JP3762383B2 - 充填装置および充填方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内に充填して包装するための充填装置および充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、充填物として液体やペースト状状体等を筒状フィルム内に充填して包装する充填包装機が知られている。この種の充填包装機としては、充填物が投入された筒状フィルムを押し潰してしごくためのシゴキローラと、シゴキローラの下方に配置され筒状フィルムの搬送方向に直交する横方向に熱シールするための横シール装置とを備える構成が開示されている(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
以上のように構成された従来の充填包装機は、一組のシゴキローラをフィルムに圧接させてフィルム内の充填物をしごくことで、フィルム内の充填物を移動させて空充填部を形成する。そして、従来の充填包装機は、空充填部を熱シールすることによって、筒状フィルムの横方向に亘って横シール部を形成している。
【0004】
そして、上述した従来の充填包装機は、例えば、ミートソース等の液体と固体が混合された充填物混を筒状フィルム内に充填して包装する場合にも用いられている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−181703号公報(第3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の充填包装機は、液体と固体とが混合された充填物としてミートソースを充填して包装する際、図14に示すように、一組のシゴキローラ202をフィルム201に圧接させて、シゴキローラ202によってフィルム201内の充填物を移動させたときに、充填物中の固体である挽肉を充分に移動させることが困難であった。
【0007】
このため、従来の充填包装機では、図15に示すように、空充填部のフィルム201内に挽肉が挟み込まれて残留した状態で、シール部が形成されてしまう問題があった。シゴキローラ202によって充填物が移動されたフィルム201は、シゴキローラ202が圧接された位置P3から、シゴキローラ202の移動方向に50mmから70mm程度までの区間R2に、噛み込まれて残留した固体が多く存在する。そして、フィルム201は、シゴキローラ202によって圧接された位置P3の横方向に、フィルム201内の充填物が区切られた境界が波形状になっており、空充填部の境界が整っていない。
【0008】
したがって、図15に示すように、シール部に挽肉を噛み込んだ包装袋は、シール部の外観を損ない、シール部に凹凸が生じてしまう不都合があった。また、シール部に固体が噛み込まれた包装袋は、固体によってフィルム同士の良好な接合が妨げられ、シール部の封止が不十分であるため、シール部から液体であるソースが漏れ出てしまう虞があった。
【0009】
そこで、本発明は、液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内で確実に移動させて、筒状フィルム内に投入された充填物を確実に封止することができる充填装置および充填方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明に係る充填装置は、液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内に充填する。本発明の充填装置は、筒状フィルムが鉛直方向に搬送される搬送経路上に、筒状フィルムを間に挟んで対向して配設され、筒状フィルム内に投入された充填物を掻き取って移動させるための一組のスクレーパを備える。また、本発明の充填装置は、筒状フィルムを間に挟んで対向する位置に配設され、一組のスクレーパで掻き取られた筒状フィルムの区間に圧接させて筒状フィルム内の充填物を移動させるための一対のシゴキローラを備える。また、一組のスクレーパは、筒状フィルムを挟み込む挟持部が、スクレーパの各対向面から突出して設けられ、一方の挟持部に、他方の挟持部に突き当てられる突当部が設けられ、挟持部で挟まれた筒状フィルムの両側面が、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度になるように、筒状フィルムを挟み込む。そして、一組のスクレーパは、挟持部が一対のシゴキローラ間を通過して鉛直方向に昇降可能に設けられ、挟持部が一対のシゴキローラを筒状フィルムに圧接させる位置よりも鉛直下方の位置を挟持して一対のシゴキローラよりも鉛直上方まで移動することによって、筒状フィルム内の充填物を掻き取って移動させる。
【0011】
以上のように構成した本発明に係る充填装置によれば、一組のスクレーパによって、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度で筒状フィルムの両側面を挟み込むことで、スクレーパによって掻き取られた充填物中の固体が、スクレーパに挟まれた筒状フィルムの両側面側に円滑に移動されるため、スクレーパによって筒状フィルム内の充填物が良好に掻き取られて移動される。
また、本発明に係る充填装置は、筒状フィルムを間に挟んで対向する位置に配設され、筒状フィルム内の充填物を移動させるための一組のシゴキローラを備えることによって、スクレーパによって充填物が移動された筒状フィルムが、シゴキローラによってしごかれることで、筒状フィルム内の充填物が確実に移動される。
また、本発明に係る充填装置が備える一組のスクレーパには、筒状フィルムを挟み込む挟持部が、スクレーパの各対向面から突出して設けられることによって、スクレーパは、筒状フィルムを挟み込んだときに、スクレーパに挟まれた筒状フィルム内の両側面側に、充填物中の固体を良好に移動させるための液溜りが確保される。また、スクレーパによって筒状フィルムを挟み込むために必要な鉛直方向に直交する水平方向のスペースが削減されるため、充填装置全体の小型化が図られる。
