JP3762544B2 - 情報記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録層を有する光ディスク媒体に対する情報記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディアの普及に伴い、音楽用CD(Compact Disk)やCD‐ROM等の再生専用メディアや光情報再生装置が実用化されている。最近では、色素メディアを用いた追記型光ディスクや、光磁気メディアを用いた書換え可能なMO(Magnetic Optical)ディスクや相変化型メディアなどが注目されている。また、レーザ光源としての半導体レーザの短波長化や高NA対物レンズによるスポット径の小径化や薄型基板の採用などにより、DVD(Digital Versatile Disk) ‐ROM,DVD‐R(Recordable),DVD‐RAM,DVD‐RW(Rewritable) 等の大容量ディスクが実用化段階に入っている。
【0003】
何れの光ディスクの場合にも、情報を記録する上では、半導体レーザを光源とする光ピックアップ光学系を含む光情報記録再生装置が用いられるが、CD‐R等の一般的なCD系に対する一般的な記録波形としては、図7(c)(d)等に示すような単パルス記録波形が用いられる。ここでは、データ変調方式として図7(a)(b)に示すようなEFM(Eight to Fourteen Modulation) パルス変調コードを用いてマークエッジ記録を行う例を示し、形成されるマークとスペースとのデータ長は3〜14T(Tはチャネルクロックの1周期)とされている。
【0004】
この単パルス記録方式は、蓄熱により、記録マークが涙状に歪を生じたりするため、図7(c)中に示すように記録パワーのレベルを2値化したり、図7(d)中に示すように短データの加熱パルス(短パルス)の後エッジを補正する、等の補正を併用してマークエッジ記録を実現するようにしている。このようなマークエッジ記録では、記録マークの前後両エッジに情報を持たせるため、単パルス記録を行うと、蓄熱の影響を除去しきれないため、大容量記録は困難である。
【0005】
このようなことから、大容量のDVD系に対する記録波形としては、図8(c)等に示すような加熱パルスと遮断パルス(冷却パルス)との組合せによるマルチパルス列記録波形が用いられる。これにより、加熱パルス・遮断パルスのデューティを調整することで適正な記録パワーを持たせながら、蓄熱の影響を簡易に防止でき、記録マークの前後両エッジのシフトを低減させることができる。ここに、マルチパルス列中の先頭加熱パルスに関しては、冷却状態に続くため加熱不足を補い十分に加熱させるため、そのパルス幅が他の加熱パルスよりも広めとされている。
【0006】
ところで、何れの記録方式にしても、光ディスク媒体に対する記録動作中にマークの形成状態(記録状態)を把握することで、記録パワーが変動する等の要因があっても、予め設定された所定の形成状態となるように制御することが必要である。この点、前者の単パルス記録方式の場合、図7(e)に示すように、記録動作中の単パルス区間における所定の検出位置で光ディスク媒体からの反射光を受光素子で受光してその光量を検出することで、マークの形成状態を記録中に把握することができる。この結果、半導体レーザの記録パワーが変動しながら記録されても、異なる反射光量の変化を示す信号を得ることができ、この変化の状態により記録中での半導体レーザのパワー変動やチルトやメディアの感度分布などによる記録パワーのずれを補正しながら記録させることができる。即ち、検出位置での反射光量を示す信号から過大パワー或いは過小パワーと判断される場合には、最適パワーとなるように発光光量を制御させることができる。一般的には、このような制御方式は、R‐OPC(Running ‐Optimum Power Control) と称されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、高密度なマルチパルス記録方式の場合、図8(d)に示すように、記録パワーによる反射光量の変化を得る前に遮断パルスにより反射光量が急減し、再び、加熱パルスで反射光量が急増する、ような変化を示すものとなる。即ち、半導体レーザの発光状態が短時間で切換わるため、マークの形成状態を把握するために必要な一定パワーでの光量変化を検出することができないため、適正な発光パワーに制御しながら記録させることが困難である。
【0008】
そこで、本発明は、高密度対応のマルチパルス列を用いて記録を行う場合でも、記録動作中において記録状態を認識することが可能な情報記録方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、高密度対応のマルチパルス列を用いて記録を行う場合でも、記録動作中において記録状態を認識し、その状態に応じた適正な制御を行うことで低ジッタで安定した再生信号が得られるような記録が可能な情報記録方法を提供することを目的とする。
【0010】
さらには、種類や構成の異なる光ディスク媒体にも適用可能な情報記録方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に1.5T以上のパルス幅を有する検出用加熱パルスを含む情報記録方法において、前記検出用加熱パルスが、マークデータ長nT=7T以上のマルチパルス列の期間中のほぼ中央部分に割り当てられている。
