JP3763847B2 - オレフィンのカルボニル化によるカルボン酸の製造方法 - Google Patents

オレフィンのカルボニル化によるカルボン酸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水ならびにハロゲン不含の触媒系、即ちロジウムもしくはロジウム化合物と少なくとも1個の窒素含有の複素環式化合物との混合物、の存在下で、高められた圧力でオレフィンと一酸化炭素を反応させることによるカルボン酸の製造方法に関する。
ワイセルメル(Weissermel)他は、Industrielle Organische Chemie,1978(第2版)Verlag Chemie,132頁でレッペ法によるオレフィンのカルボニル化、例えば触媒の存在下でのエチレン、一酸化炭素及び水からのプロピオン酸の製造を記載している。触媒として、ニッケルカルボニルに反応条件下で変換されるプロピオン酸ニッケルが使用されている。一酸化炭素の高い転化率は、高圧(200〜240バール)でのみ達成される。これらの反応条件は、適当な反応器の製造の際に、技術的浪費ならびに、反応条件下での生成物の腐食性が原因で、特別かつ高価な材料を要求する。
オレフィンのカルボニル化は、貴金属触媒を使用して約100バールの圧力で実施することができる。従って欧州特許出願公開第495547号明細書は、パラジウム源と二座ホスフィン配位子から成る触媒を教示している。しかしこのような触媒は、しばしば、短い反応時間後に金属パラジウムの沈殿によって失活させられ;特に使用されるホスフィン配位子は、所望の反応条件下で熱的に安定していない。
ドイツ国特許出願公開第2101909号明細書は、さらなるハロゲン化物助触媒の添加なしでオレフィンを水及びCOの存在下でカルボン酸に変換するロジウム−ハロゲン化物−カルボニル触媒に関する。カルボン酸、例えばプロピオン酸の良好な収率と選択性は、2/1を超過するCO/オレフィン比が使用される場合にのみ、この系をもって達成される。従って、例えば8/1のCO/エテンのモル比の場合には、[RhCl(CO)22を触媒として使用して、反応速度233〜520gプロピオン酸/h/gRhが達成されることができる。これに対して1/1のCO/エテン比の場合には反応速度は、105gプロピオン酸/h/gロジウムのみである。ハロゲン不含のロジウム触媒、例えばがRh4(CO)12が使用される場合には反応速度は、51gプロピオン酸/h/gロジウムに落ちる。
ドイツ国特許出願公開第2263442号明細書(米国特許第3816490号明細書)は、ハロゲン不含のロジウム−もしくはイリジウム触媒を使用することによる、フェノール−もしくはチオフェノール誘導体ないしはフッ化カルボン酸、チオカルボン酸又はスルホン酸の存在下でのオレフィンからのカルボン酸及びカルボン酸無水物の製造方法を教示している。しかしながら触媒活性は、かなり低い。
本発明の目的は、上記欠点を回避するオレフィンのカルボニル化のために方法を提供することである。
このようにして上記目的が、水とハロゲン不含の触媒系との存在下で温度30〜200℃及び圧力30〜200バールでのオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法において、触媒系としてロジウムもしくはロジウム化合物と少なくとも1個の窒素含有の複素環式化合物との混合物を使用することを特徴とする、新規かつ改善されたカルボン酸の製造方法によって達成されることが見いだされた。
本発明による方法のための適当な出発物質として有利に2〜20個、特に有利に2〜7個の炭素原子を有する脂肪族及び脂環式アルケンは、使用される。例えばエチレン、プロピレン、イソブテン、1−ブテン、2−ブテン、ペンテン及びヘキセンの異性体、オクテン及びシクロペンテンが挙げられ、このうちエチレンが有利である。これらのオレフィンは、カルボン酸を製造するために、水及びCOと反応させられる。
本発明による方法のための窒素含有の複素環式化合物として、例えばピリジンの誘導体、キノリンの、イソキノリンの、ピリミジンの、ピリダジンの、ピラジンの、ピラゾールの、イミダゾールの、チアゾールの、及びオキサゾールの誘導体は、適当であり、このうちピリジンの、キノリンの、及びイソキノリンの誘導体が有利であり、ピリジンの誘導体は特に有利である。
ピリジン誘導体として、ピリジン自体の他に、例えばアルキル基もしくはアリール基によって1〜3回置換されている化合物、例えばピコリン、ルチジン又はコリジンは、使用することができる。ピリジンならびに1回置換されている誘導体、例えば3−ピコリン、4−ピコリン、4−t−ブチルピリジン、4−ベンジルピリジン、4−(フェニルプロピル)ピリジン、4−(ピリジルプロピル)ピリジン、4−フェニルピリジンならびに2−(ピリジル)エタンスルホン酸及びその塩は、特に適当である。ピリジン誘導体は、有機もしくは無機の担体に結合していてもよい。その分子量及びその架橋度に応じて反応媒体中で溶性であってもよいし不溶性であってもよい4−ビニルピリジンのポリマー又はコポリマーは、特に適当である。不溶性ポリマーの場合にはロジウム触媒は、カルボニル化反応の後に担体上に析出することができ、かつ濾別によって反応混合物から除去することができる。
