが上昇端まで達したときに近接センサが検知ピンに反応し、検出信号を出力する検知機構が開示されている。プレスサイクルが離間判定範囲である間に検知信号が出力されない場合は、製品が成形ダイから離間していないと判定し、二度打ちする前にプレス成形装置を停止させる。しかし、特許文献1のはね出し機構では、圧縮ばねによる付勢力が常時作用しているので、任意のプレスサイクルではね出しピンを上昇させることはできない。すなわち、ノックアウトの加工完了後(プレス機械の下死点通過後)に、ノックアウトをプレス機械のスライドの上昇に追従させずに下降端位置に留まらせ、下死点通過後の任意のタイミングでノックアウトを上昇させるロッキングを行うことはできない。
特許文献2では、クランク軸が回転すると、クランク軸に固設されたカムも回転し、揺動レバーが揺動する。そして、動力伝達ロッドが昇降動作を行う。動力伝達ロッドの昇降動作に伴い、従動レバーが揺動運動を行う。そして、回転軸を中心にしてレバーも揺動運動を行う。ここで、レバーの先端部にはノックアウトピンが当接しているので、ノックアウトピンが昇降動作を行う。カムの回転により、カムの山が、揺動レバーを介して動力伝達ロッドを上昇させ、ノックアウトピンを上昇させる。このように特許文献2では、ノックアウトピンの上昇がクランク軸の回転によって強制されるので、カムの形状から決定させるタイミングで確実に製品を金型から離間させることができる。しかし、成形する製品に合わせてノックアウトピンの上昇タイミングを変更することに関しては、カムの交換やカムのクランク軸に対する取付け位相の変更が必要となり現実的ではない。
特許文献3には、ノックアウトをプレス機械の下死点通過後の任意のタイミングで上昇させるノックアウト装置が開示されている。ここでは、ピストン兼ノックアウトピンの上
昇及び下降は、電磁切替弁の切り替えにより行っている。しかし、電磁切替弁の切り替えタイミングをプレスサイクルに対し常に一定に設定していても、ノックアウトが上昇を完了するタイミングは常に安定したものになるわけではない。これは、外部(環境)温度の変動や、稼働時間の経過に伴うノックアウト装置の温度、油温等の変動の影響を受けるからである。それらの影響により、電磁切替弁を切り替えてからの圧力媒体(油、エア、窒素ガス等)の単位時間当たりの供給量や、ノックアウト装置内の各部の摩擦抵抗、摺動抵抗が変化するため、ノックアウトが上昇を開始してから完了する(上昇端に達する)までの時間は一定しない。ノックアウトの上昇完了を検出するためには、ノックアウト装置の上昇端でのピストン位置を検出する位置センサを設置することが考えられる。しかし、圧力媒体で駆動するアクチュエータによりノックアウトを動作させるノックアウト装置を金型又はプレス機械内に組み込む場合には、構造上、位置センサの設置が困難なことが多い。位置センサでの検出ができない場合は、ノックアウト装置のピストンが上昇端に達したときの圧力の変動(サージ圧)を検出して上昇完了を検出することが考えられる。しかしこの方式では、ノックアウト装置以外の部分での部品の損傷や組み付け不良によりピストンの上昇端への戻りが阻害されたときも同様な圧力の変動が発生するため、誤検出の原因となる。従って、製品の取り出しタイミングは余裕をもって設定する必要があり、生産時のプレスSPMの向上を阻害していた。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ノックアウトが上昇端に達したことを確実に検出することが可能なノックアウト装置を提供することにある。
(1)本発明に係るノックアウト装置は、プレス機械に装着する金型の内部又はプレス機械に設けるノックアウト装置であって、ノックアウトを駆動するアクチュエータと、前記アクチュエータを駆動する駆動機構と、前記ノックアウトが上昇端に達したときに、前記ノックアウトの上昇端を規制し、前記ノックアウトの上昇を防げるノックアウト上昇端ストッパと、前記ノックアウト上昇端ストッパに発生する負荷を検出する負荷検出機構とを備えたことを特徴とするノックアウト装置である。
本発明によれば、ノックアウトが上昇端に達したときに、ノックアウト上昇端ストッパに作用する負荷を負荷検出機構で検出することで、ノックアウトが上昇端に達したこと(製品11が金型から離間したこと)を確実に検出することができる。