【0012】
従って、マルチパルス列の期間中に周期が1.5T以上の検出用加熱パルスを含むため、この検出用加熱パルス内で記録中における光ディスク媒体からの反射光量を検出することで記録状態を認識することが可能となる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視するようにした。
【0014】
従って、検出用加熱パルス内の検出位置で得られた記録状態に基づき予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御することで、マルチパルス列記録方式に関して常に所望のマーク領域が形成されるように維持することができ、低ジッタで安定した再生信号が得られる記録が可能となる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の情報記録方法において、周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に1.5T以上のパルス幅を有する検出用加熱パルスを含む情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視するときの前記検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、そのパルス前端側から1.0T以降でパルス後端側から0.5T以前のタイミング位置に設定されているようにした。
【0016】
従って、検出用加熱パルス内の検出位置で得られた記録状態に基づき予め設定された記録状態となるように加熱パルス・遮断パルスのデューティを可変制御することで、マルチパルス列記録方式に関して発光強度を増加させることなく常に所望のマーク領域が形成されるように維持することができ、低ジッタで安定した再生信号が得られる記録が可能となる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の情報記録方法において、前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御するようにした。
請求項5記載の発明は、請求項2又は3記載の情報記録方法において、前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルス・遮断パルスのデューテイを可変制御するようにした。
請求項6記載の発明は、請求項2又は3記載の情報記録方法において、光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視し、マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御し、発光強度の上限値を超えた場合には加熱パルス・遮断パルスのデューテイを可変制御するようにした。
【0018】
従って、検出用加熱パルス内の検出位置で得られた記録状態に基づき予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御することで、マルチパルス列記録方式に関して常に所望のマーク領域が形成されるように維持することができ、かつ、発光強度の上限値を超える制御が必要となった場合には、加熱パルス・遮断パルスのデューティを可変制御することで、所望のマーク領域が形成されるように維持することができ、結局、低ジッタで安定した再生信号が得られる記録が可能となる。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一に記載の情報記録方法において、検出用加熱パルス直後に割り当てられる加熱パルスを削除した。
【0024】
従って、パルス幅が1.5T以上の検出用加熱パルスをマルチパルス列の期間中に含んでいても、検出用加熱パルス部分による蓄熱作用を加熱パルスを削除した部分により軽減させることができ、蓄熱防止効果を損なうことなく、記録状態の検出機能を持たせることができる。
【0025】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一に記載の情報記録方法において、検出用加熱パルスを含むマルチパルス列のマークデータ長によるマーク領域の検出長がほぼ理想長となるように、検出用加熱パルスの少なくともパルス後端側エッジ位置を補正するようにした。
【0026】
従って、パルス幅が1.5T以上の検出用加熱パルスをマルチパルス列の期間中に含んでいても、そのマルチパルス列のマークデータ長によるマーク領域の検出長がほぼ理想長となるように、検出用加熱パルスの後端側エッジ位置或いは後端側エッジと前端側エッジ位置との両方を補正することで、検出用加熱パルス部分による蓄熱作用をエッジ部分で高精度に削減し、蓄熱防止効果を損なうことなく、記録状態の検出機能を持たせることができる。
【0027】
請求項9記載の発明は、請求項2ないし8の何れか一に記載の情報記録方法において、検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、前記検出用加熱パルス内における光ディスク媒体からの検出光量の変化速度に応じて、マーク形成速度が速い場合には前記検出位置を検出用加熱パルスの前端側に変化させ、マーク形成速度が遅い場合には前記検出位置を検出用加熱パルスの後端側に変化させるように、設定される。
