JP3762438B2 - 缶外面塗装方法及び塗装してなる缶 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、被塗物の耐摩耗性、耐傷つき性、表面滑性について特に優れた効果をもつ塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、飲料缶、食缶、キャップ、王冠栓等の外面は、その材質の保護と色沢、艶、美観の付与を目的として塗膜により被覆形成されている。
更に塗膜は、飲料缶等の傷つき、輸送時の摩耗についてもその耐性を要求されるものである。
また、飲料缶等の製造時の、ライン移動中の滑り性も併せて要求される。このため、塗料中にワックスシリコ−ン等を添加することにより被塗物の動摩擦係数を下げることでこれらの要求に応えている。通常、塗膜の動摩擦係数を下げるために塗料中に添加して使用されるのは、みつろう、鯨ろう、牛脂、カルナウバワックス、ラノリンワックス等動植物性の潤滑剤、またはポリエチレンワックス等合成ワックス、あるいはオルガノポリシロキサン等が用いられる。
また、以上の塗料は溶剤として有機溶剤を主体とする塗料であり、近年の環境問題から水性塗料が種々検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、飲料缶等の表面を被覆する塗料の欠点を解決するものである。つまり有機溶剤に伴う問題がなくかつその塗膜が優れた耐傷つき性、耐摩耗性、表面滑性をもつ塗料を提供することを目的としている。
本発明は、塗料に四フッ化エチレン樹脂を添加することによりその被塗物である飲料缶等の表面の動摩擦係数を低下させ、表面滑性及び耐傷つき性、耐摩耗性を極めて著しく向上させるという知見に基いて完成されたものであり、塗料中に四フッ化エチレン樹脂を含有することを特徴とする。
【0004】
第1の発明は、四フッ化エチレン樹脂をワニス樹脂全重量の0.01〜10重量%の量で含む水性塗料組成物で、飲料缶又は食缶の外面を塗装する方法であり、
第2の発明は、四フッ化エチレン樹脂をワニス樹脂全重量の0.01〜10重量%の量で含む水性塗料組成物で、外面を塗装してなる飲料缶又は食缶である。
四フッ化エチレン樹脂は、融点321℃を有するもので、分子量が150000〜200000、平均粒子径が21μ以下のものが好ましく、更に望ましくは平均粒子径が5μ以下のものが好ましい。
塗料に添加される四フッ化エチレン樹脂含量は、レジン重量の10%以下が望ましく、好ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
【0005】
この含量が0.01重量%未満では十分な動摩擦係数の低下が望めず、また、10重量%を超えるとその乾燥塗膜表面は白濁状に濁ったり、四フッ化エチレン樹脂が凝集して塗膜表面でブツとなり、被塗物表面の美観を著しく損なうために好ましくない。
また、四フッ化エチレン樹脂はそのままでは水性塗料に均一に分散しにくい場合がありこの為あらかじめ四フッ化エチレン樹脂親水処理をほどこして水あるいは水溶剤混合系に分散させた物を添加することにより水性塗料中において安定化し、分離または凝集をしずらくする。
【0006】
ベ−スとなる樹脂については、従来から知られているアクリル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂などを広く用いることが出来る。
【0007】
【実施例】
次に、この発明を実施例により更に詳述する。実施例中、部とは重量部を、%は重量%をそれぞれ表す。
製造例1
水性アクリル樹脂溶液A1の製造
