JP4860456B2 - 鍛造装置 - Google Patents

鍛造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4860456B2
JP4860456B2 JP2006343910A JP2006343910A JP4860456B2 JP 4860456 B2 JP4860456 B2 JP 4860456B2 JP 2006343910 A JP2006343910 A JP 2006343910A JP 2006343910 A JP2006343910 A JP 2006343910A JP 4860456 B2 JP4860456 B2 JP 4860456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knockout pin
air cylinder
rod
dead center
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006343910A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008155217A (ja
Inventor
光雄 江川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2006343910A priority Critical patent/JP4860456B2/ja
Publication of JP2008155217A publication Critical patent/JP2008155217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4860456B2 publication Critical patent/JP4860456B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Forging (AREA)

Description

本発明は、ノックアウトピンを備えた鍛造装置及び該鍛造装置を用いた鍛造方法に関する。
鍛造装置は、一般に、金型内の鍛造品を金型内からその上方に排出させるためにノックアウト装置を備えている。
従来のノックアウト装置としては、例えば、特開平7−164091号公報に記載されているように、ノックアウトピンを昇降させる油圧シリンダのロッドの昇降ストロークが、ワークの種類に対応して切り替えられるように構成されたものが知られている。これによれば、ワークの跳ね上がり現象を防止できるという利点がある(特許文献1参照)。
さらに、従来のノックアウト装置として、例えば、特開2005−279674号公報に記載されているように、ノックアウトピンを昇降させる油圧シリンダの動作を制御する所定の構成の油圧制御手段を備えたものが知られている。これによれば、ノックアウト作業を確実に且つ安全に行うことができるという利点がある(特許文献2参照)。
ところで、鍛造装置の金型内の鍛造品は、鍛造力を受けることで金型と強固に密着しており、ノックアウトピンでこの密着を解除して鍛造品を金型から引き剥がすために大きな上昇駆動力を必要とする。そこで、ノックアウト装置は、大きな駆動力を発生可能な、鍛造装置のスライドを駆動させるスライド駆動源の力によって、ノックアウトピンが上昇されるように構成されており、これにより、鍛造品を金型から引き剥がすのに十分な上昇駆動力を得ている。ここで、このノックアウトピンの昇降動作は、一般に、スライドの動作と連動しており、そのため、鍛造操作の途中でノックアウトピンの昇降動作を停止させることはできない。
そして、このノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品は、これを次の加工工程に搬送するため、金型からその外側に排出する必要がある。その排出方法としては、ロボットアームで鍛造品を掴んで排出する方法、キッカーやプッシャーにより鍛造品を排出する方法、圧縮空気噴射器により鍛造品を吹き飛ばして排出する方法などがある。
特開平7−164091号公報 特開2005−279674号公報
而して、鍛造品が例えば大型でその重量が大きい場合には、ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、金型からその外側に排出するのに時間が掛かったり、鍛造品に傷が付かないように鍛造品を掴むために時間が掛かったりする。そのため、鍛造品の排出を完了する前にノックアウトピンが下降することがあり、その結果、鍛造品の排出が失敗する場合があった。
本発明は、上記の技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、金型から確実に排出することができる鍛造装置、及び該鍛造装置を用いた鍛造方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] スライドを駆動させるスライド駆動源の力により下死点位置から上昇されるとともに、下死点位置から上死点位置に上昇されることで金型内の鍛造品を金型内からその上方に排出するノックアウトピンと、
上死点位置に到達したノックアウトピンをその高さ位置に保持するノックアウトピン保持手段と、を備えていることを特徴とする鍛造装置。
[2] ノックアウトピン保持手段は、エアシリンダを備えるとともに、エアシリンダのロッドが伸長状態に保持されることによりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されるものとなされている前項1記載の鍛造装置。
[3] ノックアウトピン保持手段は、エアシリンダのロッドが伸長状態から短縮されることによりノックアウトピンが上死点の高さ位置から下降するものとなされており、且つ、エアシリンダのロッドを伸長状態から短縮させる速度を規制する速度規制手段を備えている前項2記載の鍛造装置。
[4] エアシリンダのロッドが短縮された状態のもとで、鍛造衝撃がノックアウトピンからエアシリンダのロッドに伝達されないようにノックアウトピンとエアシリンダのロッドとが分離されている前項2又は3記載の鍛造装置。
[5] ノックアウトピンに該ノックアウトピンに対して側方に突出した突片部が固定状態に設けられるとともに、突片部に該突片部に対して下方に突出した突出棒部が固定状態に設けられており、
エアシリンダのロッドに、ノックアウトピンの突片部をその下側から支持するとともに挿通孔を有する支持片部が固定状態に設けられており、
ノックアウトピンの突片部の突出棒部は、エアシリンダのロッドの支持片部の挿通孔内に挿通孔に対して相対的に上下方向に移動可能に挿通されており、
エアシリンダのロッドが短縮された状態のもとで、エアシリンダのロッドの支持片部がノックアウトピンの突片部に対して下側に離間した位置に配置されている前項4記載の鍛造装置。
[6] スライド駆動源の力によりノックアウトピンを下死点位置から上昇させるリンク機構を備えており、
リンク機構は、スライド回転軸に取り付けられるとともにスライドの動作と連動して回転するカムと、ノックアウトピンをその下側からノックアウトピンに対して分離可能に支持する支持部を有するとともに、該支持部に支持されたノックアウトピンをカムの作用により下死点位置から上昇させるノックアウトレバーと、を備えている前項1〜5のいずれかに記載の鍛造装置。
[7] ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、ノックアウトピン保持手段によりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されている時間内に、金型から所定場所に排出する鍛造品排出手段を備えている前項1〜6のいずれかに記載の鍛造装置。