また、本発明に係る充填装置が備える一組のスクレーパには、一方の挟持部に、他方の挟持部に突き当てられる突当部が設けられることによって、一方の挟持部と筒状フィルムとの間に所定の間隙を確保することが可能になる。したがって、各挟持部によって筒状フィルム内の充填物を掻き取った際に、挟持部によって筒状フィルムが損傷されることや、筒状フィルムの外周面に付着している剥離材等によって挟持部を汚損されることが防止され、各挟持部による筒状フィルムの挟持動作の信頼性が確保される。
また、シゴキローラは、スクレーパに対して鉛直方向に隣接する位置に配置されることが好ましい。これによって、スクレーパによる動作とシゴキローラによる動作を良好に連動させることが可能になり、充填物の充填時間を短縮するとともに装置全体の小型化を図ることができる。
【0012】
また、本発明に係る充填装置は、所定の角度が、45°以上180°以下であることが好ましい。これによって、スクレーパに挟まれた筒状フィルムの両側面近傍に、掻き上げられた充填物を容易に移動させるための隙間が確保されるため、筒状フィルム間に充填物が噛み込まれることが抑制される。
【0013】
また、本発明に係る充填装置は、一組のスクレーパの突き合わせ位置近傍に、スクレーパと筒状フィルムの両側面との間に隙間が存在するように筒状フィルムを挟み込むことが好ましい。これによって、掻き上げられた充填物が隙間側に容易に移動されるため、筒状フィルム間に充填物が噛み込まれることが抑制される。
【0018】
また、本発明に係る充填装置が備える一組のスクレーパには、一方の挟持部に、筒状フィルムの鉛直方向に熱シールされた縦シール部に対応する位置に、この縦シール部に対して間隙をあけるための凹部が設けられることが好ましい。これによって、各挟持部によって筒状フィルム内の充填物を掻き取った際に、挟持部によって筒状フィルムの縦シール部が損傷されることが確実に防止される。
【0019】
また、本発明に係る充填装置が備える一組のスクレーパには、筒状フィルムを挟持したときの対向面の対向間隔を調整するための調整部材が設けられることが好ましい。これによって、筒状フィルムの挟持動作の信頼性が向上される。
【0020】
また、本発明に係る充填方法は、液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内に充填する充填方法において、筒状フィルムが鉛直方向に搬送される搬送経路上に筒状フィルムを間に挟んで対向して配設され筒状フィルム内に投入された充填物を掻き取って移動させるための一組のスクレーパと、筒状フィルムを間に挟んで対向する位置に配設され一組のスクレーパで掻き取られた筒状フィルムの区間に圧接させて筒状フィルム内の充填物を移動させるための一組のシゴキローラとを備える充填装置を用いる。また、本発明の充填方法は、一組のスクレーパを互いに突き合わせて筒状フィルムを挟持する第1の工程と、スクレーパによって筒状フィルム内の充填物を掻き取って移動させる第2の工程と、スクレーパに掻き取られた筒状フィルムの区間にシゴキローラを圧接させ筒状フィルム内の充填物を移動させる第3の工程とを有する。また、第1の工程で、一組のスクレーパは、スクレーパに挟まれた筒状フィルムの両側面が、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度になるように、筒状フィルムを挟み込む。また、第1の工程では、一組のスクレーパが、一対のシゴキローラ間を通過して鉛直下方に移動し、第3の工程でシゴキローラを筒状フィルムに圧接させる位置よりも鉛直下方の位置を前記一組のスクレーパで挟持する。そして、第2の工程では、一組のスクレーパが、筒状フィルムを挟持した状態で一対のシゴキローラよりも鉛直上方に移動することによって、筒状フィルム内の充填物を掻き取って移動させる
【0021】
上述した本発明の充填方法によれば、第1の工程で、一組のスクレーパが、スクレーパに挟まれた筒状フィルムの両側面が、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度で、筒状フィルムを挟み込むことによって、スクレーパによって掻き取られた充填物中の特に固体が、筒状フィルム内の両側面側に円滑に移動されるため、スクレーパによって筒状フィルム内の充填物が良好に掻き取られて移動される。
また、本発明に係る充填方法は、筒状フィルムを間に挟んで対向する位置に配設され筒状フィルム内の充填物を移動させるための一組のシゴキローラを備える充填装置を用い、スクレーパに掻き取られた筒状フィルムの区間にシゴキローラを圧接させ、筒状フィルム内の充填物を移動させる第3の工程を有することによって、第1および第2の工程で、スクレーパによって筒状フィルム内の充填物が掻き取られて移動された後、第3の工程で、シゴキローラによってスクレーパに掻き取られた筒状フィルムの区間の充填物が移動されることによって、筒状フィルム内に充填物が残留することが大幅に低減される。
また、本発明に係る充填方法の第1の工程で、一組のスクレーパは、第2の工程でシゴキローラを筒状フィルムに圧接させる位置よりも鉛直下方の位置を挟持することによって、スクレーパによって充填物が掻き取られた区間にシゴキローラが確実に圧接されるため、筒状フィルム内の充填物を残留させることなく確実に移動される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