【0028】
従って、種類や構成の異なる光ディスク媒体の場合であっても、光ディスク媒体の記録状態を高精度に検出することができ、適正な制御に供することができる。
【0029】
請求項10記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一に記載の情報記録方法において、ヒートモードによりマーク領域が形成される記録材料からなる記録層を有する光デイスク媒体を記録対象とする。
【0030】
従って、ヒートモードによりマーク領域が形成される記録によれば、レーザ光の発光強度に応じたマーク形状の変化が大きく、光ディスク媒体の記録状態を高精度に検出することができ、適正な制御に供することができる。
請求項11記載の発明は、周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含むか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換する情報記録方法において、前記検出用加熱パルスが、マークデータ長nT=7T以上のマルチパルス列の期間中のほぼ中央部分に割り当てられている。
従って、マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含むか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換するようにしたため、この検出用加熱パルス内で記録中における光ディスク媒体からの反射光量を検出することで記録状態を認識することが可能となる。
請求項12記載の発明は、請求項11に記載の情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視する。
請求項13記載の発明は、周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組み合わせによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含むか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換する情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視するときの前記検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、そのパルス前端側から1.0T以降でパルス後端側から0.5T以前のタイミング位置に設定されている。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。本実施の形態は、DVD‐ROMフォーマットのコードデータを色素系WO(Write Once)メディアなる光ディスク媒体に記録する情報記録方法に適用されている。データ変調方式としては、図7、図8に示した場合と同様に、EFMパルス変調コードを用いてマークエッジ記録を行う方式とし、形成されるマークとスペースとのデータ長は、最短長3Tから最大長14T(Tは、図1(a)に示すような記録チャネルクロックの1周期を示す)までの複数データ長とされている。本実施の形態では、このような光ディスク媒体と記録データとを用いて、レーザ光源としての半導体レーザをマルチパルス列に従い変調発光させ、そのレーザ光を光ディスク媒体に照射することによりマーク領域を形成することで情報の記録を行う。また、具体例として、周期T≒38nsec、記録線速度≒3.5m/s とされている。
【0032】
即ち、本実施の形態においても、基本的には、図1(c)(d)(e)或いは(f)に示すようにマークデータ長nT=10Tの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列を用いて半導体レーザを変調発光させるものであるが、このようなマルチパルス列の期間中にパルス幅が1.5T以上の検出用加熱パルスH1 ,H2 ,H3 或いはH4 を含ませるものである。
【0033】
図1(c)に示す検出用加熱パルスH1 の場合、パルス幅が1.6T程度とされ、7つの加熱パルス中の先頭から3番目の加熱パルスなるほぼ中央部分に割り当てられている。図1(d)に示す検出用加熱パルスH2 の場合、パルス幅が1.6T程度とされ、7つの加熱パルス中の先頭から4番目の加熱パルスなるほぼ中央部分に割り当てられている。図1(e)に示す検出用加熱パルスH3 の場合、パルス幅が2.5T以上に広めとされ、加熱パルス中の先頭から4番目の加熱パルス部分に割り当てられている。図1(f)に示す検出用加熱パルスH4 の場合、パルス幅が2.5T以上に広めとされ、加熱パルス中の先頭から3番目の加熱パルス部分(マルチパルス列中のほぼ中央部分)に割り当てられている。
【0034】
これらの図1(c)〜(f)に例示するように、マルチパルス列の期間中にパルス幅が1.5T以上の検出用加熱パルスH1 ,H2 ,H3 或いはH4 を含ませることにより、検出用加熱パルスH1 ,H2 ,H3 或いはH4 内に記録中における光ディスク媒体からの反射光量を検出する検出位置を設定して、その記録状態を認識することが可能となる。
【0035】