[8] 鍛造品排出手段により鍛造品が金型から排出されたことを検知する検知手段と、
検知手段により鍛造品が金型から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピンの保持を解除するようにノックアウトピン保持手段を制御する制御手段と、を備えている前項7記載の鍛造装置。
[9] 前項1〜8のいずれかに記載の鍛造装置を用いて鍛造を行う鍛造方法。
[10] スライドを駆動させるスライド駆動源の力により下死点位置から上昇されるとともに、下死点位置から上死点位置に上昇されることで金型内の鍛造品を金型内からその上方に排出するノックアウトピンを備えた鍛造装置を用いて、鍛造を行う鍛造方法であって、
鍛造装置は、上死点位置に到達したノックアウトピンをその高さ位置に保持するノックアウトピン保持手段を備えており、
ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、ノックアウトピン保持手段によりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されている時間内に、金型から所定場所に排出することを特徴とする鍛造方法。
[11] 鍛造装置は、鍛造品が金型から排出されたことを検知する検知手段を備えており、
検知手段により鍛造品が金型から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピン保持手段によるノックアウトピンの保持を解除する前項10記載の鍛造方法。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明では、ノックアウトピンは、スライドを駆動させるスライド駆動源の力により下死点位置から上昇されるので、金型に密着した鍛造品を金型から確実に引き剥がすことができる。
また、ノックアウトピン保持手段は、上死点位置に到達したノックアウトピンをその高さ位置に保持するものなので、このノックアウトピン保持手段によって上死点位置に到達したノックアウトピンをその高さ位置に保持することにより、ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品をその高さ位置に保持することができる。そのため、この鍛造品を金型から所定場所に確実に排出することができる。
さらに、金型に密着した鍛造品を金型から引き剥がすのは、スライド駆動源の力により行われるので、ノックアウトピン保持手段として、ノックアウトピンを上死点の高さ位置に保持できるだけの力を発生可能な保持装置を用いれば良い。したがって、ノックアウトピン保持手段を小型の保持装置により構成することができる。
[2]の発明では、ノックアウトピン保持手段は、エアシリンダのロッドが伸長状態に保持されることによりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されるものとなされているので、ノックアウトピンを上死点の高さ位置に確実に保持することができる。
もとより、ノックアウトピンの保持はエアシリンダにより行われるので、安価なノックアウトピン保持手段を提供できる。
[3]の発明では、ノックアウトピン保持手段は、エアシリンダのロッドを伸長状態から短縮させる速度を規制する速度規制手段を備えているので、この速度規制手段によってエアシリンダのロッドの短縮速度を規制することにより、ノックアウトピンの下降速度を遅い速度に規制することができる。したがって、ノックアウトピンが高速で落下して該ノックアウトピンを支持する支持部等に衝突することによるノックアウトピンやその支持部の損傷を未然に防止することができる。さらに、速度規制手段として、例えば、エアシリンダ内の圧縮空気の排出量を調節する調節弁を用いることができるから、安価なノックアウトピン保持手段を提供できる。
[4]の発明では、鍛造衝撃がノックアウトピンからエアシリンダのロッドに伝達されないので、鍛造衝撃によるエアシリンダやそのロッドの損傷を防止することができる。
[5]の発明では、エアシリンダのロッドの支持片部がノックアウトピンの突片部に対して下側に離間した位置に配置されているので、鍛造衝撃がノックアウトピンからエアシリンダのロッドに伝達されるのを確実に防止でき、もって鍛造衝撃によるエアシリンダやそのロッドの損傷を確実に防止することができる。
さらに、ノックアウトピンの突片部の突出棒部がエアシリンダのロッドの支持片部の挿通孔内に挿通されているので、ノックアウトピンの突片部をエアシリンダのロッドの支持片部により確実に支持することができる。
[6]の発明では、スライド駆動源の力をノックアウトピンに確実に伝達することができ、もってノックアウトピンをスライド駆動源の力により下死点位置から確実に上昇させることができる。さらに、ノックアウトレバーの支持部は、ノックアウトピンをその下側からノックアウトピンに対して分離可能に支持するものである。したがって、ノックアウトピンがノックアウトピン保持手段により上死点の高さ位置に保持されている時間内にノックアウトレバーの支持部が下降しても、ノックアウトピンはノックアウトレバーの支持部から分離されるので、ノックアウトピンがノックアウトレバーの支持部の下降動作と連動して下降することはない。そのため、ノックアウトピンを上死点の高さ位置に確実に保持することができる。
[7]の発明では、ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、鍛造品排出手段により金型から所定場所に更に確実に排出することができる。
[8]の発明では、鍛造品が金型から排出されたことを検知手段により確実に検知することができる。そのため、鍛造品が金型から排出される前にノックアウトピンが下降するのを確実に防止することができ、もって鍛造品を更に確実に排出することができる。
[9]の発明では、上記[1]〜[8]のいずれかの発明と同様の効果を奏する。
[10]の発明では、上記[1]の発明と同様の効果を奏する上、更に、ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、金型から所定場所に更に確実に排出することができる。
[11]の発明では、鍛造品が金型から排出されたことを検知手段により検知することができる。そのため、鍛造品が金型から排出される前にノックアウトピンが下降するのを確実に防止することができ、もって鍛造品を更に確実に排出することができる。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態の鍛造装置(1)は、スライド(4)、該スライド(4)を駆動させるスライド駆動源(5)、金型(下金型)(2)、ノックアウトピン(8)等を備えている。この鍛造装置(1)は、スライド(4)の動作と連動させて金型(2)内の鍛造品(S1)をその上方にノックアウトするプレスマスタ方式のものである。
スライド(4)は、詳述するとメインスライドであり、金型(2)の上方に配置されたパンチ(4a)を有している。そして、このスライド(4)は、モータ等のスライド駆動源(5)の力により昇降動作されるように、クランク軸等のスライド回転軸(6)に連結されている。このスライド(4)の昇降動作に伴いパンチ(4a)が昇降動作される。
金型(2)は、スライド(4)のパンチ(4a)の下方に配置されており、鍛造用素材(S0)を所定形状に成形する成形凹部(2a)を有している。なお素材(S0)は、例えば、加熱状態のアルミニウム(その合金を含む。)等の金属からなる。
金型(2)は、該金型(2)を支持する下台(図示せず)上に配置されている。金型(2)の成形凹部(2a)の底部には、ノックアウトピン(8)を昇降可能に挿通する貫通孔(3)が、金型(2)及び下台を上下方向に貫通して設けられている。
ノックアウトピン(8)は、上下方向に延びた状態で貫通孔(3)内に昇降可能に挿通されている。そして、ノックアウトピン(8)の昇降動作に伴い該ノックアウトピン(8)の先端部が金型(2)の成形凹部(2a)の底部から出没するものとなされている。
