JP3762396B2 - 試験サンプル保持移送器 - Google Patents

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本発明は、例えば極薄のフィルム等の試験サンプルの引張り試験を目的とする試験装置に係り、特に該試験装置における試験サンプルの把持チャック操作を簡略化して試験効率を向上させ、安定した試験結果を得ることのできる試験サンプル保持移送器に関する。
一般に、試験サンプルの物理的性状を調べる簡便な方法の一つに引張強度試験がある。このような試験は、通常、専用の試験装置に有する一対の把持具(把持チャックともいう)に試験サンプルの両端部を機械的に把持固定し、該把持具の位置を相対的に変移させることで試験サンプルに負荷を与え、その反力の経過を測定、記録してその物理的性状を明らかにしている。
この種の試験装置において、現在一般的に行われている試験サンプルの把持チャックへの装着方法としては、作業者が手を使用して試験サンプルを保持しながら、目視にて位置決めし、同時に把持チャックを操作して試験サンプルの把持操作を行っている。
この場合、扱いが難しい極薄のフイルム、糸、細線等の試験サンプルの把持操作では、手で試験サンプルを保持しながら同時に把持操作を行う必要があるため、操作に時間を要するのは当然として、作業者の経験、熟練が必要とされていた。
ところで、試験サンプル形状を自己保持できる材料、例えば片手で試験サンプルを保持しながら片手で把持操作が可能な試験サンプルの試験では、本発明のように器具を必ずしも必要とはしなかったが、地球環境保全の意識が世界規模で急激に高まった現在、化石エネルギー浪費の抑制による省資源化の推進、地球環境に負荷を与えない新材料の開発等、工業材料の多様化の展開に伴い、新たらしい形状の試験サンプルが作り出され、特に極薄化、極小化、極細化等の技術進歩、展開するにあたっては、新しい試験応用分野を拡大しつつあるのが現状である。
ところが、このような対応が難しい要求を満足するためには、新しい装置を開発することが望ましいことではあるが、現在存在する試験設備を有効に活用する方法の一つとして、あまり費用をかけずに簡便な補助的器具の付加により試験操作の簡略化、試験コストの低減化を図る装置が望まれている。
従来の把持具を備えた試験装置の関連技術としては、例えば特開平06−129966号公報に記載の軟質フィルムの物性測定装置や、特開平06−229896号公報に記載されている自動引裂試験装置等がある。
特開平06−129966号公報 特開平06−229896号公報
しかしながら、前記特開平06−129966号公報を含む従来の試験装置では、上述したように、試験サンプルが極薄のフイルム、糸、細線等の試験サンプルであった場合、作業者の手で試験サンプルを保持しながら同時に把持操作を行う必要があるため、操作が煩雑であり、またその操作に時間を要してしまい、作業効率向上を図ることができない。また、試験サンプルの試験毎に、把持位置や試験サンプルの姿勢等のバラツキが生じる虞があるため、試験結果に悪影響を及ぼしてしまうといった不都合があった。
また、前記特開平06−229896号公報に記載されている自動引裂試験装置では、試験片をその変形状態のまま引裂試験本体へと搬送し、試験片の二つの分離片部を引裂試験機本体の試験片つかみ具による把持位置に自動的に位置させる試験片搬送手段が設けられているが、この試験搬送手段は流体圧シリンダ装置により引裂試験機本体の前方位置と試験片変形装置の前方位置との間に往復駆動されるY軸移動ブロック等を有して構成されているため、その構成が大規模で且つ煩雑であり、製造コストも高価であるといった問題点があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成で且つ低コストで試験サンプルの把持チャック操作の簡略化及び試験効率の向上化を図ることができるとともに、安定した試験結果を得ることのできる試験サンプル保持移送器を提供することを目的とする。
請求項1の発明の試験サンプル保持移送器は、試験サンプルの両端側を一対の把持チャックで把持して該試験サンプルの引張り試験を行う試験装置の一方の把持チャックに設けられ、前記試験サンプルを仮保持しながら前記一対の把持チャックの把持位置まで移送させる試験サンプル保持移送器であって、前記試験サンプルを載せる型板と、この型版上の所定位置の該試験サンプルを仮保持するための保持部とを有する回転移動保持部材と、前記回転移動保持部材を回転自在で且つその回転を所定位置で規制するとともに、該回転移動保持部材を直立させた直立姿勢を維持しながら前記把持チャックの把持位置まで直進移動を行うための回転直進移動機構と、前記回転移動保持部材を回転及び直進移動させるための前記回転直進移動機構に設けられた回転直進操作部と、前記回転直進移動機構により前記回転移動保持部材が前記把持位置に到達した際に、前記回転直進移動機構と連動して、前記保持部による前記試験サンプルの保持状態を開放する保持部開放機構と、を具備したことを特徴とするものである。
請求項2の発明の試験サンプル保持移送器は、請求項1に記載の試験サンプル保持移送器において、前記把持チャックは、把持部が平行移動して試験サンプルを把持する平行締め型であり、該把持部の駆動方法がネジにより駆動する機械式、エアー式、油圧式の少なくとも1つで構成されたもので、前記把持部に対向配置される本体フレームに形成された鞍部に前記試験サンプル保持移送器を装着可能とすることを特徴とするものである。
請求項3の発明の試験サンプル保持移送器は、請求項1に記載の試験サンプル保持移送器において、前記保持部は、異なる試験サンプル形状に合わせて保持位置の変更、調整が可能な第1及び第2の位置固定部を有する保持器により構成されることを特徴とするものである。