温度計、攪拌機、還流冷却機、滴下層、窒素ガス吹き込み管を備えた四ツ口フラスコにブチルセロソルブ100部を仕込み、窒素ガスを導入しつつ攪拌しながら温度を105℃に保ち、滴下層からスチレン30%、エチルアクリレート30%、ブチルアクリレート30%、2ヒドロキシエチルアクリレート10%、メチルメタクリレート10%、アクリル酸10%の混合物100部に過酸化ベンゾイル5部を溶解させたものを3時間にわたって滴下する。その後、105℃を保ち1時間反応し、過酸化ベンゾイル0.5部を添加し、更に1時間反応させて終了した。これを減圧下100℃でブチルセロソルブを不揮発分83%になるまで留去し、その後、ジエタノールアミン14.6部と水を入れ、固形分50%、残留ブチルセロソルブ10%の透明で粘調な水性アクリル樹脂溶液(A1)を得た。
【0008】
製造例2
水性ポリエステル樹脂溶液A2の製造
温度計、攪拌機、還流冷却器、滴下層、窒素ガス吹き込み管を備えた四つ口フラスコに、無水フタル酸12.0部、アジピン酸47.5部、エチレングリコール25.4部を仕込み、210℃に加熱した。酸化が5以下になった時点で冷却を開始し、170℃においてエチレングリコールモノブチルエーテル93部を添加し、冷却後、固形分50%、水酸基価45の透明状の粘調なポリエステル樹脂溶液(A2)を得た。
【0009】
製造例3
エポキシエステル樹脂溶液A3の製造
ビスフェノールA型エポキシ樹脂エピコート104(油化シェルエポキシ株式会社製)80部と脱水ひまし油脂肪酸20部とを酸化5になるまで180℃にて縮合させ固形分50%のエポキシエステル樹脂溶液(A3)を得た。
製造例4
ビニル樹脂溶液A4の製造
ユニオンカーバイド社製VAGH20部をN−ブタノール5部、キシレン40部、シクロヘキサン35部で溶解させ固形分20%のビニル樹脂溶液(A4)を得た。
【0010】
実施例1
アクリルアミノ系塗料
水性アクリル樹脂溶液A1・・・・・ 80部
ベンゾグアナミン樹脂 ・・・・・ 20部
を混合し、融点が321℃で平均粒子径が1〜5μの四フッ化エチレン樹脂を樹脂固形分100部に対して10部になるよう添加した。更に、水及びブチルセロソルブで固形分30%、溶剤量15%になるように調整し、塗料を作製した。
これに、p−トルエンスルフォン酸アミン塩0.3%、レベリング剤を0.3%添加して水性塗料を得た。
【0011】
実施例2
アクリルアミノ系塗料
実施例1の四フッ化エチレン樹脂の添加量を100部に対して5部とした他は実施例1と同じ成分のアクリルアミノ系塗料を調整した。
実施例3
アクリルアミノ系塗料
実施例1の融点が321℃で平均粒子径が19〜21μの四フッ化エチレン樹脂を熱硬化性塗料固形分100部に対して10部としたほかは、実施例1と同じ成分のアクリルアミノ系塗料を調整した。
【0012】
実施例4
ポリエステルアミノ系塗料
水性ポリエステル樹脂溶液A2・・・・・ 80部
ベンゾグアナミン樹脂 サイメル1123
(三井サイアナミッド株式会社製、商品名)・・・・・20部
を混合し、融点が321℃で平均粒子径が1〜5μの四フッ化エチレン樹脂を樹脂固形分100部に対し10部になるよう添加した。更に、水及びブチルセロソルブで固形分30%、溶剤量15%になるように調整し、塗料を作製した。これに、p−トルエンスルフォン酸アミン塩0.3%、レベリング剤を0.3%添加して水性塗料を得た。
【0013】
実施例5
エポキシエステルアミノ系塗料
エポキシエステル樹脂溶液A3・・・・・ 50部
メラミン樹脂・・・・・・・・・・・・・ 50部
を混合し、分子量が150000〜200000、融点が321℃で平均粒子径が1〜5μの四フッ化エチレン樹脂を樹脂固形分100部に対し10部になるよう添加した。更に、キシレン/ブチルセルソルブの混合溶剤により固形分50%の熱硬化製塗料を得た。
【0014】
実施例6
エポキシエステルアミノ系塗料
ビニル樹脂溶液A4・・・・.・・・・・ 70部
エポキシ樹脂・・・・・・・・・・・・・ 15部
尿素樹脂 ・・・・・・・・・・・・ 8部