一酸化炭素は、純粋の形で使用することもできるし、不活性ガス、例えば窒素又はアルゴンで稀釈した形で使用することもできる。
出発化合物であるオレフィンと水のモル比は、広い範囲内で変動することができるが、しかしながら、通常少なくとも等モル量の水が使用される。水のより大きい過剰量、例えばオレフィン1モルあたり水2〜10モルは、選択することができる。
またオレフィンと一酸化炭素のモル比は、著しく変動することができ、例えば一酸化炭素1モルあたりオレフィン5:1〜1:5モルで変動することができる。プロピオン酸の製造は、有利にCOとエチレンのモル比0.9:1〜2:1、特に有利に1:1で通常実施される。
触媒としてのハロゲン不含のロジウム化合物ならびに少なくとも1個の窒素含有の複素環式化合物は、本発明による方法に使用することができる。ロジウムの活性成分が形成されるのを可能にするため、反応混合物に有利に溶性のロジウム化合物、例えばアセテート、プロピオネート、アセチルアセトネート、酸化物、水酸化物及びカーボネートは、添加される。前駆物質としてのハロゲン不含のロジウム(III)化合物の使用によって、場合によっては活性触媒の形成は、反応混合物へのH2の計量供給によって促進することができる。触媒の活性化(前カルボニル化)は、別々の反応空間でCO及び水との、又はCO及びH2との反応によって50〜150℃及び圧力50〜150バールで実施することもできる。カルボニル化合物、例えばRh(acac)(CO)2、Rh4(CO)12、Rh6(CO)16又はアニオン[Rh12(CO)302-の塩及びまた供与体配位子(例えばN−塩基)もしくはオレフィンによって安定化したロジウム化合物は、使用される。
反応溶液のロジウム含量は、金属として計算して通常0.001〜1重量%、有利に0.005〜0.5重量%、特に有利に0.01〜0.3重量%である。
さらなる触媒成分として少なくとも1個、即ち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個もしくはそれ以上、有利に1個、2個、3個、4個もしくは5個、特に有利に1個、2個もしくは3個、殊に1個もしくは2個の窒素含有の複素環式化合物は、使用される。ピリジン及びピリジン誘導体、例えばピコリン及びルチジンは、有利である。反応混合物中のこれらの塩基の含量は、有利に1〜50重量%、有利に10〜30重量%である。
窒素含有の複素環式化合物とロジウムのモル比は、通常10:1〜10000:1、有利に50:1〜1500:1である。
反応は、溶剤の存在下で実施することもできるし、溶剤の不在下で実施することもできる。
付加的な溶剤が使用されていない場合には、10〜80%重量、有利に20〜70重量%の、得られた水性カルボン酸中で反応を実施することは、有利である。プロピオン酸の製造の場合には溶剤としての水性プロピオン酸の使用は、有利である。
適当な溶剤として、水性カルボン酸の他に非プロトン性極性溶剤、例えばアセトン、N−メチルピロリドン及びエーテル、例えばジエチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジエトキシエタン、ジオキサン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジオクチルエーテルならびに高沸点の脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素、例えばトルエンは、使用される。添加される溶剤の種類及び量に依存して、反応混合物は、単一相又は二相で存在することができる。
一般式(I)
Figure 0003763847
〔式中、
1及びR2は水素原子、C1〜C20−アルキル基、アリール基、
Figure 0003763847
基を表わすか又はR1及びR2は一緒にC0〜C20−アルキレン鎖を表わし、
3は水素原子、C1〜C20−アルキル基又はアリール基を表わし、
nは0〜30を表わし、但し、nが0又は1である場合にはR1及びR2
Figure 0003763847
基ではなく、かつnが0である場合にはR1及びR2は水素原子でない〕で示されるエーテルを溶剤として使用することは、有利であり、この場合、R1、R2がC1〜C20−アルキル基、特にエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、エチルヘキシル基である化合物は、特に有利である。基R1及びR2が少なくとも1個の化学結合によって結合されている場合には、(I)には環状エーテル、例えばジオキサンが含まれる。
反応混合物中の付加的な溶剤の含量は、広い範囲内で変動することができる。該含量は、通常20〜80重量%、有利に30〜60重量%である。