例えば、図1(f)に示す検出用加熱パルスH4 を含むマルチパルス列による場合、その記録中において光ディスク媒体から得られる反射光量としては図1(g)に示すような信号情報が得られ、パルス幅の広い検出用加熱パルスH4 中の検出位置ではマークの形成状態(記録状態)の認識に必要な一定パワーでの光量変化を検出し得ることになる。ちなみに、何れのマルチパルス列にあっても、その先頭にはパルス幅が1T以上の先頭加熱パルスが含まれるが、その直前部分が必ずスペース(未記録)部分であるため、マーク形成に伴う光量変化が十分ではなく、検出位置としては不適当である。この点、本実施の形態では、マルチパルス列の期間内の内部、特に、中央部分に検出用加熱パルスを割り当てているので、直前の加熱パルスによる余熱作用があり、検出位置ではマーク形成に伴う光量変化が発現することになる。このとき、検出用加熱パルスH4 のパルス前端側から1.5T以降でパルス後端側から1.0T以前のタイミング位置に検出位置を設定し、この検出位置で光ディスク媒体からの反射光量の検出信号をサンプリングすると、この時点におけるマークの形成状態、即ち、記録状態を把握することができる。具体的に、記録パワーが最適パワーから過大パワー側に変動すると、図1(g)中に示すように反射光量の検出信号がより大きな勾配で変化するため、マーク形成が進みすぎていると判断でき、逆に、記録パワーが最適パワーから過小パワー側に変動すると、図1(g)中に示すように反射光量の検出信号がより小さな勾配で変化するため、マーク形成が不十分であると判断できる。よって、このような判断結果に従い、レーザ光が最適パワーとなるように制御することで、常に一定な記録マークを形成し得る記録が可能となる。なお、図1(g)のパワー変動に対する反射光量の変化は、検出用加熱パルス部分のみを示しており、他の加熱パルスについては省略している。
【0036】
この場合の制御方法の概要を図2を参照して説明する。一般的には、記録開始の準備として試し書き(OPC)がなされ、記録後の再生信号の非対称性(asymmetry) から最適記録パワー(Potimum)とそのときの反射光量検出信号IOPC の変化率α=IOPC /P0 が予め設定されており、このときの変化率αの設定値を目標値として加熱パルス部分での半導体レーザの発光強度(図3(c)中に示す発光パワーのレベルに相当する)を可変制御する。ここに、検出位置での記録状態に基づき半導体レーザの発光強度を可変制御することにより、記録動作中のあらゆるパワー変動に対して常に一定の記録マークを形成し得る記録が可能となる。結果として、このような記録がなされた光ディスク媒体にあっては、低ジッタで安定した再生信号を得ることができる。
【0037】
なお、本実施の形態中、例えばパルス幅の広い検出用加熱パルスH4 等にあっては、パルス前端側から1.5T以降でパルス後端側から1.0T以前のタイミング位置に検出位置を設定しているが、記録する光ディスク媒体のマーク形成速度に応じて適宜設定すればよい。色素系光ディスク媒体の場合であれば、検出用加熱パルスをマルチパルス列の期間中の中央部分に割り当てた場合、パルス前端側から1.0T以降でパルス後端側から0.5T以前のタイミング位置であれば、マーク形成の状態検出が可能となる。つまり、検出用加熱パルスのパルス前端側からの位置は、サンプリング回路のアクイジション時間を考慮して設定し、パルス後端側からの位置は、サンプリング回路のアパーチャ遅延を考慮して設定すればよい。一般的には、パルス後端側からは1.0T程度以前のタイミング位置であれば、安価な回路で実現できる上に、安定した動作が得られる。
【0038】
ところで、マルチパルス列を用いた高密度記録において、ジッタの悪化しない検出用加熱パルスの適用例について説明する。例えば、図1(c)(d)に示す例の場合、中央部分の加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスH1 ,H2 に置換しているため、加熱容量の増加により蓄熱状態となり、マークデータ長に後端側エッジのシフトを生じやすくなる。このとき、再生信号のマーク長は理想長より長く検出されるため、ジッタの悪化となり、場合によっては、再生信号にエラーを生じてしまう。そこで、図1(e)(f)に示す例では、検出用加熱パルスH3 ,H4 の直後に割り当てられる加熱パルスHE を削除(破線で示す)するようにマルチパルス列が形成されている。これにより、検出用加熱パルスH3 ,H4 による加熱容量の増加分を、削除された加熱パルスHE 対応部分でキャンセルすることで、蓄熱状態を解消することができる。もっとも、このような加熱パルスHE の削除は、検出用加熱パルスH3 ,H4 のようなパルス幅が広めな場合(2.0T〜2.5T程度)の場合に適用するのが好ましい。
【0039】
本発明の第二の実施の形態を図3に基づいて説明する。本実施の形態は、前述したように、マルチパルス列の期間中の検出用加熱パルスにおける検出位置で検出された記録状態に基づく、半導体レーザの発光状態の制御方法に関する。第一の実施の形態中では、図2により説明したように、変化率αの設定値を目標値として加熱パルス部分での半導体レーザの発光強度を可変制御するようにしたが、光ピックアップの構成等によっては、光利用効率に応じて十分な発光強度が得られない場合がある。特に、チルトやデフォーカスによって光デイスク媒体面での記録パワーが低下すると、20〜30%程度の発光強度の増加制御が必要となる。このような状況下では、マルチパルス列による記録の場合、最適な加熱パルス・遮断パルスのデューティが記録パワーの低下に伴いずれを生じてしまう。例えば、最適記録状態での加熱パルスのデューティが60%の場合、光ディスク媒体面上で記録パワー低下として約10%生ずるものとすると、デューティを65%程度にすれば、マークの形成状態=対称性が良好となる。