(2)本発明に係るノックアウト装置では、前記負荷検出機構は、前記負荷がない無負荷状態から前記負荷がある負荷状態に変化したことを示すタイミング、及び/又は、前記負荷状態から前記無負荷状態に変化したことを示すタイミングを検出してもよい。
本発明によれば、製品の取り出しタイミングをノックアウトの上昇完了に正確に合わせることができるため、生産時のプレスSPMの向上を図ることができる。
(3)本発明に係るノックアウト装置では、平面視で互いに異なる少なくとも3か所に設けられる複数の前記負荷検出機構を備えていてもよい。
本発明によれば、複数の負荷検出機構が出力するそれぞれの負荷状態の変化のタイミングの差から、ノックアウト等が傾いたことを検出することができ、ノックアウト装置の異常を把握することができる。
プレス機械の全体構成を模式的に示す図。 本実施形態に係るノックアウト装置を内蔵した金型の断面を示す図(加工前の状態)。 本実施形態に係るノックアウト装置を内蔵した金型の断面を示す図(加工後の状態)。 ロッキング機構を備えた油圧回路の構成の一例を示す図。 ノックアウトを駆動するアクチュエータの断面を示す図(ピストンが上昇端に達している状態)。 ノックアウトを駆動するアクチュエータの断面を示す図(ピストンが下降している状態)。 センサをスリーブに取り付けた場合のアクチュエータの断面を示す図。 ノックアウトピンの長さが不均一であることでピストンの下降開始時に傾きが発生している状態を示す断面図。 センサをリテーナの外周側面の4か所に等間隔で配置した例を示す上面断面図。 プレス機械のクランク角度に対応する、スライドストローク長さと、ノックアウトストローク長さと、センサ出力値の例を示す図。 プレス機械のクランク角度に対応する、スライドストローク長さと、ノックアウトストローク長さと、センサ出力値の例を示す図(ピストンが傾いている状態)。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、プレス機械の全体構成を模式的に示す。プレス機械1は、昇降可能なスライド2と、スライド2を駆動する駆動機構(クランクシャフト3、コネクティングロッド4)と、スライド2の下面に取り付けられた上ダイセット5と、下ダイセット6と、下ダイセット6を上面に載置固定したボルスタ7とを含む。本実施形態のノックアウト装置は、ボルスタ7側の金型(下型)の内部に設けられているが、図1ではノックアウト装置の図示を省略している。
図2、図3に、本実施形態に係るノックアウト装置を内蔵した金型構造の一例を示す。本実施形態のノックアウト装置は、油圧式ノックアウト装置である。図2は、加工前の状態の金型の断面を示す図であり、図3は、加工後の状態の金型の断面を示す図である。この金型は、パンチ8とノックアウト9とで上下から素材10(図2参照)を拘束して所定の形状の製品11(図3参照)の打ち抜きを行うものである。パンチ8は、スライド2に固定された上ダイセット5に対してパンチホルダ12で固定される。また、上ダイセット5には、弾性体13を介してストリッパ14が取り付けられる。ボルスタ7に固定された下ダイセット6は、ピストン15を有するシリンダ16を内蔵する。下ダイセット6の上面にはバッキングプレート17が固定され、バッキングプレート17の上面にはダイス18が固定される。ノックアウト9は、シリンダ16の油圧室19(圧力室)の油圧で上方に付勢されたピストン15により、複数のノックアウトピン20を介して支持される。油圧室19には、油圧回路21を介して油圧ユニット22から油(圧力媒体)が供給される。ピストン15を有するシリンダ16は、ノックアウト9を駆動するアクチュエータとして機能し、油圧回路21及び油圧ユニット22は、当該アクチュエータを駆動する駆動機構として機能する。
スライド2が下死点まで下降する過程で、パンチ8、製品11、ノックアウト9及びノックアウトピン20を介してピストン15が下降する。その際、油圧室19から油圧回路21を通って油圧ユニット22へ油が排出される。図2、図3では、ノックアウト9(及びピストン15)が上昇端に位置する状態を示している。ノックアウト9が上昇端に位置する状態において、ノックアウト9の上面とダイス18の上面は同じ高さにある。シリン