付加的な溶剤の使用は、反応混合物中のオレフィン、一酸化炭素及び活性触媒の溶解度を促進する。従って、例えばエテンのカルボニル化の場合には、溶剤として記載されたエーテルの使用は、高い収率及び高い選択性でのプロピオン酸の合成を、溶剤としてプロピオン酸/水が使用される場合より穏やかな反応条件下で可能にする。
反応は、通常30〜200℃、有利に50〜150℃及び圧力30〜250バールで実施される。より高い圧力とより高い温度は、通常、副生物、例えばケトン、アルカン、アルデヒドの形成の増加をもたらす。末端オレフィンのカルボニル化の場合にはより高い温度は、二重結合による異性化を促進する。
プロピオン酸の合成の場合には反応は、有利に50〜150バールで実施され、高級カルボン酸、例えばノナン酸の合成の場合には有利に100〜250バールで実施される。
出発化合物であるオレフィン、水及び触媒系は、反応前に場合によっては溶剤中で、反応器中で混合することができる。さらにこの混合物は、反応温度に加熱することができ、この際反応圧力は、一酸化炭素を噴射することによってか、又は短鎖オレフィンが使用されている場合にはこのオレフィンと一酸化炭素の混合物を噴射することによって設定される。
反応は、通常0.5〜3時間後に終了する。反応は、連続的又は回分的に、反応器、例えばタンク形反応器、気泡塔、管型反応器又は循環反応器中で実施することができる。
プロセス生成物を単離するために、反応排出物は、有利な実施態様の場合には減圧される。プロセス生成物の他に溶性のかもしくは懸濁された触媒を含有する反応排出物の液相は、蒸留によって後処理され、この際、プロセス生成物は、場合によっては引き続いての微細な蒸留の後に単離される。触媒含有の蒸留塔底部生成物は、反応に返送される。同様に、蒸留前に分離した触媒成分ならびに低沸点溶剤としてか又は蒸留の側留として分離した揮発性触媒成分は、相応する後処理後に再循環させることができる。
液体の反応排出物中に存在する活性触媒は、蒸留による後処理の前に、場合によっては50〜150℃及び0.5〜10バールでの酸素又は空気との反応によって失活される。
本発明による方法は、適度な反応条件下での高い空時収量及び高い選択性でのプロセス生成物の製造を可能にする。
実施例
プロピオン酸の製造のための不連続的試験
例 1〜20
オートクレーブ中に溶剤としてのプロピオン酸と水の混合物中のRh(acac)(CO)2及びピリジン誘導体を装入した。エテン50容量%とCO50容量%の混合物を使用することによって30バールの圧力を生じさせかつ混合物を適切な反応温度にした。その後に所望の反応圧力をCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第1表にまとめられている。
使用した略号は次のとおりである:
VWZ=滞留時間、試験所要時間、RZA=空時収量、Sel.=エテンについての選択性、PS=プロピオン酸、PA=プロピオンアルデヒド、DEK=ジエチルケトン、4−OHS=4−オキソヘキサン酸、py=ピリジン、3−Mepy=3−メチルピリジン、4−Mepy=4−メチルピリジン、4−tBupy=4−t−ブチルピリジン、4−CH2Phpy=4−ベンジルピリジン、4−Phpy=4−フェニルピリジン、4−(CH23Phpy=(3−フェニル)プロピルピリジン、4,4′−py(CH23py=4,4′−トリメチレンジピリジン、2,4,6−Me3py=2,4,6−トリメチルピリジン。
比較例 21〜24
オートクレーブ中に溶剤としてのプロピオン酸と水の混合物中のRh(acac)(CO)2を装入した。例22及び23の場合にはピリジンを添加した。エテン50容量%とCO50容量%の混合物を使用することによって30バールの圧力を生じさせ、かつ混合物を適切な反応温度にした。その後に所望の反応圧力をCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第2表にまとめられている。
例 25
オートクレーブ中に溶剤としてのプロピオン酸と水の混合物中のRh2(OAc)40.08g及びピリジン10gを装入した。エテン50容量%とCO50容量%の混合物を使用することによって30バールの圧力を生じさせ、かつ混合物を100℃に加熱した。その後に所望の反応圧力をCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第3表にまとめられている。
例 26
触媒系としてのNa2[Rh12(CO)30]0.11g及びNBu4OH0.2g以外は、例25に同じである。結果は、第3表にまとめられている。
例 27
オートクレーブ中に溶剤としてのプロピオン酸と水の混合物中のRh(OAc)30.22g及びピリジン10gを装入した。引き続き、混合物を100℃に加熱した。その後に所望の反応圧力をCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第3表にまとめられている。
例 28