請求項4の発明の試験サンプル保持移送器は、請求項1に記載の試験サンプル保持移送器において、前記型板は、形状の異なる試験サンプル毎に合わせて複数種設けられ、前記回転移動保持部材に交換可能に取付けられたことを特徴とするものである。
請求項5の発明の試験サンプル保持移送器は、請求項1に記載の試験サンプル保持移送器において、さらに、前記回転直進移動機構に設けられ、前記回転移動保持部材が前記把持チャックの把持位置に到達したか否かを検出する第1のスイッチと、前記保持部開放機構に設けられ、該保持部開放機構により前記試験サンプルの保持状態が開放されたか否かを検出する第2のスイッチと、前記第1,第2のスイッチからの検出結果に基づき、前記一対の把持チャックによる試験サンプルの把持動作を実行させるように制御する制御手段と、設けたことを特徴とするものである。
この構成により、簡単な構成で且つ低コストで試験サンプルの把持チャック操作の簡略化及び試験効率の向上化を図ることができるとともに、安定した試験結果を得ることのできる試験サンプル保持移送器を実現する。
本発明の試験サンプル保持移送器は、簡単な構成で且つ低コストで試験サンプルの把持チャック操作の簡略化及び試験効率の向上化を図ることができるとともに、安定した試験結果を得ることのできるという利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図7は本発明の試験サンプル保持移送器の第1の実施の形態を示し、図1は本発明の試験サンプル保持移送器が適用される試験装置の一例を示す構成図、図2は試験装置の把持チャックの一例を示し、空気式平行締めチャックの具体的構成を示す構成図、図3乃至図5は試験装置に取付けられた本発明の試験サンプル保持移送器の構成を説明するためのもので、図3は上面図、図4は正面図、図5は側面図である。また、図3は把持チャックの把持面が機械本体正面に平行に配設されて示されているが、把持チャックの把持面の向きは連結棒4Cとユニバーサルジョイント6の取り付け角度を機械本体正面に対し変更することで任意の角度に設定可能である。図6及び図7は該試験サンプル保持移送器のさらに詳細な構成及び作用を説明するためのもので、図6は装着された試験サンプル保持移送器近傍の正面図、図7は図6の試験サンプル保持移送器の回動保持移動機構の構成を示し、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図を示している。
本発明の試験サンプル保持移送器は、例えば図1に示すような試験装置1に適用される。
この試験装置1は、例えば図1中実線で示すように、固定テーブル1Bに下把持チャック4を固定し、上把持チャック3をユニバーサルジョイント6を介して移動クロスヘッド2に取付け試験サンプル(図示せず)を上方に引っ張るタイプと、図1中波線で示すように上部固定クロスヘッド2Aに上把持チャック3を取付け、移動クロスヘッド2に下把持チャック4を取付け下方に引っ張るタイプの2つの形式がある。
本発明の試験サンプル保持移送器10は、詳細な構成説明は後述するが、上述の何れの形式の試験装置1においても、下把持チャック4の鞍部4a(図1参照)に本体フレーム10Aを取りつけ、試験サンプル16のセット(型板の上に水平に置く)、以下、保持器による試験サンプルの掴み、チャック把持位置への移送及び位置決め、把持チャック3,4への把持、保持器の開放を順次機械的に行うためのものである。
また、該試験サンプル保持移送器10は、下把持チャック4に対して着脱可能に構成され、本体フレーム10A上に一体化された本装置10を下把持チャック4に付設することにより、引張試験を行う際、試験サンプル16を直接手で触れることなく上,下把持チャック3,4に把持させることが実現出来るようになっている。
このような実施の形態について、さらに詳細に説明する。なお、本実施の形態では、前者にて説明したような上把持チャック3を上方に引張るタイプの試験装置1を採用した場合について後述する。
前記試験装置1は、図1に示すように、試験機本体1A,移動クロスヘッド2,上,下把持チャック3,4,制御部5,ユニバーサルジョイント6,固定テーブル1B,試験機テーブル1C等で主に構成され、該試験装置1には図示はしないが後述する試験サンプル保持移送器10が下把持チャック4に装着されるようになっている。
なお、前記制御部5は、前記試験装置1の各種動作を制御するするとともに、該試験装置1により得られた検査データのデータ処理や表示処理を行うもので、図示はしないが、検査データや試験装置の動作状態等を表示するモニタ等の表示手段と、得られた検出データ等をプリントアウトするプリンタと設けてシステム構成される。
前記上把持チャック3は、ユニバーサルジョイント6,ロードセル(図示せず)により移動クロスヘッド2に締結保持され、前記下把持チャック4は、連結棒4C(図示せず)、ピン4Dにより試験機テーブル1Bに係合支持されている。
前記上,下把持チャック3,4間に把持された試験片(図示せず)は、前記ユニバーサルジョイント6を介して移動クロスヘッド2に固定されており、移動クロスヘッド2の上昇にしたがって、上把持チャック3も本体フレーム1A上部に取付けられた固定板7まで上昇することができ、その可動行程区間内で試験片(図示せず)は引張られ負荷を与えられるように構成されている。
ところで、上記試験装置1の前記上,下把持チャック部3,4の形式は、一般に平行締め摘み具と称されている形式で、例えば把持部を機械的に平行締めを行う機械式平行締めチャックタイプのものが図では使用されている。
基本的な構造としては、上,下把持チャック部3,4は、本体フレーム3A,4Aと、試験サンプルを把持するための把持部3B,4Bと、前記把持部3B,4Bの把持面と本体フレーム3A,4Aとの間に空間を形成し前記本体フレーム3A,4A上に設けられた鞍部3a,4aとを有して構成されている。