ダ16には、リテーナ23がリテーナ取付ボルト24により固定される。リテーナ23は、ピストン15が上昇端に達したときにピストン15に当接し、ピストン15の上昇端を規制する。すなわち、リテーナ23は、ノックアウト9が上昇端に達したときにノックアウト9の上昇を防げる(ノックアウト9の上昇端を規制する)ノックアウト上昇端ストッパとして機能する。
ここで、常圧式のノックアウト装置では、スライド2が下死点を通過した後に上昇するパンチ8に追従(同期)してノックアウト9及びピストン15が上昇し、製品11が、打ち抜きで生じたスクラップ25(図3参照)の孔の中に押し戻される現象が発生する。このような現象の発生を防止するためには、スライド2が下死点に達した時点で油圧室19に通じる油圧回路21を閉じ、スライド2が下死点を通過して上昇に転じてからも、スライド2が所定の位置に上昇するまでピストン15を下降端に留まらせるロッキングを行い、その後油圧回路21を開くことにより製品11の上昇を遅らせればよい。本実施形態のノックアウト装置は、このようなロッキングを行うロッキング機構を備える。
以下、ノックアウト9のロッキングを行う際の金型の動きを説明する。加工開始時に素材10は、ダイス18の上面より突出したリフタ26上に載置されている。リフタ26は、弾性体27により付勢されている。スライド2の下降に従って、パンチ8及びストリッパ14と素材10とが接触する。その後、素材10はパンチ8及びストリッパ14により押し下げられ、素材10の下降に従ってリフタ26も下降する。素材10がダイス18の上面に接触した時点で、ストリッパ14は、弾性体13の付勢力により、素材10のパンチ8に接触する部分以外の範囲を押さえる。その後のスライド2の下降に従い、素材10にパンチ8が押し込まれて製品11を得る打ち抜き加工が進行する。その際、ノックアウトピン20を介してピストン15により上方に付勢されたノックアウト9も素材10に接触しているために、素材10のうち製品11となる部分は、パンチ8とノックアウト9に挟みこまれた状態となり、反りや曲り等の変形が抑制される。その後、下死点までスライド2は下降する。スライド2が下死点に達した時点で、ロッキング機構によりピストン15の位置が最下点で固定される。下死点通過後にスライド2は上昇に転じ、パンチ8等の上型は上昇するが、ノックアウト9は最下点に止まっているため、製品11はダイス18内に留まる。スライド2が上昇しパンチ8がスクラップ25から抜けた位置から、ストリッパ14もスライド2の上昇に伴って上昇する。ストリッパ14の上昇に伴い、スクラップ25も弾性体27により付勢されたリフタ26により押し上げられて上昇する。その上昇量(リフタ26のダイス18上面からの突出距離)は、素材10の板厚よりも概ね数mmだけ大きい。ピストン15は、リフタ26の上昇が完了した時点で、ロッキングが解除されることで上昇する。ピストン15の上昇によりノックアウトピン20を介してノックアウト9が上昇し、製品11が、ダイス18からノックアウトされる。ノックアウトされた製品11は、送り装置によって、リフタ26により形成された隙間から図中横方向(すなわち、素材10の送り方向と直角方向)に送られて取り出される。
図4に、ロッキング機構を備えた油圧回路21の構成の一例を示す。油圧回路21は、油圧電磁弁28を含み、油圧ユニット22は、油タンク29と、油圧ポンプ30と、アキュムレータ31とを含む。油圧ポンプ30は、油タンク29に収容された油をアキュムレータ31に供給する。油圧ポンプ30とアキュムレータ31間の流路には、油圧ポンプ30側に油が逆流することを防ぐチェック弁32が設けられている。アキュムレータ31は、油を蓄え、シリンダ16の油圧室19に油を供給する圧力源として機能する。スライド2が下死点に向けて下降する間、油圧電磁弁28は励磁され、油圧室19から油圧電磁弁28を介してアキュムレータ31に油が流れる。油圧電磁弁28とアキュムレータ31間の流路には、絞り弁33が設けられている。スライド2が下死点に達すると、プレス機械1のコントローラからの信号に基づき、油圧電磁弁28の励磁が停止され、油圧室19とアキュムレータ31間で油が流れなくなるとともに、油圧室19から油圧電磁弁28を介