鉛直上方から下方に向かう縦方向に筒状フィルムを連なって搬送し、背貼三方シール型の包装袋に充填物を充填して包装する縦型の充填包装機について説明する。なお、本実施形態の充填包装機は、充填物として、液体と固体が混合されたものに用いられ、例えば、液体である調味料(ソース)と、固体である挽肉とが混合されたミートソースや、コーンスープ等に適用されている。なお、本実施形態では、充填物として、液体と固体とが混合されたものが適用されるが、例えば、味噌等のペースト状体と固体とが混合されたものや、ジャムに固形物が混入されたようなものが適用されてもよい。
【0026】
図1および図2に示すように、縦型の充填包装機は、フィルムの搬送経路の順に、図示しないフィルム供給装置から供給されたシート状フィルム1aを搬送する搬送装置11と、シート状フィルム1aの重ね合わされた縦方向の一辺を熱シールする縦シール装置13と、筒状フィルム1内に充填物を充填する充填装置15と、筒状フィルム1の横方向に亘って熱シールするための横シール装置16と、この横シール装置16によって熱シールされた横シール部を切断して個々の包装袋に分断するためのカッタ48を有する切断装置17とを備えている。
【0027】
以下、フィルムの搬送経路に沿って、搬送装置11、縦シール装置13、充填装置15、横シール装置16、切断装置17の順にそれぞれ説明する。
【0028】
(1)搬送装置
搬送装置11は、フィルム供給装置から切断装置17までのフィルムの搬送経路を構成しており、図1に示すように、フィルム供給装置から供給されたシート状フィルム1aを鉛直下方である図1中矢印A方向に搬送するためのガイドローラ21と、筒状フィルム1を挟み込んで矢印A方向に搬送するための2対の送りローラ22とを有している。また、この搬送装置11は、供給されたシート状フィルム1aの縦方向の一辺を折り畳んで重ね合わせるための製袋ガイド23と、送りローラ22によって筒状フィルム1(以下、単にフィルム1と称する。)を確実に挟み込むための2本のガイドピンを有する案内張り24とを有している。2本のガイドピンは、後述する充填装置15の投入パイプ41の下端に位置して、下方に向かって広げられて設けられている。シート状のフィルム1aは、製袋ガイド24を通過することによって、重ね合わされた一辺を熱シール可能に折り込まれる。そして、この搬送装置11は、2対の送りローラ22がフィルム1を挟んで回転することによって、フィルム1が鉛直下方に搬送される。
【0029】
(2)縦シール装置
縦シール装置13は、図1および図2に示すように、フィルム1の搬送経路を挟んで対向する位置にそれぞれ配設されている。縦シール装置13は、フィルム1の縦方向に亘って熱シールするためのシールバー31と、このシールバー31との間にフィルム1を挟み込むための受け部材32とを備えている。また、縦シール装置13は、図示しないが、シールバー31および受け部材32をそれぞれ支持するシールバー用支持体および受け部材用支持体と、これらシールバー用支持体および受け部材用支持体を近接離間する方向に移動させる縦シール用エアシリンダとを備えている。
【0030】
シールバー31および受け部材32は、フィルム1を挟んで対向する位置にそれぞれ配置されており、シールバー用支持体および受け部材用支持体に固定されている。また、シールバー31には、電熱ヒータ等の加熱手段(不図示)が内蔵されている。各エアシリンダは、受け部材用支持体およびシールバー用支持体を支持するロッドを有しており、各ロッドの先端を互いに対向させて、充填包装機を構成する支持フレームに固定されている。各シールバー31と受け部材32との間の距離は、各エアシリンダのロッドを前進させることによってシールバー31が受け部材32に加圧されるように設定されている。
【0031】
そして、縦シール装置13は、加熱手段でシールバー31を加熱しつつ、各エアシリンダを駆動させることで、シールバー31と受け部材32との間に挟まれたフィルム1の重ね合わされた縦方向の部位が熱シールされる。
【0032】
(3)充填装置
充填装置15は、図1および図2に示すように、液体と固体が混合された充填物を筒状フィルム1内に投入するための投入パイプ41および投入ノズル40と、フィルム1内に投入された充填物を区切って包装袋を形成するようにしごくためのシゴキローラ機構39とを備えている。
【0033】
また、この充填装置15は、図2および図3に示すように、フィルム1の搬送経路に沿って、フィルム1内の充填物を掻き取るためのスクレーパ機構51と、フィルム1を挟み込んで押さえるフィルム押さえ機構52と、充填物が投入されたフィルム1の膨らみを規制するための成形機構53とを備えている。
【0034】
投入パイプ41内には、投入ノズル40が挿通されて設けられている。投入ノズル40は、充填物を流出させる流出口が、シゴキローラ42近傍まで延長されて設けられている。
【0035】
シゴキローラ機構39は、フィルム1を挟み込んでしごく一対のシゴキローラ42と、各シゴキローラ42を支持するための一対のローラアーム43と、これらのローラアーム43を介して各シゴキローラ42を近接離間させる図2中矢印B1,B2方向に移動するためのシゴキローラ用エアシリンダ44とを備えている。
【0036】
一対のシゴキローラ42は、送りローラ22の下方に位置し、スクレーパ機構51の後述するスクレーパ55に隣接して、搬送経路上のフィルム1を間に挟んで対向して配置されている。これらシゴキローラ42は、上述の搬送装置11の送りローラ22の回転に同期して回転される。
【0037】
シゴキローラ42は、ローラアーム43の先端部に回転可能に支持されている。ローラアーム43は、基端部が支持フレーム10に回動可能に支持されている。シゴキローラ用エアシリンダ44は、ローラアーム43を回動可能に支持するロッドと有しており、基端部が、支持フレーム10に固定された支持台45に回動可能に支持されている。
【0038】