すなわち、本実施の形態の試験サンプル保持移送器10は、前記空間を利用して前下把持チャック4の鞍部4a近傍に装着するようになっている。
したがって、本実施の形態では、前記下把持チャック4は、上述したような空間及び鞍部4aを有する形状であれば、把持チャックの形式は前記機械式平行締めチャックタイプ、いわゆるネジ式平行チャックタイプだけでなく、例えば後述する空気式平行締めチャックタイプや、油圧式平行締めチャックタイプ等の各種形式のものを用いても良い。
図2に本実施の形態にて使用される前記空気式平行締めチャックタイプの把持チャックの具体的な構成例が示されている。
図2に示すように、この種の下把持チャック4は、主に本体フレーム4A,シリンダ4C,把持部4B,鞍部4a,ジョイント4M,把持フェイス押出し用プッシュロッド4D,4G,プッシュロッド押出しアーム4F,押出しピストン4J,一対のアーム旋回用プッシュロッド4K,ローラ4Q等で構成されている。
この種の把持チャック4においては、周知のように、前記本体フレーム4Aの下部に前記シリンダ4Cが配されており、ジョイント4Mにより負荷部に係合され、シリンダの注入穴4Nを介して把持部4Bを把持動作させるのに必要なエアーが注入されるようになっている。
シリンダ4C内には押出しピストン4Jが設けられ、把持動作を行う場合にはき、注入されたエアーの圧力により、該押出しピストン4Jが押し上げられ、該押出しピストン4Jは、その先端にテーパー部4J′を有し、そのテーパー部に対向して配された一対のローラ4を具備する左右の水平移動ロッド4Kをテーパー部で外側に押し出すことにより、ローラピン4Pによりアーム旋回用プッシュロッド4K上に回動可能に設けられた各ローラ4Qを互いに離反する方向に移動させる。
すると、各アーム旋回用プッシュロッドK上の一部に軸支され、且つ中央部が本体フレーム4Aにアームピン4Iにて軸支されたプッシュロッド押出しアーム4Fは、アームピン4Iを軸にしてフレーム本体4Aの外側方向に回動することになる。
そして、これらのプッシュロッド押出しアーム4Fの基端部にはピン4Hにて把持フェイス押出し用プッシュロッド4D,4Gが取付けられているため、前記プッシュロッド押出しアーム4Fがピン4Hを介して把持フェイス押出し用プッシュロッド4D,4Gをフレーム本体4A内へと移動させることになる。
このため、各把持フェイス押出し用プッシュロッド4D,4Gのフレーム本体内側の基端部には、固定ピン4Eにて固定された把持面4bがそれぞれ設けられているので、これら把持面4bが突接する方向に移動することになり、こうして試験サンプルを把持することができるようになっている。
一方、非把持動作を行う場合には、ジョイント4Nを介して注入されるエアーの圧力を除去することにより、上記動作とは逆に動作することになる。この場合、前記二つのプッシュロッド押出しアーム4Fは、ばね4Lによって常時フレーム本体4A内方向へと付勢されているので、把持面4bをお互いに離反する方向に移動させることができ、またピストン4Jはばね4L1により下方に付勢されているため、空気圧を除去すると、テーパー部4J′は下方に移動し、ローラQから押出力が除去されるため、各把持面3b,4bは開放され、把持された試験サンプル片を取り外すことができる。
このように、図1及び図2から判るように、平面形掴み具(把持チャック)は、一般的に試験サンプルに応じて交換可能な一対の把持面4bを相対する移動軸に取り付け、該移動軸をネジ力、空気圧,油圧力により把持面4b間に挿入された試験サンプル面を挟んで突接させて試験サンプルを両面から圧縮し、把持面4bの圧縮摩擦力により把持面4bに対して垂直方向に加えられる試験機1の引張力に対抗する構成となっている。また、締付の際に移動軸に加わる反力は、両軸を連絡する鞍部の応力強度により対抗する構成となっている。
次に、上述した既存の空気式平行締めチャックタイプの下把持チャック4の鞍部4aに装着される、本実施の形態の試験サンプル保持移送器10の構成について、図3乃至図7を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態の試験サンプル保持移送器10は、図3乃至図7に示すように、前記下把持チャック部4の鞍部4aに装着するための本体フレーム10Aと、試験サンプル16を載せるための型板13と、この型板13を上の試験サンプル16を保持しながら前記把持チャック部4の把持位置まで移動及び回転動作可能な試験サンプル保持器付き回転アーム部11と、後述するがこの試験サンプル保持器付き回転アーム部11を本体フレーム10上において直進駆動させるための回転アーム直進機構と、試験サンプル16を把持後に、前記試験サンプル保持器付き回転アーム部11から試験サンプル16に対する保持動作を開放するための保持器開放機構とで、主に構成されている。
前記本体フレーム10Aは、図6に示すように、底部としてみぞ形鋼形状にて形成されたウエッブ部10bと、その両側基端部に折曲してなるフランジ部10aとを有して形成され、下把持チャック4への取り付けは、該下チャック4の鞍部4aを跨ぐ形で位置決めされ、本体フレーム固定ネジ24により、下把持チャック本体4Aに固定されるようになっている。
本体フレーム10Aの両フランジ部10aは、図6に示すように上向きに直立するように形成され、下把持チャック4の鞍部4aの前後に位置するように配されている。
また、両フランジ部10aには、ウェッブ部10bの面に垂直に2組の平行軸受孔(図示せず)を有し、一方の中央軸受孔には、該孔を挿通して前後に移動出来、且つ90度旋回可能な回転直進軸18が設けられている(図3及び図7(a)参照)。
この回転直進軸18の基端には、ガイド孔を有する回転直進用ノブ10Bが取りつけられている。