して油タンク29に油が流れるようになる(油圧室19に油圧がかからなくなる)。スライド2が下死点を通過して上昇に転じた後、リフタ26の上昇が完了すると、プレス機械1のコントローラからの信号に基づき、油圧電磁弁28が再び励磁され、アキュムレータ31から油圧電磁弁28を介して油圧室19に油が流れるようになり、ピストン15が上昇する。なお、アキュムレータ31と油圧室19間の流路には、アキュムレータ31から油圧室19に直接(油圧電磁弁28を介さずに)油が流れることを防ぐチェック弁34が設けられている。
本実施形態のノックアウト装置では、ノックアウト9の上昇端を規制するリテーナ23(ノックアウト上昇端ストッパの一例)に発生する負荷を検出することで、ノックアウト9が上昇端に達したこと(ノックアウト9の上昇完了)を検出する。
図5は、油圧室19の油圧によりピストン15が押し上げられて上昇し、ピストン15がその上昇端を規制するリテーナ23に当接している状態を示す図である。上昇端に達したピストン15の下面には油圧35が作用し、ピストン15に上向きの付勢力を発生させる。この付勢力はピストン15に当接するリテーナ23に作用するので、リテーナ取付ボルト24でシリンダ16に固定されたリテーナ23には、曲げモーメント36が発生する。このときリテーナ取付ボルト24には、曲げモーメント36による引張力37が付加される。図2、図3、図5に示す例では、リテーナ23の側面にセンサ38(負荷検出機構の一例)を取り付け、このセンサ38で、曲げモーメント36によりリテーナ23に発生するひずみを測定することで、リテーナ23に発生する負荷を検出する。センサ38は、ひずみゲージや圧電素子等である。センサ38からの信号は、下ダイセット6に設けられた信号線配線用溝39に敷設されたセンサ信号線40を通じて計測器41に出力される。
図6は、スライド2の下降によりピストン15が下降している状態を示す図である。ピストン15の上面には、スライド2の下降によりパンチ8、製品11、ノックアウト9及びノックアウトピン20を介して伝わるピストン押し下げ力42が作用する。このとき、ピストン15はリテーナ23と離間しているため、リテーナ23に負荷がかかることはなく、曲げモーメント36は発生しない。従って、センサ38で、曲げモーメント36による負荷が検出されることもない。すなわち、センサ38で負荷が検出される場合には、ピストン15、延いてはノックアウト9が上昇端に位置すると判断し、センサ38で負荷が検出されない場合には、ノックアウト9が上昇端に位置しないと判断することができる。また、負荷がない無負荷状態から負荷がある負荷状態に変化したタイミングを、ノックアウト9が上昇端に達した(ノックアウト9の上昇が完了した)タイミングとして検出することができる。計測器41は、センサ38からの信号に基づきノックアウト9が上昇端に達したと判断した場合に、送り装置に信号を送信し、送り装置は、計測器41からの信号に基づきノックアウトされた製品11を次工程に送る。
図7に示す例では、リテーナ取付ボルト24と同一の中心軸を有するスリーブ43の側面にセンサ44(負荷検出機構の他の例)を取り付け、このセンサ44で、引張力37によるスリーブ43の変形を測定することで、リテーナ23に発生する負荷を検出する。センサ44は、ひずみゲージや圧電素子等である。この例では、リテーナ取付ボルト24は、スリーブ43の顎部を介してリテーナ23を押さえ、リテーナ23をシリンダ16に固定する。このとき、スリーブ43の顎部は、リテーナ取付ボルト24の締め付けにより圧縮されている。リテーナ取付ボルト24によりリテーナ23をシリンダ16に締め付けているので、ピストン15がリテーナ23に当接していなくてもリテーナ取付ボルト24には引張力が発生している。しかし、このときの引張力は締付け力と呼び、引張力37と区別する。引張力37とは、ピストン15が上昇端でリテーナ23に当接してリテーナ23に上向きの力を作用させ、それによりリテーナ取付ボルト24に付加される分の引張力のことである。その引張力37に応じてスリーブ43の顎部は更に圧縮される。そして、こ
のスリーブ43の顎部の更なる圧縮によりスリーブ43が変形し、その変形はセンサ44で検出され、センサ44からの信号は、信号線配線用溝39に敷設されたセンサ信号線40を通じて計測器41に出力される。図7に示す例においても、図5に示す例と同様に、センサ44で検出される負荷の有無によって、ノックアウト9が上昇端に位置するか否かを判断することができる。計測器41は、センサ44からの信号に基づきノックアウト9が上昇端に達したと判断した場合に、送り装置に信号を送信し、送り装置は、計測器41からの信号に基づき、ノックアウトされた製品11を次工程に送る。