シゴキローラ用エアシリンダ44は、ロッドを前進させることによって、各シゴキローラ42の間にフィルム1が挟み込まれる。そして、シゴキローラ42は、フィルム1を挟み込むことによって、フィルム1内に投入された所定量の充填物ごとに区切って分割する。また、シゴキローラ42は、フィルム1を挟んだ状態で回転することによって、送りローラ22と共にフィルム1を矢印A方向に送る。
【0039】
スクレーパ機構51は、図4および図5に示すように、フィルム1内の充填物を掻き取るための一組のスクレーパ55,56と、各スクレーパ55,56をそれぞれ矢印B1,B2方向に回動させるための回動用エアシリンダ57と、各スクレーパ55,56を鉛直下方および上方に昇降動作させるための昇降用エアシリンダ58とを備えている。
【0040】
一組のスクレーパ55,56は、略平板状に形成されており、フィルム1を間に挟んで対向する位置に設けられている。これらスクレーパ55,56は、支持部材46に鉛直方向の略中央が、回動支軸47を介して矢印B1,B2方向に回動可能に支持されている。
【0041】
図6(a)に示すように、一方のスクレーパ55の下端には、スクレーパ56側に向かって突出された略L字状の挟持部61が一体に形成されている。他方のスクレーパ56の下端には、スクレーパ55側に向かって突出された鉤爪状の挟持部62が一体に形成されている。
【0042】
略L字状の挟持部61は、鉤爪状の挟持部62に対向する端部が、この挟持部62よりも大きい所定の厚みに形成されている。このため、各スクレーパ55,56は、各挟持部61,62によってフィルム1を挟持したとき、確実に当接されて、フィルム1を良好に挟持することが可能にされている。また、これら挟持部61,62の一側面は、スクレーパ55,56の対向面に対して90度程度をなして形成されている。
【0043】
そして、各スクレーパ55,56は、図6(b)に示すように、各挟持部61,62を突き合わせることによって、挟持部61,62間にフィルム1が横方向に亘って挟持される。
【0044】
各挟持部61,62は、フィルム1に臨む一側面が、対向面に対してほぼ垂直に形成されているため、各挟持部61,62の一側面と対向面とがなす隅部と、フィルム1の挟持位置近傍のフィルム1の外周面との間には、隙間Sがそれぞれ確保される。そして、各挟持部61,62は、フィルム1内の充填物を掻き上げたときに、隙間S側に向かってフィルム1の外周面が撓むことで、充填物が溜まる液溜りが形成される。
【0045】
したがって、各スクレーパ55,56は、挟持部61,62によって挟持されたフィルム1内の充填物下端を中心として、この下端近傍のフィルム1の両側面が例えば鈍角等の所定の角度θ1をなすように、フィルム1を挟み込む。このため、挟持部61,62を移動させることで、充填物中の固体が良好に掻き上げられて、フィルム1間に固体が噛み込まれることが抑えられ、空充填部1bに充填物中の固体が残留することが防止される。上述した所定の角度θ1は、充填物中の固形分の大きさに応じて、45°以上で180°以下の角度に設定される。なお、充填物中の固形分の大きさに応じて変化するが、角度θ1が45°未満、180°を超える場合には、固形分が残りやすくなり、充分に掻き取ることが困難になる。
【0046】
ここで、上述した本実施形態に係るスクレーパ55,56と比較するために構成された比較試験用のスクレーパについて、図面を参照して簡単に説明する。
【0047】
図7に示すように、比較試験用のスクレーパ155,156は、フィルム1を挟持する先端が平坦面にそれぞれ形成されている。
【0048】
上述した比較試験用のスクレーパ155,156の先端部によって挟持されたフィルム1の両側面は、フィルム1内の充填物下端を中心として、この下端近傍のフィルム1の両側面が45度未満の角度θ2をなしている。そして、スクレーパ155,156は、フィルム1内の充填物の下端近傍に位置するフィルム1の両側面が45度未満の角度θ2をなす状態で、充填物を掻き上げることで、フィルム1間に充填物中の固体が噛み込まれ、空充填部1bに固体が残留する現象が頻繁に発生してしまう。なお、図示しないが、スクレーパ155,156に、後述するスクレーパ55‘のように、フィルム1の両側面との間に所定の隙間を確保するように挟持した場合でも、空充填部1bに固体が残留する現象を抑えることができなかった。
【0049】
このため、スクレーパ155,156によって包装された包装袋は、横シール部に、上述した従来のシゴキローラのみを用いて掻き取られた包装袋の横シール部とほぼ同程度に、挟み込まれた固体による凹凸が生じ、横シール部から充填物が漏れ出る虞があるとともに、外観が損なわれてしまう。
【0050】
また、スクレーパ155,156は、対向面の比較的広い領域がフィルム1の両側面に摺接されるため、フィルム1の外周面上に付着している付着防止材(剥離材)や塵埃等が対向面に付着してしまいという不都合がある。このため、スクレーパ155,156は、フィルム1を確実に挟持することができなくなる虞もある。
【0051】
そして、このようなスクレーパ155,156を用いた場合であっても、対向面を水平方向側に更に傾斜させてフィルム1を挟持するように構成することで、上述したスクレーパ55,56の挟持部61,62と同様に、フィルム1の両側面が所定の角度θ1をなす状態で挟持することも可能である。しかしながら、スクレーパ155,156の対向面を水平方向側に更に傾斜させた構成では、充填包装機の水平方向にスクレーパ155,156を回動させるためのスペースを更に広く確保する必要が生じ、スクレーパ機構が大型化してしまう不都合がある。
【0052】
したがって、これら種々の問題を考慮して、本実施形態のスクレーパ55,56には、上述したように、各挟持部61,62が対向面側に突出されて形成されている。
【0053】