この回転直進用ノブ10Bは、軸方向に数ミリ単位で前後に移動可能となるように、該回転直進用ノブ10Bの両側面に2ヶのストッパーリング22,23が配設されている。
前記回転直進用ノブ10Bを押し出す際は、前ストッパーリング22が該回転直進用ノブ10Bの内側面に当接して回転直進軸18を前進させることにより、同軸に締結固定され回転アーム12と該回転アーム12に取りつけられた試験サンプル保持器14,15(上保持器14,下保持器15)が前進することになる。
一方、前記両フランジ部10aに設けられた平行軸受孔には、前記中央軸に平行な平行ガイド軸19が挿通され、該平行ガイド軸19を挿通する前記回転直進用ノブ10Bは、該平行ガイド軸19に沿って前方向に移動ようになっている(図3及び図7(a)参照)。そして、この回転直進用ノブ10Bは、同軸に設けられた把持位置に相当するプランジャ用ロック溝31に該回転直進用ノブ10Bが到達すると、該回転直進用ノブ10Bに設けられたボールプランジャ30により停止することになる。
また、前記本体フレーム10Aには別に、回転直進軸18に直角に、且つ回転アーム12の水平姿勢に平行に型板取付用ベース板13Aが取付けられている。
この型板取付用ベース板13Aの中央部近傍には、各種試験サンプルの大きさ形状にあった長さ形状で設計変更可能な型板13が位置決めピン13Bにより位置決めされ取付けられている。本実施の形態では、型板13は、例えば極薄のフィルムなどの試験サンプルを位置決め,保持するのに最も適した長さ形状に形成されている。
この型板13上に載せられた試験サンプル16は、回転アーム12の上部と下部に設けられた上保持器14及び下保持器15によって、保持されるようになっている。上保持器14と下保持器15の試験サンプル保持部は、各々保持器本体部14A,15Aと、回転上板14B,15Bより成り、回転上板14B,15Bは、上下保持器連結板32によって連結されおり、該上下保持器連結板32の下端部は、さらに上下保持器14,15開放用回転平板35に固定されている。また、この回転平板35は、前記回転アーム連結部品17上に付設されている軸受ブロック33を挿通する回転平板支持軸33′を介して、回転アーム12上に支持され、90度回転可能に取付けられている。
また、前記回転アーム12の最下端部で試験サンプルを保持することが可能な試験サンプル場合、下保持器15と保持器開放用回転平板33を兼用しても良く、本体フレーム10A内の回転直進軸18に対し、該保持器開放用回転平板33は、回転アーム締結部品17に、90度回転可能に取付けられている。
すなわち、前記試験サンプル保持器付き回転アーム部11は、前記回転アーム締結部品17,上下保持器開放用回転平板35,回転アーム12,上下保持器14,15を含んで構成され、本体フレーム10Aに対し90度回転可能で、且つ回転直進軸18の軸方向に自在に移動可能に構成されたものである。
なお、前記回転アーム12の面上には、例えば図7に示すように、試験サンプル16の長さ寸法を一目で認識するための目盛り等が設けられている。
したがって、図3乃至図5に示すように下把持チャック4の鞍部4aに取付けられた上記構成の試験サンプル保持移送器10において、試験サンプル16を型板13上に置くことで、上,下把持チャック3,4へ取付けまでの作業を簡単、正確、機械的に行い、型板13にセットされた試験サンプル16を、隣接する回転アーム12の平行位置に配置し、さらに回転アーム12に直角に付設されている試験サンプル上下保持器14,15が型板13上にある試験サンプル16を保持できる。
試験サンプル16の保持後、回転アーム12を回転直進用ノブ10Bにより、90度回転させて直立させた後、平行ガイド軸19に挿通させ、上,下把持チャック3,4の各把持部3B,4Bによる把持位置まで回転直進軸18とともに回転直進用ノブ10Bを前に押し出して前進させて(この際、回転直進用ノブ10Bは前位置にある前ストッパーリング22を押す)、試験サンプル16を把持位置まで移動する。
そして、試験装置1の上,下把持チャック3,4の把持部3B,4Bによって、図2で説明したように例えば各把持チャック本体3A,4A内に設けられたジョイント4N(図3,図6参照)から注入されるエアーの空気圧を利用して試験サンプル16の各両端を把持する。
試験サンプル16を上,下把持チャック3,4へ把持後、回転直進用ノブ10Bを引っ張りると(この際、回転直進用ノブ10Bは、後位置にある後ストッパーリング23を押す)、回転アーム12を上,下把持チャック3,4の把持部3B,4Bから離反する方向へと移動させる。
この場合、直進回転ノブ10Bが2つのストッパーリング間(前,後ろストッパーリング22,23間)を移動する間、回転直進軸18は動かず、一方、平行ガイド軸19は、ボールプランジャー30にて軽く回転直進用ノブ10Bに連結されているため、軸端のバネ26に抗して移動し、保持器開放駒27により上下保持器開放用回転平板35に付設されている短軸38に当接し該回転平板35を回転させ、上,下保持器14,15を開放する。
そして、引き続き該回転直進用ノブ10Bを引くことで、回転直進軸18を旋回位置まで戻し、同時に平行ガイド軸19のプランジャ用ロック溝31からボールプランジャ30が開放されて該平行ガイド軸10は、バネ26の力によりスタート位置に戻り、最後に回転直進用ノブ10Bを90度旋回させてスタートの水平位置に戻すことになる。こうして、次の試験サンプル16を載せる準備段階となる。
また、本実施の形態の試験サンプル保持移送器10では、前記試験サンプル保持器(上,下保持器)14,15は、型板13,試験サンプル6の長手寸法にしたがって保持位置を変えて保持できる構造になっており、上,下保持器14,15は、上述したように回転アーム12の目盛付きのスケール上にネジ締め固定されている(図7(a)参照)。