このノックアウトピン(8)は、スライド駆動源(5)の力により下死点位置から上死点位置に向かって上昇されるものである。さらに、このノックアウトピン(8)は、スライド駆動源(5)の力によらないで上死点位置から下降可能なものであり、詳述すると自重で上死点位置から下降可能なものである。
さらに、本実施形態の鍛造装置(1)は、スライド駆動源(5)の力によりノックアウトピン(8)を下死点位置から上死点位置に向かって上昇させるリンク機構(10)を備えている。
リンク機構(10)は、カム(11)、揺動アーム(12)、中間レバー(14)、ノックアウトレバー(16)等を備えている。
カム(11)は、スライド回転軸(6)の端部に取り付けられるとともに、スライド(4)の動作と連動してスライド回転軸(6)を中心に回転駆動するものである。
揺動アーム(12)は、略水平状に配置されるとともに、その基端部が支軸(12a)に軸着されており、またその長さ方向中間部にカム(11)に対応するカムローラ(12a)が取り付けられている。さらに、揺動アーム(12)の先端部に上下方向に延びたプッシュロッド(13)の上端部が軸着されている。
中間レバー(14)は、側面視略L字状のものであり、支軸(14a)に軸着されている。さらに、中間レバー(14)の側方突出状の一端部にプッシュロッド(13)の下端部が軸着されるとともに、中間レバー(14)の上方突出状の他端部に水平方向に延びた連結ロッド(15)の一端部が軸着されている。
ノックアウトレバー(16)は、ノックアウトピン(8)をその下側からノックアウトピン(8)に対して相対的に分離可能に支持する支持部としての回転自在な支持ローラ(16b)を有するとともに、該支持ローラ(16b)に支持されたノックアウトピン(8)をカム(11)の作用により下死点位置から上死点位置に向かって上昇させるものである。
このノックアウトレバー(16)は、側面視略L字状のものであり、支軸(16a)に軸着されている。さらに、このノックアウトレバー(16)の側方突出状の一端部に支持部として支持ローラ(16b)が軸着されている。そして、この支持ローラ(16b)上にノックアウトピン(8)が載置されており(図2参照)、これにより、ノックアウトピン(8)がその下側から支持ローラ(16b)に該支持ローラ(16b)に対して相対的に分離可能に支持されている。さらに、ノックアウトレバー(16)の上方突出状の他端部に連結ロッド(15)の他端部が軸着されている。
したがって、このリンク機構(10)によれば、スライド回転軸(6)の回転に伴いカム(11)が回転すると、揺動アーム(12)の先端部が支軸(12a)を中心に上下に揺動し、これによりブッシュロッド(13)が上下に移動する。そして、このプッシュロッド(13)の上下動によって連結ロッド(15)が中間レバー(14)を介して左右に移動する。これに伴い、ノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)が支軸(16a)を中心に昇降移動する。この支持ローラ(16b)の昇降動作により、ノックアウトピン(8)が支持ローラ(16b)に支持された状態で昇降移動される。
また、このリンク機構(10)は、スライド(4)がその上死点位置と下死点位置との間を一往復すると、スライド回転軸(6)及び該スライド回転軸(6)と連動して回転するカム(11)は一回転し、これに伴い、ノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)が一回昇降往復するように構成されている。
さらに、本実施形態の鍛造装置(1)は、ノックアウトピン保持手段(20)、鍛造品排出手段(30)、検知手段(31)、制御手段(32)等を備えている。
ノックアウトピン保持手段(20)は、ロッド(22)を有するエアシリンダ(21)と、エアシリンダ(21)のロッド(22)を伸長状態から短縮させる速度を規制する速度規制手段(24)と、を備えている。
図4に示すように、エアシリンダ(21)は、そのロッド(22)を伸長状態に保持することによりノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に保持するものであり、さらに、そのロッド(22)を伸長状態から短縮させることによりノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置から所定の下降速度で下降させるものである。このエアシリンダ(21)は、鍛造装置(1)の下固定フレーム(9b)に固定状態に取り付けられている。
ここで、本実施形態では、金型(2)に密着した鍛造品(S1)を金型(2)から引き剥がしたり鍛造品(S1)を金型(2)内からその上方に持ち上げたりするのは、スライド駆動源(5)の力により行われる。したがって、エアシリンダ(21)として、鍛造品(S1)及びノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に保持できるだけのロッド(22)の駆動力を有する小型エアシリンダを用いれば良く、大きな駆動力を発生可能な大型昇降駆動装置を用いる必要がない。そのため、エアシリンダ(21)として、例えば0.2〜0.7MPaという小さな駆動力を有するものを用いることができる。これにより、このエアシリンダ(21)を既存の鍛造装置に容易に組み込むことができる。ただし本発明では、エアシリンダ(21)は上記の範囲の駆動力を有するものであることに限定されるものではなく、鍛造品(S1)やノックアウトピン(8)の重量、大きさ等に応じて様々に設定されるものである。
また、エアシリンダ(21)のロッド(22)には、ノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に支持するため、支持片部(22a)が固定状態に設けられている。すなわち、この支持片部(22a)は側面視略L字状のものであり、その水平状部にエアシリンダ(21)のロッド(22)の先端部が固定状態に連結されている。さらに、図2に示すように、支持片部(22a)の上端部は水平状に屈曲しており、この水平状の上端部に断面円形状の挿通孔(22b)が穿設されている。
一方、ノックアウトピン(8)の下端部には、該ノックアウトピン(8)に対して側方(即ち水平方向)に突出した突片部(8a)が固定状態に設けられている。すなわち、この突片部(8a)の基端部には嵌入凹部(8c)が形成されるとともに、この嵌入凹部(8c)内にノックアウトピン(8)の下端部がきつく嵌入されている。そして、この状態で、突片部(8a)の基端部がノックアウトピン(8)の下端部にかしめ固定され又は溶接により固着されている。
さらに、図2に示すように、ノックアウトピン(8)の突片部(8a)の先端部には、突片部(8a)に対して下方に突出した断面円形状の突出棒部(8b)が固定状態に取り付けられている。そして、この突出棒部(8b)は、エアシリンダ(21)のロッド(22)の支持片部(22a)の挿通孔(22b)内に、挿通孔(22b)に対して上下方向にスライド移動可能に挿通されている。これにより、支持片部(22a)は突片部(8a)の直下位置に対して水平方向にずれないように配置され、即ち突片部(8a)の直下位置に必ず配置されることになる。
そして、図3及び図4に示すように、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長した状態では、ノックアウトピン(8)の突片部(8a)がその下側から支持片部(22a)により支持され、これによりノックアウトピン(8)が上死点の高さ位置に支持される。
なお本実施形態では、支持片部(22a)の挿通孔(22b)は、断面円形状のものであるが、本発明では、その他に、例えば、突出棒部(8b)を挿通し易くするために挿通孔(22b)の一部が開放した形状のものであっても良い。