フェノール樹脂・・・・・・・・・・・・ 7部
をを混合し、分子量が150000〜200000、融点が321℃で平均粒子径が1〜5μの四フッ化エチレン樹脂を樹脂固形分100部に対し10部になるよう添加した。更に、ブチルセルソルブ/ソルベッソ150/シクロヘキサンの混合溶剤により固形分25%の熱硬化製塗料を得た。
【0015】
比較例1
アクリルアミノ系塗料
実施例1の四フッ化エチレン樹脂の添加量を100部に対して0.005部とした他は実施例1と同じ成分のアクリルアミノ系塗料を調整した。
比較例2
アクリルアミノ系塗料
実施例1の四フッ化エチレン樹脂の添加量を100部に対して15部とした他は実施例1と同じ成分のアクリルアミノ系塗料を調整した。
【0016】
比較例3
アクリルアミノ系塗料
実施例の酸化型ポリエチレンワックスの代わりに融点80〜84℃のカルナバワックス;商品名 精製カルナウバワックスNO.1(野田ワックス社製)・・・・・・熱硬化性塗料固形分100部に対して10部とした他は、実施例1と同じ成分のアクリルアミノ系塗料を調整した。
比較例4
アクリルアミノ系塗料
実施例1の四フッ化エチレン樹脂無添加とした他は、実施例1と同じ成分のアクリルアミノ系塗料を調整した。
【0017】
これらの塗料をナチュラルコ−タ−にて板厚0.23nmの電気メッキブリキに塗装し180℃、10分間焼付けを行い硬化させた。膜厚は4〜5μmとした。
実施例及び比較例で作成した塗料の安定性及び塗膜物性を表1に示した。
表1に示した各々の試験方法は次の通りである。
塗料試験
○塗料安定性試験
塗料を2ヶ月間常温で保存した後、塗料中の四フッ化エチレン樹脂の分離凝集の状態を観察した。
○塗膜物性試験
板厚0.26mmの表面処理アルミ板にロ−ルコ−ト塗装により乾燥後塗膜厚が5μmになるように塗装し、ガスオ−ブンにて雰囲気温度180℃にて10分間焼付けパネルを作成した。傷つき性については塗装板を塗装面がキャップ外面となるようにして成形した60mmキャップを作成して評価した。
○滑り性試験
1Kg荷重、引っ張り速度1.5cm/秒における三点支持法による動摩擦係数により評価した
○耐傷つき性試験
ステンレス製金剛が円周面に設置されるとともに高さ20m/mの引っかき板が取り付けられた200φ×400lのケ−ジを備えたホッパリング試験機を用いて、キャップをホッパリング試験機に付した。まず、上述したキャップをホッパリング機内に投入し、30分間攪拌する。次にこれを取り出し、キャップ表面の傷つきの程度を目視で判定した。
○耐摩耗性試験
上述のように塗装を行った塗装板について学振型堅労度試験機で塗膜が摩耗により破壊され下地が露出するまでの回数によって耐摩耗性を評価した。
○塗膜表面状態
塗装板の塗膜表面の白濁状のくもりとブツを目視で観察した。
【0018】
【表1】
Figure 0003762438
【0019】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の塗料組成物は、耐摩耗性、耐傷つき性を他の塗膜物性を損ねることなく向上させた。
特に滑り性については動摩擦係数において0.05〜0.08の値となり動摩擦係数の必要値を十分満たしている。
塗料中での四フッ化エチレン樹脂の分散安散安定性も非常に良好であった。これにより、飲料缶等の製造時及び輸送時の傷つき、破損に対する耐性の向上等工業上多くの優れた効果がもたらされる。

Claims (2)

  1. 四フッ化エチレン樹脂をワニス樹脂全重量の0.01〜10重量%の量で含む水性塗料組成物で、飲料缶又は食缶の外面を塗装する方法。
  2. 四フッ化エチレン樹脂をワニス樹脂全重量の0.01〜10重量%の量で含む水性塗料組成物で、外面を塗装してなる飲料缶又は食缶。
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