回転アーム12の端部は、回転直進軸18に回転アーム締結部品17により締結固定されているため、回転軸芯から試験サンプル16のチャック把持位置は予め決まった寸法になっており、チャック把持位置に合わせて簡単に上,下保持器14,15の位置を変更できる構造になっている。なお、図7(b)中には、試験サンプル16が例えばダンベル形状のものである場合の、上,下保持器14,15の位置L2が回転アーム12上に示されており、また型板13と、上下保持器14,15の位置が重複する位置には型板13に溝を設けて、保持器本体上の磁石上面が型板13の上面と平行になるように配設し、また、試験サンプル保持移送器10における試験サンプル16の保持器機構は、図7(c)に示すように、上,下2組の保持器本体部14A,15Aと、回転上板14Bにより構成され、両保持器14,15の回転平板14B上面部を可変設定長の上下保持器連結板32にて連結されており、各保持器14,15は一対の保持器本体部磁石14Dと回転上板14Bにより試験サンプル16を挟み込む構造になっている。
この場合、この保持器本体部14Aの固定面には磁石14Dを貼り付け、他方の相対する面を構成する回転平板14B,15Bは旋回可能に軸支持され、且つ磁力により保持器本体部14Aに吸引される材料により製作され、面間の磁力により試験サンプル16を挟み保持するようになっている。
また、保持器開放用の回転平板35上面には、別に垂直に短軸38が取り付け、また回転平板35は、保持器連結板32により回転上板14Bに連結されており、試験サンプル16を上,下把持チャック3,4へ移動の際、回転直進用ノブ10Bは平行ガイド軸18を挿通前進し、把持位置に到達後、回転直進用ノブ10Bを引っ張る際、前記短軸38と平行ガイド軸18上の保持器開放駒27が当接して回転平板35が旋回し、同時に前記上下保持器連結板32により上保持器14,15も開放されるようになっている。
したがって、上述したように本実施の形態によれば、簡単な構成で且つ低コストで試験サンプルの把持チャック操作の簡略化及び試験効率の向上化を図ることができる。また、試験サンプルの試験毎に、上,下把持チャック3,4の各把持部3B.4Bの把持位置に精度良く試験サンプル16を把持することができるので、常時安定した試験結果を得ることが可能となる。
図8乃至図10は本発明の試験サンプル保持移送器の第2の実施の形態を示し、図8は試験装置に取付けられた本実施の形態の特徴となるバキューム式吸着ヘッドを有する試験サンプル保持移送器の構成を説明するためのもので、図8(a)は上面図、図8(b)は正面図である。また図9は把持時の把持チャックと試験サンプルと試験サンプル保持移送器との動作状態を説明するための説明図である。さらに図10は本実施の形態の試験サンプル保持移送器の旋回直進機構の変形例を説明するためのもので、図10(a)は上面図、図10(b)は正面図である。なお、図8乃至図10は前記第1の実施の形態と同様な構成要素については同一符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
本実施の形態の試験サンプル保持移送器10では、試験サンプル16の保持方法に関し、さらに効率良く保持するために改良がなされたことが特徴である。
本実施の形態の試験サンプル保持移送器10は、試験装置1への基本的取付法、取付位置に付いては前記第1の実施の形態と略同様である。つまり、該試験サンプル保持移送器10の本体フレーム10Aはチャック取り付け具を介して下把持チャック4の鞍部4aへネジ止め固定される。
また、前記本体フレーム10Aの構成についても、みぞ形鋼形状を有し、本体フレームウエッブ部10bを底部とし、フランジ部10aを上向きに直立させる形式も前記第1の実施の形態と略同様である。
本体フレーム10Aは、図8(a),図8(b)に示すように、本体フレームウエッブ面10bに平行、フランジ10a面に垂直に一対のガイド軸孔(図示せず)を有し、一方の軸孔にはガイド軸19Bを固定するためのネジ用ネジ孔を施し、他方の軸孔は回転直進軸19が勘合し、該軸の旋回―水平移動が滑動可能に配設されている。
回転直進軸19は、軸中心部にガイド軸外周と勘合する内径の長孔を有し、内径軸方向にはガイド軸19B外周に設けられたキー36に嵌合して水平移動が可能なようにキー溝37が設けられている。
回転直進軸19には、軸方向直角に回転アーム12,さらに回転アーム12に直角にバキューム式吸着ヘッド40を持つ試験サンプル保持アーム40Aがそれぞれ取りつけられている。
これらバキューム式吸着ヘッド40には、それぞれチューブ41が接続されており、例えばこのチューブ41を介して接続されたエアーコンプレッサー(図示せず:吸気,送気装置ともいう)を前記制御部5(図1参照)が制御して空気を吸引、あるいは送気させることにより、試験サンプル16の保持または非保持が行えるようになっている。
また、試験サンプル置き台13Aは、本体フレーム10Aに直角水平に取りつけられ、その上に型板13が位置決めされている。
次に、本実施の形態の試験サンプル保持移送器10による把持チャックへの移送動作について、図8及び図9を参照しながら詳細に説明する。
回転アーム12は、回転直進軸19のキー溝37とガイド軸19Bのキー36とが嵌合した状態で直立状態を保っているが、該回転直進軸19をストッパー21が本体フレーム10Aのフランジ部10aに当接するまで回転直進用ノブ10Bにより引き出すと、ガイド軸19B上のキー36と回転直進軸19のキー溝37はフリーとなる。