さらに、図1及び図2に示すように、エアシリンダ(21)のロッド(22)が短縮された状態のもとで、エアシリンダ(21)のロッド(22)の支持片部(22a)はノックアウトピン(8)の突片部(8a)に対して下側に少し離間した位置に配置されている。これにより、ノックアウトピン(8)に鍛造時に加わる鍛造衝撃がノックアウトピン(8)からエアシリンダ(21)のロッド(22)に伝達されないように、ノックアウトピン(8)とエアシリンダ(21)のロッド(22)とが分離されている。
本実施形態では、支持片部(22a)と突片部(8a)との間の離間距離は例えば5〜20mmの範囲に設定されている。ただし本発明では、この離間距離は上記の範囲内であることに限定されるものではない。
なお図1において、(26)は、支持片部(22a)を昇降方向に案内する案内棒である。この案内棒(26)は、鍛造装置(1)の上固定フレーム(9a)に固定状態に取り付けられている。
エアシリンダ(21)の内部には圧縮空気が圧縮空気供給装置(図示せず)により空気供給管(図示せず)を介して供給される。このエアシリンダ(21)は広く市販されているものである。すなわち、このエアシリンダ(21)は、エアシリンダ(21)内の圧縮空気の圧力(即ちエアシリンダ(21)の内圧)が増大することにより、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長移動し、一方、エアシリンダ(21)内の圧縮空気の圧力(即ちエアシリンダ(21)の内圧)が減少することにより、エアシリンダ(21)のロッド(22)が短縮移動するように構成されている。
速度規制手段(24)は、上述したようにエアシリンダ(21)のロッド(22)の短縮速度を規制するものである。本実施形態では、速度規制手段(24)として、エアシリンダ(21)内の圧縮空気の排出量を調節する調節弁(24a)が用いられている。この弁(24a)は例えば電磁弁からなる。この調節弁(24a)によってエアシリンダ(21)内の圧縮空気の排出量を調節することにより、即ちエアシリンダ(21)の内圧を調節することにより、エアシリンダ(21)のロッド(22)の短縮速度を所定の速度に容易に規制することができる。
鍛造品排出手段(30)は、ノックアウトピン(8)により金型(2)内からその上方に排出されてきた鍛造品(S1)を、ノックアウトピン保持手段(20)によりノックアウトピン(8)が上死点の高さ位置に保持されている時間内に、金型(2)から所定場所に排出するものである。所定場所としては、鍛造品(S1)を次の加工工程に搬送するベルトコンベヤや移載皿等の搬送装置などが挙げられる。
この鍛造品排出手段(30)としては、例えば、ロボットアーム、キッカー、プッシャーが用いられ、あるいは、圧縮空気の噴射力により鍛造品(S1)を吹き飛ばして排出する圧縮空気噴射器が用いられる。ただし本発明では、鍛造品排出手段(30)は、上記のもの以外のものであっても良い。
検知手段(31)は、鍛造品排出手段(30)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知するものである。この検知手段(31)は、鍛造品(S1)の金型(2)からの排出時に鍛造品(S1)が通過する通過通路(7)に配置されており、鍛造品(S1)がこの通過通路(7)を通過することにより鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知するものとなされている。本実施形態では、鍛造品(S1)は、金型(2)から排出されると、通過通路(7)として下り勾配の傾斜面上を通過する。この傾斜面の上方には、検知手段(31)として、検知子を有する接触式検知センサが配置されている。なお本発明では、検出手段(31)は接触式検知センサであることに限定されるものではなく、その他に、例えば非接触式検知センサであっても良いし、その他の構成のものであっても良い。
制御手段(32)は、検知手段(31)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピン(8)の保持を解除するようにノックアウトピン保持手段(20)を制御するものである。本実施形態では、制御手段(32)は、検知手段(31)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピン保持手段(20)のエアシリンダ(21)内の圧縮空気の排出量を調節する調節弁(24a)を開くことにより、エアシリンダ(21)のロッド(22)を短縮させてノックアウトピン(8)の保持を解除するものとなされている。
次に、上記鍛造装置(1)の動作について図5を参照して以下に説明する。
図5に示すように、スライド回転軸(6)の回転角度(換言するとカム(11)の作動角)が0°のとき、スライド(4)が上死点位置に配置され、スライド回転軸(6)の回転角度が180°のとき、スライド(4)が下死点位置に配置され、スライド回転軸(6)の回転角度が360°のとき、スライド(4)が再度上死点位置に配置されるとする。
また、スライド(4)の昇降ストロークは例えば約220mmに設定されており、ノックアウトピン(8)の昇降ストロークは、スライド(4)の昇降ストロークの例えば約半分のストロークに設定されている。
スライド(4)が上死点位置から下死点位置に移動する途中で、素材(S0)を金型(2)(詳述すると金型(2)の成形凹部(2a))内に配置する。そして、スライド(4)が下死点位置に配置されているとき(即ち、スライド回転軸(6)の回転角度が180°のとき)、金型(2)内の素材(S0)は、スライド(4)のパンチ(4a)によって加圧されて所定形状に成形されるとともに、金型(2)に強固に密着している。このとき、ノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)は上昇しておらず即ち下死点位置に配置されており、したがってノックアウトピン(8)は下死点位置に配置されている。さらに、エアシリンダ(21)のロッド(22)は短縮状態であって下死点位置に配置されている(図1参照)。
そして、スライド駆動源(5)の力によりスライド(4)が下死点位置から上死点位置に向かって移動する途中における、スライド回転軸(6)の回転角度が例えばAの角度で、エアシリンダ(21)内への圧縮空気の供給を開始し、これによりエアシリンダ(21)の内圧を増大させてエアシリンダ(21)のロッド(22)に伸長駆動力を付与する。すると、エアシリンダ(21)のロッド(22)の支持片部(22a)がノックアウトピン(8)の突片部(8a)にその下側から衝合するまで、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長する。そして、支持片部(22a)が突片部(8a)に衝合すると、エアシリンダ(21)のロッド(22)の伸長駆動力では、金型(2)に強固に密着した鍛造品(S1)を金型(2)から引き剥がすことができず、エアシリンダ(21)のロッド(22)の伸長動作は支持片部(22a)が突片部(8a)に衝合した状態に止まる。
そして、スライド回転軸(6)に取り付けられたカム(11)の作用によりノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)の上昇が開始すると、ノックアウトピン(8)が支持ローラ(16b)と共に上昇していき、この支持ローラ(16b)の上昇駆動力(即ちスライド駆動源(5)の力)によって、金型(2)に密着した鍛造品(S1)が金型(2)から引き剥がされる。そして、図3に示すように、この引き剥がされた鍛造品(S1)が、ノックアウトピン(8)の上昇に伴い金型(2)内からその上方にノックアウトピン(8)により持ち上げられて排出される。さらに、このノックアウトピン(8)の上昇動作に追随してエアシリンダ(21)のロッド(22)が、支持片部(22a)が突片部(8a)に衝合した状態のままでエアシリンダ(21)のロッド(22)の伸長駆動力により伸長する。