【0040】
このような特性を利用し、本実施の形態では、記録後の再生信号の状態=対称性から最適記録パワーP0 及びデューティ値γとそのときの反射光量の検出信号IOPC の変化率αの設定値を目標値として、図3(c)に示すように、加熱パルス・遮断パルスのデューティを可変制御するようにしたものである。このように、検出用加熱パルスH4 における検出位置での記録状態に基づきマルチパルス列の加熱パルス・遮断パルスのデューティを可変制御することにより、発光パワーを増加させることなく、記録動作中のあらゆるパワー変動に対して常に一定の記録マークを形成し得る記録が可能となる。結果として、このような記録がなされた光ディスク媒体にあっては、低ジッタで安定した再生信号を得ることができる。
【0041】
なお、半導体レーザの制御に関しては、第一の実施の形態の如く、その発光強度の可変制御、或いは、第二の実施の形態の如く、加熱パルス・遮断パルスのデューティの可変制御を各々単独で行うようにしてもよいが、発光強度を可変制御する方が記録マークのエッジシフトを抑制でき、低ジッタな再生信号を得る上で好ましい。従って、現実的には、マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御することを基本とし、発光強度の上限値を超える半導体レーザの制御が必要となった場合には、加熱パルスの発光強度を上限値に固定した上で、目標とする制御パワーとの差分をデューティの増分に換算し、加熱パルス・遮断パルスのデューテイを可変制御させる方法が好ましい。これによれば、安価な記録用光ピックアップを利用できる。
【0042】
本発明の第三の実施の形態を図4に基づいて説明する。本実施の形態は、高精度でかつ光ディスク媒体の記録層や検出用加熱パルスのパルス幅設定に対する適用範囲の広い検出用加熱パルスH4 への適用例である。例えば、図1中に示したような検出用加熱パルスH3 或いはH4 を用いた場合、マルチパルス列の構成としては簡易となるが、異なる記録材料を用いた光ディスク媒体でのエッジシフト量の差異に対しては適応させることができない。また、検出位置の差異により、検出用加熱パルスのパルス幅が異なる場合にも、蓄熱状態の違いから記録マークの後端側エッジにシフトが生じやすい。加えて、長いパルス幅となった場合には、記録マークの前端側エッジにもシフトを生じてしまう。
【0043】
このようなことから、本実施の形態では、図4(c)中に示すように、マークデータ長によるマーク領域の検出長がほぼ理想長となるように、検出用加熱パルスH4 のパルス後端側エッジの位置を前後方向に補正することで、良好なるジッタ特性が得られるようにしたものである。この際、一般的には、検出用加熱パルスH4 のパルス幅に対応したパルス後端側エッジの位置補正量が予め求まるため、試し書きなどにより個々に補正量を算出する必要はなく、簡単に済む。また、検出用加熱パルスH4 のパルス幅が2.5Tを超えて長く設定される場合には、そのパルス前端側エッジの位置を前後方向に補正することで、蓄熱の影響を高精度にキャンセルできる。この結果、安定性の高い反射光量のサンプリングが可能となり、良好なるジッタ特性が得られる。
【0044】
本発明の第四の実施の形態を図5に基づいて説明する。本実施の形態は、前述した各実施の形態による記録方法を適用するのに適した光ディスク媒体を明らかにし、かつ、マークの形成状態、即ち、記録状態の高精度な検出方法を明らかにするものである。
【0045】
一般に、この種の光ディスク媒体における記録層は、レーザ光を集光照射することにより熱分解やそれに伴う基板変形による光学的変化を生じさせ、その変化によりマーク領域を形成することで記録される原理がある。このような「ヒートモード」によりマーク領域が形成される光ディスク媒体に対して記録を行う場合、記録中における反射光量の変化は非常に高感度であるため、本発明の適用に適している。
【0046】
ヒートモードによりマーク領域が形成される記録材料としては、代表的には、有機色素が用いられる。具体的には、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ビリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系(インダンスレン系)、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料及び金属錯体化合物等が挙げられる。これらの色素は、光学特性、記録感度、信号特性などの向上の目的で他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又は積層化させて用いるようにしてもよい。また、金属や金属化合物の例としては、In,Te,Bi,Se,Sb,Ge,Al,Be,TeO2 ,SnO,As,Cd等が挙げられ、各々を分散混合或いは積層させた形態で用いることができる。記録層の形成方法としては、蒸着、スパッタリング、CVD又は溶剤塗布などの通常の手法を用いればよい。塗布法を用いる場合には、上述したような染料などを有機溶剤に溶解させ、スプレー、ローラコーティング、ディピング或いはスピンコーィング法などの慣用のコーティング法を用いればよい。