この場合、回転直進用ノブ10Bを反時計方向に廻すことで、回転直進軸19は旋回し、該回転直進軸19の旋回に伴い回転アーム12は、試験サンプル置き台13A上の型板13上面に平行になり、回転アーム12に取付けられている上下の試験サンプル保持アーム40Aは、型板13上の試験サンプル(図示せず)に当接する。すなわち、これら上下試験サンプル保持アーム40Aに取付けられているバキューム式吸着ヘッド40が、前記試験サンプル(図示せず)に当接することになる。
ここで、上記したように制御部5(図1参照)を操作して図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)により脱気すると、試験サンプル16は前記2つのバキューム式吸着ヘッド40に吸着し保持される(図9参照)。なお、バキューム式吸着ヘッド40の表面には、図9に示すように吸着パット43が嵌装されており、この吸着パット43によって、試験サンプル16と当接する際に、該試験サンプル16の表面を保護するようにしている。
そして、試験サンプル保持後、回転アーム12が直立するまで回転直進用ノブ10を回転し、直立した状態で該回転直進用ノブ10Bを前進させると、ガイド軸19B上のキー36と回転直進軸19のキー溝37が嵌合した時点で回転アーム12の姿勢は維持されながら移動する。
そして、ガイド軸19B端が回転直進軸19の孔の突き当て面に当接する点で試験サンプル16が把持部4Bの把持面4bの中心になるよう配設されているため、回転直進用ノブ10Bの移動は規制されて、自動的に試験サンプル16は位置決めされることになる。
この状態で、前記第1の実施の形態と同様に上,下把持チャック3,4の把持部3A,4Aによる試験サンプル16の両端側の締付を行い、把持後、制御部5を操作することによりエアーコンプレッサ(図示せず)による脱気をオフし、回転直進用ノブ10Bを引き出すことで試験サンプル16の移送動作→位置決め→把持操作が完了する。
したがって、本実施の形態によれば、型板13上の試験サンプル16を作業者が直接に試験サンプル16に手を触れずに把持チャック3,4へ移送させ、把持させることが可能となる。その他の効果については前記第1の実施の形態と同様である。
なお、本実施の形態では、図10に示すように異なる組み合わせの旋回直進機構を採用した場合でも、本実施の形態と同様の効果を得ることが可能である。このような変形例を図10を参照しながら後述する。
本例の試験サンプル保持移送器10では、基本的な構成及び操作法については前記第2の実施の形態と略同様であるが、固定ガイド軸及び移動回転直進軸のガイド機構の構成において異なる。
本例では、図10(a),図10(b)に示すように、固定ガイド軸46外周表面に前記第2の実施の形態と同様に旋回用キー溝45を形成するように加工を施す点は変わらないが、該キー溝45にキー36(図7(a)参照)を挿入する代りに移動回転直進軸19の半径方向に、内向にネジ付き位置決めピン48をねじ込み、内周面より突出するピン48先端部とキー溝45を嵌合させることにより移動回転直進軸19に付設された回転アーム12を直立保持させ、且つ該移動回転直進軸19の直進移動をガイドする。
また、試験サンプル16をピックアップする旋回位置に該移動回転直進軸19を移動させた際、移動回転直進軸19上にねじ込みされた位置決めピン48の先端部が、相対する固定ガイド軸46の外周表面に設けたガイド軸直進用溝47に収まり、位置決めピン48の先端部がガイド軸直進用溝47内を、軸を中心にして自由に回転できるように構成することで、回転アーム12が直立保持状態から旋回可能状態となり、回転アーム12を廻すことで該回転アーム12に付設されている、上,下試験サンプル保持アーム40Aも旋回し、同上にあるバキューム吸着ヘッド40が型板13上の試験サンプル16に当接して試験サンプル16を吸着、保持を行う。
その他の操作については、前記第2の実施の形態と同様である。
したがって、本例によれば、前記第2の実施の形態と同様な効果が得られる他に、前記第2の実施の形態よりも、試験サンプル保持移送器における旋回直進機構を簡略化し、製造工程を容易にできる。
なお、本発明に係る前記第1及び第2の実施の形態において、試験サンプル16の保持位置については、例えばフイルム、糸、線材のような全長が同じ断面を持ち、且つ自立が難しい試験サンプル16を上,下把持チャック3,4に把持させる場合、試験サンプル上部保持部14の位置を上チャック把持面3b上部に、下部保持部15の位置を下チャック把持面4b下部に位置するようにこれら上,下保持器14,15を位置決め固定して、試験サンプル16を型板13上へ置いた後、試験サンプル端部を上,下保持器14,15にて保持して上,下把持チャック3,4へ移送、位置決めした後、把持操作を行うことで、自立しない軟弱な試験サンプルの両端部を保持して把持操作を行うことが出来る。
一方、試験サンプルがダンベル形状の試験サンプル16である場合には、ダンベル形状に合わせた型板13を用意し、前記第1の実施の形態においては、試験サンプル保持部14,15に相当する部分が型板13の表面に当らないように溝加工を施して、上,下保持部14,15が溝に嵌入するように位置決めした後、試験サンプル16を型板13上に置き、上,下保持器14,15による保持、引き続いて同様に移送→位置決め→把持操作を行うことが必要であるが、前記第2の実施の形態においては、溝加工の必要はない。つまり、ダンベル試験片の場合、前記第1の実施の形態では、上,下保持器14,15はチャック把持面3b,4bの中間にあり、手作業に十分な操作スペースがあるため、上,下保持器14,15の開放は容易であり、例えば上下保持器連結板32(図7(a)参照)を指で操作すること等で簡単に上,下保持器14,15の開放も可能である。また、前記第2の実施の形態では、保持器の開放はバルブ(バキューム式吸着ヘッド40に連通するバルブ))の開閉によって行われるため、全く問題はない。