そして、スライド回転軸(6)の回転角度が例えば340°のとき、ノックアウトピン(8)は上死点の高さ位置に到達するとともに、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長した状態になる。このとき、鍛造品(S1)は、ノックアウトピン(8)によって、金型(2)の上面と同じ高さの位置か、金型(2)の上面よりも少し高い高さの位置(例えば金型(2)よりも10mm高い高さの位置)に、金型(2)内からその上方に持ち上げられている。
その後、図4に示すように、カム(11)の作用によりノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)の下降が開始されるが、エアシリンダ(21)のロッド(22)については、エアシリンダ(21)内の圧縮空気を排出しないでその圧縮空気の圧力を維持することにより、伸長状態に所定時間保持する。これにより、ノックアウトピン(8)が上死点の高さ位置に保持されて、金型(2)内からその上方に排出された鍛造品(S1)がその位置に保持される。またこのとき、支持ローラ(16b)はノックアウトピン(8)から下方に分離される。
ここで、エアシリンダ(21)のロッド(22)を伸長状態に保持する時間、すなわちノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に保持する時間は、例えば0.1〜5sの範囲である。ただし本発明では、この保持時間は上記の範囲内であることに限定されるものではなく、スライド(4)の昇降ストロークやその昇降速度、金型(2)から検知手段(31)の検知位置までの距離、鍛造品(S1)の走行速さなどに応じて様々に設定されるものである。
そして、この鍛造品(S1)を、ノックアウトピン保持手段(20)のエアシリンダ(21)によりノックアウトピン(8)が上死点の高さ位置に保持されている時間内に、鍛造品排出手段(30)を作動させて該鍛造品排出手段(30)により金型(2)から所定場所に排出する。すると、金型(2)から排出された鍛造品(S1)がその通過通路(7)としての傾斜面上を通過(移動)し、このとき、鍛造品(S1)が検知手段(31)の検知子に接触する。これにより、鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことが、検知手段(31)により検知される。
このように、検知手段(31)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピン(8)の保持を解除するようにノックアウトピン保持手段(20)を制御手段(32)により制御する。この制御は次のように行われる。
すなわち、検知手段(31)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知した場合、エアシリンダ(21)内の圧縮空気の排出量を調節する、速度制御手段(24)としての調節弁(24a)が制御手段(32)により制御されることで開けられる。本実施形態では、図5に示すように、この調節弁(24a)が開けられるのは、スライド(4)が上死点位置から下死点位置に向かって下降を開始した直後であってスライド回転軸(6)の回転角度が例えばBの角度のときとなっている。このように調節弁(24a)が開けられることによって、エアシリンダ(21)内の圧縮空気がエアシリンダ(21)内から排出されてエアシリンダ(21)の内圧が減少し、これにより、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長状態から短縮されるとともに、このロッド(22)の短縮に伴いノックアウトピン(8)が上死点位置から下死点位置に向かって下降する。このロッド(22)の短縮速度は、ノックアウトピン(8)が自重により落下する速度、即ちノックアウトピン(8)の自由落下速度よりも遅い速度に規制される。この速度規制は、エアシリンダ(21)内の圧縮空気の排出量をその調節弁(24a)により調節することにより、容易に行うことができる。さらに、ロッド(22)の短縮速度は、ノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)の下降速度よりも速い速度に調節されるのが望ましい。
そして、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長状態から短縮状態に移動する途中で、ノックアウトピン(8)がノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)上に載置されて支持される。その後、ノックアウトピン(8)は支持ローラ(16b)に支持された状態で支持ローラ(16b)と共に下死点位置に下降する。また、エアシリンダ(21)のロッド(22)が短縮状態になったとき、調節弁(24a)を閉じる。それ以降は、上記の工程が繰り返し行われる。
而して、本実施形態の鍛造装置(1)には次の利点がある。
ノックアウトピン(8)は、スライド(4)を駆動させるスライド駆動源(5)の力により下死点位置から上昇されるので、金型(2)に強固に密着した鍛造品(S1)を金型(2)から確実に引き剥がすことができる。また、ノックアウトピン(8)の上昇駆動力は大きいので、鍛造品(S1)のノックアウト荷重が例えば100kN〜300kNという大荷重である場合であっても、当該鍛造品(S1)を確実に金型(2)内からその上方に排出することが可能である。さらに、鍛造品(S1)の重量が例えば200〜5000gである場合であっても、当該鍛造品(S1)を確実に金型(2)内からその上方に排出することが可能である。特に鍛造品(S1)の重量が500〜2000gである場合、当該鍛造品(S1)を簡素な構成の装置で確実に金型(2)内からその上方に排出することが可能である。
また、ノックアウトピン保持手段(20)は、上死点位置に到達したノックアウトピン(8)をその高さ位置に保持するものなので、このノックアウトピン保持手段(20)によって上死点位置に到達したノックアウトピン(8)をその高さ位置に保持することにより、ノックアウトピン(8)により金型(2)内からその上方に排出されてきた鍛造品(S1)をその高さ位置に保持することができる。そのため、この鍛造品(S1)を金型(2)から所定場所に確実に排出することができる。
さらに、金型(2)に密着した鍛造品(S1)を金型(2)から引き剥がすのは、スライド駆動源(5)の力により行われるので、ノックアウトピン保持手段(20)として、ノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に保持できるだけの力を発生可能な保持装置を用いれば良い。したがって、ノックアウトピン保持手段(20)を小型の保持装置により構成することができる。
さらに、ノックアウトピン保持手段(20)は、エアシリンダ(21)のロッド(22)が伸長状態に保持されることによりノックアウトピン(8)が上死点の高さ位置に保持されるものとなされているので、ノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に確実に保持することができる。
もとより、ノックアウトピン(8)の保持はエアシリンダ(21)により行われるので、安価なノックアウトピン保持手段(20)を提供できる。