以下、本実施形態に係るスクレーパ55,56の各挟持部61,62の更に詳細な形状について説明する。図8および図9に、スクレーパ55,56の各挟持部61,62を図6(b)中の矢印X方向である下方から見た平面図をそれぞれ示す。
【0054】
図8に示すように、各スクレーパ55,56の挟持部61,62は、フィルム1の横方向に亘って平坦面がそれぞれ形成されている。各スクレーパ55,56は、各挟持部61,62がフィルム1を挟持したとき、一方の挟持部61が、フィルム1の縦シール部2aの横方向に亘って当接されている。
【0055】
そして、フィルム1の縦シール部2aがシート状フィルム1aの2枚分の厚みであるため、各挟持部61,62は、フィルム1を挟持した状態で、挟持部61の対向面とフィルム1の外周面との間に、シート状フィルム1aの2枚分の間隔2tが存在している。
【0056】
以上のように構成された一組のスクレーパ55,56をフィルム1に対して例えば0.5[kg/cm2]程度の押圧力(8kgf程度)で押圧して挟持した場合は、フィルム1内の充填物を掻き上げたときに、フィルム1間に比較的大きな固体が噛み込まれることがなかった。したがって、スクレーパ55,56を用いてフィルム1内の充填物を掻き上げられたフィルム1は、空充填部1bに残留する固体が大幅に低減された。すなわち、スクレーパ55,56によれば。挟持部61,62がフィルム1を挟持した状態で、フィルム1の外周面に対して上述した間隙2tが存在している部分も、良好に掻き取ることができる。
【0057】
一方で、一組のスクレーパ55,56は、各挟持部61,62がフィルム1を挟持したとき、一方の挟持部61が、フィルム1の縦シール部2aの横方向に沿って当接されている。そして、挟持部61は、4枚のシート状フィルム1aが重ねられた縦シール部2aに当接する箇所で、スクレーパ55,56による押圧力を全て受けることになる。このため、各挟持部61,62がフィルム1内の充填物を掻き上げる際、スクレーパ55の挟持部61は、フィルム1の縦シール部2aに当接する箇所に押圧力が集中した状態で、縦シール部2aに沿って摺動されて、縦シール部2aを損傷させてしまう虞がある。
【0058】
そこで、縦シール部2aの損傷を確実に防止するための対策が採られた他のスクレーパについて説明する。なお、他のスクレーパは、上述したスクレーパ55,56の各挟持部61,62に、フィルム1の横方向に亘って平坦面が形成された構成に比較して、挟持部の構成のみが異なり、スクレーパ55,56と基本構成が同一であるため、挟持部についてのみ説明する。
【0059】
図9に示すように、他のスクレーパ55’の挟持部63には、フィルム1の横方向の両端側に、スクレーパ56の挟持部62に突き当てられる突当部63aがそれぞれ一体に設けられている。この突当部63aは、挟持部62と挟持部63とによってフィルム1を挟持したときに、フィルム1の外周面と挟持部63の対向面との間に、シート状フィルム1aの1枚分の間隙が確保されるように設けられている。また、突当部63aは、フィルム1の横方向の両端との間に、所定の間隙が確保されている。
【0060】
また、他のスクレーパ55’の挟持部63には、フィルム1の縦シール部2aに対応する位置に、縦シール部2aとの間に、シート状フィルム1aの1枚分の間隙が確保されるように凹部63bが設けられている。この凹部59bの深さは、シート状フィルム1aの2枚分の寸法2tに設定されている。
【0061】
また、スクレーパ55’の挟持部63は、スクレーパ56の挟持部62に突き合わされてフィルム1を挟持したとき、縦シール部2aの横方向の両端側と、凹部63bの内面との間に、比較的大きな間隙がそれぞれ存在する。さらに、スクレーパ55’の挟持部63は、挟持部62とともにフィルム1を挟持したとき、突当部63aの内周面と、フィルム1の横方向の両端との間に、比較的大きな間隙がそれぞれ存在する。
【0062】
以上のように構成されたスクレーパ55’の挟持部63とスクレーパ56の挟持部62を、フィルム1に対して例えば0.5[kg/cm2]程度の押圧力で押圧して挟持した場合は、フィルム1内の充填物を掻き上げたときに、フィルム1間に充填物中の固体が噛み込まれることがなかった。したがって、スクレーパ55’,56を用いてフィルム1内の充填物を掻き上げられたフィルム1は、空充填部1bに残留する固体が大幅に低減された。すなわち、スクレーパ55’によれば。挟持部63、62がフィルム1を挟持した状態で、フィルム1の外周面に対して上述した間隙がそれぞれ存在している部分も、良好に掻き取ることができる。
【0063】
また、スクレーパ55’,56は、各挟持部63,62がフィルム1を挟持したとき、フィルム1の縦シール部2aが挟持部63の凹部63b内に当接されない。したがって、各挟持部63,62がフィルム1内の充填物を掻き上げる際、スクレーパ55’によれば、挟持部63がフィルム1の縦シール部2aに沿って摺動されないため、縦シール部2aの損傷を確実に防止することができる。
【0064】
また、各スクレーパ55,56には、図4に示すように、フィルム1の横方向の両側に、2組の調整部材65がフィルム1を間に挟んで対向してそれぞれ設けられている。調整部材65は、例えばボルト等が用いられており、各スクレーパ55,56の対向面から所定量だけ突出されて設けられている。一組のスクレーパ55,56は、挟持部61,62を突き合わせるようにフィルム1を挟み込んだ際に、各スクレーパ55,56の調整部材65が突き当てられることで、各スクレーパ55,56の対向面間が所定の間隔に確実に規制されている。また、調整部材65は、スクレーパ55,56の対向面から突出される突出量を調整することで、各スクレーパ55,56の対向間隔を容易かつ確実に調整することが可能にされている。
【0065】