ところで、本発明では、上記試験サンプル保持移送器による試験サンプルの把持動作を連続して行うように構成することで、より簡単に操作することができるとともに、試験サンプルの移送、保持、把持、試験間のつなぎの時間を大幅に短縮して、さらに操作性を向上させることが可能である。このような実施の形態を図11及び図12に示す。
図11及び図12は本発明の本発明の試験サンプル保持移送器の第3の実施の形態を示し、図11は改良がなされたバキューム式吸着ヘッドを有する試験サンプル保持移送器の構成を説明するための正面図、図12は図11に示す試験サンプル保持移送器の上面図である。なお、図11及び図12は前記第1,第2の実施の形態と同様な構成要素については同一符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
本実施の形態では、前記第2の実施の形態の試験サンプル保持移送器10に、さらに、把持位置確認リミットスイッチ50,仮保持開放スイッチ51及びフットスイッチ52を設け、これらのスイッチ50,51,52を制御部5(図1参照)に電気的に接続し、該制御部5により図示しない吸気,送気装置の駆動制御が可能に構成したことが特徴である。
図11及び図12に示すように、本体フレーム10Aにはフランジ端面に直角にリミットスイッチ取付板49がネジ止め固定されている。
さらに、このリミットスイッチ取付板49には、第1のスイッチとしての把持位置確認リミットスイッチ50がネジ止め固定されている。
この場合、この把持位置確認リミットスイッチ50は、試験サンプル移送の際、試験サンプルが把持位置に到達した時点で回転直進軸18先端が該把持位置確認リミットスイッチ50に当接し作動する様に前記リミットスイッチ取付板49に配設されることになる。
また、把持位置確認リミットスイッチ50は、制御部5(図1参照)と電気的に接続されており、上記の如く作動すると、このときのスイッチ信号を制御部5に供給する。制御部5は、このスイッチ信号が供給されると、上部把持チャック3による締結動作を行うように制御した後、試験サンプル16の把持を行うように、図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)の駆動を制御する。
また、本体フレーム10Aには、さらに平行軸19の先端部に当接作動する様に第2のスイッチとしての仮保持開放確認スイッチ51が取付版によりフランジ面に平行にねじ止め固定されている。
この場合、仮保持開放確認スイッチ51は、平行軸19が変移する際、該仮保持開放確認スイッチ51も開放されるように取付板に配設されており、上記把持位置リミットスイッチ50と同様に、作動した際のスイッチ信号を制御部5に供給する。制御部5は、このスイッチ信号が供給されると、試下部把持チャック4による試験サンプル16の把持動作を行うように、図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)の駆動を制御する。
なお、前記把持位置確認リミットスイッチ50及び仮保持開放確認スイッチ51の取付位置は、図11に示す位置に限定されるものではなく、本体フレーム10A上の別の位置でも可能であり、特定の場所を必要とするものではない。
また、本実施の形態では、図11に示すように操作者が足でバキューム式吸着ヘッド40による吸着,非吸着を操作するためのフットスイッチ52に設けられている。このフットスイッチ52は、電気的に制御部5に接続されており、フットスイッチ信号を制御部5に供給する。
制御部5は、フットスイッチ52からオン信号であるフットスイッチ信号が供給されると、図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)を駆動させて、バキューム式吸着ヘッド40による試験サンプルの吸着を行うように制御する。一方、制御部5は、フットスイッチ52からオフ信号であるフットスイッチ信号が供給されると、図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)の駆動を停止させて、バキューム式吸着ヘッド40による試験サンプルの吸着を解除するように制御する。
その他の構成については、前記第2の実施の形態と略同様である。
本実施の形態においては、前記第1の実施の形態と略同様に作用するが、吸気,送気装置(エアーコンプレッサー)より脱気を行うに際し、前記フットスイッチ52を操作者が足で踏み込むと、制御部5は前記吸気,送気装置(エアーコンプレッサー)を駆動させることにより、脱気、吸気を行い、バキューム式吸着保持ヘッド40に試験サンプル(図示せず)吸着保持させる。
そして、フットスイッチ52を踏んだまま、試験サンプル(図示せず)をバキューム式吸着保持ヘッド40に吸着保持した状態で、回転直進用ノブ10Bを前進させてガイド軸19端が回転直進軸19孔の突き当て面に当接する際、把持位置確認スイッチ50が作動する。すると、制御部5は、これを検知して上部把持チャック3による締結動作を行うように制御する。
その後、把持動作の完了を操作者は目視で確認後、フットスイッチ52から足を離すことで、制御部5はこれを検知して吸気,送気装置(エアーコンプレッサー)の駆動を停止させることで吸気を停止させると同時に、試験サンプル16の把持動作を行うように、図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)の駆動を制御する。
そして、試験サンプルを上把持チャック3で把持すると同時に、操作者は仮保持機構から回転直進軸19を開放させると、続いて仮保持開放スイッチ51が作動し、これを受け制御部5は、下部把持チャック4による試験サンプル16の把持動作を行うように、図示しないエアーコンプレッサ(吸気,送気装置)の駆動を制御する。