さらに、ノックアウトピン保持手段(20)は、エアシリンダ(21)のロッド(22)を伸長状態から短縮させる速度を規制する速度規制手段(24)を備えているので、この速度規制手段(24)によってエアシリンダ(21)のロッド(22)の短縮速度を規制することにより、ノックアウトピン(8)の下降速度を例えばノックアウトピン(8)が自重で落下する速度よりも遅い速度に規制することができる。したがって、ノックアウトピン(8)が高速で落下して支持ローラ(16b)に衝突することによるノックアウトピン(8)や支持ローラ(16b)の損傷を未然に防止することができる。さらに、速度規制手段(24)として、エアシリンダ(21)内の圧縮空気の排出量を調節する調節弁(24a)が用いられているので、安価なノックアウトピン保持手段(20)を提供できる。
さらに、エアシリンダ(21)のロッド(22)が短縮された状態のもとで、鍛造衝撃がノックアウトピン(8)からエアシリンダ(21)のロッド(22)に伝達されないようにノックアウトピン(8)とエアシリンダ(21)のロッド(22)とが分離されている。したがって、鍛造衝撃がノックアウトピン(8)からエアシリンダ(21)のロッド(22)に伝達されないので、鍛造衝撃によるエアシリンダ(21)やそのロッド(22)の損傷を防止することができる。
さらに、エアシリンダ(21)のロッド(22)の支持片部(22a)がノックアウトピン(8)の突片部(8a)に対して下側に離間した位置に配置されているので、鍛造衝撃がノックアウトピン(8)からエアシリンダ(21)のロッド(22)に伝達されるのを確実に防止でき、もって鍛造衝撃によるエアシリンダ(21)やそのロッド(22)の損傷を簡素な構成で確実に防止することができる。
さらに、ノックアウトピン(8)の突片部(8a)の突出棒部(8b)がエアシリンダ(21)のロッド(22)の支持片部(22a)の挿通孔(22b)内に挿通されているので、ノックアウトピン(8)の突片部(8a)をエアシリンダ(21)のロッド(22)の支持片部(22a)により確実に支持することができる。
さらに、この鍛造装置(1)は、スライド駆動源(5)の力によりノックアウトピン(8)を下死点位置から上昇させるリンク機構(10)を備えている、したがって、スライド駆動源(5)の力をノックアウトピン(8)に確実に伝達することができ、もってノックアウトピン(8)をスライド駆動源(5)の力により下死点位置から確実に上昇させることができる。さらに、ノックアウトレバー(16)の支持部としての支持ローラ(16b)は、ノックアウトピン(8)をその下側からノックアウトピン(8)に対して分離可能に支持するものである。したがって、図4に示すように、ノックアウトピン(8)がノックアウトピン保持手段(20)により上死点の高さ位置に保持されている時間内にノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)が下降しても、ノックアウトピン(8)はノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)から分離されるため、ノックアウトピン(8)がノックアウトレバー(16)の支持ローラ(16b)の下降動作と連動して下降することはない。そのため、ノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に確実に保持することができる。
さらに、この鍛造装置(1)は、ノックアウトピン(8)により金型(2)内からその上方に排出されてきた鍛造品(S1)を、ノックアウトピン保持手段(20)によりノックアウトピン(8)が上死点の高さ位置に保持されている時間内に、金型(2)から所定場所に排出する鍛造品排出手段(30)を備えている。したがって、ノックアウトピン(8)により金型(2)内からその上方に排出されてきた鍛造品(S1)を、鍛造品排出手段(30)により金型(2)から所定場所に更に確実に排出することができる。
さらに、この鍛造装置(1)は、鍛造品排出手段(30)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知する検知手段(31)と、検知手段(31)により鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピン(8)の保持を解除するようにノックアウトピン保持手段(20)を制御する制御手段(32)と、を備えている。したがって、鍛造品(S1)が金型(2)から排出されたことを検知手段(31)により確実に検知することができる。そのため、鍛造品(S1)が金型(2)から排出される前にノックアウトピン(8)が下降するのを確実に防止することができ、もって鍛造品(S1)を更に確実に排出することができる。
また、この鍛造装置(1)を用いて鍛造を行う鍛造方法は、上記の利点と同様の利点がある。
以上で本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に示したものであることに限定されるものではなく、様々に変更可能である。
例えば、本実施形態では、ノックアウトレバー(16)の支持部に支持ローラ(16b)が設けられているが、本発明では、ノックアウトレバー(16)の支持部には必ずしも支持ローラ(16b)が設けられることを要しない。
また、本実施形態では、エアシリンダ(21)のロッド(22)を短縮状態から伸長させるためのエアシリンダ(21)内への圧縮空気の供給は、スライド回転軸(6)の回転角度がAの角度で開始されているが、本発明では、これに限定されない。すなわち、本発明では、エアシリンダ(21)のロッド(22)が、ノックアウトピン(8)が上死点位置から下降する前にノックアウトピン(8)を上死点位置に保持可能な伸長状態になるように、エアシリンダ(21)内への圧縮空気の供給を開始すれば良い。
また、本発明では、エアシリンダ(21)のロッド(22)を伸長状態に保持する時間、すなわちノックアウトピン(8)を上死点の高さ位置に保持する時間を所定時間に予め設定しておいても良い。
また、本実施形態では、安価なノックアウトピン保持手段(20)を提供するため更にはノックアウトピン保持手段(20)の構成の簡素化や小型化を図るために、ノックアウトピン保持手段(20)はエアシリンダ(21)を備えているが、本発明では、ノックアウトピン保持手段(20)はエアシリンダ(21)を備えているものに限定されるものではなく、その他に、例えば、エアシリンダ(21)の代わりにモータ駆動式のボールねじを備えたものであっても良い。
また、本発明では、鍛造装置(1)により鍛造される鍛造品(S1)の形状は特に限定されるものではなく、例えば、円筒状であっても良いし、カップ状であっても良いし、その他の形状であっても良い。
また、本発明では、ノックアウトピン(8)は上下方向に複数個に分割されたものであっても良い。
また、本発明では、金型(2)は上下2個に分割されたものであっても良い。この場合には、下金型内の鍛造品がノックアウトピン(8)によりその上方に排出されることになる。
本発明は、ノックアウトピンを備えた鍛造装置及び該鍛造装置を用いた鍛造方法に利用可能である。
本発明の一実施形態に係る鍛造装置におけるノックアウトピンが下死点位置に配置されている状態の概略説明図である。 同鍛造装置におけるノックアウトピンの下端部及びその近傍を示す斜視図である。 同鍛造装置におけるノックアウトピンが上死点位置に配置されている状態の概略説明図である。 同鍛造装置におけるノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されている状態の概略説明図である。 同鍛造装置におけるスライド回転軸の回転角度−ストローク線図である。
符号の説明
1…鍛造装置
2…金型
4…スライド(メインスライド)
5…スライド駆動源
6…スライド回転軸
8…ノックアウトピン
8a…突片部
8b…突出軸部
10…リンク機構
11…カム
16…ノックアウトレバー
16b…支持ローラ(支持部)
20…ノックアウトピン保持手段
21…エアシリンダ
22…ロッド
22a…支持片部
22b…挿通孔
24…速度規制手段
24a…圧縮空気排出量調節弁
30…鍛造品排出手段
31…検知手段
32…制御手段
S0…素材
S1…鍛造品