スクレーパ機構51が備える回動用エアシリンダ57は、支持部材46上に回動可能に支持されている。回動用エアシリンダ57は、先端にスクレーパ55,56を支持するロッドを有し、ロッドを進退動作させることによってスクレーパ55,56を矢印B1,B2方向に回動させる。
【0066】
また、昇降用エアシリンダ58は、支持フレーム10に支持されて設けられている。昇降用エアシリンダ58は、先端に支持部材46を支持するロッドを有し、ロッドを進退動作させることによって支持部材46を介してスクレーパ55,56を鉛直方向に対して移動させる。
【0067】
フィルム押さえ機構52は、図3に示すように、シゴキローラ機構51の鉛直下方に隣接して配置されており、フィルム1を挟持する一組のフィルム押さえ部材67と、各フィルム押さえ部材67を近接離間させる方向に駆動するための押さえ用エアシリンダ68とを有している。
【0068】
成形機構53は、フィルム押さえ機構52の鉛直下方に隣接して配置されており、フィルム1を規制するための一組の成形板71と、各成形板71を近接離間させる方向に駆動するための成形用エアシリンダ72とを有している。
【0069】
成形機構53の下方には、充填物が投入されたフィルム1を、このフィルム1の水平方向である横方向に熱シールして包装袋を切り離す前の境界部でもある、包装袋の横シール部を形成するための横シール装置16が配置されている。
【0070】
以上のように構成された充填装置15について、フィルム1内の充填物を区切って分割する動作を、図面を参照して説明する。
【0071】
まず、充填装置15は、図10(a)に示すように、スクレーパ機構51が、昇降用シリンダ58によってスクレーパ55,56を矢印A方向である下方に移動させて、スクレーパ55,56の挟持部61,62が、シゴキローラ42がフィルム1に圧接される位置よりも下方に移動される。
【0072】
そして、スクレーパ機構51は、図10(b)に示すように、回動用エアシリンダ57によって一組のスクレーパ55,56の挟持部61,62を近接させる方向に回動させて、フィルム1の横方向に亘って挟み込むとともに、成形機構58によって一組の成形板71を近接させる方向に移動させて、フィルム1内の充填物を所定の厚みをもって挟み込んだ状態に規制する。
【0073】
次に、充填装置15は、図10(c)に示すように、一組の成形板71を離間させる方向に移動させることで、フィルム1内の充填物の厚みを規制する規制状態を解除して、スクレーパ55,56の挟持部61,62によって挟持された挟持位置の下方近傍の充填物を自重で下方側に移動させる。
【0074】
このため、フィルム1には、スクレーパ55,56の挟持部61,62によって挟持された挟持位置から下方側に充填物がない箇所が形成される。そして、充填装置15は、フィルム押さえ機構52が、スクレーパ55,56によって挟持された挟持位置近傍を一組のフィルム押さえ部材68を近接させる方向に移動させて、フィルム1を挟み込む。
【0075】
次に、充填装置15は、図11(a)に示すように、スクレーパ55,56の挟持部61,62によってフィルム1を挟み込んだ状態で、昇降用エアシリンダ58によってスクレーパ55,56の挟持部61,62をフィルム押さえ部材67に対して図11(a)中矢印D方向に上昇させることで、フィルム1内の充填物中の特に固体を上方側に掻き上げて、フィルム押さえ部材67によって挟持された挟持位置近傍の上方側に充填物内の固形物がほぼ残っていない状態にする。
【0076】
このとき、フィルム1内の充填物は、フィルム押さえ部材67によって押さえられているため、スクレーパ55,56の上昇動作に伴って、フィルム1の下方側から上昇することが抑制されている。
【0077】
続いて、フィルム押さえ機構52は、図11(b)に示すように、スクレーパ55,56の挟持部によって掻き取られた区間に一組のシゴキローラ42を近接させて、フィルム押さえ部材67とスクレーパ55,56の挟持部61,62との間の位置でフィルム1を圧接する。
【0078】
そして、充填装置15は、図11(c)に示すように、フィルム押さえ部材67を離間させてフィルム1の挟み込み状態を解除した後に、シゴキローラ42をフィルム1の縦方向に沿って上昇させて回転させることで、フィルム1内の充填物をしごいて除去する。これによって、フィルム1には、シゴキローラ42の下方側に、充填物が残留していない良好な空充填部1bが形成される。
【0079】
以上のように空充填部1bが形成されたフィルム1は、図12に示すように、スクレーパ55,56の挟持部61,62によって挟持された挟持位置P1から、シゴキローラ42が圧接された位置P2までの20mm程度の区間R1に、充填物が残留することなく確実に除去されている。
【0080】
また、フィルム1の空充填部1bには、位置P2の上方も、図15に示した従来のフィルムの空充填部に比較して、固体が残留することが大幅に低減されている。そして、フィルム1は、フィルム押さえ部材67によって押さえられた位置P1の横方向に、フィルム1内の充填物が区切られた境界が直線状になっており、空充填部1bの境界が整えられている。
【0081】
(4)横シール装置
横シール装置16は、図2および図3に示すように、フィルム1の横方向に亘って熱シールするための電熱ヒータ等の加熱手段(不図示)が内蔵されたシールバー81と、このシールバー81との間にフィルム1を挟み込むための受け部材82と、これらシールバー81および受け部材82を近接離間する方向に移動させる横シール用エアシリンダ83とを有している。
【0082】
シールバー81および受け部材82は、各対向面が、フィルム1を横方向に亘って挟み込むために充分な長さに形成されている。これら各対向面には、図示しないが、横シール部の長手方向に平行な複数の溝がそれぞれ設けられており、これらの溝によって、横シール部の各フィルム1が剥離しない充分な接合強度で縞状に熱シールされるとともに横シール部の良好な外観が確保される。