【0047】
ところで、ヒートモードによりマーク領域が形成される記録材料による光ディスク媒体の場合、上述したような記録材料の種類や記録層の膜厚などによって、記録時のマーク形成に伴う光学的変化の速度が異なる。この点、本実施の形態では、図5(c)(d)(e)に示すように、検出用加熱パルスH4 の期間における反射光量の検出位置を検出光量の変化速度に応じて所望の位置に設定することで、記録状態を高精度に検出できるようにしている。例えば、図5(c)は図1(g)に相当する標準例を示すが、これに対して、マーク形成速度が速めの光ディスク媒体の場合には図5(d)に示すように検出用加熱パルスH4 における検出位置をパルス前端側に早めて設定する。逆に、マーク形成速度が遅めの光ディスク媒体の場合には図5(e)に示すように検出用加熱パルスH4 における検出位置をパルス後端側に遅めて設定する。これにより、記録状態の適正な検出が可能となる。なお、この際、検出位置の設定変更に伴い、検出用加熱パルスH4 全体のパルス幅も図5(c)(d)(e)に示すように異なるように設定・調整する必要がある。なお、図5(c)(d)(e)のパワー変動に対する反射光量の変化は、検出用加熱パルス部分のみを示しており、他の加熱パルスについては省略している。
【0048】
次に、前述した各実施の形態に共通する詳細な構成について説明する。まず、基本的には、記録開始前に試し書きをして最適記録パワーを算出する際に、記録パワーを変化させながら試し書きパターンを記録すると同時に記録パワーと検出手段の出力結果との対応を保持しておき、試し書き後、再生信号の短マークの長マークに対する対称性などから最適記録パワーが求まれば、それに対応した検出手段の結果を制御目標値として、この制御目標値と記録中の検出手段の出力とが一致するように記録パワーを制御するようにすることで、記録中に各種変動があった場合でも、常に最適記録パワーに保つことが可能となる(以上、図示せず)。
【0049】
ここで、上記の検出手段の詳細な構成及び記録中のLD制御について図6に基づき説明する。まず、検出手段の一構成として、サンプルホールド回路1は反射光量検出用フォトダイオード(PD)2の検出電流をI/V変換回路3によりI/V変換した反射光量検出信号をホールドする回路である。このサンプルホールド回路1の出力をA/Dコンバータ等のサンプリング手段4により、或る所定の検出位置S1でCPU5に取り込むことで、この値VIが記録マーク形成の状態により反射光量が変化した検出信号に対応し、記録マークの形成の過不足に応じた値となる。このような構成を有する検出手段を用いて、試し書きの際の記録状態を検出し、かつ、同時に算出した最適記録パワーに対応した制御目標値V1bを検出するようにしている。実際の記録中においては、各実施の形態の方法に基づいて随時検出された記録状態値V2が、試し書きにより得られた制御目標値V1bとなるように、LD制御手段6により記録パワーを制御するようにしている。
【0050】
また、LD7の出力変動を制御するものとして、APC(Automatic Power Control)と呼ばれる技術がある。これは、LD7の出射光の一部を、発光パワー検出用PD8により検出し、その検出電流をI/V変換+S/H回路9で/V変換した発光パワー検出信号によりサンプルホールドし、この検出信号とLD制御信号とが等しくなるようにAPC回路10により常時LD駆動電流を制御することでLD7を所望の値で出力させるものである。このAPC回路10によるLD制御は、LD発光パワーそのものを検出することから一定のパワーに制御することはできるが、記録マーク形成の過不足を最適状態にコントロールすることはできない。即ち、LD発光パワー変動に依存しないようなチルトやデフォーカスやディスク記録感度のばらつきなどによる記録マーク形成の過不足に対しては制御できない。しかしながら、記録中の温度変動などによるパワー変動には極めて有効であるため、各実施の形態に示したようなLD制御方法と組合せることで、より高精度な記録パワー制御が可能となる。
【0051】
なお、前述した検出手段としては、他の要素回路を用いた方式も多々知られており、他の構成の検出手段であっても同様の効果を有することは言うまでもない。また、APC方式との組合せにおいても、一層の高精度化が期待されるものであり、必ずしも併用する必要はない。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、マルチパルス列の期間中に周期が1.5T以上の検出用加熱パルスを含むので、高密度対応のマルチパルス列を用いて記録を行う場合でも、この検出用加熱パルス内で記録中における光ディスク媒体からの反射光量を検出して記録状態を認識することができ、レーザ光源の適正な制御に供することができる。
【0053】
請求項2記載の発明によれば、検出用加熱パルス内の検出位置で得られた記録状態に基づき予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御するようにしたので、マルチパルス列記録方式に関して常に所望のマーク領域が形成されるように維持することができ、低ジッタで安定した再生信号が得られる記録を行える。