Claims (8)

  1. スライドを駆動させるスライド駆動源の力により下死点位置から上昇されるとともに、下死点位置から上死点位置に上昇されることで金型内の鍛造品を金型内からその上方に排出するノックアウトピンと、
    上死点位置に到達したノックアウトピンをその高さ位置に保持するノックアウトピン保持手段と、を備えており、
    ノックアウトピン保持手段は、エアシリンダを備えるとともに、エアシリンダのロッドが伸長状態に保持されることによりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されるものとなされており、更に、エアシリンダのロッドが伸長状態から短縮されることによりノックアウトピンが上死点の高さ位置から下降するものとなされており、且つ、エアシリンダのロッドを伸長状態から短縮させる速度を規制する速度規制手段を備えていることを特徴とする鍛造装置。
  2. エアシリンダのロッドが短縮された状態のもとで、鍛造衝撃がノックアウトピンからエアシリンダのロッドに伝達されないようにノックアウトピンとエアシリンダのロッドとが分離されている請求項1記載の鍛造装置。
  3. スライドを駆動させるスライド駆動源の力により下死点位置から上昇されるとともに、下死点位置から上死点位置に上昇されることで金型内の鍛造品を金型内からその上方に排出するノックアウトピンと、
    上死点位置に到達したノックアウトピンをその高さ位置に保持するノックアウトピン保持手段と、を備えており、
    ノックアウトピン保持手段は、エアシリンダを備えるとともに、エアシリンダのロッドが伸長状態に保持されることによりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されるものとなされており、
    エアシリンダのロッドが短縮された状態のもとで、鍛造衝撃がノックアウトピンからエアシリンダのロッドに伝達されないようにノックアウトピンとエアシリンダのロッドとが分離されていることを特徴とする鍛造装置。
  4. ノックアウトピンに該ノックアウトピンに対して側方に突出した突片部が固定状態に設けられるとともに、突片部に該突片部に対して下方に突出した突出棒部が固定状態に設けられており、
    エアシリンダのロッドに、ノックアウトピンの突片部をその下側から支持するとともに挿通孔を有する支持片部が固定状態に設けられており、
    ノックアウトピンの突片部の突出棒部は、エアシリンダのロッドの支持片部の挿通孔内に挿通孔に対して相対的に上下方向に移動可能に挿通されており、
    エアシリンダのロッドが短縮された状態のもとで、エアシリンダのロッドの支持片部がノックアウトピンの突片部に対して下側に離間した位置に配置されている請求項2又は3記載の鍛造装置。
  5. スライド駆動源の力によりノックアウトピンを下死点位置から上昇させるリンク機構を備えており、
    リンク機構は、スライド回転軸に取り付けられるとともにスライドの動作と連動して回転するカムと、ノックアウトピンをその下側からノックアウトピンに対して分離可能に支持する支持部を有するとともに、該支持部に支持されたノックアウトピンをカムの作用により下死点位置から上昇させるノックアウトレバーと、を備えている請求項1〜4のいずれかに記載の鍛造装置。
  6. ノックアウトピンにより金型内からその上方に排出されてきた鍛造品を、ノックアウトピン保持手段によりノックアウトピンが上死点の高さ位置に保持されている時間内に、金型から所定場所に排出する鍛造品排出手段を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の鍛造装置。
  7. 鍛造品排出手段により鍛造品が金型から排出されたことを検知する検知手段と、
    検知手段により鍛造品が金型から排出されたことを検知した場合に、ノックアウトピンの保持を解除するようにノックアウトピン保持手段を制御する制御手段と、を備えている請求項6記載の鍛造装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の鍛造装置を用いて鍛造を行う鍛造方法。
JP2006343910A 2006-12-21 2006-12-21 鍛造装置 Active JP4860456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006343910A JP4860456B2 (ja) 2006-12-21 2006-12-21 鍛造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006343910A JP4860456B2 (ja) 2006-12-21 2006-12-21 鍛造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008155217A JP2008155217A (ja) 2008-07-10
JP4860456B2 true JP4860456B2 (ja) 2012-01-25