【0083】
そして、横シール装置16は、シールバー81および受け部材82がフィルム1を横方向に亘って挟み込んだ際に、シールバー81がフィルム1を加熱するとともに各対向面の間で加圧することによって、横シール部を形成する。
【0084】
なお、図示しないが、横シール装置16は、包装袋の横シール部を強制的に冷却するために、例えば、シールバー81近傍に熱シールされた直後の横シール部に冷却風を吹き付けるための吹出ノズルを設ける構成にされてもよい。
【0085】
(5)切断装置
切断装置17は、図2および図3に示すように、フィルム1の横シール部に沿って切断するためのカッタ90が進退可能に設けられてフィルム1の横シール部を冷却する冷却バー91と、この冷却バー91との間にフィルム1を挟み込むための受け部材92と、これら冷却バー91および受け部材92を近接離間する方向に移動させる切断用エアシリンダ93とを有している。
【0086】
カッタ48は、刃先が、フィルム1の横シール部に応じた所定の長さに形成されている。このカッタ90は、カッタ用エアシリンダ(不図示)によって冷却バー91の対向面から進退動作される。また、図示しないが、受け部材92の対向面には、冷却バー91の対向面から突出されたカッタ90の刃先が進入可能な受け溝が設けられている。
【0087】
そして、切断装置17は、冷却バー91および受け部材92がフィルム1の横シール部に亘って挟み込んだ際に、冷却バー91からカッタ90が突出されて、横シール部が切断されることによって、フィルム1から包装袋が分離される。
【0088】
以上のように構成された充填包装機全体の動作について、図面を参照して説明する。
【0089】
まず、充填包装機は、図1および図2に示すように、送りローラ22およびシゴキローラ42が回転するのに伴って、フィルム1が矢印A方向に搬送されて、製袋ガイド23によってフィルム1が筒状に折り込まれる。折り込まれたフィルム1は、縦シール装置13によって、縦方向の重ね合わされた縦方向の一辺が熱シールされる。また、このフィルム1の下流側に位置する包装袋が、横シール装置16によって熱シールされて分断された際に、フィルム1の下流側に横シール部が形成されているため、このフィルム1は袋状に形成されている。
【0090】
袋状にされたフィルム1には、充填装置15の投入ノズル40によって所定量の充填物が投入される。充填装置15は、スクレーパ55,56によってフィルム1内の充填物を移動させ、フィルム1をシゴキローラ42によってしごくことで、充填物が充填されない空充填部1bをつくるとともに、袋状のフィルム1内に充填物を封入させた状態でフィルム1を矢印A方向に送る。充填物が封入された袋状のフィルム1は、矢印A方向に送られることによって、横方向に熱シールするための部分が確保される。
【0091】
そして、充填物が封入されたフィルム1は、横シール装置16によってフィルム1の横方向に熱シールされて、包装袋2が形成される。続いて、横シール装置16は、横シール部に沿って分断することにより、フィルム1から包装袋が分離される。
【0092】
以上のように構成された充填包装機によって、図13に示すような背貼三方シール型の包装袋2が製造される。この包装袋2は、横方向に中央に、縦方向に沿って縦シール部2aが形成されており、横方向の対向する両端に横シール部2bがそれぞれ形成されている。そして、この包装袋2は、横シール部2bに亘って、充填物中の固体が噛み込まれることなく、良好に熱シールされて、横シール部2bの外観を整えることができる。
【0093】
上述したように、充填包装機によれば、スクレーパ機構51を有する充填装置15を備えることによって、横シール部2bに充填物が噛み込まれることが防止され、横シール部2bを良好に熱シールすることができる。
【0094】
したがって、充填包装機は、横シール部2bを確実に封止して横シール部2bから充填物中の液体等が漏洩することを確実に防止するとともに、横シール部2bの外観が整えられた包装袋を製造することができる。
【0095】
なお、上述した充填包装機は、縦シール装置13を備えることにより、背貼三方シール型の包装袋2を製造する構成が採られたが、一組の縦シール装置を備えることにより、四方シール型の包装袋を製造する構成に適用することも可能である。
【0096】
また、上述した各実施形態では、樹脂製のフィルムからなる包装袋が適用されたが、例えば外側から順にポリエステル,アルミ箔,ポリエチレンからなる多層の積層フィルムからなるレトルト食品用の包装袋が適用されてもよい。また、フィルムとして、筒状フィルムがフィルム供給装置から供給されてもよい。
【0097】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、スクレーパに挟まれた筒状フィルムの両側面が、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度になるように、筒状フィルムを挟み込む一組のスクレーパと、一組のスクレーパで掻き取られた筒状フィルムの区間に圧接される一対のシゴキローラとを備え、一組のスクレーパは、一対のシゴキローラ間を通過し、シゴキローラを筒状フィルムに圧接させる位置よりも鉛直下方の位置を挟持してシゴキローラよりも鉛直上方まで移動することによって、充填物中の特に固体を良好に掻き取って移動することができる。したがって、本発明によれば、液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内に良好に充填して確実に封止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の包装充填機を模式的に示す正面図である。