オートクレーブ中に溶剤としてのプロピオン酸と水の混合物中のRh(OAc)30.22g及びピリジン10gを装入した。CO/H2からの1/1の混合物を使用することによって予圧10バールの圧力を生じさせる。引き続き、混合物を100℃に加熱した。その後に所望の反応圧力をCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第3表にまとめられている。
例 29〜39
オートクレーブ中にエーテル50gと水40gの混合物中のRh(acac)(CO)20.22g及びピリジン誘導体10gを装入した。エテン50容量%とCO50容量%の混合物を使用することによって30バールの圧力(例36の場合には30バールのCOにより予圧として加圧した)を生じさせ、かつ混合物を適切な反応温度にした。その後に所望の反応圧力をCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第4表にまとめられている。
例 40
a) オートクレーブ中にプロピオン酸50gと水40gの混合物中のRh(acac)(CO)20.22g及び商業的に入手しうる4−ビニルピリジンポリマー(Aldrich社、2%架橋された)10gを装入した。エテン50容量%とCO50容量%の混合物を使用することによって30バールの圧力(例36の場合には30バールのCOにより予圧として加圧した)を生じさせ、かつ混合物を100℃に加熱した。その後に反応圧力100バールをCO/エテン混合物による加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。結果は、第4表にまとめられている。プロピオン酸が214g/l/hのRZA及び90%の選択性で得られた。
b) a)の反応排出物に含有されているポリマーを濾別し、乾燥させ、かつロジウムの添加なしで、a)に記載されているのと同様に、CO/エテンと反応させた。プロピオン酸が208g/l/hのRZA及び91%の選択性で得られた。
この試験は、Rh触媒を反応の後にピリジンポリマー上に析出されることができ、反応排出物から分離されることができ、かつ該ポリマーとともに返送することができることを明示している。
Figure 0003763847
Figure 0003763847
Figure 0003763847
Figure 0003763847
例 41
オートクレーブ中に溶剤としてのプロピオン酸60gと水10gの混合物中のRh(acac)(CO)20.1g、ピリジン20g及び1−オクテン10gを装入した。COを使用することによって30バールの圧力を生じさせ、かつ混合物を100℃に加熱した。その後に100バールの反応圧力をCOによる加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。ノナン酸(n/イソ=2.6:1)が、46g/l/hのRZA(Sel.>95%、)で得られた。ノナナール(n/イソ)をガスクロマトグラフィーによって痕跡量で検出することができた。水素添加生成物、例えばオクタンもしくはノナノールは、見いだされなかった。
例 42
オートクレーブ中にジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル50gと水10gの混合物中のRh(acac)(CO)20.55g、メチルピリジン10g及び1−オクテン20gを装入した。COを使用することによって30バールの圧力を生じさせ、かつ混合物を90℃に加熱した。その後に150バールの反応圧力をCOによる加圧によって生じさせかつ再加圧(15分ごと)によって維持した。1時間後に減圧を行ない、かつ反応排出物を滴定によりかつガスクロマトグラフィーによって分析した。ノナン酸(n/イソ=3.8:1)が、135g/l/hのRZA(Sel.>95%、)で得られた。ノナナール(n/イソ)をガスクロマトグラフィーによって痕跡量で検出することができた。水素添加生成物、例えばオクタンもしくはノナノールは、見いだされなかった。
連続的試験
例 43〜48
プロピオン酸、水、ピリジン及びRh(acac)(CO)2の混合物を連続的に100℃及び100バールでCO及びエテンと反応させた。0.5〜2.1時間の滞留後に連続的に反応混合物を取り出しかつ分析した。これらの試験の結果は、第5表にまとめられている。
例 49
ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、水、ピリジン及びRh(acac)(CO)2の混合物を連続的に100℃及び100バールでCO及びエテンと反応させた。2.7時間の滞留後に連続的に反応混合物を取り出しかつ分析した。これらの試験の結果は、第5表にまとめられている。
Figure 0003763847
触媒返送についての連続的試験
例 50