Family

ID=39656710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006343910A Active JP4860456B2 (ja) 2006-12-21 2006-12-21 鍛造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4860456B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102146654B1 (ko) * 2020-04-27 2020-08-20 윤재환 나사산 가공장치

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102615855B (zh) * 2011-01-27 2014-12-10 北京机电研究所 压力机惯性顶出装置以及压力机上工件的惯性顶出方法
JP5506963B1 (ja) * 2013-02-14 2014-05-28 株式会社栗本鐵工所 鍛造プレス機のノックアウト装置及びそれを備えた鍛造プレス機
CN107214284B (zh) * 2017-06-22 2018-04-03 荣成华东锻压机床股份有限公司 一种机械压力机杠杆式机械下顶料装置
CN107755612A (zh) * 2017-07-08 2018-03-06 嘉兴大道锻造技术咨询有限公司 一种稳定出料的双凸轮顶料机构
CN108015141A (zh) * 2017-12-12 2018-05-11 嘉兴大道锻造技术咨询有限公司 一种增压肘节冲床

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2585046B2 (ja) * 1988-02-16 1997-02-26 住友重機械工業株式会社 ボトムノックアウト装置のノックアウト上限保持油圧回路

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102146654B1 (ko) * 2020-04-27 2020-08-20 윤재환 나사산 가공장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008155217A (ja) 2008-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4860456B2 (ja) 鍛造装置
CN107214284B (zh) 一种机械压力机杠杆式机械下顶料装置
KR102050239B1 (ko) 제품 및 스크랩 자동 처리장치
US9757826B2 (en) Method of charging a hollow valve with metallic sodium
CN105858184A (zh) 一种高温淬火用自动上料装置
CN112171176A (zh) 一种筒类法兰盘锻造后的整形装置及工作方法
CN107199276A (zh) 一种全自动打箔机
JP2002192285A (ja) ワーク外周縁のばり抜き装置
KR20220046096A (ko) 타격 기능을 갖춘 해머식 자동 프레스
JPH0787232B2 (ja) プレス装置
JP2010207857A (ja) 鍛造プレスにおけるノックアウト装置
KR101488876B1 (ko) 소재의 탈형이 가능한 압축 성형장치
US4741466A (en) Machine for attaching rivets, snap fasteners or similar
JPH01197012A (ja) 突曲げ加工用加工物追従支持装置
CN106363167B (zh) 脱模装置
JP2000334537A (ja) 閉塞鍛造成形方法および閉塞鍛造成形装置
DE502006004939D1 (de) Esprühen von gesenken von schmiedepressen
KR101918041B1 (ko) 금형 승강장치를 구비한 전단금형장치
JP5506963B1 (ja) 鍛造プレス機のノックアウト装置及びそれを備えた鍛造プレス機
CN205803541U (zh) 一种全自动高温淬火装置
CN114728326A (zh) 用于冲压机的工件顶出系统
JP2016022491A (ja) 鍛造プレス
CN204977250U (zh) 连体塑料盖合盖设备
CN205058473U (zh) 连体塑料盖合盖设备用压合机构
JP3538521B2 (ja) パンチの破断防止機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111011

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4860456

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141111

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141111

Year of fee payment: 3

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350