図8に、ピストン15の下降開始時に傾きが発生する例を示す。ピストン15の下降開始時の傾きは、ノックアウトピン20の長さの不均一や異物の噛み込みなどで、ピストン押し下げ力42がピストン15の上面に均一に作用しない場合に発生する。スライド2の下降に伴いピストン15が上昇端から下降を開始するとき、複数のノックアウトピン20のうち最も長い(或いは、異物の噛み込みのある)ノックアウトピンの下端が、当接しているピストン15の上面を最も早く押し下げる。すると、ピストン15からリテーナ23に作用する上向きの付勢力は、円周方向の異なる位置では異なるタイミングで消失することになり、リテーナ23に発生していた曲げモーメント36も、リテーナ23の円周方向の異なる位置では異なるタイミングで消失する。図8、図9に示すように、平面視で互い異なる少なくとも3か所に負荷検出機構(ここでは、センサ38)を配置することで、ピストン15が上昇端から下降を開始する際に、複数の負荷検出機構から負荷の消失(負荷状態から無負荷状態への変化)が検出されるそれぞれのタイミングを知ることができる。それらのタイミングに差があれば、ノックアウトピン20の長さが不均一であることやノックアウトピン20が異物を噛み込んでいることを把握することができ、また、それらのタイミングの差から、ピストン15の傾き(平行度)を検出することができる。図8、図9に示す例では、センサ38を、リテーナ23の外周側面の4か所に90°等間隔で配置している。なお、リテーナ23の側面に取り付けられるセンサ38に代えて、スリーブ43の側面に取り付けられるセンサ44を、平面視で互い異なる少なくとも3か所に配置するようにしてもよい。
図10に、プレス機械1のクランク角度に対応する、スライド2のストローク長さ45と、ノックアウト9のストローク長さ46と、負荷検出機構(センサ38、センサ44)のセンサ出力値47の一例を示す。図10に示すように、ノックアウト下降開始角度48までは、センサ出力値47は0より大の一定値であるが、それ以降はセンサ出力値47が0となる。そして、プレス下死点49を通過後のノックアウト上昇完了角度50で、センサ出力値47は回復し、以降、センサ出力値47は0より大の一定値となる。このように、センサ出力値47から、ノックアウト9が下降を開始するタイミング(負荷状態から無負荷状態に変化したことを示すタイミング)と、ノックアウト9が上昇を完了するタイミング(無負荷状態から負荷状態に変化したことを示すタイミング)を確実にモニタリングすることができる。
図8、図9に示すように、負荷検出機構を4か所に配置した場合、ピストン15の上面にピストン押し下げ力42が均一に作用し、ピストン15が平行に押し下げられるのであれば、4か所の負荷検出機構からのセンサ出力値47は同時に変化する。しかし、ノックアウトピン20の長さが不均一であること等に起因してピストン15が平行に押し下げられない場合には、図11に示すように、4か所の負荷検出機構のセンサ出力値47が変化するタイミングに差が生じるので、ノックアウトピン20の長さの不均一や異物の噛み込み、ピストン15の傾き等の異常をモニタすることができる。
以上のように、本実施形態のノックアウト装置によれば、ノックアウト9が上昇端に達したときにノックアウト上昇端ストッパ(リテーナ23)に作用する負荷を負荷検出機構(センサ38、センサ44)で検出することで、ノックアウト9が上昇端に達したこと(
製品11が金型から離間したこと)を確実に検出することができ、これにより、製品11の取り出しタイミングをノックアウト9の上昇完了に正確に合わせることができるため、生産時のプレスSPMの向上を図ることができる。また、本実施形態のノックアウト装置によれば、平面視で互いに異なる少なくとも3か所に負荷検出機構を配置することで、複数の負荷検出機構が出力するそれぞれの負荷状態の変化のタイミングの差から、ノックアウト9やピストン15が傾いたことを検出することができ、ノックアウトピン20の長さが不均一であることや異物を噛み込んでいることの把握や、アクチュエータの予防保全を行うことができる。