【0054】
請求項3記載の発明によれば、検出用加熱パルス内の検出位置で得られた記録状態に基づき予め設定された記録状態となるように加熱パルス・遮断パルスのデューティを可変制御するようにしたので、マルチパルス列記録方式に関して発光強度を増加させることなく常に所望のマーク領域が形成されるように維持することができ、低ジッタで安定した再生信号が得られる記録を行える。
【0055】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の情報記録方法において、前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御するようにした。
請求項5記載の発明は、請求項2又は3記載の情報記録方法において、前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルス・遮断パルスのデューテイを可変制御するようにした。
請求項6記載の発明によれば、基本的には、検出用加熱パルス内の検出位置で得られた記録状態に基づき予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御するようにしたので、マルチパルス列記録方式に関して常に所望のマーク領域が形成されるように維持させることができ、かつ、発光強度の上限値を超える制御が必要となった場合には、加熱パルス・遮断パルスのデューティを可変制御するようにしたので、所望のマーク領域が形成されるように維持させることができ、結局、低ジッタで安定した再生信号が得られる記録を行える。
【0058】
請求項7記載の発明によれば、パルス幅が1.5T以上の検出用加熱パルスをマルチパルス列の期間中に含んでいても、検出用加熱パルス部分による蓄熱作用を加熱パルスを削除した部分により軽減させることができ、蓄熱防止効果を損なうことなく、記録状態の検出機能を持たせることができる。
【0059】
請求項8記載の発明によれば、パルス幅が1.5T以上の検出用加熱パルスをマルチパルス列の期間中に含んでいても、そのマルチパルス列のマークデータ長によるマーク領域の検出長がほぼ理想長となるように、検出用加熱パルスの後端側エッジ位置或いは後端側エッジと前端側エッジ位置との両方を補正することで、検出用加熱パルス部分による蓄熱作用をエッジ部分で高精度に削減し、蓄熱防止効果を損なうことなく、記録状態の検出機能を持たせることができる。
【0060】
請求項9記載の発明によれば、種類や構成の異なる光ディスク媒体の場合であっても、光ディスク媒体の記録状態を高精度に検出することができ、適正な制御に供することができる。
【0061】
請求項10記載の発明によれば、ヒートモードによりマーク領域が形成される記録材料からなる記録層を有する光デイスク媒体を記録対象とするので、レーザ光の発光強度に応じたマーク形状の変化が大きく、光ディスク媒体の記録状態を高精度に検出することができ、適正な制御に供することができる。
請求項11記載の発明によれば、周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録する情報記録方法において、前記マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含ませるか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換するようにしたので、検出用加熱パルス内で記録中における光ディスク媒体からの反射光量を検出することで記録状態を認識することが可能となる。
請求項12記載の発明は、請求項11に記載の情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視する。
請求項13記載の発明は、周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組み合わせによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含むか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換する情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視するときの前記検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、そのパルス前端側から1.0T以降でパルス後端側から0.5T以前のタイミング位置に設定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の記録方法を示すタイムチャートである。
【図2】その発光強度の可変制御例を示すタイムチャートである。
【図3】本発明の第二の実施の形態の記録方法を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第三の実施の形態の記録方法を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の第四の実施の形態の記録方法を示すタイムチャートである。
【図6】各実施の形態に共通する検出手段等の構成例を示すブロック図である。
【図7】単パルス方式の従来例の記録方法を示すタイムチャートである。