したがって、本実施の形態によれば、上記試験サンプル保持移送器による試験サンプルの把持動作を連続して行うことができ、より簡単に操作することができる。また、試験サンプルの移送、保持、把持、試験間のつなぎの時間を大幅に短縮して、さらに操作性を向上させることが可能である。
なお、本発明は、上記第1乃至第3の実施の形態に限定されるものではなく、それらの実施の形態の組み合わせや応用も本発明に適用される。
本発明の試験サンプル保持移送器は、一対の把持チャックに試験サンプルの両端部を機械的に把持固定して、該試験サンプルの物理的性状を検査する既存の試験装置に適用可能であり、特に、扱いが難しい極薄のフイルム、糸、細線等の試験サンプルの把持操作を、作業者の経験、熟練を必要とせずに、簡単な操作で且つ低コストで実施するのに有効である。
本発明の試験サンプル保持移送器の第1の実施の形態を示し、該試験サンプル保持移送器が適用される試験装置の一例を示す構成図。 試験装置の把持チャックの一例を示し、空気式平行締めチャックの具体的構成を示す構成図。 試験装置に取付けられた本発明の試験サンプル保持移送器の構成を説明するための上面図。 試験装置に取付けられた本発明の試験サンプル保持移送器の構成を説明するための正面図。 試験装置に取付けられた本発明の試験サンプル保持移送器の構成を説明するための側面図。 該試験サンプル保持移送器のさらに詳細な構成及び作用を説明するための試験サンプル保持移送器近傍の正面図。 図6の試験サンプル保持移送器の回動保持移動機構の構成を示す構成図。 本発明の試験サンプル保持移送器の第2の実施の形態を示し、バキューム式吸着ヘッドを有する試験サンプル保持移送器の構成を説明するための構成図。 把持時の把持チャックと試験サンプルと試験サンプル保持移送器との動作状態を説明するための説明図。 第2の実施の形態の試験サンプル保持移送器の旋回直進機構の変形例を説明するための説明図。 本発明の試験サンプル保持移送器の第3の実施の形態を示し、改良がなされたバキューム式吸着ヘッドを有する試験サンプル保持移送器の構成を説明するための正面図。 図11に示す試験サンプル保持移送器の上面図。
符号の説明
1…試験装置、
1A…試験機本体、
1B…固定テーブル、
1C…試験機テーブル、
2…移動クロスヘッド、
3…上把持チャック、
3A…本体フレーム、
3B…把持部、
3a…鞍部、
3b…把持面、
4…下把持チャック、
4A…本体フレーム、
4B…把持部、
4a…鞍部、
4b…把持面、
5…制御部、
6…ユニバーサルジョイント、
10…試験サンプル保持移送器、
10A…本体フレーム、
10B…回転直進用ノブ、
11…試験サンプル保持器付き回転アーム部、
12…回転アーム、
13…型板、
13A…ベース板、
13B…型板位置決めピン、
14…上保持器、
14A…保持器本体部、
14B…保持器回転上板、
14C…回転アーム保持器固定ネジ、
15…下保持器、
15A…保持器本体部、
15B…保持器回転上板、
15C…回転アーム保持器固定ネジ、
16…試験サンプル、
17…回転アーム締結部品、
18…回転直進軸、
19…平行ガイド軸、
20…回転ストッパー、
21…ガイド軸ストッパー。
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (5)

  1. 試験サンプルの両端側を一対の把持チャックで把持して該試験サンプルの引張り試験を行う試験装置の一方の把持チャックに設けられ、前記試験サンプルを仮保持しながら前記一対の把持チャックの把持位置まで移送させる試験サンプル保持移送器であって、
    前記試験サンプルを載せる型板と、この型版上の所定位置の該試験サンプルをを仮保持するための保持部とを有する回転移動保持部材と、
    前記回転移動保持部材を回転自在で且つその回転を所定位置で規制するとともに、該回転移動保持部材を直立させた直立姿勢を維持しながら前記把持チャックの把持位置まで直進移動を行うための回転直進移動機構と、
    前記回転移動保持部材を回転及び直進移動させるための前記回転直進移動機構に設けられた回転直進操作部と、
    前記回転直進移動機構により前記回転移動保持部材が前記把持位置に到達した際に、前記回転直進移動機構と連動して、前記保持部による前記試験サンプルの保持状態を開放する保持部開放機構と、
    を具備したことを特徴とする試験サンプル保持移送器。
  2. 前記把持チャックは、把持部が平行移動して試験サンプルを把持する平行締め型であり、該把持部の駆動方法がネジにより駆動する機械式、エアー式、油圧式の少なくとも1つで構成されたもので、前記把持部に対向配置される本体フレームに形成された鞍部に前記試験サンプル保持移送器を装着可能とすることを特徴とする請求項1に記載の試験サンプル保持移送器。
  3. 前記保持部は、異なる試験サンプル形状に合わせて保持位置の変更、調整が可能な第1及び第2の位置固定部を有する保持器により構成されることを特徴とする請求項1に記載の試験サンプル保持移送器。
  4. 前記型板は、形状の異なる試験サンプル毎に合わせて複数種設けられ、前記回転移動保持部材に交換可能に取付けられたことを特徴とする請求項1に記載の試験サンプル保持移送器。
  5. さらに、前記回転直進移動機構に設けられ、前記回転移動保持部材が前記把持チャックの把持位置に到達したか否かを検出する第1のスイッチと、
    前記保持部開放機構に設けられ、該保持部開放機構により前記試験サンプルの保持状態が開放されたか否かを検出する第2のスイッチと、
    前記第1,第2のスイッチからの検出結果に基づき、前記一対の把持チャックによる試験サンプルの把持動作を実行させるように制御する制御手段と、設けたことを特徴とする請求項1に記載の試験サンプル保持移送器。
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