上記実施形態では、ノックアウト9及びピストン15が上昇端に達したときにピストン15に当接するリテーナ23をノックアウト上昇端ストッパとし、ピストン15の当接によりリテーナ23に発生する負荷を検出する負荷検出機構を設ける例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、ノックアウトが上昇端に達したときにノックアウトに当接する部材をノックアウト上昇端ストッパとし、ノックアウトの当接により当該部材に発生する負荷を検出する負荷検出機構を設けるようにしてもよい。すなわち、ノックアウト上昇端ストッパは、ノックアウトが上昇端に達したときに、ノックアウトに当接するものであってもよいし、ノックアウトの動作に同期して動作する部材に当接するものであってもよい。
また、上記実施形態では、本発明を、プレス機械に装着する下型の内部に設けたノックアウト装置に適用する例について説明したが、本発明はこれに限られない。本発明は、プレス機械の上型の内部に設けたノックアウト装置や、プレス機械のスライドやボルスタに設けたノックアウト装置に適用することもできる。なお、本発明では、ノックアウトが動作して動作端に達した位置を上昇端と呼ぶ。ノックアウトをスライド側(スライドや上型内部)に設けた場合、ノックアウトはスライドに対して相対的に下向きに動作することになるが、この場合も、ノックアウト動作の動作端を上昇端と呼ぶこととする。すなわち、実際の上下方向に係わらず、ノックアウトの動作方向をノックアウトの上昇方向、その反対方向をノックアウトの下降方向と呼ぶ。
また、本発明に係るノックアウト装置は、ノックアウト専用のノックアウト装置に限定されるものではなく、ノックアウト機能を有するダイクッション装置も含む。本発明を、ノックアウト機能を有するダイクッション装置に適用する場合、クッションパッドはノックアウト9に対応し、クッションピンはノックアウトピン20に対応する。
なお、上記のように本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。
1…プレス機械、2…スライド、3…クランクシャフト、4…コネクティングロッド、5…上ダイセット、6…下ダイセット、7…ボルスタ、8…パンチ、9…ノックアウト、10…素材、11…製品、12…パンチホルダ、13…弾性体、14…ストリッパ、15…ピストン、16…シリンダ、17…バッキングプレート、18…ダイス、19…油圧室、20…ノックアウトピン、21…油圧回路、22…油圧ユニット、23…リテーナ、24…リテーナ取付ボルト、25…スクラップ、26…リフタ、27…弾性体、28…油圧電磁弁、29…油タンク、30…油圧ポンプ、31…アキュムレータ、32…チェック弁、33…絞り弁、34…チェック弁、35…油圧、36…曲げモーメント、37…引張力、38…センサ(負荷検出機構)、39…信号線配線用溝、40…センサ信号線、41…計測器、42…ピストン押し下げ力、43…スリーブ、44…センサ(負荷検出機構)、45…スライドストローク長さ、46…ノックアウトストローク長さ、47…センサ出力値
、48…ノックアウト下降開始角度、49…プレス下死点、50…ノックアウト上昇完了角度

Claims (3)

  1. プレス機械に装着する金型の内部又はプレス機械に設けるノックアウト装置であって、
    ノックアウトを駆動するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを駆動する駆動機構と、
    前記ノックアウトが上昇端に達したときに、前記ノックアウトの上昇端を規制し、前記ノックアウトの上昇を防げるノックアウト上昇端ストッパと、
    前記ノックアウトが上昇端に達したときに、前記ノックアウト上昇端ストッパに当接することにより、前記ノックアウト上昇端ストッパに発生する負荷を検出する負荷検出機構とを備えたことを特徴とするノックアウト装置。
  2. 請求項1において、
    前記負荷検出機構は、
    前記負荷がない無負荷状態から前記負荷がある負荷状態に変化したことを示すタイミング、及び/又は、前記負荷状態から前記無負荷状態に変化したことを示すタイミングを検出することを特徴とするノックアウト装置。
  3. 請求項1又は2において、
    平面視で互いに異なる少なくとも3か所に設けられる複数の前記負荷検出機構を備えたことを特徴とするノックアウト装置。
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