【図2】前記包装充填機を模式的に示す側面図である。
【図3】前記包装充填機が備える充填装置を示す側面図である。
【図4】前記充填装置が備えるスクレーパ機構を示す側面図である。
【図5】前記スクレーパ機構を示す正面図である。
【図6】一組のスクレーパの挟持部を説明するための側面図であって、(a)はフィルムから離間された待機状態を示す図であり、(b)はフィルム内の充填物を掻き取る状態を示す図である。
【図7】比較試験用のスクレーパがフィルムを挟持した状態を示す側面図である。
【図8】一組のスクレーパの各挟持部がフィルムを挟持した状態を下方から示す平面図である。
【図9】他の形状の挟持部がフィルムを挟持した状態を下方から示す平面図である。
【図10】前記スクレーパがフィルムを挟持する動作を説明するための側面図である。
【図11】前記スクレーパおよびシゴキローラがフィルムに空充填部を形成する動作を説明するための側面図である。
【図12】スクレーパおよびシゴキローラによって形成された空充填部を示す正面図である。
【図13】背貼三方シール型の包装袋の一例を示す斜視図である。
【図14】従来の充填包装機が備えるシゴキローラがフィルムをしごく状態を示す側面図である。
【図15】シゴキローラによって形成された空充填部を示す正面図である。
【符号の説明】
1 筒状フィルム
1a シート状フィルム
1b 空充填部
2 背貼三方シール型の包装袋
2a 縦シール部
2b 横シール部
5 充填物
11 搬送装置
13 縦シール装置
15 充填装置
16 横シール装置
17 切断装置
39 シゴキローラ機構
42 シゴキローラ
44 シゴキローラ用エアシリンダ
51 スクレーパ機構
52 フィルム押さえ機構
53 成形機構
55,56 スクレーパ
57 回動用エアシリンダ
58 昇降用エアシリンダ
61,62 挟持部
65 調整部材
67 フィルム押さえ部材
68 押さえ用エアシリンダ
155,156 スクレーパ
201 フィルム
202 シゴキローラ

Claims (5)

  1. 液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内に充填する充填装置であって、
    前記筒状フィルムが鉛直方向に搬送される搬送経路上に、前記筒状フィルムを間に挟んで対向して配設され、前記筒状フィルム内に投入された充填物を掻き取って移動させるための一組のスクレーパと、
    前記筒状フィルムを間に挟んで対向する位置に配設され、前記一組のスクレーパで掻き取られた前記筒状フィルムの区間に圧接させて前記筒状フィルム内の前記充填物を移動させるための一対のシゴキローラとを備え、
    前記一組のスクレーパは、前記筒状フィルムを挟み込む挟持部が、前記スクレーパの各対向面から突出して設けられ、一方の前記挟持部に、他方の前記挟持部に突き当てられる突当部が設けられ、前記挟持部で挟まれた前記筒状フィルムの両側面が、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度になるように、前記筒状フィルムを挟み込み、
    前記一組のスクレーパは、前記挟持部が前記一対のシゴキローラ間を通過して前記鉛直方向に昇降可能に設けられ、前記挟持部が前記一対のシゴキローラを前記筒状フィルムに圧接させる位置よりも鉛直下方の位置を挟持して前記一対のシゴキローラよりも鉛直上方まで移動することによって、前記筒状フィルム内の前記充填物を掻き取って移動させることを特徴とする充填装置。
  2. 前記所定の角度は、45°以上180°以下である請求項1に記載の充填装置。
  3. 前記一組のスクレーパには、一方の前記挟持部に、前記筒状フィルムの鉛直方向に熱シールされた縦シール部に対応する位置に、前記縦シール部に対して間隙をあけるための凹部が設けられた請求項またはに記載の充填装置。
  4. 前記一組のスクレーパには、前記筒状フィルムを挟持したときの対向面の対向間隔を調整するための調整部材が設けられた請求項1ないしのいずれか1項に記載の充填装置。
  5. 液体またはペースト状体と、固体とが混合された充填物を筒状フィルム内に充填する充填方法において、前記筒状フィルムが鉛直方向に搬送される搬送経路上に前記筒状フィルムを間に挟んで対向して配設され前記筒状フィルム内に投入された充填物を掻き取って移動させるための一組のスクレーパと、前記筒状フィルムを間に挟んで対向する位置に配設され前記一組のスクレーパで掻き取られた前記筒状フィルムの区間に圧接させて前記筒状フィルム内の前記充填物を移動させるための一組のシゴキローラとを備える充填装置を用い、
    前記一組のスクレーパを互いに突き合わせて前記筒状フィルムを挟持する第1の工程と、
    前記スクレーパによって前記筒状フィルム内の充填物を掻き取って移動させる第2の工程と、
    前記スクレーパに掻き取られた前記筒状フィルムの区間に前記シゴキローラを圧接させ、前記筒状フィルム内の前記充填物を移動させる第3の工程とを有し、
    前記第1の工程で、前記一組のスクレーパは、前記スクレーパに挟まれた前記筒状フィルムの両側面が、充填物中の固体の大きさに応じて設定された所定の角度になるように、前記筒状フィルムを挟み込み、
    前記第1の工程では、前記一組のスクレーパが、前記一対のシゴキローラ間を通過して鉛直下方に移動し、前記第3の工程で前記シゴキローラを前記筒状フィルムに圧接させる位置よりも鉛直下方の位置を前記一組のスクレーパで挟持し、
    前記第2の工程では、前記一組のスクレーパが、前記筒状フィルムを挟持した状態で前記一対のシゴキローラよりも鉛直上方に移動することによって、前記筒状フィルム内の前記充填物を掻き取って移動させることを特徴とする充填方法。
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