【図8】マルチパルス列方式の従来例の記録方法を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
H1 〜H4 検出用加熱パルス
HE 削除される加熱パルス
Claims (13)
- 周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に1.5T以上のパルス幅を有する検出用加熱パルスを含む情報記録方法において、前記検出用加熱パルスが、マークデータ長nT=7T以上のマルチパルス列の期間中のほぼ中央部分に割り当てられていることを特徴とする情報記録方法。
- 前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視することを特徴とする請求項1記載の情報記録方法。
- 周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に1.5T以上のパルス幅を有する検出用加熱パルスを含む情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視するときの前記検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、そのパルス前端側から1.0T以降でパルス後端側から0.5T以前のタイミング位置に設定されていることを特徴とする情報記録方法。
- 前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御するようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の情報記録方法。
- 前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルス・遮断パルスのデューテイを可変制御するようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の情報記録方法。
- 前記マルチパルス列の期間中に含まれる検出用加熱パルス内の所定の検出位置で検出される記録状態が予め設定された記録状態となるように加熱パルスの発光強度を可変制御し、発光強度の上限値を超えた場合には加熱パルス・遮断パルスのデューテイを可変制御するようにしたことを特徴とする請求項2又は3記載の情報記録方法。
- 前記検出用加熱パルス直後に割り当てられる加熱パルスを削除したことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一に記載の情報記録方法。
- 前記検出用加熱パルスを含むマルチパルス列のマークデータ長によるマーク領域の検出長がほぼ理想長となるように、検出用加熱パルスの少なくともパルス後端側エッジ位置を補正するようにしたことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一に記載の情報記録方法。
- 検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、前記検出用加熱パルス内における光ディスク媒体からの検出光量の変化速度に応じて、マーク形成速度が速い場合には前記検出位置を検出用加熱パルスの前端側に変化させ、マーク形成速度が遅い場合には前記検出位置を検出用加熱パルスの後端側に変化させるように、設定されることを特徴とする請求項2ないし8の何れか一に記載の情報記録方法。
- ヒートモードによりマーク領域が形成される記録材料からなる記録層を有する光デイスク媒体を記録対象とすることを特徴とする請求項1ないし9の何れか一に記載の情報記録方法。
- 周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組合せによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含むか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換する情報記録方法において、前記検出用加熱パルスが、マークデータ長nT=7T以上のマルチパルス列の期間中のほぼ中央部分に割り当てられていることを特徴とする情報記録方法。
- 前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視することを特徴とする請求項11に記載の情報記録方法。
- 周期Tの記録チャネルクロックに基づく記録変調方式に従ったマークデータ長nTの期間を加熱パルスと遮断パルスとの組み合わせによるマルチパルス列によりレーザ光源を変調発光させて記録層を有する光ディスク媒体上にレーザ光を照射してマーク領域を形成することにより情報を記録し、前記マルチパルス列の期間中に検出用加熱パルスを含むか、もしくは、加熱パルス、遮断パルスを検出用加熱パルスに置換する情報記録方法において、前記光ディスク媒体からの反射光を受光素子により受光してその光量を検出することにより記録状態を監視するときの前記検出用加熱パルス内の所定の検出位置が、そのパルス前端側から1.0T以降でパルス後端側から0.5T以前のタイミング位置に設定されていることを特徴とする情報記録方法。
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