カルボニル化反応器中に100℃及び100バールで、触媒としてのロジウム及びピリジンを使用することによって、水性プロピオン酸中で、一酸化炭素をエテン(CO/C24=1.1/1)及び水と連続的に反応させることによってプロピオン酸を得た。2時間の滞留時間後に反応器頂部で連続的に、PS68%、H2O18%、py11%、4−OHS3.3%、PA0.2%、DEK0.02%、Rh0.23%の組成を有している反応混合物を取り出した。ロジウム触媒の不動態化のために、液状の反応排出物を酸化反応器(VWZ=0.5時間)中で100℃及び3バールで空気と反応させる。引き続き、サムベイ蒸発装置(Sambayverdampfer)中で150℃及び0.5バールで生成物及び副生物ならびに水及び一部のピリジンを分離した。4−オキソヘキサン酸の他にピリジン及びプロピオン酸を含有しているロジウム含有の塔底部生成物をCOで処理し、かつカルボニル化反応器中に返送した。サムベイ頭頂部(Sambaykopf)を介して排出されたピリジンが連続的に補充し、かつ新鮮な水及びプロピオン酸をカルボニル化反応器に計量供給した。試験を70時間にわたって実施し、かつ350g/l/hのRZA及び95%のSel.でプロピオン酸を生じさせた(Sel.(4−OHS)=3%、Sel.(DEK)=0.1%、Sel.(PA)=0.9%、Sel.(C26)=0.2%)。エテン転化率は、99%であった。
サムベイ縮合体(Sambaykondensat)(組成:PS67%、H2O24%、py6.5%、4−OHS1.4%、PA0.4%、DEK0.05%)から蒸留によって98.5%以上の純度を有するプロピオン酸を得られることができる。ピリジンは、プロピオン酸との高沸点の共沸混合物として生じ、かつ反応に返送することができる。

Claims (11)

  1. オレフィンに対して少なくとも等モル量の水及び触媒系としてのロジウムもしくはロジウム化合物と少なくとも1個の窒素含有の複素環式化合物との混合物を活性炭固定床の不在下で使用することを特徴とする、水とハロゲン不含の触媒系との存在下で温度50〜150℃及び圧力30〜150バールでのオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  2. 窒素含有の複素環式化合物とロジウムもしくはロジウム化合物をモル比10000:1〜10:1で使用する、請求項1記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  3. 反応溶液中の複素環式化合物の含量が1〜30重量%である、請求項1又は2記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  4. 窒素含有の複素環式化合物としてピリジン、その誘導体及びこれらの混合物を使用する、請求項1から3までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  5. 反応を非プロトン性極性溶剤中で実施する、請求項1から4までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  6. 非プロトン性極性溶剤として一般式(I)
    Figure 0003763847
    〔式中、
    1及びR2は水素原子、C1〜C20−アルキル基、アリール基、
    Figure 0003763847
    基を表わすか又はR1及びR2は一緒にC0〜C20−アルキレン鎖を表わし、
    3は水素原子、C1〜C20−アルキル基又はアリール基を表わし、
    nは0〜30を表わし、但し、nが0又は1である場合にはR1及びR2
    Figure 0003763847
    基ではなく、かつnが0である場合にはR1及びR2は水素原子でない〕で示されるエーテルを使用する、請求項1から5までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  7. 反応を溶剤としての10〜90重量%の水性カルボン酸中で実施する、請求項1から4までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  8. 一酸化炭素及びオレフィンをモル比0.9:1〜20:1で使用する、請求項1から6までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  9. オレフィンとしてエチレンを使用する、請求項1から7までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  10. 一酸化炭素及びエチレンをモル比0.9:1〜1.2:1で使用する、請求項1から7までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
  11. 反応をハロゲン化水素又はハロゲン助触媒の不在下で実施する、請求項1から8までのいずれか1項に記載のオレフィンと一酸化炭素からのカルボン酸の製造方法。
JP50982697A 1995-08-23 1996-08-23 オレフィンのカルボニル化によるカルボン酸の製造方法 Expired - Fee Related JP3763847B2 (ja)

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